JP2570878Y2 - 格子の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案はガラスを収納した障子
の室内側に格子を取り付ける、格子の取付構造に関する
ものである。

【０００２】

【従来技術及び考案が解決しようとする課題】横付子と
縦付子とから方形状に組まれたフレーム内に横格子と縦
格子を架設して組み立てられた格子をガラスを収納した
障子の室内側に取り付ける場合、格子は横付子が横框の
内周側に、縦付子が縦框の内周側にそれぞれガラスに隣
接し、保持された状態で取り付けられるが、横框や縦框
はガラスと格子を別個に保持するため通常はガラス保持
用の部分と格子保持用の部分が独立しており、部品数が
多くなる傾向がある。

【０００３】実公平３-21430号ではガラス保持用の部分
と格子保持用の部分を一体化し、境界に位置する見付け
片をそれぞれの収納溝に兼用させているが、格子の横付
子や縦付子に相当する部分を横框や縦框の一部にしてい
ることから、この格子を保持する部分に横格子や縦格子
をビス止めした後に、開放した框の内周側を覆うアタッ
チメントを隣接する横格子間と縦格子間毎に被せる必要
が生じており、複雑な構造になっている。

【０００４】この考案は従来の格子の取付構造の実情を
踏まえてなされたもので、簡素な取付構造を提案しよう
とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案では横框の内周側
と縦框の内周側にそれぞれ内周側が開放した断面形状の
横框アタッチメントと縦框アタッチメントを固定し、各
アタッチメントの見付け片にガラスを保持する機能と、
格子を保持する機能を併せ持たせ、横框アタッチメント
にガラスと格子の横付子を、縦框アタッチメントにガラ
スと格子の縦付子を保持させることにより部品数を削減
し、格子の取付構造を簡素化する。

【０００６】横框アタッチメントは障子の横框の内周側
に、縦框アタッチメントは縦框の内周側にそれぞれ固定
され、格子は、各横框アタッチメントに両横付子が保持
されると共に、各縦框アタッチメント内に両縦付子が差
し込まれ、保持された状態で障子に取り付けられる。

【０００７】横框アタッチメントの見付け片の片面側は
ガラスの収納溝を形成し、他面側は格子の突き当たり面
を形成し、横框アタッチメントの見付け片はガラスを保
持する機能と横付子を保持する機能を兼ね備える。

【０００８】縦框アタッチメントの見付け片の片面側は
ガラスの収納溝を形成し、他面側は格子の収納溝を形成
し、縦框アタッチメントの見付け片はガラスを保持する
機能と縦付子を保持する機能を兼ね備える。

【０００９】横框アタッチメントと縦框アタッチメント
の各見付け片がガラスと格子を保持する機能を兼ね備え
ることにより、ガラスと格子を保持するための部品数が
削減される。加えて各アタッチメントが横付子と縦付子
を保持することにより格子は横付子と縦付子を横框アタ
ッチメントと縦框アタッチメントに保持させるのみで取
り付けられ、構造が簡素化される。

【００１０】

【実施例】この考案は図３に示すように上下の横付子
３，３と両側の縦付子４，４とから方形状に組まれたフ
レーム２内に横格子５と縦格子６を架設して組み立てら
れた格子１をガラス７を収納した障子８の室内側に、横
付子３と縦付子４をそれぞれ横框９と縦框10の内周側に
固定される横框アタッチメント11と縦框アタッチメント
12に保持させて取り付けるものである。

【００１１】横框アタッチメント11は図１に示すように
格子１の内周側が開放し、見付け片111 と見込み片112
とからＬ形の断面形状をし、見込み片112 が横框９の見
込み片91に挟み込まれることにより横框９に固定され
る。見付け片111 は室外側で横框９の内周側の室外側に
取り付けられる押縁13と共にガラス７を収納する収納溝
を形成し、押縁13と対になってガラス７を保持する。

【００１２】見付け片111 はまた、室内側で格子１が突
き当たる突き当たり面を形成し、横付子３は横框アタッ
チメント11の見付け片111 の室内側の面に突き当たった
状態でこれに保持される。

【００１３】縦框アタッチメント12は図２に示すように
格子１の内周側が開放し、室外側と室内側の各見付け片
121, 123と見込み片122 とから溝形断面形状をし、横框
アタッチメント11と同様に見込み片122 が縦框10の見込
み片101 に挟み込まれることにより縦框10に固定され
る。

【００１４】室外側の見付け片121 は室外側で縦框10の
内周側の室外側に取り付けられる押縁14と共にガラス７
を収納する収納溝を形成し、押縁14と対になってガラス
７を保持する。また縦框アタッチメント12の両見付け片
121, 123は格子１を収納する収納溝を形成し、格子１の
縦付子４を挟み込むことによりこれを保持する。

【００１５】一方の縦框アタッチメント12の内部には図
２に示すように格子１の面内の横方向の移動を規制する
スペーサ15が設置され、他方の縦框アタッチメント12の
内部には格子１をスペーサ15側へ付勢するバネ16が固定
されており、格子１はバネ16の変形を利用し、横方向に
けんどん式に建て入れられ、スペーサ15に縦付子４が突
き当たった状態で設置される。

【００１６】上側の横付子３と横框９との間には図１に
示すように格子１と障子８との間の製作誤差や、格子１
の熱膨張の吸収のためにクリアランスが設けられるが、
横付子３に横框９に密着する気密材17が敷設されること
により外観上、クリアランスが塞がれ、上側の横框９か
らの光漏れの防止が図られる。

【００１７】

【考案の効果】横框の内周側と縦框の内周側にそれぞれ
内周側が開放した断面形状の横框アタッチメントと縦框
アタッチメントを固定し、各アタッチメントの見付け片
にガラスを保持する機能と、格子を保持する機能を併せ
持たせ、横框アタッチメントにガラスと格子の横付子
を、縦框アタッチメントにガラスと格子の縦付子を保持
させて格子を障子に取り付けるため、ガラスと格子を保
持するための部品数が削減される。

【００１８】また格子の取付時には横付子と縦付子を横
框アタッチメントと縦框アタッチメントに保持させるの
みでよいため、取付構造が簡素化される。

【図面の簡単な説明】

【図１】格子の障子への収納状態を示した縦断面図であ
る。

【図２】図１の横断面図である。

【図３】格子と障子を示した室外側の立面図である。

【符号の説明】

１……格子、２……フレーム、３……横付子、４……縦
付子、５……横格子、６……縦格子、７……ガラス、８
……障子、９……横框、91……見込み片、10……縦框、
101 ……見込み片、11……横框アタッチメント、111 …
…見付け片、112 ……見込み片、12……縦框アタッチメ
ント、121 ……見付け片、122 ……見込み片、123 ……
見付け片、13……押縁、14……押縁、15……スペーサ、
16……バネ、17……気密材。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下の横付子３，３と両側の縦付子４，
   ４とから方形状に組まれたフレーム２内に横格子５と縦
   格子６を架設して組み立てられた格子１をガラス７を収
   納した障子８の室内側に取り付ける格子の取付構造であ
   り、格子１は、横框９，９の内周側に固定され、内周側
   が開放した断面形状をする横框アタッチメント11，11に
   両横付子３，３が保持されると共に、縦框10，10の内周
   側に固定され、内周側が開放した断面形状をする縦框ア
   タッチメント12，12内に両縦付子４，４が差し込まれ、
   保持された状態で障子８に取り付けられ、横框アタッチ
   メント11の見付け片111 の片面側はガラス７の収納溝を
   形成し、他面側は格子１の突き当たり面を形成し、縦框
   アタッチメント12の見付け片121 の片面側はガラス７の
   収納溝を形成し、他面側は格子１の収納溝を形成してい
   る格子の取付構造。