JP2575756B2 - セラミックス接合用ろう材 - Google Patents
セラミックス接合用ろう材Info
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- JP2575756B2 JP2575756B2 JP62298375A JP29837587A JP2575756B2 JP 2575756 B2 JP2575756 B2 JP 2575756B2 JP 62298375 A JP62298375 A JP 62298375A JP 29837587 A JP29837587 A JP 29837587A JP 2575756 B2 JP2575756 B2 JP 2575756B2
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- Japan
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- ceramics
- brazing
- filler metal
- brazing filler
- brazing material
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電子部品用のAl2O3、MgO、ZrO2、BeO等の
酸化物系セラミックスやSi3N4、SiC、TiC、B4C、WC等の
非酸化物系セラミックスの接合に用いるろう材の改良に
関する。
酸化物系セラミックスやSi3N4、SiC、TiC、B4C、WC等の
非酸化物系セラミックスの接合に用いるろう材の改良に
関する。
(従来の技術とその問題点) 従来より上記セラミックスの接合にはAg−Cuの共晶合
金をベースとし、そこへさらに少量のTiを含むAg−Cu−
Ti合金より成るろう材が広く用いられているが、このろ
う材はAgCuTiマトリクスが軟らかい(Hv150)のに硬い
(Hv350)CuTi相が大きな粒状となって点在する為、加
工時に応力が不均一にかかり、線径の細い線材に加工し
た際には伸線中にCuTi相の部分で破断し、薄板に加工し
た際には圧延中にCuTi相の部分で凹凸が発生したり、割
れたり、穴が明いたりして甚だ加工性が悪かった。また
ろう付け強度が低く、ばらつきが大きくて不安定であっ
た。
金をベースとし、そこへさらに少量のTiを含むAg−Cu−
Ti合金より成るろう材が広く用いられているが、このろ
う材はAgCuTiマトリクスが軟らかい(Hv150)のに硬い
(Hv350)CuTi相が大きな粒状となって点在する為、加
工時に応力が不均一にかかり、線径の細い線材に加工し
た際には伸線中にCuTi相の部分で破断し、薄板に加工し
た際には圧延中にCuTi相の部分で凹凸が発生したり、割
れたり、穴が明いたりして甚だ加工性が悪かった。また
ろう付け強度が低く、ばらつきが大きくて不安定であっ
た。
(発明の目的) 本発明は、上記問題点を解決すべくなされたもので、
加工性を向上させ、且つセラミックスのろう付け強度を
高く安定させることのできるセラミックス接合用ろう材
を提供することを目的とするものである。
加工性を向上させ、且つセラミックスのろう付け強度を
高く安定させることのできるセラミックス接合用ろう材
を提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するため手段) 上記問題点を解決するための本発明のセラミックス接
合用ろう材は、Ag−Cuの共晶合金をベースとし、そこへ
さらに少量のTiを含むAg−Cu−Ti合金より成るセラミッ
クス用ろう材に於いて、Niの場合0.1〜1wt%、Fe、Coの
場合0.1〜2wt%のうち、少なくともいずれか1種を添加
して成ることを特徴とするものである。
合用ろう材は、Ag−Cuの共晶合金をベースとし、そこへ
さらに少量のTiを含むAg−Cu−Ti合金より成るセラミッ
クス用ろう材に於いて、Niの場合0.1〜1wt%、Fe、Coの
場合0.1〜2wt%のうち、少なくともいずれか1種を添加
して成ることを特徴とするものである。
本発明のセラミックス接合用ろう材に於いて、Niの場
合0.1〜1wt%、Fe、Coの場合0.1〜2wt%のうち、少なく
ともいずれか1種を添加する理由は、AgCuTiマトリクス
中のCuTi相を均一に微細に分散させる為で、0.1wt%未
満では添加の効果が無く、CuTi相の化合物結晶が大きく
なり、厚さ50μm以下の板状に加工すると、CuTiの結晶
が抜け落ちて穴が明き、Niの場合1wt%、Fe、Coの場合2
wt%をそれぞれ超えるとTiFe、TiCo、TiNi等の化合物を
作り、セラミックスの接合に必要なTi成分がろう付け時
にセラミックス側へ移動せず、従って接合できないから
である。
合0.1〜1wt%、Fe、Coの場合0.1〜2wt%のうち、少なく
ともいずれか1種を添加する理由は、AgCuTiマトリクス
中のCuTi相を均一に微細に分散させる為で、0.1wt%未
満では添加の効果が無く、CuTi相の化合物結晶が大きく
なり、厚さ50μm以下の板状に加工すると、CuTiの結晶
が抜け落ちて穴が明き、Niの場合1wt%、Fe、Coの場合2
wt%をそれぞれ超えるとTiFe、TiCo、TiNi等の化合物を
作り、セラミックスの接合に必要なTi成分がろう付け時
にセラミックス側へ移動せず、従って接合できないから
である。
(作用) 上記成分組成の本発明のセラミックス接合用ろう材
は、Niの場合0.1〜1wt%、Fe、Coの場合0.1〜2wt%のう
ち、少なくともいずれか1種を添加されて、CuTi相が均
一微細に分散されているので、所要のろう材形状に加工
した際、応力が均一にかかり、折れたり、割れたりする
ことが無い。また前述の如くCuTi相が均一微細に分散さ
れているので、セラミックスとの濡れ性が向上し、ろう
付け強度が著しく高くなる。
は、Niの場合0.1〜1wt%、Fe、Coの場合0.1〜2wt%のう
ち、少なくともいずれか1種を添加されて、CuTi相が均
一微細に分散されているので、所要のろう材形状に加工
した際、応力が均一にかかり、折れたり、割れたりする
ことが無い。また前述の如くCuTi相が均一微細に分散さ
れているので、セラミックスとの濡れ性が向上し、ろう
付け強度が著しく高くなる。
(実施例) 本発明によるセラミックス接合用ろう材の実施例を従
来例と共に説明する。
来例と共に説明する。
下記の表の左欄に示す成分組成の実施例及び従来例の
セラミックス用ろう材を、溶解→鋳造→伸線熱処理→
伸線→切断の工程で作り、このろう材を用いて、下記の
表の中央欄に示す直径7mm、長さ30mmのセラミックスの
線材同志を真空(10-5mmHg)の炉中で各100本ろう付け
し、このろう付けした線材をJIS4点曲げ試験を行って、
ろう付け強度を測定した処、下記の表を右欄に示すよう
な結果を得た。また使用前の加工上がりのセラミックス
接合用ろう材の断面観察によるCuTi相のグレーンサイズ
の結果を下記の表の最右欄に示す。
セラミックス用ろう材を、溶解→鋳造→伸線熱処理→
伸線→切断の工程で作り、このろう材を用いて、下記の
表の中央欄に示す直径7mm、長さ30mmのセラミックスの
線材同志を真空(10-5mmHg)の炉中で各100本ろう付け
し、このろう付けした線材をJIS4点曲げ試験を行って、
ろう付け強度を測定した処、下記の表を右欄に示すよう
な結果を得た。また使用前の加工上がりのセラミックス
接合用ろう材の断面観察によるCuTi相のグレーンサイズ
の結果を下記の表の最右欄に示す。
上記の表で明らかなように実施例のセラミックス接合
用ろう材は、使用前の加工上がりのCuTi相のグレーンサ
イズが、従来例のセラミックス接合用ろう材のそれより
も著しく小さいことが判るそしてこのセラミックス接合
用ろう材でろう付けしたセラミックスの線材同志のろう
付け強度は、従来例のセラミックス接合用ろう材はろう
付けしたもののろう付け強度よりも高く安定しているこ
とが判る。これはひとえに実施例のセラミックス接合用
ろう材が、CuTi相がAgCuTiマトリクスに均一微細に分散
してセラミックスとの濡れ性が向上したからに他ならな
い。
用ろう材は、使用前の加工上がりのCuTi相のグレーンサ
イズが、従来例のセラミックス接合用ろう材のそれより
も著しく小さいことが判るそしてこのセラミックス接合
用ろう材でろう付けしたセラミックスの線材同志のろう
付け強度は、従来例のセラミックス接合用ろう材はろう
付けしたもののろう付け強度よりも高く安定しているこ
とが判る。これはひとえに実施例のセラミックス接合用
ろう材が、CuTi相がAgCuTiマトリクスに均一微細に分散
してセラミックスとの濡れ性が向上したからに他ならな
い。
(発明の効果) 以上の説明で判るように本発明のセラミックス接合用
ろう材は、AgCuTiマトリクスにCuTi相が均一微細に分散
されているので、加工性に優れ、従って加工時応力が均
一にかかって折れたり割れたりすることが無く、またセ
ラミックスとの濡れ性に優れ、従ってセラミックスのろ
う付け強度を高く安定させることができる等の効果があ
る。
ろう材は、AgCuTiマトリクスにCuTi相が均一微細に分散
されているので、加工性に優れ、従って加工時応力が均
一にかかって折れたり割れたりすることが無く、またセ
ラミックスとの濡れ性に優れ、従ってセラミックスのろ
う付け強度を高く安定させることができる等の効果があ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】Ag−Cuの共晶合金をベースとし、そこへさ
らに少量のTiを含むAg−Cu−Ti合金より成るセラミック
ス接合用ろう材に於いて、Niの場合0.1〜1wt%、Fe、Co
の場合0.1〜2wt%のうち、少なくともいずれか1種を添
加して成ることを特徴とするセラミックス接合用ろう
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62298375A JP2575756B2 (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | セラミックス接合用ろう材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62298375A JP2575756B2 (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | セラミックス接合用ろう材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01138087A JPH01138087A (ja) | 1989-05-30 |
JP2575756B2 true JP2575756B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=17858874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62298375A Expired - Fee Related JP2575756B2 (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | セラミックス接合用ろう材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2575756B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5226511B2 (ja) * | 2006-07-04 | 2013-07-03 | 株式会社東芝 | セラミックス−金属接合体、その製造方法およびそれを用いた半導体装置 |
JP5815427B2 (ja) * | 2012-01-27 | 2015-11-17 | 京セラ株式会社 | ろう材およびこれを用いて接合してなる接合体 |
CN115786762B (zh) * | 2022-11-24 | 2024-05-07 | 南京理工大学 | 一种高强度活性钎料 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5538225A (en) * | 1978-08-28 | 1980-03-17 | Ishikawajima Harima Heavy Ind | Underground storage tank |
-
1987
- 1987-11-26 JP JP62298375A patent/JP2575756B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01138087A (ja) | 1989-05-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |