JP2565393B2 - ステアリングギヤ比可変装置 - Google Patents

ステアリングギヤ比可変装置

Info

Publication number
JP2565393B2
JP2565393B2 JP1031306A JP3130689A JP2565393B2 JP 2565393 B2 JP2565393 B2 JP 2565393B2 JP 1031306 A JP1031306 A JP 1031306A JP 3130689 A JP3130689 A JP 3130689A JP 2565393 B2 JP2565393 B2 JP 2565393B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
shaft
pressure
oil
gear ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1031306A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02212271A (ja
Inventor
政義 西森
寛 吉田
忠夫 田中
広之 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp, Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP1031306A priority Critical patent/JP2565393B2/ja
Priority to US07/475,122 priority patent/US5031714A/en
Priority to GB9002696A priority patent/GB2228907B/en
Priority to DE4003981A priority patent/DE4003981C2/de
Priority to KR1019900001627A priority patent/KR930002434B1/ko
Publication of JPH02212271A publication Critical patent/JPH02212271A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2565393B2 publication Critical patent/JP2565393B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D3/00Steering gears
    • B62D3/02Steering gears mechanical
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/008Changing the transfer ratio between the steering wheel and the steering gear by variable supply of energy, e.g. by using a superposition gear
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/06Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D7/00Steering linkage; Stub axles or their mountings
    • B62D7/06Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins
    • B62D7/14Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering
    • B62D7/146Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by comprising means for steering by acting on the suspension system, e.g. on the mountings of the suspension arms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D7/00Steering linkage; Stub axles or their mountings
    • B62D7/06Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins
    • B62D7/14Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering
    • B62D7/15Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels
    • B62D7/1554Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels comprising a fluid interconnecting system between the steering control means of the different axles
    • B62D7/1563Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels comprising a fluid interconnecting system between the steering control means of the different axles provided with fluid control means

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Controls (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車に使用され、ステアリングホイールの
操舵角に対する操舵車輪の発生舵角を可変とするステア
リングギヤ比可変装置の改良に関する。
(従来の技術) ステアリングギヤ比可変装置の従来例として、例えば特
公昭54-34212号公報に示されるものが知られている。
これは、ステアリングシャフトの中間部分に遊星歯車式
のギヤ比可変機構を介在させ、ギヤ比可変機構の作動に
よってステアリングギヤ比を可変とするものとなってい
た。すなわち、このギヤ比可変機構の構成は、プラネタ
リギヤキャリアが相互に連結された2組の遊星歯車機構
の第1組側のサンギヤに入力軸を連結すると共に第2組
側のサンギヤに出力軸を連結し、第2組側のリングギヤ
にアクチューエタによる差動入力を与えて、入力軸の回
転量に対する出力軸の回転量を制御可能とするものとな
っていた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のステアリングギヤ比可変装置
は、遊星歯車式のギヤ比可変機構を使用するものであっ
たため、ギヤのバックラッシュによってハンドルにガタ
を生じやすい欠点があった。
また、パワーステアリング装置を装着した場合には、ギ
ヤの回転に対するフリクションによって操舵トルク−油
圧特性に過大なヒステリシス(ハンドルの切込み側と戻
し側とでパワーステアリング発生油圧が大きく異なって
しまう)が生じやすい不都合があッた。
さらに、構造が複雑で大型である欠点があり、特にハン
ドル過大入力に対するギヤ強度も確保しなければならな
い点や、リングギヤをアクチュエータにより作動させな
ければならない点等から小型化が非常に困難で、車載す
るには多大なスペースを必要とする問題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記の課題を解決するために創案されたもの
で、ステアリングホイール側に連結される入力軸と、ス
テアリングギヤボックス側に連結される出力軸と、上記
入力軸と上記出力軸とを連結し該入力軸と出力軸との相
対回転変位を許容する第1トーションバーと、上記入力
軸と上記出力軸の間に介装され該入力軸と出力軸の相対
回転変位に応じてパワーステアリング装置のアシスト油
圧または油量を調整するバルブ手段とを備えたステアリ
ング装置において、上記入力軸を、ステアリングホイー
ル側に連結される第1ステアリングシャフトと、出力軸
側に連結されると共に上記第1ステアリングシャフトと
軸周り方向において隙間を有して互いに噛み合って設け
られる第2ステアリングシャフトと、上記第1ステアリ
ングシャフトと上記第2ステアリングシャフトとを連結
し該第1ステアリングシャフトと第2ステアリングシャ
フトとの相対回転変位を許容する第2トーションバー
と、上記第1ステアリングシャフトと上記第2ステアリ
ングシャフトとの間に介装され上記第1ステアリングシ
ャフトと第2ステアリングシャフトに強制的に相対回転
変位を発生させるアクチュエータを有するギヤ比可変機
構とによって構成し、上記アクチュエータは、ステアリ
ングホイールの操舵速度に応じて上記隙間の量を調整し
て、ステアリングホイールの回転操作量に対する上記入
力軸と上記出力軸との相対回転変位量を変化させること
を特徴とするステアリングギヤ比可変装置である。
(作用) 本発明によれば、第2トーションバーによって相互に連
結された第1ステアリングシャフトと第2ステアリング
シャフトとは軸回り方向において隙間を有して相互に噛
み合っているため、この隙間の量を強制的に変化させる
と、該隙間の変化に応じてステアリングホイールの操舵
角に対する操舵車輪の発生舵角が変化する。そして、こ
の隙間の量の調整がアクチュエータの作動によりなされ
るものであり、アクチユエータが作動していない状態で
は第1ステアリングシャフトからの入力が第2トーショ
ンバーを介してそのまま第2ステアリングシャフトに伝
達されるが、アクチュエータが作動して操舵速度に応じ
た量だけ第2トーションバーを強制的に捩じりながら該
隙間の量を変化させると、第1ステアリングシャフトの
回転角と第2ステアリングシャフトの回転角との間に差
が生じて実質的なステアリングギヤ比が変化するもので
ある。
(実施例) 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明
する。
第1〜第17図は本発明の第一実施例を示すもので、前後
輪の舵角を制御する四輪操舵装置の前輪操舵系に本発明
を適用したものである。
第7,8図は、この四輪操舵装置の概略構成図である。左
右の前輪1L,1Rは、ナックル2L,2Rに回転自在に支持され
ている。また、ナックル2L,2Rは、タイロッド3L,3Rを介
してパワーステアリング装置4のピストンロッド5の左
右端に連結されている。ピストンロッド5は、シリンダ
6を挿通して設けられ、シリンダ6内にシリンダ6内を
左右の圧力室7L,7Rに隔成するピストン8を有してい
る。また、ピストンロッド5はステアリングギヤボック
ス9内のピニオン39に噛み合うラックを有している。ス
テアリングホイール10からの操舵入力をコラムシャフト
11から受ける第1ステアリングシャフト12と、ステアリ
ングギヤボックス9に連結される第2ステアリングシャ
フト13との間にはギヤ比可変機構14が介装されている。
このため、ステアリングホイール10からの操舵入力は、
ギヤ比可変機構14を介してステアリングギヤボックス9
に伝達されるものとなっている。また、第2ステアリン
グシャフト13とピニオンギヤ39との間には自体公知のパ
ワーステアリング用バルブ180が設けられており、圧力
室7L,7Rへの油圧の供給を制御するものとなっている。
なお、パワーステアリング装置4用のオイルポンプ15
は、エンジン16により駆動され、エンジン16の回転数が
所定値以上に達した後はエンジン回転数の上昇と共に吐
出流量が低下する形式のものが使用されている。
ここで、ギヤ比可変機構14およびステアリングギヤボッ
クス9の詳細構造について第1〜6図に基づいて説明す
る。
第7,8図に示したコラムシャフト11の下端は、第1図に
示すユニバーサルジョイント17に連結されており、この
ユニバーサルジョイント17は第1ステアリングシャフト
12の上端にセレーション結合されている。第1ステアリ
ングシャフト12の下端部には円環状の第1ロータ18が一
体に形成されており、第2,4図に示す断面図からも明ら
かなように第1ロータ18の下端部には軸方向に突出して
形成され軸中心からオフセットして配置された3つの第
1爪部19が下端面周方向に沿って等間隔に設けられてい
る。また、第2ステアリングシャフト13の上端部には、
円環状の第2ロータ20が一体に形成されており、第2,4
図に示す断面図からも明らかなように第2ロータ20の上
端部には軸方向に突出して形成され軸中心からオフセッ
トして配置された3つの第2爪部21が上端面周方向に沿
って等間隔に設けられている。そして、第1ロータ18と
第2ロータ20とは、3つの第1爪部19と3つの第2爪部
21とを軸回り方向に対して相互に噛み合わせて設けられ
ており、各爪部19,21間には隙間S1,S2が残されている。
そして、各第1爪部19の一方の側面には油圧により突没
して第2爪部の対向する側面に当接する第1プランジャ
22がそれぞれ設けられており、また各第2爪部21の一方
の側面には油圧により突没して第1爪部の対向する側面
に当接する第2プランジャ23がそれぞれ設けられてい
る。さらに、各第1爪部19には第1プランジャ22の突出
量を調整する油圧室24が設けられており、同様に各第2
爪部21には第2プランジャ23の突出量を調整する油圧室
25が設けられている。なお、プランジャ22,23および油
圧室24,25は、アクチュエータをなすものである。
このため、油圧室24に圧油が導入されて各第1プランジ
ャ22が突出すると隙間S2が減少して隙間S1が増大するこ
とにより第2ロータ20が第1ロータ18に対して第4図中
時計回り方向に相対回転して第5図に示すような状態に
なり、逆に油圧室25に圧油が導入されて各第2プランジ
ャ23が突出すると隙間S1が減少して隙間S2が増大するこ
とにより第2ロータ20が第1ロータ18に対して第4図中
反時計回り方向に相対回転して第6図に示すような状態
になるものとなっている。なお、このように第1ロータ
18と第2ロータ20との間に位相ずれが生じる状態では、
後述する上部トーションバー38U(第2トーションバー
に相当)が強制的に捩じられることとなる。
また、各ロータ18,20の外周部には、第3図に詳細を示
すようにケーシング26の内周との間にそれぞれ環状油路
27,28を形成する導油リング29,30がそれぞれ固定されて
おり、第1爪部19には油圧室24と環状油路27とを連通す
る油路31が、また第2爪部21には油圧室25と環状油路28
とを連通する油路32がそれぞれ穿設されている。ケーシ
ング26には、環状油路27に連通する第1ポート33と、環
状油路28に連通する第2ポート34とがそれぞれ設けられ
ている。
第2ステアリングシャフト13の下部は第1図に示すよう
に、自体公知のパワーステアリング装置用バルブ180の
インナバルブ35を構成するものとなっており、外周側に
位置する第3ステアリングシャフト36に形成されたアウ
タバルブ37と協動してパワーステアリング装置4の作動
を制御するものとなっている。すなわち、第2ステアリ
ングシャフト13は通常のパワーステアリング装置のバル
ブインプット軸(入力軸)に、また第3ステアリングシ
ャフト36はバルブアウトプット軸(出力軸)に相当する
ものである。また、上記の第1および第2ステアリング
シャフト12,13は、通常に使用されているバルブインプ
ット軸(入力軸)を上下に2分割したものと表現するこ
ともできる。
第1、第2及び第3ステアリングシャフト12,13,36は、
ピン43,45,46により上下2段式のトーションバー38を介
して相互に連結されている。このトーションバー38はス
テアリングシャフト12,13間を連結する上部38Uの剛性
が、ステアリングシャフト13,36間を連結する下部38Lの
剛性より5〜10倍以上高いものとなっている。これは、
第1ステアリングシャフト12に入力される操舵力を上部
トーションバー38Uを介して第2ステアリングシャフト1
3に伝達させるためである。そして、ギヤ比可変機構14
の作動によるステアリングシャフト12,13間の位相ずれ
は、上部トーションバー38が強制的に捩じられることに
よって許容されるものとなっている。一方、パワーステ
アリング装置4は、下部トーションバー38L(第1トー
ションバーに相当)の捩じれ量(第2ステアリングシャ
フト13に入力される操舵力)に応じた油圧を発生するも
のとなっている。なお、第1図中、39は第3ステアリン
グシャフトの下端に形成されたピニオンギヤ、40はピス
トンロッド5に形成されてラックギヤ、41はパワーステ
アリング装置用の給油ポート、42は同排油ポートであ
る。
次に、第7,8図に基づき後輪操舵系について説明する。
左右の後輪82L,82Rは、トーコントロール機構付ダプル
ウイッシュボーン式の後輪サスペンションのトレーリン
グアーム87の後端に回転支持されている。すなわち、後
輪サスペンションは、クロスメンバ83に、アッパアーム
84およびロワアーム85で構成される上下一対のラテラル
アームと、トーコントロールアーム86とを設けるととも
に、トーコントロールアーム86とトレーリングアーム87
の前端とを中間関節で連結する一方、各ラテラルリンク
84,85とトレーリングアーム87の後端とボールジョイン
トにより連結して構成されている。この中間関節は、回
転軸線を鉛直方向に配置したピン等の枢支軸89を有して
構成されており、このため、中間関節点の車幅方向変位
によって後輪82L,82Rの操舵が可能になるものとなって
いる。
そして、トレーリングアーム87,87の前端が、左右のタ
イロッドを介して後輪操舵用のリヤパワーシリンダ90の
左右出力端に連結されており、リヤパワーシリンダ90は
クロスメンバ83に固定されている。このリヤパワーシリ
ンダ90は、二連式のもので、中央に大径なシリンダ室91
が形成されると共に両側に小径なシリンダ室92R,92Lが
形成されたシリンダ94内に、シリンダ室91に応じた径の
ピストン部95aを中央部に有すると共にその両側にシリ
ンダ室92R,92Lに応じた径のピストン部95bを有してなる
ピストンロッド95がスライド自在に設けられて構成され
ている。そして、ピストン部95aで区画される大径なシ
リンダ室91内に同相操舵用の油圧出力を受ける左右の圧
力室97L,97Rが形成されると共に、シリンダ室92R,92Lに
は逆相操舵用の油圧が作用するものとなっており、ピス
トンロッド95の車幅方向変位によって後輪82L,82Rが左
右に操舵されるものとなっている。左右の圧力室97L,97
Rは油路99L,99Rを介して同相操舵用のコントロールバル
プ98に接続されており、シリンダ室92R,92Lは油路101L,
101Rを介して補助操舵用のコントロールバルブ100に接
続されている。
同相操舵用のコントロールバルプ98は、第9図に示すよ
うに絞り制御型のスプールバルブにて構成されており、
両端を左右一対のスプリング220にて中立付勢され3つ
のランド部を有するスプール221がシリンダ状のケース1
02内に設けられている。そして、ケース102には、圧油
が流入する二つの流入ポート225L,225Rと、流入ポート2
25L,225R間に設けられ圧油を排出するリターンポート22
4と、流入ポート225L,225Rとリターンポート224との間
にそれぞれ設けられた左右の出力ポート226L,225Rが設
けられている。そして、スプール221の変位に応じて3
つのランド部が、隣合う各ポート間の連通・絞り量を変
化させ、これにより左右の出力ポート226L,225R間の差
圧が制御されるものとなっている。また、ケース102内
におけるスプール221の両側には、スプール221の作動を
制御するためのパイロット圧が導入される左右のパイロ
ット圧室228L,228Rが設けられており、各パイロット圧
室228L,228Rは、それぞれパイロット油路103L,103Rを介
してパワーステアリング装置4の左右の圧力室7L,7Rに
連通されている。二つの流入ポート225L,225Rは油路222
を介してオイルポンプ105の吐出口に接続されており、
このオイルポンプ105は、後輪駆動用のディファレンシ
ャル装置内のリングギヤにより駆動され、油路223を介
してリザーバタンク106内のオイルを吸入して車速に応
じた油量を吐出するものとなっている。なお、オイルポ
ンプ105の吐出口には第8図に示すようにリリーフ弁190
が設けられており、相当な高速域に対応する所定車速以
上では流量が一定になるものとなっている。また、リタ
ーンポート224は油路229を介してリザーバタンク106に
接続されており、左右の出力ポート226L,225Rは、油路9
9L,99Rを介してリヤパワーシリンダ90の左右の圧力室97
L,97Rに接続されている。
上記のような構成を有する同相操舵用のコントロールバ
ルプ98は、パワーステアリング装置4の発生油圧により
スプールの移動量(絞り量)が制御されると共に、車速
に応じて流入するオイルの流入量が制御されるものとな
っている。このため、左右の出力ポート226L,225R間
(圧力室97L,97R間)に発生する差圧は、パワーステア
リング装置4の発生油圧が高い程(操舵力が大きい
程)、車速が速い程大きくなり、リヤパワーシリンダ90
が発生する同相操舵方向の力はこの差圧に応じて増大す
るものとなる。
第10図は、補助操舵用のコントロールバルブ100の詳細
構造を示すものである。このコントロールバルブ100
は、スプールバルブ式の4ポート絞り切換弁であり、シ
リンダ状のケース107内に3つのランド部を有するスプ
ール110が設けられ、スプール110は、両端部をケース内
面に形成された軸受部111に支持されてケース107の軸心
方向にスライド自在に配置されている。スプール110の
両端とケース107の両端との間には一対のスプリング112
L,112Rが介装されており、スプール110を中立位置に付
勢している。これらのスプリング112L,112Rは、ケース1
07の軸受部111外側に形成された左右のパイロット圧導
入室108L,108R内に収容されており、パイロット圧導入
室108L,108Rは油路109L,108Rを介して、パワーステアリ
ング装置4の左右の圧力室7L,7Rに連通された油路103L,
103Rの中途部にそれぞれ接続されている。
ケース107内の軸受部111で挟まれた内周部は拡径されて
おり、スプール110のこの拡径部分に位置する中央部分
には、上記の拡径された内周部部分に対応した外径を有
するスリーブ114がスライド自在に設けられている。こ
のスリーブ114の両端は、スプール110に固定された一対
のスプリング115L,115Rによってスプール110に対して中
立付勢されている。そして、スリーブ114端部と軸受部1
11とにより形成される空間は、ばね室を兼ねる受圧室11
7L,117Rを構成している。
スリーブ114で覆われたスプール110の外周面には、3つ
のランドの間に位置する環状の溝部で構成された2つの
室119,120が並設されている。またスリーブ114の内周面
には、室119,120の境界部分に位置して、環状の溝部で
構成された3つの室121〜123が設けられている。そのう
ちの室119,120はそれぞれスリーブ114およびケース107
内周面に形成された通路空間124,125を通じて、ケース1
07外周に穿設した左右の出力ポート126L,126Rに連通し
ている。そして、これら出力ポート126L,126Rは、それ
ぞれ油路101L,101Rを介してリヤパワーシリンダ90のシ
リンダ室92R,92Lに接続されている。また、室122は通路
空間128を介してケース107に設けた流入ポート129に連
通しており、この流入ポート129は、油路130を介して前
記のオイルポンプ15と共にエンジン16により駆動される
定流量型のオイルポンプ131の吐出口に接続されてい
る。このオイルポンプ131の吐出流量特性は第11図に示
すようなものとなっており、ポート129に一定流量のオ
イルを供給できるようになっている。
また、残る室121,123は、それぞれスリーブ114およびケ
ース104内周面に形成された通路空間133,134を通じ、ケ
ース外周に穿設したリターンポート135,136に連通して
いる。そして、これらリターンポート135,136は油路137
で並列に接続されて、上記のリザーバタンク106に接続
されている。この並列な油路137には、油路138,139を介
して、スリーブ両側に形成された前記の受圧室117L,117
Rが並列に接続されオイルポンプ131からのオイルを受圧
室117L,117Rに流入できるようにしている。油路138,139
にはそれぞれリザーバタンク106側への流れを規制する
ための逆止弁140L,140Rが設けられている。
さらに逆止弁140Lおよび受圧室117L間の連通部分と、逆
止弁140Rおよび受圧室117R間の連通部分と間には、可変
オリフィス141(あるいは可変チョーク)を介装した差
圧発生用の連通路142が接続されている。そして、可変
オリフィス141は、ディファレンシャル装置により駆動
される前記のオイルポンプ105から得られる第12図に示
すような特性の油圧によって作動し、車速に応じて絞り
量が変化するものとなっている。この可変オリフィス14
1は、具体的には第13図に示すように、可変絞りスプー
ル136とケーシング53との間のオーバラップ量を制御す
ることにより連通路142の絞り量を調整できるようにし
たものである。すなわち、ばね49により連通路142の絞
り量を増大する方向にばね付勢されて連通路142に介装
された可変絞りスプール136の両側に、油路51,52を介し
て、オイルポンプ105の吐出油路に介装した絞り50の上
流圧と下流圧とを差圧として作用させ、車速の増大に伴
い絞り量を減少させるものとなっている。
上記のような構成を有するコントロールバルブ100は、
パイロット圧室に導入されるパワーステアリング装置発
生油圧に応じてスプール110がスライド変位するが、ス
リーブ114は両端部の受圧室117L,117R間が絞り141を介
して連通されていることによりスプール110の変位速度
が速い場合にはスプール110の変位に即座に追従するこ
とができず、遅れて追従するようになる。このようにし
てスプール110とスリーブ114との間に相対変位が発生す
るとスプール110外周とスリーブ114内周によって構成さ
れるバルブによって、その相対変位に応じた油圧が差圧
として出力ポート126L,126Rに出力されることになる。
すなわち、コントロールバルブ100から出力される油圧
は、スプール110とスリーブ114との間の相対変位が大き
い程大きくなるものであり、スプール110の変位速度に
影響するパワーステアリング油圧の変動率が大きいほ
ど、またスリーブ114の変位抵抗となる可変絞り141の絞
り量を制御する車速が低いほど出力される油圧は大きく
なる。そして、コントロールバルブ100から出力される
油圧は、リヤパワーシリンダ90のシリンダ室92R,92Lに
供給され、後輪を前輪とは逆相方向に操舵させる力とし
て作用する。なお、可変絞り141は微分要素として作用
するものであるため、前輪操舵時であっても保舵状態の
ようなパワーステアリング油圧の変動がなくなる状態で
はスプリング115L,115Rによってスリーブ114がスプール
110に対して中立位置に戻るため発生油圧はなくなる。
このため、コントロールバルブ100からの油圧出力は近
似的にステアリングホイールの操舵速度に応じて制御さ
れるものとなる。
リヤパワーシリンダ90は、同相操舵用のコントロールバ
ルブ98から圧力室97L,97Rに作用する同相操舵力と、補
助操舵用のコントロールバルブ100からシリンダ室92R,9
2Lに作用する逆相操舵力との合成力によって、その作動
方向および作動量が制御されるものとなっており、換言
すれば二つの対向入力の合成値に応じて後輪を操舵変位
させるものとなっている。
また、補助操舵用のコントロールバルブ100の出力ポー
トに接続された油路101L,101Rの中途部には、前述した
ギヤ比可変機構14の第2ポート34および第1ポート33が
油路145L,145Rを介してそれぞれ連通されており、コン
トロールバルブ100からの出力油圧が前輪の舵角を切り
増しする方向にギヤ比可変機構14にも作用するものとな
っている。このため、コントロールバルブ100は後輪の
逆相操舵と前輪の進相操舵(切り増し)とを統合して制
御するものとなっている。
続いて、上記のような構成を有する四輪操舵装置の作用
について説明する。
直進走行状態からステアリングホイール10を右方向に操
舵した場合、ステアリングホイール10からの操舵入力
は、コラムシャフト11から第1ステアリングシャフト12
に伝達され、さらに上部トーションバー38Uを介して第
2ステアリングシャフト13に伝達される。第2ステアリ
ングシャフト13に入力された操舵力は下部トーションバ
ー38Lを介して第3ステアリングシャフト13に伝達され
ようとするが、下部トーションバー38Lの捩じり剛性が
小さいことにより、下部トーションバー38Lが捩じれイ
ンナバルブ35とアウタバルブ37との間に位相ずれが発生
し、公知のパワーステアリング作動が得られる。即ち、
パワーステアリングバルブ180から出力される油圧は、
シリンダ6の右側の圧力室7Rに作用し、前輪の右操舵を
パワーアシストする。この状態でシリンダ6の右側の圧
力室7Rは高圧状態に、また左側の圧力室7Lは低圧状態に
なっており、この左右の圧力室7L,7Rの圧力状態がそれ
ぞれ油路103L,103Rを介して、同相操舵用のコントロー
ルバルブ98および補助操舵用のコントロールバルブ100
にパイロット圧として導入される。
同相操舵用のコントロールバルブ98においては、パイロ
ット圧室228Rが高圧、パイロット圧室228Lが低圧にな
り、スプール221がパワーステアリング油圧に応じて図
中左方に変位する。このため、スプールの変位とオイル
ポンプ105から供給される油量に応じて発生する油圧
は、出力ポート226Lが高圧、出力ポート226Rが低圧とな
って、それぞれ油路99L,99Rを介してリヤパワーシリン
ダ90の左右の圧力室97L,97Rに作用することになる。こ
れによって、リヤパワーシリンダ90のピストンロッドに
は、左側の圧力室97Lから後輪を右方向(同相方向)に
操舵させる油圧が作用することになり、この油圧力は車
速とパワーステアリング発生油圧に応じたものとなる。
一方、補助操舵用のコントロールバルブ100において
は、油路109L,109Rを介して導入されるパワーステアリ
ング発生油圧により、パイロット圧室108Rが高圧、パイ
ロット圧室108Lが低圧となり、スプール110がパワース
テアリング油圧に応じて図中左方に変位する。このスプ
ール110の変位速度はパワーステアリング油圧の変化速
度に対応したものとなるが、スプール110にスプリング1
15L,115Rを介して中立付勢されたスリーブ114は、その
両側に設けられた受圧室117L,117Rが絞り141を介して連
通されこの絞り141が受圧室117L,117Rの体積変化に対す
る抵抗として作用するので、スプール110の変位にその
まま追従することはできない。このため、一時的にスプ
ール110のみが左方に大きく変位してスリーブとの間に
相対変位を発生する状態が生じるが、やがてスプリング
力によりスリーブ114も追従して変位することになる。
この一時的に生じる相対変位は、スプールの変位速度が
速いほど(パワーステアリング油圧の変化率が大きいほ
ど)また絞り量が大きい程(車速が低いほど)大きいも
のとなる。上記の相対変位が発生した状態においては、
オイルポンプ131から供給される油量は一定であるの
で、主としてこの相対変位量のみに応じた油圧が発生
し、出力ポート126Rが高圧、出力ポート226Lが低圧とな
って、それぞれ油路101R,101Lを介してリヤパワーシリ
ンダ90のシリンダ室92R,92Lに作用することになる。こ
れによって、リヤパワーシリンダ90のピストンロッドに
は、右側のシリンダ室97Rから後輪を左方向(逆相方
向)に操舵させる油圧が作用することになり、この油圧
力は車速が低い程またパワーステアリング油圧の変化率
が大きい程大きなものとなる。なお、コントロールバル
ブ100における、入力パイロット圧と発生油圧の関係は
第14図に示すようになる。
そして、リヤパワーシリング90においては、圧力室97L
に作用する後輪を右方向(同相方向)に操舵させる油圧
と、シリンダ室97Rに作用する後輪を左方向(逆相方
向)に操舵させる油圧とが対向してピストンロッドに作
用することになり、両者の合成力によってピストンロッ
ドピストンロッドの作動が制御されることになる。すな
わち、パワーステアリング油圧に対応して発生する同相
操舵力と、パワーステアリンダ油圧の変化率に対応して
発生する逆相操舵力の関係は、第15図に示すようにな
り、両操舵力が合成されることによって第16図のような
特性の後輪舵角が発生するものとなっている。
つまり、中立状態からステアリングホイールを操舵操作
する場合のようにパワーステアリング油圧が上昇する場
合には、パワーステアリング油圧と共に増大する同相方
向の後輪舵角が、パワーステアリング油圧の変化率に応
じて減少されることになり、実質的には、前輪の操舵初
期に後輪が一瞬逆相方向に操舵された後、同相方向に操
舵される現象が発生する。また、車速が高いほど、同相
操舵力が増大し逆相操舵力が低下するので、操舵初期の
逆相操舵量が少なくなるとともに同相方向への操舵角が
増大する。車速が低い場合は、逆に同相操舵力が低下し
逆相操舵力が増大するので、操舵初期の逆相操舵量が大
きくなるとともに同相方向への操舵角が減少する。
また、ステアリングホイールが保舵状態にある場合のよ
うにパワーステアリング油圧に変化が発生しない場合に
は、コントロールバルブ100からの油圧出力はなくなる
ので、パワーステアリング油圧に応じた同相方向の後輪
舵角が得られることになる。
さらに、ステアリングホイールを操舵状態から中立方向
に戻す場合のようにパワーステアリング油圧が減少する
場合は、コントロールバルブ100からの油圧出力が逆転
するので、パワーステアリング油圧と共に減少する同相
方向の後輪舵角が、パワーステアリング油圧の変化率に
応じて増加されることになる。
ところで、補助操舵用のコントロールバルブ100から出
力される油圧は、上記のようにリヤパワーシリンダ90に
作用して後輪舵角を逆相方向に補正するほか、油路145
L,145Rを介してギヤ比可変機構14にも作用する。ステア
リングホイール10の右操舵時にコントロールバルブ100
の出力ポート126Rに発生する高油圧は、油路101R,145R
を介して第1ポート33に導入され、更に環状油路27,油
路31を介して第1爪部の油圧室24に供給される。一方、
第2爪部の油圧室25は、油路32,28,第2ポート34,油路1
45L,101Lを介してコントロールバルブ100の出力ポート1
26Lに連通されているため、低圧状態となる。そして油
圧室24に供給される油圧によって第1プランジャ22が突
出し、上部トーションバー38Uを捩じりながら第1ロー
タ18と第2ロータ20との間に相対変位が発生し、油圧室
25が低圧状態にある第2プランジャ23は没入する。この
状態は、第4図に示す隙間S1が増大し隙間S2が減少する
状態であり、第2ロータ20が第1ロータ18に対して右回
り方向(図中時計回り方向)に相対回転することにな
る。即ち、ステアリングホイール入力により右回転して
いる第1ステアリングシャフト12に対して、第2ステア
リングシャフト13が更に右回転させられることになり、
第2ステアリングシャフト13はステアリングホイール10
の舵角以上に回転することとなる。これによって、等価
的なステアリングギヤ比が変化し、パワーステアリング
油圧の変化率に応じて前輪の舵角を増加させる進相制御
が達成される。なお、コントロールバルブ100の油圧出
力は、パワーステアリング油圧が変化する時のみに発生
するので、第17図に示すように上記の進相制御はステア
リングホイールを切り込む時に発生し、保舵状態になる
とこの進相制御は停止される。また、ステアリングホイ
ールを操舵状態から中立方向に戻す場合のようにパワー
ステアリング油圧が減少する場合は、コントロールバル
ブ100からの油圧出力が逆転するので、前輪の舵角は、
パワーステアリング油圧の変化率に応じて減少されるこ
とになる。
なお、ギヤ比可変機構14は、ステアリングホイール10に
過大な入力が作用して上部トーションバー38Uが折損し
た場合には、第1爪部19と第2爪部21とが直接当接して
ステアリングホイール10の操舵力を第2ステアリングシ
ャフト12に伝達することができるものとなっている。
上記実施例による四輪操舵装置によれば、実質的に操舵
力に対応したパワーステアリング油圧に応じて制御され
る同相制御に対して、実質的に操舵速度に対応するパワ
ーステアリング油圧変動率に応じて後輪舵角を減少させ
ると共に前輪舵角を増加させるので、車両のヨー応答と
横加速度応答とを共に向上させることができ、操舵応答
性と操縦安定性を高い次元で両立できる効果を奏する。
また、同時に旋回過渡時の重心スリップ角を0がゼロに
近づき、旋回フィーリングが向上する効果を奏する。さ
らに、上記四輪操舵装置は全油圧制御により達成される
ので、信頼性および耐久性に優れる利点もある。
特に、上記実施例におけるステアリングギヤ比可変装置
によれば、2分割されたステアリングシャフト12,13を
軸回り方向において隙間を有して噛み合わせ、この隙間
の量をプランジャによって制御することにより、等価的
なステアリングギヤ比を可変とするものであるため、従
来の遊星歯車機構を用いたものに比べて、構造が簡単で
且つ小型である効果を奏する。
また、トーションバが折損した場合でも、ステアリング
シャフト12,13の軸回り方向の噛み合いにより操舵入力
を伝達できるため、特別な構成を用いることなくフェー
ルセーフ性を確保することができる効果を奏する。
また、従来の遊星歯車機構を用いるもののようにギヤの
バックラッシュや回転抵抗が問題になることがなく、ガ
タが生じることもないしパワーステアリング装置の操舵
トルク−油圧特性に過大なヒステリシスが生じることも
ない利点がある。
次に、本発明の第二実施例について、第18,19図に基づ
き説明する。なお、第二実施例の説明において、上記第
一実施例と実質的に同一の部材には共通の符号を付し、
その詳細な説明は省略する。
この第二実施例は、第一実施例に於けるプランジヤ22,2
3を廃して、第1及び第2爪部58,59間に油圧室60,61を
形成し、この油圧室60,61への油圧を給排することによ
り、等価的なステアリングギヤ比の可変を可能とするも
のである。
すなわち、第1ステアリングシャフト12の設けられた第
1ロータ18の下端および第2ステアリングシャフトに設
けられた第2ロータ20の上端には、それぞれ軸方向に突
出し軸中心からオフセットして配置された4つの第1爪
部58および第2爪部59が周方向に等間隔にもうけられて
いる。これらの第1爪部58および第2爪部59は軸回り方
向に対して相互に噛み合って設けられており、各爪部5
8,59間には第19図に示すように隙間が設けられており、
この隙間が油圧室60,61として構成されている。第2ロ
ータ20の外周部には導油リング62が固定されており、こ
の導油リング62は油圧室60,61の外周壁を構成してい
る。また、油圧室60,61の内周壁は第1ロータ18のボス
部63により構成されている。導油リング62は、ケーシン
グ26内周に固定された導油ライナ64との間に上下2条の
環状油路65,66を形成しており、環状油路65は油圧室60
に連通されると共に、環状油路66は油圧室61に連通され
ている。また、導油ライナ64はケーシング26との間に上
下2条の環状油路67,68を形成しており、環状油路67は
ケーシング26に穿設された第1ポート33と環状油路65に
連通され、環状油路68は第2ポート34と環状油路65に連
通されている。このため、油圧室60は第1ポート33に、
また油圧室61は第1ポート34にそれぞれ常時連通されて
いる。ここで、前記第一実施例の説明と同様に、ステア
リングホイールの右操舵に際して本第二実施例の第1ポ
ート33にコントロールバルブ100からの油圧が供給され
た場合について説明すると、環状油路67,65を介して油
圧室60に高油圧が導入されると、上部トーションバー38
Uが強制的に捩じられて油圧室60が拡大するとともに油
圧室61が縮小されるので、第2ステアリングシャフト13
は第1ステアリングシャフト12に対して右方向(第19図
中時計回り方向)に相対回転する。これによって、第2
ステアリングシャフト13は操舵入力より更に回転するこ
とになり、前記第一実施例の場合と同様に等価的なステ
アリングギヤ比が変化して、前輪は進相制御されること
になる。
上記第二実施例によれば、第一実施例と同様の効果が得
られるほか、第1および第2ステアリングシャフト間に
設けられる隙間を圧力室60,61として構成し、この圧力
室60,61を実質的なアクチュエータとして機能させるよ
うにしたので、第一実施例に比べて構造がより簡素化さ
れる利点がある。
なお、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、ステアリングギヤ比可変装置単独で使用してもよ
く、また発明の構成を逸脱しない範囲内で種々の変形実
施が可能であることは言うまでもない。
(発明の効果) 以上、実施例とともに具体的に説明したように、本発明
によれば、構造が簡単で且つ小型化が容易でフェールセ
ーフ性にも優れ、しかもステアリング系に悪影響を与え
ることがないステアリングギヤ比可変装置を提供する効
果を奏する。
更には、操舵速度に応じて舵角比を変化させることによ
り車両のヨー応答と横加速応答とを共に向上させること
ができ、操舵応答性と操縦安定性を高い次元で両立でき
る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1〜第17図は本発明の第1実施例を示すもので、第1
図はステアリングギヤ比可変装置の縦断面図、第2図は
同斜視断面図、第3図は第1図の要部拡大図、第4図は
第3図のIV-IV矢視図、第5,6図は第4図に対応する作動
説明図、第7図は第1図のステアリングギヤ比可変装置
が適用される四輪操舵装置の概略構成図、第8図は同油
圧回路図、第9図はコントロールバルブ98の構成図、第
10図はコントロールバルブ100の構成図、第11図はオイ
ルポンプ131の流量特性図、第12図は可変絞り141に供給
される制御圧特性図、第13図は可変絞り141の構成図、
第14図はコントロールバルブ100における入力パイロッ
ト圧と出力油圧の関係を示す説明図、第15図はリヤパワ
ーシリンダ98に供給される同相操舵力と逆相操舵力の特
性を示す説明図、第16図は後輪の舵角特性図、第17図は
前輪の舵角特性図であり、第18図は第二実施例を示す第
1図対応図、第19図は第18図のXIX-XIX矢視図である。 9……ステアリングギヤボツクス 10……ステアリングホイール 12……第1ステアリングシャフト 13……第2ステアリングシャフト 14……ギヤ比可変機構,22……第1プランジャ 23……第2プランジャ,24,25……油圧室 38……トーションバー,S1,S2……隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 広之 愛知県岡崎市橋目町字中新切1番地 三 菱自動車エンジニアリング株式会社岡崎 事業所内 審査官 山内 康明 (56)参考文献 特開 昭62−8863(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングホイール側に連結される入力
    軸と、ステアリングギヤボックス側に連結される出力軸
    と、上記入力軸と上記出力軸とを連結し該入力軸と出力
    軸との相対回転変位を許容する第1トーションバーと、
    上記入力軸と上記出力軸の間に介装され該入力軸と出力
    軸の相対回転変位に応じてパワーステアリング装置のア
    シスト油圧または油量を調整するバルブ手段とを備えた
    ステアリング装置において、 上記入力軸を、ステアリングホイール側に連結される第
    1ステアリングシャフトと、出力軸側に連結されると共
    に上記第1ステアリングシャフトと軸周り方向において
    隙間を有して互いに噛み合って設けられる第2ステアリ
    ングシャフトと、上記第1ステアリングシャフトと上記
    第2ステアリングシャフトとを連結し該第1ステアリン
    グシャフトと第2ステアリングシャフトとの相対回転変
    位を許容する第2トーションバーと、上記第1ステアリ
    ングシャフトと上記第2ステアリングシャフトとの間に
    介装され上記第1ステアリングシャフトと第2ステアリ
    ングシャフトに強制的に相対回転変位を発生させるアク
    チュエータを有するギヤ比可変機構とによって構成し、 上記アクチュエータは、ステアリングホイールの操舵速
    度に応じて上記隙間の量を調整して、ステアリングホイ
    ールの回転操作量に対する上記入力軸と上記出力軸との
    相対回転変位量を変化させることを特徴とするステアリ
    ングギヤ比可変装置。
JP1031306A 1989-02-10 1989-02-10 ステアリングギヤ比可変装置 Expired - Lifetime JP2565393B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1031306A JP2565393B2 (ja) 1989-02-10 1989-02-10 ステアリングギヤ比可変装置
US07/475,122 US5031714A (en) 1989-02-10 1990-02-05 Steering gear ratio changing apparatus
GB9002696A GB2228907B (en) 1989-02-10 1990-02-07 Steering gear ratio changing apparatus
DE4003981A DE4003981C2 (de) 1989-02-10 1990-02-09 Lenkgetriebe-Einstellvorrichtung
KR1019900001627A KR930002434B1 (ko) 1989-02-10 1990-02-10 스티어링기어비가변장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1031306A JP2565393B2 (ja) 1989-02-10 1989-02-10 ステアリングギヤ比可変装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02212271A JPH02212271A (ja) 1990-08-23
JP2565393B2 true JP2565393B2 (ja) 1996-12-18

Family

ID=12327608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1031306A Expired - Lifetime JP2565393B2 (ja) 1989-02-10 1989-02-10 ステアリングギヤ比可変装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5031714A (ja)
JP (1) JP2565393B2 (ja)
KR (1) KR930002434B1 (ja)
DE (1) DE4003981C2 (ja)
GB (1) GB2228907B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3933771A1 (de) * 1989-10-10 1991-04-18 Bosch Gmbh Robert Elektromotorische servolenkung
JP2809847B2 (ja) * 1990-09-06 1998-10-15 本田技研工業株式会社 可変舵角比操舵装置
JP2580865B2 (ja) * 1990-10-17 1997-02-12 三菱自動車工業株式会社 車両用ステアリング制御装置
WO2005080177A1 (de) * 2004-02-17 2005-09-01 Trw Automotive Gmbh Servolenkventil für eine fahrzeug-servolenkung
DE102004026184A1 (de) * 2004-05-28 2005-12-15 Zf Lenksysteme Gmbh Lenksystem
JP4604721B2 (ja) * 2005-01-07 2011-01-05 株式会社ジェイテクト 油圧パワーステアリング装置
CN112937676B (zh) * 2021-03-10 2022-06-24 吉林大学 一种机械式四轮转向系统

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4819972B1 (ja) * 1968-09-17 1973-06-18
GB1292445A (en) * 1969-01-23 1972-10-11 Simms Group Res Dev Ltd Improvements in or relating to rotational drive devices
US3772962A (en) * 1970-12-24 1973-11-20 Aisin Seiki Power steering mechanism
GB1432555A (en) * 1972-09-08 1976-04-22 Burman & Sons Ltd Power-assisted steering gear
US3831701A (en) * 1972-12-07 1974-08-27 Ford Motor Co Power steering gear actuator
US4481866A (en) * 1983-10-21 1984-11-13 General Motors Corporation Power steering gear with variable rate torsion bar for optimized steering
AU568946B2 (en) * 1984-08-08 1988-01-14 Bishop Steering Technology Limited Power steering control valve
JPH0665549B2 (ja) * 1985-07-05 1994-08-24 日本精工株式会社 動力舵取装置
JPH07384Y2 (ja) * 1985-11-29 1995-01-11 豊田工機株式会社 動力舵取装置の油圧反力機構
JPS62152972A (ja) * 1985-12-27 1987-07-07 Toyoda Mach Works Ltd 油圧反力式操舵力制御装置
JPS62198567A (ja) * 1986-02-26 1987-09-02 Toyota Motor Corp 車両用動力舵取装置
US4819545A (en) * 1987-07-28 1989-04-11 Trw Inc. Power steering system

Also Published As

Publication number Publication date
KR900012807A (ko) 1990-09-01
DE4003981C2 (de) 1995-08-03
JPH02212271A (ja) 1990-08-23
KR930002434B1 (ko) 1993-03-30
US5031714A (en) 1991-07-16
GB2228907A (en) 1990-09-12
GB2228907B (en) 1993-03-10
DE4003981A1 (de) 1990-08-23
GB9002696D0 (en) 1990-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5147008A (en) Four-wheel vehicle steering apparatus
JP2565393B2 (ja) ステアリングギヤ比可変装置
JP3246813B2 (ja) パワーステアリング装置
JP2532079B2 (ja) パワ−ステアリング用ロ−タリ制御弁
JP3148296B2 (ja) 操舵装置
US5244052A (en) Steering control unit for multiple steerable axles
US5052506A (en) Control valve and four-wheel steering system including control valve
JP2770052B2 (ja) 四輪操舵装置
JP2706787B2 (ja) ステアリングギヤ比可変装置
JP2781869B2 (ja) 四輪操舵装置
JP2559724B2 (ja) パワ−ステアリングの油圧制御装置
JPH0740461Y2 (ja) 四輪操舵装置
EP0362597A2 (en) Fluid controller with reduced steering wheel precession
JP2532080B2 (ja) パワ−ステアリングの油圧制御装置
JP2565355B2 (ja) 四輪操舵装置
JP2945803B2 (ja) 操舵装置
JP2706788B2 (ja) コントロールバルブ
JP2978349B2 (ja) 操舵装置
JP2520788Y2 (ja) 油圧制御弁
JPH02124379A (ja) 車両の後輪操舵装置
JP2706786B2 (ja) 四輪操舵装置
JPH10264835A (ja) 油圧パワーステアリング装置
JPH01115772A (ja) 四輪操舵装置
JPH01285462A (ja) 油圧制御弁
JPH02133286A (ja) ステアリングギヤ比可変装置