JP2567257B2 - カラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター

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JP2567257B2
JP2567257B2 JP24425887A JP24425887A JP2567257B2 JP 2567257 B2 JP2567257 B2 JP 2567257B2 JP 24425887 A JP24425887 A JP 24425887A JP 24425887 A JP24425887 A JP 24425887A JP 2567257 B2 JP2567257 B2 JP 2567257B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、カラーフイルターに関する。更に詳しく
は、液晶表示デバイス、色分解デバイス、及びセンサー
に用いられる光学特性のすぐれたカラーフイルターに関
する。
従来の技術 染色法によるカラーフイルターの製法は、基体となる
ガラスやシリコンウエハなどの表面にストライプ状ある
いはモザイク状等(パターンという)の薄膜状の透明な
カチオン性基を有する合成樹脂の皮膜またはゼラチン、
カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質の皮膜を
設けて被着色皮膜とし、これを染料を用いて染色(着
色)することを基本原理としている。カラーフイルター
の具体的な製造プロセスとしては次の3つの方式が知ら
れている。
(1) 着色すべき皮膜を基体表面に設けた後、マスク
を介して露光、現象して得らるパターンを染色して着色
層を形成する。次いで非着色性の保護コート皮膜を全面
に設け、この上に上記同様な操作により第2の着色すべ
き皮膜を設ける。以下必要によって着色膜を逐次積層形
成させる。
(2) 着色すべき皮膜を基体表面に設けた後、マスク
を介して露光、現象して得られるパターンを染色して着
色層を形成した後、タンニン酸などで染料の固着兼防染
処理を施こす。同様な操作により第2の着色すべき皮膜
を設ける。以下必要によって着色層を同一基体表面上に
形成させる。
(3) 着色すべき皮膜(被着色皮膜)を基体表面に設
ける。その上にポジレジストの層を設けた後に、マスク
を介して露光、現像してパターン状に露出した被着色皮
膜を染色し、次いでポジレジスト層を剥離して着色部を
形成する。ポジレジスト層を設ける以降の操作を繰返
し、同一被着色皮膜を複数の色に所望のパターン状に染
め分ける。
上記のようなプロセスで製造されるカラーフイルター
は、通常原色系3原色であるR(赤)、G(緑)、B
(青)または補色系3原色であるY(黄)、M(マゼン
タ)、C(シアン)、(Mは省略されることもある)に
着色された着色層を有している。カラーフイルターに要
求される最も重要な特性は光学特性であり、各着色層の
分光特性が最終製品の価値を大きく支配することにな
る。ところで、ゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質
系天然高分子物質はカチオン性基を有しているので、水
溶性のアニオン性の染料によって染色(着色)されう
る。またこれらに代えて光硬化型の合成樹脂基材を用い
る場合には、樹脂成分中にカチオン性基を保持せしめる
ことにより、蛋白質系天然高分子物質と同様に水溶性の
アニオン性染料で染色されるようになる。
ところでカラーフイルターとして所望される光学特性
を得るために数多くの水溶性のアニオン性染料が、単独
であるいはそれらの組合せで検討されてきた。しかしな
がら補色系のシアン色の場合には、所望される光学特性
を満たす染料の選定が特に困難で現状では満足し得る染
料は見出されていない。又黄色のアニオン性染料とシア
ン色または緑色のアニオン性染料との組合せで得ている
原色系の緑色についても同様であり、所望されるシアン
色の染料が見出されていないために好ましい緑色が得ら
れていない。
所望されるシアン色染料に求められる分光特性は620n
m〜700nmでの透過率が2%以下になるように染色した着
色皮膜の50%透過率を与える波長(λT−50)が570nm
より長波長にあり、かつ700nm近辺での透過率ができる
だけ小さいということである。従来カラーフイルター用
シアン色用色素としてはカラーインデックスアシツドブ
ルー185で代表される銅フタロシアニン系染料、または
カラーインデックスアシツドブルー7で代表されるトリ
フェニルメタン系の染料が用いられているが、これらの
染料の分光透過率曲線は、620〜700nmの領域における最
小透過率を2%以下にした時の50%透過率を与える波長
(λ=50)が550〜570nmにあり、シアン色色素に所望
される前記したような光学特性を十分満たすには至って
いない。
なお50%透過率を得る波長(λ=50)は、先の2つ
の染料に限らず従来の銅フタロシアニン系染料、トリフ
エニルメタン系の染料は略同じ値を示すことが分ってい
る。
発明が解決しようとする問題点 光学特性のすぐれたカラーフイルターをえるにあたり
上記のように補色系のシアン色および原色系の緑色を得
るための黄色と組合わせるシアン色に要求される光学特
性、就中620nmから700nmに至る可視光領域内で最小透過
率が2%の時の50%透過率を示す波長(λ=50)が57
0nmより長波長にあるような光学特性を示すカラーフイ
ルターの開発が望まれている。
問題点を解決するための手段 本発明者らは前記したような光学特性を有するカラー
フイルターを見出すべく鋭意努力した結果、特定の金属
フタロシアニン系染料で染色(着色)されたカラーフイ
ルターが前記したような光学特性を満たすことを見出し
本発明に至ったものである。即ち、本発明はパターン状
に着色された皮膜を基体上に載置したカラーフイルター
において、少なくとも一つのパターンが下記一般式
(I)で示される水溶性フタロシアニン化合物又はこれ
らの混合物によって着色されていることを特徴とするカ
ラーフイルターを提供する。
〔式(I)においてR1,R2,R3及びR4はそれぞれ独立に−
H,−SO3M又は−SO2NHR5(R5−(CH2nCOOM,−C2H4SO3Mを表す。前記においてmは
1又は2を、nは1,2又は3を、Mは−H,アルカリ金属
イオン又はモノ、ジ若しくはトリエタノールアンモニウ
ムをそれぞれ表す)を表す。但しR1,R2,R3及びR4のうち
少なくとも1個は−SO2NHR5を表すものとする。〕 本発明のカラーフイルターにつき詳細に説明する。
式(I)で示される水溶性フタロシアニン化合物は、
例えば次の方法によって製造される。
まず公知の方法によりフタロジニトリルと亜鉛化合物
を不活性有機溶媒の存在下に加熱するかまたは、無水フ
タル酸、尿素、亜鉛化合物及び触媒を不活性有機溶媒の
存在下に加熱して、下記式(II)の亜鉛フタロシアニン
をえる。次いでこのものを、クロルスルホン酸で80℃〜
140℃で、クロルスルホン化する。導入されるクロルス
ルホン酸基の数は、反応温度、反応時間、使用するクロ
ルスルホン酸の量によって調節される。この場合、通常
クロルスルホン酸基の数が1乃至4である化合物からな
る混合物としてえられるが本発明の実施の為にはクロル
スルホン酸基の数が1乃至4である化合物からなる混合
物であっても差しつかえない。(以下式(II)の化合物
をZnPcと略記する) 次いで得られたクロルスルホン酸亜鉛フタロシアニン
に次の式で示される。
NH2(CH2nCOOH (IV) NH2C2H4SO3H (V) (式(III)及び(IV)においてm及びnは前記と同じ
意味を表す) アミン類若しくはタウリン又はそれらの塩類をクロル
スルホン化亜鉛フタロシアニン1モルに対して1モル以
上、反応温度10℃以下、pH9〜10というような反応条件
で反応させて式(I)で表される水溶液の亜鉛フタロシ
アニン化合物を得る。
尚、式(III)で表されるアミン類の具体例としては
オルタニル酸、メタニル酸、スルファニル酸、アリニン
−2,5−ジスルホン酸等が又式(IV)で表される化合物
としてはグリシン、β−アラニン、γ−アミノ酪酸等が
挙げられる。
又上記においてpHを9〜10に調整する為のアルカリ剤
の例としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウムのような炭
酸塩、カセイソーダ、カセイカリ、水酸化リチウムのよ
うな水酸化アルカリ類等が挙げられ使用されたアルカリ
剤中のアルカリ金属塩として式(I)の化合物がえられ
る。又式(I)においてMがアルカリ金属イオンである
ものを一旦酸性化して式(I)においてMが水素である
ものを分離し更に必要に応じモノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン又はトリエタノールアミンの水溶液中
で処理することによって式(I)においてMが水素又は
モノ、ジ若しくはトリエタノールアンモニウムである化
合物を得ることが出来る。
次に本発明のカラーフイルターの一例につき図を用い
て説明する。第1図(a)〜(h)はガラス板(基体)
上に異なる色の着色層を積層させた(積層方式)本発明
のカラーフイルターの製法を示す概略図である。第1図
において1はガラス板、2はスピンコートして設けた光
硬化性樹脂等の薄膜、2′は2をマスクを介して光硬化
させた着色すべき皮膜、2″は着色層、3は不染性保護
膜、4はフォトマスク、5は第2の着色層、6は不染性
保護膜をそれぞれ示す。
まずガラス板1上にゼラチン、カゼイン、グルー等の
蛋白質系天然高分子物質と重クロム酸アンモニウム等の
重クロム酸塩との混合物またはカチオン性基を有する光
硬化性合成樹脂組成物をスピンコーテイング、ローラー
コーテイング等の方法によって塗布して、厚さ0.2〜2
μの光硬化性薄膜2を設ける(第1図(b))。
次に該薄膜上に所定のパターンを有するフオトマスク
4を介して紫外光を照射し、露光部を硬化させる。(第
1図(c)) 次に水等で例えば15〜60℃、1〜10分間処理するとい
うような条件で現像して未露光部を除去し所定のパター
ンの被着色層2′を形成し(第1図(d))、第1の色
を得るための所定の光学特性を有する染料を用いて染色
した第1の着色層2″を形成する(第1図(e))。
次に不染性の保護膜3を全面に設ける(第1図
(f))。
次に保護膜3の上に前述と同様にして着色すべき層を
得るための光硬化性の塗布層を設け、マスクを介して露
光、現像して所定のパターンの着色すべき層を形成さ
せ、第2の色を得るための所定の光学特性を有する染料
を用いて染色して第2の着色層5を形成する(第1図
(g))。
次に不染性の保護膜6を全面に設ける(第1図
(h))。その操作を繰返し、第3の色の着色層、更に
は第4の色の着色層を形成することもできる。
固体撮像素子あるいは色分解フイルター用の直載型色
分解カラーフイルターにおいては、基体となる光検知部
等が設けられているシリコンウエハ上に平坦化層を設
け、その上に前述と同じ操作で着色層を形成することが
でき、平坦化層には不染性保護膜と同じものを用いるこ
とが出来る。
着色層としては原色系のR(赤)、G(緑)、B
(青)の場合もあるし、補色系のY(黄)、M(マゼン
タ)、C(シアン)の場合もありうる。緑色は黄色とシ
アン色の組合せで得ることもあり、黄色の着色層とシア
ン色の着色層とを重ねて形成したり、黄色またはシアン
色に染色した後に、シアン色または黄色の染料で再度染
色する2度染め法によって形成することもできる。
本発明においては、補色系のC(シアン)の着色層、
あるいは原色系のG(緑)の着色層を得るための染料と
して前記一般式(I)で示される水溶性フタロシアニン
化合物又はそれらの混合物を使用することを必須とする
ものであり、シアン色の着色層または緑色の着色層の分
光透過特性が良好なため、色分解用カラーフイルターと
して忠実な色再現性を得ることができ、また表示用カラ
ーフイルターとして色バランスのとれたカラー画像を得
ることができる。
本発明における着色すべき皮膜としてのゼラチン、カ
ゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質について説
明する。ゼラチンはコラーゲンを水と煮沸して非可逆的
に水溶性に変えた動物性蛋白質で、動物の骨、皮膚、腱
等を原料とし、水と煮沸して抽出される。またカゼイン
は乳汁の主成分をなす燐蛋白である。これらの天然蛋白
質の水溶液に重クロム酸アンモニウム等の重クロム酸塩
を添加し、スピンコーテイング、ローラーコーテイング
法等でガラス等の基体上に均一に塗布した後、紫外線を
照射すると塗布層が硬化し、次いで例えば10〜60℃、1
〜10分間水中等で処理し(現像)パターン化された硬化
皮膜をえる。
また、本発明に用いられる被着色材料としてのカチオ
ン性基を有する合成樹脂の例としては次のものがあげら
れる。
即ち側鎖に光反応可能な不飽和基と第4級アンモニウ
ム塩基とを有するポリマーと光重合開始剤及び溶剤より
成る光反応性樹脂組成物、またはこの樹脂組成物に更に
1分子中に光反応可能な不飽和基を2ケ以上有する化合
物を添加した光反応性樹脂組成物を基体表面に塗布した
後紫外線等の活性光線を照射し反応させて皮膜を形成さ
せたもの等である。この場合側鎖に光反応可能な不飽和
基と第4級アンモニウム塩基とを有するポリマーは、例
えば(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリレート、
(N,N−ジエチルアミノ)エチルアクリレート、(N,N−
ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド等の3級アミ
ノ基を有するモノマーを重合させて得られたホモポリマ
ーまたはコポリマーにアリルブロマイド、3−クロロ−
2−メチルプロペン、p−クロロメチルスチレン、3−
クロル−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート等の
活性ハロゲン原子を有する不飽和化合物を反応させて得
られる。又1分子中に光反応可能な不飽和基を2ケ以上
有する化合物としては、例えばエチレングリコールジア
クリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ト
リエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート等が挙げられる。光反応開始剤として
は、2−エチルアントラキノン、ベンゾフエノン等が使
用できる。また溶剤としては前記ポリマー及び光反応開
始剤等を良く溶解するものであればよく例えば2−メト
キシエタノール、2−エトキシエタノール、トルエン、
キシレン等が用いられる。
このような光反応性樹脂組成物を基体表面に塗布し紫
外線等の活性光線の照射によって硬化し次いで例えば10
〜60℃、1〜10分間水中等で処理し(現像)パターン化
された硬化皮膜をえる。
光硬化性のアニオン性染料可染性合成樹脂の例として
は上の例に限定されることはなく、第4級アンモニウム
塩を一つの構成々分として含有するポリマーに光架橋
剤、例えばジアゾ化合物、アジドあるいはジアジド化合
物を添加するかあるいはカルコン、ケイ皮酸、アジド、
スチルバゾール基等の光架橋基を予めポリマー中に導入
したカチオン性基含有ポリマーを水または有機溶媒に溶
解させた樹脂組成物でもよい。
式(I)で示される化合物を用いて前記の硬化皮膜を
染色(着色)するには例えば浸漬法又は印捺法が用いら
れ殊に水溶液を用いた浸漬染色法が好都合である。この
場合は通常0.1〜30gより好ましくは1〜10gの式(I)
の化合物を水1に溶解した10〜100℃の染浴中に前記
の皮膜を設けた基体を通常10秒以上60分程度浸漬した後
取出し水洗して乾燥する。こうして得られたシアン式に
着色された皮膜は、カラーフイルターとして好ましい光
学特性を示す。
不染性保護膜を設ける方法としてはネガ型のフオトレ
ジスト例えばアクリル系あるいはポリビニルアルコール
系ポリマーにジアゾ化合物等の光架橋剤を添加してえた
樹脂組成物あるいはカルコン、ケイ皮酸等の光架橋基を
予めアクリル系又はポリビニルアルコール系ポリマーに
導入した樹脂組成物等を水または有機溶媒に溶解し、ス
ピンコーテイング法によって塗布し紫外線を照射して硬
化される方法などが採用される。
本発明において染色すべき皮膜を設ける基体としては
ガラス、プラスチックシートの他シリコンウエハ等が必
要に応じてシランカップリング剤等により前処理するか
又は平坦化層を設けた上で使用に供される。
実施例 実施例によって本発明を更に詳細に説明する。
実施例1. 光学ガラス(光の透過性にすぐれた高純度ガラス板)
上にFCR−500(富士薬品工業(株)製ゼラチン水溶液)
4部に対し重クロム酸アンモニウムの8%水溶液1部を
混合し脱泡した感光液をスピンコート法により膜厚1μ
になるように塗布し、80℃で10分間プリベークした後所
定のパターンを有するマスクを介してマスクアライメン
ト装置MA−10型(ミカサ(株)製)を用い300ミリジュ
ール/cm2のエネルギー量で露光後、40℃の温水中で現像
した。次いで120℃で10分間ポストベークしゼラチン膜
を硬化させた。
次いで酢酸でpH5に調整したC.I.アシツドイエロー110
の0.2%水溶液中に60℃で2分間浸漬した後水洗、乾燥
して第一の黄色着色層を設けた。
次にFVR−G10(富士薬品工業(株)製、油溶性ネガ型
フオトレジスト)を膜厚が0.5μになるようにスピンコ
ート法により塗布し、120℃で10分間プリベークした
後、超高圧水銀灯を用い55mW/cm2のエネルギー量で露光
し、リンス後に150℃で20分間ポストベークし防染層を
形成させた。
次に、この防染層の上に、前述と同様にして感光性ゼ
ラチン層を設け、露光、現像して特定のパターンをもっ
た可染性層を形成し、pHを酢酸で5に調整した下記式
(VI)の化合物 〔式(VI)においてZnPcは亜鉛フタロシアニンを表す。
p=1,q=0の化合物を主要成分としp=q=1;p=2,q
=0;p=2,q=1;p=3,q=0;p=1,q=2;p=1,q=3;p=q
=2;p=3,q=1;p=4,q=0である化合物を微量成分とし
て含有する混合物。水中におけるλmax632nm〕の0.2%
水溶液中に60℃で5分間浸漬して染色し第2の着色層を
設けた。
次に、前述の防染層と同じ感光性組成物を膜圧0.5μ
になるようスピンコートし、同じ条件で露光し保護膜を
設けた。得られたカラーフイルターはイエローとシアン
の2色から成り固体撮像素子用カラーフイルターとして
好適であった。
シアン着色部の分光透過率曲線を測定したところ最大
吸収を示す波長における透過率が1.2%で、透過率50%
を示す波長(λ=50)は575nmであった。
なお前記式(VI)の化合物は次のようにして合成し
た。
通常の方法で合成したZnPc57.7gをクロルスルホン酸2
62.2gに加え80〜90℃で3時間反応させた後、氷水中に
0〜4℃で入れる結晶を分離した後、氷水で付着酸を洗
滌し、除去する。このクロルスルホン化されたZnPcにタ
ウリン(NH2CH2CH2SO3H)15gを加え8〜9℃、pH9.5で
3時間反応させた後、対液量15%の塩化ナトリウムを加
え、結晶を分離した後乾燥した。
この物は、高速液体クロマトによる分離並びに元素分
析を行い式(VI)の構造である事を確認した。
比較例 第2の着色層を得るのに使用する染料を式(VI)の化
合物からC.I.アシツドブルー185(銅フタロシアニン系
酸性染料)に代えた他は実施例1と同じ方法によって作
成したカラーフイルターのシアン着色部の分光透過率曲
線は、最大吸収を示す波長における透過率が1.5%で、
透過率50%を示す波長(λ=50)は560nmであった。
実施例2. 上記組成の液体を窒素雰囲気中80℃で8時間処理し、
ポリ(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート溶
液100部を得る。この溶液50部にクロルメチルスチレン1
5部を常温で加え16時間反応させたのち、これを2−エ
トキシエタノール260部に溶解させ、更にイルガキュア6
51(チバ・ガイギー社製、光重合開始剤)16部を添加溶
解させてカチオン性基含有の感光性樹脂組成物とした。
次に実施例1で使用したガラス表面をアセトンで洗
浄、乾燥後、KBM503(シランカップリング剤、信越化学
工業製)10%エタノール溶液を塗布し風乾後110℃で5
分間加熱乾燥を行い、更にこの表面をアセトンで洗浄、
乾燥し塗布用基体とした。この塗布用基体表面にスピン
コート法により先の感光性樹脂組成物を膜厚約1ミクロ
ンに塗布し、100℃で20分間乾燥後、高圧水銀灯により
紫外線を80Watt/cm、4秒照射し塗膜を硬化させ、さら
に130℃で30分間ポストペークし被染色硬化層とした。
ポジレジストAZ111S(ヘキストジヤパン(株)製)をス
ピンコート法により膜厚1μになるよう塗布し、80℃で
20分間プリベークした後、所定のパターンを有するマス
クを介してマスクアライメント装置MA−10型(ミカサ
(株)製)を用い300ミリジユール/cm2のエネルギー量
で露光後、ポジレジスト用現像液AZ303(ヘキストジヤ
パン(株)製)を水で4倍に希釈した液中で常温で90秒
間現像し、次いで水洗した。次いで“カヤノールミーリ
ングレッドGRA"(日本化薬(株)製、赤色酸性染料)の
0.1%水溶液中に50℃で5分間浸漬、水洗後、酢酸エチ
ルにて2分間処理後、N−メチルピロリドンにて5秒間
処理してポジレジストを剥離し、水洗、乾燥してパター
ン状の第一の赤色着色部を得た。
次に、前述と同様にしてポジレジスト層を設けマスク
を介して露光、現像して第一の着色部とは別の部分に可
染性樹脂層を露出させる。C.I.アシツドイエロー161の
0.2%水溶液中に60℃で10分間浸漬後下記式(VII) (式(VII)においてZnPcは亜鉛フタロシアニンを表
す。p=1,q=0の化合物を主要成分としp=q=1;p=
2,q=0;p=2,q=1;p=3,q=0;p=1,q=2;p=1,q=3;p=
q=2;p=3,q=1;p=4,q=0である化合物を微量成分と
して含有する混合物の水中におけるλmax635nm)の0.3
%水溶液中に60℃で10分間浸漬して染色した後にポジレ
ジストを剥離しグリーンに着色された第2の着色層を得
た。
次に、前述と同様にして同じ可染性樹脂層の別の部分
をC.I.アシツドブルーの90の0.1%水溶液中で50℃で5
分間浸漬して染色後、ポジレジストを剥離し青色に着色
された第3の着色層を得た。
次に、実施例1の防染層と同じ感光性組成物を膜厚0.
5μになるようにスピンコートし、同じ条件で露光し保
護膜を設けて本発明のカラーフイルターをえた。
得られたカラーフイルターは、レッド、グリーンとブ
ルーの3色から成り液晶カラーテレビ用として好適であ
った。グリーンの着色部の分光透過率曲線を測定したと
ころ最大吸収を示す波長における透過率が3%で、シア
ン側の透過率50%を示す波長(λ=50)は580nmでピ
ーク波長(λmax)は540nmであった。
なお式(VII)の化合物は下記のようにして合成し
た。
公知の方法で合成された〔ZnPc〕57.7gをクロルスル
ホン酸262.2gに加え、80〜90℃で3時間反応させた後、
氷水中に0〜4℃で入れる。
結晶を分離した後、氷水で付着酸を洗滌し、除去す
る。このクロルスルホン化された〔ZnPc〕にアミノ酸
(NH2CH2COOH)9gを加え、8〜9℃、pH9.5で3時間反
応させた後、対液量15%の塩化ナトリウムを加え結晶を
分離した後、乾燥した。
この物は、高速液体クロマトでの分離、並びに元素分
析を行い式(VII)の構造を確認した。
比較例 第2の緑色着色部を得るのに使用するシアン染料を、
式(VII)の化合物からC.I.アシツドブルー185に代えた
他は実施例2と同じ方法によって作成したカラーフイル
ターのグリーン着色部の分光透過率曲線は、最大吸収を
示す波長における透過率が3%で、シアン側の透過率50
%を示す波長(λ=50)は565nmで、ピーク波長(λ
max)は525nmであった。
実施例3〜6. 実施例1において使用した(VI)の化合物の代わりに
次に示される化合物を用いて実施例1とほぼ同様に処理
してイエローとシアンの2色からなるカラーフイルター
をえた。なおλmaxは用いた化合物の水中におけるλmax
である。
発明の効果 液晶表示デバイス、色分解デバイス、センサー等に用
いて殊にシアン色又は黄色染料との組み合わせで緑色領
域においてすぐれた光学特性を示すカラーフイルターが
えられた。
【図面の簡単な説明】
第1図において(a)は基体(ガラス板)を、(b)は
光硬化性薄膜の設けられたガラス板を、(c)は光硬化
性薄膜にフオトマスクを介して紫外光を照射する工程
を、(d)は被着色層の設けられたガラス板を、(e)
は被着色層を染色する工程を、(f)は着色層に不染性
の保護膜を設ける工程を、(g)は第2の着色層を設け
る工程を、(h)は第2の不染性の保護膜を設ける工程
をそれぞれ表す。又第1図(a)〜(h)において 1……ガラス板 2……光硬化性薄膜 2′……被着色皮膜 2″……第1着色層 3……不染性保護膜 4……フオトマスク 5……第2着色層 6……不染性保護膜 7……現像タンク 8……染色槽 9……照射ランプ をそれぞれ表す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パターン状に着色された皮膜を基体上に載
    置したカラーフィルターにおいて少なくとも一つのパタ
    ーンが下記一般式(1)で示される水溶性フタロシアニ
    ン化合物又はこれらの混合物によって着色されているこ
    とを特徴とするカラーフィルター。 〔式(1)にといてR1,R2,R3,及びR4はそれぞれ独立に
    −H,−SO3M又は−SO2NHR5(R5−(CH2nCOOM,−C2H4SO3Mを表す。 前記においてmは1又は2を、nは1,2又は3を、Mは
    −H,アルカリ金属イオン又はモノ、ジ若しくはトリエタ
    ノールアンモニウムをそれぞれ表す)を表す。但しR1,R
    2,R3及びR4のうち少なくとも1個は−SO2NHR5を表すも
    のとする。〕
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