JP2578090Y2 - 渦巻形ガスケット - Google Patents
渦巻形ガスケットInfo
- Publication number
- JP2578090Y2 JP2578090Y2 JP1992077207U JP7720792U JP2578090Y2 JP 2578090 Y2 JP2578090 Y2 JP 2578090Y2 JP 1992077207 U JP1992077207 U JP 1992077207U JP 7720792 U JP7720792 U JP 7720792U JP 2578090 Y2 JP2578090 Y2 JP 2578090Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hoop
- fixed
- hoop material
- welded
- welding
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Gasket Seals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、渦巻形ガスケットの改
良に関する。
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、渦巻形ガスケットとして、図4に
示すように、断面波状の金属フープ材1と無機繊維等か
らなるフィラー材2を重ねて渦巻状に巻いて構成したも
のが多用されている。
示すように、断面波状の金属フープ材1と無機繊維等か
らなるフィラー材2を重ねて渦巻状に巻いて構成したも
のが多用されている。
【0003】上記構成の渦巻形ガスケットを製作するに
は、図5に示すように、初めにフープ材1を巻取り駒
(図示してない)に巻き付け、その巻き付けにより重な
り有ったフープ材同士を数点にわたりスポット溶接して
溶接固定部3aを形成し、そのあと所定ピッチをとった
部位にスポット溶接を行って溶接固定部3bを形成し、
フープ材による内周リングを形成したあと、フィラー材
2を挿入し、フープ材とフィラー材を重ねて巻き込み、
巻き終わり部分では、フープ材のみを巻き付け、スポッ
ト溶接してフープ材同士を固定するようにしている。
は、図5に示すように、初めにフープ材1を巻取り駒
(図示してない)に巻き付け、その巻き付けにより重な
り有ったフープ材同士を数点にわたりスポット溶接して
溶接固定部3aを形成し、そのあと所定ピッチをとった
部位にスポット溶接を行って溶接固定部3bを形成し、
フープ材による内周リングを形成したあと、フィラー材
2を挿入し、フープ材とフィラー材を重ねて巻き込み、
巻き終わり部分では、フープ材のみを巻き付け、スポッ
ト溶接してフープ材同士を固定するようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、図5に示した
フープ材による内周リングの構造にあっては、内周側の
フープリングは2重状態で数箇所にわたって溶接される
が、最初の溶接固定部3aに至る手前まで溶接されるに
とどまることから、フープ材が1枚で、2重に固定され
ていないフープ部分1aの存在がある。
フープ材による内周リングの構造にあっては、内周側の
フープリングは2重状態で数箇所にわたって溶接される
が、最初の溶接固定部3aに至る手前まで溶接されるに
とどまることから、フープ材が1枚で、2重に固定され
ていないフープ部分1aの存在がある。
【0005】一般に、渦巻形ガスケットをフランジに装
着して締付けた場合、ガスケット本体の縦方向の圧縮に
伴い、内径側への力が加わり、内周側のフープリングは
内側へ変形する力を受けることになる。内径側への変形
が大きい場合、縦方向の圧縮によるフィラー材の緻密化
が起きにくく、また締付けによる所定の面圧が十分確保
し難くなるため、シール性の低下を招く。
着して締付けた場合、ガスケット本体の縦方向の圧縮に
伴い、内径側への力が加わり、内周側のフープリングは
内側へ変形する力を受けることになる。内径側への変形
が大きい場合、縦方向の圧縮によるフィラー材の緻密化
が起きにくく、また締付けによる所定の面圧が十分確保
し難くなるため、シール性の低下を招く。
【0006】前記のようなフープ材の溶接状態にて締付
けを行った場合、図6に示すように、フープ材が溶接で
2重に固定されてない部分1aは局部的に大きく内径側
に変形する、いわゆる挫屈現象が生じ、この挫屈箇所は
部分的な面圧低下をきたすため、漏洩の原因となる。
けを行った場合、図6に示すように、フープ材が溶接で
2重に固定されてない部分1aは局部的に大きく内径側
に変形する、いわゆる挫屈現象が生じ、この挫屈箇所は
部分的な面圧低下をきたすため、漏洩の原因となる。
【0007】また、図7に示すように、フープ材1を2
〜3周巻いて内周リングを形成しても、フープ材同士が
溶接で固定されてない部分1aがあると、内径側に分離
変形し、挫屈するおそれがある。そこで渦巻ガスケット
においては、挫屈をはじめ内径側への変形を防ぐため、
内輪を付けて補強した構造のものが使用されているが、
これは部品点数が増えるので、経済的に好ましいとは言
えない。
〜3周巻いて内周リングを形成しても、フープ材同士が
溶接で固定されてない部分1aがあると、内径側に分離
変形し、挫屈するおそれがある。そこで渦巻ガスケット
においては、挫屈をはじめ内径側への変形を防ぐため、
内輪を付けて補強した構造のものが使用されているが、
これは部品点数が増えるので、経済的に好ましいとは言
えない。
【0008】
【考案の目的】本考案は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであって、内輪を使用しなくとも、締付け圧縮力で
ガスケット本体の挫屈および内径側への変形を有効に防
止できる渦巻形ガスケットを提供するものである。
ものであって、内輪を使用しなくとも、締付け圧縮力で
ガスケット本体の挫屈および内径側への変形を有効に防
止できる渦巻形ガスケットを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記目的を達
成するために、金属フープ材とフィラー材を重ね合わせ
て渦巻状に巻いて構成する渦巻形ガスケットにおいて、
フープ材を巻き重ねて形成する内周リングとして2周に
巻き重ねたフープ材同士は、巻き始めの溶接箇所を起点
として一定のピッチで溶接固定され、2周を越えたフー
プ材部分は前記起点溶接箇所を過ぎた近傍部位で2周の
フープ材部分に溶接固定されている構成を要旨としてい
る。
成するために、金属フープ材とフィラー材を重ね合わせ
て渦巻状に巻いて構成する渦巻形ガスケットにおいて、
フープ材を巻き重ねて形成する内周リングとして2周に
巻き重ねたフープ材同士は、巻き始めの溶接箇所を起点
として一定のピッチで溶接固定され、2周を越えたフー
プ材部分は前記起点溶接箇所を過ぎた近傍部位で2周の
フープ材部分に溶接固定されている構成を要旨としてい
る。
【0010】
【作用】上記構成によれば、フープ材が1枚で、2重に
溶接固定されてない部分が無くなるので、内周リングを
形成するフープ材の挫屈現象は生じなくなる。
溶接固定されてない部分が無くなるので、内周リングを
形成するフープ材の挫屈現象は生じなくなる。
【0011】
【実施例】図1〜図2に、本考案の一実施例を示す。同
図において、前記図5と同一または類似する部分には同
じ符号が付されている。図1は、渦巻形ガスケット本体
の一部切断斜視図であり、D1はガスケットの内径、D2
は外径、1は金属フープ材、2はフィラー材を示す。
図において、前記図5と同一または類似する部分には同
じ符号が付されている。図1は、渦巻形ガスケット本体
の一部切断斜視図であり、D1はガスケットの内径、D2
は外径、1は金属フープ材、2はフィラー材を示す。
【0012】図2は、内周リングの平面図であって、フ
ープ材1を巻き重ねて形成する内周リングとして、2周
に巻き重ねたフープ材同士は、巻き始め溶接固定部3a
を起点として一定のピッチで溶接固定され、固定部3b
が形成されており、2周を越えたフープ材部分は、前記
起点溶接固定部3aを過ぎた近傍部位で2周のフープ材
部分に溶接固定され、固定部3cが形成されている。な
お、前記一定ピッチとは、ガスケットにより定められる
ものであり、大体内径の1/3以下の短いピッチであ
る。
ープ材1を巻き重ねて形成する内周リングとして、2周
に巻き重ねたフープ材同士は、巻き始め溶接固定部3a
を起点として一定のピッチで溶接固定され、固定部3b
が形成されており、2周を越えたフープ材部分は、前記
起点溶接固定部3aを過ぎた近傍部位で2周のフープ材
部分に溶接固定され、固定部3cが形成されている。な
お、前記一定ピッチとは、ガスケットにより定められる
ものであり、大体内径の1/3以下の短いピッチであ
る。
【0013】上記のようにフープ材を巻き重ねて、フー
プ材同士を溶接固定した構成によれば、図5で示したよ
うな2重に固定されてないフープ材部分1aは存在しな
いことから、ガスケットの締付けによる内径側への変形
や挫屈作用に対し、十分な強度が得られる。
プ材同士を溶接固定した構成によれば、図5で示したよ
うな2重に固定されてないフープ材部分1aは存在しな
いことから、ガスケットの締付けによる内径側への変形
や挫屈作用に対し、十分な強度が得られる。
【0014】図3に、フープ材1を3周に巻き重ねた例
を示す。本例も、図2と同様に、2周を越えたフープ材
部分は、起点溶接固定部3aを過ぎた近傍部位で2周の
フープ材部分に溶接固定され、固定部3cが形成され、
そのあと更に巻き重ねられ、一定のピッチで溶接固定さ
れている。なお、内周リングを形成するフープ材は補強
効果向上のため、更に4周〜5周に巻き重ね、一定のピ
ッチで溶接してもかまわない。ガスケット内径を形成す
る内周リングとフープ材の溶接条件を表1に示す。
を示す。本例も、図2と同様に、2周を越えたフープ材
部分は、起点溶接固定部3aを過ぎた近傍部位で2周の
フープ材部分に溶接固定され、固定部3cが形成され、
そのあと更に巻き重ねられ、一定のピッチで溶接固定さ
れている。なお、内周リングを形成するフープ材は補強
効果向上のため、更に4周〜5周に巻き重ね、一定のピ
ッチで溶接してもかまわない。ガスケット内径を形成す
る内周リングとフープ材の溶接条件を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【考案の効果】以上に述べたように、本考案によれば、
フープ材を巻き重ねて形成する内周リングとして、2周
に巻き重ねたフープ材同士を、巻き始めの溶接箇所を起
点として一定のピッチ溶接固定し、2周を越えたフープ
材部分は起点溶接箇所を過ぎた近傍部位で2周のフープ
材部分に溶接固定し、それによりフープ材が1枚で、2
重に溶接固定されていない部分が存在しない構成として
いるので、フープリングの締付けによる内径側への変形
や挫屈に対し、十分大きな強度が得られる。このため内
輪を使用せずに、締付けによる内径側の変形や挫屈現象
の発生をなくし、フィラーの緻密化と十分な締付面圧が
得られるため、良好なシール性を確保することができ
る。
フープ材を巻き重ねて形成する内周リングとして、2周
に巻き重ねたフープ材同士を、巻き始めの溶接箇所を起
点として一定のピッチ溶接固定し、2周を越えたフープ
材部分は起点溶接箇所を過ぎた近傍部位で2周のフープ
材部分に溶接固定し、それによりフープ材が1枚で、2
重に溶接固定されていない部分が存在しない構成として
いるので、フープリングの締付けによる内径側への変形
や挫屈に対し、十分大きな強度が得られる。このため内
輪を使用せずに、締付けによる内径側の変形や挫屈現象
の発生をなくし、フィラーの緻密化と十分な締付面圧が
得られるため、良好なシール性を確保することができ
る。
【図1】本考案の一実施例を示す渦巻形ガスケットの一
部切断斜視図である。
部切断斜視図である。
【図2】内周リングの平面図である。
【図3】本考案の他の実施例による内周リングの平面図
である。
である。
【図4】従来の渦巻形ガスケットの縦断面図である。
【図5】従来の渦巻形ガスケットにおける内周リングの
平面図である。
平面図である。
【図6】挫屈現象を生じた内周リングの平面図である。
【図7】挫屈分離現象を生じた内周リングの平面図であ
る。
る。
1 金属フープ材 1a フープ材が1枚の部分 2 フィラー材 3a 起点溶接固定部 3a 一定ピッチの溶接固定部 3c 起点溶接固定部を過ぎた近傍部位で2周フープ材
に溶接した溶接固定部
に溶接した溶接固定部
Claims (1)
- 【請求項1】 金属フープ材とフィラー材を重ね合わせ
て渦巻状に巻いて構成する渦巻形ガスケットにおいて、
フープ材を巻き重ねて形成する内周リングとして、2周
に巻き重ねたフープ材同士は、巻き始めの溶接箇所を起
点として一定のピッチで溶接固定され、2周を越えたフ
ープ材部分は前記起点溶接箇所を過ぎた近傍部位で2周
のフープ材部分に溶接固定されていることを特徴とする
渦巻形ガスケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992077207U JP2578090Y2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | 渦巻形ガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992077207U JP2578090Y2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | 渦巻形ガスケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0635736U JPH0635736U (ja) | 1994-05-13 |
JP2578090Y2 true JP2578090Y2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=13627388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992077207U Expired - Lifetime JP2578090Y2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | 渦巻形ガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2578090Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-12 JP JP1992077207U patent/JP2578090Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0635736U (ja) | 1994-05-13 |
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