JP2573739Y2 - 薬剤容器 - Google Patents

薬剤容器

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JP2573739Y2
JP2573739Y2 JP1992053668U JP5366892U JP2573739Y2 JP 2573739 Y2 JP2573739 Y2 JP 2573739Y2 JP 1992053668 U JP1992053668 U JP 1992053668U JP 5366892 U JP5366892 U JP 5366892U JP 2573739 Y2 JP2573739 Y2 JP 2573739Y2
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小澤洋平
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エステー化学株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は薬剤容器に関し、特
に、設置した状態で防虫薬剤を含浸させた取替部材を交
換可能である薬剤容器に関するものである。
【0002】
【従来技術および解決しようとする課題】一般に、常温
揮散性の液体防虫剤または常温昇華性の固体防虫剤を基
板材に含浸させて含浸体とし、この含浸体を容器に収納
して薬剤容器としたものが提案されている。
【0003】そして、この薬剤容器を洋服ダンスのパイ
プ、和ダンスのコーナー等に設置すれば、薬剤容器の内
部に収納された含浸体から防虫薬剤が揮散して洋服ダン
スおよび和ダンス等の内部に充満することで防虫効果を
発揮するようになっている。
【0004】また、防虫効果が終了すると、使用者は洋
服ダンス等のパイプ等から薬剤容器を取り外して薬剤容
器ごと交換するか、薬剤容器に収納された含浸体を交換
する必要がある。
【0005】しかしながら、近年、環境問題、省エネル
ギー化が叫ばれているなかで、薬剤容器ごと交換するの
は問題が有り、また、従来の含浸体を交換する方式では
洋服ダンス等のパイプ等から薬剤容器を取り外し、しか
も薬剤容器を開いて交換する必要が有り、含浸体の交換
が容易な薬剤容器の開発が望まれていた。
【0006】また、従来の薬剤容器にあっては、使用さ
れている時に、含浸体の内部にまだ防虫薬剤が含浸され
ていて防虫効果を発揮しているのか、あるいは、すでに
揮散してしまって、防虫効果が充分に達せられていない
かは薬剤容器や薬剤容器の内部に収納された含浸体を見
ただけでは判断することができなかった。
【0007】したがって、含浸体の内部の防虫薬剤がす
でに揮散して無くなっているにもかかわらず、認識する
ことができないために、まだ防虫効果があると誤認し
て、洋服等に虫食い穴を開けたり、あるいは、含浸体に
まだ充分に防虫薬剤が含浸されているにもかかわらず、
使用者が誤認して捨ててしまう場合があり、いずれの場
合にあっても、防虫薬剤の適切な交換時期を知ることが
できないという問題点を有していた。
【0008】この考案は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、例えば、洋服ダンスの
パイプや、和ダンスのコーナー等に設置した状態で、取
替部材の交換が容易に行うことができ、取替部材にイン
ジケータ部を設けることにより、薬剤揮散部に含浸され
た防虫薬剤の残存量を認識することができる薬剤容器を
提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの考案は、一端に開口部が形成された容器本体
と、該容器本体の開口部から挿脱される取替部材とから
なる薬剤容器であって、前記取替部材は基板材に薬剤を
含浸させたものであり、該取替部材に薬剤の残量を経時
的に認識するためのインジケータ部を設けた手段を採用
したものである。また、一端に開口部が形成された容器
本体と、該容器本体の開口部から挿脱される取替部材と
からなる薬剤容器であって、前記取替部材は基板材に薬
剤を含浸させた薬剤揮散部と、該薬剤揮散部に対して角
度をもって形成された薬剤の残量を経時的に認識するた
めのインジケータ部とからなる手段を採用したものであ
る。さらに、一端に開口部が形成された容器本体と、該
容器本体の開口部から挿脱される取替部材とからなる薬
剤容器であって、前記取替部材は基板材に薬剤を含浸さ
せたものであり、前記容器本体に、薬剤の残量を経時的
に認識するためのインジケータ部を設けた手段を採用し
たものである。さらに、前記インジケータ部は、基板材
の上面に表示層を積層させるとともに、該表示層にイン
ジケータ薬剤を含浸させたものであって、該表示層は、
インジケータ薬剤の存在時にはその地色を消失させて基
板材の地色を露呈させ、インジケータ薬剤の不存在時に
はその地色によって基板材の地色を遮蔽する手段を採用
したものである。さらに、前記薬剤揮散部とインジケー
タ部とを一枚の基板材によって一体に形成した手段を採
用したものである。さらに、前記薬剤揮散部とインジケ
ータ部とを別体に形成し、接合することにより両者を一
体に形成した手段を採用したものである。さらに、前記
薬剤は、常温揮散性の液体防虫剤又は常温昇華性の固体
防虫剤である手段を採用したものである。さらに、前記
インジケータ薬剤は、液体防虫剤である手段を採用した
ものである。さらに、前記インジケータ部を揮散調整部
材で覆った手段を採用したものである。
【0010】
【作用】この考案は上記の手段を採用したことにより、
薬剤容器を洋服ダンスや、和ダンス等に設置した場合、
そのままの状態で取替部材を容易に交換することができ
る。また、インジケータ部を設けることにより、このイ
ンジケータ部を見るだけで防虫効果の消滅時点を知るこ
とができる。
【0011】
【実施例】以下、図面に示すこの考案の実施例について
説明する。図1にはこの考案による薬剤容器の第1の実
施例が示されていて、図2には薬剤容器が洋服ダンスの
パイプに吊設された状態が示されている。
【0012】図1に示す薬剤容器1は、一端部が閉塞す
るとともに、他端部に開口部4が形成された板状の容器
本体2を有し、この容器本体2の上端部には洋服ダンス
のパイプ10に吊設するためのフック部5が設けられ、
また、側面には所定の間隔をおいて揮散ガスを外部に揮
散させるための長孔6が穿設されている。
【0013】そして、前記容器本体2の他端部に形成さ
れた開口部4から取替部材3が挿脱されるようになって
いて、この取替部材3は板状の薬剤揮散部8と、この薬
剤揮散部8の端部に設けられた摘み部9とからなってい
る。
【0014】この薬剤揮散部8は平板状の基板材7に防
虫薬剤である常温揮散性の液体防虫剤が含浸されて形成
されている。
【0015】また、前記摘み部9は前記基板材7の端部
に設けられた半球状の部材で、取替部材3の挿脱を容易
にするため設けられている。
【0016】前記基板材7は板紙、紙材、不織布、フェ
ルト状織物、無機繊維等で形成され、液体防虫剤に対し
て不活性で、この液体防虫剤を保持し、適宜液体防虫剤
を揮散させるようになっている。
【0017】つぎに、上記のように構成された薬剤容器
1の作用について説明する。まず、前記容器本体2の開
口部4から基板材7に液体防虫剤を含浸させた取替部材
3を挿入すると、前記薬剤揮散部8は容器本体2の内部
に位置し、摘み部9は容器本体2の開口部4側に位置す
る。
【0018】そして、上記のような準備を行った後に、
図2に示すように、容器本体2の上端部に設けられたフ
ック部5を洋服ダンスのパイプ10に引っ掛けて、薬剤
容器1をパイプ10に吊設すれば、薬剤揮散部8に含浸
している液体防虫剤は空気と接触して揮散し、洋服ダン
スの内部に充満して防虫効果を発揮することになる。
【0019】また、前記取替部材3は容器本体2の開口
部4から挿脱されるとともに、基板材7から一体に形成
されているため、従来のように洋服ダンスのパイプ10
から薬剤容器1を取り外し、これを開いて交換する必要
がなく、容器本体2を吊設した状態で摘み部9を摘んで
容易に交換することができる。
【0020】図3にはこの考案による薬剤容器の第2の
実施例が示されていて、この薬剤容器15は前記第1の
実施例の変形であって、容器本体16の側面に防虫薬剤
の消滅時点を知らせるインジケータ部11が設けられた
ものである。
【0021】すなわち、このインジケータ部11は図
4、図5に示すように、基板材12の上面に表示層13
が円形に積層したもので、インジケータ薬剤として液体
防虫剤が含浸している。
【0022】そして、前記基板材12は板紙、紙材、不
織布、フェルト状織物、無機繊維等で形成され、液体防
虫剤に対して不活性で、この液体防虫剤を保持するとと
もに、その揮散に応じて順次前記表示層13に液体防虫
剤を供給し得る性状を有している。
【0023】前記表示層13は、例えば、無定形シリ
カ、カオリン、炭酸カルシウム等の無機材またはパルプ
粉末等の有機材の白色系着色材に適当な結合剤が混合さ
れ、これを前記基板材12の表面に塗布することにより
形成され、液体防虫剤が浸透すると、その地色が消失し
て、この表示層13を通して前記基板材12の地色が透
けて見えるようになり、液体防虫剤が存在しなくなる
と、表示層13の地色が露呈して、目視によって確認す
ることができる。
【0024】また、前記インジケータ部11の揮散を調
整して、前記薬剤揮散部8に含浸させた防虫薬剤の揮散
が終了した時点で前記表示層13の地色が露呈するよう
にするため、前記インジケータ部11には、それを覆う
ように揮散調整部材であるフィルム14が設けられてい
る。
【0025】このフィルム14はポリプロピレン(P
P)、ポリメチルペンテン、ブタジエンアクリロニトリ
ル共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリカーボネート(PC)等で形成される。
【0026】そして、このフィルム14はインジケータ
部11を確認できるような透明フィルムが好ましいが、
必ずしも透明フィルムには限定されない。なお、フィル
ム14の所定の箇所には液体防虫剤の揮散を調整する孔
を設けても良いものである。
【0027】なお、他の構成は前記第1の実施例と同様
であるため、同一の箇所は同一の符号を使用してその説
明を省略する。
【0028】そして、上記のように構成されたインジケ
ータ部11は、基板材12に液体防虫剤が含浸されてい
る間は、基板材12から表示層13に液体防虫剤が供給
され、供給を受けた表示層13はその地色を消失し、こ
の表示層13を通して基板材12の地色が透けて見える
ようになり、表示層13の存在が確認できない状態とな
る。
【0029】また、時間とともに、液体防虫剤が、揮散
して減少し、基板材12に存在しなくなると、前記表示
層13に液体防虫剤が供給されなくなり、表示層13は
その地色を露呈してその存在が目視で確認できる状態に
なる。
【0030】従って、前記薬剤揮散部8の液体防虫剤の
揮散終了と、表示層13の地色が露呈する時点とを合致
させておけば、表示層13の地色が露呈した時点で取替
部材3を交換すれば良く、薬剤揮散部8の防虫薬剤の揮
散が終了したにもかかわらず、まだ防虫薬剤が含浸され
ていると誤認したり、まだ防虫薬剤が含浸されているに
もかかわらず、取替部材3を交換するという誤りがなく
なる。
【0031】図6にはこの考案による薬剤容器の第3の
実施例が示されていて、図7には和ダンスのコーナーに
設置された状態が示されている。
【0032】この薬剤容器21は、両端部が閉塞すると
ともに、一端部に開口部24が形成され、端部が三角形
状に形成された筒状の容器本体22を有し、この容器本
体22の三方の側面には所定の間隔をおいて揮散ガスを
外部に揮散させるための長孔26が穿設されている。
【0033】そして、前記容器本体22の一端部に形成
された開口部24から取替部材が挿脱されるようになっ
ていて、この取替部材は前記第1、第2の実施例におけ
る取替部材3と同様であるため、同一の符号を使用して
その説明を省略する。
【0034】つぎに、上記のように構成された薬剤容器
21の作用について説明する。まず、前記容器本体22
の開口部24から基板材7に液体防虫剤を含浸させた取
替部材3を挿入すると、前記薬剤揮散部8は容器本体2
2の内部に位置し、摘み部9は容器本体22の開口部2
4側に位置する。
【0035】そして、上記のような準備を行った後に、
図7に示すように、和ダンス30のコーナーに開口部2
4を上にして設置すれば、薬剤揮散部8に含浸している
液体防虫剤は空気と接触して揮散し、和ダンス30の内
部に充満して防虫効果を発揮することになる。
【0036】また、前記取替部材3は容器本体22の開
口部24から挿脱されるとともに、薬剤揮散部8と摘み
部9とは一体に形成されているため、従来のように和ダ
ンス30から薬剤容器21を取り出して、交換する必要
がなく、摘み部9を摘んで容易に交換することができ
る。
【0037】図8にはこの考案による薬剤容器の第4の
実施例が示されていて、この薬剤容器27は前記第3の
実施例の変形であって、容器本体28の上面に防虫薬剤
の消滅時点を知らせるインジケータ部11が設けられた
ものである。
【0038】なお、この容器本体28は前記第3の実施
例における容器本体22にインジケータ部11を設けた
もので、前記インジケータ部11は前記第2の実施例に
おけるインジケータ部11と同様であるため、同一の箇
所は同一の符号を使用してその説明は省略する。
【0039】そして、このインジケータ部11を容器本
体28に設けることにより、表示層13が露呈した時点
で取替部材3を交換すれば良く、薬剤揮散部8の防虫薬
剤の揮散が終了したにもかかわらず、まだ防虫薬剤が含
浸されていると誤認したり、まだ防虫薬剤が含浸されて
いるにもかかわらず、取替部材3を交換するという誤り
がなくなる。
【0040】図9〜図11にはこの考案による薬剤容器
の第5の実施例が示されていて、図10はインジケータ
部の正面図であり、図11はインジケータ部の横断面図
である。
【0041】この薬剤容器31は、容器本体と取替部材
とから構成され、容器本体は前記第1、第2の実施例に
おける容器本体2と同様であるため、同一の箇所は同一
の符号を使用してその説明を省略する。
【0042】そして、前記取替部材33は、前記容器本
体2の他端部に形成された開口部4から挿脱されるよう
になっていて、板状の薬剤揮散部38と、この薬剤揮散
部38の端部に形成されたインジケータ部41とからな
っている。
【0043】この取替部材33は、基板材37から一体
に形成され、前記薬剤揮散部38は平板状の基板材37
に防虫薬剤である常温揮散性の液体防虫剤が含浸して形
成されている。
【0044】また、前記インジケータ部41は前記基板
材37の端部が前記薬剤揮散部38と直交するように屈
曲し、直交する部分の上面に表示層43が円形に積層し
て形成されたもので、インジケータ薬剤として前記薬剤
揮散部38の液体防虫剤と同一の液体防虫剤が含浸して
いる。さらに、インジケータ部41に含浸された液体防
虫剤の揮散を調整するため、インジケータ部41を覆う
ようにフィルム44を設けても良く、揮散調整を容易に
するため、このフィルム44に孔を設けても良い。
【0045】なお、前記基板材37、表示層43および
フィルム44は前記第2の実施例におけるインジケータ
部11の基板材12、表示層13およびフィルム14と
同様であるため、その説明は省略する。
【0046】つぎに、上記のように構成された薬剤容器
31の作用について説明する。まず、前記容器本体2の
開口部4から基板材37に液体防虫剤を含浸させた取替
部材33を挿入すると、前記薬剤揮散部38は容器本体
2の内部に位置し、インジケータ部41は容器本体2の
開口部4側に位置する。
【0047】そして、上記のような準備を行った後に、
図2と同様に、容器本体2の上端部に設けられたフック
部5を洋服ダンスのパイプ10に引っ掛けて、薬剤容器
31をパイプ10に吊設すれば、薬剤揮散部38に含浸
している液体防虫剤は空気と接触して揮散し、洋服ダン
スの内部に充満して防虫効果を発揮することになる。
【0048】一般に、洋服ダンスのパイプには洋服等が
掛かったハンガが掛けられていて、容器本体2の両側面
は洋服等によって目視することができないが、インジケ
ータ部41は容器本体2の手前端に表出しているので洋
服等を移動することなく、そのままの状態でインジケー
タ部41を見ることができる。
【0049】また、前記取替部材33は一枚の基板材3
7から一体に形成されているため、液体防虫剤が基板材
37に含浸すると、薬剤揮散部38およびインジケータ
部41に液体防虫剤が含浸し、インジケータ部41の表
示層43にも液体防虫剤が浸透する。
【0050】そして、液体防虫剤が表示層43に浸透す
ると、この表示層43はその地色を消失し、この表示層
43を通して基板材37の地色が透けて見えるようにな
り、表示層43の存在が確認できなくなる。従って、基
板材37の上部に表示層43でメッセージを記載する
と、液体防虫剤の浸透時は、このメッセージが見えない
状態となる。
【0051】この状態は、インジケータ部41に液体防
虫剤が含浸している期間中は、基板材37から表示層4
3に液体防虫剤が浸透するのに従って持続する。
【0052】そして、時間とともに、インジケータ部4
1の基板材37に含浸された液体防虫剤は、表面側がフ
ィルム44によって覆われているため、主に裏面側から
揮散して減少し、液体防虫剤が存在しなくなると、前記
表示層43に液体防虫剤が供給されなくなり、表示層4
3はその地色を露呈して、その存在が目視で確認できる
ようになる。従って、基板材37の上部に表示層43で
記載したメッセージが見える状態となる。
【0053】従って、薬剤揮散部38に含浸されている
液体防虫剤の揮散が終了すると、前記インジケータ部4
1の表示層43に液体防虫剤が供給されなくなるため、
インジケータ部41の表示層43の地色が目視で確認で
きた時点が、薬剤揮散部38の基板材37に含浸されて
いる液体防虫剤の揮散が終了した時点となる。
【0054】なお、現実には、薬剤揮散部38に含浸さ
れた液体防虫剤の揮散が終了した時点と、インジケータ
部41の表示層43が露呈する時点とがずれる場合があ
り、このような場合は、前記フィルム44を用いてイン
ジケータ部41の揮散速度を調整して合致させる。
【0055】このように、インジケータ部41に表示層
43の地色が目視できるか否かを視覚的に認識するだけ
で容器本体32内部に収納された薬剤揮散部38に含浸
された液体防虫剤が、その機能を有効に発揮しているか
否かを、すなわち、取替え時期か、あるいはまだ使用す
ることができるかを知ることができる。
【0056】また、前記取替部材33は容器本体2の開
口部4から挿脱されるとともに、薬剤揮散部38とイン
ジケータ部41とは一体に形成されているため、従来の
ように洋服ダンスのパイプから取り外し、薬剤容器を開
いて交換する必要がなく、インジケータ部41を摘んで
容易に交換することができる。
【0057】図12にはこの考案による薬剤容器の第6
の実施例が示されていて、この薬剤容器は取替部材34
を前記第5の実施例のように一枚の基板材から形成する
代わりに、薬剤揮散部38とインジケータ部41とを基
板材37a、37bから別体に形成し、接合部45で一
体に接合したものである。
【0058】なお、他の構成は前記第5の実施例と同様
であるため、同一の箇所は同一の符号を使用してその説
明を省略する。
【0059】そして、薬剤揮散部38の液体防虫剤の揮
散終了と、表示層43の地色が露呈する時点とを合致さ
せておけば、表示層43の地色が露呈した時点で取替部
材34を交換すれば良く、薬剤揮散部38の防虫薬剤の
揮散が終了したにもかかわらず、まだ防虫薬剤が含浸さ
れていると誤認したり、まだ防虫薬剤が含浸されている
にもかかわらず、取替部材34を交換するという誤りが
なくなる。
【0060】また、前記接合部45で薬剤揮散部38と
インジケータ部41とを区別すれば、薬剤揮散部38に
含浸させる薬剤とインジケータ部に含浸させる薬剤とを
混ざり合わないようにすることができ、別々の薬剤を含
浸させることができる。
【0061】図13にはこの考案による薬剤容器の第7
の実施例が示されていて、この薬剤容器51は、一端部
が閉塞するとともに、他端部に開口部54が形成され、
端部が三角形状に形成された筒状の容器本体52を有
し、この容器本体52の三方の側面には所定の間隔をお
いて揮散ガスが外部に揮散するための長孔56が穿設さ
れている。
【0062】そして、前記容器本体52の他端部に形成
された開口部54から取替部材53が挿脱されるように
なっていて、この取替部材53は板状の薬剤揮散部58
と、この薬剤揮散部58に直交する三角形状のインジケ
ータ部61とからなっている。
【0063】この取替部材53は、一枚の基板材57か
ら一体に形成され、前記薬剤揮散部58は平板状の基板
材57に防虫薬剤である常温揮散性の液体防虫剤を含浸
させて形成されている。
【0064】また、前記インジケータ部61は前記基板
材57の端部が前記薬剤揮散部58と直交するように屈
曲し、直交する部分の上面に表示層63が円形に積層
し、インジケータ薬剤として常温揮散性の液体防虫剤が
含浸したものである。
【0065】そして、前記インジケータ部61は揮散調
整部材であるフィルム64で全体が覆われている。
【0066】なお、前記基板材57、表示層63および
フィルム64は前記第2の実施例における基板材12、
表示層13およびフィルム14と同様であるため、その
説明を省略する。
【0067】つぎに、上記のように構成された薬剤容器
51の作用について説明する。まず、前記容器本体52
の開口部54から基板材57に液体防虫剤を含浸させた
取替部材53を挿入すると、前記薬剤揮散部58は容器
本体52の内部に位置し、インジケータ部61は容器本
体52の開口部54を閉塞するように位置する。
【0068】そして、上記のような準備を行った後に、
図7と同様に、和ダンス30のコーナーにインジケータ
部61を上にして設置すれば、薬剤揮散部58に含浸し
ている液体防虫剤は空気と接触して揮散し、和ダンス3
0の内部に充満して防虫効果を発揮することになる。
【0069】この場合、和ダンス30には和服等が収納
されていて、容器本体52の側面は和服等によって目視
することができないが、インジケータ部61は容器本体
52の上端部に表出しているので和服等を移動すること
なく、そのままの状態でインジケータ部61を見ること
ができる。
【0070】このように、前記取替部材53は容器本体
52の開口部54から挿脱されるとともに、薬剤揮散部
58とインジケータ部61とは一体に形成されているた
め、従来のように和ダンスから取り出し、交換する必要
がなく、インジケータ部61を摘んで容易に交換するこ
とができる。
【0071】また、インジケータ部61に表示層63の
地色が目視で確認できるか否かを視覚的に認識するだけ
で容器本体52内部に収納された薬剤揮散部58に含浸
された液体防虫剤が、その機能を有効に発揮しているか
否かを、すなわち、取替え時期か、あるいはまだ使用す
ることができるかを知ることができる。
【0072】図14にはこの考案による薬剤容器の第8
の実施例が示されていて、この薬剤容器は取替部材66
を前記第7の実施例のように一枚の基板材から形成する
代わりに、薬剤揮散部58とインジケータ部61とを別
々の基板材57a、57bから別体に形成し、接合部6
5で一体に接合したものである。
【0073】なお、他の構成は前記第7の実施例と同様
であるため、同一の箇所は同一の符号を使用してその説
明を省略する。
【0074】そして、前記接合部65で薬剤揮散部58
とインジケータ部61とを分離することができ、薬剤揮
散部58に含浸させる薬剤とインジケータ部61に含浸
させる薬剤とを混ざり合わないようにすることができ、
別々の薬剤を含浸させることができる。
【0075】なお、前記各実施例においては容器本体を
板状または三角体形状としたが、これらに限定されるこ
となく、種々の形状とすることができ、例えば円筒状で
あってもよく、要するに容器本体の端面に設けた開口部
から取替部材を挿脱することが可能であれば良い。
【0076】また、薬剤容器の設置場所および設置方法
等として、容器本体に設けたフック部を洋服ダンスのパ
イプに引っ掛けるもの、また、和ダンスのコーナーに設
置するものを例示したが、設置場所および設置方法はこ
れらに限定されない。
【0077】そして、各実施例では薬剤揮散部に対して
インジケータ部を直角に設けたが、これに限定されず、
角度をもって形成されれば良いものである。
【0078】また、薬剤揮散部に含浸させる防虫薬剤
は、常温揮散性の液体防虫剤に限定されることなく、常
温昇華性の固体防虫剤であっても良く、この場合は、前
記固体防虫剤を融解して基板材に含浸させる。
【0079】さらに、インジケータ部に含浸させるイン
ジケータ薬剤は、液体防虫剤に限定されず、常温揮散性
であるとともに、表示層の機能が充分発揮される薬剤で
あれば良いものである。
【0080】
【考案の効果】この考案は前記のように、容器本体内に
開口部から取替部材を挿脱するように構成したことによ
り、薬剤容器を洋服タンス、和タンス内の所定の位置に
設置したままの状態で取替部材の交換が可能となるの
で、取替部材の交換が容易となる。また、取替部材又は
容器に薬剤の残量を経時的に認識するためのインジケー
タ部を設けたことにより、インジケータ部を目視するこ
とによって薬剤の残量を確認することができることにな
る。したがって、薬剤が消失しているのに気付かずに使
用を続けたり、薬剤が残っているのに新品のものと交換
してしまうようなことがなくなり、使用期間の管理が容
易となり、経済的に有利となる等の優れた効果を奏する
ものである。
【0081】
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による薬剤容器の第1の実施例を示す
概略図である。
【図2】薬剤容器が洋服ダンスのパイプに吊設された状
態を示す概略図である。
【図3】この考案による薬剤容器の第2の実施例を示す
概略図である。
【図4】第2の実施例におけるインジケータ部を示す概
略図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】この考案による薬剤容器の第3の実施例を示す
概略断面図である。
【図7】和ダンスのコーナに薬剤容器を設置した状態を
示す概略図である。
【図8】この考案による薬剤容器の第4の実施例を示す
概略断面図である。
【図9】この考案による薬剤容器の第5の実施例を示す
概略図である。
【図10】第5の実施例におけるインジケータ部を示す
概略図である。
【図11】図10のB−B断面図である。
【図12】この考案による薬剤容器の第6の実施例を示
す概略図である。
【図13】この考案による薬剤容器の第7の実施例を示
す概略図である。
【図14】この考案による薬剤容器の第8の実施例を示
す概略図である。
【符号の説明】
1、15、21、27、31、51……薬剤容器 2、16、22、28、52……容器本体 3、33、34、53、66……取替部材 4、24、54……開口部 5……フック部 6、26、56……長孔 7、12、37、37a、37b、57、57a、57
b……基板材 8、38、58……薬剤揮散部 9……摘み部 10……パイプ 11、41、61……インジケータ部 13、43、63……表示層 14、44、64……フィルム 30……和ダンス 45、65……接合部

Claims (9)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に開口部が形成された容器本体と、
    該容器本体の開口部から挿脱される取替部材とからなる
    薬剤容器であって、前記取替部材は基板材に薬剤を含浸
    させたものであり、該取替部材に薬剤の残量を経時的に
    認識するためのインジケータ部を設けたことを特徴とす
    る薬剤容器。
  2. 【請求項2】 一端に開口部が形成された容器本体と、
    該容器本体の開口部から挿脱される取替部材とからなる
    薬剤容器であって、前記取替部材は基板材に薬剤を含浸
    させた薬剤揮散部と、該薬剤揮散部に対して角度をもっ
    て形成された薬剤の残量を経時的に認識するためのイン
    ジケータ部とからなることを特徴とする薬剤容器。
  3. 【請求項3】 一端に開口部が形成された容器本体と、
    該容器本体の開口部から挿脱される取替部材とからなる
    薬剤容器であって、前記取替部材は基板材に薬剤を含浸
    させたものであり、前記容器本体に、薬剤の残量を経時
    的に認識するためのインジケータ部を設けたことを特徴
    とする薬剤容器。
  4. 【請求項4】 前記インジケータ部は、基板材の上面に
    表示層を積層させるとともに、該表示層にインジケータ
    薬剤を含浸させたものであって、該表示層は、インジケ
    ータ薬剤の存在時にはその地色を消失させて基板材の地
    色を露呈させ、インジケータ薬剤の不存在時にはその地
    色によって基板材の地色を遮蔽する請求項1〜3記載の
    薬剤容器。
  5. 【請求項5】 前記薬剤揮散部とインジケータ部とを一
    枚の基板材によって一体に形成した請求項2記載の薬剤
    容器。
  6. 【請求項6】 前記薬剤揮散部とインジケータ部とを別
    体に形成し、接合することにより両者を一体に形成した
    請求項2記載の薬剤容器。
  7. 【請求項7】 前記薬剤は、常温揮散性の液体防虫剤又
    は常温昇華性の固体防虫剤である請求項1〜6記載の薬
    剤容器。
  8. 【請求項8】 前記インジケータ薬剤は、液体防虫剤で
    ある請求項4記載の薬剤容器。
  9. 【請求項9】 前記インジケータ部を揮散調整部材で覆
    った請求項1〜8記載の薬剤容器。
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