JP2571747B2 - モノアミド酸の製造法 - Google Patents

モノアミド酸の製造法

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JP2571747B2
JP2571747B2 JP5185229A JP18522993A JP2571747B2 JP 2571747 B2 JP2571747 B2 JP 2571747B2 JP 5185229 A JP5185229 A JP 5185229A JP 18522993 A JP18522993 A JP 18522993A JP 2571747 B2 JP2571747 B2 JP 2571747B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C231/00Preparation of carboxylic acid amides
    • C07C231/02Preparation of carboxylic acid amides from carboxylic acids or from esters, anhydrides, or halides thereof by reaction with ammonia or amines

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は過剰量のN,N′−二置換ジアミ
ド(ジアミド)の生成を避けてアミンと二塩基酸とを反
応させることによりモノ−アミド酸を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】アミンとポリカルボン、例えば二塩基
酸、との反応は古くから知られていて、高温で水の放出
を伴ない自発的に起こる。以前に行なわれたように、二
塩基酸の二番目のカルボキシル基も反応物のアミンと反
応することができるので、二塩基酸の両方のカルボキシ
ル基のアミド化により大量のアミンが反応に加わるよう
になり、そのためモノアミドカルボン酸とN,N′−二
置換ジアミドとの混合物が得られている。このような反
応の典型的な一例は、アミンを二塩基酸、例えばイタコ
ン酸、アジピン酸、コハク酸、アゼライン酸、セバシン
酸およびマロン酸と反応させることが米国特許第2,6
04,449号明細書(Bryant等)に見られる。
およそ等モル量の二塩基酸を第一級または第二級アミン
と反応させるように示されている。得られた反応生成物
は工業用の目的で潤滑組成物またはグリースに添加され
る。このような目的は高純度を要しないので、ジアミド
化合物の形成に考慮が払われなかった。
【0003】ポリカルボン酸の無水物またはエステル形
をアミンと反応させてアミドエステルを得、次にエステ
ル基をけん化してモノアミドカルボン酸とすることによ
ってポリカルボン酸のモノアミド誘導体を製造すること
が以前から知られていた。このような方法は米国特許第
2,191,738号明細書(Balle)に開示され
ている。
【0004】アミンとポリカルボン酸との縮合は、過剰
の酸誘導体を用いて反応が終了するまで2成分を単に加
熱することにより実施しうることが該明細書中に記載さ
れている。ジアミドおよびポリアミド化合物の形成は認
められていないが、実施例中で不溶性副生物の除去につ
いて言及している。
【0005】最近の特許、米国特許第4,634,55
1号明細書(Burns等)は、脂肪鎖中にアミド部分
を有する脂肪ペルオキシ酸として総称的に記述された新
規な、比較的安定でかつ高融点の結晶性アミド過酸を記
載している。これらの化合物ならびに他の過酸の重要な
一つの特徴はその高い純度にある、即ちアミド過酸の場
合にN,N′−二置換ジアミドのような不純物が存在し
ないことである。一般にこれらアミド過酸の前駆物質、
即ちアミド酸、は適当な酸塩化物を適当なアミンと反応
させ、続いて生じたアミド酸を沈殿させることにより製
造されたと報告された。
【0006】これらの化合物は洗浄剤組成物に漂白剤と
して利用されると言われている。前記化合物の洗浄剤組
成物への使用法はアミド過酸をつくることのできる高純
度の前駆物質を大量に必要とする。
【0007】それ故に洗浄剤組成物中で安定で有用なア
ミド過酸をつくりうる程高純度のモノアミド酸を大量に
製造する便利で能率のよい方法が要望される。しかし本
発明者の経験によると、アミンとポリカルボン酸との公
知の反応は大量のジアミドおよびポリアミド化合物の生
成を起こすのでこの方法を比較的非能率的にしているこ
とが分かった。
【0008】酸誘導体を経由してモノアミドポリカルボ
ン酸を製造する幾つかの試みの結果、同時出願中の特許
願連続番号第826,555号明細書(1992年1月
27日提出)(Alul等)に記載のように、幾つかの
改良がなされた。Alul等の方法は触媒の使用によっ
てかなり能率的であることが分かったが、出発原料とし
て二塩基酸のジエステルを使用してこれをアルキルアミ
ンと反応させることによりモノアミドエステルをつく
り、これを蒸留により精製している。ペルオキシカルボ
ン酸を得るには次に他のエステル基の加水分解を必要と
する。
【0009】これら反応は副生物であるアルコール類を
つくり出し、また開示されたモノアミドカルボン酸の酸
性化処理および濾過による精製の必要性を生じさせる。
【0010】大量のジアミド化合物ならびに他の副生物
の生成を回避してアミンとジカルボン酸との反応からモ
ノアミド酸を製造する直接的方法が要望されている。
【課題を解決するための手段】本発明によれば、脂肪鎖
中にアミド部分を有する脂肪ペルオキシ酸またはその塩
の前駆物質を製造する方法が提供される。本発明の一つ
の面は、二塩基酸と窒素原子上に少なくとも1個の置換
しうる水素を有するアミンとの直接反応により上記前駆
物質を製造することにあり、そしてこの方法では二塩基
酸を反応混合物中に大モル過剰で存在させる。
【0011】本明細書本文および特許請求の範囲の中で
用いた「大モル過剰」という用語はアミン1に対して約
20までの前記酸のモル比を意味する。能率のよい反応
を提供するために、未反応二塩基酸を回収し再循環させ
る手段を講じるのが便利であることが分かった。このよ
うな手段は二塩基酸が高温で水に容易に溶解しうるのに
対し、所望のモノアミド酸およびジアミド化合物は不溶
であるという発見に基づいている。
【0012】好ましい実施態様においては、未反応二塩
基酸を含む水溶液を酸が沈殿するように処理し、次にこ
の酸を乾燥し更にモノアミド酸をつくる製造過程に再循
環させる。同様に、二塩基酸を溶かすために用いる水も
再循環させて他のバッチの反応混合物からの更に二塩基
酸を溶かすようにすることができる。
【0013】モノアミド酸は反応中に避けることができ
ずに少量生じたジアミドから種々な手段のいずれかによ
り分離される。好ましい実施態様によると、過剰の二塩
基酸を除去後、反応混合物の固体残留物を塩基性水溶液
と合わせることによりモノアミド酸の水溶性塩をつくり
溶液中に溶かす。
【0014】ジアミド化合物は前記塩基性溶液に不溶で
あり、従来のいずれかの手段により溶液から分離され
る。次にこの塩基性水溶液を酸性にすることにより所望
のアミド酸を沈殿させ、回収することにより所望のモノ
アミド酸を得る。
【0015】上記方法はモノアミドペルカルボン酸の製
造における前駆物質としての使用に好適である高純度モ
ノアミド二塩基酸を製造するための能率的方法を提供す
ることが発見された。このペルカルボン酸は通常の手段
により、例えば前駆酸のペルオキシド化により提供され
る。
【0016】ここに開示された方法のアミド化反応は約
150℃から約200℃の範囲の高温で自然に起こる。
温度は二塩基酸の融点より上であり、反応物のアミンの
沸点より下の温度を使用できる。このような高温度では
反応物の二塩基酸は液体となり、アミンと容易に反応す
ると同時に都合のよい反応媒質としても作用する。
【0017】ジアミドの生成を抑制するため大モル過剰
の酸を用いる。過剰分が大きい程モノアミド二塩基酸へ
の選択性が高いことが分かった。例えば約3:1から約
20:1の範囲の二塩基酸対アミンのモル比が用いら
れ、約5:1から約12:1の範囲内のモル比が好まし
い。実際には、アミンに対してどんな過剰量の二塩基酸
も用いられ、望ましい装置の大きさと処理容量によって
のみ制限を受ける。
【0018】反応は高温度でアジピン酸に対しては好ま
しくは約155℃から約175℃の範囲内で(特に好ま
しい実施態様)行なわれるので、極端に大きい容量はエ
ネルギー的に非能率である。従って、アジピン酸対アミ
ンの好ましいモル比は約8:1である。
【0019】好ましいアジピン酸のほかに、他の二塩基
酸のどの化合物でも本発明方法に使用できる。普通に利
用できる二塩基酸は、例えばグルタル酸、マロン酸、シ
ュウ酸、コハク酸、イタコン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカン酸、等である。
【0020】本発明方法に従い二塩基酸をアミド化する
ために用いる典型的なアミンは、第一級又は第二級アミ
ンのいずれでもよく、好ましくは、アルキルアミン、例
えばn−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプ
チルアミン、オクチルアミン、n−ノニルアミン、デシ
ルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、モノオ
レイルアミン、2−エチルヘキシルアミン、第一級アミ
ンとして上に列挙した型のジアルキルアミン、アリール
アミン、およびその混合物が例示される。上記の酸およ
びアミンは例示に過ぎず、本発明方法から他の有用な酸
およびアミンを除外しようとするものではない。
【0021】二塩基酸とアミンとの反応は加熱しながら
約3時間にわたり行なう。二塩基酸の融解後反応器へア
ミンを加えるのが好ましい。反応器を窒素でパージする
ような手段により反応器から酸素を排除するのが好まし
く、反応器の内層面に導入するのが最も好ましい。水が
放出されるので、これを反応器頂部に付けた蒸留ヘッド
を経て除去する。
【0022】反応の終了時に(水の放出が停止すること
で示される)、反応混合物を高温下で水に入れる。一例
としてアジピン酸に関しては、水温は約50℃から約9
5℃の範囲である。このような温度では、過剰の未反応
二塩基酸は熱水に溶けるが、所望のモノアミドアジピン
酸およびその生成が避けられなかったジアミドは沈殿す
るので、濾過のような通常の手段により酸溶液から除か
れる。典型的な濾過手段はプレート−わく濾過器、遠心
機、あるいは真空補助装置を具えたドラムフィルターが
例示される。次に二塩基酸を含む濾液を冷却することに
より酸を沈殿させる。
【0023】次に酸は濾過または他の常用手段のいずれ
かにより容易に除去される。この操作から得た濾液
(水)は次に反応器から更に二塩基酸を溶かすために再
循環される一方、二塩基酸は乾燥して過剰の遊離水分を
除去し、更にモノアミドアジピン酸の製造に向けて反応
器へ戻される。
【0024】これら再循環流を用いることにより、反応
の効率を低下させることなく大量の二塩基酸を使用でき
ることが分かるであろう。それは二塩基酸およびその溶
媒である水が殆ど定量的に回収され再循環されるからで
ある。高度に能率的な操作様式においては、二塩基酸お
よびアミンの反応混合物から除かれた水、ならびに再循
環された二塩基酸から除かれた過剰の水を補充用の水と
して用いることにより本法の第二の工程における反応混
合物からの二塩基酸を溶かすことができる。また上記の
水源を用いて本法の種々な工程におけるフィルターケー
クを洗浄することができる。
【0025】二塩基酸溶液の濾過により得られた沈殿し
たモノアミド酸は副生物であるジアミドと共に、次にジ
アミドから所望の酸を分離するように処理される。好ま
しい実施態様においては、沈殿を苛性アルカリ溶液と一
緒にするとモノアミドアジピン酸の塩を生じて溶解し、
ジアミド化合物は不溶のまま残るので、上記のような濾
過装置により容易に分離することができる。
【0026】また別の実施態様においては、二塩基酸溶
液から得られた沈殿を有機溶媒に加えることができる。
このようにすると、モノアミドアジピン酸だけが溶解す
るので、この場合にも所望の酸の溶液をジアミド化合物
から分離でき、その後溶媒を除去し所望の酸を回収でき
る。一例として、モノアミドアジピン酸用の溶媒には酢
酸、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、硫酸が
例示され、前記溶媒は水で幾分か希釈しておく。希釈溶
媒はジアミドの溶解を最小にすることが分かった。
【0027】好ましい実施態様においては、塩基性物質
を用いてモノアミド酸の塩を得ることができる。用いる
ことができる塩基の典型的な例はアルカリ金属塩基、ア
ルカリ土類金属塩基および第三級アミンである。好まし
くはアルカリ金属塩基、例えばアルカリ金属水酸化物ま
たは炭酸塩を用いる。更に好ましくは、塩基として水酸
化ナトリウムを使用してモノアミド酸のナトリウム塩を
生成することである。他の塩基の例として、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カル
シウム、炭酸カリウム、あるいは1から18の炭素原子
を含みかつ窒素原子上に置換しうる水素を含まない有機
アミンが挙げられ、前記有機アミンはトリアルキルアン
モニウム、トリアルケニルアンモニウムおよびトリアル
キニルアンモニウムからなる群から選ばれる。典型的な
有機アンモニウム塩の例として、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソ
プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブ
チルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−n−
アミルアミン、およびピリジンが挙げられる。
【0028】モノアミド酸塩は溶液中に溶けるので、望
まないジアミドは上記のように容易に分離され、濾過の
場合には、次にアミド塩を含む濾液を回収する。
【0029】無機塩を含む溶液を酸性にすることにより
モノアミドアジピン酸を復元させる。これは水性媒質中
で沈殿し、中性塩が溶液に残る。この好ましい実施態様
においては、次に所望のアミド酸を、上記のように例え
ば濾過のような普通の常用手段により水性媒質から分離
する。
【0030】別法として、水性媒質を加熱してアミド酸
沈殿を液化させて二液相を形成させることにより、沈殿
した酸を水性媒質から分離することもできる。このよう
にしてアミド酸を液−液相分離により、例えば沈降器を
用いて回収すると高純度モノアミド酸が得られ、残留物
として水のみ残る。
【0031】別法として、第三級アミン塩を含む溶液を
水蒸気ストリッピングすることによりアミンを回収しか
つ所望のモノアミド酸を沈殿させることができる。
【0032】別の実施態様においては、アミド酸用の有
機溶媒を用いることによりアミド酸を溶かし、ジアミド
を不溶物として残すことによってアミド酸沈殿を回収す
る。不溶性ジアミドを濾別後、溶媒をモノアミド酸から
除く。この実施態様においては、未反応二塩基酸の除去
後に回収された沈殿へ有機溶媒を加えることにより、望
まないジアミドから分離するために酸をその塩に変える
必要を避けることができる。この有機溶媒は所望のアミ
ド酸の回収後系に再循環させることにより廃産物を避け
ることができる。
【0033】
【図面の詳細な説明】図1に本発明方法の好ましい実施
態様を示す流れ図を示す。第一段階において、図の一番
上から始めて二塩基酸とアミンを大過剰の二塩基酸の存
在下に反応させ水を除去してアミド化を行なう。工程1
からの反応混合物を酸回収容器に入れ、ここで水を加え
て未反応二塩基酸を溶かす。所望のモノアミド酸ならび
に少量の避けられないジアミドは熱水に不溶であり、こ
のため工程3に示した濾過のような手段により、決まり
きった作業で分離が行なわれる。
【0034】工程3から得た濾液は未反応二塩基酸を含
み、これを工程3aで冷却することにより二塩基酸を沈
殿させる。二塩基酸を溶かすために用いた水は濾液とし
て工程3bで回収され、工程2に戻される。少量のモノ
アミド酸を含むフィルターケークを乾燥して残留遊離水
を除去し、次に工程1のアミド化反応に戻す。
【0035】工程3で生じたフィルターケークは所望の
モノアミド酸(MAA)ならびに工程1のアミド化反応
でその生成を回避できなかった少量のジアミドを含んで
いる。このフィルターケークを工程4で塩基を含む水溶
液に入れ、それによってモノアミド酸の塩を形成させ
る。塩は溶液に溶解するが、一方ジアミドは固体のまま
残る。工程5において溶液中のモノアミド酸塩を固体ジ
アミドから単離する。図1中にジアミドはDAとして示
してある。
【0036】所望のモノアミド酸を得るため工程6で塩
を酸と合わせる。モノアミド酸は酸性溶液中に溶解せ
ず、それ故に沈殿し、工程7で濾過により単離される。
モノアミド酸は図1中にMAAとして示してある。この
方法では工程7からの濾液を残し、この濾液は工程8で
中性塩を含む廃水として処理される。
【0037】図1に別の実施態様を点線で示している。
この別の実施態様においては、図1中に工程6aで示し
たように、工程6の混合物を最初加熱することにより固
体モノアミド酸を液化させて工程6の固体モノアミド酸
を単離する。このようにしてモノアミド酸からなる別の
有機層が形成される。次にこの二相混合物を工程6bで
分離する。所望のモノアミド酸は典型的な液−液分離技
術により得られる。図1中に工程6bを沈降タンクとし
て示してあり、これは二液相を分離する手段を与える。
工程6bは中性塩水溶液を工程6Cで処分するため排出
する。
【0038】図2に本発明方法の別の実施態様を示す。
工程1および2は図1に示したものと同じであり、図1
に関して前述した通りである。しかし、工程3で所望の
モノアミド酸およびジアミドを含む工程2からのフィル
ターケークを溶媒で処理している。この溶媒はモノアミ
ド酸を溶かし、ジアミドを固体として残す。この固体を
工程4で濾別し(図2にDAにより示してある)、次に
濾液を工程5で通常の手段、例えば蒸留により除去し、
図2にMAAとして示したアミド酸を得る。好ましい実
施態様では、溶媒を回収し、更にアミド酸を溶解させる
過程に再循環させる。
【0039】
【実施例】実施例1 (従来技術) この実施例はアジピン酸とノニルアミンを等モル比で使
用することにより得られた通常の結果を示す。このよう
にするとアミンの大部分は所望のモノアミドアジピン酸
ではなくN,N′−ジノニルアジパミドの生成に使われ
る。
【0040】オーバーヘッド機械かきまぜ機、温度計、
およびストレート−テイクオーバー蒸留ヘッドを装置し
た500ml4頸丸底フラスコ中にアジピン酸146.2
g(1モル)を加えた。アジピン酸をかきまぜながら1
60℃に加熱して融解物をつくった。次に143.3g
(1モル)のノニルアミンをかきまぜずに2.5時間に
わたりフラスコに加えた。反応混合物をかきまぜないで
約155℃から160℃の範囲内の温度に更に3時間保
持した。しかし、反応からの水の放出によって十分なか
きまぜが得られた。反応生成物の試料を融点測定したと
ころその融点範囲は92℃から122℃であることが分
かった。この熱反応混合物を70℃の苛性アルカリ溶液
(50%水酸化ナトリウム76.53gと水1.594
ml)中に注ぎ入れた。N,N′−ジノニルアジパミドを
濾別し、オーブン中70℃で一晩乾燥した。次にアルカ
リ性溶液を濃硫酸(49.4g)と水319mlで酸性に
し、モノアミドアジピン酸を沈殿させた。酸を濾過によ
って回収し、オーブン中で乾燥した。約108.5g
(0.4モル)の酸が得られた。乾燥後、約112.7
5g(0.29モル)のN,N′−ジノニルアジパミド
が得られた。このことは計約0.6モルのアミンが望ま
ないN,N′−ジノニルアジパミドによって取られ、僅
か0.4モルのアミンが所望のモノアミド酸に使われた
ことを示している。
【0041】実施例2 本実施例は本発明に係るきわめて効率のよい方法を実証
するものである。
【0042】実施例1に記載のように装置した1リット
ルフラスコに350.9g(2.4モル)のアジピン酸
を加えた。この酸をかきまぜながら融けるまで160℃
に加熱した。すべてのアジピン酸が融解した後、28.
6g(0.2モル)のノニルアミンを約15分間にわた
り加えた。反応混合物を窒素下でかきまぜながら更に3
時間170℃に保持した。次に反応混合物を2リットル
の熱(70℃)水中にかきまぜながら徐々に注入して未
反応アジピン酸を溶かした。混合物を濾過し、湿ったフ
ィルターケークを熱水で洗浄することによりモノアミド
アジピン酸とN,N′−ジノニルアジパミドとの混合物
を得た。湿ったフィルターケークをアルカリ溶液(50
%水酸化ナトリウム16gと水200g)中に再スラリ
ー化することにより酸を溶かして不溶性N,N′−ジノ
ニルアジパミドを不溶物として残し、これを濾別した。
70℃で一晩乾燥後、ジノニルアミドアジパミドの量は
1.78g(0.0045モル)であることが分かっ
た。ジアミドのこの量は反応物のアミンに基づき4.5
%のモル選択性に相当する。次にアルカリ性溶液を当量
の硫酸で酸性にして所望のモノアミドアジピン酸を沈殿
させ、沈殿した酸を濾過により回収した。オーブン中7
0℃で一晩乾燥後に得られたモノアミドアジピン酸の量
は49g(0.1808モル)であり、HPLCによる
と99.9%の純度を有することが分かった。モノアミ
ドアジピン酸のこの量は反応物のアミンに基づき90%
のモル選択性に相当する。この酸の試料を融点測定した
ところ108℃〜110℃の範囲内にあることが分かっ
た。溶解アジピン酸を含む濾液を室温まで冷却するとア
ジピン酸が沈殿し、濾過により回収された。この濾過か
ら回収された固体は大部分アジピン酸であり、少量のモ
ノアミドアジピン酸を含んでいた。残留する水の除去
後、少量のモノアミドアジピン酸を含むこのアジピン酸
はアミンと更に反応させるための出発原料としてすぐに
使用できる状態にあった。アジピン酸の回収操作から得
られた濾液は約2%のアジピン酸を含み、ノニルアミン
とアジピン酸との反応により更にモノアミドアジピン酸
を製造する次のバッチから得られる未反応アジピン酸を
溶かすための水源として使用された。
【0043】本発明を特定の実施態様および変法に関し
て説明したが、その詳細は特許請求の範囲において限定
した以外はその特定の実施態様に制約されるものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る特に好ましい実施態様の流れ図を
示す。
【図2】本発明方法の別の実施態様の流れ図を示す。

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 大モル過剰の融解二塩基酸を第一級
    または第二級アミンと反応させ、 (b) 工程(a) の反応混合物を水と高温下で合わせること
    により未反応二塩基酸を溶かして固体残留物を残し、 (c) (b) の固体残留物を二塩基酸溶液から分離し、 (d) 工程(c) から得た固体残留物を塩基性水溶液と合
    わせてモノアミド酸の水溶性塩を形成せしめかつ前記溶
    液中に溶かし、次に溶液を不溶物質から分離し、そして (e) 分離された工程(d) の溶液を酸性にすることにより
    モノアミド酸を沈殿させ、そして前記酸を回収する、 の諸工程からなる高度に純粋なモノアミド酸の製造法。
  2. 【請求項2】 工程(c) から回収された溶液を冷却して
    未反応二塩基酸を沈殿させ、沈殿を濾過し、その濾液を
    工程(b) へ戻すという工程を更に含む、請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 沈殿した二塩基酸を濾別し、乾燥し、本
    プロセスの工程(a)へ再循環させる、請求項2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 工程(a) の反応を約150℃から約20
    0℃の範囲の温度で行なう、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 温度は約155℃から約175℃の範囲
    内である、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(b) の溶液の温度は約50℃から約
    95℃の範囲内にある、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩
    基、アンモニウムおよび有機アミン塩基からなる群から
    選ばれる塩基により工程(d) の塩基性溶液を得る、請求
    項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 塩基はアルカリ金属塩基である、請求項
    7記載の方法。
  9. 【請求項9】 アルカリ金属塩基は水酸化ナトリウムで
    ある、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 アルカリ金属塩基は炭酸塩である、請
    求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 炭酸塩は炭酸ナトリウムである、請求
    項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 工程(e) で酸性化剤として無機酸を使
    用する、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 酸は硫酸である、請求項12記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 工程(e) のモノアミド酸を濾過により
    回収する、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 酸性にした混合物を加熱し、それによ
    り二液相を形成せしめ、次に前記液相を分離することに
    より工程(e) のモノアミド酸を回収する、請求項1記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 液相は沈降タンクを用いて分離する、
    請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 アミンは炭素数7〜12のアルキルア
    ミンである、請求項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 二塩基酸対アミンのモル比は約3:1
    から約20:1の範囲内にある、請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 モル比は約5:1から約12:1の範
    囲内にある、請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 (a) 大モル過剰の融解二塩基酸を第一
    級または第二級アミンと反応させ、 (b) 工程(a) の反応混合物を高温下で水と合わせて未反
    応二塩基酸を溶かし、固体残留物を残し、 (c) 固体残留物を前記酸溶液から分離し、 (d) 前記モノアミド酸用の有機溶媒を固体残留物へ加え
    て前記酸を溶かし、そしてこの溶液を残留する固体から
    分離し、 (e) 前記溶媒を除去することにより前記酸を溶液から回
    収する、 の諸工程からなるモノアミド酸の製造法。
  21. 【請求項21】 (a) 大モル過剰の融解アジピン酸を第
    一級または第二級アルキルアミンと反応させ、 (b) 工程(a) の反応混合物を高温下で水と合わせること
    により未反応アジピン酸を溶かして固体残留物を残し、 (c) (b) の固体残留物をアジピン酸溶液から分離し、 (d) 工程(c) からの固体残留物を塩基性水溶液と合わせ
    ることによりモノアミドアジピン酸の水溶性塩を形成せ
    しめて前記溶液に溶かし、次にこの溶液を不溶物質から
    分離し、そして (e) 工程(d) の溶液を酸性にすることによりモノアミド
    アジピン酸を沈殿させそして前記酸を回収する、 の諸工程からなる高度に純粋なモノアミドアジピン酸の
    製造法。
  22. 【請求項22】 アルキルアミンはノニルアミンであ
    る、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 アジピン酸対アミンのモル比は約3:
    1から約20:1の範囲内にある、請求項22記載の方
    法。
  24. 【請求項24】 モノアミドアジピン酸を濾過により回
    収する、請求項21記載の方法。
  25. 【請求項25】 工程(b) のアジピン酸の水溶液を固体
    残留物の除去後に冷却することによりアジピン酸を沈殿
    させる、前記沈殿を分離し乾燥して遊離水分を除去す
    る、次に乾燥した沈殿を工程(a) に戻し、水を工程(b)
    に戻す、という諸工程を更に包含する、請求項21記載
    の方法。
  26. 【請求項26】 酸性にした混合物を加熱して二液相を
    形成せしめ、次に前記液相を分離することにより工程
    (e) のモノアミド酸を回収する、請求項21記載の方
    法。
  27. 【請求項27】 アジピン酸対アミンのモル比は約8:
    1である、請求項23記載の方法。
  28. 【請求項28】 工程(a) の反応温度は約155℃から
    約175℃の範囲内にある、請求項21記載の方法。
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