JPH051223Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は播種床の上に一定の間隔をおいて、種
子を精密に配置・播種する為の構成に関するもの
である。

(ロ) 従来技術 従来の精密さを要する播種機は、種子ホツパー
と播種装置が機体上に固定されており、これに対
して、該フレームの下方を苗箱内に構成した播種
床を通過させ、播種装置から落下する種子を播種
床Ｃの上に落下載置する構成とされていたのであ
る。例えば、特開昭61−192218号公報の如くであ
る。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案の播種機は、種苗の改良などにおいて一
定の品質の種子を、一定の粒数ずつ確実に決めら
れた位置に播種する為の装置であり、精密さを得
る為に、従来の如くベルトからの落下という方式
を取らずに、一定数を強制的に吸着して、それを
播種床Ｃの部分まで搬送し、決められた位置に正
確に播種すべく構成したものである。

(ニ) 問題を解決するための手段 本考案の目的は以上の如くであり、次に該目的
を達成する為の構成を説明すると。

種子ホツパー３、及び該種子ホツパー３内から
種子を吸着する播種吸引部６、及び該播種吸引部
６を先端に設けた植え付け回動杆９を有する播種
器において、該種子ホツパー３の底部に食い違い
開口部Ｂを設け、種子ホツパー３のシヤツター１
２により、該食い違い開口部Ｂの種子面の高さを
調整可能としたものである。

(ホ) 実施例 本考案の目的・構成は以上の如くであり、次に
添付の図面に示した実施例の構成を説明する。

第１図は本考案の播種機の側面図、第２図は同
じく平面図、第３図は同じく前面一部断面図、第
４図は種子ホツパー３の側面断面図である。

第１図・第２図・第３図において、本考案の構
成を説明すると。

本精密播種用播種機は、苗箱８と、内部に充填
した播種床Ｃの方が固定されており、該播種床Ｃ
の上を播種吸引部６と播種吸着ノズル６ａの方が
移動するものである。

苗箱８を載置する部分の側方前後位置に、後部
フレーム１６と前部フレーム１７が固定立設され
ており、該後部フレーム１６と前部フレーム１７
の間に、上部のガイドレール２と下部の送り螺子
杆１が架設されている。

該送り螺子杆１の端部に送り用パルス駆動モー
ター４が固設されており、該送り用パルス駆動モ
ーター４自体は前部フレーム１７の更に前部面に
固定されているのである。

送り用パルス駆動モーター４の回転により、送
り螺子杆１が回転し、送り螺子杆１の上に螺装さ
れた雌螺子体５が前後に移動するのである。

また該ガイドレール２と送り螺子杆１の部分の
危険性を無くす為に、後部フレーム１６と前部フ
レーム１７の間に、駆動部カバー１８が固設され
ているのである。

また雌螺子体５とガイド筒部１９が一体化され
ており、該ガイド筒部１９より種子ホツパー支持
板１４が後方に向けて突出されており、該種子ホ
ツパー支持板１４の後端に種子ホツパー３が固設
されているのである。

該送り螺子杆１やガイドレール２等は、本装置
の右側の側部のみに配置されているのであるが、
種子ホツパー３は左右に幅を具備しており、その
幅が苗箱８に構成した播種床Ｃの幅以上に構成さ
れているのである。

また雌螺子体５より突出した台の上に、他のノ
ズル駆動パルスモーター７が固設されており、該
ノズル駆動パルスモーター７は植え付け回動杆９
の中途部に枢支されたクランクアーム１０を回転
駆動しており、該植え付け回動杆９の前端の従動
アーム１１との相互作用により植え付け回動杆９
の先端位置の播種吸引部６を、側面視において上
下に昇降し、一旦種子ホツパー３の食い違い開口
部Ｂ内へ播種吸着ノズル６ａを突つ込んだ後に、
また下方へ戻るという種子搬送往復動をさせてい
るのである。

該植え付け回動杆９の中途部の上部に、真空パ
イプ１５が配置されており、該真空パイプ１５に
連通したパイプが播種吸引部６の内部から播種吸
着ノズル６ａの先端まで、分岐連通しているので
ある。

該構成により真空パイプ１５の部分で負圧を掛
けると、該真空パイプ１５が播種吸引部６から播
種吸着ノズル６ａの部分まで連通されているの
で、播種吸引突起６ａの先端で、種子を吸引すべ
く構成している。

そして植え付け回動杆９の上下往復動により、
播種吸引部６は播種床Ｃの直上部の、第３図にお
いて、６′の位置まで下降するものである。

そして播種吸引部６の位置で、食い違い開口部
Ｂ内の種子を吸引した後に、６′の位置で吸引状
態を解除し精密に播種を行うものである。

本考案においては、パルス駆動モーター４によ
り送り螺子杆１を駆動し、ノズル駆動パルスモー
ター７により植え付け回動杆９を駆動しているの
で、間欠駆動することができ、該播種床Ｃの上に
落下する瞬間、播種吸引突起６ａの部分を固定し
た状態で、播種床Ｃの面にて落下播種するもので
ある。

また播種吸着ノズル６ａの先端を播種床Ｃの内
部まで挿入して、一定の深度に播種することもで
きるのである。

次に種子ホツパー３の構成を、第４図において
説明すると。

該種子ホツパー３には通常のホツパーの如く、
種子を溜める滞留部Ａと、該滞留部Ａから一定量
だけを溢れ出させ、播種吸引部６の播種吸着ノズ
ル６ａが挿入可能な食い違い開口部Ｂの部分が構
成されているのである。

そして該滞留部Ａと食い違い開口部Ｂとの連通
状態を変更する為にシヤツター１２が構成されて
いるのである。

該シヤツター１２は調節ハンドル１３により、
種子の上面位置を調節することができるものであ
る。

(ヘ) 考案の作用 本考案の構成は以上の如くであり、播種作業を
行う場合には、苗箱８を所定の位置に固定し、精
密播種機の始動スイツチをONにすると、パルス
駆動モーター４とノズル駆動パルスモーター７が
間欠的に回転し、ノズル駆動パルスモーター７の
回転に、播種吸引部６を食い違い開口部Ｂから播
種床Ｃの上面に往復動させる。

別に設けた真空ポンプからの負圧により、播種
吸着ノズル６ａの部分が食い違い開口部Ｂ内に至
つた時に負圧を発生させて、該負圧を維持させて
種子を一定数ずつ吸引し、播種床Ｃの上面に至つ
て播種吸着ノズル６ａの負圧を停止し吸引状態を
解除し、播種床Ｃの上面または一定の深さに種子
を播種載置するものである。

該１例の条数だけ、播種が終了すると、パルス
駆動モーター４が回転し播種装置全体を１条分の
間隔だけ次にずらし、また該部分でノズル駆動パ
ルスモーター７を回転して、１条分の植え付けを
行うものである。

そして苗箱８に構成された播種床Ｃの幅だけ植
え付けが終了した後は、播種装置全体は、パルス
駆動モーター４の回転により一気に元の位置に戻
るか、または往路でも新しく取替えられた苗箱８
の上で播種を行うものである。

(ト) 考案の効果 本考案は以上の如く構成したので、次のような
効果を奏するものである。

第１に、種子ホツパー３の滞留部Ａ内の種子を
除々に、食い違い開口部Ｂ内に案内するので、常
時食い違い開口部Ｂ内の種子面レベルの位置を一
定とすることができ、播種吸着ノズル６ａによる
吸着位置を同じとすることが出来たのである。

第２に、種子ホツパー３のシヤツター１２によ
り食い違い開口部Ｂの種子面レベルを調節するこ
とにより、種子の水分や形状により、播種吸着ノ
ズル６ａによる吸着位置を変更することが出来た
ものである。

第３に、種子ホツパー３を、滞留部Ａと食い違
い開口部Ｂの部分に分離して、食い違い開口部Ｂ
の部分を下方において突出し、該食い違い開口部
Ｂの内部に、播種吸引部６の播種吸着ノズル６ａ
部を挿入すべく構成したので、種子の吸引搬送時
間を短くすることができ、また播種吸引部６の上
下往復動の時間を短くすることが出来たものであ
る。

第４に、種子ホツパー３の上面から、播種吸引
突起６ａを挿入して、種子を吸引する構成に比較
して簡潔な構成とすることが出来たのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の精密播種機の側面図、第２図
は同じく平面図、第３図は同じく前面一部断面
図、第４図は種子ホツパー３の側面断面図であ
る。 Ａ……滞留部、Ｂ……食い違い開口部、１……
送り螺子杆、２……ガイドレール、３……種子ホ
ツパー、４……送り用パルス駆動モーター、５…
…雌螺子体、６……播種吸引部、６ａ……播種吸
着ノズル、７……ノズル駆動パルスモーター、８
……苗考案、９……植え付け回動杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 種子ホツパー３、及び該種子ホツパー３内から
   種子を吸着する播種吸引部６、及び該播種吸引部
   ６を先端に設けた植え付け回動杆９を有する播種
   機において、該種子ホツパー３の底部に食い違い
   開口部Ｂを設け、種子ホツパー３のシヤツター１
   ２により、該食い違い開口部Ｂの種子面の高さを
   調整可能としたことを特徴とする播種機。