JP2565261Y2 - 真空播種機 - Google Patents

真空播種機

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JP2565261Y2
JP2565261Y2 JP1991105550U JP10555091U JP2565261Y2 JP 2565261 Y2 JP2565261 Y2 JP 2565261Y2 JP 1991105550 U JP1991105550 U JP 1991105550U JP 10555091 U JP10555091 U JP 10555091U JP 2565261 Y2 JP2565261 Y2 JP 2565261Y2
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節生 武野
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Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は真空播種機、詳しくは、
種子タンクに貯留した種子を真空吸着して搬送し、播種
する真空播種機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種真空播種機は、例えば特開
平2ー249407号公報に示されているように、支持
軸に回転可能に支持する種子タンクと、該種子タンクに
貯留する種子を吸引する吸引ノズル及び該吸引ノズルを
播種ガイド口に移動させる移動機構とを備え、種子タン
クに貯留した種子を吸引ノズルに真空吸着し、該吸引ノ
ズルを移動機構により播種ガイド口まで移動せしめて播
種するようにしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、前記種子タ
ンク内の種子の補給を行う場合、通常では、作業者が前
記種子タンクの種子残量を定期的に確認して、種子残量
が所定量以下となった時点で播種作業を停止し、前記支
持軸に対し揺動する種子タンクを停止させた停止状態の
もとで該種子タンクに設けた開閉蓋を開いて該種子タン
クへの種子の補給を行い、補給後に前記蓋を閉じ、その
後再び播種作業を開始するようにしている。
【0004】このため、前記種子タンクへの種子の補給
作業時には、播種作業をわざわざ中断しなければならな
ず、作業能率が非常に悪い問題があり、また、種子タン
クにおける蓋を開いて、その開口部から種子タンク内に
種子を補給する作業も行い難い問題があった。
【0005】本考案の目的は、種子タンクへの種子の補
給作業時に、播種作業を停止することなく種子の補給が
行え作業能率を向上でき、しかも、播種タンクへの種子
の補給が簡単容易に、かつ、迅速に行える真空播種機を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案に係る真空播種機
は、複数の種子が貯留され、支持軸に所定角度揺動自在
に支持される種子タンクと、該種子タンクに対し進退自
在であり、種子タンク内に進入して前記種子を吸引する
吸引ノズルと、前記種子タンクと離隔した播種ガイド口
と、前記吸引ノズルを前記種子タンクから前記播種ガイ
ド口に移動させる移動機構とを備えた真空播種機におい
て、前記支持軸部に、前記種子タンク内に連通する種子
補給孔を設け、さらに前記種子タンクの上側に、連通管
を介して前記種子補給孔に連通する補給ホッパーが設け
られていることを特徴とする。
【0007】
【作用】上記構成により、播種作業に伴い前記種子タン
ク1の種子残量が少なくなったとき、前記播種作業をわ
ざわざ停止したりすることなくその作業を継続した状態
のまゝ前記補給ホッパー36に種子を補給するだけの作
業で、該補給ホッパー36から前記連通管37及び前記
種子補給孔13aを介して前記種子タンク1に種子を簡
単容易に、かつ、迅速に補給することができ、作業能率
を向上できるのである。
【0008】
【実施例】図2〜4は本考案の真空播種機を示し、該播
種機の構成を概略的に説明すると、種子を貯留した筒状
の種子収容体1を回動させて種子を種子収容体1の開口
部1aに滑落させ、滑落した種子を吸引ノズル2で吸着
する吸着機構Aと、前記吸引ノズル2に配管3を介して
接続する真空ポンプ4と、前記吸引ノズル2を播種ガイ
ド口5まで移動せしめる移動機構Bを備え、かつ、前記
播種ガイド口5に、前記吸引ノズル2より放出される種
子を育苗トレイTのポット部Pに案内する播種口6をも
つホース7を備えて成るものである。
【0009】前記育苗トレイTは、図3及び4に示され
るようにポット苗を育苗するためのポット部Pを縦横に
複数列並べて形成したもので、この育苗トレイTのポッ
ト部Pに種子を投入する前記播種口6、ホース7、播種
ガイド口5、吸引ノズル2、種子収容体1は育苗トレイ
Tにおける横列のポット数と同じ数だけ幅方向に設けら
れていて、一回の動作で横一列のポット部全部に播種で
きるようになっている。また、前記育苗トレイTはコン
ベア装置8により間歇的に移動し、前記播種機により横
一列づつ播種されながら図2,3の矢印方向に移動する
ようになっている。
【0010】そして、先ず、前記吸着機構Aは、図1〜
4に示すように前記コンベア装置8の幅方向両側部に相
対向状に設ける一対の機台10,10上に一対の支持杆
11,11を設け、これら支持杆11,11間に上下方
向に貫通するノズル挿通孔12を育苗トレイTにおける
横列のポット数と同数穿設した支持軸13を横架すると
共に、該支持軸13に前記横列のポット数と同数だけの
洞貫部14を形成した回動体15を回動自在に装着し、
かつ、前記洞貫部14の一方の口14a側において前記
支持軸13が該洞貫部14を閉鎖するように貫通させな
がら、支持軸13のノズル挿通孔12と洞貫部14とが
それぞれ連通するように一致させる一方、前記洞貫部1
4の一方の口14aは回動体15が回動したときに、吸
引ノズル2が当たらないように末広状に形成し、他方の
各口14bには前記回動体15と同方向に延びる一つの
横長箱状種子タンク1の上方開口部1aを取付けてい
る。前記種子タンク1の下部には、蓋体1bが着脱可能
に取付けられている。
【0011】また、前記回動体15の下方には、ロータ
リーシリンダ(図示せず)の駆動軸16を配設し、該駆
動軸16に取付けたクランク17と回動体15から延設
したブランケット18とをロッド19で連結して平行リ
ンクを構成しており、前記ロータリーシリンダを駆動し
てクランク17を反時計方向に回動させロッド19を引
き下げると、図3の実線に示されるように、回動体15
と種子収容体1も回動して種子収容体1が90度角回転
して、底部に貯留していた種子が開口部1aを介し洞貫
部14に滑落すべく成している。
【0012】また、前記吸引ノズル2は、後記する移動
機構Bから延設するアーム28,28の間に吸引本体2
0が横架されており、この吸引本体20の周面に育苗ト
レイTにおける横列のポット数と同数だけの吸引ノズル
2が横方向に並んで植設されている。
【0013】また、吸引本体20には、前記吸引ノズル
2の他、周面の異なる位置において、口径が異なる吸引
ノズル2A,2Bが同様に横方向に並んで植設されてお
り、吸引本体20を前記アーム28,28に対し回転さ
せて位置変更することにより、種子の大きさに適合した
吸引ノズル2を選択できるようにしている。尚、使用し
ない例えば吸引ノズル2A,2Bについては、そのノズ
ル穴を閉鎖するキャップ体(図示せず)を被せておくの
である。
【0014】次に、移動機構Bは、前記各機台10,1
0上に支持体21,21を設けて、これら各支持体2
1,21に機台の長さ方向、つまり前後方向に水平状に
延びる上下ガイド棒22,22をそれぞれ支持し、これ
ら各ガイド棒22,22に、前記吸引本体20の外側で
相対向する移動体23,23をこれら各ガイド棒22,
22に沿って移動自在に貫通支持し、かつ、前記各機台
10,10側に前後シリンダ24をそれぞれ固定し、該
シリンダ24のピストンロッド25の先端を前記移動体
23に固定して、該シリンダ24の駆動により、前記移
動体23を各ガイド棒22,22に沿って移動させるよ
うにしている。
【0015】また、前記各移動体23,23の上部側に
は、上下方向に延びる案内部26,26を設け、該案内
部26,26にフレーム27,27を上下移動可能に支
持すると共に、これらフレーム27,27の上部に前記
吸引本体20を横架するアーム28を固定する一方、前
記各移動体23の案内部26,26に上下シリンダ29
を固定し、該上下シリンダ29のピストンロッド30の
下端部に、連結板31を設け、該連結板31の両端部を
前記フレーム27,27の前記案内部26から下方に突
出する下端部に固定して、前記上下シリンダ29を駆動
することにより、移動体23に対してフレーム27を上
下動、つまり前記アーム28に設けた吸引ノズル2を種
子吸引のためノズル挿通孔12内に挿入させた下降位置
からノズル挿通孔12より抜け出た上昇位置まで上下動
させるようにしている。
【0016】また、31は前記播種ガイド口5を支持す
ると共に、播種漏れや搬送中に吸引ノズル2から落下し
た種子を集めるための回収枠であり、この回収枠31
は、前記支持軸13に支持され、また、該回収枠31の
底部には、機台10側に設けられる高さ調節機構32を
介して播種口6の高さを調節する調節体32aが設けら
れている。
【0017】しかして、図1及び図5に示したごとく、
前記支持軸13の中央位置で、前記ノズル挿通孔12,
12間に前記種子タンク1に連通する種子補給孔13a
を設けると共に、前記回収枠31の両側壁31a,31
aに支持片33,33を上方に突設し、これら支持片3
3.33の上端部間に連結軸34を架設し、該連結軸3
4の長さ方向中央位置に取付体35を介して漏斗状補給
ホッパー36を設ける一方、前記補給ホッパー36の下
方開口部と前記種子補給孔13aとの間に例えばビニー
ルパイプから成る連通管37を介して接続したのであ
る。
【0018】尚、前記種子補給孔13aを前記支持軸1
3の中央位置に設ける場合、図5に示す如く、前記支持
軸13に形成する各ノズル挿通孔12の形成位置が前記
ポットPのピッチと同一ピッチに配置できなくなること
があるかも知れないが、このときには、前記ポットPの
ピッチと異なる間隔に配置した各ノズル挿通孔12に対
応させて前記各吸引ノズル2及び各播種ガイド口5をそ
れぞれ配設する一方、前記各播種ガイド口5からホース
7を介して前記ポットPのピッチと同一ピッチに配置し
た播種口6に接続すればよいのである。
【0019】また、前記補給ホッパー36は、実施例の
ごとく前記連結軸34の中央位置に一つだけ設ける他、
例えば前記支持軸13の両端部などに複数設けてもよ
い。
【0020】さらに、図に示す実施例では、前記回収枠
31を利用して補給ホッパー36を支持したけれども、
前記機台10,10上に支持部材を設けて該支持部材に
前記補給ホッパー36を支持するようにしてもよい。
【0021】また、前記吸引ノズル2には、図6に示す
ように、配管3を介して真空ポンプ4を接続すると共
に、前記配管3の途中に電磁三方弁38を設けて、該三
方弁38にコンプレッサー39を加圧配管41を介して
接続し、種子の排出時に、前記電磁三方弁38を切換え
てコンプレッサー39からの加圧エアーを吸引ノズル2
から放出して吸引ノズル2に吸着した種子を排出するよ
うにしている。
【0022】また、図に示す実施例では、前記種子タン
ク1を透明な合成樹脂やガラスなどの透明部材から形成
すると共に、図6で示すように前記回収枠31の両側壁
31a,31aに、前記種子タンク1の回動下死点にお
いて種子タンク1内の種子の残量を検出する発光器41
aと受光器41bとから成る光センサー41を取付け、
前記種子タンク1の種子残量の減少に伴って前記受光器
41bによる受光量が多くなり、その検出値が設定値以
上になったときには該光センサー41からの検出信号に
基づいて警報器(図示せず)から警報を発するように構
成している。
【0023】斯く構成することにより、種子タンク1内
の種子の残量の確認が確実に行えると共に、前記種子タ
ンク1に、つまり回動部材側に残量検出センサーを固定
しなくともよいので、前記センサー41への配線も容易
に行うことができる。
【0024】以上のごとく構成された本考案の真空播種
機にあっては、予め種子収容体1に種子を充填すると共
に、養土などを充填した育苗トレイTをコンベア装置8
上にセットする。
【0025】また、前後シリンダ24を駆動して、移動
体23、つまり吸引ノズル2を、播種ガイド口5からノ
ズル挿通孔12の上方位置まで移動させると共に、上下
シリンダ29を駆動して吸引ノズル2を下動させ、該吸
引ノズル2を図2に示すようにノズル挿通孔12内に挿
入した下降位置にセットする。この場合、前記吸引ノズ
ル2が播種ガイド口5からノズル挿通孔12の上方まで
移動する間においてはコンプレッサー39からの加圧エ
アーを吸引ノズル2から放出し続けるようにし、吸引ノ
ズル2をエアーにより加圧清掃しゴミ詰まりによる播種
精度の低下を防止するのであり、また、吸引ノズル2を
ノズル挿通孔12の上方位置から下動させてノズル挿通
孔12内に挿入するときには、真空ポンプ4でエアーを
吸引するように電磁三方弁38を切換えるのである。
【0026】そして、前記セット後、吸着機構Aにおけ
るロータリシリンダを駆動してクランク17を反時計方
向に回動せしめ、種子が入った種子収容体1を回動させ
て種子を開口部1aを介し洞貫部14に滑落させ、滑落
して洞貫部14で飛跳ねる種子を吸引ノズル2で吸引し
て1粒の種子を吸着する。この吸引ノズル2への種子の
吸着が終わったら、移動機構Bの上下シリンダ29を駆
動して種子を吸着したまま吸引ノズル2をノズル挿通孔
12から抜け出る上昇位置まで上昇させるのである。ま
た、以上のごとく、吸引ノズル2が1粒の種子のみを吸
着した状態でノズル挿入孔12から抜け出て上昇位置に
位置した後、前後シリンダ24を駆動して吸引ノズル2
を図3の実線でに示したように播種ガイド口5の上方ま
で移動させ、吸引ノズル2が播種ガイド口5の上方に位
置したら、電磁三方弁34を切換えてコンプレッサー3
9からの加圧エアーを吸引ノズル2から放出させて種子
を播種ガイド口5に排出するのであり、この排出された
種子は、播種ガイド口5からホース7内を落下して播種
口6からポット部Pに向かって一粒ずつ播種されるので
ある。
【0027】また、横一列のポット部Pに対する播種が
終了したら、コンベア装置8によってポット部Pを縦一
列分だけ間歇的に前方に進ませる一方、再び、前後シリ
ンダ24で、移動体23を吸引ノズル2をノズル挿通孔
12の上方位置に移動させると共に、上下シリンダ29
により吸引ノズル2をノズル挿通孔12内に挿入して次
の播種作業を行うのである。
【0028】しかして、以上の播種作業において、前記
種子タンク1の種子の残量が少なくなると、前記光セン
サー42の受光器42bによる受光量が多くなり、その
検出値が設定値以上になったときには警報器(図示せ
ず)から警報を発して、作業者に種子タンク1への補給
の必要性を知せるのである。
【0029】そして、この警報に基づいて作業者が種子
の補給を行う場合には、前記播種作業、つまり、前記種
子タンク2の回転や移動機構Bの移動による播種作業を
わざわざ停止することなく、その作業を継続した状態の
まゝ前記補給ホッパー36に種子を補給することによ
り、該補給ホッパー36から前記連通管37及び前記種
子補給孔13aを介して前記種子タンク1に種子を簡単
容易に、かつ、迅速に補給することができ、また、作業
能率を向上できるのである。
【0030】
【考案の効果】以上のごとく本考案によれば、種子タン
クを所定角度揺動させながら、該種子タンク内の種子を
吸引ノズルで吸引し、該吸引ノズルを種子タンクから播
種ガイド口に移動させて播種する構造であるに拘らず、
種子タンクの揺動支持軸部に種子を補給するから、播種
作業を停止することなく、即ち、種子タンクの揺動を停
止させることなく、種子の補給活動を継続させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る真空播種機の要部の拡大側面図で
ある。
【図2】同真空播種機の側面図である。
【図3】同真空播種機の種子の放出状態を示す側面図で
ある。
【図4】図3のHーH線断面図である。
【図5】支持軸の要部拡大断面図である。
【図6】光センサーの取付位置の説明図である。
【図7】真空播種機の真空圧回路図である。
【符号の説明】
1 種子タンク 2 吸引ノズル 5 播種ガイド口 12 支持軸 12a 種子補給孔 36 補給タンク 37 連通管 B 移動機構

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の種子が貯留され、支持軸に所定角
    度揺動自在に支持される種子タンクと、該種子タンクに
    対し進退自在であり、種子タンク内に進入して前記種子
    を吸引する吸引ノズルと、前記種子タンクと離隔した播
    種ガイド口と、前記吸引ノズルを前記種子タンクから前
    記播種ガイド口に移動させる移動機構とを備えた真空播
    種機において、前記支持軸部に、前記種子タンク内に連
    通する種子補給孔を設け、さらに前記種子タンクの上側
    に、連通管を介して前記種子補給孔に連通する補給ホッ
    パーが設けられていることを特徴とする真空播種機。
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JP2758430B2 (ja) * 1989-03-24 1998-05-28 ヤンマー農機株式会社 真空播種機

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