JP2565348Y2 - 内燃機関ケース用断熱・吸音材 - Google Patents

内燃機関ケース用断熱・吸音材

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JP2565348Y2
JP2565348Y2 JP1992093368U JP9336892U JP2565348Y2 JP 2565348 Y2 JP2565348 Y2 JP 2565348Y2 JP 1992093368 U JP1992093368 U JP 1992093368U JP 9336892 U JP9336892 U JP 9336892U JP 2565348 Y2 JP2565348 Y2 JP 2565348Y2
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glass fiber
combustion engine
internal combustion
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sound absorbing
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英彰 兼松
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NIHON GLASS FIBER INDUSTRIAL CO., LTD.
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NIHON GLASS FIBER INDUSTRIAL CO., LTD.
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、クレーン車、ショベル
カー、ブルドーザー等の産業用自動車において、その内
燃機関を囲むケースの内面に張られる断熱・吸音材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図9に示すように、クレーン車11等の
産業用自動車においては、操縦室12の後方に内燃機関
13が設置され、該内燃機関13は鋼板で箱状に形成さ
れたケース14により囲まれている。このケース14の
内面には、内燃機関13で発生する高熱や騒音を遮断又
は減衰する断熱・吸音材51が張られ、ケース14の加
熱を防ぐとともに、騒音が操縦室12に伝わるのを防ぐ
ようにしている。
【0003】図10に示すように、従来の断熱・吸音材
51は、シート状のガラス繊維綿状体52と、該ガラス
繊維綿状体52の両面に重ねられた二枚のガラス繊維布
53,54とから構成されていた。内燃機関13に向け
る側のガラス繊維布53の縁は、ケース14に向ける側
のガラス繊維布54の縁に折り返して重ねられ、これら
の各要素52,53,54の相互接触部はネオプレンゴ
ム系の接着剤(図示略)により接着されていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】従来の断熱・吸音材5
1は、断熱性については一応十分であったが、吸音性に
ついては不十分であり、特に1000Hz以下の中低音
域の吸音率が低かった。このため、内燃機関13の中低
音域の騒音がケース14の外部にかなり漏れ、作業現場
周辺の静けさを損なっていた。また、この中低音域の騒
音は操縦室12にもかなり伝わり、操縦者に不快感を与
えていた。最近は、労働環境改善の要請から、産業用自
動車の操縦室12にもオーディオ装置や無線装置が設け
られるようになったが、前記騒音を放置したままでは、
これらの装置を快適に使用することができなかった。
【0005】そこで、本考案の目的は、特に中低音域の
吸音率を高めて、内燃機関の中低音域の騒音がケースの
外部に伝わるのを低減することができ、また、同時に断
熱性も高めることができる新規な内燃機関ケース用断熱
・吸音材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案では、ガラス繊維を主成分とするシート状の
ガラス繊維綿状体と、ガラス繊維を主成分とする糸で製
織され前記ガラス繊維綿状体の両面に重ねられたガラス
繊維布とを含み、内燃機関のケースの内面に張られる断
熱・吸音材において、内燃機関に向ける側のガラス繊維
布とガラス繊維綿状体との間、ケースに向ける側のガラ
ス繊維布とガラス繊維綿状体との間、又は、ガラス繊維
綿状体の内部に、吸音率及び断熱性を高めるための金属
箔を介装した。
【0007】本考案において、「ガラス繊維綿状体」又
は「ガラス繊維布」はガラス繊維を主体とし、これにセ
ラミック繊維、岩綿繊維、石英繊維、鉱滓綿繊維等の耐
熱性無機繊維が配合されていてもよい。また、このガラ
ス繊維は短繊維でも長繊維でもよい。また、ガラス繊維
綿状体の密度は特に限定されないが、一般的には10〜
200kg/m3 の範囲から選択される。ガラス繊維布
の重量も特に限定されないが、一般的には50〜300
g/m2 の範囲から選択される。
【0008】「金属箔」の材質としては、一般的なアル
ミニウムをはじめ、ステンレス鋼、クロム−ニッケル系
等のステンレス合金、高ニッケル合金、高コバルト合金
等の耐熱合金、その他の耐熱性及び耐食性を備えた金属
を例示することができる。また、金属箔の厚さは特に限
定されないが、一般的には10〜150μmの範囲から
選択される。なお、金属箔は前記介装箇所のいずれか一
箇所に介装すればよいが、複数箇所に介装してもよい。
【0009】
【作用】本考案の断熱・吸音材において、ガラス繊維綿
状体は主要な断熱作用と吸音作用とを奏する。また、ガ
ラス繊維綿状体の両面に重ねられたガラス繊維布は、断
熱・吸音材全体の形状を保持する作用と、ガラス繊維綿
状体の飛散を防止する作用と、外部から内燃機関のケー
ス内に水が浸入するのを阻止する作用とを奏し、副次的
に断熱作用及び吸音作用を奏する。そして、前記介装箇
所に介装された金属箔は、特に中低音域の吸音率を高め
る作用を奏し、断熱性も高める。この中低音域の吸音率
を高める作用は、中低音域の音響エネルギが金属箔の振
動及び摩擦エネルギに変換されて減衰するためではない
かと推測している。
【0010】
【実施例】以下、本考案をクレーン車の内燃機関ケース
の内面に張る断熱・吸音材に具体化した三つの実施例に
ついて、図1〜図9を参照して説明する。いずれの実施
例の断熱・吸音材1も、ガラス繊維よりなる密度96k
g/m3 、厚さ約30mmのガラス繊維綿状体2と、ガ
ラス繊維合撚糸で製織されガラス繊維綿状体2の両面に
重ねられた重量180g/m2 のガラス繊維布3,4と
を含む。これらの断熱・吸音材1は、図9に示すよう
に、前記内燃機関13のケース14の内面に張って使用
される。なお、内燃機関13に向ける側のガラス繊維布
3の縁は、ケース14に向ける側のガラス繊維布4の縁
に折り返して重ねられ、これらの各要素2,3,4の相
互接触部はネオプレンゴム系の接着剤(図示略)で接着
されている。
【0011】そして、図1に示す第一実施例の断熱・吸
音材1は、内燃機関13に向ける側のガラス繊維布3と
ガラス繊維綿状体2との間に、厚さ50μmのアルミニ
ウム箔5が介装され且つ前記ネオプレンゴム系の接着剤
で接着されたものである。
【0012】また、図2に示す第二実施例の断熱・吸音
材1は、ガラス繊維綿状体2の内部(厚さ方向の略中央
部)に、同じく厚さ50μmのアルミニウム箔5が介装
・接着されたものである。
【0013】また、図3に示す第三実施例の断熱・吸音
材1は、ケース14に向ける側のガラス繊維布4とガラ
ス繊維綿状体2との間に、同じく厚さ50μmのアルミ
ニウム箔5が介装・接着されたものである。
【0014】これらの実施例による効果を確認するた
め、JIS.A1405垂直入射法に準じた吸音率測定
試験を行った。この試験は、図4〜図6に示すように、
剛体6の表面に第一〜第三実施例の断熱・吸音材1をケ
ースに向ける側において密着し、同図に矢印で示すよう
に、内燃機関に向ける側から音を垂直に入射し、断熱・
吸音材1を経て剛体6から反射してきた音のレベルを測
定する方法である。また、図7に示すように、実施例か
らアルミニウム箔を除いた前記従来例に相当する断熱・
吸音材51についても同様の試験を行った。なお、これ
らの試験において、ケース14に向ける側のガラス繊維
布4,54は吸音率に大きな影響は及さないと思われる
ので、試験の便宜上省略して行った。
【0015】図8に上記試験の結果を示す。従来例で
は、一応700〜15000Hzの吸音率は40〜60
%程度であるが、600Hz以下の中低音域の吸音率は
20%以下にまで激減しており、前述した問題点が裏付
けられている。
【0016】これに対し、第一実施例では、1200H
z以下の全域における吸音率が従来例より高くなってお
り、特に400〜700Hzの中低音域の吸音率は50
%以上を確保している。そして、500Hz及び800
Hzには吸音率のピークが現われている。
【0017】また、第二実施例では、やはり400〜7
00Hzの中低音域の吸音率が従来例より各段に高くな
っており、500Hzには吸音率のピークが現われてい
る。1000Hz以上の吸音率が目立って高くなってい
ることも特徴的である。なお、800Hz付近の吸音率
が低くなっているが、その付近だけの狭いディップにす
ぎないから、ケース14に実装した際の体感的な吸音効
果にはあまり影響しなかった。
【0018】また、第三実施例では、第一実施例より多
少吸音率は低いものの、従来例と比べると第一実施例に
類似した優位性を示し、やはり400〜700Hzの中
低音域の吸音率は従来例より各段に高くなっている。ま
た、500Hzには吸音率のピークが現われている。
【0019】なお、金属箔の厚さを変化させると、吸音
率のピークが現われる周波数も変化することが判明して
いる。例えば、第一実施例において厚さ20μmのアル
ミニウム箔を使用すると、800Hz及び1250Hz
に吸音率のピークが現われた。この結果からは、金属箔
が厚いほど、低音域の吸音に有利であると思われる。こ
のように、金属箔の選択という簡単な方法によって、断
熱・吸音材を特に高い吸音率が欲しい周波数に調整する
ことができる。
【0020】その他、本考案は前記実施例の構成に限定
されず、考案の趣旨から逸脱しない範囲で任意に変更し
て具体化することもできる。
【0021】
【考案の効果】本考案の内燃機関ケース用断熱・吸音材
は、上記の通り構成されているので、特に中低音域の吸
音率を高めて、内燃機関の中低音域の騒音がケースの外
部に伝わるのを低減することができ、また、同時に断熱
性も高めることができるというう優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例の断熱・吸音材を示す拡大
断面図である。
【図2】第二実施例の断熱・吸音材を示す拡大断面図で
ある。
【図3】第三実施例の断熱・吸音材を示す拡大断面図で
ある。
【図4】第一実施例の吸音率測定試験の説明図である。
【図5】第二実施例の吸音率測定試験の説明図である。
【図6】第三実施例の吸音率測定試験の説明図である。
【図7】従来例の吸音率測定試験の説明図である。
【図8】これらの試験結果を示すグラフである。
【図9】断熱・吸音材を使用したクレーン車の概略図で
ある。
【図10】従来例の断熱・吸音材を示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 断熱・吸音材 2 ガラス繊維綿
状体 3 ガラス繊維布 4 ガラス繊維布 5 アルミニウム箔 13 内燃機関 14 ケース

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維を主成分とするシート状のガ
    ラス繊維綿状体と、ガラス繊維を主成分とする糸で製織
    され前記ガラス繊維綿状体の両面に重ねられたガラス繊
    維布とを含み、内燃機関のケースの内面に張られる断熱
    ・吸音材において、 内燃機関に向ける側のガラス繊維布とガラス繊維綿状体
    との間、ケースに向ける側のガラス繊維布とガラス繊維
    綿状体との間、又は、ガラス繊維綿状体の内部に、吸音
    率及び断熱性を高めるための金属箔を介装したことを特
    徴とする内燃機関ケース用断熱・吸音材。
JP1992093368U 1992-12-30 1992-12-30 内燃機関ケース用断熱・吸音材 Expired - Lifetime JP2565348Y2 (ja)

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JPWO2013125411A1 (ja) * 2012-02-21 2015-07-30 ニチアス株式会社 遮音断熱性マット組付体および遮音断熱性マット組付体の組み付け方法

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