JP2565355B2 - 四輪操舵装置 - Google Patents

四輪操舵装置

Info

Publication number
JP2565355B2
JP2565355B2 JP62269993A JP26999387A JP2565355B2 JP 2565355 B2 JP2565355 B2 JP 2565355B2 JP 62269993 A JP62269993 A JP 62269993A JP 26999387 A JP26999387 A JP 26999387A JP 2565355 B2 JP2565355 B2 JP 2565355B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
rear wheel
switching valve
phase switching
port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62269993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01111568A (ja
Inventor
弘 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
Priority to JP62269993A priority Critical patent/JP2565355B2/ja
Publication of JPH01111568A publication Critical patent/JPH01111568A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2565355B2 publication Critical patent/JP2565355B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ハンドルの舵角に応じて、前後輪を同相
モードで切り換えたり、あるいは逆相モードで切り換え
たりする四輪操舵装置に関する。
(従来の技術) 前後輪を転舵する四輪操舵装置として、倒えば、特開
昭61−211168号公報に記載されたものが従来から知られ
ているが、それを本願の第8、9図として明らかにして
いる。
この第8、9図に示した従来の装置は、ハンドル1を
回すと、それに連係した入力軸2も回転するが、この入
力軸2の先端にはピニオン3を形成し、当該ピニオン3
をラック4にかみ合わせている。このラック4は前輪用
パワーシリンダ5のピストンロッドに連係し、したがっ
て、前輪用パワーシリンダ5が動作すれば、このラック
4も移動するとともに、前輪6が転舵されるようにして
いる。
上記のようにした入力軸2は水平方向に揺動自在とす
るとともに、それに前輪用制御弁7及び後輪用制御弁8
の揺動レバー9、10を串刺し状にしている。この揺動レ
バー9、10は、その一端を支点11、12とするとともにそ
の他端を当該制御弁7、8のスプール13、14に挿通して
いる。
しかして、上記のようにハンドル1を回して入力軸2
を回転すると、この入力軸2に形成したピニオン3も回
転するが、このときの換向抵抗の作用で、ラック4が移
動しないのでピニオン3の方が転動する。
ピニオン3がラック4上を転動すると、入力軸2が揺
動し、上記揺動レバー9、1を揺動させる。したがっ
て、前輪用制御弁7及び後輪用制御弁8のスプール13、
14が、揺動レバー9、10の揺動方向に切り換わる。
前輪用制御弁7のスプール13が切り換わると、前輪用
ポンプP1の吐出流体が前輪用パワーシリンダ5の一方の
室に供給され、他方の室の流体がタンクTに流されるの
で、当該前輪用パワーシリンダ5が動作し、前輪6を所
定の方向に転舵する。
また、上記後輪用制御弁8は、通路15、16を介して後
輪用シリンダ17、18に連通しているが、上記のようにス
プール14が所定の方向に移動すると、いずれか一方の後
輪用シリンダ17あるいは18に後輪用ポンプP2の吐出流体
が供給されて伸長し、他方の後輪用シリンダ18あるいは
17の流体がタンクTに戻されて収縮する。
このような両後輪用シリンダ17、18が伸縮動作をする
と、サスペンションメンバー19に回動力が作用するの
で、当該サスペンションメンバー19が、マウントブッシ
ュ20あるいは21を圧縮させつつ回同する。サスペンショ
ンメンバー19が上記のように回動すれば、それに応じて
後輪22が転舵されるものである。
(本発明が解決しようとする問題点) 上記のようにした従来の装置では、前輪用制御弁7及
び後輪用制御弁8の揺動レバー9、10は、一の入力軸2
に串刺し状にしているので、両制御弁7、8のスプール
13、14の切り換え方向が常に同じになる。
したがって、このままでは前後輪の操舵モードをハン
ドルの操舵角に応じて同相にしたりあるいは逆相にした
りできない。つまり、走行条件等に応じて、その操舵モ
ードを連続的に切り換えることができない。
そこで、操舵モードを連続的に切り換えるために、上
記後輪用制御弁8と後輪用シリンダ17、18との間に、電
磁弁等を設けることも考えられるが、当該電磁弁の応答
性等を考慮すると、それらの切り換え精度を十分に維持
することが難しいという問題もあった。
また、上記以外の従来例として、例えば、特開昭58−
97565号公報所載の発明があるが、この従来の発明は、
前輪側の操舵力を、歯車等の機械的な伝達機構を介し
て、後輪に伝達するようにしているので、次のような問
題を含んでいた。すなわち、機械的な伝達機構のために
耐久性が乏しくなり、したがって、高負荷が作用するト
ラックに当該装置を使用できないという問題があった。
また、歯車を利用して舵角を制御するようにしているの
で、その舵角範囲が狭く制限されるという問題もあっ
た。
この発明の目的は、十分な精度を保ちながら、操舵モ
ードを同相モードとの自由に切り換え可能にした装置を
提供することである。
(問題点を解決する手段) この発明は、ハンドルに連係した入力軸と、この入力
軸にトーションバーを介して連結したウォーム軸と、上
記入力軸の回転に応じて切り換わるロータリバルブと、
このロータリバルブの切り換えに応じて動作する前輪用
シリンダとを備え、しかも、上記ハンドル操作に関連し
て、後輪操舵機構を動作させる四輪操舵装置を前提にす
るものである。
そして、上記の装置を前提にしつつ、この発明は、次
の構成にした点に特徴を有する。
すなわち、ロータリバルブの下流側ポートを前輪用シ
リンダの一方に室に連通し、他方の下流側ポートを第1
位相切換弁の一方の上流側ポートに連通するとともに、
この第1位相切換弁の他方の上流側ポートを前輪用シリ
ンダの他方の圧力室に連通している。そして、上記ウォ
ーム軸の先端を減速機構に連係するとともに、この減速
機構とトロコイドギヤ機構のインナーロータとを、上記
減速機構に設けた伝達軸を介して連結する。かつ、この
トロコイドギヤ機構のアウターロータを固定するととも
に、上記インナーロータには出力軸を固定する。そし
て、この出力軸であって、インナーロータの中心又は偏
心位置に、後輪用制御弁のスプールに連係したコネクテ
ィングロッドを連結し、上記インナーロータの回転にと
もなって移動するコネクティングロッドの連結点の回動
軌跡に応じて上記後輪用制御弁を切り換えるようにして
いる。また、この後輪用制御弁の下流側ポートをサーボ
シリンダの一方の圧力室に連通し、他方の下流側ポート
を第2位相切換弁の上流側ポートに接続している。しか
も、上記第1位相切換弁は、その下流側ポートを後輪用
シリンダに連通するとともに、この第1位相切換弁には
同相モード位置と逆相モード位置とを形成し、上記第2
位相切換弁は、その上流側ポートと下流側ポートとの連
通を遮断する位置とそれらを連通させる位置とを保持さ
せている。
(本発明の作用) この発明は、上記のように構成したので、トロコイド
ギヤ機構のインナーロータが回転すると、このインナー
ロータに連結したコネクティングロッドの連結部分が移
動する。そして、ハンドルの操舵角が小さいときには、
上記インナーロータの回転角度も小さくなる。このよう
にインナーロータの回転角度が小さいときには、上記コ
ネクティングロッドの連結部分の変位量が、例えば正の
方向に増大していく。しかし、ハンドルの操舵角が大き
くなれば、上記インナーロータの回転角度も大きくな
る。インナーロータの回転角度が大きいときには、コネ
クティングロッドの連結部分の上記変位方向が反転し、
所定の時点から上記変位量が負の方向に増大する。
したがって、このインナーロータに連結したコネクテ
ィングロッドは、上記変位量が正方向に増大していると
きと、負の方向に増大しているときとでは、その移動方
向を異にする。
このようにコネクティングロッドに移動方向の変化
は、後輪用制御弁のスプールの切り換え方向の変化とし
て現われる。後輪用制御弁のスプールの切り換え方向が
変化すれば、後輪用シリンダへの圧力流体の供給方向も
変化するので、それによって操舵モードを自動的に切り
換えることができる。
また、第1位相切換弁を切り換えることによって前後
輪を同相モードあるいは逆相モードで、しかも、それら
前後輪をほぼ同一の操舵角で転舵することができる。
また、第2位相切換弁を切り換えることによって、ハ
ンドルの操舵角が小さいときに前後輪を同相モードで転
舵し、その操舵角を大きくしたとき前後輪を逆相モード
で転舵することができる。
(本発明の効果) この発明の四輪操舵装置によれば、第2層舵切換弁を
切り換えれば、ハンドルの操舵角に応じて、後輪用制御
弁の切り換え方向を制御できるので、操舵角が小さい中
高速域では、前後輪を同相モードで転舵して、その操安
性を維持するとともに、操舵角が大きい低速域では、小
回り性を向上させることができる。しかも、このような
操舵モードの切り換えは、操舵角に応じて自動的にでき
るので、その精度も十分に維持される。
また、第1位相切換弁を切り換えることによって、前
後輪を同一舵角で転舵でき、しかも、それらを同相又は
逆相に切り換えられるので、狭隘地等における小回り性
を向上させるとともに、例えばカニ走行等も可能にする
ものである。
(本発明の実施例) 第1〜7図に示したこの発明の実施令は、ギヤケース
23の一端に、バルブケース24を設けるとともに、このバ
ルブケース24には、入力軸25の回転に関連して切り換わ
るロータリバルブ26を内装している。そして、このロー
タリバルブ26の上流側ポート27、28のうちの一方のポー
ト27の前輪用ポンプP1に接続し、他方のポート28をタン
クTに接続している。
また、上記入力軸25は、その一端をハンドル29に連係
するとともに、他端は、トーションバー30を介してウォ
ーム軸31に連結している。
上記ギヤケース23には、前輪用シリンダSのピストン
32を摺動自在に内装し、このケース23内に圧力室33、34
を区画するとともに、このピストン32の中心部分には、
上記ウォーム軸31を貫通させている。さらに、これらピ
ストン32とウォーム軸31とをウォーム結合させ、ウォー
ム軸31が回転すれば、ピストン32が移動する一方、ピス
トン32が移動すればウォーム軸31が回転する構成にして
いる。
上記のようにした一方の圧力室33は、ロータリバルブ
26の一方の下流側ポート35に接続し、他方の圧力室34
は、第1位相切換弁36の一方の上流側ポート37に接続し
ている。そして、この第1位相切換弁36の他方の上流側
ポート38は、ロータリバルブ26の他方の下流側ポート39
に接続している。
また、上記ピストン32にはギヤ40を形成し、このギヤ
40にセクタギヤ41をかみ合わせれいる。このギヤ40にか
み合わせたセクタジヤ41は、ピストン32が往復動作する
ことなよって回動するとともに、その回動にともなって
図示していないピットマンアームを回動し、前輪を転舵
させるものである。
なお、上記ロータリバルブ26、ウォーム軸31及びピス
トン32等が、前輪操舵装置の主要素を構成するものであ
る。
上記バルブケース24とは反対側に設けたギヤケース23
の外側には制御ケース42を設けるとともに、上記ウォー
ム軸31の先端を、この制御ケース42内に突出させてい
る。そして、このウォーム軸31の突出端にはピニオン43
を一体に形成しているが、このピニオン43は上記制御ケ
ース42の内周に回転自在に設けた内接ギヤ44にかみ合わ
せている。そして、上記内接ギヤ44には、それと一体回
転する出力軸45を連設するとともに、この出力軸45には
伝達軸46の一端を連結している。この伝達軸46はその先
端にギヤ47を形成するとともに、出力軸45との連結部の
ピン48を中心に揺動自在で、しかも、出力軸45と一体回
転する構成にしている。
なお、上記ピニオン43、内接ギヤ44、出力軸45及び伝
達軸46でこの発明の減速機構rを構成するものである。
上記のようにした伝達軸46は、トロコイドギヤ機構g
に連係しているが、このトロコイドギヤ機構gは、アウ
ターロータ49とインナーロータ50とを主要素とするもの
である。つまり、アウターロータ49はボルト51で制御ケ
ース42に固定するとともに、その内周に形成した凹部52
にロータ53を嵌合している。また、上記インナーロータ
50は、その外周に歯溝54を形成するとともに、この歯溝
54とアウターロータ49のロータ53との曲率半径を等しく
している。そして、このインナーロータ50の歯溝54の数
は、アウターロータ49のロータ53の数よりも少なくし、
インナーロータ50をアウターロータ49にかみ合わせたと
き、第4図に示すように、インナーロータ50がアウター
ロータ49に対してeだけ偏心するようにしている。
上記のようにしたインナーロータ50は、その中心部分
に内接ギヤ55を形成し、この内接ギヤ55に上記伝達軸46
のギヤ47をかみ合わせている。このインナーロック50の
外側には連結板56を固定するとともに、この連結板56の
外側にはスフェリカル軸受57を介してコネクティングロ
ッド58の基端を連結している。
上記コネクティングロッド58の先端は、後輪用制御弁
VRのスプール59に連結しているが、このスプール59はバ
ルブスリーブ60に摺動自在に内装している。また、この
バルスリーブ60は、上記制御ケース42に形成した弁孔61
に摺動自在に内装している。
そして、上記制御ケース42に設けたサーボシリンダC
のシリンダ部62にはピストン63を内装している。このよ
うにしたピストン63には、その両側にピストンロッド64
及び65を設けるとともに、この一方のピストンロッド64
を、上記弁孔6側に突出させ、その突出端を上記バルブ
スリーブ60の一端に連結している。
上記後輪用制御弁VRの主要素を構成するバルブスリー
ブ60の外周には、第3付からも明らかなように、軸方向
に伸びる供給溝66の形成している。そして、この供給溝
66は、制御ケース42に形成した上流側ポート67を介して
後輪用ポンプP2に連通するとともに、バルブスリーブ60
の内周に形成した第1、2環状溝68、69にも連通させて
いる。さらに、このバルブスリーブ60に外周には、タン
クポート70に常時通じるタンク通路71を形成している。
このタンク通路71は、第1、2環状溝68、69との間に形
成した第3環状溝72の連通させている。
また、同じく後輪用制御弁VRの主要素を構成するスプ
ール59には、第1、2環状凹部73、74を形成している
が、この第1、2環状凹部73、74は、図示の中立位置に
あるき、この後輪制御弁VRの下流側ポート75、76に連通
するようにしている。この一方の下流側ポート75は通77
を経由して第2相切換弁78の一方の上流側ポート79に接
続し、他方の下流側ポート76は連通路80を介して、サー
ボシリンダCの一方の圧力室81に連通している。そし
て、この一方の圧力室81とは反対側の圧力室82は、通路
83を介して上記第2位相切換弁78の他方の上流側ポート
84に接続している。
また、上記第1位相切換弁36の下流側ポート85、86
は、通路87、88を介して後輪用シリンダ89の圧力室90、
91に連通してるが、この通路87、88にはオペレートチェ
ック弁92、93を接続している。このようにした第1位相
切換弁36は、図示のノーマル位置にあるとき、上流側ポ
ート37と38を連通させる。したがって、第1位相切換弁
36が上記ノーマル位置にあるときには、前輪用シリンダ
Sの圧力室34が、上流側ポート37、38を介してロータリ
バルブ26の下流側ポート39に連通する。そして、第1位
相切換弁36が図面左側位置である同相モード位置に切り
換わると、その上流側ポート37と下流側ポート85、及び
上流側ポート38と下流側ポート86と連通させる。さら
に、この第1位相切換弁36を図面右側位置である逆相モ
ード位置に切り換えると、上流側ポート37と下流側ポー
ト86、及び上流側ポート38と下流側ポート85とを連通さ
せる。
上記第2位相切換弁78は、その下流側ポート94、95
を、通路96、97を介して上記通路87、88に合流させてい
る。そして、この第2位相切換弁78が図示のノーマル位
置にあるとき、その上流側ポート79、84を連通させると
ともに図面右側でいある速度対応モード位置に切り換え
ると、上流側ポート79と下流側ポート94、及び上流側ポ
ート84と下流側ポート95とを連通させる。
しかして、ハンドル29を回転すると、それにともなっ
て入力軸25が回転するが、このときの換向抵抗がセクタ
ギヤ41に作用しているので、ウォーム軸31が回転しな
い。したがって、入力軸25はトーションバー30をねじる
ながら回転し、ロータリバルブ26を切り換えるが、いま
例えば上記ハンドルを左に切ったとすると、当該ロータ
リバルブ26が第1図右側位置に切り換わる。
そして、このとき上記第1、2位相切換弁36、78のい
ずれも図示のノーマル位置に保持していると、次の二輪
操舵モードになる。
すなわち、ロータリバルブが右側位置に切り換わる
と、前輪用ポンプP1の吐出流体は、ロータリバルブの上
流側ポート27及び下流側ポート35を経由して、ピストン
32で区画された圧力室33に供給される。そして、他方の
圧力室34内の流体は、第1位相切換弁36の上流側ポート
37、38→ロータリバルブの下流側ポート39→その上流側
ポート28を経由してタンクTに戻されるので、ピストン
32が第2図左右方向に移動してセクタギヤ41を左方向に
回動し、当該前輪を左に転舵する。
このように前輪用ポンプP1吐出流体は、ロータリバル
ブ26、前輪用シリンダS、第1位相切換弁36及びタンク
Tの範囲で循環するので、後輪用シリンダ89には、当該
前輪用ポンプP1吐出流体が供給されない。また、ハンド
ル29を切れば、それにともなって後輪用制御弁VRが切り
換わるが、上記したように第2位相切換弁78をノーマル
位置に保持しているので、後輪用ポンポP2の吐出流体
は、後輪用制御弁VR、サーボシリンダC及びタンクTの
範囲で循環する。そのためにこの後輪用ポンプP2の吐出
流体も、後輪用シリンダ89に供給されない。
したがって、両位相切換弁36、78をノーマル位置に保
持しているときには、ハンドル29をどの方向に切って
も、前輪用シリンダSのみが動作し、後輪用シリンダ89
が動作しない。つまり、この場合には二輪操舵モードと
なり、前輪のみが転舵されるものである。
また、第1位相切換弁36を図面左側位置である同相モ
ード位置に切り換え、第2位相切換弁78を図示のノーマ
ル位置のままにすれば、前後輪が同一方孔にしかも同一
角度だけ転舵される。
例えば、ハンドル29を左に切ってロータリバルブ26を
右側位置に切り換えると、前輪用ポンプP1の吐出流体が
上記のように前輪用シリンダSの一方の圧力室33に供給
されるともに、他方の圧力室34内の流体が押し出されて
第1位相切換弁36の上流側ポート37に供給される。
このようにして上流側ポート37に供給された圧力流体
は、その下流側ポート85及び通路87に形成したオペレー
トチェック弁92を押し開いて後輪用シリンダ89の一方の
圧力室90に供給される。このとき通路88側のオペレート
チェック弁93は、反対側の通路87側の圧力作用で開弁す
るので、後輪用シリンダ89の他報の圧力室91の流体が、
通路88→第1位相切換弁36の下流側ポート86→その上流
側ポート38→ロータリバルブ26の下流側ポート39→その
上流側ポート28を経由してタンクTに戻される。したが
って、この後輪用シリンダ89のピストン99が右方向に移
動し、当該後輪を前輪と同一方向である左方向に転舵す
る。
そして、上記前輪用シリンダSのピストン32が移動し
たときの圧力室33、34の容積変化と、後輪用シリンダ89
のピストン99が移動したときの圧力室90、91の容積変化
とが等しくなるように設定しているので、この場合には
前輪と後輪との転舵角も等しくなる。
ただし、上記実施例では前輪用シリンダSと後輪用シ
リンダ89との圧力室の容積を等しくして、前後輪の転舵
角を等しくするようにしたが、例えば、所定のリンク機
構を介して舵角を調整して、前後輪を舵角を同じにする
ようにしてもよい。
なお、上記の状態でハンドル29を右に切れば、ロータ
リバルブ26が左側位置に切り換わり、当該前輪を右方向
に転舵するとともに、それにともなって後輪も右に転舵
するものである。
また、第2位相切換弁78を図示のノーマル位置に保持
したまま、第1位相切換弁36を図面右側位置である逆相
モード一に切り換えると、当該第1位相切換弁36より下
流側の流路関係が逆になり、前後輪が逆方向に転舵され
ることになる。そして、このときにも前後輪の転舵角は
等しくなるものである。
いずれにしても、第2位相切換弁78を図示のノーマル
位置に保持しておけば、後輪用制御弁VRがどのように切
り換わっても、後輪用ポンプP2の吐出流体が後輪用シリ
ンダ89に供給されることがないので、後輪用ポンプP2
吐出流体によって、後輪の転舵特性に影響を及ぼすこと
がない。換言すれば、第2位相切換弁78をノーマル位置
にすれば、操舵モードは第1位相切換弁36によってのみ
決められることになる。
また、第1位相切換弁36を図示のノーマル位置にした
まま、第2位相切換弁78のみを図示のノーマル位置から
車速対応モード位置に切り換えると、ハンドルの回転角
に応じて、同相モードになったり逆相モードになったり
する。
すなわち、上記のようにハンドル29を左に切ってピス
トン32を移動すると、それにともなってウォーム軸31も
回転するので、その回転力がピニオン43を介して内接ギ
ヤ44に伝達され、当該内接ギヤ44を回転する。そして、
ウォーム軸31の回転力が内接ギヤ44に伝達される過程で
減速されるとともに、この内接ギヤ44の回転力が伝達軸
46を介してトロコイドギヤ機構gインナーロータ50に伝
達される。
インナーロータ50に回転力が伝達されると、当該イン
ナーロータ50は、自転しながら公転するが、例えば、イ
ンナーロータが第4図矢印98方向である左方向に自転し
たとすると、その公転方向は反対側であう右方向にな
る。したがって、このときのインナーロータ50の中心部
Oiの移動軌跡は次のようになる。
すなわち、第4図で示す縦軸方向をYとし、横軸方向
をXとするとともに、ハンドルを中立位置に保持したと
きのインナーロータの中心Oiが、アウターロータ49の中
心Ooに対して、−Y方向にeだけ偏心しているとする
と、上記中心Oiの移動軌跡は、第5図の曲線aで示すと
おりになる。つまり、ウォーム軸31の初期の回転時、換
言すれば、その回転角が小さいときに、中心OiはX軸の
負の方向に移行するが、その回転角が大きくなって、当
該移動軌跡がX軸を越えると、このX軸を基準にした移
行方向が正の方向に逆転する。さらにウォーム軸31の回
転角が大きくなると、当該中心OiはY軸を越えてX軸の
正の方向に移行する。
そして、このインナーロータ50に中心Oiには、スフェ
リカル軸受57を介してコネクティンクロッド65を連結し
ているので、上記中心OiのX軸方向に移動は、このコネ
クティングロッドの往復運動に変換されて後輪用制御弁
VRのスプール59に伝達される。
したがって、上記のようにハンドル29の操舵角に応じ
て、当該スプール59が、上記X軸の正の方向に切り換わ
るか、あるいは負の方向に切り換わる。
そして、ハンドルを左方向に小さく回したときには、
コネクティングロッド65が第2図上方に引き上げられる
ので、スプール59も上方に移動し、当該後輪用制御弁VR
が第1図左側位置に切り換わる。後輪用制御弁VRがこの
左側位置に切り換わると、後輪用ポンプP2の吐出流体
が、当該制御弁VRの上流側ポート67→その下流側ポート
75→第2位相切換弁78の上流側ポート79→その下流側ポ
ート94→通路97→通路88→オペレートチェック弁93を経
由して後輪用シリンダ89の圧力室91に供給される。
そして、このとき通路88側の圧力作用で反対側の通路
87に設けたオペレートチェック弁92を開弁するので、後
輪用シリンダの反対側の圧力室90の流体は、通路88→通
路96→第2位相切換弁78の下流側ポート95→その上流側
ポート84→通路83を経由してサーボシリンダCの圧力室
82に供給される。また、このサーボシリンダCの一方の
圧力室81内の流体は、後輪用制御弁VRの下流側ポート76
及び上流側ポート70を経由してタンクTに戻される。
そこで、このサーボシリンダCにピストンシリンダC
のピストン63が第2図上方に移動し、スリーブ60を第2
図上方に押上げるので、このスリープ60とスプール59と
の相対関係が図示の中立状態に戻された時点で、上記ピ
ストン63が停止する。
このようにスリープとスプールとの相対関係が上記中
立状態に戻ると、後輪用ポンプP2吐出流体が、タンクT
に戻されるので、後輪用シリンダに圧力流体が供給され
ず、当該後輪用シリンダはオペレートチェック弁92、93
の作用でその移動一を保持する。
そして、上記の状態からハンドルをさらに回転して、
その回転角を大きくしていくと、トロコイドギヤ機構g
のインナーロータ50の中心Oiの移行方向が逆転し、X軸
の正の方向に移行する。したがって、このときにはコネ
クティングロッド65が下降し、スプール59を下側に移動
して当該後輪用制御弁VRを第1図右側位置に切り換え
る。
このように後輪用制御弁が右側位置に切り換わると、
後輪用ポンプP2の吐出流体が、上流側ポート67及び下流
側ポート76を経由してサーボシリンダCの一方の圧力室
81に供給される。そして、このときの他方の圧力室82の
流体は、通路83側に押し出されるとともに、第2位相切
換弁78の上流側ポート84→その下流側ポート95→通路96
→通路87のオペレートチェック弁92を経由して後輪用シ
リンダ89の圧力室90に供給される。
そして、このとき通路87の圧力作用で、それとは反対
側の通路88に設けたオペレートチェック弁93が開弁する
ので、後輪用シリンダ89の圧力室91の流体が、通路88→
通路97→第2位相切換弁78の下流側ポート94→その上流
側ポート79→後輪用制御弁VRの下流側ポート75→その上
流側ポート70を経由してタンクTに戻される。
したがって、この実施例によれば、ハンドルの回転角
が小さいとき、すなわちハンドルを大きく切ることがな
い中高速走行時には、前後輪を同一方向に転舵して、そ
の操安性を向上させることができる。一方、ハンドルを
大きく切る低速走行時には、前後輪が逆方向に転舵さ
れ、その小回り性を維持することができる。
そして、インナーロータ50に対するコネクティングロ
ッド65の連結位置を変化させることによって、その連結
部分が描く移動軌跡を相違させることができるが、その
状況を示したのが第5図の曲線b、cである。つまり、
曲線bは、コネクティングロッド65を、第5図に示すP1
位置に連結し、アウターロータ49の中心O0に対してe1
け偏心させたときの移動軌跡である。曲線cは、P2位置
にコネクティングロッド65を連結してe2だけ偏心させた
ときの移動軌跡である。したがって、当該車両の特徴等
を考慮してイナーロータ50に対するコネクティングロッ
ド65の連結位置を調整すれば、好みのステアリング特性
を選択することができる。
なお、第6図はハンドルの操舵角に対する後輪用制御
弁VRの変位量の関係を示したグラフであり、第7図はハ
ンドルの操舵角と後輪の転舵角との関係を示したグラフ
である。
上記したことからも明らかなように、この実施例によ
れば、第1、2位相切換弁36、78をノーマル位置に保持
したときは、前輪のみ転舵可能にする二輪操舵モードと
なる。
また、第2位相切換弁78をノーマル位置に保持したま
ま、第1位相切換弁36だけを同相あるいは逆相モード位
置に切り換えると、その切り換えモードに応じて、前後
輪が逆相又は同相に切り換わるが、そのときの前後輪の
転舵角はたがいに等しくなる。
さらに、第1位相切換弁36をノーマル位置に保持した
ままにして、第2位相切換弁78のみを切り換えれば、ハ
ンドルの回転角に応じて、前後輪が同一方向に転舵され
たり、逆方向に転舵されたりするものである。
【図面の簡単な説明】
図面第1〜7図はこの発明の実施例を示すもので、第1
図は回路図、第2図は当該装置の要部の断面図、第3図
は減速機構の内接ギヤを内側から見た状態の図、第4図
はトロコイドギヤ機構の側面図、第5図はインナーロー
タに対するコネクティングロッドの連結部の移動軌跡を
示す図、第6図はハンドルの操舵角に対する後輪用制御
弁VRの変位量の関係を示したグラフ、第7図はハンドル
の操舵角と後輪の転舵角との関係を示したグラフ、第
8、9図は従来の装置を示すもので、第8図は機構図、
第9図は要部の断面図である。 25……入力軸、26……ロータリバルブ、29……ハンド
ル、30……トーションバー、31……ウォーム軸、32……
ピストン、36……第1位相切換弁、40……ギヤ、41……
セクタギヤ、45……出力軸、46……伝達軸、r……減速
機構、g……トロコイドギヤ機構、49……アウターロー
タ、50……インナーロータ、58……コネクティングロッ
ド、VR……後輪用制御弁、59……スプール、78……第2
位相切換弁。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドルに連係した入力軸と、この入力軸
    にトーションバーを介して連結したウォーム軸と、上記
    入力軸の回転に応じて換わるロータリバブルと、このロ
    ータリバブルの切り換えに応じて動作する前輪用シリン
    ダとを備え、しかも、上記ハンドル操作に関連して、後
    輪操舵機構を動作させる四輪操舵装置において、上記ロ
    ータリバルブの下流側ポートを前輪用シリンダの一方の
    室に連通し、他方の下流側ポートを第1位相切換弁の一
    方の上流側ポートに連通するとともに、この第1位相切
    換弁の他方の上流側ポートを前輪用シリンダの他方の圧
    力室に連通する一方、上記ウォーム軸の先端を減速機構
    に連係するとともに、この減速機構とトロコイドギヤ機
    構のインナーロータとを、上記減速機構に設けた伝達軸
    を介して連結し、かつ、このトロコイドギヤ機構のアウ
    ターロータを固定するとともに上記インナーロータには
    出力軸を固定し、この出力軸であって、インナーロータ
    の中心又は偏心位置に、後輪用制御弁のスプールに連係
    したコネクティングロッドを連結し、上記インナーロー
    タの回転にともなって移動するコネクティングロッドの
    連結点の回動軌跡いに応じて上記後輪用制御弁を切り換
    える構成にし、この後輪用制御弁の下流側ポートをサー
    ボシリンダの一方の圧力室に連通し、他方の下流側ポー
    トを第2位相切換弁の上流側ポートに接続し、しかも、
    上記第1位相切換弁は、その下流側ポートを後輪用シリ
    ンダに連通するとともに、この第1位相切換弁には同相
    モード位置と逆相モード位置とを形成し、上記第2位相
    切換弁は、その上流側ポートと下流側ポートとの連通を
    遮断する位置とそれらを連通させる位置とを保持させた
    四輪操舵装置。
JP62269993A 1987-10-26 1987-10-26 四輪操舵装置 Expired - Fee Related JP2565355B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62269993A JP2565355B2 (ja) 1987-10-26 1987-10-26 四輪操舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62269993A JP2565355B2 (ja) 1987-10-26 1987-10-26 四輪操舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01111568A JPH01111568A (ja) 1989-04-28
JP2565355B2 true JP2565355B2 (ja) 1996-12-18

Family

ID=17480068

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62269993A Expired - Fee Related JP2565355B2 (ja) 1987-10-26 1987-10-26 四輪操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2565355B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4087553B2 (ja) 2000-11-07 2008-05-21 富士フイルム株式会社 放射線画像情報読取装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01111568A (ja) 1989-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5718304A (en) Four-wheel steering system for vehicle
KR930001866B1 (ko) 차량용 4륜 조타장치
JP2565355B2 (ja) 四輪操舵装置
JP2565393B2 (ja) ステアリングギヤ比可変装置
JPH07117694A (ja) パワーステアリング装置
JPH01103575A (ja) 四輪操舵装置
JP3079926B2 (ja) 駆動操舵装置
JP2559724B2 (ja) パワ−ステアリングの油圧制御装置
JP2842109B2 (ja) 全油圧大舵角逆相四輪操舵装置
JP2532080B2 (ja) パワ−ステアリングの油圧制御装置
JPH0645419Y2 (ja) 油圧装置の流量制御機構
JPH02124370A (ja) ステアリングギヤ比可変装置
JPH02124379A (ja) 車両の後輪操舵装置
JPH02133286A (ja) ステアリングギヤ比可変装置
JPH01175571A (ja) 4輪操舵装置
JPH061905Y2 (ja) 4輪操舵装置
JPH03167074A (ja) 四輪操舵装置
JPH0740461Y2 (ja) 四輪操舵装置
JPH05131948A (ja) 車両の4輪操舵装置
JPH03262776A (ja) 四輪操舵装置
JPH07165090A (ja) 可変バネレート機構
JPH02127170A (ja) 4輪操舵装置
JPH0431176A (ja) パワーステアリングの操舵力制御装置
JPH03167075A (ja) 四輪操舵装置
JPH01115772A (ja) 四輪操舵装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees