JP2572335B2 - セルロース系繊維材料の染色方法 - Google Patents

セルロース系繊維材料の染色方法

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邦彦 今田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセルロース系繊維材料を
弱酸性〜中性のpH領域の染浴中で140℃以下の温度
で吸尽染色する方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、s−トリアジニ
ル基を反応基とする反応染料を用いて酸結合剤の存在下
にアルカリ性のpH範囲で染色する方法は公知であり、
工業的に広く行われている。この場合、酸結合剤を添加
し、染浴のpHを強アルカリ性にする事が必須である
が、工業的な染色においては、酸結合剤の染浴への添加
操作が煩雑であるばかりでなく、酸結合剤の染浴への添
加量や添加条件の振れが、染色の再現性や均染性等の染
色結果に影響を生じ易い欠点を有している。更にセルロ
ース系繊維と他種繊維との混紡交織品などを染色する場
合、他種繊維の最適染色条件が多くの場合弱酸性〜中性
の染浴中で染色するものであるため、同一の染浴中で染
色する一浴染色法を採用しようとする場合適性pH範囲
の差異を克服する目的でpHの二段調節法を採用した
り、二浴染色法を採用する場合にも充分な中和及び洗浄
を必要とするため操作上からも不利な点が多い。従っ
て、反応染料を用いて弱酸性〜中性のpH範囲で染色す
る方法の開発が望まれていた。
【0003】この様な要求に対応して、反応性基にアセ
タール基を用い、酸性触媒の存在下で酸性のpH領域で
染色する方法や、反応性基にリン酸エステル基を用い、
ジシアンジアミドを結合剤に用いて酸性のpH領域で染
色する方法等が検討され、工業的に利用されている例も
あるが、これらの染色法は連続染色法や捺染法に対して
有効であるが、吸尽染色法には適用できない欠点を有し
ている。
【0004】一方、第4級窒素置換基を有する1個以上
のs−トリアジニル基を用いて酸結合剤なしでセルロー
ス系繊維で染色する方法は、特開昭56−4784号で
公知であるが、染色条件は150℃以上の高温に加熱す
るもので、この方法も又、捺染法及び連続染色法に適用
範囲が限定されるものである。又、第4級窒素置換基と
してニコチン酸を有する1個以上のs−トリアジニル基
を有する染料を用いて弱酸性〜アルカリ性のpH領域で
100℃〜150℃の高温で吸尽染色法で染める方法
は、特開昭58−186682号にて公知であるが、適
用pH範囲がアルカリ性の領域にまで及ぶ点で汎用的な
吸尽染色法としては問題を残していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この様な
問題点を改善し、より実用上の要求に合致した合理的な
吸尽染色法を開発すべく鋭意検討の結果、一般式
【0006】
【化3】
【0007】〔式中Rは−トリアジニル基の炭素原
子と結合している下式
【0008】
【化4】
【0009】(R は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、カルボン酸アミド基、スルフォン
酸アミド基、シアノ基又は水酸基を表わす。)で示され
ピリジン及びその誘導体の基を表わす。〕で表される
基を一個以上有し、かつ親水性基を有する染料が、驚く
べきことに酸結合剤の存在しない染浴からpH4〜8の
弱酸性〜中性の範囲で、100℃〜140℃の温度範囲
で、吸尽染色法によりセルロース系繊維材料を染色でき
る事を見出し、本発明を完成したものである。
【0010】第4級窒素置換基を有するs−トリアジニ
ル基を含有する反応染料は、特開昭57−30764
号、特開昭56−61459号、特開昭52−1873
2号、特開昭47−1882号、特公昭50−2432
3号、特公昭44−9737号、特公昭43−2278
9号、特公昭39−21750号等で公知であるが、本
発明に用いられる染料は、一般式
【0011】
【化5】
【0012】〔式中、Dは少なくとも1個以上の水溶性
基を有する染料残基を示し、Aはセルロースと反応しな
い置換基、又は、セルロースと酸結合剤の存在下で反応
する基を有する置換基を表し、Rは前記と同じ意味を表
わす。〕で表される染料、あるいは一般式
【0013】
【化6】
【0014】〔式中、D及びAはそれぞれ前記と同じ意
味を表わす。Y及びYは、いずれもか或いは一方が
−Rであり、他の一方がハロゲン原子を表し、Rは前
記と同じ意味を表わす。〕で表される染料、あるいは一
般式
【0015】
【化7】
【0016】〔式中、D、A、Y及びYはそれぞれ
前記と同じ意味を表し、Xは2個のアミノ基によってs
−トリアジニル核に結合しているジアミノ残基を表わ
す。〕で表される染料、或いは一般式
【0017】
【化8】
【0018】〔式中、D、X、Y及びYはそれぞれ
前記と同じ意味を表わす。〕で表される染料等が挙げら
れる。
【0019】式(II)〜(V)に於いてDで示される
発色団としては、アゾ系、含金属アゾ系、アントラキノ
ン系、フタロシアニン系、ホルマザン系、オキサジン系
等の色素母体が用いられ、これらは少なくとも1個以上
のスルフォン酸基又はカルボン酸基の様な水溶性基を有
するものである。一方、置換基Aの例としては、アルキ
ル又はアリールチオ基、アルコキシ基又はアリールオキ
シ基、及び場合によっては置換されていてもよいアミノ
基等が挙げられる。又、Xで示されるジアミノ残基とし
ては、例えば、複素環式ジアミン、脂肪族ジアミン、ナ
フチレンジアミンスルフォン酸、ベンゼン系モノ及びジ
環式化合物のジアミン誘導体、式
【0020】
【化9】
【0021】〔式中、p及びqはそれぞれ0又は1であ
り、Eは直接結合又はSO基、OCH基、C
基、C基、NH基、NHCONH基を表わす。〕
で示されるジアミン、及び低級アルキル基の上記ジアミ
ンのN,N’−ジ(低級アルキル)誘導体等が挙げられ
る。
【0022】前記Rで示されるピリジン及びその誘導体
としては、例えばピリジン、2−クロロピリジン、3−
クロロピリジン、4−クロロピリジン、α−ピコリン、
β−ピコリン、γ−ピコリン、4−メチルピリジン、2
−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メトキシ
ピリジン、ニコチン酸アミド、ピコリン酸アミド3−
ピリジンスルフォン酸アミドα−ピリドン、β−ピリ
ドン、3−シアン化ピリジンの化合物が挙げられる。
【0023】記一般式(II)〜(V)で表される第
4級窒素の基を有する染料は、s−トリアジニル基にハ
ロゲン原子が結合した形のそれぞれ対応する染料と芳香
性の上記ピリジン及びその誘導体とを反応させて製造
することができる。
【0024】本発明の方法は水性媒体から繊維材料に適
用され、好ましくは以下のように行われる。即ち、一般
式(II)〜(V)で表される染料の所定量及び必要に
応じて硫酸ナトリウム又は塩化ナトリウム等の電解質1
〜150g/Lを含む染浴を調製する。染浴のpHを4
〜8の範囲に調整するために必要に応じてpH緩衝作用
を示す物質、例えば炭酸、リン酸、酢酸、クエン酸、酒
石酸、リンゴ酸等の酸及びこれらのナトリウム塩、カリ
ウム塩、又はアンモニウム塩の単一又は混合物を加える
事ができるが、必ずしもこれらのpH調節剤の添加は必
須ではない。この様にして調製した染浴中に、セルロー
ス系繊維材料を繰入、100℃〜140℃の温度で好ま
しくは10〜120分間染色を行う。
【0025】本発明においては、一般式(II)〜
(V)で表される染料について第4級窒素置換基が結合
した位置がハロゲン原子である、ハロゲノ−s−トリア
ジニル基を有する反応染料と、芳香族性の上記ピリジン
及びその誘導体とを染浴中に添加し、一般式(II)〜
(V)で表される染料を形成させながら染色する事も可
能である。この場合、芳香族性の上記ピリジン及びその
誘導体の使用量は前記ハロゲノ−s−トリアジニル基を
有する反応染料のハロゲン原子に対して0.1〜10倍
モル量が適当である。本発明で適用する事のできるセル
ロース系繊維材料としては、木綿、ビスコースレーヨ
ン、キュプラアンモニウムレーヨン、麻等が挙げられ、
これらのセルロース繊維を含有するポリエステル、トリ
アセテート、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、絹、
羊毛等との混合繊維にも適用する事ができる。
【0026】本発明においては、セルロース系繊維材料
以外の繊維材料を染色するに必要な染料、例えば分散染
料、塩基性染料、カチオン染料、酸性染料、酸性含金属
染料等を同時に染浴に添加して染色する事もできる。こ
の様にして染色されたセルロース系繊維材料は通常の洗
浄処理により優れた堅牢性を有する染色物として得られ
る。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳説するが、例
中の「部」は「重量部」を示す。 実施例1 遊離酸の形で下記構造式
【0028】
【化10】
【0029】で表される染料4部、硫酸ナトリウム10
0部、第一リン酸ナトリウム4部、第二リン酸ナトリウ
ム1部を水で希釈して浴2000部を調製し、この浴に
20℃で綿ニット(シルケット加工済)100部を繰入
60分間で130℃まで昇温し、この温度で60分間染
色した。染色後、水洗し、アニオン活性剤4部を含む浴
2000部中にて95℃で10分間ソーピング処理を行
い、次いで水洗、乾燥を行って、堅牢度の優れた赤味黄
色の染色物が得られた。尚、本実施例で染浴調整時のp
Hは7であり、染色終了後のpHも中性に保たれてい
た。本実施例の染料は、上記構造式の染料のs−トリア
ジニル基に結合した第4級窒素置換基の部分が塩素原子
である公知の染料8部を水200部に溶解し、この溶液
にピリジン3部を加え90℃で1時間攪拌を続けた後、
食塩にて塩析し、次いで濾過する事により製造した。
【0030】実施例 遊離酸の形で下記構造式
【0031】
【化11】
【0032】で表される染料1部、Sumikaron
Yellow SE−3GL(住友化学製品:C.
I.Disperse Yellow64)2部、メタ
ニトロベンゼンスルフォン酸ソーダ1部、硫酸ナトリウ
ム100部、Sumipon TF(住友化学製品:ア
ニオン活性剤)2部を含む浴2000部を調製し、酢酸
ナトリウム及び酢酸を用いて染浴のpHを6に調整し
た。この浴に、30℃でポリエステル/綿(65/3
5)混紡ニットを繰入、60分間で130℃まで昇温
し、この温度で10分間染色した。染色後、実施例1と
同様の条件で水洗、ソーピング、水洗、乾燥して、ポリ
エステル/綿の両サイドが鮮明な緑味黄色に染着した堅
牢な染色物が得られた。
【0033】実施例 遊離酸の形で下記構造式
【0034】
【化12】
【0035】で表される染料3部を用い、実施例1と同
様の条件で染色したところ、堅牢な黄色染色物が得られ
た。
【0036】実施例 遊離酸の形で下記構造式
【0037】
【化13】
【0038】で表され、Rは下表に示す通りである染料
5部を用いて、実施例1と同一条件で染色したところ堅
牢な青色染色物が得られた。
【0039】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 尾村 隆 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 竹下 明 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−186682(JP,A) 特開 昭56−61459(JP,A) 特開 昭57−30764(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中Rは−トリアジニル基の炭素原子と結合して
    いる下式 【化2】 (R は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコ
    キシ基、カルボン酸アミド基、スルフォン酸アミド基、
    シアノ基又は水酸基を表わす。)で示されるピリジン
    びその誘導体の基を表わす。〕で表される基を一個以上
    有し、かつ親水性基を有する染料を用い、染浴のpHが
    4〜8の範囲内で、染色温度が100℃〜140℃の条
    件下で、水性染浴から吸尽染色法により染色する事を特
    徴とするセルロース系繊維材料の染色法。
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