JPH084903B2 - 竪型鋳込装置 - Google Patents

竪型鋳込装置

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JPH084903B2
JPH084903B2 JP4711288A JP4711288A JPH084903B2 JP H084903 B2 JPH084903 B2 JP H084903B2 JP 4711288 A JP4711288 A JP 4711288A JP 4711288 A JP4711288 A JP 4711288A JP H084903 B2 JPH084903 B2 JP H084903B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金型キャビティ内へ下側から溶湯を鋳込んで
製品を成形する竪型鋳込装置に関するものである。
〔従来の技術〕
例えば低圧鋳造やスクイズキャスティング等に用いら
れる竪型鋳込装置は、ベース上に固定された下金型であ
る固定金型と、この固定金型に対して進退するように上
下動する上金型である可動金型とを備えていて、これら
両金型の接合部には、キャビティが形成されており、固
定金型にはキャビティへ下方から開口する溶湯鋳込口が
設けられている。この溶湯鋳込口の下方に接合された固
定スリーブの下端には、射出装置側の可動スリーブが着
脱自在に接合されており、この可動スリーブ内へ供給さ
れた溶湯は、可動スリーブ内で上昇する射出シリンダの
プランジャチップにより溶湯鋳込口からキャビティ内へ
鋳込まれ、この溶湯が固化することにより製品が得られ
る。
また、この種の竪型鋳込装置は、高速,高圧で溶湯を
キャビティ内に充填するものであるため、キャビティ内
のガスが充分に抜け切らずに溶湯と混合し製品内部に巣
として残存することがあるので、従来から金型に真空ガ
ス抜き装置が付設されており、大量のガスを金型外へ抜
くことが行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来の竪型鋳込装置におい
ては、可動スリーブに注湯するときに溶湯の表面が酸化
し、この酸化物やその他の浮遊体が溶湯とともにキャビ
ティ内に射出され、これがガス抜き装置の真空吸引によ
りキャビティ内を溶湯とともに移動してそのまゝ溶湯が
固化することにより成形品の品質を低下させることがあ
った。これは例えば、アルミニウム製自動車用ディスク
ホイルの鋳造のように溶湯鋳込口とガス抜き吸引口との
間が薄肉のディスク部である場合には、この酸化物の閉
塞による弊害が大きかった。
そこで従来、注湯時に可動スリーブの上端部に金網を
設けて酸化物を除去することが行われているが、この場
合、溶湯の鋳込時には毎回この金網を除去しなければな
らず、1ショット毎に金網を着脱することは作業が面倒
でサイクルタイムが長引くばかりでなく、溶湯が冷えて
鋳造製品の品質が低下するという問題があった。また金
網とその着脱機構のために構造が複雑になっていた。
〔課題を解決するための手段〕
このような課題を解決するために本発明に係る竪型鋳
込装置は、下金型に縦方向に設けた溶湯鋳込口の上方で
あって、この溶湯鋳込口から金型キャビティの本体部分
へ通じる部分の上金型の下側部分に、溶湯鋳込口と対面
させた状態で、溶湯鋳込口の直径よりも大きい直径を有
する溶湯溜まり用の凹部を設け、かつこの溶湯溜まり用
の凹部内へ下端部が進退するように上金型のロッド孔に
摺動自在に軸支された加圧ロッドを設けるとともに、こ
のこの加圧ロッドの被摺動部材との摺動面部に設けたす
き間を介して前記溶湯溜まり用の凹部を真空吸引装置に
連結したものである。
〔作用〕
本発明によれば、加圧ロッドの被摺動部材との摺動面
部に設けたすき間を介して溶湯溜まり用の凹部から真空
吸引を行いながら、溶湯鋳込口から金型キャビティ内へ
溶湯を射出すると、溶湯に浮遊する酸化物等は、溶湯鋳
込口に対面している溶湯溜まり用の凹部へ吸込まれてそ
の上部に溜まり、溶湯はわずかに凹部内へ注入するも、
その大部分は金型キャビティの本体部分へ流れることに
なる。そして、この状態において、竪型鋳込装置の射出
時にキャビティ内からのガスを機外へ抜くためのガス抜
き装置による真空引きを開始するとともに、加圧ロッド
を凹部内へ前進させると、ガスが吸引されると同時に加
圧ロッドが押湯作用をし、緻密な製品が得られる。
〔実施例〕
第1図および第2図は本発明に係る竪型鋳込装置をロ
ータリダイカストマシンの型開閉ユニットに実施した例
を示し、第1図はこれを実施した型開閉装置の縦断面
図、第2図(a)〜(d)は鋳込動作を説明するために
示す溶湯溜まり用凹部(以下湯溜まり用凹部という)近
傍の部分拡大縦断面図である。図において、ロータリダ
イカストマシンは回転テーブルとその外周部を円周方向
に3等分する位置に搭載される3組の型開閉ユニットを
備えており、回転テーブルの120゜間欠回転とともに周
回する型開閉ユニットの周回軌跡上には、3つの各作業
ステーションが円周方向を3等分する位置にそれぞれ配
設されている。型開閉ユニットには金型が装着されてお
り、3つの各ステーションでは、それぞれ型締および射
出と、型開および製品の取出しと、金型の清浄および離
型材のスプレーとが行われ、テーブルの120゜回転ごと
に停止してこれらの各作業を行い、1回転することによ
り1サイクルが完了する。図は型締,射出ステーション
で停止した型開閉ユニットを示しており、第1図の上方
と下方とには、図示しない型締装置と射出装置とが配設
されている。
図において型開閉ユニット1は、図示しない回転テー
ブル上に固定された取付板2を備えており、この取付板
2の左右両側に立設された一対の型開閉シリンダ3の油
圧で昇降するピストンロッド4の作用端には、水平板状
のトッププレート5が固定支持されている。そして、ピ
ストンロッド4の進退により、トッププレート5と後述
する上金型としての可動金型6等が4本のガイドロッド
(図示せず)に案内されて昇降し、型開,型合わせが行
われるように構成されている。取付板2には下金型とし
ての固定金型7が固定されており、この固定金型7に
は、段付きの円筒状に形成された固定スリーブ8が嵌着
されている。一方、トッププレート5の下面に固着され
た可動金型6の下端フランジ部には、複数個のシリンダ
支持板9が互いに90゜ずつ円周方向に位相をずらして固
定されており、これら各シリンダ支持板9には、ストロ
ーク規制用のリミットスイッチを備えた中子シリンダ10
が取付けられている。各中子シリンダ10のピストンロッ
ド11の作用端には、中子12が固定されていて、これら各
中子12は、第1図に示す型締状態において固定金型7の
中子止めリング部13により移動を規制されており、可動
金型6が上昇してその下面が中子止めリング部13の上面
を越えた型開状態では、ピストンロッド11の後退により
一斉に放射方向へ開くように構成されている。そして、
4個の中子12が第1図に示すように閉じたときには、こ
れら4個の中子12の内周面により真円が形成され、ま
た、型合わせされた上下の金型6,7と、閉じた4個の中
子12とで、ディスク部14aとリム部14bとからなる本体部
分を有するキャビティ14が形成される。なお、第1図の
右半分と左半分とは、互いに円周方向へ45゜位相をずら
した位置の断面を示しており、したがって、中子12は互
いに隣接したものの破断面と、破断されない端面とで表
されている。
固定スリーブ8の内孔には、図示しない射出シリンダ
の上端面にブロックを介して支持された円筒状の射出ス
リーブ15が挿抜自在に挿入されており、その内孔15aに
は、射出シリンダの油圧によって進退するプランジャ16
の頭部としてのプランジャチップ16aが嵌合されてい
る。金型6,7の下側である固定金型6の中心部には、上
方へ向って細くなるようなテーパを有する溶湯鋳込口17
が両スリーブ8,15の内孔と同心状に穿設されており、そ
の上端部には大径と小径の皿孔17a,17bが形成されてい
る。
キャビティ14の環状リム部14bの上端外方には、リム
部14bと同芯の環状に形成されたランナ18が設けられて
おり、このランナ18とリム部14bとは、放射状に形成さ
れた複数個のゲート19で連通されている。全体を符号20
で示すものは、射出時にキャビティ14内のガスを機外へ
抜くガス抜き装置であって、円周方向に隣接する中子12
間に位置して両金型6,7間に配置されるように可動金型
6に移動自在に取付けられている。このガス抜き装置20
は、ガス抜き溝部21と弁部22とに分割形成されていると
ともに、ガス抜き溝部21は第1図の手前側と紙背側とに
分割形成されており、両側の各中子12と一体的に開くよ
うに構成されている。また、弁部22は可動金型6の一部
に取付けられたガス抜き用シリンダ23のピストンロッド
24の作動によって軸線方向へ移動自在に支持されてい
る。このガス抜き装置20は、シリンダ型のガス抜き装置
であって、前記ランナ18と連通するガス抜き道25と、そ
の弁座部を開閉する弁26とを備えており射出時には弁26
が開いていて溶湯の移動または真空吸引装置27によって
ガスが排出され、溶湯の慣性力または電気信号で弁26が
閉じて溶湯の弁座外への排出が遮断されるように構成さ
れている。27aは電気信号により真空引き回路を開閉す
る電磁弁である。また、弁26の後部に設けたシリンダ部
28は、電気的指令によって弁26を開閉し、弁26の開閉を
確実にし、かつ、弁26を開閉各位置で保持する作用をす
る。勿論、弁26は溶湯の慣性力の作用のみで閉じるよう
にしてもよいし、電気的信号で閉じるようにしてもよ
く、あるいは両方の作用で閉じるようにしてもよい。可
動金型6の開閉時には、弁部22はシリンダ23の作動によ
りガス抜き溝部21から退去してその開閉を許し、かつ、
可動金型6とともに上昇する。29は弁部22用のガイドで
ある。
次に型締,型開について説明する。型締は第1図に示
す型合わせ状態から図示しない型締シリンダによりトッ
ププレート5を型開閉シリンダ3の油圧に抗して下降さ
せることによって行われる。また型開は型締シリンダが
退去したのち図示の状態から型開閉シリンダ3のピスト
ンロッド4が前進して上昇することによって行われ、こ
れによりトッププレート5と可動金型6,中子12,ガス抜
き装置20等が一体となって上昇する。このあと全部の中
子12を水平方向に後退させるようになっている。
さらにトッププレート5の上面には、複数個の製品押
出シリンダ30が固定されていて、そのピストンロッド31
の上端には、トッププレート5と平行するエジェクタプ
レート32が固定支持されており、このエジェクタプレー
ト32に固定された複数個のピン33は、トッププレート5
の孔を貫通して下方へ突出されたのち、可動金型6上部
中央の空間部内に上下動自在に設けられた押出板34と一
体に取付けられている。上下2枚に分割された押出板34
に頭部を挟持されて垂下する複数個ずつの各押出ピン3
5,36,37は、ディスク部14aの上側,リム部14bの上端お
よびランナ18内固化物の上端にそれぞれ下端を当接され
ており、型開後に製品押出シリンダ30が作動してエジェ
クタプレート32が下降すると、ピン33と押出板34とを介
し押出ピン35,36,37によって製品およびランナ18内固化
物を下方へ押出すように構成されている。
さらに本装置には金型キャビティ14への溶湯鋳込時に
酸化物等がキャビティ14内の溶湯に混入するのを防止す
る装置が設けられているので、以下この装置について説
明する。すなわち、前記固定金型7に縦方向に設けた溶
湯鋳込口17の上方であって、この溶湯鋳込口17から金型
キャビティ14の本体部分へ通じる部分の可動金型6の下
面中心部には、溶湯鋳込口17と対面させた状態で、この
溶湯鋳込口17の直径よりも大きい直径を有する略皿孔状
を呈する湯溜まり用の凹部48が、溶湯鋳込口17と同芯状
に設けられており、溶湯鋳込口17からキャビティ14へ射
出された溶湯の一部とこれに浮遊する酸化物等を、この
凹部38内へ充填させるように構成されている。一方、前
記トッププレートの中心部には、加圧シリンダ39が固定
されており、その油圧で進退するピストン40には中空管
状に形成された加圧ロッド41が溶湯鋳込口17と同芯状に
固着されている。この加圧ロッド41は、トッププレート
5と、押出板34に嵌着されたブッシュ42と、可動金型6
とに設けられたロッド孔に摺動自在に嵌合されていて、
ピストン40の前進によりこの加圧ロッド41の下端部が凹
部38内へ下降し、凹部38内の溶湯を排除してキャビティ
14内の溶湯に押湯作用を加えるように構成されている。
43は加圧ロッド41が嵌合する可動金型6のロッド孔下部
に設けられた管状溝であって、可動金型6に設けたエア
通路44と、電磁弁45を備えた配管46とにより前記真空吸
引装置27に接続されており、電磁弁を開くことにより、
この環状溝43が前記加圧ロッド41の外周面とその被摺動
部材である可動金型6の内周面とによる摺動面部に軸線
方向に沿って設けたすき間t(第2図参照)を介して前
記凹部38の頂部に接続されていることにより、この凹部
38内のエアを吸引し、前記酸化物等を凹部38内へ吸引し
て流し込むように構成されている。
さらに加圧シリンダ39上には、閉塞シリンダ47が同芯
状に固定されていて、そのピストン48にはピストンロッ
ドとしての閉塞ロッド49が一体形成されており、この閉
塞ロッド49は加圧ロッド41の内孔に摺動自在に嵌合され
ている。そして、閉塞ロッド49を前進させることにより
その下端傾斜面が前記皿孔17aと嵌合し、溶湯鋳込口17
を閉塞してキャビティ14への溶湯の射出を遮断するよう
に構成されている。
以上のように構成された溶湯鋳込装置の動作を説明す
る。上流側の作業ステーションで離型剤をスプレイされ
て型合わせされた型開閉ユニット1は、回転テーブルの
回転により型締,射出ステーションへ周回してきて停止
するので、型締シリンダによりトッププレート5を下方
へ押圧することにより型締が行われる。型締と同時に符
号50で示す溶湯が射出スリーブ15に注入され、第1図に
示すように固定スリーブ8に接合される。第2図(a)
はこの状態を示していて、閉塞ロッド49が凹部38内へ突
出している。この状態で射出シリンダによりプランジャ
チップ16aを上昇させると、溶湯50が溶湯鋳込口17を経
てキャビティ14の本体部分であるディスク部14a側に射
出される。このとき電磁弁45が開かれて真空吸引装置27
が作動し、その吸引エアがエア通路44と環状溝43、およ
び加圧ロッド41と可動金型6との間に形成された例えば
0.1mm以下程度のすき間tを経て凹部38に作用するの
で、キャビティ14内へ射出された溶湯50は、第2図
(b)に示すようにディスク部14aへ向う前に先ず凹部3
8内へ吸引されて流れ込み、溶湯50に混入する酸化物50a
や浮遊物も凹部38へ吸引されてその上部に集中して溜ま
る。キャビティ14への溶湯50の射出が続けられると、こ
の溶湯50はディスク部14aへ流れ始めるので、電磁弁45
が閉じて電磁弁27aが開き、吸引力がリム部14bに作用す
るため、キャビティ14内のガスが吸引されて機外へ排出
される。キャビティ14内に溶湯50が充填し終わると、閉
塞シリンダ47のピストン48が前進してこれと一体の閉塞
ロッド49が前進し、第2図(c)に示すように皿孔17b
を閉じて溶湯50の射出を遮断する。この状態で加圧シリ
ンダ47が作動してそのピストン48が前進するので、これ
と一体の加圧ロッド41が前進し、第2図(d)に示すよ
うにその下端部が凹部38内へ下降して凹部38内の溶湯50
を加圧ロッド41の突出部体積分だけ排除するので、キャ
ビティ14内の溶湯50が凹部38からの排除分だけ圧縮され
て、いわゆる押湯が行われ、溶湯50がキャビティ14の隅
々にまで行きわたり、このあと溶湯50が固化して得られ
る製品が緻密になる。なお、図示しないが閉塞ロッド49
の内部に図示しない水冷式の冷却装置が設けられていて
両ロッド41,49が冷却されており、また凹部38の容積が
小さいので、凹部38内の溶湯50は速やかに固化してシー
ルリングの役目をすることになり、外部からのエアの侵
入が遮断され、キャビティ14内が確実に真空になる。
射出された溶湯50がガス抜き装置20の弁部22に達する
と、質量の大きい溶湯50の慣性力で弁26が閉じ、溶湯50
が弁室に侵入することを防ぐ。とくに前述したようにガ
スの吸引時に酸化物等が凹部38に残されているので、弁
部22内に溶湯50中の固化物が挟まることがなく、弁26が
確実に閉じ弁室内へ溶湯50が侵入することがない。
溶湯50が固化すると、キャビティ14内の固化物は製品
となり、固定スリーブ8内と溶湯鋳込口17内との固化物
はビスケットとなる。また凹部38内の固化物は加圧ロッ
ド41の下降によりきわめて薄い薄肉円筒状の固化物とな
る。
溶湯50の固化冷却後、型開閉シリンダ3が作動して型
開されると、製品は可動金型6に着いて上昇し、製品と
ビスケットとは、小径の皿孔17bの箇所から切断され
る。型開後は中子シリンダ10の作用である各中子12を開
いたのち製品押出シリンダ30が作動し、ピン35,36,37に
よって製品が押出される。
第3図は本発明の他の実施例を第2図(a)に対応し
て示す湯溜まり用凹部近傍の部分拡大縦断面図であっ
て、前記実施例と同構成の部材には、これと同符号を付
してその説明を省略する。本実施例におては、前記実施
例と同じく環状溝43と金型外とを連通させるエア通路51
が閉塞ロッド49に沿って設けられており、このエア通路
51は上方の空間部に設けた配管を介して前記真空吸引装
置27に接続されている。また加圧ロッド41の内周面に環
状溝52が設けられていて、この環状溝52と前記環状溝43
とは、複数個の孔53で連通されており、さらに環状溝52
と凹部38の頂部との間は、前記加圧ロッド41の内周面と
その被摺動部材である閉塞ロッド49の外周面とによる摺
動面部に、図に符号tで示す0.1mm以下程度のすき間が
軸線方向に沿って形成されている。このように構成され
ていることにより前記実施例と同じ作用効果が得られ
る。
なお、前記各実施例は低圧鋳造であって、必ず閉塞ロ
ッドで閉塞してからでないと加圧ロッドで加圧できない
ので、加圧ロッド41を中空管状にして、その内孔と嵌合
する閉塞ロッド49を設けたが、中圧鋳造や高圧鋳造の場
合には閉塞ロッドを必ずしも設ける必要がなく加圧ロッ
ドのみでよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明に係る竪型鋳込装置によれ
ば、下金型に縦方向に設けた溶湯鋳込口の上方であっ
て、この溶湯鋳込口から金型キャビティの本体部分へ通
じる部分の上金型の下側部分に、溶湯鋳込口と対面させ
た状態で、溶湯鋳込口の直径よりも大きい直径を有する
溶湯溜まり用の凹部を設け、かつこの凹部内へ下端部が
進退するように上金型のロッド孔に摺動自在に軸支され
た加圧ロッドを設けるとともに、この加圧ロッドの被摺
動部材との間の摺動面部に設けたすき間を介して溶湯溜
まり用の凹部を真空吸引装置に連結するように構成した
ので、簡単な構成であるにもかかわらず、以下に列挙す
る種々優れた効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、溶湯に浮遊して金型キャ
ビティへ射出される酸化物や浮遊体、さらにスリーブ内
面に噴霧した潤滑剤等は、真空吸引装置の吸引により加
圧ロッドとその被摺動部材との間の摺動面部での軸線方
向のすき間を介して溶湯溜まり用の凹部へ直進してその
上端部に集まり、キャビティの本体部分へ移動すること
がない。したがって、本発明によれば、従来と比べて製
品の品質が大幅に向上するとともに、従来射出スリーブ
内に設けていた酸化物排除用のフィルタや金網、リング
等を設ける必要がなく、サイクルタイムが短縮されて生
産効率が向上し、また構造が簡素化される。
さらに、本発明によれば、加圧ロッドが溶湯溜まり用
の凹部の溶湯内へ進入してその容積分だけ溶湯を排除
し、キャビティ内に押湯作用が加えられるので、溶湯が
キャビティの隅々にまで行きわたり、巣のない緻密な製
品が得られて製品の品質をより一層向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明に係る溶湯鋳込装置の実施
例を示し、第1図はこれを実施した型開閉装置の縦断面
図、第2図(a)〜(d)は鋳込動作を説明するために
示す湯溜まり用凹部近傍の部分拡大縦断面図、第3図は
本発明の他の実施例を示す湯溜まり用凹部近傍の部分拡
大縦断面図である。 6……可動金型、7……固定金型、14……キャビティ、
17……溶湯鋳込口、27……真空吸引装置、38……湯溜ま
り用凹部、39……加圧シリンダ、40……ピストン、41…
…加圧ロッド、43……環状孔、44……エア通路、47……
閉塞シリンダ、49……閉塞ロッド、50……溶湯、50a…
…酸化物、51……エア通路、52……環状溝、53……連通
孔。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下金型に縦方向に設けた溶湯鋳込口の上方
    であって、この溶湯鋳込口から金型キャビティの本体部
    分へ通じる部分の上金型の下側に、前記溶湯鋳込口と対
    面させた状態で、溶湯鋳込口の直径よりも大きい直径を
    有する溶湯溜まり用の凹部を設け、かつこの溶湯溜まり
    用の凹部内へ下端部が進退するように前記上金型のロッ
    ド孔に摺動自在に軸支された加圧ロッドを設けるととも
    に、この加圧ロッドの被摺動部材との摺動面部に設けた
    すき間を介して前記溶湯溜まり用の凹部を真空吸引装置
    に連結したことを特徴とする竪型鋳込装置。
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