JP2563342B2 - 化合物半導体結晶の成長方法 - Google Patents
化合物半導体結晶の成長方法Info
- Publication number
- JP2563342B2 JP2563342B2 JP14517087A JP14517087A JP2563342B2 JP 2563342 B2 JP2563342 B2 JP 2563342B2 JP 14517087 A JP14517087 A JP 14517087A JP 14517087 A JP14517087 A JP 14517087A JP 2563342 B2 JP2563342 B2 JP 2563342B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- compound semiconductor
- semiconductor crystal
- growing
- lithium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Led Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (利用分野) この発明は化合物半導体の気相成長方法に関する。
(従来の技術) 従来MOCVD法によりp型のZnSxSe(1-x)を成長させる際
にはドーパントとしてN,P,AsといったVI族位置に置換す
るV族元素が用いられていた。
にはドーパントとしてN,P,AsといったVI族位置に置換す
るV族元素が用いられていた。
V族添加によるp型成長はドーパント原料を容易に気
相で供給できる点で優れているが、p型伝導の衝害とな
っているVI族空孔子を効果的に抑制する事が難しい。そ
の原因はV族元素がVI族元素と競争的にVI族位置に入る
為、VI族空孔子抑制の為にVI族供給量を増やすとV族供
給量も同様に増加させなければならない。その為、不都
合な副次反応が助長され結晶性の劣化をひき起こす。
相で供給できる点で優れているが、p型伝導の衝害とな
っているVI族空孔子を効果的に抑制する事が難しい。そ
の原因はV族元素がVI族元素と競争的にVI族位置に入る
為、VI族空孔子抑制の為にVI族供給量を増やすとV族供
給量も同様に増加させなければならない。その為、不都
合な副次反応が助長され結晶性の劣化をひき起こす。
一方Zn位置に置換するI族元素は例えば“J Appl Phy
s 57(6),2210,'85"の文献に示されるような、溶液成
長法等で添加され、p型伝導が得られている。しかし気
相成長特にMOCVDの場合には適当なI族供給源となる原
料が見当らない為に従来用いられなかった。
s 57(6),2210,'85"の文献に示されるような、溶液成
長法等で添加され、p型伝導が得られている。しかし気
相成長特にMOCVDの場合には適当なI族供給源となる原
料が見当らない為に従来用いられなかった。
(発明が解決しようとする問題点) 上述した如く従来においては気相成長特にMOCVDの場
合に適当なI族供給源となる原料が見当っていないとい
う問題があった。
合に適当なI族供給源となる原料が見当っていないとい
う問題があった。
本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、MOCVD法
により制御性の良いp型結晶を成長させる事に主眼を置
き、その一法としてI族元素の添加方法については着目
したものである。
により制御性の良いp型結晶を成長させる事に主眼を置
き、その一法としてI族元素の添加方法については着目
したものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の骨子とするところは、p型のセレン化硫化亜
鉛を成長させる際に、MOCVD法でI族元素を添加する事
で、p型伝導を達成するところにある。
鉛を成長させる際に、MOCVD法でI族元素を添加する事
で、p型伝導を達成するところにある。
また、本発明を実施する上でI族元素特にリチウムの
金属蒸気或はリチウムの窒化物或は硫化物或はセレン化
物を輸送する事により結晶にLiを添加するところにあ
る。
金属蒸気或はリチウムの窒化物或は硫化物或はセレン化
物を輸送する事により結晶にLiを添加するところにあ
る。
(作用) 前述したようにP型ZnSxSe(1-x)を得る為にはVI族空
孔子を効果的に抑制する必要がある。そこで本発明者は
不純物サイトと自己補償効果の関係について調べた。そ
の結果、発生する補償中心(空孔子)と逆サイトに入る
ドーパントを添加し、補償中心のホスト原子の分圧を高
める事で効果的に抑制できる事が判った。
孔子を効果的に抑制する必要がある。そこで本発明者は
不純物サイトと自己補償効果の関係について調べた。そ
の結果、発生する補償中心(空孔子)と逆サイトに入る
ドーパントを添加し、補償中心のホスト原子の分圧を高
める事で効果的に抑制できる事が判った。
p型伝導を阻害している原因はVI族空孔子の発生であ
るからII族サイトに入るアクセプター即ちI族元素を添
加する事で、補償中心に基く長波長発光が抑制され、し
かも低抵抗のp型伝導を示す結晶が得られる。
るからII族サイトに入るアクセプター即ちI族元素を添
加する事で、補償中心に基く長波長発光が抑制され、し
かも低抵抗のp型伝導を示す結晶が得られる。
(実施例) 〈実施例1〉 第1図は本発明の一実施例を説明する為の成長装置の
一部を示した図である。
一部を示した図である。
表−1には本発明の一実施例における成長条件を示し
てある。
てある。
I族元素としてLiを用いた場合には金属LIを保持した
ボートを約450℃に加熱する。この時Liは約10-3mmHgの
分圧をもっているので、所望の流量のH2で輸送してやっ
て反応管内に導入する事ができる。
ボートを約450℃に加熱する。この時Liは約10-3mmHgの
分圧をもっているので、所望の流量のH2で輸送してやっ
て反応管内に導入する事ができる。
このようにして成長させたZnSxSe(1-x):LiのPLスペク
トルを第2図に示す。長波長発光の抑制される青色発光
強度の強いスペクトルが得られた。第1図にはAsをほん
のわずかAsH3により添加した場合のスペクトルも示す
が、長波長側(〜700m)の強いスペクトルになってい
る。As添加では高抵抗だったものがLi添加では低抵抗化
し、Liを輸送するH2の量に応じてキャリア濃度は第3図
に示すように変化する。
トルを第2図に示す。長波長発光の抑制される青色発光
強度の強いスペクトルが得られた。第1図にはAsをほん
のわずかAsH3により添加した場合のスペクトルも示す
が、長波長側(〜700m)の強いスペクトルになってい
る。As添加では高抵抗だったものがLi添加では低抵抗化
し、Liを輸送するH2の量に応じてキャリア濃度は第3図
に示すように変化する。
〈実施例2〉 第4図は本発明の他の実施例を説明する為の成長装置
の一部を示した図である。
の一部を示した図である。
表−2には本発明の一実施例における成長条件を示し
てある。
てある。
リチウム原料に窒化リチウムを用いた場合には窒化リ
チウムを保持したボートを約400℃に加熱する。供給量
は窒化リチウムの輸送担体となる水素を所望の流量に設
定する事により変化させられる。
チウムを保持したボートを約400℃に加熱する。供給量
は窒化リチウムの輸送担体となる水素を所望の流量に設
定する事により変化させられる。
このようにして成長させたZnSe:Liのキャリア濃度変
化をLi輸送H2の量に対して示したものが第5図である。
1017cm-3代までのキャリア濃度制御が可能となってい
る。
化をLi輸送H2の量に対して示したものが第5図である。
1017cm-3代までのキャリア濃度制御が可能となってい
る。
金属Liを原料とした場合と窒化リチウムを原料とした
場合の同一キャリア濃度でのPLスペクトルを第6図に示
す。両者ともに長波長発光は抑制され、青色発光強度の
強いスペクトルが得られるものの、発光強度は窒化リチ
ウムを用いた場合の方が約一桁強い。これは金属Liを用
いると非発光中心の増大に伴う発光効率の低下が起って
いるものと考える事ができる。
場合の同一キャリア濃度でのPLスペクトルを第6図に示
す。両者ともに長波長発光は抑制され、青色発光強度の
強いスペクトルが得られるものの、発光強度は窒化リチ
ウムを用いた場合の方が約一桁強い。これは金属Liを用
いると非発光中心の増大に伴う発光効率の低下が起って
いるものと考える事ができる。
硫化リチウム又はセレン化リチウムを用いた場合にも
同様の結果が得られた。
同様の結果が得られた。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して
実施する事ができる。例えば加熱方式はランプ等でも差
支えないし、成長条件も第2又は第6図に示した範囲に
限ったものではない事はもちろんである。
実施する事ができる。例えば加熱方式はランプ等でも差
支えないし、成長条件も第2又は第6図に示した範囲に
限ったものではない事はもちろんである。
本発明により、Liを効率的にアクセプタとして働かせ
る事が可能となり、抵抗の低いp型亜鉛カルコゲナイド
を成長させる事ができるようになった。
る事が可能となり、抵抗の低いp型亜鉛カルコゲナイド
を成長させる事ができるようになった。
第1図は本発明の一実施例を説明する為の成長装置の一
部を示した図、第2図はLi添加ZnSxSe(1-x)及びAS添加Z
nSxSe(1-x)のPLスペクトルの図、第3図はLi供給するH2
の輸送量とキャリア濃度の関係を示した図、第4図は本
発明の他の実施例を説明する為の成長装置の一部を示し
た図、第5図はLi3Nを供給するH2の輸送量とキャリア濃
度の関係を示した図、第6図はZnSe:LiのPLスペクトル
の比較例の図である。 11……加熱用RFコイル、12,52……石英製反応管 13,53……Li導入用内管 14,54……リチウム保持用グラファイト製ボート 15,55……基板支持用グラファイト製サセプター 16,56……成長基板、51……抵抗加熱炉 81……Li3NによりLi添加したZnSeのPLスペクトル:p〜10
16cm-3 81……金属LiによりLi添加したZnSeのPLスペクトル:p〜
1016cm-3
部を示した図、第2図はLi添加ZnSxSe(1-x)及びAS添加Z
nSxSe(1-x)のPLスペクトルの図、第3図はLi供給するH2
の輸送量とキャリア濃度の関係を示した図、第4図は本
発明の他の実施例を説明する為の成長装置の一部を示し
た図、第5図はLi3Nを供給するH2の輸送量とキャリア濃
度の関係を示した図、第6図はZnSe:LiのPLスペクトル
の比較例の図である。 11……加熱用RFコイル、12,52……石英製反応管 13,53……Li導入用内管 14,54……リチウム保持用グラファイト製ボート 15,55……基板支持用グラファイト製サセプター 16,56……成長基板、51……抵抗加熱炉 81……Li3NによりLi添加したZnSeのPLスペクトル:p〜10
16cm-3 81……金属LiによりLi添加したZnSeのPLスペクトル:p〜
1016cm-3
Claims (3)
- 【請求項1】有機金属化合物を用いた化合物半導体の気
相成長方法(MOCVD法)によりZnSxSe(1-x)(0≦x≦
1)を成長させる方法において、リチウムを添加する事
を特徴とする化合物半導体結晶の成長方法。 - 【請求項2】金属リチウム蒸気を反応管内に導入する事
によりLiを添加する事を特徴とする特許請求の範囲第1
項記載の化合物半導体結晶の成長方法。 - 【請求項3】リチウム窒化物,硫化物或はセレン化物の
うちの少なくとも一種を用いる事を特徴とする特許請求
の範囲第1項記載の化合物半導体結晶の成長方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61-225841 | 1986-09-26 | ||
JP22584186 | 1986-09-26 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63184343A JPS63184343A (ja) | 1988-07-29 |
JP2563342B2 true JP2563342B2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=16835664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14517087A Expired - Fee Related JP2563342B2 (ja) | 1986-09-26 | 1987-06-12 | 化合物半導体結晶の成長方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2563342B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2670523B2 (ja) * | 1987-12-29 | 1997-10-29 | ミサワバン株式会社 | 発光素子の製造法 |
GB8923657D0 (en) * | 1989-10-20 | 1989-12-06 | Johnson Matthey Plc | Material |
-
1987
- 1987-06-12 JP JP14517087A patent/JP2563342B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63184343A (ja) | 1988-07-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Stutius | Organometallic vapor deposition of epitaxial ZnSe films on GaAs substrates | |
US4897149A (en) | Method of fabricating single-crystal substrates of silicon carbide | |
US20050022727A1 (en) | Reducing nitrogen content in silicon carbide crystals by sublimation growth in a hydrogen-containing ambient | |
JPH0573252B2 (ja) | ||
JPH0331678B2 (ja) | ||
JP2563342B2 (ja) | 化合物半導体結晶の成長方法 | |
Beneking et al. | MO-CVD growth of GaP and GaAlP | |
JPH0754802B2 (ja) | GaAs薄膜の気相成長法 | |
CN1211641A (zh) | 铟镓氮单晶薄膜金属有机物气相外延生长技术 | |
JP2965653B2 (ja) | 有機金属成長法 | |
JP3991815B2 (ja) | 酸化亜鉛結晶膜の育成方法 | |
CN110724935A (zh) | 成膜方法和半导体装置的制造方法 | |
Red'kin et al. | Chemical vapor deposition of GaN from gallium and ammonium chloride | |
JP3633015B2 (ja) | Iii−v族化合物混晶の成長方法 | |
JP3232754B2 (ja) | Ii−vi族化合物半導体の成長方法 | |
JPS61106497A (ja) | 燐化砒化ガリウムエピタキシヤル膜の成長方法 | |
JP3992117B2 (ja) | GaP発光素子用基板 | |
JPH09186091A (ja) | Iii−v族化合物半導体の製造方法 | |
JPH0654758B2 (ja) | 化合物半導体単結晶膜の成長方法 | |
JP2590728B2 (ja) | 化合物半導体の選択成長方法 | |
JPS60204698A (ja) | 半導体結晶成長方法 | |
JPH0377639B2 (ja) | ||
Seifert et al. | Organometallic Vapour Phase Epitaxy of Galliumnitride Using Ga (CH3) 3· N (CH3) 3‐Adduct Pyrolysis | |
JPS6118184A (ja) | 発光素子 | |
JPS6054920B2 (ja) | 燐化ガリウムエピタキシヤル結晶の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |