JP2570881Y2 - 屋根の支持構造 - Google Patents

屋根の支持構造

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JP2570881Y2
JP2570881Y2 JP8150692U JP8150692U JP2570881Y2 JP 2570881 Y2 JP2570881 Y2 JP 2570881Y2 JP 8150692 U JP8150692 U JP 8150692U JP 8150692 U JP8150692 U JP 8150692U JP 2570881 Y2 JP2570881 Y2 JP 2570881Y2
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健二郎 戸島
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は北国の住宅等に採用され
ているウイング状の無落雪屋根における屋根の支持構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、北国の住宅等に採用されているウ
イング状の無落雪屋根においては、例えば壁パネルと屋
根パネルとの納まり部分に、複数の調整材、軸組及び雨
仕舞板等の部材等を配置することによってパラペットが
形成されている。
【0003】すなわち図3に示したように、内部に断熱
材10aが充填された壁パネル10の上端には、屋根の
勾配をとるための調整材12を介して屋根パネル11が
取り付けられ、調整材12の上面でかつ屋根パネル11
の端面には、壁パネル10の外面側と略面一となるよう
に2つの調整材13、14が配置されている。また調整
材13、14及び屋根パネル11の端面側の上面には、
調整材15を介して軸組16が設けられている。そし
て、これら軸組16及び調整材13、14、15と、壁
パネル10から調整材12にかけてその外面側に取り付
けられた外装材17の上部側とを覆う状態で、かつ外装
材17の上部側との間に若干の隙間19を設けた状態で
雨仕舞板18が配置され、パラペット20が形成されて
いる。
【0004】ところで従来、このようなパラペット20
には、屋根パネル11の下面側の下方、すなわち壁パネ
ル10の内面側に略直交させて配置した天井19の裏の
空間(以下、天井裏空間と記す)22の換気を図るため
に、ドリル等により調整材13、14及び屋根パネル1
1の端面側に跨がって天井裏空間22に向けて斜めに通
気孔23を開け、雨仕舞板18の内部を介して天井裏空
間22と外部とを連通していた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たように従来の屋根の支持構造を構成する場合は、複数
の調整材12〜15等を用いて現場で組み立てなければ
ならず、しかも組み立てた後は天井裏空間22の換気を
図るために、さらに現場にてドリル等で通気孔23を開
ける作業を行わなければならない等、現場での作業が多
く煩雑であるという問題があった。また壁パネル10と
屋根パネル11との納まりも悪かった。
【0006】さらに現場にて通気孔23を開けるため、
通気孔23がパラペット20内部をきちんと貫通してい
るかどうか不正確であった。また、内部に断熱材10a
が充填された壁パネル10の上端に調整材12を介して
屋根パネル11が取り付けられているので、パラペット
20の天井裏空間22側に無駄な断熱層が存在するとい
う問題も有していた。本考案は上記課題に鑑みてなされ
たものであり、現場において少ない作業で簡単に形成す
ることができると共に無駄な断熱層が存在せず、しかも
確実に天井裏の空間の換気を図ることができ、かつ納ま
りの良い屋根の支持構造を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本考案は、壁パネルの上端にパラペットパネルを設置
すると共に、該パラペットパネルの内面側に支持部材を
固定して、その支持部材上に屋根パネルを取り付けたも
のであって、前記パラペットパネルには、その上部側に
外部に連通する第1の通気孔を設けると共に、下部側に
前記屋根パネルの下面側の下方に連通し、かつ前記第1
の通気孔と前記パラペットパネルの内部で連通する第2
の通気孔を設けるようにしたものである。
【0008】
【作用】本考案の屋根の支持構造によれば、壁パネルの
上端にパラペットパネルを設置するだけで、パラペット
が形成される。また前記パラペットパネルを設置すると
同時に通気孔が設けられることとなり、外気は前記パラ
ペットパネルの第1の通気孔から前記パラペットパネル
の内部を通って第2の通気孔より屋根パネルの下面側の
下方の空間入る一方、該空間内の空気はその経路を反対
に通って外部に出る。従って、屋根パネルの下面側の下
方の空間が確実に換気される。さらに屋根パネルは前記
パラペットパネルの内面側に支持部材を介して取り付け
るので、前記屋根パネルと前記壁パネルとの納まりが良
いものとなる。
【0009】
【実施例】以下、本考案に係る屋根の支持構造の実施例
を図面に基づいて説明する。なお、図において従来例と
同じ構成部品には同じ番号を付して説明を省略する。図
1は本考案の屋根の支持構造の一例を示した概略断面図
である。図例の如く本実施例の屋根の支持構造において
は、壁パネル10の上端にパラペットパネル30を設置
することによりパラペット40が構成される。
【0010】すなわち上記パラペットパネル30は、図
2にも示したように横枠31aと縦枠31bとで構成さ
れた平面視略矩形状の枠体31と、枠体31の両側に貼
られた平板32とからなり、横枠31a間には縦枠31
bと略平行に所定間隔で縦芯材33aが取り付けられる
と共に、縦枠31b間には縦枠31bの略中心位置でか
つ横枠31aに略平行に横芯材33bが取り付けられて
いる。またパラペットパネル30の外面側となる平板3
2の上部側には、縦芯材33a間及び縦枠31bと縦芯
材33a間にそれぞれ、第1の通気孔34が設けられて
おり、パラペットパネル30の内面側となる平板32の
下部側にも、同じく縦芯材33a間及び縦枠31bと縦
芯材33a間にそれぞれ、第2の通気孔35が設けられ
ている。
【0011】さらに横芯材33bには、例えばそのパラ
ペットパネル30の内面側でかつ第1の通気孔34、第
2の通気孔35に対応する箇所に切欠き部33cが設け
られ、パラペットパネル30の内部で第1の通気孔34
と第2の通気孔35とが切欠き部33cと平板32との
間の空間を介して連通するようになっている。このよう
なパラペットパネル30は予め工場等で形成され、現場
においては壁パネル10の上端に設置する作業のみとな
る。そして、パラペットパネル30が壁パネル10の上
端に設置された後は、壁パネル10の外面側に外装材1
7が取り付けられ、パラペットパネル30と外装材17
の上部側とを覆う状態で、かつ外装材17の上部側との
間に若干の隙間19を設けた状態で雨仕舞板18が配置
される。
【0012】一方、パラペットパネル30の内面側に
は、屋根の勾配をとりかつ屋根パネル11を支持するた
めの支持部材41が固定され、その支持部材41上に屋
根パネル11が取り付けられる。上記の如く構成された
屋根の支持構造においては、図1の矢印に示した如く、
外気は雨仕舞板18の下部と外装材17との間の隙間1
9から雨仕舞板18の内部に入り、さらに第1の通気孔
34よりパラペットパネル30の内部に入る。そして、
横芯材33bと平板32との間を通って第2の通気孔3
5より屋根パネル11下面側の下方の天井裏空間22に
入る。また、天井裏空間22内の空気は外気が入ってき
た経路を反対に通って外部へと出ることとなり、天井裏
空間22内の換気が確実に図られる。
【0013】このように本実施例の屋根の支持構造にお
いては、予め工場で形成されたパラペットパネル30を
用いるので、現場において少ない作業で簡単に形成する
ことができ、かつ壁パネル10と屋根パネル11との納
まりも非常に良いものとなる。しかも、パラペットパネ
ル30にはその内部で確実に連通状態にある第1の通気
孔34と第2の通気孔35が設けられているため、現場
でパラペットパネル30を設置すると同時に通気孔も設
けられることとなる。また本実施例においては、内部に
断熱材10aが充填された壁パネル10は、壁パネル1
0の上端にパラペットパネル30を設置することにより
従来よりも短くて済むため、無駄な断熱層が存在するこ
とがない。
【0014】
【考案の効果】以上説明したように本考案の屋根の支持
構造によれば、予め工場で形成されたパラペットパネル
を用いるので、現場において少ない作業で簡単に形成す
ることができ、かつ壁パネルと屋根パネルとの納まりも
非常に良いものとなる。しかも、前記パラペットパネル
を設置すると同時に通気孔も設けられることとなり、ま
た該通気孔は前記パラペットパネルの内部で確実に連通
状態にあるため、天井裏空間を確実に換気することがで
きる。さらに、内部に断熱材が充填された前記壁パネル
は、該壁パネルの上端に前記パラペットパネルを設置す
ることにより従来よりも短くて済むため、無駄な断熱層
が存在することがなく、コストを低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の屋根の支持構造の一例を示した概略断
面図である。
【図2】パラペットパネルの一例を示した平面図であ
る。
【図3】従来の屋根の支持構造の一例を示した概略断面
図である。
【符号の説明】
10 壁パネル 11 屋根パネル 22 天井裏空間 30 パラペットパネル 34 第1の通気孔 35 第2の通気孔

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁パネルの上端にパラペットパネルを設
    置すると共に、該パラペットパネルの内面側に支持部材
    を固定して、その支持部材上に屋根パネルを取り付けた
    ものであって、 前記パラペットパネルには、その上部側に外部に連通す
    る第1の通気孔を設けると共に、下部側に前記屋根パネ
    ルの下面側の下方と連通し、かつ前記第1の通気孔と前
    記パラペットパネルの内部で連通する第2の通気孔を設
    けたことを特徴とする屋根の支持構造。
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JPH0640163U JPH0640163U (ja) 1994-05-27
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