JP4087553B2 - 放射線画像情報読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放射線情報読取方法および装置に関し、より詳細には蓄積性蛍光体シートに蓄積された放射線画像情報を複数のラインセンサにより読み取る放射線画像情報読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放射線を照射すると、この放射線エネルギーの一部が蓄積され、その後、可視光や、レーザ光などの励起光を照射すると、蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、支持体上に蓄積性蛍光体を積層してなるシート状の蓄積性蛍光体シートに人体などの被写体の放射線画像情報を一旦蓄積記録したものに、レーザ光などの励起光を画素ごとに偏向走査して各画素から順次輝尽発光光を生じさせ、この輝尽発光光を光電読取手段により光電的に順次読み取って画像信号を得、一方この画像信号を読み取った後の蓄積性蛍光体シートに消去光を照射して、このシートに残留する放射線エネルギーを放出させる放射線画像記録再生システムが広く実用に供されている(たとえば特開昭55-12429号、同55-116340号、同56-104645号など)。
【0003】
これらのシステムにより得られた画像信号には観察読影に適した階調処理や周波数処理などの画像処理が施され、これらの処理が施された後の画像信号は診断用可視像(最終画像)としてフィルムに記録され、または高精細なCRTに表示されて医師などによる診断に供される。一方、上記蓄積性蛍光体シートに消去光を照射し、残留エネルギーを放出させると、そのシートは再度放射線画像情報の蓄積記録が可能となり、繰り返し使用可能とされる。
【0004】
ここで、上述した放射線画像記録再生システムに用いられる放射線画像情報読取装置においては、輝尽発光光の読取時間の短縮や、装置のコンパクト化およびコストの低減の視点から、励起光源として、シートに対して線状に励起光を照射するライン光源を使用し、光電読取手段としては、ライン光源により励起光が照射されたシートの線状の部分の長さ方向(以下、主走査方向とする)に沿って多数の光電変換素子が配列されたラインセンサを使用するとともに、上記ライン光源および前記ラインセンサと上記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、上記線状の部分の長さ方向に略直交する方向(以下、副走査方向とする)に移動する走査手段を備えた構成が提案されている(特開昭60-111568号、特開昭60-236354、特開平1-101540号など)。
【0005】
また、前述するラインセンサを構成する各光電変換素子、たとえば、CCDセンサや、MOSイメージセンサなどには、蓄積できる電荷量に飽和電荷量の制限があり、これらのセンサは、大面積化が困難で、ある一定量以上の光量を検出することができないため、蛍光体シートの放射線情報の蓄積量の多い部分(高線量域)に対して、正確な測定結果が得られず、ラインセンサとして、読取り可能な光量の範囲(ダイナミックレンジ)が狭いという問題がある。
【0006】
そのため、従来は、ラインセンサの各光電素子の副走査方向における幅を最終画像の1画素の該方向における幅の数分の1にし、同じ光電変換素子の副走査方向に連続する数回の読取データに対して加算処理を行い、最終画像の1画素のデータを得、ラインセンサのダイナミックレンジを広げる方法が提案されている。
【0007】
しかしながら、上述の方法では、副走査方向の加算を行うために、少なくとも1回の読取りによって得たラインセンサの主走査方向に配列された複数全部の光電変換素子からの出力を記憶する必要がある。ラインセンサは主走査方向に多数の光電変換素子が配列されているため、各光電変換素子からの出力を記憶するには大きな記憶装置(ラインメモリ)が必要となり、コストがかかるという問題がある。
【0008】
そこで、副走査方向の加算処理の代わりに、ラインセンサ長手方向(主走査方向)の隣接する数個の光電変換素子からの出力を加算して、最終画像の1画素を構成するように(画素密度変換)して、各光電変換素子が最終画像の1画素のデータの数分の1データ量だけを分担し、各光電変換素子が飽和電荷量になることを避ける放射線画像情報読取装置が提案されている(本願出願人による特願2000-178327号)。このような装置を用いれば、メモリの使用量を多量に増やさず、蛍光体シートに蓄積された放射線エネルギーの高い領域に対しても、正確なデータを読み取ることができ、高品質の画像を得ることができる。
【0009】
しかしながら、上述の放射線画像情報読取装置において使用するラインセンサに必要な長さは、蓄積性蛍光体シートの幅と同等の長さの35cmから43cm程度であることに対して、製造上の制限により、ラインセンサの長さは、数10mmから100mm程度でしかないため、複数のラインセンサを主走査方向に沿って配列し、これらの複数のラインセンサによって読取りを行う必要がある。このとき、夫々のラインセンサは、パッケージングされているため、その隣接部分は輝尽発光光を受光できない不感部分となる。そして、この不感部分に対応した励起光照射部分から発光される輝尽発光光は検出されず、アーチファクト(偽画像)となる。
【0010】
そこで、ラインセンサを主走査方向および副走査方向共に複数に配設し、蛍光体シートから発せられた輝尽発光光が少なくとも1つのラインセンサの光電変換素子により受光されるようにして、すべての輝尽発光光を検出することを可能とする放射線画像情報読取装置(本願出願人による特願2000−217516号)が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、複数のラインセンサを主走査方向および副走査方向に配列し、夫々最終画像の画素サイズよりも小さい画素サイズのデータからなる初期画像を得、該初期画像のデータに対して、副走査方向の複数列のラインセンサからの出力を同方向の1列のデータに変換する処理と、最終画像の画像サイズに合わせた画素密度変換処理が必要である。そこで、各々のラインセンサからの出力に対して、副走査方向の列毎に画素密度変換処理を行った後に、前述の1列のデータに変換する処理を行うようにすると、最終画像には画像むらが生じ易いため、高品質の最終画像が得られないという問題がある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ラインセンサを主走査および副走査方向に夫々複数に配列し、最終画像の画素サイズよりも小さい画素サイズのデータからなる初期画像を得、該初期画像のデータを処理して、画素サイズの大きい最終画像を得るシステムにおいて、最終画像における画像むらの発生を防ぎ、高品質な画像を得ることを可能とする装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の放射線画像情報読取装置は、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を線状に照射するライン光源と、前記蛍光体シートの線状に照射された部分またはこの照射された部分に対応する蛍光体シートの裏面側部分から発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が前記照射された部分の長さ方向に複数に設けられたラインセンサを、前記輝尽発光光が少なくとも1つの前記ラインセンサの前記光電変換素子により受光されるように前記長さ方向および前記長さ方向と直交する方向に複数に配列してなる検出手段と、前記ライン光源および前記検出手段と、前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、前記長さ方向と異なる方向に移動させる走査手段と、前記検出手段の各前記光電変換素子からの出力を前記移動に応じて順次読み取って初期画像データを得る読取手段と、前記初期画像データのうち、前記照射された部分の同じ部位に対する前記出力が1つしかない場合、該出力を前記長さ方向に分割された画素データにし、前記照射された部分の同じ部位に対する前記出力が2つ以上ある場合、該2つ以上の前記出力を加算して前記長さ方向に分割された画素データとする第1の変換処理と、前記長さ方向において隣接する所定の数の前記画素データを加算して最終画像の画素データとする第2の変換処理を行う統合処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
ここで、ライン光源としては、蛍光灯、冷陰極蛍光灯、LEDアレイ等を適用することができる。またライン光源は、上述した蛍光灯等のように光源自体がライン状であるものだけではなく、出射された励起光がライン状とされるものであってもよく、ブロードエリアレーザなども含まれる。ライン光源から出射される励起光は、連続的に出射されるものであってもよいし、出射と停止を繰り返すパルス状に出射されるパルス光であってもよいが、ノイズ低減の観点から、高出力のパルス光であることが望ましい。
【0015】
また、ライン光源およびラインセンサを蓄積性蛍光体シートに対して相対的に移動させる方向(これらの長さ方向とは異なる方向)とは、これらの長さ方向に略直交する方向、すなわち短軸方向であることが望ましいが、この方向に限るものではなく、例えば、シートの略全面に亘って均一に励起光を照射することができる範囲内で、ライン光源およびラインセンサの長さ方向に略直交する方向から外れた斜め方向に移動させるものであってもよいし、例えばジグザグ状に移動方向を変化させて移動させるものであってもよい。
【0016】
なお、ライン光源とラインセンサとは、シートの同一面側に配置される構成であってもよいし、互いに反対の面側に別個に配置される構成であってもよい。ただし、別個に配置される構成を採用する場合は、シートの、励起光が入射した面とは反対の面側に輝尽発光光が透過するように、シートの支持体等を、輝尽発光光透過性のものとすることが必要である。
【0017】
ラインセンサを構成する各光電変換素子としては、アモルファスシリコンセンサ、CCDセンサ、バックイルミネータ付きのCCD、MOSイメージセンサなどを適用することができる。
【0018】
前記放射線画像情報を蓄積記録する蓄積性蛍光体シートとしては、放射線を吸収する蛍光体と放射線エネルギーすなわち放射線画像情報を蓄積する蛍光体との両方を兼用する通常の蓄積性蛍光体シートであっても勿論よいが、特願平11-372978号に提案されているように、従来の輝尽性蛍光体における放射線吸収機能とエネルギー蓄積機能を分離して、放射線吸収の優れた蛍光体と輝尽発光の応答性の優れた蛍光体を夫々放射線吸収と放射線画像情報蓄積に使い分けし、放射線吸収の優れた蛍光体(放射線吸収用蛍光体)を用いて放射線を吸収して紫外乃至可視領域に発光させ、この発光光を前述の輝尽発光の応答性の優れた蛍光体(蓄積専用蛍光体)を用いて吸収してそのエネルギーを蓄積し、可視乃至赤外領域の光で励起して該エネルギーを輝尽発光光として放出させ、この輝尽発光光を光電読取手段により光電的に順次読み取って画像信号を得るシステムを用いれば、放射線画像形成の検出量子効率、すなわち放射線吸収率、輝尽発光効率および輝尽発光光の取出し効率などを全体的に高めることができるため、本発明の放射線画像情報読取装置が対象とする蓄積性蛍光体シートとしては、前記蓄積専用蛍光体を含有するものであることが好ましい。
【0019】
ここで、前記蓄積専用蛍光体は前記放射線吸収用蛍光体からの紫外乃至可視領域の発光光を吸収してそのエネルギーを蓄積して画像情報とするが、該紫外乃至可視領域の発光光は、前記放射線吸収用蛍光体が放射線を吸収して発光したものであるため、前記蓄積専用蛍光体シートに蓄積され画像情報も放射線画像情報とする。
【0020】
また、「初期画像データ」とは、前記ラインセンサの各光電変換素子から出力され、前記第1の変換処理および第2の変換処理が施されていない信号データである。
【0021】
また、前記検出手段を構成する複数の前記ラインセンサの配列の仕方としては、図9(a)に示すように、主走査方向(矢印X方向)において隣接させて配列することが好ましいが、図9(b)に示すように、お互いに間隔を空けて配列してもよい。すなわち、読取対象の蛍光体シートの照射された部分から発せられた輝尽発光光が、少なくとも1つのラインセンサの受光部(光電変換素子が設けられた部分)により受光されることができればいかなる配列でもよい。なお、図9では、主走査方向と直交する方向(矢印Y方向)において、各列のラインセンサがお互い隣接するように配列されているが、蛍光体シートの照射された部分を挟んで、該照射された部分を見合うようにして配列されるなど、離れた配列の仕方を用いてもよい。
【0022】
本発明の主旨は、複数のラインセンサを主走査方向およびそれに直交する方向に複数配列し、各ラインセンサの光電変換素子からの出力を読み取って初期画像データを得、該初期画像のデータを主走査方向に分割された画素データ(画素サイズは最終画像の画素サイズよりも小さい)にし(第1の変換処理)、隣接する所定の数の前記画素データを加算(画素密度変換、)して最終画像の画素データとする(第2の変換処理)ようにして最終画像を得ることである。
【0023】
ここで、主走査方向およびそれに直交する方向に複数列のラインセンサの光電変換素子からの出力からなる初期画像データ対して行う第1の変換処理とは、該初期画像データを読取対象部分すなわち照射された蛍光体シートの主走査方向に延びる線状に照射された部分に対応した、主走査方向に延びる1列の画素データにする処理であって、具体的には、前記初期画像データのうち、蛍光体シートの前記線状に照射された部分の同じ部位に対する前記出力が1つしかない場合(すなわち、該部位から発せられた輝尽発光光が1つだけのラインセンサの光電変換素子により受光されている)、該出力を主走査方向に分割された画素データにするが、蛍光体シートの前記線状に照射された部分の同じ部位に対する前記出力が2つ以上ある場合(すなわち、該部位から発せられた輝尽発光光が複数のラインセンサの光電変換素子により受光されている)、該2つ以上の出力を加算して前記主走査方向に分割された画素データとする処理である。たとえば、図10に示すように配列されたラインセンサA、ラインセンサBとラインセンサCの場合、蛍光体シートの線状に照射された部分に対して、各ラインセンサの光電変換素子a1、a2、a3...、b1、b2、b3、...、c1、c2、c3...から出力が検出される。これらの出力は前記初期画像データを構成する。a1、a2、a3、a4の光電変換素子に対応するシートの線状に照射された部分の各部位に対しては、出力が1つである。また、各ラインセンサの不感部分(Wa、Wb、Wc)のため、a5、a6、c5、c6、c7、c8についても、同様である。一方、a7、a8、a9、a10の光電変換素子に対応するシートの線状に照射された部分の各部位に対しては、出力は1つではなく、光電変換素子c1、c2、c3、c4からも出力が得られる。これはb1、b2、b3、b4の場合においても同様である。本発明の第1の変換処理としては、光電変換素子a1、a2、a3、a4、a5、a6、c5、c6、c7、c8からの出力を主走査(矢印X方向)に分割された画素データに変換し、a7とc1、a8とc2、a9とc3、a10とc4、b1とc9、b2とc10、b3とc11、b4とc12からの出力を夫々加算して、画素データとする。なお、ここの加算処理としては、単純加算や、平均演算や、重付け演算、マスク演算などを適用すればよいが、1つだけの光電変換素子からの出力を画素データに変換する処理は、この加算処理の仕方に対応して行う必要がある。すなわち、図10に示す例を用いて説明すると、ここの加算処理が、例えば、単純加算であれば、a1、a2、a3、a4などの光電変換素子からの出力を2倍にして、画素データにする必要があるが、前述の加算処理が、平均演算であれば、a1、a2、a3、a4などの光電変換素子からの出力をそのまま画素データにすることができる。
【0024】
また、「第2の変換処理」とは、前記初期画像データに第1の変換処理を施して得たデータに対して、隣接する所定の数の前記画素データを加算して最終画像の画素データとすることであり、単純な足算や、平均演算でよく、必要に応じて、重み付け演算、マスク演算であってもよい。なお、「最終画像」とは、前記初期画像データに対して前記第1および第2の加算処理を施したデータからなる画像のことを意味し、デジタルデータ上での画像処理手段や画像表示表示手段、画像記憶手段などに供される段階の画像のことである。
【0025】
また、前記第1の変換処および第2の変換処理が行われる順位としては、前記第1の変換処理を行った後に前記第2の変換処理を行うようにしてもよいし、前記第1の変換処理を行いながら、前記第2の変換処理を行うようにしてもよい。
【0026】
また、本発明の放射線画像情報読取装置においては、より高品質の画像を得るために、前記第1および第2の変換処理が施された画像データに対して、各ラインセンサ、各光電変換素子、励起および読取光学系の不均一性を補正する均一化処理手段を備えたことが好ましい。
【0027】
前記均一化処理手段としては、暗電流(光電変換素子に入射する光が無い時に光電変換素子から出力される信号)補正処理、感度補正処理(各光電変換素子間の感度のバラツキを補正する処理)、リニアリティー補正処理、励起光のむらおよび読取光学系の不均一に起因するシェーディングの補正処理のうち、少なくとも2つを行って、一層画像の品質を高めることが好ましい。
【0028】
【発明の効果】
本発明の放射線画像情報読取装置によれば、主走査方向およびそれに直交する方向に複数列のラインセンサを、蛍光体シートの照射された部分から発せられる輝尽発光光を少なくとも1つのラインセンサの光電変換素子により受光されるように配列して蛍光体シートを読み取り、各ラインセンサの光電変換素子からの出力からなる初期画像データに対して、第1の変換処理すなわち蛍光体シートの照射された部分の同じ部位に対して2つ以上の光電変換素子により出力がある場合、該2つ以上の出力に対して加算処理を行って主走査方向に分割された画素データにしてから画素密度変換処理(第2の変換処理)を行って最終画像のデータを得るようにしているので、ラインセンサの不感部分に起因する検出不能などの欠陥を防ぎ、読取装置のダイナミックレンジを広げながら、画像密度変換処理後の最終画像における画像のむらなどの画質低下を防ぐことができる。
【0029】
また、初期画像データのすべてに対して、第1の変換処理を行った後に第2の変換処理を行ってもよいし、前記第1の変換処理をし第2の変換処理を行ってもよい。
【0030】
さらに、第1と第2の変換処理が施されて得たデータに対して、均一化処理を行う均一化処理手段を本発明の画像情報読取装置に備えれば、最終画像の品質をより高めることができる。特に、暗電流補正処理、感度補正処理、リニアリティー補正処理、シェーディング補正処理のうち、少なくとも2つを行うようにすれば、確実に画像の品質を高めることができる。
【0031】
さらに、前記均一化処理は、第1および第2の変換処理の後に行われるので、画素数が比較的に少なくすなわちデータ量が比較的に少ないため、データ記憶用のメモリ容量のを減らすことができ、均一化処理の負担も軽減することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明による放射線画像情報読取装置の実施形態について説明する。
【0033】
図1は本発明による放射線画像情報読取装置の実施の形態を示す斜視図、図2は図1に示した放射線画像情報読取装置のI−I線断面を示す断面図、図3は図1と図2に示した読取装置のライン検出部20の詳細構成を示す図である。
【0034】
本発明による放射線画像情報読取装置は、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート(以下、蛍光体シートという)50を載置して矢印Y方向に搬送する走査ベルト40、線状の2次励起光(以下、単に励起光という)Lを蛍光体シート50表面に向かって直交方向に発するブロードエリアレーザ(以下、BLDという)11、BLD11から出射された線状の励起光Lを集光するコリメータレンズおよび一方向にのみビームを拡げるトーリックレンズの組合せからなり、蛍光体シート50上に線状の励起光Lを照射する光学系12、励起光の照射により蛍光体シート50から発せられる蓄積記録された放射線画像情報に応じた輝尽発光光Mを平行光束とし、後述するライン検出部20、20' に集光させる屈折率分布形レンズアレイ16、16' (多数の屈折率分布形レンズが配列されてなるレンズであり、以下、セルフォックレンズアレイという。)、セルフォックレンズアレイ16、16' を透過した輝尽発光光Mに僅かに混在する、蛍光体シート50表面で反射した励起光Lをカットし、輝尽発光光Mは透過する励起光カットフィルタ17、17' 、励起光カットフィルタ17、17' を透過した輝尽発光光Mを受光して光電変換するライン検出部20、20' 、およびライン検出部20、20' から出力された信号を読み取る画像情報読取手段30を備えている。
【0035】
上記構成では、線状に照射された励起光による輝尽発光光Mが、ライン検出部20とライン検出部20' とで受光されるよう、セルフォックレンズアレイ16、16' および励起光フィルタ17、17' は配置されている。
【0036】
また、ライン検出部20とライン検出部20'は、図5に示されるように、ライン検出部20内の複数のラインセンサ21の隣接部分と、ライン検出部20' 内の複数のラインセンサ21' の隣接部分とが、励起光照射部分1に対してそれぞれ異なる位置になるよう配置されている。
【0037】
セルフォックレンズアレイ16、16' は、ライン検出部の受光面において、蛍光体シート50上における輝尽発光光Mの像を1対1の大きさで結像する像面とする作用をなす。
【0038】
また、コリメータレンズとトーリックレンズからなる光学系12は、BLD11からの励起光Lを蛍光体シート50上に所望の照射域に拡大する。
【0039】
ライン検出部20、20' は詳しくは、図3、図4に示すように、光電変換素子22、22' が矢印X方向に沿って多数(例えば1000個以上)配列されるラインセンサ21、21' をX方向に向かって隣接して配列した構成となっている。光電変換素子22、22' としては具体的には、アモルファスシリコンセンサ、CCDセンサまたはMOSイメージセンサなどを利用することができる。
【0040】
また、画像読取手段30は、ライン検出部20とライン検出部20' が読み取った信号を画素データに変換する共に、該画素データのうち、主走査方向(矢印X方向)に隣接する3個ずつの画素のデータを加算してデータSを得る統合処理手段31と、データSに対して均一化処理を行う補正手段32を含んでいる。
【0041】
なお、ライン検出部20、20'は、蛍光体シート上の励起光照射部分に対して、できるだけ垂直な方向に配置することが望ましい。
【0042】
また、励起光Lは、本実施の形態のように必ずしも蛍光体シートに対して略垂直な方向から照射する必要はないが、その場合、集光効率を考慮して光学系およびライン検出部を配置することが望ましい。
【0043】
また、ここでは、2つのライン検出部20、20'を用いたが、3つ以上のライン検出部を使用する場合は、そのライン検出部の間隔が最も広い部分を励起光が通過するよう配置するのが望ましい。
【0044】
次に、本実施の形態による放射線画像情報装置の作用について説明する。
【0045】
まず、走査ベルト40が矢印Y方向に移動することにより、この走査ベルト40上に載置された、放射線画像情報が蓄積記録された蛍光体シート50を矢印Y方向に搬送する。このときの蛍光体シートの搬送速度はベルト40の移動速度に等しく、ベルト40の移動速度は画像読取手段30に入力される。
【0046】
一方、BLD11が、線状の励起光Lを、蛍光体シート50表面に対して略垂直に出射し、この励起光Lは、その光路上に設けられたコリメータレンズおよびトーリックレンズからなる光学系12により平行ビームとされ、蛍光体シート50上に矢印X方向に沿って延びる線状に略垂直に入射される。
【0047】
蛍光体シート50に入射した線状の励起光Lによりその集光域の蓄積性蛍光体を励起するとともに集光域から蛍光体シート50内部に入射して集光域の近傍部分に拡散し、集光域の近傍部分の蓄積性蛍光体も励起する。その結果、蛍光体シート50の集光域およびその近傍から、蓄積記録されている放射線画像情報に応じた強度の輝尽発光光Mが発光される。この輝尽発光光Mは、セルフォックレンズ16、16' により平行光束とされ、ライン検出部20、20' の光電変換素子21に集光される。この際、セルフォックレンズアレイ16、16' を透過した輝尽発光光Mに僅かに混在する、蛍光体シート50表面で反射した励起光Lは、励起光カットフィルタ17、17' によりカットされるので、ライン検出部表面には入射しない。ライン検出部20、20' は、光電変換素子21、21' に集光された輝尽発光光Mを光電変換し、画像読取手段30に出力する。
【0048】
ここで、ライン検出部20とライン検出部20'は、図5に示されるように、ライン検出部20内の複数のラインセンサ21の隣接部分(不感部分)と、ライン検出部20' 内の複数のラインセンサ21' の隣接部分とが、励起光照射部分に対して、それぞれ異なる位置になるよう構成されており、ライン検出部20のラインセンサ21の隣接部分に対応する励起光照射部分から発光される輝尽発光光Mは、ライン検出部20'のラインセンサ21'により受光し、ライン検出部20'のラインセンサ21'の隣接部分に対応する励起光照射部分から発光される輝尽発光光Mは、ライン検出部20のラインセンサ21により受光することができる。また、ライン検出部20、20'における隣接部分以外の部分に対応する励起光照射部分から発光される輝尽発光光Mは、2つのライン検出部により受光できる。
【0049】
ライン検出部20、20'で受光された輝尽発光光Mは、光電変換され画像読取手段30に出力される。画像読取手段30は、これらの画像信号からなる初期画像データを受信し、統合処理手段31により主走査方向(矢印X方向)に分割された画素データにし、該画素データに対して主走査方向に隣接する3つずつの画素データを加算し、画素密度変換処理を行って得た画像データSを補正手段32に出力する。補正手段32は、画像データSに対して、暗電流補正、感度補正、リニアリティ補正、シェーディング補正などの均一化処理を行い、処理済みのデータを画像処理装置に出力する。ここで、ラインセンサ21(21')の各光電変換素子22(22')のX方向における集光範囲が、図4に示すように、最終画像Sの1画素のX方向の幅dの3分の1しかないため、各光電変換素子22(22')の集光量が比較的に少なく、飽和になることを避けることができる。
【0050】
統合処理手段31は、初期画素データをX方向に分割された画素データに変換する処理と画素密度変換処理を同時に行う。具体的には、例えば、それぞれのライン検出部から出力された画像信号の加算比率を連続的に変化させて、加算を行なって画素データを得ながら、X方向に隣接する3つの画素データを得る度に、この3つの画素データを加算してデータSの1つの画素データとするようにして、初期画像データを画素データに変換する加算処理と画素密度を変換する加算処理を交互に行って最終画像Sを得る。初期画像データを画素データに変換する際の加算の比率の変化の模式の1例を図6に示す。2つのライン検出部20、20'とで輝尽発光光Mを検出する場合、ラインセンサ3とラインセンサ4とで、励起光が照射された部分からの輝尽発光光Mを検出して加算する時は、その加算比率の模式は図6に示されるように、ラインセンサ3により検出された画素信号3'とラインセンサ4により検出された画素信号4'は、連続的な比率で加算される。連続的な比率で加算するとは、例えば、ラインセンサ3のみで検出しているときの画素信号3'の比率を10とした場合、画素信号3':画素信号4'=9:1から8:2、7:3とその比率を変化させて、それぞれの信号を加算する。この加算を行いながら、隣接する3つの画素データが算出される度に、この3つの画素データを加算して最終画像Sの1画素のデータとする。
【0051】
最終画像Sのデータは、補正手段32に出力され、補正処理を行われた後、各部位に対応して設けられたメモリ領域に、対応する各信号を累積して記憶させ、後に画像情報として画像処理装置に出力する。
【0052】
この後、走査ベルト40の動作と輝尽発光光Mの検出が繰り返して行なわれ、蛍光体シート全体からの輝尽発光光Mに基づく画像信号が、画像処理装置に出力される。
【0053】
本実施形態の放射線画像情報読取装置は、複数列のライン検出部を備え、1つのライン検出部の複数個のラインセンサの隣接部分に対応する励起光照射部分から発光する輝尽発光光を、その隣接部分とは所定の距離をずらした位置に隣接部分が配置されるようラインセンサを配列した他のライン検出部により検出することによって、蛍光体シートの照射された部分から発せられた輝尽発光光の検出漏れを防ぎことによって、アーチファクトの発生を回避することができる構成である。また、各光電変換素子が最終画素のデータの3分の1データ量だけを分担し、飽和電荷量になることを避けることが可能である。結果として、蛍光体シート50に蓄積された放射線エネルギーの高い領域に対しても、正確なデータを読み取ることができ、高品質の画像を得ることができる。該装置では、統合処理手段を備え、各ライン検出部によって検出された信号に対して、主走査方向に複数に分割された画素データに変換する第1の変換処理を行い、隣接する所定の個数(本例では、3つ)の画素データを加算して最終画像Sの画素データとする第2の変換処理を施すようにしているので、読取装置のダイナミックレンジを広げながら、画像密度変換処理後の最終画像における画像のむらなどの画質低下を防ぐことができる。
【0054】
さらに、本実施形態の放射線画像情報読取装置は、補正手段32を備え、統合処理手段31により画素データに変換する処理および画素密度変換処理を施された画像データSに対して、暗電流補正、感度補正、リニアリティ補正、シェーディング補正などの均一化処理を行っているので、より高品質な画像を得ることを可能とする。なお、本実施形態の放射線画像情報読取装置の補正手段32、統合処理手段31により統合処理が行われた後のデータSに対して補正処理を行うようにしているので、処理対象となる画像データSのデータ量が、初期画像データのデータ量より少ないため、補正処理の回路を高速化せず、迅速な補正処理を可能にすると共に、データを記憶するためのメモリ容量を軽減することができる。
【0055】
本実施形態において、説明の便宜上のため、2つのライン検出部により輝尽発光光の検出を行なったが、2つ以上のライン検出部により輝尽発光光を検出するようにすることもできる。たとえば、図7に示すようなに検出部を構成することができる。すなわち、3つのライン検出部24、24'、24''におけるラインセンサ25、25'、25''の隣接部分が励起光照射部分に対してそれぞれ異なる位置に配置するように構成することができる。従って、3つのライン検出部のいずれか1つのライン検出部の隣接部分に対応する励起光照射部分から発光される輝尽発光光は、その他の2つのライン検出部により受光することができる。そして、隣接部分に対応する励起光照射部分以外から発光される輝尽発光光は、3つのライン検出部により、受光される。このような配列の検出部によって検出された信号に対して、主走査方向の1列に変換する処理(画素データに変換する処理)と画素密度変換処理を行い、補正処理を施すようにしても、図1に示す放射線画像処理装置と同様な効果を得ることができる。
【0056】
また、図1の放射線画像情報読取装置において、統合処理手段31が、各光電変換素子22(22')からの出力(初期画像データ)に対して、図6に示す模式のように2つのライン検出部で検出されるデータを連続的に変化する比率で加算して、ラインセンサ隣接部分の不感度部分において得られるデータが不連続となることを防止し、より滑らかでアーチファクトが抑制された画像を得ることを図ったが、この処理(第1の変換処理)は、上述の仕方に限るものではなく、足算、平均演算、重付加算などを適用することができる。
【0057】
また、本実施形態の放射線画像情報読取装置において、統合処理手段31は、初期画像データを画素データに変換する加算処理(第1の変換処理)と画素密度を変換する加算処理(第2の変換処理)を交互(同時)に行って、処理を高速化させることを図ったが、初期画像データを全部X方向に複数に分割された画素データに変換してから、画素密度変換処理を行うようにしても勿論よい。
【0058】
また、前述の放射線画像情報読取装置においては、ライン検出部の長手方向において、各光電変換素子の幅(初期画像データから変換された画素データの1画素の幅)を例として、最終画像の同方向における幅の3分の1としているが、シート50に蓄積された放射線エネルギーの量に応じて、所望のn分の1にしてもよい(nは2以上で3以外の整数である)。
【0059】
なお、本発明の放射線画像情報読取装置は、上述した実施形態に限るものではなく、光源、光源とシートとの間の集光光学系、シートとラインセンサとの間の光学系、ラインセンサ、公知の種々の構成を採用することができる。また、画像情報読取手段から出力された信号に対して種々の信号処理を施す画像処理装置をさらに備えた構成や、励起が完了したシートになお残存する放射線エネルギーを適切に放出せしめる消去手段をさらに備えた構成を採用することもできる。
【0060】
また、上記実施の形態における放射線画像情報読取装置は、2組の集光光学系、ラインセンサを蛍光体シートに対して同じ面の方に配置した構成となっているが、例えば図8に示すように、蛍光体シートの異なる面にそれぞれ配置した構成をとってもよい。
【0061】
図8に示す放射線画像情報読取装置は、蓄積性蛍光体蛍光体シート50の前端部および後端部(当該前端部および後端部には放射線画像が記録されていないか、または記録されていても関心領域ではないものである)を支持して矢印Y方向にシートを搬送する搬送ベルト40'、線状の励起光Lを蛍光体シート50表面に対して略直交する方向に発するBLD11、BLD11から出射された線状の励起光Lを集光するコリメータレンズおよび一方向にのみビームを拡げるトーリックレンズの組合せからなり、蛍光体シート50上に配置された蛍光体シート50表面に線状の励起光Lを照射する光学系12、励起光の照射により蛍光体シート50の表面から発せられる輝尽発光光Mを平行光束とし、ライン検出部20に集光させるセルフォックレンズアレイ16、蛍光体シート50の表面に略直交する光軸を有し、励起光Lの照射により蛍光体シート50の裏面(励起光Lの入射面に対して反対側の面)から発せられ蛍光体シート50を透過した輝尽発光光M′をライン検出部20'に集光させるセルフォックレンズアレイ16'、セルフォックレンズアレイ16、16'に入射する輝尽発光光M、M'に混在する励起光Lをカットする励起光カットフィルタ17、17'、励起光カットフィルタ17、17'を透過した輝尽発光光M′を受光して光電変換するライン検出部20、20'、およびライン検出部20、20'を構成する各ラインセンサ21、21'から出力された信号を読み取って、画像処理装置に出力する画像情報読取手段30を備えた構成である。なお、画像読取手段30は、ライン検出部20とライン検出部20' が読み取った信号を画素データに変換する共に、該画素データのうち、主走査方向(矢印X方向)に隣接する3個ずつの画素のデータを加算してデータSを得る統合処理手段31と、データSに対して均一化処理を行う補正手段32を含んでいる。
【0062】
次いで、本実施形態の放射線画像情報読取装置の作用について説明する。
【0063】
まず、搬送ベルト40'が矢印Y方向に移動することにより、この搬送ベルト40'に支持された、放射線画像情報が蓄積記録された蛍光体シート50を矢印Y方向に搬送する。このときの蛍光体シート50の搬送速度はベルト40'の移動速度に等しく、ベルト40'の移動速度は画像情報読取手段30に入力される。
【0064】
一方、BLD11が、線状の励起光Lを、蛍光体シート50表面に対して略直交する方向に出射し、この励起光Lは、その光路上に設けられたコリメータレンズおよびトーリックレンズからなる光学系12により平行ビームとされ、蛍光体シート50に略垂直に入射する。このとき励起光Lは、蛍光体シート50上を、矢印X方向に沿って延びる線状の領域を照射する。
【0065】
励起光Lの照射により、蛍光体シート50の照射域およびその近傍から、蓄積記録されている放射線画像情報に応じた強度の輝尽発光光Mが発光される。またこれと同時に、蛍光体シート50の裏面側の部分からも、蛍光体シート50の透明支持体を透過した輝尽発光光M'が出射する。
【0066】
この蛍光体シート50の表面側の部分から出射した輝尽発光光Mは、励起光カットフィルタ17を透過し、混在する励起光Lがカットされた上でセルフォックレンズ16に入射し、ライン検出部20の各ラインセンサ21に集光される。
【0067】
この蛍光体シート50の裏面側の部分から出射した輝尽発光光M'は、励起光カットフィルタ17'を透過し、混在する励起光Lがカットされた上でセルフォックレンズ16'に入射し、ライン検出部20'のラインセンサ21'に集光される。
【0068】
ラインセンサ21、21'による受光後の作用については、前述した実施形態の放射線画像情報読取装置の作用と同一であるため、その説明を省略する。このような構成の放射線画像情報読取装置も、図1に示す構成の放射線画像情報読取装置と同様な効果を得ることができる。
【0069】
また、図8の構成における放射線画像情報読取装置に使用される蛍光体シートとして、同一の被写体についての、放射線エネルギ吸収特性が互いに異なる2つの画像情報を蓄積記録してなり、各画像情報に応じた2つの輝尽発光光をその表裏面から各別に発光し得る、放射線エネルギーサブトラクション用の蓄積性蛍光体シートを使用すると共に、ライン検出部を前記シートの両面側に夫々各別に配設し、更に蛍光体シートの両面から読み取られた画像情報を、蛍光体シートの表裏面の画素を対応させてサブトラクション処理する読取手段を備えた装置とすることもできるが、この場合においても、蛍光体シートの両面側に夫々各別に配設されるライン検出部として、上述したように、複数の光電変換素子を線上の長さ方向に配設することによって全体として蛍光体シート幅となるように構成されたライン検出部を利用することができる。
【0070】
また、放射線エネルギーサブトラクション用の蓄積性蛍光体シートとしても、例えば蛍光体シートの厚さ方向に延びる励起光反射性隔壁部材により多数の微小房に細分区画された構造を有する蛍光体シート等の、いわゆる異方化された蛍光体シートを用いることもできる。
【0071】
また、本発明による放射線画像読取装置は、蓄積性蛍光体シートとして、紫外乃至可視領域の光を吸収して、そのエネルギーを蓄積することができ、可視乃至赤外領域の光により励起されて、エネルギーを輝尽発光光として放出することを可能とする輝尽性蛍光体を含有するものを利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放射線画像情報読取装置の第1の実施の形態の概略構成図
【図2】図1に示した放射線画像情報読取装置のI−I線断面を示す断面図
【図3】図1と図2に示した放射線画像情報読取装置のライン検出部の詳細を示す図
【図4】図3に示したライン検出部の詳細を示す図
【図5】本発明による放射線画像情報読取装置の第1の実施の形態の一部上面断面図
【図6】検出データの加算比率の模式の1例を示す図
【図7】本発明による放射線画像情報読取装置の他の実施の形態の一部上面断面図
【図8】本発明による放射線画像情報読取装置の他の実施の形態を示す断面図
【図9】本発明の放射線画像情報読取装置におけるラインセンサの配列の仕方を説明するための図
【図10】本発明の放射線画像情報読取装置における第1の変換処理および第2の変換処理を説明するための図
【符号の説明】
1、2 励起光照射部分
3、4、5、6、22、22'、26、26'、26'' 光電変換素子
11 ブロードエリアレーザ(BLD)
12 コリメータレンズとトーリックレンズからなる光学系
16、16' セルフォックスレンズアレイ
17、17' 励起光カットフィルタ
20、20'、24、24'、24'' ライン検出部
21、21'、25、25'、25'' ラインセンサ
30 画像情報読取手段
31 統合処理手段
32 補正手段
40 走査ベルト
50 蓄積性蛍光体シート
a1、a2、...a10 光電変換素子
b1、b2、b3、b4 光電変換素子
c1、c2、...c12 光電変換素子
最終画像の画素サイズ(主走査方向における幅)
L 励起光
M、M' 輝尽発光光
Wa、Wb、Wc ラインセンサの不感部分

Claims (5)

  1. 放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を線状に照射するライン光源と、前記蛍光体シートの線状に照射された部分またはこの照射された部分に対応する蛍光体シートの裏面側部分から発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が前記照射された部分の長さ方向に複数設けられたラインセンサを、前記輝尽発光光が少なくとも1つの前記ラインセンサの前記光電変換素子により受光されるように千鳥状に、かつ、各ラインセンサの光電変換素子が前記長さ方向と直交する方向に重複する箇所と重複しない箇所が生じるように複数配列してなる検出手段と、前記ライン光源および前記検出手段と、前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、前記長さ方向と異なる方向に移動させる走査手段と、前記検出手段の各前記光電変換素子からの出力を前記移動に応じて順次読み取って初期画像データを得る読取手段と、前記照射された部分の同じ部位に対する前記初期画像データが1つしかない場合、該初期画像データに基づいて前記長さ方向に延びる1列の画素データのうちの前記部位に対応する画素データを作成し、前記照射された部分の同じ部位に対する前記初期画像データが2つ以上ある場合、該2つ以上の前記初期画像データを加算して前記長さ方向に延びる1列の画素データのうちの前記部位に対応する画素データを作成する第1の変換処理と、前記長さ方向において隣接する所定の数の前記画素データを加算して最終画像の画素データとする第2の変換処理を行う統合処理手段とを備えたことを特徴とする放射線画像情報読取装置。
  2. 前記統合処理手段が、前記第1の変換処理を行った後に前記第2の変換処理を行うことを特徴とする請求項1記載の放射線画像情報読取装置。
  3. 前記統合処理手段が、前記第1の変換処理と前記第2の変換処理を交互に行うことを特徴とする請求項1記載の放射線画像情報読取装置。
  4. 前記統合処理手段により処理済みのデータに対して、均一化処理を行う均一化処理手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の放射線画像情報読取装置。
  5. 前記均一化処理手段が、暗電流補正処理、感度補正処理、リニアリティー補正処理、シェーディング補正処理のうち、少なくとも2つ以上の補正処理を行うものであることを特徴とする請求項4記載の放射線画像情報読取装置。
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