JP2569120B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

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JP2569120B2 JP63111839A JP11183988A JP2569120B2 JP 2569120 B2 JP2569120 B2 JP 2569120B2 JP 63111839 A JP63111839 A JP 63111839A JP 11183988 A JP11183988 A JP 11183988A JP 2569120 B2 JP2569120 B2 JP 2569120B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はNC工作機械等のテーブルやモータの位置デー
タを算出する光学式エンコーダに係り、特に位置データ
を高精度に算出できる光学式エンコーダに関する。
<従来技術> 光学式エンコーダは、発光素子から発せられた光出力
を、発光素子に対向して配置された受光素子により検出
し、その光出力レベルに応じてモータの回転角度等を表
す位置データを算出している。発光素子と受光素子の間
には、固定スリット板と回転スリット板が設けられてお
り、回転スリット板を回転した場合受光素子に入射され
る光は、該回転スリットと固定スリットの重なり具合に
よりその入射光量を制限され、一定の周期で可変され
る。
第5図は受光素子により検出される光出力を表す特性
図である。
光出力は、回転板上に隣接して設けられたスリット間
を1周期とする正弦波信号として検出される。図中の矢
印↑は、位置データ算出の際、光出力を参照するタイミ
ングを示す。また、矢印は、光出力が最小となるタイ
ミングを示す。
位置データ、例えば回転角度θは、上記タイミングに
おいて正弦波信号と共に正弦波信号から90゜位相の遅れ
た余弦波信号(図示せず)の光出力が参照され、両者の
光出力に基づいて下記の計算式(101)により算出され
る。
<発明が解決しようとする課題> ところが、温度変化あるいは経年変化等により、本来
光出力を検出する筈のない発光素子消灯時にも電流(暗
電流という)が受光素子を流れてしまい、見掛け上光出
力が検出されてしまったり、また、検出された微弱な光
出力を増幅する目的で設けられた増幅器自身のオフセッ
ト電圧が、上記と同様に温度変化あるいは経年変化等に
より変化し、発光素子消灯時にもかかわらず消灯信号が
ゼロとはならなかった。
このため、位置データは、消灯信号に応じて誤差を生
じ、不正確な位置データのまま算出されるという重大な
問題があった。
以上から本発明の目的は、誤差を生じる原因となる消
灯信号を点灯信号から除去でき、位置データを高精度に
算出できる光学式エンコーダを提供することである。
<課題を解決するための手段> 第1図は本発明の一実施例を示す光学式エンコーダの
要部ブロック図である。
1は発光素子となる発光ダイオード(LED)、2は発
光制御部、3は点灯信号検出部と消灯信号検出部を兼ね
る光出力検出部、4a,4bは受光素子、5はアナログ増幅
器、6は消灯信号記憶部となるサンプル&ホールド回
路、7は減算回路、8はA/Dコンバータである。
<作用> 発光制御部2が発光ダイオード1の点灯,消灯を所定
のタイミングでコントロールし、光出力検出部3により
発光ダイオード1が消灯された時の信号が検出され、光
出力検出部3で検出された消灯信号がサンプル&ホール
ド回路6に記憶され、減算回路7がサンプル&ホールド
回路6に記憶された消灯信号を発光ダイオード1点灯時
に検出される点灯信号から減算する。
<実施例> 第1図は本発明の一実施例を示す光学式エンコーダの
要部ブロック図である。なお、本実施例の減算は、アナ
ログデータである点灯信号と消灯信号とを用いて行われ
る。
図において、1は発光素子となる発光ダイオード(LE
D)、2は発光制御部であり、発光ダイオード1の点
灯,消灯を所定のタイミングでコントロールする。例え
ば点灯は第5図に示した矢印↑のタイミングで行われ、
消灯は矢印↑の間の矢印のタイミングで行われる。ま
た、発光制御部2は、消灯時の消灯信号を後述するサン
プル&ホールド回路6に記憶させ、点灯時の点灯信号か
ら記憶された消灯信号を後述する減算回路7をして減算
させる。
3は点灯信号検出部と消灯信号検出部を兼ねる光出力
検出部であり、発光ダイオード1が点灯された時の光出
力V1(点灯信号)と、発光ダイオード1が消灯された時
の光出力V11(消灯信号)とを検出する。4a,4bは受光素
子であり、受光素子4aは前述した正弦波信号を、また受
光素子4bは余弦波信号を検出する。5はアナログ増幅器
であり、受光素子4a,4bにより検出された微弱な光出力
を後段の処理に必要なレベルまで増幅する。
6は消灯信号記憶部となるサンプル&ホールド回路で
あり、発光ダイオード1が消灯された時に光出力検出部
3で検出された光出力V11が記憶される。
7は減算回路であり、サンプル&ホールド回路6に記
憶された光出力V11を発光ダイオード1点灯時に検出さ
れる光出力V1から減算し、光出力V2を正規の値に補正す
る。8はA/Dコンバータであり、補正されたアナログの
光出力V2をデジタルデータに変換する。
次に第2図に示すタイミングチャートを参照しながら
第1図に示した実施例の動作を説明する。
発光ダイオード1に印加されるLED電流ILEDは、発光
ダイオード1の点灯,消灯を所定のタイミングでコント
ロールするように発光制御部2により制御される。この
時の光出力は、受光素子4aにより光電変換され、アナロ
グ増幅器5を介して光出力V1として検出される(受光素
子4bに関しては省略する)。光出力V1、受光素子4aの暗
電流,アナログ増幅器5のオフセット電圧等により誤差
成分となるオフセット分を有している。
発光制御部2は、発光ダイオード1の消灯時(矢印
)にサンプル&ホールド回路6をして光出力V11であ
るオフセット分をサンプリングし、その値をホールドさ
せる。
続いて、発光ダイオード1点灯時のA/D変換タイミン
グ(矢印↑)において、点灯時の光出力V1から消灯時の
光出力V11を減算し、オフセット分を補正された光出力V
2をA/D変換する。
以後、以上の動作を繰り返しオフセット分を除去した
正規の光出力により位置データが高精度に算出される。
第3図は本発明の他の実施例を示す光学式エンコーダ
の要部ブロック図である。なお、本実施例の減算は、デ
ジタルデータである点灯信号と消灯信号とを用いて行わ
れる。
図において、第1図と同じ符号は同一または相当部分
を示し、11はA/Dコンバータであり、光検出部3から出
力されるアナログデータの光出力をデジタルデータに変
換する。12は点灯信号用ラッチであり、発光ダイオード
1点灯時の光出力V1のデジタルデータを保持する。13は
消灯信号用ラッチであり、発光ダイオード1消灯時の光
出力V11のデジタルデータを記憶する。14はデジタルの
減算回路であり、消灯信号用ラッチ13に記憶された光出
力V11を、発光ダイオード1点灯時に検出され点灯用ラ
ッチ12に保持されている光出力V1から減算し、点灯信号
を正規の値に補正する。
次に第4図のタイミングチャートを参照しながら第3
図に示した実施例の動作を説明する。
発光ダイオード1に印加されるLED電流ILEDは、発光
ダイオード1の点灯,消灯を所定のタイミングでコント
ロールするように発光制御部2により制御される。この
時の光出力は、受光素子4aにより光電変換され、光出力
検出部3からアナログデータとして出力される。このア
ナログデータは、A/Dコンバータ11によりデジタルデー
タに変換される。
発光制御部2は、発光ダイオード1消灯時のA/D変換
タイミング(矢印)に消灯信号用ラッチ13をしてオフ
セット分である光出力V11をラッチさせる。また、発光
ダイオード1点灯時のA/D変換タイミング(矢印↑)に
点灯信号用ラッチ12をして光出力V1をラッチさせる。
続いて、デジタルの減算回路14において、点灯時の光
出力V1から消灯時の光出力V11を減算し、オフセット分
を補正された光出力V2を出力する。
以後、以上の動作を繰り返しオフセット分を除去した
正規の光力により位置データが高精度に算出される。
なお、上記の各実施例では、発光ダイオード1の点灯
前に消灯時間を設け暗電流などのオフセット分(光出力
V11)を検出するように構成したが、オフセット分の検
出を一周期内の1タイミング、あるいは数周期に1回の
タイミングで行うように構成し、以後の減算は光出力V
11が更新される迄同一の値を用いて行うようにしてもか
まわない。
<発明の効果> 以上本発明によれば、発光素子の点灯,消灯を所定の
タイミングでコントロールする発光制御部と、発光素子
が消灯された時の信号を検出する消灯信号検出部と、こ
の消灯信号検出部で検出された消灯信号を記憶する消灯
信号記憶部と、この消灯信号記憶部に記憶された消灯信
号を発光素子点灯時に検出される点灯信号から減算する
減算回路とを設けたので、誤差を生じる原因となるオフ
セット分を点灯信号から除去でき、位置データを高精度
に算出できる優れた利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す光学式エンコーダの要
部ブロック図、 第2図は第1図に示した実施例の動作を説明するための
タイミングチャート、 第3図は本発明の他の実施例を示す光学式エンコーダの
要部ブロック図、 第4図は第3図に示した実施例の動作を説明するための
タイミングチャート、 第5図は受光素子により検出される光出力を表す特性
図。 1……発光素子となる発光ダイオード(LED)、 2……発光制御部、 3……点灯信号検出部と消灯信号検出部を兼ねる光出力
検出部、 4a,4b……受光素子、 5……アナログ増幅器、 6……消灯信号記憶部となるサンプル&ホールド回路、 7……減算回路、 8……A/Dコンバータ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光素子が点灯された時の受光素子の出力
    信号を検出する点灯信号検出部を有し、検出された点灯
    信号の出力値に応じて位置データを算出する光学式エン
    コーダにおいて、 前記発光素子の点灯,消灯を所定のタイミングでコント
    ロールする発光制御部と、前記発光素子が消灯された時
    の信号を検出する消灯信号検出部と、この消灯信号検出
    部で検出された消灯信号を記憶する消灯信号記憶部と、
    この消灯信号記憶部に記憶された消灯信号を前記発光素
    子点灯時に検出される点灯信号から減算する減算回路と
    を具備したことを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】減算回路は、アナログデータである点灯信
    号と消灯信号とを用いて減算することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の光学式エンコーダ。
  3. 【請求項3】減算回路は、デジタルデータである点灯信
    号と消灯信号とを用いて減算することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の光学式エンコーダ。
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JP5163322B2 (ja) * 2008-07-03 2013-03-13 カシオ計算機株式会社 貫通状態判別装置および電子時計
JP2011154005A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Nikon Corp エンコーダ
JP6431135B1 (ja) 2017-06-13 2018-11-28 ファナック株式会社 比較器の閾値を調整する機能を有するエンコーダ及びエンコーダの制御方法
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