JP2562979B2 - 竪型射出装置 - Google Patents

竪型射出装置

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JP2562979B2
JP2562979B2 JP2108706A JP10870690A JP2562979B2 JP 2562979 B2 JP2562979 B2 JP 2562979B2 JP 2108706 A JP2108706 A JP 2108706A JP 10870690 A JP10870690 A JP 10870690A JP 2562979 B2 JP2562979 B2 JP 2562979B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は金型キャビティ内へ溶融物を真下から射出す
る竪型射出装置に関するものである。
[従来の技術] 例えば、アルミニウム製の自動車用ディスクホイルの
鋳造は、溶湯射出時におけるガスの巻込みが少ないこと
などの理由により、竪型ダイカストマシンによることが
多い。第3図は従来におけるこの種ダイカストマシンの
金型と射出装置との概略縦断面図であって、これを同図
に基づいて説明すると、マシンベース上に固定された固
定プラテン1には、中心部に円筒状の凸部を有する下金
型2が装着されており、また、図示していない型締シリ
ンダ3に支持されて上下動する可動プラテン3には、中
心部に低い凸部を有する上金型4が装着されている。5
は両金型2,4間へ円周方向を複等分する位置から水平方
向へ移動自在に挿入された複数個の中子であって、可動
プラテン3側に支持されたシリンダ6のピストンロッド
7の進退により水平方向へ進退するように構成されてい
る。そして、両方の金型2,4と、閉じられた中子5とに
よってキャビティ8が形成されている。固定プラテン1
と下金型2とに形成されたスリーブ孔には、射出スリー
ブ9が下方から挿抜自在に挿入されており、この射出ス
リーブ9には、図示していない射出シリンダによって進
退するプランジャチップ10が進退自在に嵌合されてい
る。11は射出スリーブ9をスリーブ孔から抜いた状態で
注入された溶湯である。
以上のように構成されていることにより、射出スリー
ブに溶湯11を注入してスリーブ孔に挿入したのちプラン
ジャチップ10を前進させると、溶湯11がキャビティ8内
へ射出されるので、この溶湯11が固化して冷却されたの
ち、可動プラテン3を上昇させて、型開を行なうととも
に、中子5を側方へ開き、キャビティ内で固化した製品
を図示していない製品押出装置で押出して機外へ取出
す。
このような射出動作におけるキャビティ8内の溶湯11
の流れを説明するために、第3図におけるディスクホイ
ルのディスク相当部であるキャビティ8のディスク部8a
を模式化して表すと、第4図に示すように円板状であ
り、また、リム相当部であるキャビティ8のリム部8bを
模式化して表すと、第5図に示すように円筒状である。
そして、プランジャチップ10で押上げられた溶湯11は、
第4図に矢印で示すようにディスク部8aを放射状に流れ
たのち、第5図に矢印で示すようにリム部8bを自重で垂
下する。第6図はこのようにして流れる溶湯の状態を示
す斜視図であって、上記のようにして流れる溶湯11がリ
ム部8bを垂下することにより、このときに金型2,4の温
度むらや離型剤の付着むら、金型2,4表面のきず等によ
って湯流れ性に粗密が生じ、第6図に符号12で示すよう
にガスが溶湯11で封じ込められることがあるので、この
まま充填を終わると溶湯11がガスを巻込んで成形品に巣
ができることになる。
このように、キャビティ8をディスク部8aが上側に位
置するようにして射出を行なうと、上記のようにガスを
巻込むことがあるので、これを回避するために、キャビ
ティ8をディスク部8aが下側になっていて、そこからリ
ム部8bが上方に向かって立ち上がるようにすればよいの
であるが、そうすると、製品のハブ化粧面が射出スリー
ブ9側になり、この面にビスケットと呼ばれる不要の溶
湯固化物が付属することになって、これを成形後切断す
ることにより化粧面の美観を損なうので、従来、止むを
得ずディスク部8aを上側にして成形を行なっていた。
[発明が解決しようとする問題点] そこで、本願発明者は、下側の固定金型と、上側の可
動金型と、固定金型の下側に設けた射出装置を備えた竪
型射出装置において、固定金型に射出スリーブの内径よ
りも小径の溶融物通路を設け、この溶融物通路に対して
挿抜自在に設けられて挿入部の直径が溶融物通路の内径
よりもわずかに小径のピンを、固定金型側に昇降自在に
設けた竪型射出装置を発明し、製品のハブ化粧面を下に
して鋳込み、ピンの作用による押湯効果を付加して巣の
発生が少ない製品を得られるようにし、かつ、型開時に
製品を薄肉ゲート部でビスケット部から切断して製品の
取出も容易に行なえるようにした。
しかし、下金型は、キャビティ面を形成する部分を複
雑な形状に精密加工する必要があり、また、耐熱材料で
形成する必要があるので、キャビティ面を形成する部分
である金型本体部分とその他の部分とを2個以上の別部
材で形成することが望ましい。
また、万一、型開時にゲート部で製品をビスケット部
から切断することができない場合をも考慮して、金型本
体部分を下金型の他の部分から離して持上げたり、再度
設置し得るようにした。
その場合、固定スリーブの上端部と金型本体部分の下
面部の芯合わせを容易に行なう必要もある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、このような問題点を解決するために、固定
金型に、上面が金型キャビティ面の一部を形成してい
て、軸心部に縦方向に溶湯鋳込用のゲートを有する金型
本体と、金型本体の下側に位置していて、固定スリーブ
の下端部を保持しているスリーブ支持板を設け、金型本
体に下側から固定スリーブの上端部を当接させて設置
し、固定スリーブの内孔の上端部付近に射出スリーブの
上端部を下側から挿抜自在に取付け得る構成とした。
[作用] 溶湯を入れた射出スリーブを固定スリーブにドッキン
グさせ、射出装置の作用で射出スリーブ内の溶湯を金型
本体のゲートを通して金型キャビティ内に鋳込む。金型
キャビティ内の溶湯が固化したら型開を行なって、溶湯
固化物をゲート部の最も狭い場所で切断し、製品を可動
金型とともに持上げ、その後、可動金型から製品を取出
す。一方、固定スリーブや射出スリーブ内に残ったビス
ケット部は、射出スリーブを固定スリーブから離して外
部に移動させた後、ゲート部から下へ突落して取出す。
なお、万一、型開時にゲート部の最も狭い場所で溶湯
固化物が切断されず、ゲート部の少し上方で切断され、
ビスケットを下に突落せなくなった場合のように異常事
態が生じたときは、金型本体のみを上昇させる。そうす
ると、固定スリーブは下部をスリーブ支持板に保持され
ているので、ビスケット部は固定スリーブ側に残り、ゲ
ート部の溶湯固化物ゲート部の最も狭い場所で切断され
て金型本体とともに上昇し、取出される。この作業が終
れば、金型本体を下降させ、スリーブ支持板から上端部
が突出している固定スリーブに嵌合させ、確実容易に芯
合わせを行なって、金型本体を固定スリーブとスリーブ
支持板上に設置し、固定金型を射出可能な状態に戻す。
[実施例] 本実施例は本発明をロータリダイカストマシンの型開
閉ユニットに実施した1例を示す。第1図はこれを実施
した型開閉ユニットの縦断面図、第2図は要部の拡大縦
断面図である。
これらの図において、ロータリダイカストマシンは、
回転テーブルとその外周部を円周方向に3等分する位置
に搭載される3組の型開閉ユニットとを備えており、回
転テーブルの120゜間欠回転とともに周回する型開閉ユ
ニットの周回軌跡上には、型締・射出ステーション、製
品取出ステーション、および、金型清掃・離型剤塗布ス
テーションからなる3つの各作業ステーションが円周方
向を3等分する位置にそれぞれ配設されている。そし
て、各型開閉ユニットには金型が装着されており、3つ
の各ステーションでは、それぞれ型締および射出と、型
開および製品の取出しと、金型の清掃および離型剤のス
プレーとが行なわれ、テーブルが120゜回転ごとに停止
してこれら各作業を行ない、1回転することにより1サ
イクルが完了する。そして、図は型締・射出ステーショ
ンで停止した型開閉ユニットを示しており、第1図の上
方と下方とには、図示しない型締装置と射出装置とが配
設されている。
図において、型開閉ユニット20は、図示しない回転テ
ーブル上に着脱自在に固定された取付板21を備えてお
り、この取付板21の左右両側に立設された一対の型開閉
シリンダ22の油圧で昇降するピストンロッド23の作用端
には、水平板状のトッププレート24が固定支持されてい
る。そして、ピストンロッド23の進退により、トッププ
レート24と後述する可動金型である上金型等が4本のガ
イドロッド(図示せず)に案内されて昇降し、型開,型
合わせが行なわれるように構成されている。取付板21に
は全体を符号25で示す固定金型である下金型のスリーブ
支持板26が固定されており、固定金型である下金型は、
上面が金型キャビティ8面の一部を形成していて、軸心
部に縦方向の溶湯鋳込用の湯道49を有する金型本体32
と、金型本体32の下面と外周面に接して金型本体32をボ
ルト31で固定して保持した環状の金型ホルダ30と、金型
ホルダ30の下面に接して金型ホルダ30を固定可能に取付
けていて、金型本体32の下部軸心部に上端面を接触させ
て配置した固定スリーブ33の下端部を固定して保持した
スリーブ支持板26によって構成した。金型ホルダ30は、
スリーブ支持板26に植設された複数個のガイドピン29
と、スリーブ支持板26と金型ホルダ30間に取付けられた
シリンダ90とピストン91からなる押上シリンダ89によっ
て、小ストロークだけ持上げて、スリーブ支持板26より
離しうるようにしている。しかし、通常は、金型ホルダ
30を持上げる必要はないので、押上シリンダ89のロッド
側の室に作動油圧を作用させておき、型開き時等に金型
ホルダ30および金型本体32がスリーブ支持板26から浮上
がらないようにしている。したがって、金型ホルダ30は
スリーブ支持板26に実質上は固定されていると言うこと
ができる。28はスリーブ支持板26の上面に複数個のボル
ト27で固定された環状の中子止めリングである。
33は段付きの円筒状に形成された固定スリーブであっ
て、下金型の3部材26,30,32に形成されたスリーブ孔に
下方より装入されており、固定スリーブ33の上端部は金
型本体32の下側の係合部32aに嵌合され、押付けられて
いて、その間に溶湯が差込まないように設けられ、下端
部は段部33bの作用によってスリーブ支持板26に押付け
られ、スリーブ支持板26の下端部内周面にねじ止めされ
たリング34によってスリーブ孔からの抜けを阻止されて
いる。そして、固定スリーブ33の上端面と金型本体32の
スリーブ孔天井面との間に溶湯が差込まないようにされ
ている。固定スリーブ33の内孔の上端部付近に、射出ス
リーブ47の上端部を下側から挿抜自在に取付け得るよう
に段部33cが設けられており、射出スリーブ47の挿入に
よる固定スリーブ33の内孔の上端部付近と射出スリーブ
47の上端部外周の当接面33dを除いては、固定スリーブ3
3の薄肉円筒部33eの内周面と射出スリーブ47の外周面が
熱膨張の作用によっても接触しない構造になっている。
29はアダプタリングである。
一方、トップフレーム24の下面には、全体を符号35で
示す可動金型である上金型の基板36が固定されており、
上金型35はこの基板36と、これに複数個のボルト37で一
体的に固定された平面視ほぼ8角形状の支持板38と、こ
の支持板38の凹孔38aに嵌着固定された金型ホルダ39
と、この金型ホルダ39の凹孔39aに嵌着されてボルト40
で固定された金型本体41とで形成されている。支持板38
の下端フランジ部には、その周囲4箇所に等間隔で、シ
リンダ支持板42が固定されている。44は各シリンダ支持
板42に取付けられた中子シリンダであって、各中子シリ
ンダ44のピストンロッド45の作用端には、中子46がそれ
ぞれ固定されている。各中子46は、第1図に示す状態で
は中子止めリング28によって移動を規制されているが、
上金型35全体の上昇により下面が中子止めリング28の上
面を越えたときには、ピストンロッド45の後退により一
斉に放射方向へ開くように構成されている。また、4個
の中子が第1図に示すように閉じたときには、4個の内
周面により真円が形成される。そして、型合わせされた
上下の金型本体41,32と、閉じた4個の中子46とにより
第3図と同符号で示すキャビティ8が形成される。第1
図と第3図とを比較すれば明らかなように、本装置にお
いては、キャビティ8が従来とは上下逆に倒置され、デ
ィスク部8aがキャビティ8全体の高さの下寄りに位置し
ている。
固定スリーブ33の内孔には図示していない射出シリン
ダの上端面にブロックを介して支持された円筒状の射出
スリーブ47が下方から挿抜自在に挿入されており、その
内孔47aには、射出シリンダの油圧によって進退するプ
ランジャ48の頭部としてのプランジャチップ48aが嵌合
されている。互いに同径である両スリーブ33,47の内孔3
3a,47aと、キャビティ8との間の金型本体32の軸心部に
は、内孔33aに注入されてプランジャチップ48aの前進に
よってキャビティ8内へ射出される溶湯の通路としての
湯道49が縦方向に設けられている。この湯道49は、キャ
ビティ8寄りに形成された内孔33a,47aよりもかなり小
径の円筒孔としてのゲート49aと内孔33a寄りに形成され
た下方に向かって広がっているテーパ孔49bとで形成さ
れており、ゲート49aに続くディスク部8a下端面は、キ
ャビティ8内で固化する製品の化粧面となる。なお、湯
道49である溶融物通路の下側をテーパ孔49bにしたの
で、垂直部分であるゲート49aの縦方向の幅は比較的に
狭く形成されている。
キャビティ8の環状リム部8bの上端外方には、リム部
8bと同心の環状に形成されたランナ50が金型ホルダ39の
下端面に設けられており、このランナ50とリム部8bとは
放射状に形成された複数個のゲート51で連通されてい
る。全体を符号52で示すものは、射出時にキャビティ8
内のガスを機外へ抜くガス抜き装置であって、1箇所の
隣接する中子46間に位置して上金型35と下金型25との間
に配設されており、このガス抜き装置52は、弁座部53と
シリンダ部54とに分割形成されている。そして、弁座部
53は第1図の手前側と紙背側とに分割形成されていて、
両側の各中子46と一体的に開くように形成されており、
また、シリンダ部54は、支持板38に枢着されたガス抜き
用シリンダ55のピストンロッド56にリンク57,58を介し
て軸方向へ移動自在に形成されている。このガス抜き装
置52は従来公知のシリンダ型のガス抜き装置であって、
前記ランナ50と連通するガス道59と、その終端弁座部を
開閉する弁60とを備えており、射出時には弁60が開いて
溶湯の圧力または真空引き装置によってガスが排出さ
れ、溶湯の慣性力または電気信号で弁60が閉じて溶湯の
弁座外への排出が遮断されるように構成されている。ま
た、シリンダ部54は、弁閉を確実にしかつ弁60を開閉各
位置で保持する作用をするとともに、上金型35の型閉時
にはシリンダ55の作動により弁座部53から退去してその
開閉を許しかつ上金型35とともに上昇する。
次に、型締,型開について説明する。型締は第1図に
示す型合わせ状態から図示しない型締シリンダによりト
ッププレート24を型開閉シリンダ22の油圧に抗して下降
させることによって行なわれ、また、型開は型締シリン
ダが退去したのち図示の状態から型開閉シリンダ22のピ
ストンロッド23が前進することによって行なわれ、トッ
ププレート24と上金型35,ガス抜き装置52等が一体とな
って上昇する。そして、キャビティ8内で固化した製品
は、型開により上金型35側に着いて上昇する。
次に、射出時後半に作用する押湯装置、および、型開
時におけるゲート49aの切断装置とランナ50の切断装置
ならびに製品押出装置について説明する。
トッププレート24の中心部には、ピストン突出用のシ
リンダ61が固定されており、そのピストンロッド62は、
トッププレート24のロッド孔を貫通して下方に突出され
ている。63はピストンロッド62の突出ねじ部にねじ孔を
螺合されて下方へ延びる丸棒状のピンであって、例え
ば、上下3段に分割後接合されており、その下段部の径
は、前記ゲート49aの径よりもわずかに小径に形成され
ている。なお、ゲート49aの内径を例えば40〜60mmとし
た場合、ピン63の外径はゲート49aの内径より例えば1
〜5mm小さく形成されている。このピン63は、基板36と
支持板38とに挾持固定された軸受64、支持板38、支持板
38と金型本体41とに挾持固定された軸受65、金型本体4
1,および金型本体41に固定されたカートリッジ66とにそ
れぞれ設けられた軸孔に上下動自在に軸支されており、
ピン突出用のシリンダ61の油圧でピストンロッド62が進
退することによりピン63が第2図の実線位置と2点鎖線
位置との間で上下動するように構成されている。すなわ
ち、キャビティ8内の溶湯67の固化前にピン63が鎖線位
置へ下降すると、ピン63は溶湯67を排除して押湯の作用
をするとともに、ゲート49aには薄肉の溶湯固化物68を
残して孔が貫通されるように構成されている。そして、
後述するように製品とビスケット69とは、型開時に溶湯
固化物68の切断により分離される。なお、ピン63の内部
には後方から先端付近まで伸びている冷却水用の孔71等
を備えた冷却装置が設けられており、溶湯で加熱される
ピン63を冷却して寿命を長びかせるようにするととも
に、押湯作用が終ったら、逆に、ピン63内の冷却水の作
用によって、比較的に肉が厚くて冷却されにくいディス
ク部8aの中央部にあるボス部を冷却し、射出のサイクル
タイムをかなり短縮させ、作業性,生産性を増すことが
できるように構成されている。
さらに、トッププレート24の上面には、複数個の製品
押出シリンダ72が固定されていて、そのピストンロッド
73の上端には、トッププレート24と平行するエジェクタ
プレート74が固定支持されており、このエジェクタプレ
ート74に固定された複数個のピン75はトッププレート24
と基板36との孔を貫通して下方へ突出されたのち、支持
板38の空間部内に上下動自在に設けられた押出板76のね
じ孔に螺入されている。上下2枚の分割された押出板76
に頭部を挾持されて垂下する複数個ずつの各押出ピン7
7,78は、金型ホルダ39の空間部内に上下動自在に設けら
れたハブ用押出板79と、リム部8bの上端とにそれぞれ下
端を当接させており、型開後に製品押出シリンダ72が作
動してエジェクタプレート74が下降すると、ピン75,押
出板76,押出ピン77,78,ハブ押出板79、および、ハブ押
出板79に支持されてハブ部でもあるディスク部8aに当接
する押出ピン80を介して製品をキャビティ8から下方へ
押出するように構成されている。なお、ハブ押出板79
は、ガイドピン81に案内されて上下動し、圧縮コイルば
ね82に弾発されて上昇位置へ復帰する。
さらに、金型ホルダ39の下端外周部を円周方向へ複数
等分する位置に設けた孔には、円柱状に形成された複数
個のストッパ83が、第2図において放射方向へ進退自在
に嵌合されており、各ストッパ83に設けられたテーパ孔
83aには、押出板76から自重で垂下された各ロッド85の
テーパ端がそれぞれ係入されている。そして、押出板76
が第1図に符号aで示すストロークだけ下降すると押出
板76とロッド85とが一体となりロッド85が下降し始めて
テーパ作用によりストッパ83が一斉に外方向に移動する
ように構成されている。また、押出板76の外周部を円周
方向に複数等分する位置に支持されて垂下された各押出
ピン86の下端が前記ランナ50に当接しているとともに、
ランナ50の凹孔にはストッパ83に設けた円形の突起83b
が挿抜自在に挿入されていてランナ50内の溶湯固化物を
シールしており、ストッパ83が後退して突起83bが抜け
たのち、さらに押出板76が下降して第1図に符号2aで示
すストロークだけ下降したときに、押出ピン86が下降し
始めるように構成されている。そして、ストッパ83の突
起83bが挿入されているときに押出板76が下降し始める
と、先ず押出ピン78,80によって製品が押出されてゲー
ト51で切断され、ランナ50内には環状の固化物が突起83
bに保持されて残る。このあとは、上記のとおりストロ
ークaでストッパ83が移動し、ストローク2aでランナ50
内の固形物が押出される。
第1図に符号87で示すものは、トッププレート24の上
面に固定された押出タイミング規制用のシリンダであっ
て、上昇限にあるピストンロッド88とエジェクタプレー
ト74との間には、前記ロッド85のストロークaと同じ間
隙aが設けられており、エジェクタプレート74が下降し
てピストンロッド88に当接すると、電磁弁等の制御によ
り下降がいったん停止したのち再び下降するように構成
されている。すなわち、この停止位置はロッド85の下降
開始位置であってかつ製品がaだけ押出された位置であ
り、こうすることにより製品の下へランナ50が回り込ん
で押出されるというようなことがなく、困難なランナの
取り外し作業が不要となり、取り外し時の製品の損傷が
回避できる。
型開きを行なった上金型35と下金型25の間で、かつ、
軸芯部には、型開きを行なったとき下金型25の下とゲー
ト49aの中に残るビスケットを突落すためのビスケット
押出用の押出装置を装入しうるように設けた。
次に、以上のように構成された装置の動作を説明す
る。上流側の作業ステーションで離型剤をスプレーされ
て型合わせされた型開閉ユニット21は回転テーブルの回
転により型締・射出ステーションへ周回してきて停止す
るので、型締シリンダによりトッププレート24を下方へ
押圧することにより型締が行なわれる。型締と同時に溶
湯67が注入された射出スリーブ47を固定スリーブ33の内
孔に装入して接合し、プランジャチップ48を前進させる
と、キャビティ8内へ溶湯67が射出されて充填される。
第2図において実線で示した状態のものは射出が終了し
たところを示している。
この射出終了の直前または直後、すなわち溶湯67が固
化し始めない前に、ピン突出用のシリンダ61のピストン
ロッド62を油圧で前進させると、ピン63が下降してカー
トリッジ66から突出し、第2図に2点鎖線で示すよう
に、ゲート49a内の溶湯67に突込まれ、このとき、キャ
ビティ8内の縦軸心部のピン63の突出路とゲート49a内
の溶湯67がピン63で排除されてキャビティ8内に流れる
ので、押湯の作用をして溶湯67がキャビティ8の隅々ま
で行き渡る。
この状態で溶湯67が固化し始めるが、ピン63の内部の
孔71には冷却水を流しているので、ピン63の周囲の一番
肉が厚くて凝固しにくい部分の溶湯67は比較的に早く凝
固し、その分だけ早く型開を行なうことができる。
押湯を行なってから、所定時間後、固化を終わって製
品になる。そして、ピン63を後退させた後、回転テーブ
ルが120゜回転して型開閉ユニット21が製品取出しステ
ーションで停止すると、型開閉シリンダ22の油圧でピス
トンロッド23が前進し、トッププレート24が上昇するの
で、これと一体の上金型35全体が上昇して型開が行なわ
れる。この場合、前述したようにゲート49aにピン63が
挿入されていてゲート49aとの径差が僅かであったこと
により、ピン63が位置していた部分の回りには薄肉円筒
状の溶湯固化物68が形成されているので、さらに、ゲー
ト49aのすぐ下にはテーパ孔49bが設けられていて、ピン
63とゲート49aとの間に生じた溶湯固化物68の薄肉円筒
部の上下方向の幅は極めて狭く、かつ、テーパ孔49b部
にある溶湯固化物68は上方が小径になっていて上方に抜
けないようになっているので、型開き時に、上金型35に
着いて上昇するキャビティ内の製品は、ビスケット69を
固定スリーブ33内とテーパ孔49b内とに残して上記薄肉
円筒部から容易に切断されて、上金型35とともに上昇す
る。
このようにして型開したのち、製品押出シリンダ72の
油圧でピストンロッド73を後退させると、トッププレー
ト24が下降し始める。これによって、先ず押出板76と一
体の押出ピン77,78が下降しその先端が当接する製品が
キャビティ8から押出され始める。このとき、第2図に
示すように、ストッパ83の突起83bがランナ50の凹孔と
係合しているので、製品が押出されて下降してもランナ
50はそのままで、製品とランナ50とはゲート51から切り
離される。トッププレート24がストロークaだけ下降す
ると、シリンダ87のピストンロッド88上端に当接するの
で、下降がいったん停止し、所定タイミング後、再び下
降し始める。この下降再開始時には、ストロークaによ
り押出板76とロッド85とが一体となっているので、ロッ
ド85も下降する。ロッド85の下降により、その下端がス
トッパ83のテーパ孔83aを押し、テーパ作用によりスト
ッパ83を外方向に移動させるので、突起83bがランナ50
の凹所から抜ける。トッププレート24が下降を続けてさ
らにストロークaだけ下降し、合計2a下降すると、押出
板76と押出ピン80とが一体となるので、押出ピン86も下
降し始めてその下端が当接している環状のランナ50が押
出される。
このとき、射出スリーブ47の上部は、すでに下降させ
て固定スリーブ33から離した後、横方向の給湯位置まで
移動させている。そして、下金型25の一部である金型本
体32の下とゲート49aのテーパ孔49b部の中には、ビスケ
ット69が残っている。
次に、押出装置を型開した両金型間へ移動させ、その
ピストンロッドの作用でビスケット69を押下げ、突落
す。このビスケット69は下で受けて、マシン外に取出
す。
このようにして金型から取出された製品は、ディスク
ホイルの場合、図におけるハブの下側が化粧面になる
が、ここには薄肉円筒状の固化物が付属しているだけで
あるから、これを取り除くのが容易であり、除去後も美
観を損なうことがない。
なお、通常の場合は、型開をした時、ゲート49a部の
薄肉状の溶湯固化物68で製品はビスケット69部と切断分
離されるが、万一、溶湯固形物68の薄肉部よりも上の方
で切断された場合は、その残部をゲート49aを通して下
方へ突出すことができないので、その残部とビスケット
69部を下方へ取出すことができない。したがって、その
場合は、押上シリンダ89を作動させて、金型本体32と金
型ホルダ30を上方へ持上げ、残っている溶湯固化物68を
ゲート49aで強引に切断し、その後、その切断した部分
とビスケット69を取出す。
金型本体32を上昇させたときは、金型本体32の下部の
係合部32aは固定スリーブ33の上端部から離れている
が、押上シリンダ89を作動させて金型本体32を下降させ
れば、金型本体32の下部の係合部32aは固定スリーブ33
の上端部に係合し、芯出しを行なった状態で、元の状態
になるように設置される。
なお、固定スリーブ33および射出スリーブ47は溶湯67
等の影響によって熱膨張しようとするが、固定スリーブ
33は薄肉円筒部33eが内側に若干変形しようとしても、
固定スリーブ33の薄肉円筒部33eの内周面と射出スリー
ブ47の外周面との間にはすき間があるので、薄肉円筒
部、33eと射出スリーブ47が接触して悪影響が生じるこ
ともなく、かつ、上記すき間の作用によりスリーブ支持
板26や射出スリーブ47の冷却効果も得られる。
なお、本実施例は本発明をロータリダイカストマシン
に実施した例を示したが、定置型のダイカストマシンに
も同様に実施できることは言うまでもない。また、プラ
スチイック用の射出成形機にも実施できる。
[発明の効果] 以上の説明により明らかなように、本発明によれば、
竪型射出装置において、固定金型に、上面が金型キャビ
ティ面の一部を形成していて、軸心部に縦方向の溶湯鋳
込用のゲートを有する金型本体と、金型本体の下側に位
置していて、固定スリーブの下端部を保持しているスリ
ーブ支持板を設け、金型本体に下側から固定スリーブの
上端部を当接させて設置し、固定スリーブの内孔の上端
部付近に射出スリーブの上端部を下側から挿抜自在に取
付け得るようにしたので、金型本体をスリーブ支持板や
固定スリーブから持上げて再び設置するときに、芯合わ
せを確実容易に行なって再設置することができる。勿
論、万一の場合や保守点検時に金型本体をスリーブ支持
板から持上げることができる。
また、スリーブ支持板と金型本体への固定スリーブの
取付保持も確実容易に行なうことができるし、溶湯によ
る各部の熱膨張を固定スリーブ部で吸収することもでき
る。
また、固定スリーブの上端部と射出スリーブの上端部
をゲートのすぐ上に位置させることができるので、射出
後に射出スリーブを下降させることで固定スリーブとビ
スケットとの接触面積を極力小さくすることができ、ビ
スケットの下方への取出しを比較的に小さい力で確実容
易に行なうことができる。勿論、化粧面の美観を損なう
ことなくハブ部を低くしたディスクホイルの成形が可能
になるので、ガスの巻込みがなく製品の品質が大幅に向
上するとともに、ガスの巻込みを回避するために射出速
度を低速にする必要がなく、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例を示す縦断面図、第2図は第
1図の1部拡大図、第3図ないし第6図は本発明に類し
た従来の装置の1例を説明するもので、第3図は金型と
射出装置の概略縦断面図、第4図はディスク部の模式
図、第5図はリム部の模式図、第6図は溶湯の流れ状態
を示す説明図である。 8……キャビティ、 25……固定金型(下金型)、 26……スリーブ支持板、32,41……金型本体、 33……固定スリーブ、34……リング、 35……可動金型(上金型)、 47……射出スリーブ、48……プランジャ、 49……湯道、49a……ゲート、 49b……テーパ孔、 61……ピン突出用のシリンダ、 63……ピン、67……溶湯、 68……溶湯固化物、69……ビスケット、 89……押上シリンダ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下側の水平な固定金型と、固定金型の上側
    で垂直方向に型締型開可能に設けた可動金型と、固定金
    型の下側に設けた射出装置を備えた竪型射出装置におい
    て、 固定金型に、上面が金型キャビティ面の一部を形成して
    いて、軸心部に縦方向の溶湯鋳込用のゲートを有する金
    型本体と、金型本体の下側に位置していて、固定スリー
    ブの下端部を保持しているスリーブ支持板を設け、金型
    本体に下側から固定スリーブの上端部を当接させて設置
    し、固定スリーブの内孔の上端部付近に射出スリーブの
    上端部を下側から挿抜自在に取付け得るようにした竪型
    射出装置。
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