JP2571698B2 - トリオキサンの製造方法 - Google Patents
トリオキサンの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリアセタールコポリマーの原料として重
要なトリオキサンの製造法に関するものである。
要なトリオキサンの製造法に関するものである。
(従来の技術ならびに発明が解決しようとする問題点) 従来、トリオキサンは、ホルムアルデヒド水溶液を原
料として、硫酸、ヘテロポリ酸等の均一系の酸を用い
て、加熱蒸留して製造されてきたのであるが、これらの
均一系の酸は、装置の腐食が激しいという問題があつ
た。この問題を解決するために、イオン交換樹脂を用い
る不均一系の反応方法が提案されている。
料として、硫酸、ヘテロポリ酸等の均一系の酸を用い
て、加熱蒸留して製造されてきたのであるが、これらの
均一系の酸は、装置の腐食が激しいという問題があつ
た。この問題を解決するために、イオン交換樹脂を用い
る不均一系の反応方法が提案されている。
しかしながら、イオン交換樹脂の場合、樹脂の機械的
強度や耐熱性に問題があり、特に、本反応は、通常90〜
130℃の温度範囲で行うため、イオン交換樹脂の劣化が
著しく、工業的な触媒としては、満足できるものではな
かつた。
強度や耐熱性に問題があり、特に、本反応は、通常90〜
130℃の温度範囲で行うため、イオン交換樹脂の劣化が
著しく、工業的な触媒としては、満足できるものではな
かつた。
一方、本発明者らは、これらの問題を解決する一つの
方法として、先に、触媒としてシリカ/アルミナモル比
が10以上の結晶性アルミノシリケート(一般にゼオライ
トと呼ばれる)を用いる方法(特開昭58−203985号明細
書参照)を提案している。その発明の実施例に示されて
いるゼオライトは、H−ZSM−5、H−ZSM−11、H−ZS
M−12のモービルオイル社が開発したゼオライトと、H
−モルデナイトである。これらのゼオライトのトリオキ
サン合成反応における活性は非常に高く、また、耐熱性
も極めて優れている。
方法として、先に、触媒としてシリカ/アルミナモル比
が10以上の結晶性アルミノシリケート(一般にゼオライ
トと呼ばれる)を用いる方法(特開昭58−203985号明細
書参照)を提案している。その発明の実施例に示されて
いるゼオライトは、H−ZSM−5、H−ZSM−11、H−ZS
M−12のモービルオイル社が開発したゼオライトと、H
−モルデナイトである。これらのゼオライトのトリオキ
サン合成反応における活性は非常に高く、また、耐熱性
も極めて優れている。
しかしながら、本発明者らのその後の検討の結果、こ
れらのゼオライトをもつてしても、触媒として長期に使
用した場合、活性の低下がかなりあり、また、選択性も
低下してくることが分つた。
れらのゼオライトをもつてしても、触媒として長期に使
用した場合、活性の低下がかなりあり、また、選択性も
低下してくることが分つた。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、先に述べたような問題を解決するため
鋭意検討を重ねた結果、触媒としてゼオライトベータ、
脱アルミニウム処理したシリカ/アルミナモル比が10〜
500のゼオライトZSM−20、脱アルミニウム処理したシリ
カ/アルミナモル比が10〜500のY型ゼオライトの中か
ら選ばれた少なくとも一種のゼオライトを用いた場合
に、高活性、高選択性、かつ、活性低下が極めて少ない
ことを見い出し、本発明を完成するに至つた。
鋭意検討を重ねた結果、触媒としてゼオライトベータ、
脱アルミニウム処理したシリカ/アルミナモル比が10〜
500のゼオライトZSM−20、脱アルミニウム処理したシリ
カ/アルミナモル比が10〜500のY型ゼオライトの中か
ら選ばれた少なくとも一種のゼオライトを用いた場合
に、高活性、高選択性、かつ、活性低下が極めて少ない
ことを見い出し、本発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、液相においてホルムアルデヒド
からトリオキサンを製造する際に、触媒として、ゼオラ
イトベータ、脱アルミニウム処理したシリカ/アルミナ
モル比が10〜500のゼオライトZSM−20、脱アルミニウム
処理したシリカ/アルミナモル比が10〜500のY型ゼオ
ライトの中から選ばれた少くとも一種のゼオライトを用
いるトリオキサンの製造方法である。
からトリオキサンを製造する際に、触媒として、ゼオラ
イトベータ、脱アルミニウム処理したシリカ/アルミナ
モル比が10〜500のゼオライトZSM−20、脱アルミニウム
処理したシリカ/アルミナモル比が10〜500のY型ゼオ
ライトの中から選ばれた少くとも一種のゼオライトを用
いるトリオキサンの製造方法である。
なぜ、これらのゼオライトが高活性、高選択性で、し
かも、活性低下が少ないのから明らかでないが、次のよ
うな理由が考えられる。
かも、活性低下が少ないのから明らかでないが、次のよ
うな理由が考えられる。
ZSM−5、ZSM−11は、ゼオライト構造中の細孔入口が
酸素10員環で比較的小さいために、高沸物等の検出によ
つて細孔が狭められることにより、活性、選択性が低下
し、また、ZSM−12やモルデナイトは、細孔入口は比明
的大きい酸素12員環を有するが、細孔構造が一次元のト
ンネルであるため、細孔の閉塞による活性低下を起し易
い。それに対して、Y型ゼオライトとZSM−20は、フオ
ージヤサイトと呼ばれる12員環の三次元の細孔を有する
ゼオライトに属し、また、ゼオライトベータも、細孔構
造はフオージヤサイトに近いと言われている。この酸素
12員環の多次元の細孔構造が、生成物のトリオキサンの
拡散や高沸物の析出による拡散阻害に対して有利に働く
と考えられる。
酸素10員環で比較的小さいために、高沸物等の検出によ
つて細孔が狭められることにより、活性、選択性が低下
し、また、ZSM−12やモルデナイトは、細孔入口は比明
的大きい酸素12員環を有するが、細孔構造が一次元のト
ンネルであるため、細孔の閉塞による活性低下を起し易
い。それに対して、Y型ゼオライトとZSM−20は、フオ
ージヤサイトと呼ばれる12員環の三次元の細孔を有する
ゼオライトに属し、また、ゼオライトベータも、細孔構
造はフオージヤサイトに近いと言われている。この酸素
12員環の多次元の細孔構造が、生成物のトリオキサンの
拡散や高沸物の析出による拡散阻害に対して有利に働く
と考えられる。
本発明に用いられるゼオライトベータとは、モービル
オイル社が開発した高シリカ/アルミナ比を有するゼオ
ライトである(USP3,308,069号参照)。このゼオライト
ベータは、一般に、テトラエチルアンモニウムイオンの
存在下に、シリカ源、アルミナ源、アルカリ金属源から
水熱合成によつて得られる。ゼオライトベータのシリカ
/アルミナモル比は、通常10〜100であるが、高温にお
ける塩酸による脱アルミニウム処理や、EDTA等のキレー
ト剤による脱アルミニウム処理によつて、さらに高いシ
リカ/アルミナモル比のものも得ることができる。本発
明に用いられるゼオライトベータの好ましいシリカ/ア
ルミナモル比は10〜1000であり、さらに好ましくは20〜
300の範囲である。
オイル社が開発した高シリカ/アルミナ比を有するゼオ
ライトである(USP3,308,069号参照)。このゼオライト
ベータは、一般に、テトラエチルアンモニウムイオンの
存在下に、シリカ源、アルミナ源、アルカリ金属源から
水熱合成によつて得られる。ゼオライトベータのシリカ
/アルミナモル比は、通常10〜100であるが、高温にお
ける塩酸による脱アルミニウム処理や、EDTA等のキレー
ト剤による脱アルミニウム処理によつて、さらに高いシ
リカ/アルミナモル比のものも得ることができる。本発
明に用いられるゼオライトベータの好ましいシリカ/ア
ルミナモル比は10〜1000であり、さらに好ましくは20〜
300の範囲である。
ゼオライトベータは、表Aに示される特徴的なX線回
折ピークを有する。
折ピークを有する。
ただし、X線はCuKα線を用いる。
本発明に用いられるZSM−20は、モービルオイル社が
開発したフオージヤサイト族に属するゼオライトである
(特開昭55−80717号参照)。このZSM−20は、一般にテ
トラエチルアンモニウムイオンの存在下に、シリカ源、
アルミナ源、アルカリ金属源を用いて水熱合成によつて
得られるが、合成後のZSM−20のシリカ/アルミナモル
比は7〜10であり、この状態では、本発明の活性は著し
く低い。そのため、本発明に用いられるZSM−20は、脱
アルミニウム処理によつて、シリカ/アルミナモル比を
高くする必要がある。この脱アルミニウムの方法として
は、例えば、特開昭58−208130号に示されるスチーミン
グと塩酸処理を組み合わせる方法が挙げられる。本発明
における脱アルミニウム処理したZSM−20の好ましいシ
リカ/アルミナモル比は10〜500、さらに好ましくは20
〜200の範囲である。
開発したフオージヤサイト族に属するゼオライトである
(特開昭55−80717号参照)。このZSM−20は、一般にテ
トラエチルアンモニウムイオンの存在下に、シリカ源、
アルミナ源、アルカリ金属源を用いて水熱合成によつて
得られるが、合成後のZSM−20のシリカ/アルミナモル
比は7〜10であり、この状態では、本発明の活性は著し
く低い。そのため、本発明に用いられるZSM−20は、脱
アルミニウム処理によつて、シリカ/アルミナモル比を
高くする必要がある。この脱アルミニウムの方法として
は、例えば、特開昭58−208130号に示されるスチーミン
グと塩酸処理を組み合わせる方法が挙げられる。本発明
における脱アルミニウム処理したZSM−20の好ましいシ
リカ/アルミナモル比は10〜500、さらに好ましくは20
〜200の範囲である。
ZSM−20は、表Bに示される特徴的なX線回折ピーク
を有する。
を有する。
ただし、X線はCuKα線を用いる。
本発明に用いられるY型ゼオライトは、フオージヤサ
イト族に属するゼオライトである。このY型ゼオライト
は、天然あるいは水熱合成によつて得られるが、そのシ
リカ/アルミナモル比は3〜6であり、この状態では、
本反応の活性を全く示さない。そのため、本発明に用い
られるY型ゼオライトは、脱アルミニウム処理によつて
シリカ/アルミナモル比を高くする必要がある。この脱
アルミニウムの方法としては、例えば、特開昭58−2081
30号に示されるスチーミングと塩酸処理を組み合わせる
方法や、特開昭58−36917号に示される四塩化ケイ素ガ
スによる処理方法等が挙げられる。本発明に用いられる
脱アルミニウム処理したY型ゼオライトの好ましいシリ
カ/アルミナモル比は10〜500、さらに好ましくは20〜2
00の範囲である。
イト族に属するゼオライトである。このY型ゼオライト
は、天然あるいは水熱合成によつて得られるが、そのシ
リカ/アルミナモル比は3〜6であり、この状態では、
本反応の活性を全く示さない。そのため、本発明に用い
られるY型ゼオライトは、脱アルミニウム処理によつて
シリカ/アルミナモル比を高くする必要がある。この脱
アルミニウムの方法としては、例えば、特開昭58−2081
30号に示されるスチーミングと塩酸処理を組み合わせる
方法や、特開昭58−36917号に示される四塩化ケイ素ガ
スによる処理方法等が挙げられる。本発明に用いられる
脱アルミニウム処理したY型ゼオライトの好ましいシリ
カ/アルミナモル比は10〜500、さらに好ましくは20〜2
00の範囲である。
本発明に用いられるゼオライトは、種々のカチオンの
形態で用いられるが、好ましいのはプロトン、アルカリ
土類金属、遷移金属、希土類金属であり、特に好ましい
のはプロトンである。
形態で用いられるが、好ましいのはプロトン、アルカリ
土類金属、遷移金属、希土類金属であり、特に好ましい
のはプロトンである。
本発明に用いられるゼオライトベータ、脱アルミニウ
ム処理したZSM−20、脱アルミニウム処理したY型ゼオ
ライトは、単独で使用しても、混合して使用してもよ
い。
ム処理したZSM−20、脱アルミニウム処理したY型ゼオ
ライトは、単独で使用しても、混合して使用してもよ
い。
本発明におけるトリオキサン合成反応は、ホルムアル
デヒド水溶液中、有機溶液中、またはホルムアルデヒド
水溶液と有機溶媒の共存系で行なうことができる。
デヒド水溶液中、有機溶液中、またはホルムアルデヒド
水溶液と有機溶媒の共存系で行なうことができる。
ホルムアルデヒド水溶液中で反応を行う場合、使用す
るホルムアルデヒド水溶液の濃度は10〜85%、好ましく
は20〜80%、さらに好ましくは30〜75%の範囲である。
るホルムアルデヒド水溶液の濃度は10〜85%、好ましく
は20〜80%、さらに好ましくは30〜75%の範囲である。
有機溶媒中で反応を行う場合に用いる有機溶媒として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、C5〜C8の脂肪族炭化水素、塩化メチレン、クロロホ
ルム、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン等のハロゲン
系炭化水素等が挙げられる。これらの有機溶媒中で反応
を行う場合には、例えば、有機溶媒にパラホルムアルデ
ヒドを溶かしたり、純粋なホルムアルデヒドガスを吸収
させた液を用いて反応を行うことができる。
は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、C5〜C8の脂肪族炭化水素、塩化メチレン、クロロホ
ルム、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン等のハロゲン
系炭化水素等が挙げられる。これらの有機溶媒中で反応
を行う場合には、例えば、有機溶媒にパラホルムアルデ
ヒドを溶かしたり、純粋なホルムアルデヒドガスを吸収
させた液を用いて反応を行うことができる。
さらに、本反応は、ホルムアルデヒド水溶液と有機溶
媒を共存させた状態で行うこともできる。
媒を共存させた状態で行うこともできる。
本発明における反応温度は、反応系を液相に保てる温
度であれば特に制限はないが、通常、50〜200℃、好ま
しくは70〜150℃、特に好ましくは90〜130℃の温度範囲
で行なわれる。
度であれば特に制限はないが、通常、50〜200℃、好ま
しくは70〜150℃、特に好ましくは90〜130℃の温度範囲
で行なわれる。
本発明における圧力は、反応系を液相に保てる圧力で
あれば特に制限はなく、減圧、常圧、加圧いずれでもよ
い。
あれば特に制限はなく、減圧、常圧、加圧いずれでもよ
い。
本発明における反応形式は、回分式、連続式いずれの
形式でもよいが、工業的規模では連続式が好ましい。そ
の場合、本反応は平衡反応であるので、生成したトリオ
キサンを連続的に系外に抜き出す反応蒸留形式が好まし
い。
形式でもよいが、工業的規模では連続式が好ましい。そ
の場合、本反応は平衡反応であるので、生成したトリオ
キサンを連続的に系外に抜き出す反応蒸留形式が好まし
い。
本発明に用いられる触媒、成型して固定床の形で用い
ても、粉末のままスラリーの形で用いてもかまわない。
ても、粉末のままスラリーの形で用いてもかまわない。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、ホルムアルデヒドからトリオ
キサン高収率、かつ、高選択性で、しかも、触媒の活性
低下も少なく製造することができる。このことは、工業
的に実施する上で非常に有利となる。
キサン高収率、かつ、高選択性で、しかも、触媒の活性
低下も少なく製造することができる。このことは、工業
的に実施する上で非常に有利となる。
(実施例) 次に、本発明を実施例を用いて説明する。
実施例1 ゼオライトベータの合成 NaClO216.6gを43重量%の水酸化テトラエチルアンモ
ニウム水溶液166gに溶解し、次に、撹拌しながらシリカ
ゾル(30重量%SiO2)415gを加えて均質なゲルを得た。
このゲルを内容積1のステンレス製オートクレーブに
仕込んで、150℃で500rpmの回転数で撹拌しながら100時
間結晶化を行つた。得られた生成物を過、洗浄、120
℃で5時間乾燥した後、450℃で6時間空気中で焼成し
た。この生成物は、X線回折分析よりゼオライトベータ
と同定された。さらに、この生成物を1Nの塩酸中で4時
間室温でイオン交換した後、過、洗浄、120℃で5時
間乾燥したものを、ケイ光X線でSiO2/Al2O3モル比を測
定した結果、65であつた。
ニウム水溶液166gに溶解し、次に、撹拌しながらシリカ
ゾル(30重量%SiO2)415gを加えて均質なゲルを得た。
このゲルを内容積1のステンレス製オートクレーブに
仕込んで、150℃で500rpmの回転数で撹拌しながら100時
間結晶化を行つた。得られた生成物を過、洗浄、120
℃で5時間乾燥した後、450℃で6時間空気中で焼成し
た。この生成物は、X線回折分析よりゼオライトベータ
と同定された。さらに、この生成物を1Nの塩酸中で4時
間室温でイオン交換した後、過、洗浄、120℃で5時
間乾燥したものを、ケイ光X線でSiO2/Al2O3モル比を測
定した結果、65であつた。
実施例2 脱アルミニウム処理ZSM−20の合成 50重量%水酸化テトラエチルアンモニウム124gにNaOH
1.7gを溶かし、ケイ酸エチル100gを加えて均質なゲルを
得た。さらに、水78gにAl2(SO4)3・16H2O7gを溶かし
た水溶液を撹拌しながら加えて原料ゲルを得た。このゲ
ルを500ccのステンレス製オートクレーブに仕込んで、1
00℃で200時間、200rpmで撹拌しながら結晶化させた。
得られた生成物を過、洗浄した後、120℃で4時間乾
燥し、さらに、450℃で4時間空気中で焼成した。この
生成物は、X線回折分析よりZSM−20であると同定され
た。さらに、この生成物を1NのNH4Cl水溶液で24時間室
温でイオン交換し、過、洗浄、乾燥した後、400℃
で、20mmHgの水分圧を持つN2ガスで2時間スチーミング
処理し、さらに、0.5Nの塩酸で80℃で1時間処理した。
この生成物を過、洗浄、乾燥した後、ケイ光X線分析
より求めたSiO2/Al2O3モル比は75であつた。
1.7gを溶かし、ケイ酸エチル100gを加えて均質なゲルを
得た。さらに、水78gにAl2(SO4)3・16H2O7gを溶かし
た水溶液を撹拌しながら加えて原料ゲルを得た。このゲ
ルを500ccのステンレス製オートクレーブに仕込んで、1
00℃で200時間、200rpmで撹拌しながら結晶化させた。
得られた生成物を過、洗浄した後、120℃で4時間乾
燥し、さらに、450℃で4時間空気中で焼成した。この
生成物は、X線回折分析よりZSM−20であると同定され
た。さらに、この生成物を1NのNH4Cl水溶液で24時間室
温でイオン交換し、過、洗浄、乾燥した後、400℃
で、20mmHgの水分圧を持つN2ガスで2時間スチーミング
処理し、さらに、0.5Nの塩酸で80℃で1時間処理した。
この生成物を過、洗浄、乾燥した後、ケイ光X線分析
より求めたSiO2/Al2O3モル比は75であつた。
実施例3 市販のY型ゼオライト(Linde SK−40)上を、5容量
%のSiCl4を含むN2ガスをSV=1000hr-1、450℃で2時間
流して脱アルミニウム処理した。得られた生成物を、1N
のNH4Cl水溶液で24時間室温でイオン交換して、過、
洗浄、120℃で4時間乾燥後、400℃で4時間空気中で焼
成した。得られた生成物のケイ光X線分析より求めたSi
O2/Al2O3モル比は35であつた。
%のSiCl4を含むN2ガスをSV=1000hr-1、450℃で2時間
流して脱アルミニウム処理した。得られた生成物を、1N
のNH4Cl水溶液で24時間室温でイオン交換して、過、
洗浄、120℃で4時間乾燥後、400℃で4時間空気中で焼
成した。得られた生成物のケイ光X線分析より求めたSi
O2/Al2O3モル比は35であつた。
実施例4 実施例1で得られたゼオライトベータと、実施例2で
得られた脱アルミニウム処理ZSM−20、および実施例3
で得られた脱アルミニウム処理Y型ゼオライトを触媒に
用いて、ホルムアルデヒド水溶液からのトリオキサン合
成反応を、下記の条件で行つた。
得られた脱アルミニウム処理ZSM−20、および実施例3
で得られた脱アルミニウム処理Y型ゼオライトを触媒に
用いて、ホルムアルデヒド水溶液からのトリオキサン合
成反応を、下記の条件で行つた。
供給ホルマリン濃度:45重量%(メタノール1.0重量%含
有) 反応槽中の触媒濃度:1.0重量% 滞留時間:20分 温度:102℃ 圧力:常圧 反応形式:連続反応蒸留形式 反応装置を図面に示す。図面において、1はオイルバ
ス、2はポンプ、3はパイプ、4はマントルヒーター、
5は三ツ口フラスコ、6はフラスコ5に設けられた真空
ジヤケツト、7は温度計、8は回転子、9はマグネステ
イツクスターラー、10は冷却器、11は受器、12はホルマ
リン、13は反応器、14は生成物、15は液面センサーを示
す。
有) 反応槽中の触媒濃度:1.0重量% 滞留時間:20分 温度:102℃ 圧力:常圧 反応形式:連続反応蒸留形式 反応装置を図面に示す。図面において、1はオイルバ
ス、2はポンプ、3はパイプ、4はマントルヒーター、
5は三ツ口フラスコ、6はフラスコ5に設けられた真空
ジヤケツト、7は温度計、8は回転子、9はマグネステ
イツクスターラー、10は冷却器、11は受器、12はホルマ
リン、13は反応器、14は生成物、15は液面センサーを示
す。
反応開始後、2〜3時間、100〜101時間、300〜301時
間、700〜701時間の溜出液組成を表1に示す。
間、700〜701時間の溜出液組成を表1に示す。
比較例1 USP3,702,886号明細書にしたがつて合成したZSM−5
を、500℃で5時間空気中で焼成した後、1Nの塩酸中で
室温で4時間イオン交換して、H−ZSM−5を得た。こ
のH−ZSM−5のケイ光X線分析より求めたSiO2/Al2O3
モル比は60であつた。
を、500℃で5時間空気中で焼成した後、1Nの塩酸中で
室温で4時間イオン交換して、H−ZSM−5を得た。こ
のH−ZSM−5のケイ光X線分析より求めたSiO2/Al2O3
モル比は60であつた。
このH−ZSM−5を用いて、実施例3と同じ条件で反
応を行つた。
応を行つた。
その結果を表2に示す。
比較例2 東洋曹達社製ハイシリカモルデナイト(TSZ680,SiO2/
Al2O3モル比=55)を用いて、実施例3と同じ条件で反
応を行つた。
Al2O3モル比=55)を用いて、実施例3と同じ条件で反
応を行つた。
その結果を表3に示す。
実施例5 実施例1で得られたゼオライトベータを触媒に用い
て、ベンゼン共存下でのホルムアルデヒド水溶液からの
トリオキサン合成反応を、以下の条件で行つた。
て、ベンゼン共存下でのホルムアルデヒド水溶液からの
トリオキサン合成反応を、以下の条件で行つた。
原料ホルマリン濃度:75重量% ホルマリン供給量:20cc/hr ベンゼン供給量:140cc/hr 反応槽触媒濃度:1.0重量% 反応温度:120℃ 滞留時間:20分 撹拌回転数:600rpm 反応形式:液相流通反応(完全混合型) 触媒は反応槽出口のフイルターで分離 結果を表4に示す。
図面は実施例4のトリオキサン合成反応に使用する反応
装置の説明図である。
装置の説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】液相においてホルムアルデヒドからトリオ
キサンを製造する際に、触媒として、ゼオライトベー
タ、脱アルミニウム処理したシリカ/アルミナモル比が
10〜500のゼオライトZSM−20、脱アルミニウム処理した
シリカ/アルミナモル比が10〜500のY型ゼオライトの
中から選ばれた少なくとも一種のゼオライトを用いるこ
とを特徴とするトリオキサンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62263991A JP2571698B2 (ja) | 1987-10-21 | 1987-10-21 | トリオキサンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62263991A JP2571698B2 (ja) | 1987-10-21 | 1987-10-21 | トリオキサンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01106879A JPH01106879A (ja) | 1989-04-24 |
JP2571698B2 true JP2571698B2 (ja) | 1997-01-16 |
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