JP2563310Y2 - 箱体のヒンジ構造 - Google Patents

箱体のヒンジ構造

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JP2563310Y2 JP1990058819U JP5881990U JP2563310Y2 JP 2563310 Y2 JP2563310 Y2 JP 2563310Y2 JP 1990058819 U JP1990058819 U JP 1990058819U JP 5881990 U JP5881990 U JP 5881990U JP 2563310 Y2 JP2563310 Y2 JP 2563310Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電気接続箱等における蓋体の取り付けが容
易なヒンジ構造に関するものである。
〔従来の技術〕
第5図は、実開平2−10721号に記載された電気接続
箱15のヒンジ構造Bを示す縦断面図、第6図は、該ヒン
ジ構造の分解図である。
該ヒンジ構造は、合成樹脂製の接続箱本体16の側壁17
に、切欠開口部3′を有する略筒状の軸受4′を一体に
設け、同じく合成樹脂製の蓋体18の側壁19に、該軸受
4′に嵌合可能な円柱状の軸20を設けて成るものであ
り、該軸受4′は、下受部6′と、該下受部6′よりも
長手寸法を小さくした可撓上受部5′とにより構成され
る。第6図に示すように、該軸受4′の開口部3′の寸
法D1′は該軸20の直径d′よりも小さく設定してあり、
矢印イのように該軸20を開口部3から軸受4′内に押し
込むことにより、可撓上受部5′が、該軸20に押されて
外側(矢印ロ方向)に撓み、復元して該軸20を保持する
のである。
しかしながら、上記従来のヒンジ構造にあっては、蓋
体18の外れ即ち軸20の抜けを防止するために、軸受開口
部3′の寸法D1′を軸径d′に対して小さめに設定する
必要があり、そのために軸20の押込み力が大きく、組付
作業性が悪いという欠点があった。また、押込み時に可
撓上受部5′に無理な力がかかって破損してしまうこと
もあった。さらに、軸径d′を小さめに設定した場合に
は、軸受4′との間にガタが生じ、蓋体18の閉止性(第
5図の係止枠部21と係止突起22との嵌合性)が悪くなる
という問題もあった。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案は、上記した点に鑑み、軸受に対する軸の嵌合
作業性を向上させることができると共に、軸受の破損を
防ぎ、さらに、軸受と軸のガタをなくして蓋体の閉止性
を向上させ得る箱体のヒンジ構造を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案は、箱本体に略半
環状の軸受を設け、該箱本体に対する蓋体に、該軸受に
嵌合可能な円柱状の軸を設け、該軸受の可撓上受部と下
受部との間の開口部から該軸を該軸受内に嵌合させる箱
体のヒンジ構造において、該軸に長手方向の切欠溝を切
欠形成し、該切欠溝と軸外周面とが交差するエッジ部か
ら軸外周面までの軸径を前記開口部の開口幅寸法よりも
大きく設定して、該開口部から軸受内に挿入された該エ
ッジ部を支点として該蓋体を回動し、てこの原理で該軸
が前記可撓上受部を開き方向に撓ませ可能であることを
特徴とする。
〔作用〕
開口部から軸受内に軸のエッジ部側を差し入れ、該エ
ッジ部をてこの支点として蓋体を回動することにより、
可撓上受部が軸の外周面に押されて開き方向に撓み、容
易に該軸を軸受内に嵌合させることができる。また、そ
の際、軸受に無理な力がかからず、破損が防止される。
そして、軸受内径と最大軸径とを同一に設定しても、嵌
合性に影響しないから、軸受と軸とのガタつきを防止で
き、蓋体の閉止性が向上する。
〔実施例〕
第1図は、電気接続箱のヒンジ構造の一実施例を示す
分解斜視図である。
図で、1は、合成樹脂製の接続箱本体を示し、該接続
箱本体1の側壁2の上部には、従来同様、切欠開口部3
を有する略筒状の軸受4を一体的に設けてある。該軸受
4は、中央上部に切欠27を設けて一対の可撓上受部5,5
を形成させ、下受部6には上向きの先端面6aを形成した
ものである。
また、7は、蓋体を示し、該蓋体7の側壁8には一対
の耳片9,9を突設し、該耳片9,9の間に、前記軸受4に対
する軸10を固設してある。該軸10には、蓋体7の閉止状
態でほぼ前方に無く断面V形の切欠溝11を長手方向に設
けてあり、第2図に、第1図のA−A断面を示すよう
に、該切欠溝11と軸外周面12との交点をエッジ部13と
し、該エッジ部13からの最小軸径d1は、軸受4の開口寸
法D1よりも大きく設定し、溝面11aに沿う軸寸法d2は、
該開口寸法D1よりも小さく設定してある。さらに、該軸
10の直径dと軸受4の内径Dとは、ほぼ同一に設定して
ある。また、該軸10の中央後部及び両側部と蓋体7の側
壁8とは、前記軸受4の下受部6の先端面6aに対する停
止面14aを有するリブ14で連繋してある。
なお、切欠溝11の形状は、必ずしもV溝状にする必要
はなく、第3図に示すような円弧状の切欠溝11′を有す
る軸10′であってもよい。
第4図(a)〜(c)は、上記ヒンジ構造の組付方法
を示すものであり、先ず、図(a)のように、軸受4の
開口部3に対して軸10のエッジ部13側を矢印イのように
差し入れる。そして、図(b)のように、軸10の溝面11
aを下受部6の先端面6aに当接させる。さらに、図
(c)のように、軸10のエッジ部13を支点として、蓋体
7を閉止方向に回動させることにより、軸10は、てこの
作用で可撓上受部5を外側(矢印ロ方向)に押し撓ませ
て、矢印ハのように回動して軸受4内にスムーズに嵌合
するのである。
〔考案の効果〕
以上の如く、本考案によれば、軸受に対して軸をてこ
の作用によって簡単に嵌合させることができるから、蓋
体の組付作業性が向上する。また、嵌合時に軸受に無理
な力がかからず、軸受の破損が防止される。さらに、軸
径と軸受内径とをほぼ同一に設定できるから、ガタがな
くなり、蓋体の閉止性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す分解斜視図、 第2図は第1図のA−A断面図、 第3図は軸の変形例を示す断面図、 第4図(a)〜(c)は組付方法を示す断面図、 第5図は従来例を示す縦断面図、 第6図はその組付方法を示す断面図である。 1……接続箱本体、3……切欠開口部、4……軸受、5
……可撓上受部、7……蓋体、10……軸、11……切欠
溝、12……軸外周面、13……エッジ部、d1……最小軸
径。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】箱本体に略半環状の軸受を設け、該箱本体
    に対する蓋体に、該軸受に嵌合可能な円柱状の軸を設
    け、該軸受の可撓上受部と下受部との間の開口部から該
    軸を該軸受内に嵌合させる箱体のヒンジ構造において、
    該軸に長手方向の切欠溝を切欠形成し、該切欠溝と軸外
    周面とが交差するエッジ部から軸外周面までの軸径を前
    記開口部の開口幅寸法よりも大きく設定して、該開口部
    から軸受内に挿入された該エッジ部を支点として該蓋体
    を回動し、てこの原理で該軸が前記可撓上受部を開き方
    向に撓ませ可能であることを特徴とする箱体のヒンジ構
    造。
JP1990058819U 1990-06-05 1990-06-05 箱体のヒンジ構造 Expired - Fee Related JP2563310Y2 (ja)

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