JP2566956B2 - ワイヤカット放電加工機の電極ワイヤ離脱検出装置 - Google Patents
ワイヤカット放電加工機の電極ワイヤ離脱検出装置Info
- Publication number
- JP2566956B2 JP2566956B2 JP62131733A JP13173387A JP2566956B2 JP 2566956 B2 JP2566956 B2 JP 2566956B2 JP 62131733 A JP62131733 A JP 62131733A JP 13173387 A JP13173387 A JP 13173387A JP 2566956 B2 JP2566956 B2 JP 2566956B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- electric discharge
- electrode wire
- contact
- discharge machining
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ワイヤカット放電加工機に関し、特にリー
ル状等の電極ワイヤ供給部から放電加工部を通過して回
収箱等の電極ワイヤ回収部に回収される電極ワイヤの上
記ワイヤ供給部や回収部近くで発生する走行乱れによる
電極ワイヤの走行路からの離脱を電気的に検出して、放
電加工電流の供給を迅速に中断して、感電事故の防止と
加工機々体の損傷防止を図り得るようにしたワイヤカッ
ト放電加工機の電極ワイヤ離脱装置に関する。
ル状等の電極ワイヤ供給部から放電加工部を通過して回
収箱等の電極ワイヤ回収部に回収される電極ワイヤの上
記ワイヤ供給部や回収部近くで発生する走行乱れによる
電極ワイヤの走行路からの離脱を電気的に検出して、放
電加工電流の供給を迅速に中断して、感電事故の防止と
加工機々体の損傷防止を図り得るようにしたワイヤカッ
ト放電加工機の電極ワイヤ離脱装置に関する。
ワイヤカット放電加工機においては、電極ワイヤに放
電加工部で、放電加工電力の供給が行われる。つまり、
電極ワイヤと被加工材料との間に給電子を通して放電電
圧が付与され、放電加工部におき、上記両者間で細隙を
介して放電が行われることにより、加工が進捗する。ま
た、最近は自動ワイヤ結線装置が備えられたワイヤカッ
ト放電加工機が普及傾向にあり、電極ワイヤが放電加工
部で切断したときにも、直ちに自動的に結線が行われる
ことにより、ワイヤカット放電加工の自動化と高能率化
が進められている。
電加工部で、放電加工電力の供給が行われる。つまり、
電極ワイヤと被加工材料との間に給電子を通して放電電
圧が付与され、放電加工部におき、上記両者間で細隙を
介して放電が行われることにより、加工が進捗する。ま
た、最近は自動ワイヤ結線装置が備えられたワイヤカッ
ト放電加工機が普及傾向にあり、電極ワイヤが放電加工
部で切断したときにも、直ちに自動的に結線が行われる
ことにより、ワイヤカット放電加工の自動化と高能率化
が進められている。
このように、ワイヤカット放電加工機の自動化の進展
に伴う問題点として電極ワイヤの断線等に伴い、正常な
走行路から離脱することである。
に伴う問題点として電極ワイヤの断線等に伴い、正常な
走行路から離脱することである。
ワイヤカット放電加工中に電極ワイヤが走行路から離
脱した場合には、その電極ワイヤには通電(数100アン
ペア)されているため、加工機々体に接触すると、短絡
電流が流れ、電極ワイヤ自体が過熱、赤熱化して電極ワ
イヤ搬送用ベルト等の電極ワイヤ走行路を損傷したり、
また、作業者が誤って触れると感電する等の危険があ
る。従来より、ワイヤ回収部に回収される電極ワイヤの
走行路には、作業者が誤って電極に触れ、感電するのを
防止すべく、非導電材料、例えば、プラスチック材料か
ら成るカバーを被着している。
脱した場合には、その電極ワイヤには通電(数100アン
ペア)されているため、加工機々体に接触すると、短絡
電流が流れ、電極ワイヤ自体が過熱、赤熱化して電極ワ
イヤ搬送用ベルト等の電極ワイヤ走行路を損傷したり、
また、作業者が誤って触れると感電する等の危険があ
る。従来より、ワイヤ回収部に回収される電極ワイヤの
走行路には、作業者が誤って電極に触れ、感電するのを
防止すべく、非導電材料、例えば、プラスチック材料か
ら成るカバーを被着している。
上述の電極ワイヤの離脱は、ワイヤ回収部に向かうワ
イヤ走路における電極ワイヤばかりでなく、ワイヤ供給
部においても、例えばリール上の電極ワイヤを消耗した
時点で、ワイヤ最終端がリールから外れたときには、同
じく放電加工機々体の一部にその最終端が接触をするこ
とになり、その時に短絡電流が流れることになり危険で
ある。
イヤ走路における電極ワイヤばかりでなく、ワイヤ供給
部においても、例えばリール上の電極ワイヤを消耗した
時点で、ワイヤ最終端がリールから外れたときには、同
じく放電加工機々体の一部にその最終端が接触をするこ
とになり、その時に短絡電流が流れることになり危険で
ある。
電極ワイヤが放電加工中に被加工ワークと短絡したと
きには、電極ワイヤとワークとの間で電圧低下が生じる
から、この電圧低下を検出する検出器を設けて、検出時
に加工電源を遮断することは、従来も行われている。然
しながら、電極ワイヤの離脱による機体との接触を原因
とした短絡が生じたときには、上記の検出器では検出さ
れない。つまり、放電加工電流が大きく、しかも、電極
ワイヤ自体が一般に細くて抵抗が高いため、ワークとの
間の間隙部では短絡の影響が及ばず、故に上記検出器で
検出し得るような電圧低下が生じないのである。
きには、電極ワイヤとワークとの間で電圧低下が生じる
から、この電圧低下を検出する検出器を設けて、検出時
に加工電源を遮断することは、従来も行われている。然
しながら、電極ワイヤの離脱による機体との接触を原因
とした短絡が生じたときには、上記の検出器では検出さ
れない。つまり、放電加工電流が大きく、しかも、電極
ワイヤ自体が一般に細くて抵抗が高いため、ワークとの
間の間隙部では短絡の影響が及ばず、故に上記検出器で
検出し得るような電圧低下が生じないのである。
上述のように、特に自動ワイヤ結線装置を備えたワイ
ヤカット放電加工機の場合には、電極ワイヤの断線時に
も自動結線がなれれて継続的に放電加工が遂行される利
点の反面で、電極ワイヤが順調に正常な走路を走行して
いるときはよいが、走路からの離脱が発生すると、放電
加工機々体に損傷を与えることになる。故に、電極ワイ
ヤの離脱を検出し、直ちに加工電源を遮断して通電停止
を行う必要がある。しかも、加工電源の遮断が確実に行
われるためには、近時のマイクロコンピータ等を利用し
て論理判断を行う等の手段では無く、単純な回路手段を
用いた方が信頼性が高く、且つ安全性も高い結果とな
る。従って、本発明は、このような観点から、ワイヤカ
ット放電加工機における電極ワイヤの離脱を直ちに検出
して加工電源の遮断を行い得る手段を提供し、ワイヤカ
ット放電加工機の安全性を一層、向上せしめんとするも
のである。
ヤカット放電加工機の場合には、電極ワイヤの断線時に
も自動結線がなれれて継続的に放電加工が遂行される利
点の反面で、電極ワイヤが順調に正常な走路を走行して
いるときはよいが、走路からの離脱が発生すると、放電
加工機々体に損傷を与えることになる。故に、電極ワイ
ヤの離脱を検出し、直ちに加工電源を遮断して通電停止
を行う必要がある。しかも、加工電源の遮断が確実に行
われるためには、近時のマイクロコンピータ等を利用し
て論理判断を行う等の手段では無く、単純な回路手段を
用いた方が信頼性が高く、且つ安全性も高い結果とな
る。従って、本発明は、このような観点から、ワイヤカ
ット放電加工機における電極ワイヤの離脱を直ちに検出
して加工電源の遮断を行い得る手段を提供し、ワイヤカ
ット放電加工機の安全性を一層、向上せしめんとするも
のである。
即ち、本発明は、ワイヤカット放電加工機における電
極ワイヤの走行路からの離脱検出装置において、 該加工機々体のワイヤ供給部から放電加工部を経てワ
イヤ回収部へ走行する電極ワイヤの走行路における機体
上の1ないし複数位置に絶縁材を介して取着されること
によりアース電位から電気的に離隔し、かつ走行路から
離脱した電極ワイヤと接触するように設けられた導電部
材と、 前記導電部材とアース電位部との間に挿設されたヒュ
ーズ素子および該ヒューズ素子の切断時に開離動作する
接点から成るヒューズ装置によって形成され、電極ワイ
ヤの前記離脱、接触に応じて前記導電部材へ流れる電流
により、前記ヒューズ要素が溶断する時に前記接点が開
離する構成を有した電流検知手段と、放電加工電源回路
内に挿設され、前記電流検知手段の接点の開離に従って
遮断動作する電磁接触器によって形成され、該接点の開
離に応動して前記放電加工電源回路を遮断するように設
けられた電源切断手段とを、 具備して構成されたことを特徴とするワイヤカット放電
加工機の電極ワイヤ離脱検出装置を提供し、また ワイヤカット放電加工機における電極ワイヤの走行路
からの離脱検出装置において、 該加工機々体のワイヤ供給部から放電加工部を経てワ
イヤ回収部へ走行する電極ワイヤの走行路における機体
上の1ないし複数位置に絶縁材を介して取着されること
によりアース電位から電気的に離隔し、かつ走行路から
離脱した電極ワイヤと接触するように設けられた導電部
材と、 前記導電部材とアース電位部間に挿設されたサーキッ
トブレーカによって形成され、電極ワイヤの前記離脱、
接触に応じて前記導電部材へ流れる電流により、前記サ
ーキットブレーカが開離作動するように設けられた電流
検知手段と、前記電流検知手段のサーキットブレーカの
開離作動に応じて放電加工電源回路の放電加工用電力の
供給を遮断するように設けられた電磁接触器から成る電
源切断手段とを、 具備して構成されたことを特徴とするワイヤカット放電
加工機の電極ワイヤ離脱検出装置を提供して上述した発
明目的を達成するものである。以下、本発明を実施例に
基づいて、更に詳細に説明する。
極ワイヤの走行路からの離脱検出装置において、 該加工機々体のワイヤ供給部から放電加工部を経てワ
イヤ回収部へ走行する電極ワイヤの走行路における機体
上の1ないし複数位置に絶縁材を介して取着されること
によりアース電位から電気的に離隔し、かつ走行路から
離脱した電極ワイヤと接触するように設けられた導電部
材と、 前記導電部材とアース電位部との間に挿設されたヒュ
ーズ素子および該ヒューズ素子の切断時に開離動作する
接点から成るヒューズ装置によって形成され、電極ワイ
ヤの前記離脱、接触に応じて前記導電部材へ流れる電流
により、前記ヒューズ要素が溶断する時に前記接点が開
離する構成を有した電流検知手段と、放電加工電源回路
内に挿設され、前記電流検知手段の接点の開離に従って
遮断動作する電磁接触器によって形成され、該接点の開
離に応動して前記放電加工電源回路を遮断するように設
けられた電源切断手段とを、 具備して構成されたことを特徴とするワイヤカット放電
加工機の電極ワイヤ離脱検出装置を提供し、また ワイヤカット放電加工機における電極ワイヤの走行路
からの離脱検出装置において、 該加工機々体のワイヤ供給部から放電加工部を経てワ
イヤ回収部へ走行する電極ワイヤの走行路における機体
上の1ないし複数位置に絶縁材を介して取着されること
によりアース電位から電気的に離隔し、かつ走行路から
離脱した電極ワイヤと接触するように設けられた導電部
材と、 前記導電部材とアース電位部間に挿設されたサーキッ
トブレーカによって形成され、電極ワイヤの前記離脱、
接触に応じて前記導電部材へ流れる電流により、前記サ
ーキットブレーカが開離作動するように設けられた電流
検知手段と、前記電流検知手段のサーキットブレーカの
開離作動に応じて放電加工電源回路の放電加工用電力の
供給を遮断するように設けられた電磁接触器から成る電
源切断手段とを、 具備して構成されたことを特徴とするワイヤカット放電
加工機の電極ワイヤ離脱検出装置を提供して上述した発
明目的を達成するものである。以下、本発明を実施例に
基づいて、更に詳細に説明する。
第1図は、本発明の実施例によるワイヤカット放電加
工機の電極ワイヤ離脱検出装置の構成を示した略示機構
図であり、第2図は、同検出装置における電流検知手段
を形成するヒューズ装置の詳細な回路構成例を示した回
路図である。
工機の電極ワイヤ離脱検出装置の構成を示した略示機構
図であり、第2図は、同検出装置における電流検知手段
を形成するヒューズ装置の詳細な回路構成例を示した回
路図である。
さて、第1図において、ワイヤカット放電加工機10
は、コラム12、基台14を具備し、コラム12の先端には縦
軸方向のZ軸支持台16が設けられ、このZ軸支持台16の
下端に上ヘッド18が縦軸(Z軸)方向に移動可能に装着
され、該上ヘッド18の下端に上ワイヤガイド20が設けら
れている。一方、基台14上にはZ軸に対して垂直な水平
面内で直行する2軸(X軸、Y軸)方向に移動可能なワ
ーク台22が設けられ、このワーク台22上に被加工金属材
料Wが固定される。また、ワーク台22の内方にはコラム
12から延長した下アーム24の先端が臨み、その先端に下
ワイヤガイド26が装着されている。そして、電極ワイヤ
30は、供給リール32から発してコラム12、Z軸支持台18
に設けられたブレーキローラとブレーキ用ピンチローラ
とから成るブレーキ装置34、下アーム24に設けられたガ
イドローラ35の案内により、放電加工部36を通過し、こ
のとき、上下一対の給電子38a,38bにより、加工電源か
らの放電加工電力の供給を受け、更に下アーム26の電極
ワイヤ走路、例えば、電極ワイヤを挟持し搬送するベル
ト・プーリ式搬送機構40を経由して、その機構出口端か
ら例えば、ワイヤ回収箱42から成るワイヤ回収部に回収
される。ここで、電極ワイヤ30は、供給リール32上のワ
イヤが消耗するとき、最終ワイヤ端が、供給リール32か
ら外れ、コラム12の横延長部12aに接触するに至るワイ
ヤ離脱及びベルト・プーリ式搬送機構30の出口端40aに
おけるワイヤ送り不調が生じたときに、後続の電極ワイ
ヤ30がベルト・プーリから食み出ることにより、正常な
ワイヤ走路から逸脱するワイヤ離脱の主として2つの電
極ワイヤ離脱現象を生ずる。
は、コラム12、基台14を具備し、コラム12の先端には縦
軸方向のZ軸支持台16が設けられ、このZ軸支持台16の
下端に上ヘッド18が縦軸(Z軸)方向に移動可能に装着
され、該上ヘッド18の下端に上ワイヤガイド20が設けら
れている。一方、基台14上にはZ軸に対して垂直な水平
面内で直行する2軸(X軸、Y軸)方向に移動可能なワ
ーク台22が設けられ、このワーク台22上に被加工金属材
料Wが固定される。また、ワーク台22の内方にはコラム
12から延長した下アーム24の先端が臨み、その先端に下
ワイヤガイド26が装着されている。そして、電極ワイヤ
30は、供給リール32から発してコラム12、Z軸支持台18
に設けられたブレーキローラとブレーキ用ピンチローラ
とから成るブレーキ装置34、下アーム24に設けられたガ
イドローラ35の案内により、放電加工部36を通過し、こ
のとき、上下一対の給電子38a,38bにより、加工電源か
らの放電加工電力の供給を受け、更に下アーム26の電極
ワイヤ走路、例えば、電極ワイヤを挟持し搬送するベル
ト・プーリ式搬送機構40を経由して、その機構出口端か
ら例えば、ワイヤ回収箱42から成るワイヤ回収部に回収
される。ここで、電極ワイヤ30は、供給リール32上のワ
イヤが消耗するとき、最終ワイヤ端が、供給リール32か
ら外れ、コラム12の横延長部12aに接触するに至るワイ
ヤ離脱及びベルト・プーリ式搬送機構30の出口端40aに
おけるワイヤ送り不調が生じたときに、後続の電極ワイ
ヤ30がベルト・プーリから食み出ることにより、正常な
ワイヤ走路から逸脱するワイヤ離脱の主として2つの電
極ワイヤ離脱現象を生ずる。
従って、本発明は上述した電極ワイヤ30の離脱が生じ
易い位置を予め把握し、斯る離脱位置に電極ワイヤ30の
離脱検出装置を設けるものである。いま、ベルト・プー
リ式搬送機構40から成る電極ワイヤ30の走路における出
口端40aにおいてワイヤ送りの不調が生じたときを想定
して実施例を説明すると、電極ワイヤ30は、そのとき、
ベルト・プーリ式搬送機構40の出口端40aの近くで前述
のように走路から食み出すことによるワイヤ離脱を発生
し易いので、ベルト・プーリ式搬送機構40の出口端40a
近傍に走路から離脱した電極ワイヤ30が容易に機械的接
触を行うように金属板等の導電部材43を設ける。しかも
該導電部材43は、ワイヤカット放電加工機10の機体がア
ース電位に維持されるのに対して、そのアース電位から
電気的に浮いた隔離状態に維持する。このためには、導
電部材43を機体に取り付ける際に絶縁材を介して取り付
けるようにする。そして、この導電部材43を適宜の導電
線44を用い、更に図示のようにヒューズ45を介してアー
ス電位に接続する。このヒューズ45は導電部材43に電流
が流れたとき、つまり、放電加工中にワイヤ離脱を生じ
た電極ワイヤ30が導電部材42に接触して該電極ワイヤ30
から導電部材43に電流の流れが生ずると、その電流が導
電線44を経由してヒューズ45に流れ、ヒューズ45の溶断
を発生することにより、導電部材43の電流検出、延いて
は電極ワイヤに離脱が発生したことの検知を行うのであ
る。しかも、本発明では、このヒューズ45は電気接点46
と一対を成して電流検知手段47を構成しているのであ
る。つまり、該電気接点46は、通常は閉状態を維持する
接点として構成され、上述の如くヒューズ45が溶断する
と、それに応動して開状態となる電気接点で、後述のよ
うにヒューズ45と共に1つの電流検出用ユニットを形成
しているのである。さて、この電流検出手段47の電気接
点46は、ワイヤカット放電加工機10の加工電源系におけ
る電源投入信号受信回路48に介挿されている。この電源
投入信号受信回路48は、ワイヤカット放電加工機10の制
御回路(図示なし)から電源投入信号50を受信すると、
接点52が閉じてAC電源54から電磁接触器56のソレノイド
56aに励磁電流を供給して加工電源系における放電加工
用直流電源回路58に介挿された同電磁接触器56の接点56
bを閉じ、DC電源60からトランジスタ62を経てワークW
と電極ワイヤ30間における放電を可能にするものであ
る。従って、前述した電流検出手段47において、電極ワ
イヤ30のワイヤ離脱が発生し、それに伴い、導電部材42
を介して電流検出が行われ、その電気接点46が開状態と
なると、上記電源投入信号受信回路48においては、電磁
接触器56へのAC電源54からの励磁電流の供給が直ちに遮
断され、接点56bが開となるから、加工用直流電源回路5
8のDC電源60から供給される放電加工用直流電力が遮断
されて、放電加工の進捗が停止することになるのであ
る。
易い位置を予め把握し、斯る離脱位置に電極ワイヤ30の
離脱検出装置を設けるものである。いま、ベルト・プー
リ式搬送機構40から成る電極ワイヤ30の走路における出
口端40aにおいてワイヤ送りの不調が生じたときを想定
して実施例を説明すると、電極ワイヤ30は、そのとき、
ベルト・プーリ式搬送機構40の出口端40aの近くで前述
のように走路から食み出すことによるワイヤ離脱を発生
し易いので、ベルト・プーリ式搬送機構40の出口端40a
近傍に走路から離脱した電極ワイヤ30が容易に機械的接
触を行うように金属板等の導電部材43を設ける。しかも
該導電部材43は、ワイヤカット放電加工機10の機体がア
ース電位に維持されるのに対して、そのアース電位から
電気的に浮いた隔離状態に維持する。このためには、導
電部材43を機体に取り付ける際に絶縁材を介して取り付
けるようにする。そして、この導電部材43を適宜の導電
線44を用い、更に図示のようにヒューズ45を介してアー
ス電位に接続する。このヒューズ45は導電部材43に電流
が流れたとき、つまり、放電加工中にワイヤ離脱を生じ
た電極ワイヤ30が導電部材42に接触して該電極ワイヤ30
から導電部材43に電流の流れが生ずると、その電流が導
電線44を経由してヒューズ45に流れ、ヒューズ45の溶断
を発生することにより、導電部材43の電流検出、延いて
は電極ワイヤに離脱が発生したことの検知を行うのであ
る。しかも、本発明では、このヒューズ45は電気接点46
と一対を成して電流検知手段47を構成しているのであ
る。つまり、該電気接点46は、通常は閉状態を維持する
接点として構成され、上述の如くヒューズ45が溶断する
と、それに応動して開状態となる電気接点で、後述のよ
うにヒューズ45と共に1つの電流検出用ユニットを形成
しているのである。さて、この電流検出手段47の電気接
点46は、ワイヤカット放電加工機10の加工電源系におけ
る電源投入信号受信回路48に介挿されている。この電源
投入信号受信回路48は、ワイヤカット放電加工機10の制
御回路(図示なし)から電源投入信号50を受信すると、
接点52が閉じてAC電源54から電磁接触器56のソレノイド
56aに励磁電流を供給して加工電源系における放電加工
用直流電源回路58に介挿された同電磁接触器56の接点56
bを閉じ、DC電源60からトランジスタ62を経てワークW
と電極ワイヤ30間における放電を可能にするものであ
る。従って、前述した電流検出手段47において、電極ワ
イヤ30のワイヤ離脱が発生し、それに伴い、導電部材42
を介して電流検出が行われ、その電気接点46が開状態と
なると、上記電源投入信号受信回路48においては、電磁
接触器56へのAC電源54からの励磁電流の供給が直ちに遮
断され、接点56bが開となるから、加工用直流電源回路5
8のDC電源60から供給される放電加工用直流電力が遮断
されて、放電加工の進捗が停止することになるのであ
る。
ここで、第2図を参照すると、上述したヒューズ45と
電気接点46とからなる電流検出手段47が電流検出ユニッ
トとして形成されている場合の回路構成例が示されてい
る。第2図において、同電流検出ユニットの回路は、ヒ
ューズ45が電流により溶断すると、機械的に離隔して配
置された接点45aが閉じ、その結果、リレー46aと接点46
bとから成る電気接点46が直流電源46cから励磁され、接
点46bが開く回路構成を備えており、斯る電流検出ユニ
ットは、接点端子付のヒューズとして知られている。
電気接点46とからなる電流検出手段47が電流検出ユニッ
トとして形成されている場合の回路構成例が示されてい
る。第2図において、同電流検出ユニットの回路は、ヒ
ューズ45が電流により溶断すると、機械的に離隔して配
置された接点45aが閉じ、その結果、リレー46aと接点46
bとから成る電気接点46が直流電源46cから励磁され、接
点46bが開く回路構成を備えており、斯る電流検出ユニ
ットは、接点端子付のヒューズとして知られている。
なお、上述したヒューズ45と電気接点46とから成る電
流検出手段47に換えて、周知のサーキットブレーカを用
い、電極ワイヤ30の離脱により、導電部材43へ電流の漏
出が生じたとき、該サーキットブレーカが作動して上述
の加工用直流電源回路58のDC電源60からの放電加工電力
の供給を直ちに遮断する実施例としてもよい。
流検出手段47に換えて、周知のサーキットブレーカを用
い、電極ワイヤ30の離脱により、導電部材43へ電流の漏
出が生じたとき、該サーキットブレーカが作動して上述
の加工用直流電源回路58のDC電源60からの放電加工電力
の供給を直ちに遮断する実施例としてもよい。
更に、上述した実施例の説明では、電極ワイヤ30のベ
ルト・プーリ式搬送機構40の出口端40aの近傍において
発生する電極ワイヤ30の正常な走路からのワイヤ離脱を
検出するように配置した導電部材43の例に基づいて説明
したが、同様な導電部材を供給リール32から外れた電極
ワイヤ端が接触し易い位置に設け、同位置における電極
ワイヤ30の離脱を検出し、直ちに、放電加工用電源回路
を遮断する構成を設けるようにしてもよい。
ルト・プーリ式搬送機構40の出口端40aの近傍において
発生する電極ワイヤ30の正常な走路からのワイヤ離脱を
検出するように配置した導電部材43の例に基づいて説明
したが、同様な導電部材を供給リール32から外れた電極
ワイヤ端が接触し易い位置に設け、同位置における電極
ワイヤ30の離脱を検出し、直ちに、放電加工用電源回路
を遮断する構成を設けるようにしてもよい。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ワ
イヤカット放電加工機の電極ワイヤが正常なワイヤ走路
から逸脱ないし離脱すると、その電極ワイヤに接触する
ことにより、ワイヤからの電流の漏出に応動して直ちに
接点開動作する電流検出手段と、その電流検出手段の電
流検出に直ちに応動する電気接触器とを備えた電極ワイ
ヤの離脱検出装置が提供され、電極ワイヤの離脱事故が
発生すると直ちに放電加工電源回路を遮断するようにし
たから、電極ワイヤの離脱によるワイヤカット放電加工
機々体や電極ワイヤ走行路の損傷等、高価な事故を未然
に防止することができるのである。しかも、本発明は、
電極ワイヤの離脱を検出したとき、徒に精巧かつ複雑な
マイクロコンピータや放電加工機制御用のNC制御装置を
介して放電加工機の停止制御を行うようにした高度技術
を駆使するより、むしろ、作動の高信頼性を尊重して電
極ワイヤの離脱が発生したら、放電加工機々体上に絶縁
材を介して取着した単純な金属板等から成る導電部材と
の接触を誘起し、当該導電部材を流れる漏出電流を検知
すると言う簡単な手段を経て直ちに電源遮断が行われ、
ワイヤカット放電加工機の保護を確実に達成したもので
あり、延いては自動結線装置付きワイヤカット放電加工
機の作動信頼性を向上させることができる。
イヤカット放電加工機の電極ワイヤが正常なワイヤ走路
から逸脱ないし離脱すると、その電極ワイヤに接触する
ことにより、ワイヤからの電流の漏出に応動して直ちに
接点開動作する電流検出手段と、その電流検出手段の電
流検出に直ちに応動する電気接触器とを備えた電極ワイ
ヤの離脱検出装置が提供され、電極ワイヤの離脱事故が
発生すると直ちに放電加工電源回路を遮断するようにし
たから、電極ワイヤの離脱によるワイヤカット放電加工
機々体や電極ワイヤ走行路の損傷等、高価な事故を未然
に防止することができるのである。しかも、本発明は、
電極ワイヤの離脱を検出したとき、徒に精巧かつ複雑な
マイクロコンピータや放電加工機制御用のNC制御装置を
介して放電加工機の停止制御を行うようにした高度技術
を駆使するより、むしろ、作動の高信頼性を尊重して電
極ワイヤの離脱が発生したら、放電加工機々体上に絶縁
材を介して取着した単純な金属板等から成る導電部材と
の接触を誘起し、当該導電部材を流れる漏出電流を検知
すると言う簡単な手段を経て直ちに電源遮断が行われ、
ワイヤカット放電加工機の保護を確実に達成したもので
あり、延いては自動結線装置付きワイヤカット放電加工
機の作動信頼性を向上させることができる。
第1図は、本発明の実施例に係るワイヤカット放電加工
機の電極ワイヤ離脱検出装置の構成を回路を含めて示し
た略示機構図であり、第2図は、同検出装置における電
流検知手段を形成するヒューズ装置の詳細な回路構成例
を示した回路図。 10……ワイヤカット放電加工機、 12……コラム、 14……基台、 18……上ヘッド、 24……下アーム、 30……電極ワイヤ、 36……放電加工部、 38a、38b……給電子、 40……ベルト・プーリ式搬送機構、 43……導電部材、 45……ヒューズ、 46……電気接点、 47……電流検出手段、 48……電源投入信号受信回路、 56……電気接触器、 56a……ソレノイド、 56b……接点、 60……DC電源、
機の電極ワイヤ離脱検出装置の構成を回路を含めて示し
た略示機構図であり、第2図は、同検出装置における電
流検知手段を形成するヒューズ装置の詳細な回路構成例
を示した回路図。 10……ワイヤカット放電加工機、 12……コラム、 14……基台、 18……上ヘッド、 24……下アーム、 30……電極ワイヤ、 36……放電加工部、 38a、38b……給電子、 40……ベルト・プーリ式搬送機構、 43……導電部材、 45……ヒューズ、 46……電気接点、 47……電流検出手段、 48……電源投入信号受信回路、 56……電気接触器、 56a……ソレノイド、 56b……接点、 60……DC電源、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−192439(JP,A) 特開 昭60−186325(JP,A) 実開 昭62−51413(JP,U) 実開 昭57−13125(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】ワイヤカット放電加工機における電極ワイ
ヤの走行路からの離脱検出装置において、 該加工機々体のワイヤ供給部から放電加工部を経てワイ
ヤ回収部へ走行する電極ワイヤの走行路における機体上
の1ないし複数位置に絶縁材を介して取着されることに
よりアース電位から電気的に離隔し、かつ走行路から離
脱した電極ワイヤと接触するように設けられた導電部材
と、 前記導電部材とアース電位部との間に挿設されたヒュー
ズ素子および該ヒューズ素子の切断時に開離動作する接
点から成るヒューズ装置によって形成され、電極ワイヤ
の前記離脱、接触に応じて前記導電部材へ流れる電流に
より、前記ヒューズ要素が溶断する時に前記接点が開離
する構成を有した電流検知手段と、 放電加工電源回路内に挿設され、前記電流検知手段の接
点の開離に従って遮断動作する電磁接触器によって形成
され、該接点の開離に応動して前記放電加工電源回路を
遮断するように設けられた電源切断手段とを、 具備して構成されたことを特徴とするワイヤカット放電
加工機の電極ワイヤ離脱検出装置。 - 【請求項2】ワイヤカット放電加工機における電極ワイ
ヤの走行路からの離脱検出装置において、 該加工機々体のワイヤ供給部から放電加工部を経てワイ
ヤ回収部へ走行する電極ワイヤの走行路における機体上
の1ないし複数位置に絶縁材を介して取着されることに
よりアース電位から電気的に離隔し、かつ走行路から離
脱した電極ワイヤと接触するように設けられた導電部材
と、 前記導電部材とアース電位部間に挿設されたサーキット
ブレーカによって形成され、電極ワイヤの前記離脱、接
触に応じて前記導電部材へ流れる電流により、前記サー
キットブレーカが開離作動するように設けられた電流検
知手段と、 前記電流検知手段のサーキットブレーカの開離作動に応
じて放電加工電源回路の放電加工用電力の供給を遮断す
るように設けられた電磁接触器から成る電源切断手段と
を、 具備して構成されたことを特徴とするワイヤカット放電
加工機の電極ワイヤ離脱検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62131733A JP2566956B2 (ja) | 1987-05-29 | 1987-05-29 | ワイヤカット放電加工機の電極ワイヤ離脱検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62131733A JP2566956B2 (ja) | 1987-05-29 | 1987-05-29 | ワイヤカット放電加工機の電極ワイヤ離脱検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63300822A JPS63300822A (ja) | 1988-12-08 |
JP2566956B2 true JP2566956B2 (ja) | 1996-12-25 |
Family
ID=15064922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62131733A Expired - Fee Related JP2566956B2 (ja) | 1987-05-29 | 1987-05-29 | ワイヤカット放電加工機の電極ワイヤ離脱検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566956B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0830336A (ja) * | 1994-07-14 | 1996-02-02 | Advantest Corp | 電子機器の異常温度制御装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6342982Y2 (ja) * | 1980-06-30 | 1988-11-10 | ||
JPS60186325A (ja) * | 1984-03-05 | 1985-09-21 | Brother Ind Ltd | ワイヤーカット放電加工機 |
-
1987
- 1987-05-29 JP JP62131733A patent/JP2566956B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63300822A (ja) | 1988-12-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10442107B2 (en) | Control systems for power tools | |
JPS6263019A (ja) | 自動結線終了検出装置 | |
JP2566956B2 (ja) | ワイヤカット放電加工機の電極ワイヤ離脱検出装置 | |
JPH05200629A (ja) | ワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の切断装置 | |
JPH02237724A (ja) | ワイヤカット放電加工におけるワイヤ電極の切断処理装置及び切断処理方法 | |
JPS6263018A (ja) | ワイヤカツト放電加工機におけるワイヤ電極断線位置検出方法 | |
JPS62267080A (ja) | プラズマト−チしや断回路 | |
JPH0545371B2 (ja) | ||
JPS5973232A (ja) | ワイヤカツト放電加工装置 | |
EP0314796B1 (en) | Wire cut electric spark machine equipped with electric shock prevention means | |
JP2999572B2 (ja) | 放電加工貫通検出装置 | |
JP3744968B2 (ja) | ワイヤ放電加工機の自動ワイヤ供給装置 | |
JPS5927296B2 (ja) | ワイヤカット通電加工装置のワイヤ断線検出方法 | |
JPH0428485B2 (ja) | ||
CN111665789B (zh) | 经济型数控机床门机联动装置及控制方法 | |
KR101179256B1 (ko) | 가용성 와이어를 이용한 아크 용접기 및 이를 이용한 용접방법 | |
JPH0231267Y2 (ja) | ||
JPS59159279A (ja) | 溶接トランス内蔵ガン用電路の短絡および断線検出装置 | |
JPH0596421A (ja) | ワイヤ放電加工装置 | |
US10964661B2 (en) | Wire bonding apparatus, circuit for wire bonding apparatus, and method for manufacturing semiconductor device | |
JP3472625B2 (ja) | プラズマトーチの保護装置 | |
JP3013904B2 (ja) | ワイヤ自動結線装置 | |
JPS6015360A (ja) | ワイヤ残量検出装置 | |
JP4521212B2 (ja) | ワイヤ放電加工機における短絡電流検出装置 | |
JP3003384B2 (ja) | ワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の回収装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |