JP2572122B2 - 軒 樋 - Google Patents

軒 樋

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JP2572122B2
JP2572122B2 JP63323997A JP32399788A JP2572122B2 JP 2572122 B2 JP2572122 B2 JP 2572122B2 JP 63323997 A JP63323997 A JP 63323997A JP 32399788 A JP32399788 A JP 32399788A JP 2572122 B2 JP2572122 B2 JP 2572122B2
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eaves gutter
gutter
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locking groove
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清吾 相崎
幸弘 加藤
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、建物の軒先に取り付けられる軒樋に関す
る。
(従来の技術) 金属製の樋に比べて、大量生産性、意匠の自由性等の
点で有利であることから、非発泡合成樹脂製の樋が多く
用いられている。
このような合成樹脂製軒樋のうち、化粧板が樋部と一
体成形されている軒樋としては、例えば実開昭61−9429
号公報や実公昭60−32272号公報に記載されたものが知
られている。
この軒樋は、樋部の前後両側壁が外向きに若干開いて
立設されており、両側壁の上端部にそれぞれ吊具(また
は受具)にて係止されるための樋耳部が形成されてい
る。
また、化粧板は、前側壁の上端部に形成された前耳部
の前方に張り出されて形成されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の軒樋においては、両側壁が
外向きに開いて立設されているのに加えて、後側壁の上
端部に後耳部が形成されているので、この軒樋を吊具に
て例えば軒先の鼻隠し板に取り付けると、軒樋の後側壁
と鼻隠し板面とが離れてしまい、軒樋の後側壁と建物の
鼻隠し板との間に広く隙間ができ、この隙間によって軒
樋と建物との一体感が損なわれ、しかも、隙間から取付
具が露出して軒先の外観が悪くなるという問題があっ
た。
また、上記の軒樋は非発泡合成樹脂製のものであるた
め、気温変化にともなう軒樋の熱伸縮量がかなり大き
く、このため、軒樋の蛇行現象が生じたり、著しい場合
には、軒樋の接続部が外れたり、破損したりする等の恐
れがあった。
さらに、上記軒樋を施工現場にて切断したり、軒樋の
底部にドレン接続用の孔をホルソー等で孔開けする際、
作業者の熟練度が浅いと、軒樋の側壁や底壁が破損する
という問題もあった。
本発明は、建物との一体感を得た美観の良い取付が可
能で、切断や孔開け等の後加工が容易な軒樋を提供する
ことを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明の
軒樋は、 底壁と、該底壁の両側縁から立設された前側壁及び後
側壁とで溝形状に形成された樋部の前側壁の上端から下
方に化粧板が一体成形されて延設されている軒樋におい
て、 前記軒樋が発泡合成樹脂を素材として厚肉に形成さ
れ、前記後側壁の外面が底壁に対してほぼ直角に立設さ
れ、少なくとも前記前側壁の上端部壁中に、内面側に開
口した断面ほぼL字形状で、吊具の先端が係止される係
止溝が長手方向に沿って連続して形成されているもので
ある。
本発明においては、吊具の先端が係止される係止溝に
加えて、底壁の後縁部にも係止溝を形成し、この係止溝
に建物の被取付面(たとえば鼻隠し板)に固定される吊
具の下端が係止されるようにしてもよい。
また、本発明においては、吊具の先端が係止される係
止溝に加えて、前側壁の外面側または化粧板の裏面側
に、前側壁と化粧板とで形成される空間部側に開口した
係止溝を形成し、この係止溝に受具の先端が係止される
ようにしてもよい。
(作用) 軒樋が発泡合成樹脂を素材として厚肉に形成されてい
ることにより、熱伸縮が小さくなる。また、切断や孔開
け等の作業が容易である。さらに、軒樋の外面に採石を
まぶす等の後加工を容易に行える。
また、前側壁の上端部壁中に、内面側に開口した断面
ほぼL字形状係止溝が長手方向に沿って連続して形成さ
れているので、この係止溝に樋吊具の先端を係止させる
ことにより、軒先に軒樋を配設することができる。しか
も、樋吊具の先端は軒樋の内側に配置されるので、その
存在が外観上目立たない。
さらに、樋部の前後側壁の内面には、樋部内側に突出
したもが存在しないので、軒樋の積み重ねを効率的に行
える。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図〜第13図は、本発明の第一実施例を示すもので
ある。
軒樋1は発泡合成樹脂(例えば発泡塩化ビニル樹脂)
を素材とし、角型の樋部2と化粧板3とが一体に押出成
形された発泡合成樹脂製のものであり、樋部2及び化粧
板3はともに厚肉に形成されている。この場合、2〜20
mmの厚みとすることが望ましい。
樋部2はほぼ平らな底壁20と、この底壁20の後縁から
底壁20に対してほぼ直角に立設された後側壁21と、底壁
20の前縁から底壁20に対して、外向きに斜め上方に立設
された前側壁22とで溝形状に形成されている。
化粧板3は樋部2の前側壁22の上端部から、底壁20よ
りも下側の位置までほぼ垂直に延設されている。
樋部2の前側壁22の上端部壁中には、内面側に開口し
た吊り金具用の断面ほぼL字状の前係止溝23が形成され
ている。また、底壁20の後縁部には、下側に開口した吊
り金具用の断面ほぼL字状の後係止溝24が形成されてい
る。前係止溝23は後述する吊り金具の先端が係止される
ものであり、また、後係止溝24は吊り金具の後端下部が
係止されるものである。
また、前側壁22の外面と、化粧板3の裏面とで形成さ
れる空間部30に面した上隅部には受け金具用の係止溝25
が形成されている。すなわち、係止溝25は前側壁22の外
面と化粧板3の裏面との間に跨がり、空間部30側に開口
して形成される。さらに、後側壁21の上端部外面には継
手用の係止溝26が形成されている。
なお、前係止溝23、後係止溝24、係止溝25および係止
溝26はともに長手方向に沿って連続して形成されてい
る。
また、後側壁21の外面は、前記係止溝36が設けられて
いる以外は、平らに形成されている。
第2図および〜第3図は、上記軒樋1を建物の鼻隠し
板6に取り付けた状態を示す断面図であり、第2図は吊
り金具4を用いて取り付けた取付構造であり、第3図は
受け金具5を用いて取り付けた取付構造である。
吊り金具4は、第4図に示すように、幅狭の基板40と
固定板41とが湾曲部42を介して逆L字形に連結されたも
のであり、基板40の前端(先端)には前係止片43が斜め
上向きに形成され、一方、固定板41の下端には後係止片
44がU字形に折り返されて形成されている。また、固定
板41には釘孔45が3箇所に形成されている。
吊り金具4にて軒樋1を鼻隠し板6に取り付けるに
は、まず、吊り金具4の固定板41を釘打ちにより鼻隠し
板6に固定する。そして、第6図に示すように、基板40
の前係止片43に軒樋1の前側壁22の前係止溝23を係止さ
せた後、第7図に示すように、軒樋1を反時計回りに回
動させ、固定板41の後係止片44に軒樋1の底壁20の後係
止溝24を係止させる。
この場合、前係止溝23は前側壁22の上端部壁中に、内
面側に開口して長手方向に沿って連続して形成されてい
るので、基板40の前係止片43は軒樋1の外面に表れず、
吊り金具4の存在が目立たず、また、軒樋1と鼻隠し板
6の隙間は固定板41の厚みで済む。
受け金具5は、第5図に示すように、樋部2の外面に
沿った形状とされており、直線状の底部50の後端から垂
直部51が立設され、一方、底部50の前端から外方に傾斜
部52が斜め上向きに立設されている。垂直部51の上端に
は後係止片53が形成され、また、傾斜部52の上端には前
係止片54が形成されている。さらに、垂直部51には釘孔
55が2箇所に形成されている。
受け金具5にて軒樋1を鼻隠し板6に取り付けるに
は、まず、受け金具5の垂直部51を釘打ちにより鼻隠し
板6に固定する。そして、第8図に示すように、垂直部
51の後係止片53に軒樋1の後側壁21の上端を係止させた
後、第9図に示すように、軒樋1を反時計回り方向に回
動させ、傾斜部52の前係止片54に軒樋1の係止溝25を係
止させる。
この場合、係止溝25は前側壁22と化粧板3との間に跨
がって形成されており、しかも、化粧板3は樋部2の底
壁20よりも下側の位置まで延設されているので、化粧板
3により覆い隠されて受け金具5の存在が目立たない。
また、軒樋1の鼻隠し板6の隙間は受け金具5の垂直部
51の厚みで済む。
第10図は、軒樋1を受け金具5にて鼻隠し板6に取り
付け、かつ、軒天井7を軒樋1の化粧板3の裏面に当接
する位置まで前方に延長させた実施例を示している。
この場合、受け金具5と樋部2は、化粧板3と軒天井
7とによって完全に覆い隠されることになるので、軒先
の外観がさらにすっきりして見栄えがいっそう向上す
る。
また、第11図は、軒樋1を吊り金具4にて鼻隠し板6
に取り付け、かつ、化粧板3の前面に飾り板8を被せた
実施例を示している。
飾り板8は、化粧板3の前面に沿って設けられる前板
部81と、化粧板3の上縁および下縁を覆って設けられる
断面ほぼL字形状の上板部82および下板部83とで形成さ
れており、前板部81は凹凸面状に加工されている。
飾り板8は接着剤を用いて化粧板3に固定してもよ
い。また、本発明においては、化粧板3が発泡合成樹脂
を素材として厚肉に形成されているので、ビスを用いて
固定することもできる。このビスによる固定の場合、予
め化粧板3にネジ孔を設けておかなくても、ビスを直に
ねじ込むことができる。また、ビスによる固定は接着剤
による固定に比べて強度が高く、接着剤のタレ落ちによ
る汚れを防止できる。
つぎに、第12図に基づいて軒樋1の接続構造の一例を
説明する。
継手9は、樋部2の内面形状とほぼ一致する形状に成
形された薄肉の板状部材であり、フラットな底部90の後
縁には後側部91がほぼ直角に立設して形成され、底部90
の前縁には前側部92が外方に斜め上向きに立設されてい
る。前側部92の上端には、前側壁22の係止溝23に係合可
能な前係止片93が形成され、後側部91の上端には、後側
壁21の係止溝26に係止可能な後係止片94が外向きに折り
曲げられて形成されている。
そして、軒樋1、1同士を接続するには、継手9の両
端をそれぞれ軒樋1の端部内側に沿わせる。この際、軒
樋1の前側壁22の係止溝23に前係止片93を係合させ、か
つ、軒樋1の後側壁21の係止溝26に後係止片94を係合さ
せる。そして、軒樋1、1の端面同士を突き合わせ、こ
の突き合わせ部分が継手9のほぼ中央に位置するように
設置する。
この接続状態においては、軒樋1、1同士がその端面
同士を突き合わせた状態で接続され、かつ、継手9が軒
樋1の内面に沿って接続されてるので、継手9が外側に
露出せず、しかも、軒樋1、1の接続部分の外面が段差
のない連続面となり、美観的にも優れている。
第13図は軒樋1の積み重ね状態を示すものである。図
に示すように、上側の軒樋1の前側壁22の外面と化粧板
3の裏面とで形成される空間部30に、下側の軒樋1の前
側壁22と化粧板3とが挿入されることにより上下に積み
重ねられている。
以上説明したように、上記実施例1にて示した軒樋1
においては以下に示す(1)〜(7)の効果が得られ
る。
(1) 鼻隠し板6への取付具として、吊り金具4の他
に受け金具5も使用することができ、しかも、吊り金具
4あるいは受け金具5が目立たないように取り付けるこ
とができ、美観的に優れた取付状態とすることができ
る。
(2) 軒樋1の後側壁21の外面が底壁に対してほぼ直
角に立設されているので、第2図および第3図に示すよ
うに、鼻隠し板6に対して隙間が殆ど生じることなく、
一体感を得た取り付けができる。
(3) 軒樋1の前側壁22の上端部壁中に、内面側に開
口した断面ほぼL字形状で、吊り金具4の前係止片43が
係止される係止溝23が長手方向に沿って連続して形成さ
れていることにより、樋部の内側開口部は上向きに広が
っているので、多数の軒樋1を安定性よく積み重ねるこ
とができる。
(4) 化粧板3が樋部2の底壁20よりも下側の位置ま
で延設されているので、第10図に示すように、軒天井7
を延長させて化粧板3の裏面に当接することにより、軒
先の美観をさらに良くすることができる。
(5) 軒樋が厚肉に形成された発泡合成樹脂製のもの
であるので、気温変化による熱伸縮量が、従来の非発泡
合成樹脂製の軒樋に比べて小さい。たとえば、2.5倍発
泡の塩化ビニル樹脂製の軒樋の場合、その線膨張係数は
4×10-5となる。
(6) 軒樋が発泡合成樹脂製のものであるので、切断
や孔開け等の加工が容易である。
(7) 軒樋が発泡合成樹脂製のものであるので、外面
に採石をまぶす等の後加工がし易い。
つぎに、本発明の軒樋の第2実施例を第14図に基づい
て説明する。
この軒樋1aは、樋部2aの内面形状と外面形状とを異な
らせた例で、底壁20aの前後端部が中央部に比べて厚肉
部27、28とされることにより内面が緩やかな谷状に形成
され、底壁20aの外面がフラットに形成されている。
この場合、樋部2の角部は厚肉部27、28にて補強され
るので、補強のために底壁20aに中空リブを設ける必要
がなく、中空リブを有する従来の軒樋で生じていた水の
凍結による中空リブの破損等の現象が生じることがな
い。
なお、図中、23aは吊り金具用の係止溝、25aは受け金
具用の係止溝、26aは継手用の係止溝である。係止溝26a
は吊り金具用の係止溝としても使用することができる。
以上、本発明の軒樋を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこれらの実施例に限られるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても
本発明に含まれる。
たとえば上記実施例では、吊り金具用の後係止溝を底
部の後縁に設けたが、この後係止溝は後側壁に設けても
よいし、あるいは設けなくてもよい。
また、受け金具用の係止溝は、前側壁の外面と化粧板
の裏面とで形成される空間部に面していれば、前側壁の
外面あるいは化粧板の裏面の中程部に形成してもよい。
さらに、樋部及び化粧板の断面形状は実施例のものに
限定されず、また、吊り金具や受け金具の形状も樋部の
形状に応じて変更してもよい。
(発明の効果) 請求項1記載の本発明の軒樋は発泡合成樹脂を素材と
して厚肉に形成されていることにより、熱伸縮が小さく
なる。また、切断や穿孔等の作業が容易である。さら
に、軒樋の外面に採石をまぶす等の後加工を容易に行え
る。
また、前側壁の上端部壁中に、内面側に開口した断面
ほぼL字形状係止溝が長手方向に沿って連続して形成さ
れているので、この係止溝に樋吊具の先端を係止させる
ことにより、軒先に軒樋を配設することができる。
しかも、樋部の後側壁の外面が底壁に対してほぼ直角
に立設されているので、建物の被取付面(たとえば鼻隠
し板)に対して隙間が殆ど生じることなく、一体感を得
た取付施工ができる。
また、樋吊具の先端は軒樋の内側に配置されるので、
その存在が外観上目立たない。さらに多数の軒樋を安定
性よく積み重ねることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の軒樋の第1実施例を示す斜視図、第2
図は吊り金具による軒樋の取付構造を示す断面図、第3
図は受け金具による軒樋の取付構造を示す断面図、第4
図は第2図における吊り金具を示す斜視図、第5図は第
3図における受け金具を示す斜視図、第6図〜第7図は
吊り金具による軒樋の取付状態を示す斜視図、第8図〜
第9図は吊り金具による軒樋の取付状態を示す斜視図、
第10図及び第11図は軒樋の他の取付構造を示す断面図、
第12図は継手による軒樋の接続構造を示す斜視図、第13
図は軒樋の積み重ね状態を示す断面図、第14図は本発明
の軒樋の第2実施例を示す斜視図である。 (符号の説明) 1:軒樋、2:樋部、20:底壁、21:後側壁、22:前側壁、23:
吊り金具用の係止溝、25:受け金具用の係止溝、3:化粧
板、30:空間部、4:吊り金具、5:受け金具

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底壁と、該底壁の両側縁から立設された前
    側壁および後側壁とで溝形状に形成された樋部の前側壁
    の上端から下方に化粧板が一体成形されて延設されてい
    る軒樋において、 前記軒樋が発泡合成樹脂を素材として厚肉に形成され、
    前記後側壁の外面が底壁に対してほぼ直角に立設され、
    少なくとも前記前側壁の上端部壁中に、内面側に開口し
    た断面ほぼL字形状で、吊具の先端が係止される係止溝
    が長手方向に沿って連続して形成されていることを特徴
    とする軒樋。
JP63323997A 1988-12-21 1988-12-21 軒 樋 Expired - Lifetime JP2572122B2 (ja)

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