JP3246898B2 - 澱粉せんべいの製造方法 - Google Patents
澱粉せんべいの製造方法Info
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Description
サパサのおから状の澱粉を主原料としてライトで軽いポ
テットチップ風の食感が得られる澱粉せんべいを製造す
る方法に関するものである。
とする澱粉せんべいは、図7の如く、おから状澱粉を計
量マスで計量して加熱した下鉄板1上にほぼ円形の塊
(澱粉生地A)として落とした後、その塊を加熱した上
鉄板2で圧縮(プレス)して焼成していた。
含むことで形成されているおから状澱粉生地の粒子は、
これを下鉄板1上に塊として落とした場合には、図8
(a)の如く、澱粉粒子D同士の間に一定の距離Kが開
いており、従って、加熱した上鉄板2で圧縮(プレス)
しても、同図(b)の如く、粒子間の距離Kが開いたま
まであるためにポテットチップの如く薄いシート状
(1.5mm厚以下)に焼成しようとすると、粒子D間
が、同図(c)の矢印の如く、弾けてせんべい形状にな
らないという問題があった。
で2.0mm厚以上に圧縮して焼くのであれば破裂の虞
はないが、前述のように1.5mm厚以下の如き薄さま
で圧縮すると澱粉粒子に含まれる水分や空気が急激に膨
張し破裂し、その際、澱粉粒子同士の衝突が激しくなっ
て弾けてしまうからである。従って、従来の製法ではお
から状澱粉生地を使用した薄いポテットチップ風の澱粉
せんべいとして焼くことは出来なかった。
で、薄く、しかも食感がライトで軽いポテットチップ風
の澱粉せんべいとして焼くことを可能にした澱粉せんべ
いの製造方法を提供することを目的としている。また、
他の目的はおいしく口当たりの良い澱粉せんべいを製造
する方法を提供することにある。
め、本発明は、澱粉を主原料とする、おから状の生地を
圧縮して脱気した後、該圧縮された生地をさらに加熱板
間で生地中の水分が8〜17%の薄いシート状になるま
で圧縮することを特徴とし、予め圧縮して澱粉粒子間の
距離をなくした生地を用い、焼成時に粒子間の衝突を軽
減させるとともに、加熱板間での圧縮を、生地中の水分
が8〜17%になるタイミングで行って表面肌のよい澱
粉せんべいが得られるように構成したものである。
原料とする、おから状の生地を圧縮して脱気した後、該
圧縮された生地を120°C以上に熱した加熱板間で生
地厚が1.5mm以下になるまで15秒以内で圧縮する
ことを特徴とし、焼成時間を短縮して薄くても8〜17
%の水分を含む柔軟性を保有し、圧縮力を開放したとき
に生地の表裏面の温度差により変形し、ライトで軽いポ
テットチップ風のスナック菓子的な食感の得られる澱粉
せんべいが作れるように構成している。
図面に基づいて説明する。まず、主原料とするおから状
の澱粉生地Aを用意する。該おから状の澱粉生地Aは、
例えば、馬鈴薯澱粉、海老やイカ等のすり身や裁断した
身、食塩、グルタミン酸ナトリウム、水、調味料などを
適量づつ混合調整してなる。
く、原料ホッパー10から振動板11上に落とし、該振
動板11上を先端側へ振動移送し、その先端から走行す
るコンベアーベルト12上に落下させて成層する。この
層の厚さaの調整はコンベアーベルト12の走行速度の
調整により行われる。おから状の澱粉生地Aの成層時の
厚さaは、例えば10mm程度で満足できる。
たおから状の澱粉生地Aを、その上方より下動した筒体
13内に取り(図2参照)、その筒体13内のおから状
の澱粉生地Aを筒内においてピストン手段14にて圧縮
し脱気して板状生地A′として形成する(図3参照)。
この圧縮後の板状生地A′の厚さbについては特に問わ
ないが、6mm程度でよい。
は、駆動手段15の作動により水平方向に回動して下加
熱板16上まで運ばれ、ピストン手段14の作動により
押し出されて下加熱板16上に並べられる(図4参
照)。
られたならば、筒体13を駆動手段15の作動によって
退避させて下加熱板16に対して蝶番17を介してクラ
ムシェル状に開閉できる上加熱板16′を閉じ、板状生
地A′を薄いシート状になるまで機械的に圧縮する。こ
の圧縮後のシート生地A″の厚さcは1.5mm厚以下
が好ましい。
は、図5(a)の如く、澱粉粒子D同士が密着(距離が
全く開いていない状態)している。従って、上下加熱板
で圧縮(プレス)して1.5mm厚以下の薄いシート状
生地A″に形成しても、同図(b)の如く、粒子間の密
着状態はそのまま保たれ、焼成により同図(c)の矢印
の如く、粒子Dに移動力がかかるが弾けるようなことが
ない。
水平方向に回動する腕体18の両端部下面に吊設された
支持体19にマトリクス状に集合した状態で配設されて
いるもので、前記駆動手段15の作動によりコンベアー
ベルト12及び下加熱板16上において下動及び上動す
るようになっている。
の支持体19に伸縮杆20を介して連結した枠体21に
支持されている。従って、ピストン手段14は前記コン
ベアーベルト12上では筒体13とともに下動して行
き、該筒体13の下端が図3の如く、コンベアーベルト
12に突き当たって停止すると、伸縮杆20を収縮させ
つつ継続して下動し、筒体13内のおから状の澱粉生地
Aを板状生地A′に圧縮形成する。
加熱板16上では筒体13とともに下動して行き、該筒
体13の支持体19が図4の如くストッパー22に突き
当たって停止すると、伸縮杆20の収縮で継続して下動
し、筒体13内で形成された板状生地A′を押し出せる
ようになっている。
20°C以上の温度に加熱されており、ほぼ6mm厚の
板状生地A′が1.5mm厚以下のシート状生地A″に
なるまで15秒以内で極めて短時間で圧縮する。このた
めには上下加熱板間のプレス圧は、2.0kgf/cm
2 以上が必要である。
された上下加熱板間で1.5mm厚以下のシート状生地
A″に圧縮しても、その圧縮時間が15秒以内という短
時間であれば、その生地中には8〜17%の水分が残
り、依然として柔軟性を保有しているから、生地の表面
は上下加熱板の平面性の影響により木目細かくなるとと
もに、上加熱板16′の圧縮力を開放したときは、生地
はその表裏面の温度差により浅い碗状に変形する。
下であること、焼成(圧縮)時間が15秒以内と極めて
短時間であることから、生地に含まれる海老やイカなど
の具(ミンチ)のうま味を引き立たせことが可能であ
る。
符号Rで示した圧縮ローラ(一点鎖線で描いている)を
用い、前記コンベアーベルト12上において予め圧縮し
て板状生地A′として形成してもよい。この場合におい
て、前記筒体13及びピストン手段14の役割は、板状
生地を所定の形状に打ち抜くことと、下加熱板16上に
運ぶだけと成ることは勿論である。
いて筒体13により取られた残余のおから状の生地Aを
受領する第2コンベアーベルである。該第2コンベアー
ベルト23にて受けたおから状の生地Aの残余分は回収
容器24に収容され、昇降機25を介して原料ホッパー
10に戻されるようになっている。
(すり身又は裁断した身)15部を加え、食塩2部、グ
ルタミン酸ナトリウム1部、水40部、調味料(適量)
を添加し、ミキサーで攪拌しておから状の澱粉生地を作
り、これを直径16mm、厚さ6mmの円形の圧縮生地
にし、それぞれ120°Cに熱した上下加熱板間で1.
2mm厚になるまで約8秒間で圧縮した。しかる後、上
加熱板を開放したところ、瞬間的に浅い碗状に変形した
澱粉せんべい(本実施例品という)を得た。この製品は
表面肌が木目細かくポテットチップ風の外観を呈してい
た。
らなるおから状の澱粉生地の適量を120°Cに加熱し
た下加熱板上に円形の塊として配置し、該塊を120°
Cに加熱した上加熱板で3.0mm厚になるように約1
分要して圧縮して焼いた。しかる後、上加熱板を開放し
たところ、表面に多数の凸凹のあるあられ餅風の澱粉せ
んべい(比較例品という)に焼き上がった。
つ皿に盛ったものを30セット用意して当社近くの主婦
30人(20代10人、30代10人、40代10人)
に試食してもらい、次の5項目の質問にアンケート方式
で答えてもらった処、次表の結果を得た。
方が、おいしく、口当たりが良く、食感が良いという結
果が得られた。また、このような結果になったことを試
食に参加した主婦方に示し、その印象を聞いた処、本実
施例品がライトで軽いスナック菓子的なポテットチップ
風の食感が得られるためであるとの回答を得た。
主原料とする、おから状の生地を圧縮して脱気した後、
該圧縮された生地をさらに加熱板間で生地中の水分が8
〜17%の薄いシート状になるまで圧縮することを特徴
としているから、生地を焼成前に圧縮され澱粉粒子間の
距離をなくして粒子間の衝突を軽減させるとともに、加
熱板間での圧縮を、生地中の水分が8〜17%になるタ
イミングで行って表面肌の木目が細かく、ライトで軽い
スナック菓子的な食感が得られる澱粉せんべいを作るこ
とができるという優れた効果を奏するものである。
原料とする、おから状の生地を圧縮して脱気した後、該
圧縮された生地を120°C以上に熱した加熱板間で生
地厚が1.5mm以下になるまで15秒以内で圧縮する
ことを特徴としているから、焼成時間を短縮して薄いな
がらも僅か(8〜17%)に水分を含む柔軟性を保有さ
せ、圧縮力を開放したときに浅い碗状に変形し、ポテッ
トチップ風の食感の得られる澱粉せんべいを作ることが
できるという効果を奏するものである。
状の澱粉を主原料とする生地を圧縮して脱気した後、該
圧縮された生地をさらに加熱板間で薄いシート状になる
まで圧縮することを特徴としているから、生地を焼成前
に圧縮され澱粉粒子間の距離をなくして粒子間の衝突を
軽減させているので、表面の木目が細かく、ライトで軽
いスナック菓子的な食感が得られる澱粉せんべいを作る
ことができるという優れた効果を奏するものである。
板の温度が120°C以上とし、該加熱板間で生地厚が
1.5mm以下になるまで15秒以内で圧縮することを
特徴としているから、焼成時間を短縮して薄いながらも
僅か(8〜15%)に水分を含む柔軟性を保有させ、圧
縮力を開放したときに浅い碗状に変形し、ポテットチッ
プ風の食感の得られる澱粉せんべいを作ることができる
という効果を奏するものである。
ある。
筒体でおから状の澱粉生地を取った状態である。
筒体に取ったおから状の澱粉生地をピストン手段で圧縮
した状態である。
筒体内で圧縮された板状生地を下加熱板上に並べる状態
である。
(a)は板状生地、(b)は薄いシート状生地、(c)
は澱粉粒子の移動状態である。
図である。
に配置した状態を示す平面図である。
(a)は圧縮されていないおから状の生地、(b)は圧
縮後の生地、(c)は澱粉粒子の移動状態である。
Claims (2)
- 【請求項1】 澱粉を主原料とする、おから状の生地を
圧縮して脱気した後、該圧縮された生地をさらに加熱板
間で生地中の水分が8〜17%の薄いシート状になるま
で圧縮することを特徴とする澱粉せんべいの製造方法。 - 【請求項2】 澱粉を主原料とする、おから状の生地を
圧縮して脱気した後、該圧縮された生地を120°C以
上に熱した加熱板間で生地厚が1.5mm以下になるま
で15秒以内で圧縮することを特徴とする請求項1に記
載の澱粉せんべいの製造方法。
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1999
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