JP2572279B2 - 長尺物用イオンプレーティング装置 - Google Patents

長尺物用イオンプレーティング装置

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JP2572279B2
JP2572279B2 JP1215005A JP21500589A JP2572279B2 JP 2572279 B2 JP2572279 B2 JP 2572279B2 JP 1215005 A JP1215005 A JP 1215005A JP 21500589 A JP21500589 A JP 21500589A JP 2572279 B2 JP2572279 B2 JP 2572279B2
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ion plating
bias power
evaporation source
power supply
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征夫 井口
治 大久保
夏木 高橋
豊久 片島
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JFE Steel Corp
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Nihon Shinku Gijutsu KK
Kawasaki Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、長尺鋼板等の長尺の導電性の被処理物の表
面にイオンプレーティングにより薄膜を形成するに使用
される長尺物用イオンプレーティング装置に関する。
(従来の技術) 従来の長尺物用イオンプレーティング装置として、例
えば第1図示のように、蒸発源aを備えた真空処理室b
内へ、回転ローラーcで長尺の導電性の被処理物dを搬
入し、バイアス電源eにより蒸発源aに正電位を印加す
ると共に回転ローラーcを介して被処理物dに負電位を
印加することにより蒸発源aからの蒸発物をイオン化し
て該被処理物dの表面に膜状に付着させるようにしたも
のが知られている。該被処理物dに負電位を印加する手
段は、第2図に見られるようにバイアス電源eからの給
電ケーブルfを回転ローラーcのベアリング軸受gに取
付けて構成されており、従ってバイアス電流は被処理物
d、回転ローラーc、ベアリング軸受gの順に流れる。
(発明が解決しようとする課題) 前記従来の装置では、バイアス回路の途中にベアリン
グ軸受gが介在するが、元来軸受は電流を安定して流せ
る構造にはなっておらず、回転ローラーcの回転によっ
て回転ローラーcと軸受gとの接触抵抗が変化するた
め、給電ケーブルfから回転ローラーcに安定してバイ
アス電圧を供給することが出来ない不都合があった。特
に高速成膜用のイオンプレーティング装置では、1000A
程度の電流が軸受gを介して流れるため、軸受gの接触
抵抗の不安定さがあると被処理物dに形成される薄膜の
密着性等の成膜性能が悪化して好ましくない。
この発明は、上記のような従来のもののもつ不都合を
解決するもので、安定して長尺の被処理物に負電圧を印
加し得るイオンプレーティング装置を提供することを目
的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明では、蒸発源を備えた真空処理室と、導電性の
長尺の被処理物を該真空処理室内へ搬送する回転ローラ
ーを備え、該被処理物に回転ローラーを介してバイアス
電源から負電位を与えると共に蒸発源に該バイアス電源
から正電位を与えるようにしたイオンプレーティング装
置に於いて、該回転ローラーの回転中心軸と直交した鍔
面を有する鍔形の電極を該回転ローラーの端部に一体に
設け、その鍔面に円板又は角板状でバイアス電源と接続
したカーボンブラシをばねで押圧して接触させることに
より、前記目的を達成するようにした。
(作 用) 回転ローラーにより真空処理室内へ搬入される被処理
物に、回転ローラーを介してバイアス電源から負電位を
与えると共に、蒸発源にバイアス電源から正電位を与
え、蒸発源からの蒸発物をイオン化して該被処理物の表
面に膜状に付着させ、イオンプレーティングが行なわれ
るが、該回転ローラーには、これに設けた鍔形の電極の
鍔面にばねで押圧接触したカーボンブラシによりバイア
ス電圧を印加するので、回転ローラーとこれが搬送する
被処理物との接触面圧の変動原因となる該回転ローラー
の回転ムラを生じないように、該回転ローラーとカーボ
ンブラシの間に常に一定で安定な接触抵抗が得られ、回
転ローラーに安定したバイアスの給電を行なえ、密着性
等の成膜性能の良い薄膜を被処理物に形成することが出
来る。
(実施例) 本発明の実施例を図面第3図及び第4図に基づき説明
すると、第3図に於いて符号(1)は真空排気された真
空処理室、(2)は該真空処理室(1)の下方に設けら
れた蒸発源、(3)は該真空処理室(1)内を通過する
ようにその前後の差圧室(4)(4)に夫々設けた回転
ローラー(5)(5)により搬送される鋼板等の長尺の
導電性の被処理物を示す。該蒸発源(2)の内部に収め
た蒸発物(6)は、電子銃(7)からの電子ビーム
(8)により溶融蒸発され、その上方の被処理物(3)
に該蒸発物(6)の薄膜が形成されるが、該蒸発源
(2)へ直流のバイアス電源(9)から与えられる正電
位と、各回転ローラー(5)(5)を介して該バイアス
電源(9)から被処理物(3)に与えた負電位とによっ
て該蒸発物(6)の蒸気がイオン化され、更に被処理物
(3)の負電位により加速されてその表面へ突入し、密
着性の強い薄膜を形成する。
バイアス電源(9)から回転ローラー(5)への給電
は、第4図示のように、バイアス電源(9)へ接続した
円板又は角板状のカーボンブラシ(10)を回転ローラー
(5)に接触させることにより行なわれ、図示の例では
真空シール(11)を介して大気圧の外部へ導出した回転
ローラー(5)の回転軸(12)に銅製の鍔形の電極(1
3)を固定し、該回転ローラー(5)と共に回転する電
極(13)の鍔面にばね(14)でカーボンブラシ(10)を
押圧するようにした。(16)はカーボンブラシ(10)を
取付けたホルダ(17)とバイアス電源(9)とを接続す
る給電ケーブル、(18)はスラストベアリング、(19)
はロックナットである。
その作動を説明すると、各回転ローラー(5)が回転
され搬送される被処理物(3)へイオンプレーティング
処理を行なう場合、バイアス電源(9)から回転ローラ
ー(5)を介して被処理物(3)に負電位を与えるが、
その給電はバイアス電源(9)に給電ケーブル(16)で
接続したカーボンブラシ(10)を回転ローラー(5)と
共に回転する鍔形の電極(13)の鍔面に接触させること
により行われるので、被処理物(3)の高速搬送に伴い
高速で回転ローラー(5)が回転しても、該回転ローラ
ー(5)に回転ムラを生じることなくカーボンブラシ
(10)がその潤滑性で回転ローラー(5)と滑らかに接
触し、接触抵抗が一様になるので一様な電流を流通させ
得、密着性等の成膜性能の良好な薄膜を被処理物(3)
に形成することが出来る。
(発明の効果) 以上のように本発明によるときは、回転ローラーによ
り搬送される長尺の被処理物に負電位を与えるイオンプ
レーティング装置に於いて、該回転ローラーに設けた鍔
形の電極の鍔面へバイアス電源に接続したカーボンブラ
シを接触させて給電するようにしたので、回転ローラー
の高速回転時に接触抵抗が安定し、回転ローラーに対し
て常に安定してバイアス電圧を供給出来、密着性の一様
なイオンプレーティングを行なえる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の長尺物用イオンプレーティング装置の概
略断面図、第2図は第1図の回転ローラーの給電部分の
断面図、第3図は本発明の実施例の概略断面図、第4図
は第3図の要部の断面図である。 (1)……真空処理室、(2)……蒸発源 (3)……被処理物、(5)……回転ローラー (9)……バイアス電源、(10)……カーボンブラシ (13)……電極、(14)……ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 夏木 神奈川県茅ケ崎市萩園2500番地 日本真 空技術株式会社内 (72)発明者 片島 豊久 神奈川県茅ケ崎市萩園2500番地 日本真 空技術株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸発源を備えた真空処理室と、導電性の長
    尺の被処理物を該真空処理室内へ搬送する回転ローラー
    を備え、該被処理物に回転ローラーを介してバイアス電
    源から負電位を与えると共に該蒸発源に該バイアス電源
    から正電位を与えるようにしたイオンプレーティング装
    置に於いて、該回転ローラーの回転中心軸と直交した鍔
    面を有する鍔形の電極を該回転ローラーの端部に一体に
    設け、その鍔面に円板又は角板状でバイアス電源と接続
    したカーボンブラシをばねで押圧して接触させたことを
    特徴とする長尺物用イオンプレーティング装置。
JP1215005A 1989-08-23 1989-08-23 長尺物用イオンプレーティング装置 Expired - Lifetime JP2572279B2 (ja)

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JPH0379764A JPH0379764A (ja) 1991-04-04
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