JP2592703B2 - 射出成形装置 - Google Patents

射出成形装置

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JP2592703B2
JP2592703B2 JP2108705A JP10870590A JP2592703B2 JP 2592703 B2 JP2592703 B2 JP 2592703B2 JP 2108705 A JP2108705 A JP 2108705A JP 10870590 A JP10870590 A JP 10870590A JP 2592703 B2 JP2592703 B2 JP 2592703B2
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賢二 石本
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は金型キャビティ内へ溶融物を射出する射出成
形装置に関するものである。
[従来の技術] 例えば、アルミニウム製の自動車用ディスクホイルの
鋳造は、溶湯射出時におけるガスの巻込みが少ないこと
などの理由により、竪型ダイカストマシンによることが
多い。第3図は従来におけるこの種ダイカストマシンの
金型と射出装置との概略縦断面図であって、これを同図
に基づいて説明すると、マシンベース上に固定された固
定プラテン1には、中心部に円筒状の凸部を有する下金
型2が装着されており、また、図示していない型締シリ
ンダに支持されて上下動する可動プラテン3には、中心
部に低い凸部を有する上金型4が装着されている。5は
両金型2,4間へ円周方向を複等分する位置から水平方向
へ移動自在に挿入された複数個の中子であって、可動プ
ラテン3側に支持されたシリンダ6のピストンロッド7
の進退により水平方向へ進退するように構成されてい
る。そして、両方の金型2,4と、閉じられた中子5とに
よってキャビティ8が形成されている。固定プラテン1
と下金型2とに形成されたスリーブ孔には、射出スリー
ブ9が下方から挿抜自在に挿入されており、この射出ス
リーブ9には、図示していない射出シリンダによって進
退するプランジャチップ10が進退自由に嵌合されてい
る。11は射出スリーブ9をスリーブ孔から抜いた状態で
注入された溶湯である。
以上のように構成されていることにより、射出スリー
ブに溶湯11を注入してスリーブ孔に挿入したのちプラン
ジャチップ10を前進させると、溶湯11がキャビティ8内
へ射出されるので、この溶湯11が固化して冷却されたの
ち、可動プラテン3を上昇させて、型開を行なうととも
に、中子5を側方へ開き、キャビティ内で固化した製品
を図示していない製品押出装置で押出して機外へ取出
す。
このような射出動作におけるキャビティ8内の溶湯11
の流れを説明するために、第3図におけるディスクホイ
ルのディスク相当部であるキャビティ8のディスク部8a
を模式化して表すと、第4図に示すように円板状であ
り、また、リム相当部であるキャビティ8のリム部8bを
模式化して表すと、第5図に示すように円筒状である。
そして、プランジャチップ10で押上げられた溶湯11は、
第4図に矢印で示すようにディスク部8aを放射状に流れ
たのち、第5図に矢印で示すようにリム部8bを自重で垂
下する。第6図はこのようにして流れる溶湯の状態を示
す斜視図であって、上記のようにして流れる溶湯11がリ
ム部8bを垂下することにより、このときに金型2,4の温
度むらや離型剤の付着むら、金型2,4表面のきず等によ
って湯流れ性に粗密が生じ、第6図に符号12で示すよう
にガスが溶湯11で封じ込められることがあるので、この
まま充填を終わると溶湯11がガスを巻込んで成形品に巣
ができることになる。
このように、キャビティ8をディスク部8aが上側に位
置するようにして射出を行なうと、上記のようにガスを
巻込むことがあるので、これを回避するために、キャビ
ティ8をディスク部8aが下側になってこれからリム部8b
が上方に向かって立ち上がるようにすればよいのである
が、そうすると、製品のハブ化粧面が射出スリーブ9側
になり、この面にビスケットと呼ばれる不要の溶湯固化
物が付属することになって、これを成形後切断すること
により、化粧面の美観を損なうので、従来、止むを得ず
ディスク部8aを上側にして形成を行なっていた。
[発明が解決しようとする問題点] このように、従来においては、ディスク部8aを上側に
して成形を行なっていたので、上記ガスの巻込みを回避
するためには比較的低速度で射出を行なわなければなら
ず、生産性が低下するばかりでなく、本来、製品の品質
を安定化するためにはキャビティ8内の溶湯11の流れ形
態をプランジャチップ10の速度で制御しなければならな
いのが、上記の理由で可制御とは言えなくなり、品質の
安定が計れないという問題があった。と言って、プラン
ジャチップ10の速度で制御すると、射出速度が速くなっ
て上記ガスの巻込みが増大する。
また、従来の技術では、射出時の押湯作用が充分でな
く、緻密な良品質の成形品が得られにくく、また、射出
工程のサイクルも長くなる傾向があった。
[問題点を解決するための手段] このような問題点を解決するために本発明では、下側
の固定金型と、この固定金型との間にキャビティを形成
する上側の可動金型と、固定金型の下側に設けられ竪型
の射出スリーブを固定金型に対して下側から着脱自在に
接合させる射出装置を備え、固定金型の射出スリーブ接
合部とキャビティとの間に射出スリーブの内径よりも小
径の縦方向の溶融物通路を設け、可動金型に下上方向に
向かって出し入れ自在に取付けた押湯用のピンの先端部
をキャビティの一部を介して前記溶融物通路に対して挿
抜自在に設け、ピンの挿入部の直径をピンと溶融物通路
との間にビスケットと一体となす薄肉の溶湯固化物が形
成される径にし、かつ、前記押湯用のピンの内部に先端
面近くまで通じている冷却水通路を設けた構成とした。
[作用] 射出シリンダでプランジャチップを前進させると、射
出スリーブ内の溶融物が溶融物通路を経て金型キャビテ
ィ内へ射出される。射出終了の直前または直後に、プラ
ンジャチップに前進方向の力を加えた状態で、ピンを前
進させて金型キャビティ面から突出させると、このピン
の突出先端部は溶融物内に装入され、ピンの前進に際し
て、キャビティ内のピンの垂直軸線付近の溶融物がピン
で排除され、キャビティ内の他の部分に押込められるの
で、押湯作用が行なわれ、溶湯は金型キャビティの隅々
まで充分に行きわたり、緻密な製品が得られる。そし
て、そのとき、ピンの内部に冷却水を通していることに
より、ピンの回りの溶湯の凝固が早まり、その分、型開
きも早く行なうことができ、射出成形のサイクルも早く
なり、生産性も向上する。
また、このとき、ピンの先端部は小径の溶融物通路内
に装入されるので、この状態で溶融物が固化すると、小
径部の溶融物通路内の固化物は、ピンの回りに形成され
る薄肉円筒状となる。そこで、製品の固化後、型開する
と、製品は上側の可動金型について上昇し、付属の固化
物は射出スリーブ内にビスケットを残して上記薄肉円筒
部から切断される。
[実施例] 本実施例は本発明をロータリダイカストマシンの型開
閉ユニットに実施した例を示し、第1図はこれを実施し
た型開閉ユニットの縦断面図、第2図は要部の拡大縦断
面図である。
これらの図において、ロータリダイカストマシンは、
回転テーブルとその外周部を円周方向に3等分する位置
に搭載される3組の型開閉ユニットとを備えており、回
転テーブルの120゜間欠回転とともに周回する型開閉ユ
ニットの周回軌跡上には、型締・射出ステーション、製
品取出ステーション、および、金型清掃・離型剤塗布ス
テーションからなる3つの各作業ステーションが円周方
向を3等分する位置にそれぞれ配設されている。そし
て、各型開閉ユニットには金型が装着されており、3つ
の各ステーションでは、それぞれ型締および射出と、型
開および製品の取出しと、金型の清掃および離型剤のス
プレーとが行なわれ、テーブルが120゜回転ごとに停止
してこれら各作業を行ない、1回転することにより1サ
イクルが完了する。そして、図は型締・射出ステーショ
ンで停止した型開閉ユニットを示しており、第1図の上
方と下方とには、図示しない型締装置と射出装置とが配
設されている。
図において、型開閉ユニット20は、図示しない回転テ
ーブル上に着脱自在に固定された取付板21を備えてお
り、この取付板21の左右両側に立設された一対の型開閉
シリンダ22の油圧で昇降するピストンロッド23の作用端
には、水平板状のトッププレート24が固定支持されてい
る。そして、ピストンロッド23の進退により、トッププ
レート24と後述する可動金型である上金型等が4本のガ
イドロッド(図示せず)に案内されて昇降し、型開,型
合わせが行なわれるように構成されている。取付板21に
は全体を符号25で示す固定金型である下金型のスリーブ
支持板26が固定されており、固定金型である下金型は、
上面が金型キャビティ8面の一部を形成していて、軸心
部に縦方向の溶湯鋳込用の溶融物通路である湯道49を有
する金型本体32と、金型本体32の下面と外周面に接して
金型本体32をボルト31で固定して保持した環状の金型ホ
ルダ30と、金型ホルダ30の下面に接して金型ホルダ30を
固定可能に取付けていて、金型本体32の下部軸心部に上
端面を接触させて配置した固定スリーブ33の下端部を固
定して保持したスリーブ支持板26によって構成した。金
型ホルダ30は、スリーブ支持板26に植設された複数個の
ガイドピン29と、スリーブ支持板26と金型ホルダ30間に
取付けられたシリンダ90とピストン91からなる押上シリ
ンダ89によって、小ストロークだけ持上げて、スリーブ
支持板26より離しうるようにしている。しかし、通常
は、金型ホルダ30を持上げる必要はないので、押上シリ
ンダ89のロッド側の室に作動油圧を作用させておき、型
開き時等に金型ホルダ30および金型本体32がスリーブ支
持板26から浮上がらないようにしている。したがって、
金型ホルダ30はスリーブ支持板26に実質上は固定されて
いると言うことができる。28はスリーブ支持板26の上面
に複数個のボルト27で固定された環状の中子止めリング
である。33は段付きの円筒状に形成された固定スリーブ
であって、下金型の3部材26,30,32に形成されたスリー
ブ孔に装入されており、スリーブ支持板26にねじ止めさ
れたリング34によってスリーブ孔からの抜けを阻止され
ている。
一方、トップフレーム24の下面には、全体を符号35で
示す可動金型である上金型の基板36が固定されており、
上金型35はこの基板36と、これに複数個のボルト37で一
体的に固定された支持板38と、この支持板38の凹孔38a
に嵌着固定された金型ホルダ39と、この金型ホルダ39の
凹孔39aに嵌着されてボルト40で固定された金型本体41
とで形成されている。支持板38の下端フランジ部には、
その周囲4箇所に等間隔で、シリンダ支持板42が固定さ
れている。44は各シリンダ支持板42に取付けられた中子
シリンダであって、各中子シリンダ44のピストンロッド
45の作用端には、中子46がそれぞれ固定されている。各
中子46は、第1図に示す状態では、中子止めリング28に
よって移動を規制されているが、上金型35全体の上昇に
より下面が中子止めリング28の上面を越えたときには、
ピストンロッド45の後退により一斉に放射方向へ開くよ
うに構成されている。また、4個の中子が第1図に示す
ように閉じたときには、4個の内周面により真円が形成
される。そして、型合わせされた上下の金型本体41,32
と、閉じた4個の中子46とにより第3図と同符号で示す
キャビティ8が形成される。第1図と第3図とを比較す
れば明らかなように、本装置においては、キャビティ8
が従来とは上下逆に倒置され、ディスク部8aがキャビテ
ィ8全体の高さの下寄りに位置している。
固定スリーブ33の内孔には図示していない射出シリン
ダの上端面にブロックを介して支持された円筒状の射出
スリーブ47が挿抜自在に挿入されており、その内孔に
は、射出シリンダの油圧によって進退するプランジャ48
の頭部としてのプランジャチップ48aが嵌合されてい
る。互いに同径である両スリーブ33,47の内孔33a,47a
と、キャビティ8との間の金型本体32の軸心部には、内
孔33aに注入されてプランジャチップ48aの前進によって
キャビティ8内へ射出される溶湯の通路としての湯道49
が縦方向に設けられている。この湯道49は、キャビティ
8寄りに形成された内孔33a,47aよりもかなり小径の円
筒孔としてのゲート49aと内孔33a寄りに形成されたテー
パ孔49bとで形成されており、ゲート49aに続くディスク
部8a下端面は、キャビティ8内で固化する製品の化粧面
となる。
キャビティ8の環状リム部8bの上端外方には、リム部
8bと同心の環状に形成されたランナ50が金型ホルダ39の
下端面に設けられており、このランナ50とリム部8bとは
放射状に形成された複数個のゲート51で連通されてい
る。全体を符号52で示すものは、射出時にキャビティ8
内のガスを機外へ抜くガス抜き装置であって、1箇所の
隣接する中子46間に位置して上金型35と下金型25との間
に配設されており、このガス抜き装置52は、弁座部53と
シリンダ部54とに分割形成されている。そして、弁座部
53は第1図の手前側と紙背側とに分割形成されていて、
両側の各中子46と一体的に開くように形成されており、
また、シリンダ部54は、支持板38に枢着されたガス抜き
用シリンダ55のピストンロッド56にリンク57,58を介し
て軸方向へ移動自在に形成されている。このガス抜き装
置52は従来公知のシリンダ型のガス抜き装置であって、
前記ランナ50と連通するガス道59と、その終端弁座部を
開閉する弁60とを備えており、射出時には弁60が開いて
溶湯の圧力または真空引き装置によってガスが排出さ
れ、溶湯の慣性力または電気信号で弁60が閉じて溶湯の
弁座外への排出が遮断されるように構成されている。ま
た、シリンダ部54は、弁閉を確実にしかつ弁60を開閉各
位置で保持する作用をするとともに、上金型35の型開時
にはシリンダ55の作動により弁座部53から退去してその
開閉を許しかつ上金型35とともに上昇する。
次に、型締,型開について説明する。型締は第1図に
示す型合わせ状態から図示しない型締シリンダによりト
ッププレート24を型開閉シリンダ22の油圧に抗して下降
させることによって行なわれ、また、型開は型締シリン
ダが退去したのち図示の状態から型開閉シリンダ22のピ
ストンロッド23が前進することによって行なわれ、トッ
ププレート24と上金型35、ガス抜き装置52等が一体とな
って上昇する。そして、キャビティ8内で固化した製品
は、型開により上金型35側に着いて上昇する。
次に、射出時後半に作用する押湯装置、および、型開
時におけるゲート49aの切断装置とランナ50の切断装置
ならびに製品押出装置について説明する。
トッププレート24の中心部には、ピン突出用のシリン
ダ61が固定されており、そのピストンロッド62は、トッ
ププレート24のロッド孔を貫通して下方に突出されてい
る。63はピストンロッド62の突出ねじ部にねじ孔を螺合
されて下方へ延びる丸棒状のピンであって、例えば、上
下3段に分割後接合されており、その下段部の径は、前
記ゲート49aの径よりもわずかに小径に形成されてい
る。なお、ゲート49aの内径を例えば40〜60mmとした場
合、ピン63の外径はゲート49aの内径より例えば1〜5mm
小さく形成されている。このピン63は、基板36と支持板
38とに挾持固定された軸受64、支持板38、支持板38と金
型本体41とに挾持固定された軸受65、金型本体41、およ
び金型本体41に固定されたカートリッジ66とにそれぞれ
設けられた軸孔に上下動自在に軸支されており、シリン
ダ61の油圧でピストンロッド62が進退することにより、
ピン63が第2図の実線位置と2点鎖線位置との間で上下
動するように構成されている。すなわち、ピン63の先端
部が可動金型である上金型35の中央部下面とほぼ同一高
さ位置に引込んでいる状態から、キャビティ8内の溶湯
67の固化前に、ピン63が鎖線位置へ下降し、ピン63の先
端部がゲート49a内まで入ると、ピン63は溶湯67を排除
して押湯の作用をするとともに、ゲート49aには薄肉の
溶湯固化物68を残して孔が貫通されるように構成されて
いる。そして、後述するように製品とビスケット69と
は、型開時に溶湯固化物68の切断により分離される。
ピン63の内部には、後方から先端付近まで伸びている
冷却水用の孔71等を備えた冷却装置が設けられており、
溶湯で加熱されるピン63を冷却して寿命を長びかせるよ
うにするとともに、押湯作用が終ったら、逆に、ピン63
内の冷却水の作用によって、比較的に肉が厚くて冷却さ
れにくいディスク部8aの中央部にあるボス部を冷却し、
作業性を増し、射出のサイクルタイムをかなり短縮する
ことができるように構成されている。
なお、ピン63内の冷却水用の孔71内には、常時、冷却
水を流しておいても良いが、ピン63を前進させた時の
み、冷却水を流すようにしても良い。第1図に示したピ
ン63の後方には、ピン63が前進限まで移動したときに、
軸受64に設けた冷却水供給穴64aに連通する穴71aを設け
ている。
さらに、トッププレート24の上面には、複数個の製品
押出シリンダ72が固定されていて、そのピストンロッド
73の上端には、トッププレート24と平行するエジェクタ
プレート74が固定支持されており、このエジェクタプレ
ート74に固定された複数個のピン75はトッププレート24
と基板36との孔を貫通して下方へ突出されたのち、支持
板38の空間部内に上下動自在に設けられた押出板76のね
じ孔に螺入されている。上下2枚に分割された押出板76
に頭部を挾持されて垂下する複数個ずつの各押出ピン7
7,78は、金型ホルダ39の空間部内に上下動自在に設けら
れたハブ用押出板79と、リム部8bの上端とにそれぞれ下
端を当接させており、型開後に製品押出シリンダ72が作
動してエジェクタプレート74が下降すると、ピン75,押
出板76,押出ピン77,78,ハブ押出板79、および、ハブ押
出板79に支持されてハブ部でもあるディスク部8aに当接
する押出ピン80を介して製品をキャビティ8から下方へ
押出すように構成されている。なお、ハブ押出板79は、
ガイドピン81に案内されて上下動し、圧縮コイルばね82
に弾発されて上昇位置へ復帰する。
さらに、金型ホルダ39の下端外周部を円周方向へ複数
等分する位置に設けた孔には、円柱状に形成された複数
個のストッパ83が、第2図において放射方向へ進退自在
に嵌合されており、各ストッパ83に設けられたテーパ孔
83aには、押出板76から自重で垂下された各ロッド85の
テーパ端がそれぞれ係入されている。そして、押出板76
が第1図に符号aで示すストロークだけ下降すると、押
出板76とロッド85とが一体となりロッド85が下降し始め
てテーパ作用によりストッパ83が外方向に移動するよう
に構成されている。また、押出板76の外周部を円周方向
に複数等分する位置に支持されて垂下された各押出ピン
86の下端が前記ランナ50に当接しているとともに、ラン
ナ50の凹孔にはストッパ83に設けた円形の突起83bが挿
抜自在に挿入されていてランナ50内の溶湯固化物をシー
ルしており、ストッパ83が後退して突起83bが抜けたの
ち、さらに押出板76が下降して第1図に符号2aで示すス
トロークだけ下降したときに、押出ピン86が下降し始め
るように構成されている。そして、ストッパ83の突起83
bが挿入されているときに押出板76が下降し始めると、
先ず、押出ピン78,80によって製品が押出されてゲート5
1で切断され、ランナ50内には環状の固化物が突起83bに
保持されて残る。このあとは、上記のとおりストローク
aでストッパ83が移動し、ストローク2aでランナ50内の
固化物が押出される。
第1図に符号87で示すものは、トッププレート24の上
面に固定された押出タイミング規制用のシリンダであっ
て、上昇限にあるピストンロッド88とエジェクタプレー
ト74との間には、前記ロッド85のストロークaと同じ隙
間aが設けられており、エジェクタプレート74が下降し
てピストンロッド88に当接すると、電磁弁等の制御によ
り下降がいったん停止したのち再び下降するように構成
されている。すなわち、この停止位置はロッド85の下降
開始位置であってかつ製品がaだけ押出された位置にあ
り、こうすることにより製品の下へランナ50が回り込ん
で押出されるというようなことがなく、困難なランナの
取り外し作業が不要となり、取り外し時の製品の損傷が
回避できる。
次に、以上のように構成された装置の動作を説明す
る。上流側の作業ステーションで離型剤をスプレーされ
て型合わせされた型開閉ユニット21は回転テーブルの回
転により型締・射出ステーションへ周回してきて停止す
るので、型締シリンダによりトッププレート24を下方へ
押圧することにより型締が行なわれる。型締と同時に溶
湯69が注入された射出スリーブ47を固定スリーブ33の内
孔に装入して接合し、プランジャチップ48を前進させる
と、キャビティ8内へ溶湯69が射出されて充填される。
第2図において実線で示した状態のものは射出が終了し
たところを示している。
この射出終了の直前または直後、すなわち溶湯69が固
化し始めない前に、ピン突出用のシリンダ61のピストン
ロッド62を油圧で前進させると、ピン63が下降してカー
トリッジ66から突出し、第2図に2点鎖線で示すよう
に、ゲート49a内の溶湯69に突込まれ、このとき、キャ
ビティ8内の縦軸心部のピン63の突出路とゲート49a内
の溶湯69がピン63で排除されてキャビティ8内に流れる
ので、押湯の作用をして溶湯69がキャビティ8の隅々ま
で行き渡る。
この状態で溶湯69が固化し始めるが、ピン63の内部の
孔71には冷却水を流しているので、ピン63の周囲の一番
肉が厚くて凝固しにくい部分の溶湯69は比較的に早く凝
固し、その分だけ早く型開を行なうことができる。
押湯を行なってから、所定時間後、固化を終わって製
品になる。そして、ピン63を後退させた後、回転テーブ
ルが120゜回転して型開閉ユニット21が製品取出しステ
ーションで停止すると、型開閉シリンダ22の油圧でピス
トンロッド23が前進し、トッププレート24が上昇するの
で、これと一体の上金型35全体が上昇して型開が行なわ
れる。この場合、前述したようにゲート49aにピン63が
挿入されていてゲート49aとの径差が僅かであったこと
により、ピン63が位置していた部分の回りには薄肉円筒
状の溶湯固化物が形成されているので、さらに、ゲート
49aのすぐ下にはテーパ孔49bが設けられていて、ピン63
とゲート49aとの間に生じた溶湯固化物の薄肉円筒部の
上下方向の幅は極めて狭く、かつ、テーパ孔49b部にあ
る溶湯固化物は上方が小径になっていて上方に抜けない
ようになっているので、型開き時に上金型35に着いて上
昇するキャビティ内の製品は、ビスケットを固定スリー
ブ33内とテーパ孔49b内とに残して上記薄肉円筒部から
容易に切断されて、上金型35とともに上昇する。
このようにして型開したのち、製品押出シリンダ72の
油圧でピストンロッド73を後退させると、トッププレー
ト24が下降し始める。これによって、先ず押出板76と一
体の押出ピン77,78が下降しその先端が当接する製品が
キャビティ8から押出され始める。このとき、第2図に
示すように、ストッパ83の突起83bがランナ50の凹孔と
係合しているので、製品が押出されて下降してもランナ
50はそのままで、製品とランナ50とはゲート51から切り
離される。トッププレート24がストロークaだけ下降す
ると、シリンダ87のピストンロッド88上端に当接するの
で、下降がいったん停止し、所定タイミング後、再び下
降し始める。この下降再開始時には、ストロークaによ
り押出板76とロッド85とが一体となっているので、ロッ
ド85も下降する。ロッド85の下降により、その下端がス
トッパ83のテーパ孔83aを押し、テーパ作用によりスト
ッパ83を外方向に後退させるので、突起83bがランナ50
の凹孔から抜ける。トッププレート24が下降を続けてさ
らにストロークaだけ下降し、合計2a下降すると、押出
板76と押出ピン80とが一体となるので、押出ピン86も下
降し始めてその下端が当接している環状のランナ50が押
出される。
次に、図示していないビスケット押出用の押出装置
を、型開した両金型間へ移動させ、そのピストンロッド
を前進させると、ビスケットが押出される。なお、ビス
ケット押出用の押出装置は、シリンダと下方に向いてい
るピストンロッドおよびシリンダを型開している上下の
金型本体41,32間と側方外部との間で移動させる移動装
置によって構成されており、シリンダの上端側を上側の
金型本体41内に引込めているピン63の下端面に当接さ
せ、下端側に設けたピストンロッドの先端部を下側の金
型本体32の小径部内に装入してビスケットの上面を押下
げることによって、ビスケットを下方に突落すようにし
ている。
このようにして金型から取出された製品は、ディスク
ホイルの場合、図におけるハブの下側が化粧面になる
が、ここには薄肉円筒状の固化物が付属しているだけで
あるから、これを取り除くのが容易であり、除去後も美
観を損なうことがない。
なお、本実施例は本発明をロータリダイカストマシン
に実施した例を示したが、定置型のダイカストマシンに
も同様に実施できることは言うまでもない。また、プラ
スチィック用の射出成形機にも実施できる。
[発明の効果] 以上の説明により明らかなように、本発明によれば、
押湯用のピンを金型キャビティの一面から金型キャビテ
ィ内に出し入れ自在に設けたので、ピンでキャビティ内
のピンの突出路の溶湯を排除することになる結果、これ
が押湯作用となって溶湯がキャビティの隅々にまで行き
渡り、内部にガスを含有しない緻密な成形品を得ること
ができ、製品の品質が向上する。
特に、本発明においては、溶融物通路内に、溶融物通
路の直径よりわずかに小径のピンを前進させることがで
きるので、溶融物通路がピンの前進限を規制することは
なく、ピンは溶融物通路内に入っても充分に前進するこ
とができ、その分、キャビティ内の溶湯に作用する押湯
効果が大きくなる。なお、ピンは金型や溶融物通路の内
面に当たったり接触することはなく、ピンの寿命も延び
る。
また、射出後、溶融物通路内に、溶融物通路の直径よ
りもわずかに小径のピンを前進させて、その間に薄肉の
溶湯固化物を形成させるが、その薄肉部はすぐに冷えて
固化するので、ピンの内部からの冷却作用とも相まって
キャビティ内の比較的に薄肉の製品部が凝固し終われ
ば、固定スリーブや射出スリーブ内の厚肉部であるビス
ケット部がまだ完全に凝固し終わっていないときでも、
直ちに型開を行うことができる。その結果、サイクルタ
イムが短縮され、生産性が向上する。
また、溶融物通路とピンの間に薄肉の溶湯固化物が形
成されるので、この部分で型開時に製品部とビスケット
部を容易に切り離すことができる。その結果、化粧面の
美観を損なうことなくハブ部を低くしたディスクホイル
の成形も可能になるので、ガスの巻込みが少なく製品の
品質が大幅に向上するとともに、ガスの巻込みを回避す
るために射出速度を低速にする必要がなく、生産性が向
上する。なお、型開時に製品部とビスケット部を切り離
すので、その後のトリミングの作業性も向上する。
そして、押湯用のピンの内部に先端面近くまで通じて
いる冷却水通路を設けたので、押湯後、その中に流して
いる冷却水の作用で、製品内で一番肉厚が厚くて凝固が
遅れる部分等を効率良く冷却させて、溶湯の凝固,固化
をはやめ、射出のサイクルタイムもその分だけ短くする
ことができ、生産性も向上させることができる。また、
冷却することにより、ピンの寿命も長びかせることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例を示す縦断面図、第2図は第
1図の一部拡大図、第3図ないし第6図は本発明に類し
た従来の装置を説明するもので、第3図は金型と射出装
置の概略縦断面図、第4図はディスク部の模式図、第5
図はリム部の模式図、第6図は溶湯の流れ状態を示す説
明図である。 8……キャビティ、25……下金型、 35……上金型、47……射出スリーブ、 49……湯道、49a……ゲート、 61……ピン突出用のシリンダ、 62……ピストンロッド、63……ピン、 71……冷却水用の孔。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下側の固定金型と、この固定金型との間に
    キャビティを形成する上側の可動金型と、固定金型の下
    側に設けられ竪型の射出スリーブを固定金型に対して下
    側から着脱自在に接合させる射出装置を備え、固定金型
    の射出スリーブ接合部とキャビティとの間に射出スリー
    ブの内径よりも小径の縦方向の溶融物通路を設け、可動
    金型に下上方向に向かって出し入れ自在に取付けた押湯
    用のピンの先端部をキャビティの一部を介して前記溶融
    物通路に対して挿抜自在に設け、ピンの挿入部の直径を
    ピンと溶融物通路との間にビスケットと一体となす薄肉
    の溶湯固化物が形成される径にし、かつ、前記押湯用の
    ピンの内部に先端面近くまで通じている冷却水通路を設
    けた射出成形装置。
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