JP2577466B2 - 高抵抗性仕上げシ−トの一層被覆法 - Google Patents

高抵抗性仕上げシ−トの一層被覆法

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JP2577466B2
JP2577466B2 JP63501814A JP50181488A JP2577466B2 JP 2577466 B2 JP2577466 B2 JP 2577466B2 JP 63501814 A JP63501814 A JP 63501814A JP 50181488 A JP50181488 A JP 50181488A JP 2577466 B2 JP2577466 B2 JP 2577466B2
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    • C09D133/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主として高抵抗性仕上げシート及びエンドレ
ス縁端の一層被覆用の常用の添加物及び場合によつて顔
料を含有する水性二成分ラツカを用いる一層被覆法に関
する。
現在、チツプボード又はその他のセルロース繊維品か
ら成るプレートの被覆に使用される積層板(ラミネー
ト)と仕上げシートとの間の表面品質に欠陥が存在す
る。
プレート上に圧縮して下地の準備をする(下地シー
ト)か又は装飾効果を発揮する(化粧シート)含浸紙
は、家具及びプレート工業で長い間定評がある。本物の
ベニアの欠乏と値上げにより後者のシートがますます使
用されるようになつた。シートはチツプボード又はウツ
ドフアイバーハードボードに圧縮した後に後塗装すべき
である。それは、そうしないと表面の効果が十分でない
からである。
製造経過を簡単にするうちに、含浸紙の改良された種
類である仕上げシートがますますその地歩を確立した。
これには含浸された単一色又は印刷された紙シート(こ
れは含浸後に既にシート製造者においてラツカ塗装を具
備された)が該当する。
こうして得られた仕上げシート及びエンドレス縁端
(連続的な縁端被覆するために)はローラ品として家具
及びボード工業に供給されるが、そこでこれらは圧力又
は熱作用下に例えばチツプボード又はハードボードのよ
うな基板と積層される。このようにして、一般に更に塗
装の必要のない面が得られ、“圧力を落として(pressf
allend)”更に加工することができる。
該当の完成シート又はエンドレス縁端を被覆するため
に使用されるラツカ及びこのラツカから製造される被覆
は高い要求に応じるべきである。
仕上げシートとは平面状又は一定の形状を有するシー
トを意味し、即ち、仕上げシート及び仕上げシートの側
面を折り曲げたような一定の形状を有するエンドレス縁
端を被覆する際及び被覆されたシート及び縁端を更に加
工する際に、全く又はごく少量の有機溶剤及び/又はホ
ルムアルデヒドしか放出されてはならない。
更に、塗装したがまだ圧縮成形してないシートは曲が
らないか又は巻き込み(einrollenn)されないことが望
ましい。
特に、仕上げシート及びエンドレス縁端の被覆に使用
されるラツカは、140〜210℃で60秒以下、一般に10〜20
秒間持続する熱処理により完全に硬化されているので、
プレート又は家具部材の製造で使用される圧縮条件(例
えば150〜180℃及び5〜20Kp/cm2で5〜30秒間;厳しい
圧縮条件;170〜180℃で18秒間まで及び30Kp/cm2まで)
に塊状性(Blockeigennschaft)及び変色を示すことな
く耐え得る。こうして得られた表面は可能な限り高い引
掻抵抗を有し、DIN68861のA群で所望される抵抗値にで
きるかぎり到達すべきである。
DIN68861のA群には被試験表面に対して下記の要求が
設定される。
Ewd=試験剤の作用時間 Erg=結果 結果の説明 試験面及び未試験面の比較観察から、試験結果は下記の
評価段階により表してある: 0 認識しうる変化なし 1 かろうじて認めうる光沢又は色の変化 2 光沢又は色の軽度の変化;試験面の構造は変化なし 3 著しいあとが見える;しかし試験面の構造はそこな
われていない 4 著しいあとが見える;試験面の構造に変化あり 5 試験面が著しく変化又は破壊されている スカンジナビア市場及び米国市場の特別な要求も満た
すか否かを試験するために特に行われる検査は、いわゆ
る膨化検査又は水検査である。これは約100cm3の水柱を
24時間塗装した表面に作用させるというふうにして行う
が、その際膨化が見られてはならない。24時間にわたつ
て粉末コーヒー又は芥子を作用させる場合に、あとが残
つてはならない。
溶剤放出が僅かであるという前記の要求は水性ラツカ
系によつてのみ満たされる。
高度の引掻抵抗を有し、DIN68861のA群で所望される
抵抗値にできるだけ達する表面を製造するために、これ
までメラミン−及び/又は尿素樹脂又はポリアクリレー
トを主結合剤として含有するラツカが使用された。
メラミン−及び/又は尿素樹脂を基礎とするラツカは
不利なことには水及び水溶液によつて膨化され、加工す
る際及びその後に比較的高度のホルムアルデヒド放出を
示し、このラツカで塗装したシートは強力な曲げ又は巻
き込み挙動を示す。
ポリアクリレートを基礎とする従来公知のラツカは劣
悪な引掻抵抗及び悪い耐溶剤性(特にアセトンに対し
て)を示す。
メラミン−及び/又は尿素樹脂とポリアクリレートと
の組合せから成る公知水性ラツカ系は低い固体、高すぎ
るホルムアルデヒド放出(0.1ppmより多い)又は機械的
又は化学的攻撃に対する不十分な表面耐性のいずれかを
有する。
本発明の課題は、主として高抵抗性の完成シート及び
エンドレス縁端の一層被覆するための、溶剤を少ししか
含まないか又は溶剤不含でホルムアルデヒド含分が僅か
な新規水性ラツカを提供することである。ホルムアルデ
ヒドを少ししか含まないラツカとは、シート又は縁端に
被覆した後及びチツプボードに積層後に放出段階E1を満
たす、即ちホルムアルデヒド0.1ppm又はそれ以下を脱離
するにすぎないようなラツカである。試験体の製造及び
測定の実施はDIN52368に記載されている。新規ラツカは
140〜210℃で遅くとも60秒間一般には10〜20秒間後に十
分に硬化しているのでプレート又は家具部材の製造で使
用される圧縮条件−特に次第に頻繁に使用される厳しい
圧縮条件−に塊状性及び変色を示すことなく損なわずに
耐えることができる。こうして得られた表面はできる限
り高い引掻抵抗を有するべきである。DIN68861のA群で
要求される抵抗値はできる限り完全に到達されるべきで
あり、前記膨化試験を満足させるべきである。
更に新規ラツカは、シート又はエンドレス縁端を被覆
する間及び被覆されたシート又はエンドレス縁端を更に
加工する間にできるだけ少ないホルムアルデヒドしか放
出すべきではない。
最後に新規ラツカは、塗布後シートの曲げ又は巻き込
みを全く生じるべきではない。
“サーモセツテイング・アクリリツク・エマルジヨン
(Thermosetting Acrylic Emulsion)”{タラク(Tala
k)、ポンテイス(Pontis)、ペイント&レジン(Paint
&Resin)1983、第53巻、第6番、34頁以降}(1)に
顔料不含の一成分被覆組成物が記載されているが、これ
は主としてカルボキシル−、ヒドロキシル−及びメチロ
ールアミド基含有のポリアクリレート水性エマルジヨ
ン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ブロツクされた硬
化触媒としてのp−トルエンスルホン酸のアンモニウム
塩及びブチルセリソルブから成る。
(1)で明かにされた水性被覆組成物は、あらゆる使
用分野、特に紙の被覆にも好適である。(1)で明かに
された被覆組成物を前記条件下で完成シート又はエンド
レス縁端を被覆するために使用する試みは、不十分な結
果しかもたらさなかつた。
(1)で明らかにされたラツカ用いて被覆されたシー
トを圧縮成形した後に得られた表面は、特に赤ワイン、
粉末コーヒー及び紅茶を用いる試験で非常に悪い結果を
生じた(又DIN68861のA群の実施も参照)。
西ドイツ特許公開広報第2135072号明細書には、化粧
紙の高光沢表面の製法が推奨されているが、その際、化
粧粗紙を水溶性のメラミン/ホルムアルデヒド−又は尿
素/ホルムアルデヒド樹脂を含有していてもよい熱可塑
性と自己架橋性とのアクリレートを基礎とする水性分散
剤から成る充填料不含の混合物で含浸させるか又は被覆
し、引き続き乾燥させ高光沢磨きローラで120〜180℃で
艶出しする。
西ドイツ特許公開公報第2135072号明細書で公開され
た被覆組成物を前記条件下で仕上げシート及びエンドレ
ス縁端を被覆するために使用する試みは不十分な結果し
かもたらさなかつた:得られた表面は劣悪な引掻特性を
示し、プレス板又はマイラーベルトに圧着する際に付着
したままである。
本発明の課題は意外にも最初に記載したような二成分
ラツカの調製によつて解決することができるが、これは
ラツカ成分(I)として A) 自己架橋性ポリアクリレート樹脂の水性分散液40
〜85重量%、有利には60〜85重量%〔その際これは自己
架橋を可能にする基として一般構造式: −CO−N(R1)−CH(R2)−OR3 (式中R1=H原子又は−CH(R2)−OR3原子団であり、R
2=H原子又は−COOR4基であり、R3=H原子又はC原子
1〜10個を含有する炭化水素基、有利にはメチル−、エ
チル−、(イソ)プロピル−又は(イソ)ブチル基であ
り、R4=C原子1〜5個を有するアルキル基である)に
相応する酸アミド誘導体基を有する〕 B) 水性媒体中に分散又は溶解させたメラミン樹脂5
〜50重量%、有利には7〜20重量%、 C) 水性媒体中に分散又は溶解させた尿素樹脂0〜40
重量%、有利には5〜20重量%、 D) ポリオール成分5〜30重量%、有利には6〜15重
量%並びに E) アミン成分0.01〜5重量%、有利には0.1〜1.5重
量%を含有し、 その際A)〜E)の合計が100重量%であり、 硬化剤成分(II)は水に希釈可能な酸から成り、成分
(I)及び(II)を塗布前にラツカ成分(I)100重量
部に対して純粋な硬化剤成分(II)0.05〜3重量%、有
利には0.5〜2重量%となるような比で混合することを
特徴とする。
その際、反応成分A)、B)、C)及びD)は固体に
関して自己架橋性ポリアクリレート樹脂(A)1重量部
に対してメラミン樹脂(B)0.1〜0.7、有利には0.2〜
0.5重量部、尿素樹脂(C)0〜0.7、有利には0.01〜0.
4重量部及びポリオール成分(D)0.01〜0.7、有利には
0.01〜0.4重量部となるような比で混合する。
水で希釈可能な惨としては燐酸、マレイン酸、塩酸、
p−トルエンスルホン酸及びその誘導体並びにナフタリ
ンスルホン酸及びその誘導体を使用する。有利にはp−
トルエンスルホン酸を例えば50%水溶液として使用す
る。
水性ラツカとは、その液体希釈剤が全ての液体希釈剤
の合計に対して少なくとも約95重量%、有利には約98〜
100重量%が水から成るラツカである。その他にラツカ
は有機溶剤、例えば複素環式又は脂肪族炭化水素、一価
又は多価アルコール、エーテル、エステル及びケトン、
例えばN−メチルピロリドン、ブタノール、イソプロパ
ノール、エタノール、エタル−及びブチルグリコール並
びにそのアセテート、ブチルジグリコール、エチレグリ
コールジブチルエーテル、エチレングリコールジチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、シクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、イソホロ
ン、プロピレングリコール又はその混合物を含有するこ
とができる。
本発明によるラツカの成分中に含有されていてよい常
用の添加物の例としては、例えば次のものが挙げられ
る:艶消し剤(珪酸誘導体、ワツクス…)、流展剤及び
湿潤剤(ポリアクリレートのナトリウム塩…)、乳化剤
(エトキシル化アルキルフエノール、エトキシル化脂肪
酸…)、消泡剤、軟化剤(エトキシル化グリセリン
…)、ワツクス、チキソトロープ剤(ポリアクリレー
ト、ポリウレタン、セルロース誘導体…)及びフイルム
形成助剤(燐酸エステル、グリコール…)。
本発明によるラツカは、ラツカ成分(I)及び硬化剤
成分(II)から成る二成分系である。二つの成分は別々
に6カ月より長く貯蔵安定性である。
成分(I)の貯蔵安定性にとつて重大なことは、pH値
及び反応成分相互の混合比である。pH値は7以上である
べきである。
塗布前に両方の成分(I)及び(II)を混合し、室温
における得られた混合物のポツトライフ(Topfzeit)は
pH値及び反応成分の比に決定的に左右される。
シート製造業者における操作方法には成分(I)及び
(II)から取る混合物のポツトライフが24時間以上であ
ることが必要である。
良好な被覆結果及び十分なポツトライフ(その際室温
におけるポツトライフは1日〜数週間であると考えられ
る)は、個々の成分を自己架橋性ポリアクリレート樹脂
(A)1重量部に対してメラミン樹脂(B)0.1〜0.7、
有利には0.2〜0.5重量部、尿素樹脂(C)0〜0.7、有
利には0〜0.4重量部及びポリオール成分(D)0.01〜
0.7、有利には0.01〜0.4重量部となるような比で反応さ
せる場合に得ることができる。
ラツカ成分(I)及び硬化剤成分(II)から成る混合
物を塗布し、140〜210℃の温度にすると直ちに、10〜55
秒間以内に、一般に10〜20秒以内に気泡を形成すること
なしに十分に硬化するので、その際生じるラツカ面は更
に行われる工程(特にますます使用される厳しい圧縮条
件)に塊状性又は変色を示すことなく損なわれずに耐え
ることができる。
本発明によるラツカ系の利点は、厳しい圧縮条件の適
用によつてもなお良好な特性を有する表面が得られるこ
とである。
即ち、本発明によるラツカ系を用いて製造した表面
は、特に高い引掻抵抗、良好な耐溶剤性(特にアセトン
に対する良好な抵抗値)及び非常に僅かなホルムアルデ
ヒド放出値(DIN52368によれば0.1ppmより少ない;<3.
5mg/hm2)を有する。
更に本発明によるラツカを用いて製造した被覆は前記
DIN68861のA群に記載の要求をほぼすべて満たす。特に
本発明によるラツカを用いて製造した表面は全く膨化挙
動を示さず、粉末コーヒー及び芥子に対して特に良好な
抵抗性を有することは優れている。従つて本発明による
ラツカは特にスカンジナビア及び米国市場で満たすべき
である要求を満たす。
ラツカ成分(I)はアミン成分0.01〜5重量%、有利
には0.1〜1.5重量%を含有する。アミン添加は自己架橋
性ポリアクリレートを有するメラミン樹脂の貯蔵安定性
を保証するだけでなく、触媒成分(II)として添加され
る水に希釈可能な酸の一部を中和する。それによつて、
生成物の加工可能な時間(ポツトライフ)及び硬化を調
整することができる。
アミン成分(E)としてはアンモニア、トリエチルア
ミン、ジメチル−又はジエチルアミノエタノール、2−
アミノ−2−メチルプロパノール、2−ジメチルアミノ
−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−エチルプ
ロパンジオール−1,3又は2−アミノ−2−ヒドロキシ
メチルプロパンジオール−1,3を使用することができ
る。
意外にも2−アミノ−2−エチルプロパンジオール−
1,3及び/又は2−アミノ−2−メチルプロパノールを
使用する場合に、非常に良好な抵抗値を有する特に耐黄
化性表面を得ることができる。
自己架橋性水性ポリアクリレート分散液(A)として
は、自己架橋を可能にする基として一般構造式:−CO−
N(R1)−CH(R2)−OR3〔式中R1=H原子又は−CH(R
2)−OR3原子団であり、R2=H原子又は−COOR4基であ
り、R3=H原子又はC原子1〜10個を含有する炭化水素
基、有利にはメチル−、エチル−、(イソ)プロピル−
又は(イソ)ブチル基であり、R4=C原子1〜5個を有
するアルキル基である〕に相応する酸アミド誘導体基を
有する自己架橋性ポリアクリレート樹脂の水性分散液が
使用される。
−CO−N(R1)−CH(R2)−OR3−基は一部重合され
た単量体を介してか又は重合体類縁体反応を介してポリ
アクリレート分子中に導入されていてよい。式中、R1
びR2が水素原子であり、R3が水素原子又はC原子1〜4
個を有するアルキル基、有利にはメチル−、エチル−、
(イソ−)プロピル−又は(イソ−)ブチルを表す−CO
−N(R1)−CH(R2)−OR3−基が有利である。
自己架橋性ポリアクリレート樹脂は、前記酸アミド誘
導体基の他にカルボキシル基を含有することができる。
しかし、自己架橋性ポリアクリレート樹脂のカルボキシ
ル基含量は、ポリアクリレート樹脂がアミン成分で中和
される際に溶液になるほど高くてはならない。
専門家はあまり複雑(orientierend)でない実験を用
いて、その都度存在する課題設定用にどんなカルボキシ
ル基を選択すべきであるのか確認することができる。
本発明により使用すべきポリアクリレート樹脂は、酸
アミド誘導体基及びカルボキシル基の他にその他の官能
基、例えばヒドロキシル基又は遊離アミド基を有するこ
とができる。
本発明により使用することのできる水性分散液は、一
般に公知方法により、(メタ−)アクリル酸エステル、
有利にはメチル−、エチル−、プロピル−又はブチル
(メタ)アクリレート、相応する(メタ−)アクリル酸
アミド誘導体及び場合により相応する量のカルボキシル
基を有する重合性二重結合を有する単量体、例えばフマ
ル酸又はマレイン酸、有利には(メタ−)アクリル酸を
場合によつてこれより少量のその他の単量体、例えば酢
酸ビニル、ヒドロキシアルキル−(メタ−)アクリレー
ト、スチレン、(メタ−)アクリル酸アミド等を一緒に
使用して、共重合することによつて製造することができ
る。
有利には次の特有値を有する分散液を使用する: −固体:水性ポリアクリレート分散液の総量に対して40
〜60重量%、有利には40〜50重量%。
−平均粒子直径:0.1〜0.5μm、有利には0.1〜0.3μ
m。
−最低フイルム形成温度(MFT):0〜70℃、有利には20
〜60℃。
−粘度:200〜5000mPas、有利には200〜1000mPas及び −pH値:2〜10、有利には7より大きい。
水に希釈可能なメラミン樹脂(B)には、一般に公知
の一般にエーテル化されたメラミン−ホルムアルデヒド
−反応生成物が該当する。メラミン樹脂の水希釈性は、
可能な限り低いものであるべきである縮合度は除き、エ
ーテル化成分に左右されるが、その際アルカノール族の
最も低級なものだけが水溶性縮合物を生じる。ヘキサメ
トキシメチルメラミン樹脂が一番重要である。溶解助剤
を使用する場合にブタノールエーテル化メラミン樹脂を
水相中に分散させることができる。
本発明により使用することのできるメラミン樹脂の例
としては、商標名“シメル(Cymel)300、301、303"、
“ルイパール(Luwipal)068、066"、”ビートル(Beet
le)BE3745"又は“マプレナール(Maprenal)MF900、90
4及び910"として得られる可塑化されていないヘキサメ
トキシメチルメラミン樹脂が挙げられる。
尿素樹脂には、一般に公知の水に希釈可能な尿素/ホ
ルムアルデヒド/反応生成物が該当する。
本発明により使用可能な尿素樹脂の例としては、商標
名“ジノミン(Dynomin)UM15"、“レサミン(Resami
n)VHW3525"又は“プラストパール(Plastopal)”とし
て得られる可塑化されたか又は可塑化されていない尿素
/ホルムアルデヒド反応生成物が挙げられる。
ポリオール成分(D)としては、三−又はそれより高
い官能性のアルコール、例えばトリメチロールプロパ
ン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリツト、
ジペンタエリスリツト、トリメチロールエタン、グリセ
リン、トリエタノールアミン、分子量7000までのポリエ
チレン−及びポリプロピレンオキシドから成る混合重合
体(その際、これらは水に希釈性であるべきである)、
トリメチロールプロパン等のエト−及び/又はプロポキ
シル化誘導体、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレー
ト並びにアジピン酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸とジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、ブタンジオール、ペンタ
ンジオール等から成る低分子量の縮合生成物から成るヒ
ドロキシル基−含有のポリエステルが挙げられる。
三官能性ポリオールを使用する場合に、特に良好な結
果が得られる。ジオールを使用する場合には、これより
良くない特性を有する被覆が得られる。
本発明によるラツカ系は、木基質、例えばハードボー
ド、チツプボード及び木工具の塗装にも好適である。多
くの場合にプライマーを用いて前塗装するのが有利であ
りうる。特に吸収性の基板を被覆すべきである場合に
は、例えば分散液を基礎とする別のプライマーを前もつ
て塗るか又は同じラツカ材料で2回塗装する。
本発明は、仕上げシート及びエンドレス縁端を一層被
覆する方法に関するが、その際完成シート又はエンドレ
ス縁端を水溶性の常用の添加物及び場合により顔料を含
有する二成分ラツカで被覆し、未乾燥塗膜を引続き10〜
60、有利には10〜20秒間140〜210℃で硬化させるが、こ
れは二成分ラツカがラツカ成分(I)として A) 自己架橋性ポリアクリレート樹脂の水性分散液40
〜85重量%、有利には60〜85重量%、{その際これは自
己架橋を可能にする基として一般構造式: −CO−N(R1)−CH(R2)−OR3 「式中R1=H原子又は−CH(R2)−OR3原子団であり、R
2=H原子又は−COOR4基であり、R3=H原子又はC原子
1〜10個を含有する炭化水素基、有利にはメチル−、エ
チル−、(イソ)プロピル−又は(イソ)ブチル基であ
り、R4=C原子1〜5個を有するアルキル基である」に
相応する酸アミド誘導体基を含有する} B) 水性媒体中に分散又は溶解させたメラミン樹脂5
〜50重量%、有利には7〜20重量%、 C) 水性媒体中に分散又は溶解させた尿素樹脂0〜40
重量%、有利には5〜20重量%、 D) ポリオール成分5〜30重量%、有利には6〜15重
量%並びに E) アミン成分0.01〜5重量%、有利には0.1〜1.5重
量%を含有し、A)〜E)の合計が100重量%であり、
硬化剤成分(II)は水に希釈可能な酸から成り、成分
(I)及び(II)を塗布前にラツカ成分(I)100重量
部に対して純粋な硬化剤成分(II)0.05〜3重量%、有
利には0.5〜2重量%となるような比で混合することを
特徴とする。
本発明により使用可能な成分A)〜E)及び有利な態
様に関する詳細な説明は前記を参照にされたい。
反応成分は固体に関して、自己架橋性ポリアクリレー
ト樹脂(A)1重量部に対してメラミン樹脂(B)0.1
〜0.7、有利には0.2〜0.5重量部、尿素樹脂(C)0〜
0.7、有利には0.01〜0.4重量部及びポリオール成分
(D)0.01〜0.7、有利には0.01〜0.4重量部となるよう
な比で混合する。
仕上げシート及びエンドレス縁端はこの目的に開発さ
れた固有の機械を用いて塗装する。ラツカ塗布−又は配
量添加装置としてはスクリーンローラ(Rasterwalzen)
又はワイヤドクタ(Drahtrakeln)が使用される。ラツ
カ塗布量は一般に未乾燥層厚10〜80μmで5〜50g/m2
ある。ラツカを乾燥させるために一般に熱風を有する乾
燥路、いわゆるコンベクター又は赤外線放射器又はこの
二つの組合せ又は熱ローラ(カレンダー)を使用する。
ペーパーウエツブを乾燥後ロールとして巻取り、この形
で家具工業に供給する。
前記のラツカ成分(I)は顔料を配合されていてもよ
く、その際種々の顔料を結合剤と一緒に研磨するか又は
成分(I)を後ラツカ(Auflackgut)として水性顔料パ
スタに使用する。顔料としては、有利には二酸化チタン
を使用する。
高い引掻抵抗及び可能な紛り僅かな金属摩滅を有し、
DIN68861のA群で所望される抵抗値に達し、膨化現象は
全く有さない表面は顔料添加された系を用いては顔料未
添加の系を用いる場合よりはるかに実現が困難である。
即ち、例えば、水に希釈可能な酸硬化性メラミン−及
び/又は尿素樹脂を結合剤として含有するラツカから製
造された被覆の表面特性(特に金属摩擦性)は、顔料含
量が増大すると、即ち被覆力が高まると、ますます悪く
なる。従つてこのタイプの高い被覆力を有するこの種の
被覆は、保護クリアラツカで被覆されている場合にのみ
良好な表面特性を有する。しかし、第2の保護クリアラ
ツカ層の塗布は、仕上げシート又はエンドレス縁端を製
造するために付加的な工程が必要であり、シート製造業
者は、一層法と比較してはるかに費用がかかり、そのた
め高いラツカ貯蔵保持装置を甘受しなければならないと
いう欠点を伴う。
更に、酸硬化性メラミン−及び/又は尿素樹脂を基礎
とするラツカは、加工の間及びその後比較的多量のホル
ムアルデヒドを放出するという欠点を有する。
顔料含量は、所望の被覆力及び顔料に応じて極めて種
々であり、ラツカ成分(I)の総量に対して0.1〜50重
量%、有利には5〜40重量%、特に有利には7〜30重量
%であつてよい。
その都度の最適顔料含量は、平均的な専門家によつて
簡単に実施できる機械的な検査を用いて見出すことがで
きる。
顔料としては、水に湿潤性であり、使用される温度で
昇華性ではない及び工程条件及びpH条件下で色調の変化
を起こさない、全ての無機及び有機顔料を使用すること
ができる。
好適な顔料の例は、ルチル型の二酸化チタン、黄色、
赤及び黒色の酸化鉄、カーボブラツク及びフタロシアニ
ンである。顔料として二酸化チタンを使用するのが有利
である。
本発明によるラツカ系の特に有利な利点は、このラツ
カ系を高い被覆力のために必要な量の顔料を用いて着色
することができ、それにも拘らず厳しい圧縮条件の適用
後でも、非常に良好な特性を有する表面が提供されるの
で、保護性クリアラツカを塗布する必要がないことであ
る。
本発明によるラツカ系を用いて製造した表面は、そう
でない場合には二層で塗布される系(顔料を配合した基
礎ラツカ、保護性クリアラツカ)を用いてのみ達成され
る金属摩擦特性及び引掻抵抗値を示す。金属摩擦特性
は、いわゆる“リングテスト(Ringtestes)”を用いて
簡単に確認することができる。その際、例えば白金から
なる指輪を用いて試験すべき表面を何回もこする。その
後布で軽く拭くことによつて再び取り除けないあとが残
つているのが判明したら、金属摩擦特性は悪い。
本発明によるラツカ系により、良好な金属摩擦特性及
び引掻抵抗値を有する表面が得られる。
シート−及び家具製造業者は、有利には従来積層板
(ラミネート)を使用した台所家具の分野で、より高い
表面品質を有する仕上げシートを使用するようにつとめ
ている。この場合に、プラステイツク様表面及び指紋に
よる汚れは悪い影響を及ぼす。積層板はローラによつて
加工することもできない。本発明によるシートラツカを
用いてシート−及び家具製造業者は高抵抗性の仕上げシ
ートを製造し、所望の家具範囲に使用することができ
る。
本発明によるラツカは、塗布及び乾燥の間にホルムア
ルデヒド放出を一定の制限下にとどめる。E1−チツプボ
ードに貼り付けたシートのホルムアルデヒドの放出は、
放出等級E1(0.1ppm)を悪化させてはならない。ポリ
オールを一緒に使用することによつて縮合樹脂の少ない
シートラツカが供給される。
一般に、分散液と例えばメラミン樹脂の組合せについ
ては固体に関して混合比90:1〜70:30が推奨される。ポ
リオールの持ち分に応じた添加によつてラツカ固体は増
加し、ホルムアルデヒド放出に重要である縮合樹脂含分
は減少する。
本発明によるラツカの固体含分は、次の実施例からも
明かなように50〜60%である。同時にDIN68861のA群の
要求及び米国及びスカンジナビアの市場で一般的な厳し
い要求も満たされる。
次に本発明を実施例につき詳説する。
成分(I)の例 量記載は、全て成分(I)100部に対する。
(I)−1 固体40重量%、平均粒子直径0.1μm、7より大きいp
H値及び1000mPasより小さい粘度を有する自己架橋性メ
チロールアミド基を有するアクリレート分散液385重量
%を、固体50重量%、平均粒子直径0.2μm、500mPasよ
り下の粘度及びpH値2〜4を有するメチロールアミド基
を有する自己架橋性アクリレート分散液37重量%と混合
する。この混合物に35%のポリエチレンワツクス分散液
5重量%、艶消し剤として二酸化珪素1重量%、鉱物油
含有消泡剤0.8重量%、燐酸エステル誘導体を基礎とす
るプロパンジオールと組み合わせたフイルム形成助剤1.
2重量%、ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂16.5重量
%及びジメチルエタノールアミン1重量%を添加する。
(I)−2 ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂8.5重量%を前も
つて装入し、撹拌下にポリアクリレートを基礎とするチ
キソトロープ剤0.5重量%、35%のポリエチレンワツク
ス分散液4重量%、艶消し剤として二酸化珪素1重量
%、燐酸誘導体を基礎とするプロパンジオールと組み合
わせたフイルム形成助剤1.2重量%、鉱物油含有消泡剤
0.6重量%、固体40重量%、平均粒子直径0.1μm、7よ
り大きいpH値及び1000mPasより小さい粘度を有する自己
架橋性メチロールアミド基を含有するアクリレート分散
液83.7重量%及びアミノメチルプロパンジオール−1,3
0.5重量%を添加する。
(I)−3 ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂8重量%を前もつ
て装入し、撹拌下に(I)−2に記載したように、チキ
ソトロープ剤0.5重量%、ワツクス分散液4重量%、艶
消し剤1重量%、フイルム形成助剤1.2重量%、トリメ
チロールプロパンのエトキシル化又はプロポキシル化さ
れた誘導体10重量%、消泡剤0.6重量%、自己架橋性ア
クリレート分散後73.8重量%、アミノメチルプロパノー
ル0.5重量%及びポリシロキサン誘導体0.4重量%を添加
する。
(I)−4 ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂7.3重量%を、艶
消し剤1重量%、フイルム形成助剤1.2重量%、トリメ
チロールプロパン18重量%、チキソトロープ剤0.5重量
%、ワツクス分散液4重量%、消泡剤0.6重量%、
(I)−2に記載したような自己架橋性アクリレート分
散液66.5重量%、アミノメチルプロパノール0.5重量%
及び水に希釈可能なポリシロキサン0.4重量%と混合す
る。
(I)−5 この項目は(I)−4に記載したようにして行うが、
その際、トリメチロールプロパン9重量%の代わりに可
塑化された尿素樹脂9重量%を使用する。
(I)−6 ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂6.5重量%をポリ
アクリレート粘稠剤0.5重量%、ポリエチレンワツクス
分散液3.3重量%、艶消し剤として二酸化珪素1重量
%、燐酸エステル及び1,3−プロパンジオールを基礎と
するフイルム形成助剤1重量%、トリメチロールプロパ
ン8.3重量%、尿素樹脂16.5重量%、鉱物油含有の消泡
剤0.6重量%、(I)−2に記載したような自己架橋性
アクリレート分散液61.5重量%、ジメチルエタノールア
ミン0.5重量%及びポリシロキサン0.3重量%と混合す
る。
(I)−7 固体40重量%、平均粒子直径0.1μm、7より大きいp
H値及び1000mPasより小さい粘度を有する自己架橋性メ
チロールアミド基を含有するアクリレート分散液78.1重
量%を、アクリレート粘稠剤0.25重量%、水に希釈可能
であるか又は乳化可能であるヘキサメトキシメチルメラ
ミン樹脂13.5重量%、水性ポリエチレンワツクス分散液
4.6重量%、艶消し剤1重量%、フイルム形成助剤1.2重
量%、消泡剤0.6重量%及びアミノメチルプロパノール
0.5重量%と撹拌下に混合する。
(I)−8 ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂12重量%をアクリ
レート粘稠剤0.25重量%、ポリエチレンワツクス分散液
4.5重量%、艶消し剤1重量%、フイルム形成助剤1.2重
量%、エトプロポキシル化されたトリメチロールプロパ
ン9重量%、消泡剤0.6重量%、(I)−7に記載した
ようなアクリレート分散液70.4重量%、アミノメチルプ
ロパノール0.5重量%及びポリシロキサン誘導体0.4重量
%と撹拌下に混合する。
(I)−9 ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂11重量%を(I)
−7に記載したようなアクリレート分散液64重量%、常
用の添加物、可塑化尿素樹脂9重量%及びトリメチロー
ルプロパン8重量%と撹拌下に混合する。
(I)−10 ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂10重量%を自己架
橋性分散液59重量%、可塑化尿素樹脂16重量%、トリメ
チロールプロパン7重量%及び前記した添加物と撹拌下
に混合する。
成分(II)は酸の水溶液から成る。有利にはPTS50重
量%を水50重量%で前もつて希釈する。(PTS=p−ト
ルエンスルホン酸)。
次の表に本発明によるラツカの若干のデータをまとめ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−43821(JP,A) 特開 昭49−93426(JP,A) 特開 昭55−73762(JP,A) 特開 昭57−61060(JP,A) 特開 昭59−1576(JP,A) 特公 昭48−10063(JP,B1)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】仕上げシートを水性の常用の添加物及び場
    合により顔料を含有する二成分ラッカで一層被覆し、未
    乾燥塗膜を引続き140〜210℃で10〜60秒間硬化させるこ
    とよりなる、仕上げシートの一層被覆法において、ラッ
    カ成分(I)が A)自己架橋性ポリアクリレート樹脂の水性分散液[そ
    の際これは自己架橋を可能にする基として一般構造式: −CO−N(R1)−CH(R2)−OR3 (式中R1=H原子又は−CH(R2)−OR3原子団であり、R
    2=H原子又は−COOR4基であり、R3=H原子又はC原子
    1〜10個を含有する炭化水素基、有利にはメチル−、エ
    チル−、(イソ)プロピル−又は(イソ)ブチル基であ
    り、R4=C原子1〜5個を有するアルキル基である)に
    相応する酸アミド誘導体基を含有する] 40〜85重量% B)水性媒体中に分散又は溶解させたメラミン樹脂 5〜50重量% C)水性媒体中に分散又は溶解させた尿素樹脂 0〜40重量% D)ポリオール成分 5〜30重量% 並びに E)アミン成分 0.01〜5重量% を含有し、 A)〜E)の合計が100重量%であり、 硬化剤成分(II)は水に希釈可能な酸から成り、 成分(I)及び(II)を塗布前に、ラッカ成分(I)10
    0重量部に対して純粋な硬化剤成分(II)0.05〜3重量
    %となるような比で混合することを特徴とする、高抵抗
    性の仕上げシートを一層被覆するための方法。
  2. 【請求項2】アミン成分(E)として2−アミノ−2−
    エチルプロパンジオール−1,3及び/又は2−アミノ−
    2−メチルプロパノールを使用する、請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】ポリオール成分(D)として三官能性ポリ
    オールを使用する、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】水に希釈可能な酸としてp−トルエンスル
    ホン酸を使用することを特徴とする、請求項1に記載の
    方法。
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