JPH05123845A - 真空鋳造装置および真空鋳造方法 - Google Patents

真空鋳造装置および真空鋳造方法

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JPH05123845A
JPH05123845A JP31167491A JP31167491A JPH05123845A JP H05123845 A JPH05123845 A JP H05123845A JP 31167491 A JP31167491 A JP 31167491A JP 31167491 A JP31167491 A JP 31167491A JP H05123845 A JPH05123845 A JP H05123845A
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piston
molten metal
gate
cavity
pouring port
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JP31167491A
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Shigeki Tamura
茂樹 田村
Atsushi Ota
厚 太田
Hirokazu Onishi
宏和 大西
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 巣やミクロポロシティ等の鋳造欠陥の発生を
確実に防止することができる真空鋳造装置を提供する。 【構成】 真空鋳造装置1のゲートピストン22が前進
(上昇)してゲート32が閉じられ、真空ポンプ40で
キャビティ30内が排気される一方、プランジャピスト
ン16が後退(上昇)して注湯口14が開かれ、溶湯供
給源から注湯口14に溶湯が供給される。次に、プラン
ジャピストン16が前進(下降)してゲートピストン2
2との間の溶湯と空気が加圧され、上下型スリーブ1
8,24内の残留空気がプランジャピストン16と注湯
口14の間から排出される。空気の排出が完了してプラ
ンジャピストン16で注湯口14が閉じられた後、プラ
ンジャピストン16が前進しつつゲートピストン22が
後退(下降)してゲート32が開かれ、加圧された溶湯
がキャビティ30内に供給され、鋳造が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋳型キャビティ内で
の空気の巻き込みを防止するために鋳型キャビティ内を
真空排気して鋳造を行う真空鋳造装置に関し、特に鋳物
に発生する巣やミクロポロシティ等の鋳造欠陥を確実に
防止して、高品質の鋳物を得ることができる真空鋳造装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造時に鋳型キャビティ内の空気を巻き
込むことにより鋳物中に発生する巣やミクロポロシティ
等の鋳造欠陥を防止して、高品質の鋳物を得るための鋳
造装置として、真空鋳造装置が開発されている。かかる
真空鋳造装置の一例が、特開平2−155557号公報
において開示されている。この真空鋳造装置において
は、溶湯を一時的に蓄えるリザーバから鋳型キャビティ
に通じる溶湯供給路(ゲート)が遮断された状態で、真
空ポンプでキャビティ内が排気される。その一方で、溶
解炉からリザーバ内に溶湯が充填されて加圧される。そ
の後ゲートが開けられ、溶湯がリザーバからキャビティ
に供給されて、鋳造が行われる。これによって、キャビ
ティ内の空気を巻き込むことがなくなり、鋳造欠陥の少
ない鋳物を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
真空鋳造装置においてもリザーバ内の空気を除去するこ
とができないため、リザーバ内の溶湯がキャビティ内に
送り込まれるときにリザーバ内に溜まった空気がキャビ
ティ内に吸い込まれ、やはり巣やミクロポロシティ等の
鋳造欠陥が発生してしまうという問題点があった。そこ
で本発明においては、巣やミクロポロシティ等の鋳造欠
陥の発生を確実に防止することができる真空鋳造装置な
らびに真空鋳造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では上記課
題を解決するために、鋳型内に設けられたキャビティ
と、該キャビティ内を排気する真空ポンプと、鋳物材料
の溶湯が一時的に蓄えられる溶湯シリンダであって、該
溶湯シリンダと前記キャビティとを連通させるゲート
と、該溶湯シリンダと溶湯供給源とを連通させる注湯口
とが設けられた溶湯シリンダと、該溶湯シリンダ内にス
ライド自在に嵌合し、前進することによって前記ゲート
を閉じ後退することによって前記ゲートを開く第1ピス
トンと、該第1ピストンに対向して前記溶湯シリンダ内
にスライド自在に嵌合し、該第1ピストン側に前進する
ことによって前記注湯口を閉じ該第1ピストンと反対側
に後退することによって前記注湯口を開く第2ピストン
とを有する真空鋳造装置を創出した。
【0005】また、請求項1に記載の真空鋳造装置を用
いる真空鋳造方法として、前記第1ピストンを前進させ
て前記ゲートを閉じる工程と、前記真空ポンプにより前
記キャビティ内を排気する工程と、前記第2ピストンを
第1ピストンと反対側に後退させて前記注湯口を開く工
程と、前記溶湯供給源から前記注湯口を経て前記溶湯シ
リンダに溶湯を供給する工程と、前記第2ピストンを第
1ピストン側に前進させて前記溶湯シリンダ内の溶湯を
加圧しつつ前記溶湯シリンダ内の空気を前記注湯口から
押し出す工程と、前記第2ピストンをさらに進出させて
前記注湯口を閉じる工程と、前記第2ピストンを進出さ
せつつ前記第1ピストンを後退させて前記ゲートを開
き、前記第2ピストンと前記第1ピストンの間の溶湯を
前記ゲートを経て前記キャビティ内へ供給する工程とを
有する真空鋳造方法を創出した。
【0006】
【作用】上記構成を備えた本発明の請求項1に係る真空
鋳造装置による鋳造は、以下のようにして行われる。前
回の鋳造が終了した時点では、第1ピストンは後退して
キャビティと溶湯シリンダとを連通させるゲートは開か
れ、第2ピストンは前進して溶湯シリンダと溶湯供給源
とを連通させる注湯口は閉じられている。この状態か
ら、まず第1ピストンが前進してゲートが閉じられ、キ
ャビティに連通した真空ポンプによりキャビティ内が排
気される。一方、第2ピストンが第1ピストンと反対側
に後退して注湯口が開かれ、溶湯供給源から注湯口を経
て溶湯シリンダに溶湯が供給される。
【0007】次に、第2ピストンが第1ピストン側に前
進して、第1ピストンと第2ピストンとの間の溶湯と空
気が加圧される。これによって、溶湯シリンダ内の残留
空気は第2ピストンに押されて、第2ピストンと注湯口
の間から排出される。そして第2ピストンがさらに前進
して、残留空気の排出が完了するとともに注湯口が閉じ
られる。そして、第2ピストンがさらに前進するととも
に、第1ピストンが後退してゲートが開かれる。この結
果、溶湯シリンダ内の溶湯がキャビティに供給され、鋳
造が行われる。この間、第2ピストンによって溶湯を加
圧し続けることができるため、第2ピストンの圧力によ
って、鋳物の冷却収縮に伴う成形欠陥も防止される。こ
のようにして、溶湯に含まれていた空気が除去された後
に、真空排気された鋳型キャビティ内へ充填されるた
め、溶湯内へ空気が巻き込まれることがなくなり、巣や
ミクロポロシティ等の鋳造欠陥の発生が確実に防止され
る。
【0008】また、本発明の請求項2に係る真空鋳造方
法によると、前回の鋳造が終了した状態から、まず第1
ピストンが前進してゲートが閉じられ、キャビティに連
通した真空ポンプによりキャビティ内が排気される。一
方、第2ピストンが第1ピストンと反対側に後退して注
湯口が開かれ、溶湯供給源から注湯口を経て溶湯シリン
ダに溶湯が供給される。次に、第2ピストンが第1ピス
トン側に前進して、第1ピストンと第2ピストンとの間
の溶湯と空気が加圧される。これによって、溶湯シリン
ダ内の残留空気は第2ピストンに押されて、第2ピスト
ンと注湯口の間から排出される。そして第2ピストンが
さらに前進して、残留空気の排出が完了するとともに注
湯口が閉じられる。そして、第2ピストンがさらに前進
するとともに第1ピストンが後退してゲートが開かれ、
溶湯シリンダ内の溶湯がキャビティに供給され、鋳造が
行われる。この間、第2ピストンによって溶湯が加圧さ
れ続けることによりいわゆる押し湯の効果が得られ、鋳
物の冷却収縮に伴う成形欠陥も防止される。
【0009】
【実施例】次に、本発明を具現化した一実施例につい
て、図1および図2を参照して説明する。図1は、本発
明の請求項1に係る真空鋳造装置の一実施例を示す縦断
面図である。図1において参照符号1は真空鋳造装置で
あり、この真空鋳造装置1は上型10および下型20か
らなる鋳型を中心として構成されている。この上型1
0,下型20の内部には、鋳物の外形に相当する形状を
有するキャビティ30が掘設されている。同キャビティ
30からは、上型10および下型20の合わせ目を介し
て減圧口36が設けられており、この減圧口36には真
空配管37を介して真空ポンプ40が接続されている。
この真空ポンプ40を作動させることによって、真空配
管37,減圧口36,および上型10と下型20の合わ
せ目を介して、キャビティ30内を吸引排気することが
できる。なお、前記真空配管37の途中には、真空配管
37内を常圧に戻すためのリークバルブ38が設けられ
ている。
【0010】前記下型20には、複数本の押し出しピン
42〜42と、これらの押し出しピン42〜42を同時
に押し上げるための押し出しプレート44が設けられて
いる。押し出しピン42〜42の先端は前記キャビティ
30内に貫通しており、図示しない押し出しアクチュエ
ータによって押し出しプレート44が押し上げられる
と、キャビティ30内の鋳物製品が押し出しピン42〜
42によって押し上げられる。また、上型10と下型2
0の合わせ目には、前記キャビティ30を囲むようにし
て気密シール用のOリング34が設けられている。これ
によって、鋳型10,20の外部の空気がキャビティ3
0内に入ることが防止されている。
【0011】さらに、上型10および下型20には、前
記キャビティ30の近傍に上型スリーブ18および下型
スリーブ24が固定されている。上型スリーブ18と下
型スリーブ24は、上型10と下型20が合わさること
によって鋳型10,20を上下方向に貫通する四角柱状
の空間を形成する。そして、下型20にはキャビティ3
0から下型スリーブ24までを連通させるゲート32が
掘設されている。下型スリーブ24には、四角柱を斜め
に切断した形状を有するゲートピストン(第1ピスト
ン)22が、スライド可能に嵌合している。このゲート
ピストン22にはゲートピストンシャフト26が固定さ
れ、このゲートピストンシャフト26が図示しないアク
チュエータの作動で軸方向に移動することによって、ゲ
ートピストン22が前後進(上下動)する。このゲート
ピストン22が前進(上昇)することによって前記ゲー
ト32が閉じられ、ゲートピストン22が後退(下降)
することによって前記ゲート32が開かれる。
【0012】一方、上型スリーブ18の内面は、図1に
示されるように内径が途中で変化した構造となってい
る。そして、上型スリーブ18の下型スリーブ24と接
する側の内面は、その内径が一段大きくなっており、前
記ゲートピストン22の先端の四角柱が斜めに切断され
た形状の部分が嵌合する形状になっている。すなわち、
この上型スリーブ18の内面の段違いの部分は、ゲート
ピストン22の上昇端を決める位置決めの役割をしてい
る。そして上型スリーブ18には、内径が一段小さい上
型スリーブ18の上部に嵌合する外径を有するプランジ
ャピストン(第2ピストン)16が、スライド可能に嵌
合している。このプランジャピストン16も四角柱を斜
めに切断した形状を有しており、その先端面がゲートピ
ストン22の先端面と隙間なく合わさるようになってい
る。プランジャピストン16にはプランジャピストンシ
ャフト12が固定され、このプランジャピストンシャフ
ト12が図示しないアクチュエータの作動で軸方向に移
動することによって、プランジャピストン16が前後進
(上下動)する。このプランジャピストン16が前進
(下降)することによって前記注湯口14が閉じられ、
プランジャピストン16が後退(上昇)することによっ
て前記注湯口14が開かれる。
【0013】さらに、上型スリーブ18の上方には、注
湯口14がその注ぎ口14aを斜め上方に向けて固定さ
れている。この注湯口14の注ぎ口14aから、図示し
ない外部の溶湯供給源の溶融状態の鋳物材料(溶湯)が
注ぎ込まれ、上型スリーブ18,下型スリーブ24内に
充填される。なお、前記ゲートピストン22および前記
プランジャピストン16は、いずれもその先端の斜めの
面が注湯口14の傾きとほぼ平行になるような、形状と
配置を有している。
【0014】従って、上型スリーブ18および下型スリ
ーブ24は、鋳物材料の溶湯が一時的に蓄えられる溶湯
シリンダであって、該溶湯シリンダとキャビティ30と
を連通させるゲート32と、該溶湯シリンダと溶湯供給
源(図示省略)とを連通させる注湯口14とが設けられ
た溶湯シリンダを構成している。さらに、ゲートピスト
ン22は、溶湯シリンダ18,24内にスライド自在に
嵌合し、前進することによってゲート32を閉じ後退す
ることによってゲート32を開く第1ピストンとして機
能する。また、プランジャピストン16は、第1ピスト
ン22に対向して溶湯シリンダ18,24内にスライド
自在に嵌合し、第1ピストン22側に前進することによ
って注湯口14を閉じ、第1ピストン22と反対側に後
退することによって注湯口14を開く第2ピストンとし
て機能する。
【0015】さて、以上の構成を有する真空鋳造装置1
による真空鋳造方法について、図2を参照して説明す
る。図2は、本発明の請求項2に係る真空鋳造方法の一
実施例を示す説明図である。なお、図1と同等の部材に
ついては同一番号を付して説明を省略する。前回の鋳造
が終了して鋳物製品が取り出された時点では、図2
(E)に示されるように、上型10は下型20から離れ
て上方に位置している。ゲートピストン22は、固化し
た鋳物材料を一旦突き出した後に後退(下降)して、キ
ャビティ30と上型スリーブ18,下型スリーブ24と
を連通させるゲート32は開かれている。一方、プラン
ジャピストン16は前進(下降)位置にあり、上型スリ
ーブ18,下型スリーブ24と外部の溶湯供給源とを連
通させる注湯口14はプランジャピストン16によって
閉じられている。
【0016】この状態から、まず図示しない鋳型駆動機
構によって上型10が下降して下型20に合わさった
後、図示しないアクチュエータの作動で、図2(A)に
示されるようにゲートピストンシャフト26が上昇し、
ゲートピストン22が前進(上昇)してゲート32が閉
じられる。ゲートピストン22は、上型スリーブ18の
内面の段違いの部分においてその上昇が停止される。そ
して、キャビティ30に連通した真空ポンプ40が作動
して、キャビティ30内が吸引排気される。一方、図示
しないアクチュエータの作動でプランジャピストン16
がゲートピストン22と反対側に後退(上昇)して注湯
口14が開かれる。そして、外部の溶湯供給源(図示省
略)から注湯口14の注ぎ口14aに溶湯2が注がれ、
上型スリーブ18内のプランジャピストン16とゲート
ピストン22との間に溶湯2が供給される。
【0017】次に、図2(B)に示されるように、プラ
ンジャピストン16がゲートピストン22側に前進(下
降)して、ゲートピストン22とプランジャピストン1
6との間の溶湯2と空気が加圧される。これによって、
上型スリーブ18,下型スリーブ24内の残留空気はプ
ランジャピストン16に押されて、プランジャピストン
16と注湯口14の間から排出される。続いて、プラン
ジャピストン16がさらに下降して、残留空気の排出が
完了するとともに注湯口14が閉じられる。なお、この
間も真空ポンプ40によるキャビティ30内の吸引排気
が行われている。ここで、ゲートピストン22およびプ
ランジャピストン16の先端面がいずれも注湯口14の
傾きとほぼ平行になっているために、プランジャピスト
ン16の押圧力による残留空気の排出がより有効に行わ
れる。また、図2(A)において注湯口14から供給さ
れる溶湯2の量は、プランジャピストン16によって注
湯口14が閉じられた時点で、プランジャピストン16
とゲートピストン22の間にできる空間をほぼ満たすよ
うに調節されている。
【0018】そして、図2(C)に示されるように、さ
らにプランジャピストン16が下降するとともにゲート
ピストン22が下降してゲート32が開放され、加圧さ
れた溶湯2がゲート32を経てキャビティ30内に供給
され、鋳造が行われる。この鋳造の間、図2(D)に示
されるように、プランジャピストン16によって溶湯2
を加圧し続けることができるため、鋳物の冷却収縮に伴
う成形欠陥も防止される。鋳造が完了して鋳物が冷却固
化した時点で、真空ポンプ40が停止されリークバルブ
38が開放されて、キャビティ30内が常圧に戻され
る。
【0019】そして、図2(E)に示されるように、上
型10が図示しない鋳型駆動機構によって下型20から
離れて上昇する。続いて、図示しない押し出しアクチュ
エータが作動することによって押し出しプレート44が
押し上げられ、キャビティ30内の鋳物製品4が押し出
しピン42〜42によって押し上げられる。これと同時
に、ゲートピストン22も押し出しプレート44と同程
度のストロークだけ上昇し、固化した上型スリーブ18
内の鋳物材料8をゲート32部分の鋳物材料6とともに
押し上げる。鋳物製品4が取り出された後、押し出しピ
ン42〜42,押し出しプレート44,およびゲートピ
ストン22は、押し出し前の位置に戻される。このよう
にして、一工程の鋳造が完了する。以上説明したよう
に、溶湯に含まれていた空気が除去された後に、真空排
気されたキャビティ30内へ充填されるため、溶湯内へ
空気が巻き込まれることがなくなり、巣やミクロポロシ
ティ等の鋳造欠陥の発生が確実に防止される。
【0020】なお本実施例においては、第1ピストンお
よび第2ピストンとして四角柱を斜めに切断した形状の
ゲートピストンおよびプランジャピストンを用いている
が、他の形状のピストンを用いることもできる。また、
第1ピストンおよび第2ピストンの配置そしてそれに付
随する注湯口等の配置については、上下逆でもよく、さ
らには水平方向に相対して設けても構わない。さらに、
上型スリーブと下型スリーブの内径を本実施例では異な
る大きさとしているが、同じ大きさとしてもよい。ま
た、上型と下型の合わせ目に設けられた気密シール用の
Oリングは、必須のものではない。真空鋳造装置の他の
部分の形状,サイズ,材質,配置等についても、本実施
例に限定されるものではない。
【0021】さらに本実施例に固有の効果として、ゲー
トピストン22およびプランジャピストン16の先端面
が互いに平行でかつ注湯口14の傾きともほぼ平行にな
っているために、プランジャピストン16の押圧力によ
る残留空気の排出がより有効に行われる。また、溶湯シ
リンダ(上型スリーブ18および下型スリーブ24)を
上下方向に配置し、さらに注湯口14を斜め上方に向け
て設けたことによって、溶湯から空気が抜けやすくなる
といった利点も得られる。
【0022】
【発明の効果】本発明においては、溶湯を前室で加圧排
気した後に真空排気されたキャビティに供給する真空鋳
造装置を創出したために、溶湯内に空気が巻き込まれる
ことがなく、巣やミクロポロシティ等の鋳造欠陥の発生
が確実に防止される。これによって、滑らかな表面をも
ち熱処理でブリースター等を生じることもない高品質の
鋳物を製造することができる。さらに本発明の波及的な
効果として、一対のピストンで溶湯を加圧することによ
って流動性の悪い溶湯でも鋳造が可能となり、また鋳物
の組織も均一かつ緻密になるという効果も得られ、極め
て実用性に優れた真空鋳造装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空鋳造装置の一実施例を示す縦断面
図である。
【図2】本発明の真空鋳造方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 真空鋳造装置 10,20 鋳型 14 注湯口 16 第2ピストン 18,24 溶湯シリンダ 22 第1ピストン 30 キャビティ 32 ゲート 40 真空ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型内に設けられたキャビティと、 該キャビティ内を排気する真空ポンプと、 鋳物材料の溶湯が一時的に蓄えられる溶湯シリンダであ
    って、該溶湯シリンダと前記キャビティとを連通させる
    ゲートと、該溶湯シリンダと溶湯供給源とを連通させる
    注湯口とが設けられた溶湯シリンダと、 該溶湯シリンダ内にスライド自在に嵌合し、前進するこ
    とによって前記ゲートを閉じ後退することによって前記
    ゲートを開く第1ピストンと、 該第1ピストンに対向して前記溶湯シリンダ内にスライ
    ド自在に嵌合し、該第1ピストン側に前進することによ
    って前記注湯口を閉じ該第1ピストンと反対側に後退す
    ることによって前記注湯口を開く第2ピストン、とを有
    する真空鋳造装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の真空鋳造装置を用いる
    真空鋳造方法であって、 前記第1ピストンを前進させて前記ゲートを閉じる工程
    と、 前記真空ポンプにより前記キャビティ内を排気する工程
    と、 前記第2ピストンを第1ピストンと反対側に後退させて
    前記注湯口を開く工程と、 前記溶湯供給源から前記注湯口を経て前記溶湯シリンダ
    に溶湯を供給する工程と、 前記第2ピストンを第1ピストン側に前進させて前記溶
    湯シリンダ内の溶湯を加圧しつつ前記溶湯シリンダ内の
    空気を前記注湯口から押し出す工程と、 前記第2ピストンをさらに進出させて前記注湯口を閉じ
    る工程と、 前記第2ピストンを進出させつつ前記第1ピストンを後
    退させて前記ゲートを開き、前記第2ピストンと前記第
    1ピストンの間の溶湯を前記ゲートを経て前記キャビテ
    ィ内へ供給する工程、とを有する真空鋳造方法。
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