JP2573453Y2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2573453Y2
JP2573453Y2 JP1992046127U JP4612792U JP2573453Y2 JP 2573453 Y2 JP2573453 Y2 JP 2573453Y2 JP 1992046127 U JP1992046127 U JP 1992046127U JP 4612792 U JP4612792 U JP 4612792U JP 2573453 Y2 JP2573453 Y2 JP 2573453Y2
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semiconductor substrate
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Inventor
長次 宍戸
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日本インター株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、半導体装置に関し、特
にゲートターンオフサイリスタ(以下、GTOと略記す
る。)に順阻止電圧を印加した場合に、長時間経過して
も漏れ電流が増加しない構造を備えたGTOに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のGTOの概略構造を図3に示す。
図3において、半導体基板の一方の主面側から順次Pエ
ミッタ層8、Nベース層7、Pベース層6、Nエミッタ
層5が形成されている。また、Nエミッタ層5は、ゲー
ト部となるPベース層6とは段差が設けられて島状に形
成されている。さらに、Nエミッタ層5上にはカソード
電極2、段差が設けられたゲート電極部となるPベース
層6上にはゲート電極3、また、半導体基板のアノード
側主面上にはアノード電極11(温度補償板)がそれぞ
れ形成されている。上記のような構造のGTOは一般に
電圧型インバータに使用されることが多く、このためN
+短絡層9を選択的に拡散してPエミッタ層8を突き抜
けるように設け、いわゆるアノード短絡構造によりスイ
ッチング特性を改善する方法が採用されている。このア
ノード短絡型GTOは、順耐圧のみを保証している。順
耐圧は、2500〜4500Vが一般的であり、特殊な
ものは6000V以上のものも存在する。このような高
い阻止電圧を得るためには、素子端面の電界強度を内部
の電界強度より低くすることが必要である。表面電界を
下げるためには、表面の空乏層の拡りを大きくすること
で達成することができる。そこで、従来では半導体基板
の端部をΣ(シグマ)形状にしたり、図示のように正ベ
ベル形状に加工するようにしている。なお、図3におい
て、1はシリコン酸化膜、10は表面安定化膜、11は
温度補償板である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
GTOでは、端面加工後、機械加工歪を除去するために
フッ酸・硝酸系の薬品でエッチングし、洗浄・乾燥後に
外部からの汚染、不純物イオンの付着を防ぐため、表面
安定化膜10(以下、パッシベーション材と記す。)を
塗布しなければならなかった。GTOは、高い順阻止電
圧が印加され、その状態が長時間維持された場合、漏れ
電流が時間経過と共に異常に増加し、最悪の場合には熱
暴走し、素子自体の破壊に到る。この老化現象は素子内
部の構造の問題ではなく、パッシベーション材を有する
素子外部の端面構造に起因していると考えられる。これ
は、素子端面に発生する電界によりパッシベーション材
中に含まれる正の不純物イオンや、該パッシベーション
材表面に付着した正の不純物イオンがドリフトされ、半
導体基体の表面に蓄積されることが原因と考えられる。
しかるに、従来のGTOの構造では上記劣化現象を防ぐ
の難しく、阻止電圧を長時間印加すると、漏れ電流が増
加するものが多かった。
【0004】
【考案の目的】本考案は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、阻止電圧を長時間印加しても漏
れ電流が増加しないGTOを提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本考案の半導体装置
は、半導体基板にPエミッタ層、Nベース層、Pベース
層、Nエミッタ層が形成され、該Nエミッタ層は、ゲー
ト部となる前記Pベース層とは段差が設けられて島状に
形成され、前記Nエミッタ層上にはカソード電極、前記
段差が設けられたゲート部となるPベース層上にはゲー
ト電極、前記半導体基板のアノード側主面上にはアノー
ド電極がそれぞれ形成された半導体装置において、前記
半導体基板の端面加工部のPベース層上に、シリコン酸
化膜とポリイミド膜とを重ねて形成した絶縁保護膜と、
該絶縁保護膜上に、前記ゲート電極を延長して重ねたゲ
ート電極延在部とを有するものである。
【0006】
【作用】本考案の半導体装置は、端面加工部P層上に、
シリコン酸化膜とポリイミド膜を順次重ね、その上にゲ
ート電極を延長して重ねたゲート電極延在部を設けるよ
うにしたので、端面加工部の電極が負電位となり、蓄積
した正イオンによって、端面部のP層が反転することが
なくなり、時間が経過しても漏れ電流が一定値以下で殆
ど増加せず、良好な結果を得ることができる。
【0007】
【実施例】以下に、本考案の実施例を図1を参照して詳
細に説明する。まず、本考案の特徴とするところは、概
略、公知のフィールドプレート構造をPベース層6の端
面加工部に適応したことにある。すなわち、GTOは動
作上、順阻止状態ではゲート、カソード間に図4(A)
の等価回路図のようにマイナス2V程度の逆バイアスを
するか、同図(B)の等価回路図に示すようにゲートカ
ソード間を5〜20Ωの抵抗で終端する必要がある。こ
れによりPベース層6は、カソードのNエミッタ層5に
より電位が低いか、又は同程度であるからこの電位を積
極的に利用し、端面加工部分(ベベル部分)の表面を従
来のフローティング電位から負電位に固定することで、
図1の模式図のように正の可動イオンが半導体表面に蓄
積されても、端面加工部分の表面層がPマイナスに反転
することを防ぐものである。これにより阻止電圧が印加
された時に漏れ電流が増加せずに一定値以下に抑制する
ことが可能となる。なお、図中、12は端面加工部近傍
を示し、13は最外周部分のゲート電極、14は段差、
15は端面部P層、16はカソード電極の圧接板をそれ
ぞれ示す。また、11はアノード電極、18は、シリコ
ン酸化膜とポリイミド膜からなる絶縁保護膜、19はゲ
ート電極延在部である。
【0008】以下に、上記GTOの具体的製造方法の概
略を箇条書きにして示す。 (1)GTOを製造する半導体基板のPエミッタ層8内
に、公知の方法でN+ショート層9を選択拡散し、アノ
ード短絡部を形成する。また、半導体基板のカソード側
のPベース層6をエッチングし、ゲート電極部分とカソ
ード電極部分とを段差を有するようにして分離する。 (2)絶縁保護膜を成長させるために1200℃のウエ
ット酸化を水蒸気雰囲気で行ない、シリコン酸化膜(S
iO2膜)1を約1μm成長させる。 (3)カソード電極部分とゲート電極部分の窓明けを公
知のフォトリソグラフィー技術により行なう。 (4)アノード側からのライフタイムキラー拡散をして
Nベース層7のライフタイムの制御をした後、タングス
タン(W)あるいはモリブデン(MO)から成る温度補
償板11を700℃でろう付けする。 (5)電極形成のためのアルミ(Al)をカソード側に
蒸着し、フォトグラフィー技術を用いて選択的に分離す
る。なお、最外周部分のゲート部分には、この時はアル
ミ電極を蒸着しない。 (6)電極保護膜としてのポリイミド樹脂を塗布する。
この時、素子端面部には加工部近傍まで該ポリイミド樹
脂を塗布する。次いで、フォトリソグラフフィー技術を
用いて選択的にエッチングして150℃→250℃→3
50℃と窒素雰囲気でステップキュアし、所定のポリイ
ミド膜4を形成する。 (7)次に、第2回目のアルミ蒸着を行ない、フォトグ
ラフィー技術により最外周のゲート電極3と、該ゲート
電極3と一連に端面加工部まで延在させたゲート電極延
在部19を形成する。 (8)アルミ電極とシリコン半導体基板との密着性を良
くするため、窒素雰囲気で400〜430℃でシンタを
行なう。ここで、留意すべきことは、ポリイミド膜4は
窒素雰囲気で約450〜460℃より膜減りを起こすた
め、アルミシンタは当該温度以下で行なう必要があるこ
とである。また、端面加工部でシリコン酸化膜1に直接
アルミ電極を乗せないのは、最外周部分のゲート電極部
分と端面部分のフィールド電極部分の段差が急峻でその
ままでは、アルミ電極が切れてしまうおそれがあること
及び積極的にアルミ電極自体の段差をゆるくするためで
ある。さらに、シリコン酸化膜1を選択的にエッチング
する時、レジストのステップカバレージのため、エッジ
部分のシリコン酸化膜1が万一、バッファ・フッ素酸等
によりエッチングされた時に、シリコン半導体基板が直
接露出することがないようにするためでもある。
【0009】以上のような工程を経て製造されたGTO
は、該素子に順阻止電圧が印加された時、前記のように
端面加工部上の電極が負電位となり、蓄積した正イオン
によって端面部のP層が反転することがなくなり、所定
時間経過しても漏れ電流の増加を殆どなくすことができ
た。この結果を図2に示す。図2において、縦軸は漏れ
電流(mA)、横軸は経過時間(hr)を示している。
また、図中、(A)は印加電圧4500Vにおける従来
構造の素子の経過時間に対する漏れ電流を示す曲線を示
す。また、(B)は同様に印加電圧4500Vにおける
本考案構造の素子の漏れ電流を示す曲線を示している。
このグラフから明らかなように、本考案構造のGTOで
は、時間の経過による漏れ電流の増加を5mA以下に確
実に抑制することができた。なお、上記の実施例では、
一般的構造のGTOについて説明したが、本考案は該G
TOを含んだ非対称型サイリスタにも適応できることは
言うまでもない。
【0010】
【考案の効果】以上のように、本考案によれば、端面加
工部P層上に、シリコン酸化膜とポリイミド膜を順次重
ね、その上にゲート電極を延長して重ねるようにしてゲ
ート電極延在部を設けたので、端面加工部の電極が負電
位となり、蓄積した正イオンによって、端面部のP層が
反転することもなくなり、時間が経過しても漏れ電流が
5mA以下の一定値以下で殆ど変化しなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す半導体装置の一部を示
す断面図である。
【図2】本考案の半導体装置と従来構造の半導体装置と
の経過時間に対する漏れ電流の関係を比較したグラフで
ある。
【図3】従来構造の半導体装置の一部を示す断面図であ
る。
【図4】
【符号の説明】
1 シリコン酸化膜 2 カソード電極 3 ゲート電極 4 ポリイミド膜 5 Nエミッタ層 6 Pベース層 7 Nベース層 8 Pエミッタ層 9 N+短絡層 10 表面安定化膜 11 アノード電極(温度補償板) 12 端面加工部近傍 13 最外周部分のゲート電極 14 段差 15 端面部P層 16 カソード電極の圧接板 18 シリコン酸化膜とポリイミド膜からなる絶縁保護
膜 19 ゲート電極延在部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板にPエミッタ層8、Nベース
    層7、Pベース層6、Nエミッタ層5が形成され、該N
    エミッタ層5は、ゲート部となる前記Pベース層6とは
    段差が設けられて島状に形成され、前記Nエミッタ層5
    上にはカソード電極2、前記段差が設けられたゲート部
    となるPベース層6上にはゲート電極3、前記半導体基
    板のアノード側主面上にはアノード電極11がそれぞれ
    形成された半導体装置において、前記半導体基板の端面
    加工部のPベース層6上に、シリコン酸化膜1とポリイ
    ミド膜4とを重ねて形成した絶縁保護膜18と、該絶縁
    保護膜18上に、前記ゲート電極3を延長して重ねたゲ
    ート電極延在部19とを有することを特徴とする半導体
    装置。
JP1992046127U 1992-06-10 1992-06-10 半導体装置 Expired - Lifetime JP2573453Y2 (ja)

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JPH062717U JPH062717U (ja) 1994-01-14
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