JP2631473B2 - カラーフイルター - Google Patents
カラーフイルターInfo
- Publication number
- JP2631473B2 JP2631473B2 JP14329787A JP14329787A JP2631473B2 JP 2631473 B2 JP2631473 B2 JP 2631473B2 JP 14329787 A JP14329787 A JP 14329787A JP 14329787 A JP14329787 A JP 14329787A JP 2631473 B2 JP2631473 B2 JP 2631473B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- colored
- formula
- film
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Optical Filters (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、カラーフィルターに関する。
更に詳しくは、液晶表示デバイス、色分解デバイス、
及びセンサーに用いられる光学特性のすぐれたカラーフ
ィルターに関する。
及びセンサーに用いられる光学特性のすぐれたカラーフ
ィルターに関する。
従来の技術 染色法によるカラーフィルターの製法は、基体となる
ガラスやシリコンウエハなどの表面にストライプ状ある
いはモザイク状等(パターンという)の薄膜状の透明な
カチオン性基を有する合成樹脂の皮膜またはゼラチン、
カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質の皮膜を
設けて被着色皮膜とし、これを染料を用いて染色(着
色)することを基本原理としている。
ガラスやシリコンウエハなどの表面にストライプ状ある
いはモザイク状等(パターンという)の薄膜状の透明な
カチオン性基を有する合成樹脂の皮膜またはゼラチン、
カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質の皮膜を
設けて被着色皮膜とし、これを染料を用いて染色(着
色)することを基本原理としている。
ところで、ゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系
天然高分子物質はカチオン性基を有しているので、水溶
性のアニオン性の染料によって染色(着色)される。ま
たこれらに代えて光硬化型の合成樹脂基材を用いる場合
には、樹脂成分中にカチオン性基を保持せしめることに
より蛋白質系天然高分子物質と同様に水溶性のアニオン
性染料で染色されるようになる。
天然高分子物質はカチオン性基を有しているので、水溶
性のアニオン性の染料によって染色(着色)される。ま
たこれらに代えて光硬化型の合成樹脂基材を用いる場合
には、樹脂成分中にカチオン性基を保持せしめることに
より蛋白質系天然高分子物質と同様に水溶性のアニオン
性染料で染色されるようになる。
カラーフィルターの具体的な製造プロセスとしては次
の3つの方式が知られている。
の3つの方式が知られている。
(1) 着色すべき皮膜を基体表面に設けた後、マスク
を介して露光、現像して得られるパターンを染色して着
色層を形成する。次いで非着色性の保護コート皮膜を全
面に設け、この上に上記同様な操作により第2の着色す
べき皮膜を設ける。以下必要によって着色層を逐次積層
形成させる。
を介して露光、現像して得られるパターンを染色して着
色層を形成する。次いで非着色性の保護コート皮膜を全
面に設け、この上に上記同様な操作により第2の着色す
べき皮膜を設ける。以下必要によって着色層を逐次積層
形成させる。
(2) 着色すべき皮膜を基体表面に設けた後、マスク
を介して露光、次いで現像して得られるパターンを染色
して着色層を形成した後、タンニン酸などで染料の固着
兼防染処理を施こす。同様な操作により第2の着色すべ
き皮膜を設ける。以下必要に応じて着色層を同一基体表
面上に形成させる。
を介して露光、次いで現像して得られるパターンを染色
して着色層を形成した後、タンニン酸などで染料の固着
兼防染処理を施こす。同様な操作により第2の着色すべ
き皮膜を設ける。以下必要に応じて着色層を同一基体表
面上に形成させる。
(3) 着色すべき皮膜(被着色皮膜)を基体表面に設
ける。その上にポジレジストの層を設けた後、マスクを
介して露光、現像してパターン状に露出した被着色皮膜
を染色し、次いでポジレジスト層を剥離して着色部を形
成する。ポジレジスト層を設ける以降の操作を繰り返
し、同一被着色皮膜を複数の色に所望のパターン状に染
め分ける。
ける。その上にポジレジストの層を設けた後、マスクを
介して露光、現像してパターン状に露出した被着色皮膜
を染色し、次いでポジレジスト層を剥離して着色部を形
成する。ポジレジスト層を設ける以降の操作を繰り返
し、同一被着色皮膜を複数の色に所望のパターン状に染
め分ける。
上記のようなプロセスで製造されるカラーフィルター
は、通常原色系3原色であるR(赤)、G(緑)、B
(青)または補色系3原色であるY(黄)、M(マゼン
タ)、C(シアン)、(Mは省略されることもある)に
着色された着色層を有している。カラーフィルターに要
求される最も重要な特性は光学特性であり、各着色層の
分光特性が最終製品の価値を大きく支配することになる
のは勿論であるが、その特性を充分に発揮させるには、
パターン状に着色された着色部と着色部との間(例えば
ストライプ状のパターンではストライプとストライプの
間、またモザイク状のパターンでは画素周辺部)に存在
する無着色部からの光の反射を抑えるために、これら無
着色部を黒色に着色しておく必要があり、通常金属を無
着色部に蒸着する方式が採られている。
は、通常原色系3原色であるR(赤)、G(緑)、B
(青)または補色系3原色であるY(黄)、M(マゼン
タ)、C(シアン)、(Mは省略されることもある)に
着色された着色層を有している。カラーフィルターに要
求される最も重要な特性は光学特性であり、各着色層の
分光特性が最終製品の価値を大きく支配することになる
のは勿論であるが、その特性を充分に発揮させるには、
パターン状に着色された着色部と着色部との間(例えば
ストライプ状のパターンではストライプとストライプの
間、またモザイク状のパターンでは画素周辺部)に存在
する無着色部からの光の反射を抑えるために、これら無
着色部を黒色に着色しておく必要があり、通常金属を無
着色部に蒸着する方式が採られている。
発明が解決しようとする問題点 パターン状着色部間の無着色部を黒色に着色する方法
として採られている金属蒸着は加工上新たな装置を必要
とし、工程も複雑となりコスト面で不利である。これに
代る方法として染料を用いる染色(着色)方式があり、
前記(1)〜(3)の方式に準じた方法により黒色の着
色皮膜をパターンの無着色部に等する部位に設ける方法
が検討されている。
として採られている金属蒸着は加工上新たな装置を必要
とし、工程も複雑となりコスト面で不利である。これに
代る方法として染料を用いる染色(着色)方式があり、
前記(1)〜(3)の方式に準じた方法により黒色の着
色皮膜をパターンの無着色部に等する部位に設ける方法
が検討されている。
光の反射を抑えるための黒色染料として要求される光
学特性は、可視光全域すなわち400〜700nmでの光の透過
率が5%以下望ましくは3%以下であることである。こ
のような光学特性を満たすために数多くの水溶性のアニ
オン染料が検討されてきた。例えばまず複数の染料を組
合せる方法があるがこの方法は個々の染料の被着色基材
に対する染着性がそれぞれ異なるため、あるいは染料間
の相互作用のため400〜700nmの全領域に亘ってフラット
な波形を得るのが困難である。
学特性は、可視光全域すなわち400〜700nmでの光の透過
率が5%以下望ましくは3%以下であることである。こ
のような光学特性を満たすために数多くの水溶性のアニ
オン染料が検討されてきた。例えばまず複数の染料を組
合せる方法があるがこの方法は個々の染料の被着色基材
に対する染着性がそれぞれ異なるため、あるいは染料間
の相互作用のため400〜700nmの全領域に亘ってフラット
な波形を得るのが困難である。
また複数の染料を混合して調整した染浴を継続使用し
た場合、個々の染料の染着性の差に起因して染料の混合
比におけるバランスが次第に崩れ当初の光学特性が得ら
れ難くなり再現性不良の問題が起る。更に、染料の染着
性は被着色基材の影響を大きく受けるので被着色基材が
変わると混合した個々の染料の染着性が変化し、染着の
バランスが大きく崩れることになり汎用性に欠ける。そ
のため単一(単品)で適用して所望の光学特性を満たす
染料が望まれる。
た場合、個々の染料の染着性の差に起因して染料の混合
比におけるバランスが次第に崩れ当初の光学特性が得ら
れ難くなり再現性不良の問題が起る。更に、染料の染着
性は被着色基材の影響を大きく受けるので被着色基材が
変わると混合した個々の染料の染着性が変化し、染着の
バランスが大きく崩れることになり汎用性に欠ける。そ
のため単一(単品)で適用して所望の光学特性を満たす
染料が望まれる。
光学特性のみの観点からすれば、カラーインデックス
ダイレクトブラック154が単一染料として適用できる
が、このものは熱および光に対する耐性が著るしく劣り
実用に供し得ない。またカラーインデックスダイレクト
ブラック19も光学特性を満たす数少い単一組成の染料で
あるが、染着性が特異で染浴をアルカリ性にしなくては
染着しない。染浴をアルカリにすると被着色皮膜が膨
潤、溶解し皮膜が荒れたり部分的に剥離してしまうため
非実用的である。
ダイレクトブラック154が単一染料として適用できる
が、このものは熱および光に対する耐性が著るしく劣り
実用に供し得ない。またカラーインデックスダイレクト
ブラック19も光学特性を満たす数少い単一組成の染料で
あるが、染着性が特異で染浴をアルカリ性にしなくては
染着しない。染浴をアルカリにすると被着色皮膜が膨
潤、溶解し皮膜が荒れたり部分的に剥離してしまうため
非実用的である。
このような情況から染着性が優れ、熱および光に対し
ても充分な耐性を有し、かつ400〜700nmの領域における
透過率を5%以下、望ましくは3%以下に抑える単一組
成の黒色染料によって画素周辺(パターンの境界部)が
着色(染色)されたカラーフィルターの開発が望まれて
いる。
ても充分な耐性を有し、かつ400〜700nmの領域における
透過率を5%以下、望ましくは3%以下に抑える単一組
成の黒色染料によって画素周辺(パターンの境界部)が
着色(染色)されたカラーフィルターの開発が望まれて
いる。
問題点を解決するための手段 本発明者らは前記したような光学特性を有しかつ熱お
よび光に対する耐光と被着色基材に対する染着性の優れ
る黒色の単一染料によって画素部周辺(パターンの境界
部)を黒色に着色したカラーフィルターを得るべく鋭意
努力した結果、特性のジスアゾ化合物で染色(着色)す
ることによって前記した諸特性を満たすカラーフィルタ
ーが得られることを見出し本発明に至ったものである。
即ち、本発明は複数の色相にパターン状に着色された皮
膜を基体上に載置したカラーフィルターにおいて、該パ
ターン状に着色された着色皮膜の無着色部に相当する部
分に設けられた皮膜が、遊離酸として式(1) 〔式(1)においてXはニトロ基又はアミノ基を、Aは
式(a)又は式(b) (式(a)又は(b)においてR1は水素原子、メトキシ
基、エトキシ基、メチル基又は水酸基を、R2は水素原
子、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、アセチルアミ
ノ基又はウレイド基を、R3は水素原子、メトキシ基又は
エトキシ基を、nは0又は1を各々表す)を表す。又Y
はアミノ基、メチルアミノ基、アセチルアミノ基、N−
メチル−N−アセチルアミノ基、β−ヒドロキシエチル
アミノ基、フェニル核がニトロ基、アミノ基、水酸基、
メチル基、スルホン酸基、カルボキシル基の1〜2個に
よって置換されていても良いフェニルアミノ基又はベン
ゾイルアミノ基を表す。〕 で示される水溶性ジスアゾ化合物又はこの銅錯塩化合物
によって400〜700nmの領域における透過率が5%以下の
黒色に着色されていることを特徴とするカラーフイルタ
ーを提供するものである。式(1)のジスアゾ化合物は
次のようにして製造される。
よび光に対する耐光と被着色基材に対する染着性の優れ
る黒色の単一染料によって画素部周辺(パターンの境界
部)を黒色に着色したカラーフィルターを得るべく鋭意
努力した結果、特性のジスアゾ化合物で染色(着色)す
ることによって前記した諸特性を満たすカラーフィルタ
ーが得られることを見出し本発明に至ったものである。
即ち、本発明は複数の色相にパターン状に着色された皮
膜を基体上に載置したカラーフィルターにおいて、該パ
ターン状に着色された着色皮膜の無着色部に相当する部
分に設けられた皮膜が、遊離酸として式(1) 〔式(1)においてXはニトロ基又はアミノ基を、Aは
式(a)又は式(b) (式(a)又は(b)においてR1は水素原子、メトキシ
基、エトキシ基、メチル基又は水酸基を、R2は水素原
子、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、アセチルアミ
ノ基又はウレイド基を、R3は水素原子、メトキシ基又は
エトキシ基を、nは0又は1を各々表す)を表す。又Y
はアミノ基、メチルアミノ基、アセチルアミノ基、N−
メチル−N−アセチルアミノ基、β−ヒドロキシエチル
アミノ基、フェニル核がニトロ基、アミノ基、水酸基、
メチル基、スルホン酸基、カルボキシル基の1〜2個に
よって置換されていても良いフェニルアミノ基又はベン
ゾイルアミノ基を表す。〕 で示される水溶性ジスアゾ化合物又はこの銅錯塩化合物
によって400〜700nmの領域における透過率が5%以下の
黒色に着色されていることを特徴とするカラーフイルタ
ーを提供するものである。式(1)のジスアゾ化合物は
次のようにして製造される。
即ち遊離酸として式(2) で表される化合物を常法によりジアゾ化し、式(3) (式(3)中、R1およびR2は前記と同じ意味を表す。) 又遊離酸として式(4) (式(4)中、R3およびnは前記と同じ意味を表す。) で表される化合物とカップリングし、遊離酸として式
(5) (式(5)中、Aは前記と同じ意味を表す。) で表されるモノアゾ化合物を製造し、このものを更にジ
アゾ化して遊離酸として式(6) (式(6)中、Yは前記と同じ意味を表し、基Yは6位
または7位にある。)で表される化合物と常法によりカ
ップリングし、遊離酸として式(7) (式(7)中、AおよびYは前記と同じ意味を表し、基
Yは6位または7位に結合している) で表される水溶性ジスアゾ化合物を製造する。更に式
(7)で表される化合物を硫酸銅等で処理してその銅錯
塩化合物を製造する。また式(7)で表される化合物を
硫化ソーダー等により還元し、遊離酸として式(8) (式(8)中、AおよびYは前記と同じ意味を表し、基
Yは6位または7位に結合している) で表される化合物を製造し、更に必要に応じて硫酸銅等
で処理して式(8)の化合物の銅錯塩化合物を製造す
る。
(5) (式(5)中、Aは前記と同じ意味を表す。) で表されるモノアゾ化合物を製造し、このものを更にジ
アゾ化して遊離酸として式(6) (式(6)中、Yは前記と同じ意味を表し、基Yは6位
または7位にある。)で表される化合物と常法によりカ
ップリングし、遊離酸として式(7) (式(7)中、AおよびYは前記と同じ意味を表し、基
Yは6位または7位に結合している) で表される水溶性ジスアゾ化合物を製造する。更に式
(7)で表される化合物を硫酸銅等で処理してその銅錯
塩化合物を製造する。また式(7)で表される化合物を
硫化ソーダー等により還元し、遊離酸として式(8) (式(8)中、AおよびYは前記と同じ意味を表し、基
Yは6位または7位に結合している) で表される化合物を製造し、更に必要に応じて硫酸銅等
で処理して式(8)の化合物の銅錯塩化合物を製造す
る。
式(1)で表される化合物は通常ナトリウム塩として
製造するが、それらは、遊離酸として、あるいはカリウ
ム塩、チリウム塩、アンモニウム塩、アルキルアミン、
エタノールアミン等の塩として製造する事が出来る。
製造するが、それらは、遊離酸として、あるいはカリウ
ム塩、チリウム塩、アンモニウム塩、アルキルアミン、
エタノールアミン等の塩として製造する事が出来る。
本発明のカラーフィルターの一例について図を用いて
説明する。第1図(a)〜(j)はガラス板(基体)上
に異なる色の着色層を積層させた積層方式によるカラー
フィルターの製法を示す図である。第1図において1は
ガラス板、2はスピンコートして設けた光硬化性樹脂等
の薄膜、2′は2をマスクを介して光硬化させた着色す
べき皮膜、2″は第1の着色層、3,6,10,11は不染性保
護膜、4はフオトマスク、5は第2の着色層、7は現像
タンク、8は染色槽、9は照射ランプ、12は第3の着色
層、13は第4の着色層をそれぞれ示す。
説明する。第1図(a)〜(j)はガラス板(基体)上
に異なる色の着色層を積層させた積層方式によるカラー
フィルターの製法を示す図である。第1図において1は
ガラス板、2はスピンコートして設けた光硬化性樹脂等
の薄膜、2′は2をマスクを介して光硬化させた着色す
べき皮膜、2″は第1の着色層、3,6,10,11は不染性保
護膜、4はフオトマスク、5は第2の着色層、7は現像
タンク、8は染色槽、9は照射ランプ、12は第3の着色
層、13は第4の着色層をそれぞれ示す。
ガラス板1上にゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白
質系天然高分子物質と重クロム酸アンモニウム等の重ク
ロム酸塩との混合物またはカチオン性基を有する光硬化
性合成樹脂組成物をスピンコーテイング、ローラーコー
テイング等の方法によって塗布して、厚さ0.2〜2μの
光硬化性薄膜2を設ける(第1図(b))。
質系天然高分子物質と重クロム酸アンモニウム等の重ク
ロム酸塩との混合物またはカチオン性基を有する光硬化
性合成樹脂組成物をスピンコーテイング、ローラーコー
テイング等の方法によって塗布して、厚さ0.2〜2μの
光硬化性薄膜2を設ける(第1図(b))。
次に該薄膜上に所定のパターンを有するフオトマスク
4を介して紫外光を照射し、露光部を硬化させる。(第
1図(c)) 次に水等で現像し未露光部を除去し所定のパターンの
被着色層2′を形成し(第1図(d))、第1の色を得
るための所定の光学特性を有する染料を用いて染色して
有彩色の第1の着色層2″を形成する(第1図
(e))。
4を介して紫外光を照射し、露光部を硬化させる。(第
1図(c)) 次に水等で現像し未露光部を除去し所定のパターンの
被着色層2′を形成し(第1図(d))、第1の色を得
るための所定の光学特性を有する染料を用いて染色して
有彩色の第1の着色層2″を形成する(第1図
(e))。
次に不染性の保護膜3を全面に設ける(第1図
(f))。
(f))。
次に保護膜3の上に前述と同様にして着色すべき層を
得るための光硬化性の塗布層を設け、マスクを介して露
光、現像して所定のパターンの着色すべき層を形成さ
せ、第2の色を得るため所定の光学特性を有する染料を
用いて染色して有彩色の第2の着色層5を形成する(第
1図(g))。
得るための光硬化性の塗布層を設け、マスクを介して露
光、現像して所定のパターンの着色すべき層を形成さ
せ、第2の色を得るため所定の光学特性を有する染料を
用いて染色して有彩色の第2の着色層5を形成する(第
1図(g))。
次に前記同様の不染性保護膜6を儲けたあと(第1図
(h))有彩色の第3の着色槽12を設ける(第1図
(i))。
(h))有彩色の第3の着色槽12を設ける(第1図
(i))。
次に不染性の保護膜10を設けたあと第1の着色層、第
2の着色層、第3の着色層の周辺部に相当する部分に着
色すべき皮膜を前記同様にして形成せしめこれを式
(1)で示される水溶性ジスアゾ化合物又はその銅錯塩
化合物によって染色を行い第1の着色層、第2の着色
層、第3の着色層の周辺に相当する部分に黒色(無彩
色)の第4の着色層13を設ける(第1図(j))。
2の着色層、第3の着色層の周辺部に相当する部分に着
色すべき皮膜を前記同様にして形成せしめこれを式
(1)で示される水溶性ジスアゾ化合物又はその銅錯塩
化合物によって染色を行い第1の着色層、第2の着色
層、第3の着色層の周辺に相当する部分に黒色(無彩
色)の第4の着色層13を設ける(第1図(j))。
最後に再度不染性の保護層11を設けて本発明のカラー
フィルターをえる。なお式(1)で示される水溶性ジス
アゾ化合物又はその銅錯塩化合物による黒色の着色層
(皮膜)は必ずしも第4層目に設ける必要はなく第1層
目から第4層目の間に任意に設けることが出来る。第2
図は第2層目の黒色の着色層を設けた例である。
フィルターをえる。なお式(1)で示される水溶性ジス
アゾ化合物又はその銅錯塩化合物による黒色の着色層
(皮膜)は必ずしも第4層目に設ける必要はなく第1層
目から第4層目の間に任意に設けることが出来る。第2
図は第2層目の黒色の着色層を設けた例である。
固体撮像素子用あるいはカラーセンサー用の直截型色
分解カラーフィルターにおいては、基体となる光検知部
等が設けられているシリコンウエハ上に平坦化層を設
け、その上に前述と同じ操作で着色層を形成することが
でき、平坦化層には不染性保護膜と同じものを用いるこ
とが出来る。
分解カラーフィルターにおいては、基体となる光検知部
等が設けられているシリコンウエハ上に平坦化層を設
け、その上に前述と同じ操作で着色層を形成することが
でき、平坦化層には不染性保護膜と同じものを用いるこ
とが出来る。
着色層としては原色系のR(赤)、G(緑)、B
(青)の場合もあるし、補色系のY(黄)、M(マゼン
タ)、C(シアン)(Mは省略されることもある)の場
合もあるが、本発明においては各パターンの周辺部をう
める着色層は黒色であり、その黒色の着色層を得るため
の染料として前記一般式(I)で示される水溶性ジスア
ゾ化合物又はその銅錯塩化合物を使用することを必須と
するもので、黒色着色層が反射光の可視光領域を完全に
吸収するため、色分解用カラーフィルターとして忠実な
色再現性を得ることができ、また表示用カラーフィルタ
ーとして色バランスがとれ、くっきりと引立ったカラー
画像を長時間に亘って得ることができる。
(青)の場合もあるし、補色系のY(黄)、M(マゼン
タ)、C(シアン)(Mは省略されることもある)の場
合もあるが、本発明においては各パターンの周辺部をう
める着色層は黒色であり、その黒色の着色層を得るため
の染料として前記一般式(I)で示される水溶性ジスア
ゾ化合物又はその銅錯塩化合物を使用することを必須と
するもので、黒色着色層が反射光の可視光領域を完全に
吸収するため、色分解用カラーフィルターとして忠実な
色再現性を得ることができ、また表示用カラーフィルタ
ーとして色バランスがとれ、くっきりと引立ったカラー
画像を長時間に亘って得ることができる。
本発明における着色すべき皮膜としてのゼラチン、カ
ゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質について説
明する。ゼラチンはコラーゲンを水と煮沸して非可逆的
に水溶性に変えた動物性蛋白質で、動物の骨、皮膚、腱
等を原料とし、水と煮沸して抽出される。またカゼイン
は乳汁の主成分をなす燐蛋白である。これらの天然蛋白
質の水溶液に重クロム酸アンモニウム等の重クロム酸塩
を添加し、スピンコーテイング、ローラーコーテイング
法等でガラス等の基材上に均一に塗布した後、紫外線を
照射すると塗布層が硬化し、水不溶性の皮膜が形成され
る。
ゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質について説
明する。ゼラチンはコラーゲンを水と煮沸して非可逆的
に水溶性に変えた動物性蛋白質で、動物の骨、皮膚、腱
等を原料とし、水と煮沸して抽出される。またカゼイン
は乳汁の主成分をなす燐蛋白である。これらの天然蛋白
質の水溶液に重クロム酸アンモニウム等の重クロム酸塩
を添加し、スピンコーテイング、ローラーコーテイング
法等でガラス等の基材上に均一に塗布した後、紫外線を
照射すると塗布層が硬化し、水不溶性の皮膜が形成され
る。
また、本発明における着色すべき皮膜としてカチオン
性基を有する合成樹脂を用いられその例としては次のも
のがあげられる。
性基を有する合成樹脂を用いられその例としては次のも
のがあげられる。
即ち側鎖に光反応可能な不飽和基と第4級アンモニウ
ム塩基とを有するポリマーと光重合開始剤及び溶剤より
成る光反応性樹脂組成物、またはこの樹脂組成物に更に
1分子に光反応可能な不飽和基を2ケ以上有する化合物
を添加した光反応性樹脂組成物を用いて基材表面に塗布
した後、紫外線等の活性光線を照射し反応させて皮膜を
形成させたもの等である。この場合側鎖に光反応可能な
不飽和基と第4級アンモニウム塩基とを有するポリマー
は、例えば(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリレー
ト、(N,N−ジエチルアミノ)エチルアクリレート、
(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド等の
3級アミノ基を有するモノマーを重合させて得られたホ
モポリマーまたはコポリマーにアリルブロマイド、3−
クロロ−2−メチルプロペン、p−クロロメチルスチレ
ン、3−クロル−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレ
ート等の活性ハロゲン原子を有する不飽和化合物を反応
させて得られる。又1分子中に光反応可能な不飽和基を
2ケ以上有する化合物としては、例えばエチレングリコ
ールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート等が挙げられる。光反応開始剤
としては、2−エチルアントラキノン、ベンソフエノン
等が使用できる。また溶剤としては前記ポリマー及び光
反応開始剤等を良く溶解するものであればよく例えば2
−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、トル
エン、キシレン等が用いられる。
ム塩基とを有するポリマーと光重合開始剤及び溶剤より
成る光反応性樹脂組成物、またはこの樹脂組成物に更に
1分子に光反応可能な不飽和基を2ケ以上有する化合物
を添加した光反応性樹脂組成物を用いて基材表面に塗布
した後、紫外線等の活性光線を照射し反応させて皮膜を
形成させたもの等である。この場合側鎖に光反応可能な
不飽和基と第4級アンモニウム塩基とを有するポリマー
は、例えば(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリレー
ト、(N,N−ジエチルアミノ)エチルアクリレート、
(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド等の
3級アミノ基を有するモノマーを重合させて得られたホ
モポリマーまたはコポリマーにアリルブロマイド、3−
クロロ−2−メチルプロペン、p−クロロメチルスチレ
ン、3−クロル−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレ
ート等の活性ハロゲン原子を有する不飽和化合物を反応
させて得られる。又1分子中に光反応可能な不飽和基を
2ケ以上有する化合物としては、例えばエチレングリコ
ールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート等が挙げられる。光反応開始剤
としては、2−エチルアントラキノン、ベンソフエノン
等が使用できる。また溶剤としては前記ポリマー及び光
反応開始剤等を良く溶解するものであればよく例えば2
−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、トル
エン、キシレン等が用いられる。
このような光反応性樹脂組成物を基材表面に塗布し紫
外線等の活性光線の照射によって硬化し皮膜を得る。
外線等の活性光線の照射によって硬化し皮膜を得る。
光硬化性のアニオン性染料化染性合成樹脂の例として
は上の例に限定されることはなく、第4級アンモニウム
塩を一つの構成々分として含有するポリマーに光架橋
剤、例えばジアゾ化合物、アジドあるいはジアジド化合
物を添加するか、あるいはカルコン、ケイ皮酸、アジ
ド、スチルバゾール基等の光架橋基を予めポリマー中に
導入したカチオン性基含有ポリマーを水または有機溶媒
に溶解させた樹脂組成物でもよい。
は上の例に限定されることはなく、第4級アンモニウム
塩を一つの構成々分として含有するポリマーに光架橋
剤、例えばジアゾ化合物、アジドあるいはジアジド化合
物を添加するか、あるいはカルコン、ケイ皮酸、アジ
ド、スチルバゾール基等の光架橋基を予めポリマー中に
導入したカチオン性基含有ポリマーを水または有機溶媒
に溶解させた樹脂組成物でもよい。
式(I)で示される水溶性ジスアゾ化合物又はこの銅
錯塩化合物を用いて前記の皮膜を染色(着色)するには
例えば浸漬法又は印捺法が用いられ殊に水溶液を用いた
浸漬染色法が好都合である。この場合は通常0.1〜30gよ
り好ましくは1〜10gの式(I)の水溶性ジスアゾ化合
物又はこの銅錯塩化合物を水1に溶解した10〜100℃
の染浴中に前記の皮膜を儲けた基材を通常10秒以上60分
程度浸漬した後取出し水洗して乾燥する。
錯塩化合物を用いて前記の皮膜を染色(着色)するには
例えば浸漬法又は印捺法が用いられ殊に水溶液を用いた
浸漬染色法が好都合である。この場合は通常0.1〜30gよ
り好ましくは1〜10gの式(I)の水溶性ジスアゾ化合
物又はこの銅錯塩化合物を水1に溶解した10〜100℃
の染浴中に前記の皮膜を儲けた基材を通常10秒以上60分
程度浸漬した後取出し水洗して乾燥する。
不染性保護膜を設ける方法としてはネガ型のフオトレ
ジスト例えばアクリル系あるいはポリビニルアルコール
系ポリマーにジアゾ化合物等の光架橋剤を添加してえた
樹脂組成物あるいはカルコン、ケイ皮酸等の光架橋基を
読めアクリル系又はポリビニルアルコール系ポリマーに
導入した樹脂組成物等を水または有機溶媒に溶解し、ス
ピンコーテイング法によって塗布し紫外線を照射して硬
化される方法などが採用される。
ジスト例えばアクリル系あるいはポリビニルアルコール
系ポリマーにジアゾ化合物等の光架橋剤を添加してえた
樹脂組成物あるいはカルコン、ケイ皮酸等の光架橋基を
読めアクリル系又はポリビニルアルコール系ポリマーに
導入した樹脂組成物等を水または有機溶媒に溶解し、ス
ピンコーテイング法によって塗布し紫外線を照射して硬
化される方法などが採用される。
本発明において染色すべき皮膜を設ける基体としては
ガラス、プラスチックシートの他シリコンウエハ等が必
要に応じてシランカップリング剤等により前処理するか
又は平坦化層を設けた上で使用に供される。
ガラス、プラスチックシートの他シリコンウエハ等が必
要に応じてシランカップリング剤等により前処理するか
又は平坦化層を設けた上で使用に供される。
実施例 実施例によって本発明を更に詳細に説明する。
実施例1. 光学ガラス(光の透過性にすぐれた高純度ガラス板)
上にFCR−500(富士薬品工業(株)製、ゼラチン水溶
液)4部に対し重クロロ酸アンモニウムの8%水溶液1
部を混合し脱泡した感光液をスピンコート法により膜厚
1μになるように塗布し80℃で10分間プリベークした
後、所定のパターンを有するマスクを介してマスクアラ
イメント装置MA−10型(ミカサ(株)製)を用い300ミ
リジュール/cm2のエネルギー量で露光後、40℃の温水中
で現像した。次いで120℃で10分間ポストベークしたゼ
ラチン膜を硬化させた。
上にFCR−500(富士薬品工業(株)製、ゼラチン水溶
液)4部に対し重クロロ酸アンモニウムの8%水溶液1
部を混合し脱泡した感光液をスピンコート法により膜厚
1μになるように塗布し80℃で10分間プリベークした
後、所定のパターンを有するマスクを介してマスクアラ
イメント装置MA−10型(ミカサ(株)製)を用い300ミ
リジュール/cm2のエネルギー量で露光後、40℃の温水中
で現像した。次いで120℃で10分間ポストベークしたゼ
ラチン膜を硬化させた。
次いで酢酸でpH5に調製したC.I.アシツドイエロー110
の0.2%水溶液中に60℃で2分間浸漬した後水洗、乾燥
して第一の黄色着色層を設けた。
の0.2%水溶液中に60℃で2分間浸漬した後水洗、乾燥
して第一の黄色着色層を設けた。
次にFVR−G10(富士薬品工業(株)製油溶性ネガ型フ
オトレジスト)を膜厚が0.5μになるようにスピンコー
ト法により塗布し、120℃で10分間プリベークした後、
超高圧水銀灯を用い55mW/cm2のエネルギー量で露光し、
リンス後に150℃で20分間ポストベークし防染層(不染
性保護膜)を形成させた。
オトレジスト)を膜厚が0.5μになるようにスピンコー
ト法により塗布し、120℃で10分間プリベークした後、
超高圧水銀灯を用い55mW/cm2のエネルギー量で露光し、
リンス後に150℃で20分間ポストベークし防染層(不染
性保護膜)を形成させた。
次に、この防染層の上に、前述と同様にして感光性ゼ
ラチン層を設け、露光、現像して特定のパターンをもっ
た可染性層を形成し、pHを酢酸で5に調整したC.I.アシ
ツドブルー185の0.3%の水溶液中に60℃で5分間浸漬し
て染色し第2の着色層を設けた。
ラチン層を設け、露光、現像して特定のパターンをもっ
た可染性層を形成し、pHを酢酸で5に調整したC.I.アシ
ツドブルー185の0.3%の水溶液中に60℃で5分間浸漬し
て染色し第2の着色層を設けた。
次に、前述の防染層と同じ感光性組成物を膜厚0.5μ
になるようにスピンコートし、同じ条件で感光し防染層
(不染性保護膜)を設けた。
になるようにスピンコートし、同じ条件で感光し防染層
(不染性保護膜)を設けた。
次にこの防染層の上に、前述と同様にして感光性ゼラ
チン層を設け、第1の着色層と第2の着色層の間隙部を
露光、現像して可染性層を形成し、pHを酢酸で4に調整
した下記ジスアゾ化合物(9)の 0.5%水溶液中に60℃で5分間浸漬して染色し第3の
黒色の着色層を設けた後、前述した方法に準じて防染層
(保護層)を設けて本発明のカラーフィルターをえた。
チン層を設け、第1の着色層と第2の着色層の間隙部を
露光、現像して可染性層を形成し、pHを酢酸で4に調整
した下記ジスアゾ化合物(9)の 0.5%水溶液中に60℃で5分間浸漬して染色し第3の
黒色の着色層を設けた後、前述した方法に準じて防染層
(保護層)を設けて本発明のカラーフィルターをえた。
得られた本発明のカラーフィルターはイエローとシア
ンの2色から成り、2つのパターンの周辺部に相当する
部分が黒色に着色され、固体撮像素子用として好適であ
った。(第3図) なお、黒色着色部の分光透過率曲線を測定したとこ
ろ、400〜700nmの全域に亘って透過率は3%以下で、最
大透過率を示す波長400nmにおける透過率は2.5%であっ
た。
ンの2色から成り、2つのパターンの周辺部に相当する
部分が黒色に着色され、固体撮像素子用として好適であ
った。(第3図) なお、黒色着色部の分光透過率曲線を測定したとこ
ろ、400〜700nmの全域に亘って透過率は3%以下で、最
大透過率を示す波長400nmにおける透過率は2.5%であっ
た。
また得られたカラーフィルターを紫外線カットフィル
ター(HOYA株式会社製、L−40)を介してスタンダード
フエードメーター(スガ試験機製FAL−3H型)に80時間
曝光したところ、黒色着色部の色の変化は認められず、
400〜700nm全域において透過率は依然として3%以下に
留まっており、光に対して充分な耐性を有していること
が確認された。
ター(HOYA株式会社製、L−40)を介してスタンダード
フエードメーター(スガ試験機製FAL−3H型)に80時間
曝光したところ、黒色着色部の色の変化は認められず、
400〜700nm全域において透過率は依然として3%以下に
留まっており、光に対して充分な耐性を有していること
が確認された。
比較例1. 第3の黒色の着色層を得るにあたり式(9)の染料の
代わりにC.I.ダイレクトブラック154を使用する他は実
施例1と同じ方法によって作成したカラーフィルターの
黒色着色部の分光透過率曲線は400〜700nmにおいて透過
率3%以下であったが、実施例1と同一条件で曝光した
ところ、著るしい退色が起り、最大吸収波長580nmにお
ける光学密度(−logT)の低下率は62%にも及び可視光
を遮蔽する能力を全く失ってしまった。
代わりにC.I.ダイレクトブラック154を使用する他は実
施例1と同じ方法によって作成したカラーフィルターの
黒色着色部の分光透過率曲線は400〜700nmにおいて透過
率3%以下であったが、実施例1と同一条件で曝光した
ところ、著るしい退色が起り、最大吸収波長580nmにお
ける光学密度(−logT)の低下率は62%にも及び可視光
を遮蔽する能力を全く失ってしまった。
実施例2. トルエン ……69部 (N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート ……30
部 アゾイソブチロニトリル ……1部 上記組成の駅頭を窒素雰囲気中80℃で8時間処理し、
ポリ(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート溶
液100部を得る。この溶液50部にクロルメチルスチレン1
5部を常温で加え16時間反応させたのち、これを2−エ
トキシエタノール260部に溶解させ、更にイルガキユア6
51(チバ・ガイギー社製、光重合開始剤)16部を添加溶
解させてカチオン性基含有の感光性樹脂組成物とした。
部 アゾイソブチロニトリル ……1部 上記組成の駅頭を窒素雰囲気中80℃で8時間処理し、
ポリ(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート溶
液100部を得る。この溶液50部にクロルメチルスチレン1
5部を常温で加え16時間反応させたのち、これを2−エ
トキシエタノール260部に溶解させ、更にイルガキユア6
51(チバ・ガイギー社製、光重合開始剤)16部を添加溶
解させてカチオン性基含有の感光性樹脂組成物とした。
次に光学ガラス表面をアセトンで洗浄、乾燥後KBM503
(シランカップリング剤、信越化学工業製)10%エタノ
ール溶液を塗布し風乾後110℃で5分間加熱乾燥を行
い、更にこの表面をアセトンで洗浄、乾燥し塗布用基材
とした。
(シランカップリング剤、信越化学工業製)10%エタノ
ール溶液を塗布し風乾後110℃で5分間加熱乾燥を行
い、更にこの表面をアセトンで洗浄、乾燥し塗布用基材
とした。
この塗布用基材表面にスピンコート法により前記の感
光製樹脂組成物を膜厚約1ミクロンに塗布し100℃で20
分間乾燥後、高圧水銀灯により紫外線を80Watt/cm、4
秒照射し塗膜を硬化させさらに130℃で30分間ポストベ
ークし被染色硬化層とした。ポジレジストAZ111S(ヘキ
ストジャパン(株)製)をスピンコート法により膜厚1
μになるように塗布し、80℃で20分間プリベークした
後、所定のパターンを有するマスクを介してマスクアラ
イメント装置MA−10型(ミカサ(株)製)を用い300ミ
リジュール/cm2のエネルギー量で露光後、ポジレジスト
用現像液AZ303(ヘキストジャパン(株)製)を水で4
倍に希釈した液中で常温で90秒間現像し、次いで水洗し
た。次いで“カヤノールミーリングレッドGRA"(日本化
薬(株)製、赤色酸性染料)の0.1%水溶液中に50℃で
5分間浸漬、水洗後、酢酸エチルにて2分間処理後、N
−メチルピロリドンにて5秒間処理してポジレジストを
剥離し、水洗、乾燥してパターン状の第一の赤色着色層
を得た。
光製樹脂組成物を膜厚約1ミクロンに塗布し100℃で20
分間乾燥後、高圧水銀灯により紫外線を80Watt/cm、4
秒照射し塗膜を硬化させさらに130℃で30分間ポストベ
ークし被染色硬化層とした。ポジレジストAZ111S(ヘキ
ストジャパン(株)製)をスピンコート法により膜厚1
μになるように塗布し、80℃で20分間プリベークした
後、所定のパターンを有するマスクを介してマスクアラ
イメント装置MA−10型(ミカサ(株)製)を用い300ミ
リジュール/cm2のエネルギー量で露光後、ポジレジスト
用現像液AZ303(ヘキストジャパン(株)製)を水で4
倍に希釈した液中で常温で90秒間現像し、次いで水洗し
た。次いで“カヤノールミーリングレッドGRA"(日本化
薬(株)製、赤色酸性染料)の0.1%水溶液中に50℃で
5分間浸漬、水洗後、酢酸エチルにて2分間処理後、N
−メチルピロリドンにて5秒間処理してポジレジストを
剥離し、水洗、乾燥してパターン状の第一の赤色着色層
を得た。
次に、前述と同様にしてポジレジスト層を設けマスク
を介して露光、現像して第一の着色部とは別の部分に可
染性樹脂層を露出させた。C.I.アシツドイエロー161の
0.2%水溶液中に60℃で10分間浸漬後、C.I.アシツドブ
ルー185の0.3%水溶液中に60℃で10分間浸漬して染色し
た後にポジレジストを剥離しグリーンに着色された第2
の着色層を得た。
を介して露光、現像して第一の着色部とは別の部分に可
染性樹脂層を露出させた。C.I.アシツドイエロー161の
0.2%水溶液中に60℃で10分間浸漬後、C.I.アシツドブ
ルー185の0.3%水溶液中に60℃で10分間浸漬して染色し
た後にポジレジストを剥離しグリーンに着色された第2
の着色層を得た。
次に、前述と同様にして同じ可染性樹脂層の別の部分
をC.I.アシツドブルー90の0.1%水溶液中で50℃で5分
間浸漬して染色後、ポジレジストを剥離して青色に着色
された第3の着色層を得た。
をC.I.アシツドブルー90の0.1%水溶液中で50℃で5分
間浸漬して染色後、ポジレジストを剥離して青色に着色
された第3の着色層を得た。
次に、前述と同様にして設けた可染性樹脂層の第1
(赤色)、第2(緑色)、第3(青色)の着色部の間の
未着色部に相当する部分をポジレジストを用いて露呈さ
せ、下記ジスアゾ化合物(10)の水溶液中で40℃で5分
間浸漬して染色後、ポジレジストを剥離し黒色に着色さ
れた第4の着色層を得た。
(赤色)、第2(緑色)、第3(青色)の着色部の間の
未着色部に相当する部分をポジレジストを用いて露呈さ
せ、下記ジスアゾ化合物(10)の水溶液中で40℃で5分
間浸漬して染色後、ポジレジストを剥離し黒色に着色さ
れた第4の着色層を得た。
次に、実施例1の防染層と同じ感光性組成物を膜厚0.
5μになるようにスピンコートし、同じ条件で露光し保
護膜を設けて本発明のカラーフィルターを得た。
5μになるようにスピンコートし、同じ条件で露光し保
護膜を設けて本発明のカラーフィルターを得た。
得られたカラーフィルターは、赤、緑、青の各着色部
の周辺部が黒色に着色されており、液晶カラーテレビ用
カラーフィルターとして好適であった。黒色着色部の分
光透過率曲線を測定したところ、400〜700nmの可視光全
域における透過率が3%以下で、最大透過率を示す400n
mにおける透過率が2.5%であった。
の周辺部が黒色に着色されており、液晶カラーテレビ用
カラーフィルターとして好適であった。黒色着色部の分
光透過率曲線を測定したところ、400〜700nmの可視光全
域における透過率が3%以下で、最大透過率を示す400n
mにおける透過率が2.5%であった。
比較例2. 第4の黒色着色部にあたり式(10)の染料の代わりに
ブラック染料として最もポピュラーなCIダイレクトブラ
ック19に替えた他は、実施例2と同じ方法で作成したカ
ラーフィルターの黒色着色部の分光透過率は50%以上に
も及び遮蔽効果を全く有していなかった。
ブラック染料として最もポピュラーなCIダイレクトブラ
ック19に替えた他は、実施例2と同じ方法で作成したカ
ラーフィルターの黒色着色部の分光透過率は50%以上に
も及び遮蔽効果を全く有していなかった。
実施例3〜33. 実施例1において、式9の化合物の代わりに第1表に
示される化合物を用いて、実施例1とほゞ同様に処理し
て黄色とシアン色の2色及びその周辺部が黒色に着色さ
れた本発明のカラーフィルターを得た。
示される化合物を用いて、実施例1とほゞ同様に処理し
て黄色とシアン色の2色及びその周辺部が黒色に着色さ
れた本発明のカラーフィルターを得た。
第1表において、X,Y及びAは次の式による。又λmax
は化合物のpH9.5の緩衝水溶液中における測定値であ
る。
は化合物のpH9.5の緩衝水溶液中における測定値であ
る。
発明の効果 画素(パターン)周辺部における光散乱、光反射がお
さえられ、色特性、堅牢度のすぐれた液晶表示デバイ
ス、色分解デバイス、センサー等用のカラーフィルター
が得られた。
さえられ、色特性、堅牢度のすぐれた液晶表示デバイ
ス、色分解デバイス、センサー等用のカラーフィルター
が得られた。
第1図において、(a)はガラス板(基体)を、(b)
は光硬化性薄膜の設けられたガラス板を、(c)は光硬
化性薄膜に対する紫外光照射工程を、(d)は紫外光照
射後の光硬化性薄膜の現像工程を、(e)は硬化薄膜の
染色工程(第1の着色層)を、(f)は第1の不染性保
護膜を設ける工程を、(g)は第2の着色層が設けられ
たガラス板を、(h)は第2の不染性保護膜を設ける工
程を、 (i)は第3の着色層が設けられたガラス板を、(j)
は本発明のカラーフィルターをそれぞれ示す。又第2図
は第2層目に黒色の着色層が設けられた本発明のカラー
フイルターを示す。更に第3図は2色に着色された着色
層を有する本発明のカラーフイルターを示す。 尚、第1図(a)〜(j)及び第3図において 1……ガラス板 2……光硬化性薄膜 2′……被着色皮膜 2″……第1の着色層(有彩色) 3,6,10,11……防染層(不染性保護膜) 4……フオトマスク 5……第2の着色層(有彩色) 7……現像タンク 8……染色槽 9……照射ランプ 12……第3の着色層(有彩色) 13……第3の着色層(黒色) 14……第1の着色層(有彩色) 15……第2の着色層(黒色) 16……第3の着色層(有彩色) 17……第4の着色層(有彩色) 18……第1の着色層(黄色) 19……第2の着色層(青色) 20……第3の着色層(黒色) 21,22,23……防染層(不染性保護膜) をそれぞれ表す。
は光硬化性薄膜の設けられたガラス板を、(c)は光硬
化性薄膜に対する紫外光照射工程を、(d)は紫外光照
射後の光硬化性薄膜の現像工程を、(e)は硬化薄膜の
染色工程(第1の着色層)を、(f)は第1の不染性保
護膜を設ける工程を、(g)は第2の着色層が設けられ
たガラス板を、(h)は第2の不染性保護膜を設ける工
程を、 (i)は第3の着色層が設けられたガラス板を、(j)
は本発明のカラーフィルターをそれぞれ示す。又第2図
は第2層目に黒色の着色層が設けられた本発明のカラー
フイルターを示す。更に第3図は2色に着色された着色
層を有する本発明のカラーフイルターを示す。 尚、第1図(a)〜(j)及び第3図において 1……ガラス板 2……光硬化性薄膜 2′……被着色皮膜 2″……第1の着色層(有彩色) 3,6,10,11……防染層(不染性保護膜) 4……フオトマスク 5……第2の着色層(有彩色) 7……現像タンク 8……染色槽 9……照射ランプ 12……第3の着色層(有彩色) 13……第3の着色層(黒色) 14……第1の着色層(有彩色) 15……第2の着色層(黒色) 16……第3の着色層(有彩色) 17……第4の着色層(有彩色) 18……第1の着色層(黄色) 19……第2の着色層(青色) 20……第3の着色層(黒色) 21,22,23……防染層(不染性保護膜) をそれぞれ表す。
Claims (1)
- 【請求項1】複数の色相にパターン状に着色された蛋白
質系天然高分子物質又はカチオン性基を有する光硬化性
合成樹脂組成物からなる皮膜を基体上に載置ししたカラ
ーフィルターにおいて該パターン状に着色された皮膜の
無着色部に相当する部分に設けられた皮膜が遊離酸とし
て式(1) 〔式(1)においてXはニトロ基又はアミノ基を、Aは
式(a)又は式(b) (式(a)又は(b)においてR1は水素原子、メトキシ
基、エトキシ基、メチル基又は水酸基を、R2は水素原
子、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、アセチルアミ
ノ基又はウレイド基を、R3は水素原子、メトキシ基又は
エトキシ基を、nは0又は1を各々表す)を表す。又Y
はアミノ基、メチルアミノ基、アセチルアミノ基、N−
メチル−N−アセチルアミノ基、β−ヒドロキシエチル
アミノ基、フェニル核がニトロ基、アミノ基、水酸基、
メチル基、スルホン酸基、カルボキシル基の1〜2個に
よって置換されていても良いフェニルアミノ基又はベン
ゾイルアミノ基を表す。〕 で示される水溶性ジスアゾ化合物又はこの銅錯塩化合物
によって400〜700nmの領域における透過率が5%以下の
黒色に着色されていることを特徴とするカラーフィルタ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14329787A JP2631473B2 (ja) | 1987-06-10 | 1987-06-10 | カラーフイルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14329787A JP2631473B2 (ja) | 1987-06-10 | 1987-06-10 | カラーフイルター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63307402A JPS63307402A (ja) | 1988-12-15 |
JP2631473B2 true JP2631473B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=15335467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14329787A Expired - Lifetime JP2631473B2 (ja) | 1987-06-10 | 1987-06-10 | カラーフイルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2631473B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60168743A (ja) * | 1984-02-14 | 1985-09-02 | Nippon Kayaku Co Ltd | 着色されたポリビニルアルコ−ル系フイルム |
-
1987
- 1987-06-10 JP JP14329787A patent/JP2631473B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63307402A (ja) | 1988-12-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3681137B2 (ja) | カラーフィルター及び光学装置 | |
JP3651854B2 (ja) | アンスラキノン化合物及びそれを用いたカラーフィルター | |
JP2001004823A (ja) | カラーフィルター | |
JP2631473B2 (ja) | カラーフイルター | |
JP2567257B2 (ja) | カラーフィルター | |
JPH03100502A (ja) | カラーフィルター | |
JP2652071B2 (ja) | カラーフィルター | |
JP2528306B2 (ja) | カラ−フイルタ− | |
EP0260712B1 (en) | Method for making a relief pattern of a cured resin on a transparent colored layer | |
JP2701169B2 (ja) | カラーフィルター | |
JPH09291238A (ja) | カラーフィルタ用青色インク組成物及びそれを用いるカラーフィルタの製造方法 | |
JP2652064B2 (ja) | カラーフィルター | |
JP3026856B2 (ja) | アンスラキノン化合物を用いたカラ−フィルタ− | |
JP2701168B2 (ja) | カラーフィルター | |
JP3209824B2 (ja) | カラーフィルター | |
JPS62283339A (ja) | 基材表面皮膜の染色法 | |
JP2668782B2 (ja) | 着色パターンの製法 | |
JPH04218001A (ja) | カラーフィルター | |
JP2528306C (ja) | ||
JPH09133808A (ja) | カラーフィルターの製法 | |
JPH01130102A (ja) | 塗膜の染色法 | |
JPH0378702A (ja) | カラーフィルター | |
JPH0823606B2 (ja) | カラ−フイルタ− | |
JPS6332542A (ja) | 染色可能な感光性組成物 | |
JPH0720311A (ja) | カラーフィルター |