JP2576068B2

JP2576068B2 - 面順次式カメラ

Info

Publication number: JP2576068B2
Application number: JP2058755A
Authority: JP
Inventors: 啓一新田
Original assignee: Nippon Kogaku KK
Current assignee: Nikon Corp
Priority date: 1990-03-09
Filing date: 1990-03-09
Publication date: 1997-01-29
Anticipated expiration: 2012-01-29
Also published as: JPH03259690A; US5153717A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は回転フィルタを用いて色分離を行う面順次方
式カラーカメラに関するものである。

〔従来の技術〕

従来この種の面順次方式カラーカメラは、被写体から
の入射光を赤，緑，青の３原色の光成分に分離するため
に回転フィルタを用いていた。

回転フィルタは、円形のフィルタを1/3円ずつ３つの
領域に分け、それぞれ赤色光，緑色光，青色光を透過さ
せ他の光を遮光する３つのフィルタ部（以下、それぞれ
R,G,Bと略す）からなっている。

そして、光学レンズで集光された被写体像を、回転フ
ィルタを透過させ、撮像素子の撮像面上に結像させるこ
とにより映像信号が得られる。回転フィルタを回転させ
ると、被写体像が順次R,G,Bそれぞれのフィルタ部を通
過するので、被写体像の赤，緑，青の光成分の映像を順
次撮像素子に結像させることができる。

撮像素子は結像された赤（Ｒ），緑（Ｇ），青（Ｂ）
の光成分の映像を、順次電気的な各色信号（Ｒ信号,G信
号,B信号）に変換して出力する。各色信号は増幅器にて
増幅される。増幅器は増幅率可変のものが用いられる。

そして、各色信号に対して、撮像素子の固有のシェー
ディング特性を補正するために、補正信号発生器よりシ
ェーディング補正信号を発生させ、これによって増幅率
を変化させることにより、映像信号の補正を行ってい
た。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記の如き従来の技術においては、１つの撮像素子に
より撮像を行っているため、撮像光学系及び撮像素子に
より決まる固有のシェーディング補正を各色信号（Ｒ信
号,G信号,B信号）に対して同様に行っていた。

しかしならが、回転フィルタ１を構成する材質の光の
透過率が一様でなく回転フィルタ１上の位置により異な
ることがあり、各色信号（Ｒ信号,G信号,B信号）出力に
対して同様のシェーディング補正を行ったのでは、補正
が正確にできないという問題点があった。

本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたも
ので、各色信号出力に対して正確にシェーディング補正
ができる面順次式カメラを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題の解決のため本発明の面順次方式カラーカメ
ラは、被写体からの入射光を透過する際に特定の色成分
のみを透過する複数のフィルタ部からなり、回転するこ
とにより前記被写体からの入射光が前記複数のフィルタ
部を順次透過する回転フィルタと、前記回転フィルタを
透過し各色成分に分離された前記被写体からの入射光を
電気的な各色信号に順次変換する撮像手段と、増幅率が
可変であり、前記撮像手段から出力される前記各色信号
を増幅する増幅手段と、前記各色成分の映像信号を前記
増幅手段にて増幅する際に、前記回転フィルタの前記複
数のフィルタ部のそれぞれの特性に応じて前記増幅率を
制御する補正手段とを備えたものである。

〔作用〕

上記の如き構成により、被写体からの入射光は回転フ
ィルタを透過し、各色成分に分離されて順次撮像手段に
結像され各色信号に変換される。そして各色信号が増幅
されるとき、補正手段は回転フィルタの各フィルタ部の
特性に応じて増幅率を制御するので、各色信号ごとに、
フィルタの特性に合わせた正確な映像信号の補正が可能
である。

〔実施例〕

第１図は本発明の実施例による面順次方式カラーカメ
ラのブロック図である。

第１図において、不図示の光学レンズで集光された被
写体像は、回転フィルタ１を透過し撮像素子２の撮像面
に結像される。

回転フィルタ１は、撮像素子２の撮像面前部にフィル
タ回転回路７によって回転可能に設けられ、第２図に示
すような構成になっている。第２図において、R,G,Bは
それぞれ赤色光，緑色光，青色光を透過させ、他の光を
遮光するフィルタ部である。R,G,Bそれぞれのフィルタ
部の境界の円周部分のうち１か所にスリット1aが設けら
れている。

回転フィルタ１をフィルタ回転回路７により回転させ
ると、被写体像が順次R,G,Bそれぞれのフィルタ部を通
過することにより、被写体像の赤，緑，青（以下それぞ
れR,G,Bと略す）のそれぞれの光成分の映像を撮像素子
２の撮像面に順次結像させることができる。

撮像素子２は、撮像面に結像された被写体像をＲ信
号,G信号,B信号の各色信号からなる電気的な映像信号に
変換する。

増幅器３は、撮像素子２から出力される各色信号を入
力し増幅する。このとき、コントロール信号を入力する
ことにより、増幅率を変えることができる。コントロー
ル信号の電位が高いほど増幅率が大きくなるように構成
されている。増幅された各色信号はプロセス回路11へ入
力される。

補正信号発生器４は、補正信号発生部4R,4G,4Bからな
る。補正信号発生部4R,4G,4Bは、それぞれ赤色光，緑色
光，青色光に対する回転フィルタ１のシェーディング特
性及び撮像素子２の固有のシェーディング特性を補正す
るためのシェーディング補正信号を出力する。このシェ
ーディング補正信号は、前述のコントロール信号として
増幅器３に入力される。

切替器５は、補正信号発生部4R,4G,4Bから増幅器３に
出力するシェーディング補正信号を切り替えるためのも
ので、同期信号発生回路８から垂直同期信号を入力する
たびに、３つの補正信号発生部4R,4G,4Bからのシェーデ
ィング補正信号を順次切り替えて増幅器３に出力する。

従って、補正信号発生部4R,4G,4Bから出力するシェー
ディング補正信号により、増幅器３の増幅率を変化さ
せ、各色信号の補正ができる。

検知器６は、回転フィルタ１の回転を検知するための
もので、発光部6aと受光部6bが設けられている。発光部
6aからの光は通常回転フィルタ１に光路を遮られ、受光
部6bで検知されない。回転フィルタ１が回転し、スリッ
ト1aが発光部6aから受光部6bへの光路のところに来る
と、発光部6aからの光は受光部6bに達し、検知される。
このとき検知器６からパルス信号を出力する。

同期信号発生回路８は、映像信号の読み込みにおいて
フレームの始まりを示す垂直同期パルス信号を出力する
ものである。

分周器９は、同期信号発生回路８から出力された垂直
同期パルス信号を３分周するためのものである。

位相比較器10は、検知器６からのパルス信号と分周器
９からの分周された垂直同期パルス信号の位相を比較し
て、分周された垂直同期パルス信号の発生タイミングと
フィルタ１の回転を同期させるための制御信号をフィル
タ回転回路７に送るためのものである。

第４図は、Ｒ信号,G信号,B信号からなる映像信号出力
の波形の例である。第４図におけるR,G,BはそれぞれＲ
信号,G信号,B信号、すなわちR,G,Bの各フィルタ部を透
過した光成分の映像信号出力を示している。なお、第４
図は走査ビームの水平帰線期間を省略する等、簡略化し
て示している。

第３図はシェーディング補正信号の作成方法を示す図
である。

いま、回転フィルタ１上での光の透過率が均一でな
く、白色被写体からの入射光透過時の映像信号出力が第
３図（ａ）のようになったとする。白色の入射光に対す
る映像信号は、本来第３図（ｃ）のような波形にしなけ
ればならない。シェーディング補正をする際、回転フィ
ルタ１上のG,Bの光の透過率分布が同一でないため各色
に対するシェーディング特性が異なることになる。これ
を第３図（ｃ）のような信号になるように補正するた
め、補正信号発生部4R,4G,4Bから出力する補正信号の波
形をそれぞれ第３図（ｂ）に示すR,G,Bのようにする。

以上のように、補正信号発生部4R,4G,4Bは、白色光に
対する映像信号出力が、第３図（ｃ）のような波形にな
るように増幅器３の増幅率を変化させるような波形の補
正信号を出力するように設定しておけばよい。

以上のような構成の面順次方式カラーカメラにおい
て、その動作の説明を行う。

簡単のため、撮像素子２の走査はノンインタレースと
する。

まず、同期信号発生回路８より、フレームの始まりを
示す垂直同期パルスが出力されると、分周器９はこれを
入力し、３分周して位相比較器10に出力する。

フィルタ回転回路７は、回転フィルタ１を回転させる
が、撮像素子２に結像された映像は、垂直同期パルス発
生のタイミングで読み込まれ、色信号に変換されるの
で、R,G,B3種類の色信号を得るためには、垂直同期パル
ス３回の発生に対して回転フィルタ１を１回転させれば
よい。

回転フィルタ１が１回転するごとにスリット1aが発光
部6aと受光部6bを結ぶ光路を通過することにより、検知
器６からパルス信号が出力され、分周器９からは垂直同
期パルスを３分周したパルス信号が出力されるため、位
相比較器10にて、この２種類のパルス信号の位相を比較
しフィルタ回転回路７に制御信号を送ることにより、垂
直同期パルスと回転フィルタ１の回転のタイミングを合
わせることができる。

一方、同期信号発生回路８より出力された垂直同期パ
ルスは、切替器５にも入力され、垂直同期パルスを入力
するごとに、切替器５は増幅器３に出力するシェーディ
ング補正信号を切り替えていく。

そして、増幅器３には、垂直同期パルス発生のタイミ
ングで撮像素子２からＲ信号,G信号,B信号が順次入力さ
れるとともに、各色信号の入力と同タイミングで切替器
５より、それぞれの色信号に対応したシェーディング補
正信号がコントロール信号として入力され、増幅器３は
このコントロール信号に基づき増幅率を変化させながら
色信号に対して増幅処理を行う。

増幅された各色信号は、プロセス回路11へ出力され、
プロセス回路11にて各種信号処理が施された後、外部に
出力される。

また、本実施例で示したような各色信号に対して異な
った波形の補正信号で増幅率を制御する構成は、回転フ
ィルタの特性の補正以外にも適用できる。例えば、赤
色，緑色，青色の各光に対する撮像素子２の分光感度特
性が一様でない場合には、本実施例の構成において、撮
像素子２の分光感度特性に応じて、各色信号に対して異
なった波形の補正信号を発生させるように構成すればよ
い。

もちろん、本発明によっても撮像素子２のもつRGB各
色の共通なシェーデング特性やレンズの持つRGB各色に
共通なシェーデング特性を補正することも可能である。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、各々のフィルタ領域ご
との透過率の分布を示すシェーディング特性に応じて増
幅手段の増幅率を補正することにより、色分解された被
写体像に対応する映像信号をシェーディング補正するの
で、回転フィルタの光の透過率が一様でないことから１
画面内に生じる画像のシェーディングムラを、補正する
ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例による面順次方式カラーカメラ
のブロック図、第２図は回転フィルタの構成図、第３図
は補正信号の作成方法を示す図、第４図は映像信号出力
の波形の例を示す図である。〔主要部分の符号の説明〕１……回転フィルタ２……撮像素子３……増幅器４……補正信号発生器 4R,4G,4B……補正信号発生部５……切替器７……フィルタ回転回路

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】異なる分光透過特性を有する複数のフィル
タを有し、これらのフィルタを回転することにより、被
写体像を順次色分解する回転フィルタ部と、前記回転フィルタ部により色分解された被写体像を順次
撮像し、前記各々の分光透過特性を有する各々の映像信
号を出力する撮像手段と、前記回転フィルタ部を回転させる回転手段と、増幅率が可変であり、前記撮像手段から出力される前記
各々の映像信号を増幅する増幅手段と、前記各々のフィルタごとの透過率の分布を示すシェーデ
ィング特性に応じて、前記増幅手段の増幅率を補正する
補正信号を出力する補正手段と、前記回転手段と前記補正手段との同期をとって前記各々
のフィルタごとにシェーディング補正ができるように、
前記回転手段と前記補正手段とに同期信号を与える同期
信号発生手段と、を有することを特徴とする面順次式カメラ。
【請求項２】前記回転フィルタ部は被写体と前記撮像手
段との間に配置されていることを特徴とする請求項１に
記載の面順次式カメラ。
【請求項３】前記補正手段は、前記各々のフィルタごと
に補正信号を出力する補正信号発生部と該補正信号を切
り換える切換部とを有し、該切換部は、前記同期信号発生手段からの同期信号によ
って前記補正信号発生部を切り換えることを特徴とする
請求項１に記載の面順次式カメラ。
【請求項４】前記補正手段は前記撮像手段の分光感度特
性に基づいて前記増幅手段の増幅率を補正する補正信号
を出力することを特徴とする請求項１に記載の面順次式
カメラ。