JP2567636B2 - 高温焼成炉の炉体構造 - Google Patents

高温焼成炉の炉体構造

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JP2567636B2
JP2567636B2 JP62298067A JP29806787A JP2567636B2 JP 2567636 B2 JP2567636 B2 JP 2567636B2 JP 62298067 A JP62298067 A JP 62298067A JP 29806787 A JP29806787 A JP 29806787A JP 2567636 B2 JP2567636 B2 JP 2567636B2
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徹意 箱根
光一 西野
順弘 山下
啓二 森岡
稔 臼坂
晴二 加藤
信治 梶田
人好 木下
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Kawasaki Refractories Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高温焼成炉の炉体構造に関する。
従来の技術 高温焼成用の連続炉等の高温焼成炉には、天井部をア
ーチ型とした構造のものが多い。この従来のアーチ天井
型の高温焼成炉は、アーチ状の天井アーチれんがを炉側
壁の内張一層目れんがの上部に迫り受けれんがを介して
支持し、また内張一層目れんがを内張二層目れんがと継
ぎ構造とせずに縁切り構造として積層しているものであ
った。
発明が解決しようとする問題点 そのため、高温焼成時の昇温や降温の繰り返しで、天
井アーチれんがの迫り受けの張り出しや、天井アーチれ
んが自体の温度変化で天井アーチれんがが緩み、使用後
2年位で天井アーチれんがの垂れ下がりが始まり、3年
半位で炉修理が必要となるものであった。
また、炉壁の内張一層目れんがが、温度変化の繰り返
しを受けて使用後2年余りから炉内側に徐々に迫り出
し、3年位で炉内空間が狭くなってれんがの脱落のおそ
れが生じるものであった。そのため、操炉に支障をきた
すこととなり、天井アーチれんがの垂れ下がりととも
に、上記の期間で高温焼成炉の修理を余儀なくされてい
るものであった。
問題を解決するための手段 本発明は上記のような点に鑑みたもので、上記の問題
を解決するために、高温焼成炉の天井部の天井アーチれ
んがを炉壁の内張一層目れんがの外側の内張二層目れん
が以降の炉壁上部に迫り受けれんがを介して支持し、炉
壁の内張一層目れんがと内張二層目れんがとを適宜に係
合した継ぎ構造として配設するとともに、内張一層目れ
んがの下段れんが部を上下間に係合した引張り構造とし
て積層したことを特徴とする高温焼成炉の炉体構造を提
供するにある。
作用 本発明によれば、天井アーチれんがを炉壁の内張二層
目れんが以降の炉壁上部に迫り受けれんがを介して支持
することによって、迫り受けれんがの温度変化による張
り出しが少なくなって天井アーチれんがの垂れ下がりを
防止できる。また、炉壁の内張一層目れんがと内張二層
目れんがとを係合した継ぎ構造とすることによって、内
張一層目れんがの温度変化による炉内への張り出しを内
張二層目れんがによって抑制することができ、さらに内
張一層目れんがの下段れんが部を上下間係合した引張り
構造とすることによって、下段れんが部が炉内へ張り出
すのを防止して、内張一層目れんがの張り出しを確実に
防止できる。
実施例 以下、本発明を実施例にもとづいて説明する。
添付図は、本発明の一実施例である。高温焼成炉1
は、図のように側周部に内張一層目れんが2、内張二層
目れんが3他を積層して炉壁4を形成し、その上周部に
アーチ状の天井アーチれんが5を懸架して構成してい
る。天井アーチれんが5は、図のように所定の曲率の放
射状に熱膨張、収縮を考慮して小分割した天井れんが部
材6をアーチ状の保形材7に接合して形成していて、そ
の両端部、両側端部を端面を斜め状に切欠した迫り受け
れんが8を介して炉壁4の内張二層目れんが3の上部に
懸架している。また、炉壁4の内張一層目れんが2は、
図のようにやや大き目のブロック体9を積層して形成し
ていて、ブロック体9の上部および中部を図のように内
張二層目れんが3部へ突き出して係合状態とした継ぎ構
造部10とし、繰り返される温度変化による内張一層目れ
んが2の炉内方向への張り出しを防止できるようにして
いる。また、内張一層目れんが2のブロック体9の下部
は、図のようにテーパー部11や嵌合部12を設けて上下の
ブロック体9を係合した引張り構造部13として積層し、
内張一層目れんが2が炉内方向へ張り出さないようにし
ている。
使用例 上記のように構成した高温焼成炉で、炉前温度が1400
〜1850℃の範囲で昇温、降温を繰り返して耐火れんがを
焼成した。その結果、従来のものでは、2年1ケ月後か
ら天井アーチれんがが垂れ下がり始め、また2年3ケ月
後から内張一層目れんがが張り出し始め、3年後に天井
アーチれんがのライズ/スパン比率が当初14.8%であっ
たものが7.8%となり、3年5ケ月後に炉の修理を行わ
ねばならないものであった。しかし、本実施例のもので
は、4年後であっても、天井アーチれんがの垂れ下がり
は当初と少しも変わらず、内張一層目れんがの炉内方向
への張り出しもほとんど見られず、繰り返しの温度変化
で天井アーチれんがの一部が割れる現象や、バーナー焚
口部分や内張一層目れんがの剥離が始まる位であった。
そして、6年後に天井アーチれんがとバーナー焚口れん
がの剥離が特に激しくなったため、6年3ケ月後に炉修
理を行った。したがって、炉の寿命を、従来に比してほ
ぼ3年間も延長することができた。
上記実施例では、高温焼成炉の天井アーチれんが、炉
壁を従来と同様の材質としたが、高品質の高温耐火れん
がで形成することによって、さらに炉寿命の延長をはか
ることができる。
また、上記実施例では、天井アーチれんがを炉壁の内
張二層目れんが部に迫り受けするようにしたが、内張二
層目以降のものであってもよいものである。
発明の効果 以上のように本発明にあっては、天井アーチれんがを
迫り受け部を介して強化できて天井アーチれんがの垂れ
下がりを防止できるとともに、炉壁の内張一層目れんが
を継ぎ構造や引張り構造で強化し、炉寿命を大幅に延長
できるものである。
【図面の簡単な説明】
添付図は、本発明の一実施例の側断面図である。 1……高温焼成炉、2……内張一層目れんが、3……内
張二層目れんが、4……炉壁、5……天井アーチれん
が、8……迫り受けれんが、10……継ぎ構造部、13……
引張り構造部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森岡 啓二 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (72)発明者 臼坂 稔 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (72)発明者 加藤 晴二 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (72)発明者 梶田 信治 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (72)発明者 木下 人好 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−172893(JP,U) 実開 昭63−46799(JP,U) 実開 昭59−23098(JP,U) 実開 昭59−80695(JP,U) 特公 昭52−13202(JP,B1) 実公 昭61−10158(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高温焼成炉の天井部の天井アーチれんがを
    炉壁の内張一層目れんがの外側の内張二層目れんが以降
    の炉壁上部に迫り受けれんがを介して支持し、炉壁の内
    張一層目れんがと内張二層目れんがとを適宜に係合した
    継ぎ構造として配設するとともに、内張一層目れんがの
    下段れんが部を上下間に係合した引張り構造として積層
    したことを特徴とする高温焼成炉の炉体構造。
JP62298067A 1987-11-25 1987-11-25 高温焼成炉の炉体構造 Expired - Lifetime JP2567636B2 (ja)

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JP5491327B2 (ja) * 2010-09-01 2014-05-14 品川リフラクトリーズ株式会社 窯炉側壁の築炉構造
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