JPS6260031B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、光波距離計において周期的且つ間
欠的に交互に得られる外部光量信号及び内部光量
信号を処理する信号処理回路に関するものであ
る。

光波距離計は、その光学系の一例を第１図に示
すが、測点におかれたコーナーキユーブ等の反射
器１に向けて、光波距離計１０の発光ダイオード
２より変調発光された変調光をプリズム９、対物
レンズ８により放射し、該反射器１より反射して
返された変調光５を受光素子３で受光し、発光時
と受光時の変調光の位相差を測定し距離に換算す
るものである。

この場合、受光素子３の後段に接続される受信
回路等で発生する位相測定誤差を打消す目的で、
光波距離計１０の内部にキヤリブレーシヨン光４
（以下、内部光と呼ぶ）を設け、該内部光４と反
射器１より反射された変調光５（以下、外部光と
呼ぶ）の光強度を可変濃度フイルター又は絞り等
の光量調節器６を一方の光路又は第１図に示すよ
うに両方の光路に配置して制御することで、外部
光５と内部光４を同じ光強度にして受光させる方
法がとられる。

この時の内部光４と外部光５の発生シーケンス
は、内部光４及び外部光５を光チヨツパー７等で
交互に切換え発生させるため、第２図イ，ロに示
すようなシーケンスとなる。

第２図イに示す信号は外部光パルスと呼び
“Ｈ”の時、外部光５に切換えられている。又同
ロに示す信号は内部光パルスと呼び、“Ｈ”の
時、内部光４に切換えられている。該シーケンス
に従つて切換えられた外部光５と内部光４を、受
光素子３で受光し、その各々の受光強度を検知
（検知された信号を以下光量信号と呼ぶ）し、光
量調節器６を制御して受光強度を一致させる。

この制御は手動で行われたり自動で行われたり
する。このような外部光５と内部光４のシーケン
スのもとで光量調節器６を制御するため、通常、
外部光５及び内部光４の光量信号をホールドする
ホールド回路を配置して、外部光５の時は現に受
光されている外部光５の光量信号（外部光量信
号）と内部光４の時にホールドされた内部光４の
光量信号（内部光量信号）とを比較すると共に、
内部光の時には現に受光されている内部光量信号
と外部光の時にホールドされた外部光量信号とを
比較して、その大小関係又は一致の比較出力信号
を得て前記光量調節器６を制御し、一致した時点
で光量調節器６を停止させるという方法が採られ
る。

手動でコントロールする場合は、この比較出力
信号を表示することによつて操作者に大小関係又
は一致状態を知らせることになり、自動で制御す
る場合は該比較出力信号に従つてフイードバツク
制御することになる。

このような場合、内部光４は光波距離計内部の
光であるため第２図ニにその波形を示すように大
気の状態に左右されることはないが、外部光５は
大気の状態に左右され、特にカゲロウ等がある場
合は、その受光強度が大きく変化するため、第２
図ハに実線でその波形を示すように結果的に外部
光量信号が大きく変化する。

そのため、比較出力信号が乱れてそれによる表
示又は制御に対し不利益な結果を及ぼす。

この乱れを出来るだけ防ぐために、積分回路や
時定回路などの平均化回路を使用して、第２図ハ
に破線で示すように１周期内の外部光量信号の平
均化を行なうか、一致する巾を広く許容する所謂
制御ゲインを下げる方法がとられるが、前者にお
いては多周期に跨がる変動に対しては効果がな
く、後者においては一致精度が悪くなるため測定
精度が悪くなる問題があつた。

この発明は上記の欠点を解消し、一致精度を上
げ且つ多周期に跨がる変動の乱れをも平均化し得
る光波距離計における信号処理回路を提供するこ
とにある。

以下、この発明の詳細を実施例を用いて説明す
る。

第３図は、この発明の一実施例を処理する信号
を示す内部光量信号と外部光量信号のを処理する
信号処理回路である。

また、第５図は、第３図の回路の主要部のタイ
ムチヤートであり、第３図中の信号名が第５図の
信号名と一致する。

さらに、第３図の１１，１２，１３，１４は
各々第４図に示す一般に使われているサンプルア
ンドホールド回路（以下ホールド回路と呼ぶ）で
あり、ａがアナログ信号入力、ｂがサンプルアン
ドホールド信号（以下、ホールド制御入力と呼
ぶ）、ｃがサンプルアンドホールド出力（以下ホ
ールド出力と呼ぶ）である。なお、第４図中の２
３はホールドコンデンサーである。

ホールド回路１１，１２，１３のアナログ信号
入力ａ生きるは、光量信号が接続されており、
各々のホールド制御入力ｂに従つて該光量信号
をサンプルアンドホールドし、各々の出力は利得
１の加算器１９に接続されている。ホールド回路
１１，１２，１３のホールド制御入力，，
は、分配制御回路１５の出力と外部光量信号の周
期に同期した外部指定パルスと内部光４と外部
光５の交互切換えに同期したサンプル信号を入
力とする論理積回路１６，１７，１８の出力より
供給されているので、ホールド回路１１，１２，
１３は分配制御回路１５の各出力で指定された時
のサンプル信号のタイミングで光量信号にお
ける外部光量信号をサンプルアンドホールドする
ことになる。

分配制御回路１５は、例えば３個の出力が
100、010、001、100、……のように３進でリング
形式に変化する３進リングカウンタによつて構成
され、そのカウントクロツク入力は第２図イに示
した外部光パルスと同じ外部指定パルスであ
る。

このように分配制御回路１５が作用すると、論
理積回路１６，１７，１８の出力であるホールド
制御入力，，は夫々第５図に示すようにな
り、外部指定パルスの１周期毎に３つに分配さ
れることになる。

このようにして得られた例えばホールド制御入
力によつてホールド回路１１に光量信号の外
部光量信号をサンプルアンドホールドさせること
の出力は第５図にで示すようになる。

一方、光量信号における内部光量信号のサン
プルアンドホールドを行なうためのホールド回路
１４のアナログ信号入力ａには、光量信号が同
様に接続されており、そのホールド制御入力ｂに
は論理積回路２２の出力が接続されている。

この論理積回路２２の出力であるホールド制御
入力は、内部光量信号の周期に同期した内部指
定パルスとサンプル信号との論理積出力であ
るから、第５図に示すように内部指定パルスの
毎周期に発生して、光量信号における内部光量
信号をサンプルアンドホールドすることになる。

ホールド回路１１，１２，１３の出力は加算回
路１９で加算されるべく接続されているが、この
場合該加算回路１９の出力は外部光量信号の信号
レベルを３倍したことと等価であり、これに内部
光量信号を合せるため、ホールド回路１４の出力
の信号レベルを３倍にすべく増巾器２０にホール
ド回路１４の出力が接続されている。

そして、この加算回路１９の出力と増巾器２０
の出力が比較回路２１の入力に導かれて比較され
ることにより、外部光量信号と内部光量信号の
大、小関係が比較されたことになり、それによつ
て比較回路２１の出力として外部光量信号と内部
光量信号の大、小又は一致情報が得られることに
なる。

なお、第３図に示す，，の信号はマイク
ロプロセツサ等で妥当なタイミングで出力される
ものである。

また、分配制御回路１５はマイクロコンピユー
タによつて構成したソフト的なリングカウンタ構
成しても上記と同様な効果が得られるものであ
る。

以上説明した構成とすれば、外部光量信号の１
周期の変動はホールド回路１回路の変動となり、
加算回路１９の出力に対して1/3の影響に軽減さ
れることになり、従つて各周期内の変動はもちろ
んホールドされた値の各周期間の変動をも平均化
する作用を為す。

このように、上記実施例によれば、外部光量信
号をサンプルアンドホールドする回路を複数回路
用いて、これ等の複数個のホールド回路を各周期
毎に切換えて使用し、その複数個のホールド回路
の出力の加算出力を比較の対象とすることによつ
て、各周期の変動の加算出力への影響を軽減し、
よつて周期間に跨がる信号の変動を軽減し、一致
する巾を広げることなく表示又は制御を安定させ
ることができる。

以上説明したように、周期的且つ間欠的に交互
に得られる外部光量信号と内部光量信号のうちの
外部光量信号に変動がある場合、従来の回路では
無理であつた周期間に跨がる信号の変動を平均化
することができ、光波距離計の測定精度が向上す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は光波距離計の光学系の説明図、第２図
イは外部光パルスの波形図、第２図ロは内部光パ
ルスの波形図、第２図ハは外部光量信号の波形
図、第２図ニは内部光量信号の波形図、第３図は
この発明の一実施例を示す信号処理回路、第４図
は第３図のサンプルアンドホールド回路１１〜１
４の一実施例を示す図、第５図は第３図の回路の
主要部のタイムチヤートである。 １１〜１４：サンプルアンドホールド回路、１
５：分配制御回路、１６〜１８，２２：論理積回
路、１９：加算回路、２１：比較回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 光波距離計において周期的且つ間欠的に交互
   に得られる外部光量信号及び内部光量信号を処理
   する信号処理回路において、 前記外部光量信号の周期に同期した外部指定パ
   ルスをカウンタクロツク入力とする複数進リング
   カウンタからなる分配制御回路と、 この分配制御回路の各出力と前記外部指定パル
   スと所要のサンプル信号との論理積をとつて複数
   のサンプルアンドホールド信号を出力する複数の
   論理積回路と、 これ等の論理積回路からの各サンプルアンドホ
   ールド信号に基づいて前記外部光量信号を順次サ
   ンプルアンドホールドする複数個のサンプルアン
   ドホールド回路と、 これ等のサンプルアンドホールド回路の各出力
   を加算する加算回路と、 前記内部光量信号の周期に同期した内部指定パ
   ルスに基づくサンプルアンドホールド信号によつ
   て前記内部光量信号を遂次サンプルアンドホール
   ドするサンプルアンドホールド回路と、 このサンプルアンドホールド回路の出力に基づ
   く値と前記加算回路の出力とを比較する比較回路
   とを設けて構成したことを特徴とする光波距離計
   における信号処理回路。