JPH0619043B2 - ジスアゾ化合物及びそれを用いる染色法 - Google Patents

ジスアゾ化合物及びそれを用いる染色法

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JPH0619043B2
JPH0619043B2 JP61094362A JP9436286A JPH0619043B2 JP H0619043 B2 JPH0619043 B2 JP H0619043B2 JP 61094362 A JP61094362 A JP 61094362A JP 9436286 A JP9436286 A JP 9436286A JP H0619043 B2 JPH0619043 B2 JP H0619043B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な水溶性ジスアゾ化合物及びこれを用い
てセルロース又はセルロース含有繊維類(例えば、とく
にポリエステル/セルロース混合繊維等)黄色に染色す
る方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、ポリエステル/セルロース混合繊維(以下、単に
「P/C繊維」と略記する。)を、分散染料と反応性染
料の併用により一浴一段、130℃で染色する方法が検
討されており、かかる方法で黄色系反応性染料として用
いられる化合物としては、例えば特開昭60−86168号公
報及び特開昭60−260657号公報にはそれぞれ遊離酸の形
で下記構造式〔a〕及び〔b〕 で示される水溶性染料化合物が記載されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記構造式〔a〕で示される従来の化合
物には、 分子中の反応基となる 基を2個存在させることによりセルロースに対して高反
応性を示すようにしたものである点で、経済的見地から
は不利である、 塩素濃度20〜40ppm程度における塩素堅ろう度が不
充分で、より高い塩素堅ろう度が要望される、 等の問題点があった。また、上記構造式〔b〕で示され
る従来の化合物は、分子中に反応基が1個しか存在しな
くても、染色時のpHが7以上ではセルロースに対し高
い反応率を示す好ましいものであるが、該pHが7より
低い6,5等を示す弱酸性では反応率が低下して好まし
からざるものとなるので、例えば前記P/C繊維の一浴
一段130℃以上の高温染色法ではこれと併用されるポ
リエステル用分散染料の分解防止等のために染色時のp
Hとしては上記6,5等の弱酸性領域がとくに好ましい
ことからすれば、該従来の化合物はかかるP/C繊維の
一浴一段染色用には明らかに不適当である、という問題
点があった。
本発明は、上記の従来の問題点を解決しうる黄色系反応
性染料として有用で新規な水溶性ジスアゾ系化合物及び
それを用いる染色法の提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意研究を進め
た結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、遊離
酸の形で下記一般式〔I〕 (式中、Xは水素原子,メチル基,メトキシ基,アセチ
ルアミノ基,ベンゾイルアミノ基又はカルバモイルアミ
ノ基を表わし、Yは水素原子,メチル基,エチル基,メ
トキシ基又はエトキシ基を表わし、Rは水素原子,メチ
ル基,カルバモイル基,カルボキシル基を表わし、A
はアニオンを表わし、mは2又は3の整数を表わす。)
で示される水溶性ジスアゾ系化合物、並びに、該化合物
を用いることを特徴とするセルロース又はセルロース含
有繊維類の染色法を要旨とするものである。かかる本発
明の水溶性ジスアゾ系化合物において、A はピリジン
核の窒素原子の正電荷とバランスさせるに必要な負電荷
であり、その具体例としてはOH-,Cl-,Br-,F-等が挙げら
れる。
本発明の前示一般式〔I〕で示されるジスアゾ化合物
は、例えば次のようにして製造することができる。すな
わち、遊離酸の形で下記一般式〔II〕 (式中、X、Y及びmは前示一般式〔I〕におけると同
一の意義を有する。)で示される色素1モル割合と、遊
離酸の形で下記一般式〔III〕 (式中、X、Y及びmは前示一般式〔I〕におけると同
一の意義を有する。)で示される色素1モル割合を縮合
させ、浮遊酸の形で下記一般式〔IV〕 で示されるジスアゾ体とする。次いで、このジスアゾ体
に、下記一般式〔V〕 (式中、Rは前示一般式〔I〕におけると同一の意義を
有する。)で示される化合物を、水媒中、70℃〜100℃
で反応せしめ、前示一般式〔I〕で示される本発明の化
合物を得ることができる。なお、反応液から目的生成物
を取得するには、通常の塩析法が用いられるが、反応液
をそのままスプレー乾燥する方法によることもできる。
(作用) かくして得られる本発明の黄色系の水溶性ジスアゾ化合
物は、繊維、布を染色するための染料、紙、合成樹脂の
着色用色素、更にインクジエット式プリンター用などの
色素として広く利用することができ、なかでも反応性染
料としての適性がとくに優れている新規な化合物であ
る。すなわち、本発明の化合物は、pH7以上で行われる
セルロース繊維の通常の染色法でセルロースに対し高い
反応率を示すばかりでなく、pH5,6の弱酸性下130℃
以上の高温で行われる染色法でも分解することなくセル
ロースに対し高い反応率を示すことから、P/C繊維の
一浴一段染色法でポリエステル用分散染料と併用するに
はとくに好適である。
本発明のジスアゾ化合物を染料として用いる場合には、
対象となる繊維としては、木綿、ビスコースレーヨン、
キュプラアンモニウムレーヨン、麻などのセルロース系
繊維、更にはポリアミド、羊毛、絹等の含窒素繊維が挙
げられるが、セルロース繊維がとくに好ましい。また、
これらの繊維は、例えばポリエステル、トリアセテー
ト、ポリアクロニトリルなどとの混合繊維であっても差
し支えない。
本発明のジスアゾ化合物を使用する繊維の染色方法にお
いては、セルロース系以外の繊維を染色するに必要な染
料、例えばColour Index(第3版)に記載されている分
散染料などを同時に染浴に加えて染色することができ
る。
本発明のジスアゾ化合物を使用してセルロース系繊維を
染色する場合には、例えば、上記一般式〔I〕で示され
るジスアゾ化合物及び染色中に染浴をpH5〜10に保持
するに必要な緩衝剤(例えば炭酸、リン酸、酢酸、クエ
ン酸等の酸とそれらの酸のナトリウム塩又はカリウム塩
の単一または混合物で通常0.5〜5.0g/程度)、そし
て必要に応じて電解質(塩化ナトリウムまたは硫酸ナト
リウム等を通常1〜150g/程度、特に好ましくは
40〜80g/)を加えた染浴を調整し、この染浴に
セルロース系繊維を投入し、温度100〜150℃で3
0〜50分間加熱することによって良好な染色を行うこ
とができる。
また、セルロース系繊維に他の繊維、例えばポリエステ
ル繊維を混合して製造されている混紡布、混織編物等を
染色するためには、本発明の前示一般式〔I〕で示され
るジスアゾ化合物と、上記Colour Index所載の分散染料
とを上記染浴に添加することにより、セルロース系繊維
とポリエステル繊維とを一浴一段法により同時に染色す
ることができる。この場合、染浴のpHを5〜7に保持
するのが好ましい。
また、上記のような混紡布、混織編物等を染色する場合
に、従来採用されているようにどちらか一方の繊維を染
色した後に、同浴で他方の繊維を染色する一浴二段法を
適用してもよく、更には、本発明のジスアゾ化合物によ
る染色法とセルロース系繊維以外の繊維に対する染色法
とを組合せて、別々の浴からセルロース系繊維とその他
の繊維とを染色する二浴法を採用することも可能であ
る。
(実施例) 次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 (セルロース繊維の染色例) 遊離酸の形で下記構造式(1−1) で示される本発明のジスアゾ化合物0.2g、芒硝16
g、緩衝剤としてNa2HPO412H2O 0.4g及びKH2PO
40.1gを水200mlに加えてpH=7に調製した染浴
に、未シルケット綿メリヤス10gを入れ、30分を要
して120℃まで昇温し、同温度で60分間染色した後
水洗、ソーピング、水洗、乾燥を行い、黄色の染色物を
得た。本染料の染着率は85%と非常に良好で、得られ
た染色物は極めて濃厚であり、その耐光堅ろう度は5
級、耐塩素堅ろう度は4−5級(JIS L0884,塩素濃度2
0ppm)といずれも良好であった。
(前示構造式(1−1)で示されるジスアゾ化合物の製
造例) 遊離酸の形で下式: で表わされるモノアゾ色素1モル割合と、遊離酸の形で
下式: で表わされるモノアゾ色素1モル割合を、水媒中、30
〜40℃で縮合させ、遊離酸の形で下式: で表わされるジスアゾ体を製造した。
得られたジスアゾ体4.7gを水300mlに溶解し、これ
にニコチン酸1.0gを加え、90℃まで加熱しpH6
にて12時間反応させた。次いで、塩化カリウムで塩
析、過、乾燥して、前示構造式(1−1)で示される
本発明のジスアゾ化合物4.5gを得た。
実施例2(P/C繊維の一浴一段法による染色例) 実施例1記載の構造式(1−1)で示される本発明のジ
スアゾ化合物0.2g及び下記構造式: で示される公知のポリエステル用キノフタロン系分散染
料0.2g、芒硝12g、緩衝剤としてKH2PO40.02
g及びNa2B4O7・10H2O 0.12gを水200mlに加えてpH6に
調製した染浴に、ポリエステル/木綿=50:50の混紡布
10gを入れ、30分を要して130℃まで昇温し、同
温度で60分間染色した後、水洗、ソーピング、水洗、
乾燥を行い、同色性良好な黄色の染色物を得た。
その結果、セルロース用反応性染料の本発明の黄色ジス
アゾ化合物及びポリエステル用の黄色分散染料の染着性
はいずれも非常に良好で、得られた染色物は極めて濃厚
かつ同色性良好な黄色を示し、その耐光堅ろう度、耐塩
素堅ろう度はいずれも良好であった。
実施例3 遊離酸の形で各構造式を下記第1表に示す8種の本発明
のジスアゾ化合物を、実施例1の(製造例)に準じて合
成し、得られた各化合物の最大吸収波長λmax(nm)
(水中)を下記第1表に示した。また、これらの各ジス
アゾ化合物を用い、実施例1の(染色例)と同様にして
綿布を染色したところ、いずれも染着率70%以上の良
好な染色物が得られ、それらの耐塩素堅ろう度は4−5
級といずれも良好であった。これらの各染色布の色調を
下記第1表に示した。
(発明の効果) 以上の結果から明らかなように、本発明の新規な水溶性
ジスアゾ化合物は、反応性染料としての適性がとくに優
れ、pH7以上での通常の染色法において、セルロース
に対し高い染着率を示して濃厚かつ耐光堅ろう度、耐塩
素堅ろう度のいずれも良好な黄色の染色物が得られるば
かりでなく、P/C繊維の弱酸性染浴における一浴一段
130℃以上の高温染色法においても、該ジスアゾ化合
物をポリエステル用分散染料と併用することにより、同
色性良好で濃厚かつ耐光堅ろう度、耐塩素堅ろう度のい
ずれも良好な黄色の染色物が得られる、という工業的価
値ある顕著な効果を奏するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で下記一般式〔I〕 (式中、Xは水素原子,メチル基,メトキシ基,アセチ
    ルアミノ基,ベンゾイルアミノ基又はカルバモイルアミ
    ノ基を表わし、Yは水素原子,メチル基,エチル基,メ
    トキシ基又はエトキシ基を表わし、Rは水素原子,メチ
    ル基,カルバモイル基,カルボキシル基を表わし、A
    はアニオンを表わし、mは2又は3の整数を表わす。) で示される水溶性ジスアゾ系化合物。
  2. 【請求項2】遊離酸の形で下記一般式〔I〕 (式中、Xは水素原子,メチル基,メトキシ基,アセチ
    ルアミノ基,ベンゾイルアミノ基又はカルバモイルアミ
    ノ基を表わし、Yは水素原子,メチル基,エチル基,メ
    トキシ基又はエトキシ基を表わし、Rは水素原子,メチ
    ル基,カルバモイル基,カルボキシル基を表わし、A
    はアニオンを表わし、mは2又は3の整数を表わす。) で示される水溶性ジスアゾ系化合物を用いることを特徴
    とするセルロース又はセルロース含有繊維類の染色法。
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