JP2567275B2 - カラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はカラーフィルターに関する。更に詳しくは特
定の染料及び特定の化合物を含有する表面皮膜を有する
カラーフィルターに関する。
従来の技術 ガラス、プラスチック等透明な基材は着色されてサン
グラス、ショーウインドーや各種ディスプレイ等に使用
されており、また最近では、これら着色された基材は、
液晶デバイス、カラーテレビ用カメラの色分解デバイス
の部材として利用されている。しかしながらこのような
使用分野における使用目的に適った基材の着色法が確立
しているとはいいがたい。すなわち従来ガラス、プラス
チック等を着色するには、定められた形状に成型するに
先立つ工程において着色剤を添加し、しかるのちに成型
して着色物を添加し、しかるのちに成型して着色物を得
るという方法が最も安易な方法として適用されている
が、この方法は一度に多量の同一色調の着色成型物を得
るという目的には適していても小量規模の着色物を得る
目的のためには不適当であるし、又この方法によっては
色調を異にする部分を同一成型物上に設けることはでき
ない。従ってこのような目的のためには、基材表面に薄
膜上の透明な合成樹脂層またはゼラチン、カゼイン、グ
ルー等の蛋白質系天然高分子物質の皮膜を設け、これを
染料を用いて着色(又は染色)する方法が好都合であ
る。ところでゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系
天然高分子物質はカチオン性基を保持しているので一般
的にはアニオン性の染料によって染色(着色)が可能で
ある。そして蛋白質系天然高分子物質のとりわけ緑色の
着色皮膜を得るには黄色のアニオン性染料と青色のアニ
オン性染料とを同じ染浴あるいは別浴から適用する方法
が採られている。しかしながらこの方法はアニオン性染
料の蛋白質系天然高分子物質に対する親和性が使用する
染料ごとに異なるため所望の緑色色調にならなかった
り、再現性が十分でないという欠点をもっている。又、
入手されるゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系天
然高分子物質の品質が原料ソースによりバラツキを生じ
安定した色が得難いという欠点もある。
一方、液晶カラーテレビ用デバイスとしてのカラーフ
ィルターの開発も行われている。カラーフィルターは大
別して三原色、即ち、赤、緑、青から成るものと、補色
系即ちシアン、黄色、マゼンタ、もしくは、そのうちの
2色と透明層とからなるものがあるが、いづれの場合に
おいても、カラーフィルターの分光特性が、カラー用固
体撮像素子、カラーテレビ等の色再現性の良否を決定し
ていることはいうまでもなく、さまざまな染料もしくは
それ等の組み合わせによる着色が試みられてきた。しか
しながら補色系の場合のシアンは、良好な分光特性を持
った染料を見出すことが困難な状態であり、又原色系の
緑についても良好な分光特性を持った染料を見出しにく
い。更に最近では液晶カラーテレビの屋外での使用とい
う観点からカラーフィルターの堅牢度、特に耐光性が問
題となってきている。このような分光特性にすぐれ、耐
光性の良好なシアン(補色系)、緑(原色系)用染料と
してフタロシアニン系染料の使用が提案されている。し
かしながら公知のフタロシアニン系染料は前記したよう
な性質を満足させるものが少ない。殊に酸素カット下で
の耐光堅牢度にすぐれているものが少ない。
発明が解決しようとする課題 カラーフィルターとして良好な分光特性を持ち堅牢
度、殊に酸素カット下での耐光堅牢度にすぐれた緑系カ
ラーフィルター用染料の開発が求められている。
課題を解決する為の手段 本発明者らは前記したような課題を解決すべく鋭意研
究を重ねた結果本発明に到った。即ち本発明は遊離酸の
形で式(1) {式(1)中Pcは金属不含又は金属含有フタロシアニン
残基を、 〔δは0,1又は2を表す〕、 〔QはNH,O,S,SO2,CH2を、δは前記と同じ意味を表す〕
を、 Bは−OH,−NH2,又は 〔R1,R2はH,CH3,COOH,NHCOCH3,NHCONH2,ハロゲン又はC
1〜3のアルコキシを、Cは (R3,R4はH,OH,COOH,CH3SO2,CH3CONH,NH2,C1〜3のア
ルキル、C1〜3のアルコキシ又はハロゲンを、mは0,
1又は2をそれぞれ表す)又は (pは0,1,2又は3を表す)を、ZはCH3,C2H5,COOH又は
NH2をそれぞれ表す)、 (R5は、CONH2,CH2SO3H又はCNをR6はC1〜4のアルキ
ル、CH2 qCOOH(qは1,2又は3を表す)、CH2 qS
O3H(qは前記と同じ意味を表す)又はC1〜3のヒド
ロキシアルキルをそれぞれ表す)、 (mは前記と同じ意味を表す)又は (pは前記と同じ意味を表す)を、nは0又は1をそれ
ぞれ表す〕をそれぞれ表す。更にαは1乃至3、βは1
乃至2、γは0乃至4の数をそれぞれ表すが、α+β+
γ≦4である。又Pcに結合しているSO3H,SO2A及びSO2B
の各々はフタロシアニン残基の同一でないベンゼン環に
結合しているものとし、Pcが金属を含有している場合の
金属は、銅、亜鉛、アルミニウム又はニッケルであ
る。} で表される水溶性フタロシアニン化合物及び前記式
(1)の化合物と遊離酸として式(2) (O2N)−Ar−(SO3H) (2) (式(2)中、Arはスチルベン、ナフタレン、ナフタレ
ンホルマリン縮合物又はアンスラキノンを、xは1〜11
を、yは1〜11を表す)で表される化合物とを含有する
ことを特徴とするカラーフィルターを提供する。
式(1)で示される水溶性フタロシアニン化合物は例
えば、次の方法によって製造される。即ち式(3) (式(3)中α,β,γは前記と同じ意味を表す)で表
されるスルホン酸クロリド化合物と式(4) H−A (4) (式(4)中Aは前記と同じ意味を表す)で表される化
合物とを縮合させるか、式(2)の化合物と式(4)及
び式(5) (式(5)中、C,R1,R2,Nは前記と同じ意味を表す)で
表される化合物とを縮合させることによって得られる。
式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合
物の縮合反応、あるいは式(3)で表される化合物と式
(4)及び式5で表される化合物の縮合反応は水中、水
性有機溶媒中又は有機溶媒中、温度0〜100℃pH値2〜1
2で酸結合剤の存在下で行われる。
なおこれらの縮合反応における酸結合剤としては炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウムなどが用いられる。こうして得られた目的
物の反応液からの分離には酸析法、塩析法等通常の分離
法が適用される。
尚、式(1)において、BがNH2である化合物は式
(3)のスルホン酸クロリド化合物と式(4)の化合物
及びアンモニア又は塩化アンモニウム、酢酸アンモニウ
ムのようなアンモニアを放出する化合物を縮合せしめる
ことによってえられる。更に式(1)において、BがOH
である化合物については、式(3)のスルホン酸クロリ
ド化合物と式(4)の化合物を縮合させたあと、水媒体
中、加熱処理を施し、スルホニルクロライド基を加水分
解することによって得ることが出来る。
式(4)で表される化合物の具体例としては、例えば
次のものが挙げられる。(例中、スルホン酸基、カルボ
キシル基は遊離の形で表すものとする。以下同様) 次に式(5)で表される化合物の具体例としては、次
のものが挙げられる。
又式(2)で表される化合物の具体例としては、例え
ば次のものが挙げられる。(スルホン酸基は遊離酸とし
て表す) 次に本発明において基材上に設けられる皮膜として用
いられるゼラチン、カゼイン等の蛋白質系天然高分子に
ついて説明する。これらのうちゼラチンは、コラーゲン
を水と煮沸して、非可逆的に水溶性に変えた動物性蛋白
質で、動物の骨、皮膚、腱などを原料とし、水と煮沸し
て抽出されたものであり、他方カゼインは乳汁の主成分
をなす燐淡白である。
これらの天然蛋白質の水溶液に重クロム酸アンモニウ
ム等の重クロム酸塩を数パーセント添加し、スピンコー
ト等の方法で基材上に均一に塗布した後、紫外線を照射
すると完全に硬化し、水不溶性の皮膜が形成される。
皮膜の機械的特性や染色性は、原料ソースが動物であ
るため動物の種類、棲息地、部位等によって変わるが、
本発明に用いる皮膜としてそれらのちがいは支障がな
い。
又本発明に用いうるカチオン性基を有する合成樹脂皮
膜の例としては次のものがある。
側鎖に光反応可能な不飽和基と第4級アンモニウム塩
基とを有するポリマー(A)と光重合開始剤(B)及び
溶剤(C)により成る光反応性樹脂組成物、またはこの
樹脂組成物に更に1分子中に光反応可能な不飽和基を2
ケ以上含有する化合物(E)を添加した光反応性樹脂組
成物等を用いて基材表面に塗布した後、活性光線を照射
し、反応させて皮膜を形成させるものである。側鎖に光
反応可能な不飽和基と第4級アンモニウム塩基とを有す
るポリマー(A)は例えば(N,N−ジメチルアミノ)エ
チルアクリレート、(N,N−ジエチルアミノ)エチルア
クリレート、(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリ
ルアミド等の第3級アミノ基を有するモノマーを重合さ
せて得られたホモポリマーまたはコポリマーにアリルブ
ロマイド、3−クロロ−2−メチルプロペン、p−クロ
ロメチルスチレン、3−クロル−2−ヒドロキシプロピ
ルメタアクリレート等の活性ハロゲン原子を有する不飽
和化合物とを反応させて得られる。1分子中に光反応可
能な不飽和基を2ケ以上有する化合物(E)としては、
例えばエチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジ
アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート等が挙
げられる。
光反応開始剤(B)としては2−エチルアントラキノ
ン、ベンゾフェノン等が使用できる。また溶剤(C)と
しては前記ポリマー(A)及び光反応開始剤(B)及び
化合物(E)を良く溶解するものであればよく、例えば
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ト
ルエン、キシレン等が用いられる。
このような光反応性樹脂組成物を基材表面に塗布し活
性光線の照射によって硬化し皮膜をえる。なお皮膜を設
ける基材としては、可視光の全波長領域に亘って透過特
性の優れるものが望ましく、一般的には光学ガラスが用
いられるがメチルメタアクリレート樹脂、ポリスチロー
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂などのプラスチックプレ
ートも用いられる。
式(1)で示される化合物又は式(1)で示される化
合物と式(2)で示される化合物を前記の皮膜に含有せ
しめるには、例えば、浸漬法又は印捺法が用いられる
が、特に水溶液を用いた浸漬染色法が好都合である。こ
の場合は0.1〜30gの式(1)の化合物又は0.1〜30gの式
(1)の化合物と0.1〜30gの式(2)の化合物を水1
に溶解した10〜100℃の染浴中に前記の皮膜を設けた基
材を10秒以上浸漬した後、取り出して乾燥する。こうし
て得られた青色〜緑色に着色された皮膜は、好ましい透
過分光特性を示すのみならず、光に対する耐性が優れ、
殊に酸素カット下において変色を起さないという特徴を
有している。
なお式(1)及び式(2)の化合物はそれぞれ1種単
独で用いてもよいがそれぞれ2種以上混合して用いても
よい。
本発明で得られたカラーフィルターはカラーテレビ用
カメラ用、液晶カラーテレビ用等として有用である。
実施例 実施例によって本発明を更に詳細に説明する。実施例
において部は重量部を示し、スルホン酸基、カルボキシ
ル基は遊離酸の形で表す。
実施例1. トルエン ……69部 (N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート ……30
部 アゾイソブチロニトリル …… 1部 上記組成の液体を窒素雰囲気中80℃で8時間処理し、
ポリ(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート溶
液100部を得る。
この溶液50部にクロルメチルスチレン15部を常温で加
え、16時間反応させたのち、これを2−エトキシエタノ
ール260部に溶解させ更にイルガキュア651(チバ・ガイ
ギー社製、光重合開始剤)16部を添加溶解させて、カチ
オン性基含有の感光性樹脂組成物とした。次に光学ガラ
ス(光の透過性にすぐれた高純度ガラス板)表面をアセ
トンで洗浄、乾燥後、KBM503(シランカップリング剤、
信越化学工業製)10%エタノール溶液を塗布し、風乾
後、110℃で5分間加熱、乾燥を行い更にこの表面をア
セトンで洗浄、乾燥し塗布用基材とした。この塗布用基
材表面にスピンコート法により先の感光性樹脂組成物を
膜厚約1ミクロンに塗布し高圧水銀灯により紫外線を80
watt/cm 4秒照射し塗膜を硬化させた。次に式(6)で
表される化合物0.3部、式(7)で表される化合物0.2部
を水100部に溶解した水溶液を調製する。
(式中Cu・Pcは銅フタロシアニン骨格を示す。以下同
じ。) この水溶液を酢酸によりpH5.5に調整した後60℃に昇
温した。この溶液に前記の硬化塗膜を形成させた光学ガ
ラスを20分間浸漬したところ透過極大波長528mmを示す
鮮明な緑色に着色された皮膜を有する光学ガラス板(カ
ラーフィルター)が得られた。このものはカラーフィル
ター用グリーンとして分光特性のみならず酸素カット下
での耐光堅牢度が優れていた。
尚、酸素カット下の耐光試験は次のように行った。着
色した皮膜を有する光学ガラス板と、もう一枚の皮膜を
有しない透明ガラス板に、8μmのスペーサーを含有す
るエポキシ系接着剤をスクリーン印刷した後、はり合せ
て硬化させ空隙約8μmの空セルを作製し、次いで液晶
を真空注入し注入口を接着剤で封止して、緑色のカラー
フィルターを内側に持った液晶セルを作製する。このも
のをカーボンアークフェードメーターにて露光試験し、
次の式で定義される露光前と露光後の透過極大波長にお
ける透過率の変化を透過光保持率を測定したところ91%
を示した。
尚、式(6)で表した化合物は以下のようにして合成
した。
式(8)で表されるアミノ化合物9.5部を含みpH7.5に
調整された水溶液100部に攪拌下10℃以下で銅フタロシ
アニン−テトラスルホン酸クロリド19.4部を湿式ペース
トとして添加する。次いで2,4−ジニトロアニリン3.6部
を水に分散させた懸濁液50部を加える。次いで10〜20℃
で10%液体苛性水溶液の添加により、pH値を9.0〜10.0
に保ちながら12時間反応させた。その後希塩酸によりpH
値を6.0に調整して塩化ナトリウムにて塩析し、得られ
た結晶をロ別し、60℃で乾燥して式(6)の化合物26.2
部を得た。
実施例2〜31. 実施例1に準じて作製した樹脂皮膜を有する光学ガラ
スに表1に示される化合物を用いて実施例1と同様な染
色操作を行った。表には式(1)のフタロシアニン系化
合物と、式(2)の化合物の構造式、着色皮膜の色相、
透過極大波長λmax(nm)、及び透過光保持率(%)を
示した。
又表中、Zn・Pc,Ni・Pc,Al,Pcはそれぞれ亜鉛フタロ
シアニン骨格、ニッケルフタロシアニン骨格、アルミニ
ウムフタロシアニン骨格をそれそれ表す。
実施例32. 光学ガラス基板上に、0.5%の重クロム酸アンモニウ
ムを含む10%ゼラチン水溶液をスピンコート法により均
一に塗布乾燥後、紫外線を照射して硬化させ、次いで40
℃の温水で洗浄乾燥して光学ガラス板上に光架橋したゼ
ラチン膜を形成した。次に式(9)で表される化合物0.
3部、式(10)で表される化合物0.2部を水100部に溶解
した水溶液を調製する。
この水溶液を酢酸によりpH=4に調整した後、60℃に
昇温した。この溶液に、上記のゼラチン硬化膜を有する
光学ガラスを20分間浸漬し、水洗乾燥したところ535nm
に最大透過を有する緑色に着色された皮膜を持つ光学ガ
ラス基板が得られた。
着色した基板を使用して液晶セルを作製し、酸素カッ
ト下の耐光試験を行ったところ、このものの酸素カット
下での耐光性が極めて良好であり透過光保持率は96%で
あった。式(9)で表される化合物は、以下のようにし
て合成した。
式(8)で表されるアミノ化合物9.5部を含みpH=7.5
に調整された水溶液100部に攪拌下、10℃以下で亜鉛フ
タロシアニン−トリスルホン酸クロリド17部を湿式ペー
ストとして添加する。次いで、4−アミノ−4′−ニト
ロ−2,2′−ジスルホスチルベン8.1部をアルカリ性状態
で完溶させた水溶液を注加し、10〜15℃で、10%液体苛
性水溶液の添加によりpH値を10.0〜11.0に維持しながら
15時間反応させた。次いで、50℃まで昇温し、この温度
で3時間反応させた。
その後、希塩酸によりpHを3に調整して塩化ナトリウ
ムにて、塩析し、得られた結晶をろ別し、80℃で乾燥し
て式(9)の化合物26.0部を得た。
実施例33〜51. 実施例32に準じて化合物を合成し、次いで実施例32に
準じて作製した塗膜を有する光学ガラスに実施例32と同
様の着色操作を行った。
表には、式(1)のフタロシアニン系化合物と式
(2)の化合物の構造式、着色皮膜の色相、透過極大波
長λmax(nm)及び透過光保持率(%)を示した。
実施例52. 2,4−ジニトロアニリン3.66部をpH10に調整した水溶
液200部中に攪拌下懸濁させ、10℃以下で亜鉛フタロシ
アニン−トリスルホン酸クロリド17.4部を湿式ペースト
として添加する。次いで10〜15℃で、10%液体苛性水溶
液の添加によりpHを10.0〜11.0に維持しながら15時間反
応させた。
次いで50℃まで昇温し、この温度で3時間反応させ
た。その後、希塩酸により、pH値を3に調整して塩化ナ
トリウムにて塩析し、得られた結晶をろ別し、80℃で乾
燥して式(11)の化合物19.5部を得た。
上記により得られた化合物を、酢酸酸性(pH=4)の
水に0.05%となる様に溶解させ、この溶液を90℃に昇温
した。この染料溶液の中に実施例1と同様にしてえた表
面に硬化塗膜を有する光学ガラスを20間浸漬した。498n
mにλmaxを示し鮮明な青色に着色された皮膜を有する光
学ガラスが得られた。
実施例53〜62. 実施例52に準じて化合物を合成し、次いで実施例1に
準じて作製した塗膜を有する光学ガラスに実施例52と同
様の着色操作を行った。
表には、式(1)のフタロシアニン系化合物と式
(2)の化合物の構造式、着色皮膜の色相、透過極大波
長λmax(nm)、及び透過光保持率(%)を示した。
発明の効果 ガラス・プラスチック等の基板に設けられたゼラチ
ン、カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子又はカチ
オン性基を有する合成樹脂からなる基材皮膜に、特定の
フタロシアニン化合物又はこれと特定のスルホン基を有
する化合物を含有せしめることにより光学特性のすぐれ
た青〜緑色系の着色(染色)皮膜を有する基板(カラー
フィルター)が得られた。この着色皮膜を有する基板
(カラーフィルター)は色分解デバイスの部材としてす
ぐれており、且つ従来特に問題とされていた酸素カット
下の耐光堅牢度も著しく改善されている。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で式(1) {式(1)中Pcは金属不含又は金属含有フタロシアニン
    残基を、 〔δは0,1又は2を表す〕、 〔QはNH,O,S,SO2,CH2を、δは前記と同じ意味を表す〕
    を、 Bは−OH,−NH2, 〔R1,R2はH,CH3,COOH,NHCOCH3,NHCONH2,ハロゲン又はC
    1〜3のアルコキシを、 (R3,R4はH,OH,COOH,CH3SO2,CH3CONH,NH2,C1〜3のア
    ルキル、C1〜3のアルコキシ又はハロゲンを、mは0,
    1又は2をそれぞれ表す)又は (pは0,1,2又は3を表す)を、ZはCH3,C2H5,COOH又は
    NH2をそれぞれ表す)、 (R5は、CONH2,CH2SO3H又はCNを、R6はC1〜4のアル
    キル、CH2 qCOOH(qは1,2又は3を表す)、CH2
    qSO3H(qは前記と同じ意味を表す)又はC1〜3のヒ
    ドロキシアルキルをそれぞれ表す)、 (mは前記と同じ意味を表す)又は (pは前記と同じ意味を表す)を、nは0又は1をそれ
    ぞれ表す〕をそれぞれ表す。更にαは1乃至3、βは1
    乃至2、γは0乃至4の数をそれぞれ表すが、α+β+
    γ≦4である。又Pcに結合しているSO3H,SO2A及びSO2B
    の各々はフタロシアニン残基の同一でないベンゼン環に
    結合しているものとし、Pcが金属を含有している場合の
    金属は、銅、亜鉛、アルミニウム又はニッケルであ
    る。} で表される水溶性フタロシアニン化合物を含有すること
    を特徴とするカラーフィルター
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載の式(1)の
    化合物及び遊離酸として式(2) (O2N)−Ar−(SO3H) (2) (式(2)中Arはスチルベン、ナフタレン、ナフタレン
    −ホルマリン縮合物又はアンスラキノンを、x,yはそれ
    ぞれ独立に1〜11を表す)で表される化合物とを含有す
    ることを特徴とするカラーフィルター
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