JP2562707B2 - ワークの搬送組立方法及びその組立方法におけるワークの搬送治具 - Google Patents

ワークの搬送組立方法及びその組立方法におけるワークの搬送治具

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JP2562707B2
JP2562707B2 JP2068487A JP6848790A JP2562707B2 JP 2562707 B2 JP2562707 B2 JP 2562707B2 JP 2068487 A JP2068487 A JP 2068487A JP 6848790 A JP6848790 A JP 6848790A JP 2562707 B2 JP2562707 B2 JP 2562707B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動車や自動二輪車のエンジン等のワークを
搬送しながら組立てる方法及びその組立方法においてワ
ークを搬送するための治具に関する。
(従来の技術) 自動車や自動二輪車のエンジン等のワークの組立ライ
ンでは、通常、搬送コンベア等により組立ラインの所定
の位置で搬送される搬送治具上にワークを載架して該搬
送治具と共に搬送し、この時、該組立ラインに設けられ
た複数の組立工程において各種部品の組立作業を行うこ
とにより該ワークを順次組立てるようにしている。
例えば、エンジンの組立ラインにおいて、シリンダヘ
ッドやカムシャフト等を組付ける際には、クランク軸や
変速装置等をアッパーケース及びロアーケース内に組み
込んだ後に、ロアーケースやこれに取付けられたオイル
パン等が搬送治具上に載架され、この状態でエンジンを
該搬送治具と共に搬送しながらシリンダヘッドカムシャ
フト等を組付けるようにしている。
この場合、エンジン等のように比較的外形状が複雑で
あるワークの搬送治具は、例えば実開昭55−124383号公
報に開示されているように、その載架部がワークの外形
状に略沿った形状で樹脂材料等により形成され、これに
該ワークの外面部を沿わせることにより該ワークを安定
に載架するようにしている。
そして、特にエンジンの組立ラインにおいては、その
稼働効率を高めるためには、基本的な構成が同一で、基
本的な組立作業を略同一とし得る複数種のエンジンを同
一の組立ラインで組立てるようにしており、この種の組
立ラインでは、エンジンの外形状が一般にその種類毎に
異なることから、前記搬送治具或いはその載架部は、エ
ンジンの種類毎に製造される。
一方、この種の組立ラインにおいては、近年、その自
動化を図るために、各組立工程におけるボルト締め等の
組立作業は各組立工程に設けた組立ロボットで行うよう
にしている。
この場合、該組立ラインでエンジン等のワークを量産
するに先立って、前記搬送治具或いはその載架部は、各
ワークを組立ラインの所定の位置及び姿勢で載架すべく
該ワークの設計図における外形状等に基づいて設計され
て製造され、さらに、これらの設計段階で各組立ロボッ
トに対して、該ワークの搬送治具への載架位置及びその
載架時の姿勢に応じて各種構成部品の組付け作業を行わ
せるべくその作動を制御するためのティーチング作業が
あらかじめ行われる。
例えば、エンジンの組立ラインにおいて、前記したよ
うにシリンダヘッドやカムシャフト等の組付けを組立ロ
ボットにより行う場合には、搬送治具とエンジンとの設
計段階で、これらの設計図から組立ラインにおけるシリ
ンダヘッドやカムシャフトの組付け位置及び姿勢を求
め、これに基づいて該組立ロボットに対するティーチン
グ作業が行われる。そして、シリンダヘッドやカムシャ
フトの組付け位置及び姿勢を求める際には、例えばクラ
ンク軸等のように軸心や中心点を有する特定部品の組立
ラインにおける位置及び姿勢を求め、該特定部品の軸心
や中心点を基準としてシリンダヘッドやカムシャフトの
位置及び姿勢が求められる。
しかしながら、エンジンのように比較的大型で、且つ
その外形状が複雑なワークにおいては、実際に製造され
たワークの構成部品及び搬送治具では、該ワークが必ず
しも設計により予定した所定の位置及び姿勢で搬送治具
に載架されるとは限らず、組立ラインにおける該ワーク
の各構成部品の実際の組付位置及び姿勢と、設計により
予定した所定の位置及び姿勢とのずれが比較的大きくす
ることが多々ある。
このため、前記組立ロボットに対するティーチング作
業は、通常、該ワーク及び搬送治具の設計段階では概略
的に行うことは可能であるものの、最終的には該ワーク
の構成部品及び搬送治具の製造された現物を用いて手直
しを行わなければならなかった。
しかしながら、このように各組立ロボットに対する最
終的なティーチング作業を、ワークの構成部品及び搬送
治具の製造された現物を用いて行わなければならなかっ
たため、これが組立ラインの立ち上がりを遅らせる原因
となり、また、ワークの形状変更等の設計変更があった
場合に、これに応じて迅速に各組立ロボットの作動等を
変更することが困難であった。
そして、特に、複数種のワークの組立を行う組立ライ
ンにおいては、各種類のワークが新規に設計されたもの
である場合等には、該ワークの種類毎に該ワーク及び搬
送治具の製造された現物を用いて上記のティーチング作
業を行わなければならず、このため、該組立ラインの立
ち上がりが大幅に遅れる虞れがあった。
(解決しようとする課題) 本発明はかかる不都合を解消し、自動車や自動二輪車
のエンジン等のワークの組立ラインにおいて、該ワーク
を確実に所望の位置及び姿勢で搬送しながら組立てるこ
とができ、該ワークの組立作業を組立ロボットを用いて
行う場合に、該組立ロボットに対するティーチング作業
を該ワークの設計段階においても容易に行うことがで
き、該ワークの構成部品が製造された段階で迅速に該ワ
ークの組立を開始することができる方法を提供すること
を目的とする。
また、かかる組立方法において、該ワークを確実にそ
の組立ラインのおける所定の位置で搬送させることがで
き、また、複数種のワークに対して容易に対応すること
ができる搬送治具を提供することを目的とする。
(課題を解決する手段) 本発明のワークの搬送組立方法はかかる目的を達成す
るために、中心点または軸心を有する特定部品を備えた
ワークを組立ラインで搬送しながら該特定部品の周辺に
他部品を組付けて該ワークを組立てる方法であって、あ
らかじめ前記ワークの設計時に前記特定部品の中心点又
は軸心を基準として前記他部品の位置及び姿勢を設計し
ておく工程と、前記組立ラインにおいてその所定の位置
に前記特定部品の中心点または軸心を位置させて該ワー
クを支承する工程と、該支承状態で該ワークを搬送しな
がら前記特定部品の周辺に他部品を組付ける工程とから
成ることを特徴とする。
そして、前記ワークが自動二輪車や自動車のエンジン
であって、前記特定部品が該エンジンのクランク軸であ
ることを特徴とする。
さらに、前記エンジンのアッパーケース及びロアーケ
ースの割り面が前記クランク軸の軸心を含む平面上に設
けられると共に、該割り面の位置で平坦面を有するワー
クの支持部が該アッパーケースまたはロアーケースの外
面に設けられ、前記組立ラインにおいて前記クランク軸
の軸心が前記所定の位置に位置するように前記ワークを
前記支持部の平坦面を介して略水平に支承したことを特
徴とする。
また、本発明のワークの搬送治具は前記の目的を達成
するために、中心点または軸心を有する特定部品と、該
特定部品の周辺に組付けられ、その組付位置及び姿勢が
該特定部品の中心点または軸心を基準としてあらかじめ
設計された他部品とを備え、該特定部品の中心点または
軸心と所定の間隔を存する平面上に平坦面を有する支持
部が外面部に設けられたワークを、前記特定部品の周辺
に前記他部品を組付けて組立てる組立ラインにおいて該
ワークを搬送するための治具であって、該組立ラインで
搬送される基部と、該基部に装着され、該組立ラインに
おける所定の位置に前記特定部品が位置するように該ワ
ークを前記支持部の平坦面を介して支承可能な略水平の
平坦面を上面に有する支承部と、該支承部に前記支持部
を介して支承された該ワークを位置決めする位置決め手
段とから成ることを特徴とする。
さらに、前記支承部が前記ワークの種類に応じて交換
可能に前記基部に装着されていることを特徴とする。
(作用) 本発明のワークの搬送組立方法によれば、前記ワーク
の特定部品の周辺に組付ける他部品の位置及び姿勢を該
特定部品の中心点または軸心を基準として設計しておく
一方、前記組立ラインにおいては、該特定部品の中心点
または軸心が該組立ラインにおける所定の位置に位置さ
せて該ワークを支承することで、該ワークの前記他部品
の位置及び姿勢の設計上の基準(前記特定部品の中心点
または軸心)は、常に、該ワークの組立ラインにおける
前記他部品の組付上の基準(前記所定の位置)と一致す
る。換言すれば、ワークの特定部品の周辺の他部品の位
置及び姿勢の設計は、特定部品の中心点または軸心を位
置させる組立ラインの所定の位置を基準として行われる
こととなる。従って、前記組立ライン上での該他部品の
組付け位置及び姿勢が、実際に製造されたワークの現物
を使用せずとも、ワークの設計段階で即座に求められ、
このようにして設計的に求められる該他部品の組付け位
置及び姿勢は、現物のワークにおける組付位置及び姿勢
と精度よく一致する。
この場合、前記ワークが自動二輪車や自動車のエンジ
ンであって、該エンジンが通常その種類によらずに備え
るクランク軸を前記特定部品としたときには、該エンジ
ンの設計時に、該クランク軸の周辺に組付ける前記他部
品の位置及び姿勢を前述のように該クランク軸の軸心を
基準として設計しておくと共に、前記組立ラインでは、
該ランク軸を前述のように組立ラインにおける所定の位
置に配置することで、複数種のエンジンにおいて、その
各種類のエンジンのクランク軸の軸心を、前記他部品の
位置及び姿勢の設計や、該他部品の組付け作業の共通の
基準とすることが可能となる。
さらに、前記エンジンのアッパーケース及びロアーケ
ースの割り面が前記クランク軸の軸心を含む平面上に設
けられると共に、該割り面の位置で平坦面を有するワー
クの支持部が該アッパーケースまたはロアーケースの外
面に設けられているときには、前記組立ラインにおいて
前記エンジンをその支持部の平坦面を介して支承するこ
とで、前記クランク軸の軸心を確実に組立ラインの所定
の位置に位置決めすることが可能となる。そして、通
常、エンジンのアッパーケースまたはロアーケースの外
面には、該ケースの加工製造の際に該割り面の位置で該
ケースを水平に支承するために、あるいは該エンジンを
車体等に取付けるために突出部が突出されているので、
該突出部を前記支持部として使用することが可能であ
る。
また、本発明のワークの搬送治具によれば、前記組立
ラインにおいて、前記ワークが前記支持部の平坦面を介
して前記支承部の水平な上面に支承され、さらに前記位
置決めが手段により位置決めされ、この時、前記ワーク
における前記他部品の位置及び姿勢の設計の基準とされ
た前記特定部品の中心点または軸心は組立ラインのおけ
る所定の位置に位置決めされる。この場合、ワークを支
持部の平坦面を介して水平に支持するので、組立ライン
の所定位置への特定部品の中心点または軸心の位置決め
を精度よく確実に行うことが可能となる。
さらに、前記支承部が前記ワークの種類に応じて交換
可能に前記基部に装着されているときには、該基部を共
通にして該支承部をワークを種類に応じて交換するだけ
で、複数種のワークに対応することが可能となる。
(実施例) 本発明のワークの搬送組立方法及び搬送治具の一例を
第1図乃至第4図に従って説明する。第1図及び第2図
はワークの一例である自動二輪車等のエンジンの組立ラ
インの要部の説明的平面図及び側面図、第3図は該エン
ジンの搬送治具の斜視図、第4図は第3図のIV−IV線断
面図である。
第1図及び第2図で、1はエンジンAをその組立ライ
ンで搬送するための搬送治具であり、搬送治具1は、詳
細は後述するが、組立ラインに設けられた搬送コンベア
2上に保持され、エンジンAを支承した状態で搬送コン
ベア2により該エンジンAと共に組立ラインを搬送され
る。
エンジンAは、シリンダブロックaを上部に取付けた
アッパーケースbとオイルパンcを下部に取付けたロア
ーケースdとを、これらの内部にクランク軸e及び変速
装置f等を組み込んで互いに組付けた状態のものであ
り、この場合、両ケースb,dの割り面上にエンジンAの
特定部品であるクランク軸eの軸心oが位置し、また、
アッパーケースbの外周面の前後部には、両ケースb,d
の割り面上に平坦面gを有する支持部hが一対づつ突設
されている。
第3図で、搬送治具1は、前記搬送コンベア2上に所
定の位置で水平保持された基台3と、該基台3上に回動
可能に設けられた水平な回転テーブル4と、該回転テー
ブル4の前後部に立設された一対の支柱体5,5と、両支
柱体5,5の上端部にそれぞれ同一の高さで水平に装着さ
れたエンジンAの支承部である支承プレート6,6とから
成り、基台3、回転テーブル4及び支柱体5,5により搬
送治具1の基部7を構成している。
各支柱体5の上端両側部には、所定の高さで水平な平
面部8,8が形成されている。そして、両平面部8,8上には
それぞれ略L字形状のガイド体9,9が互いに対向して固
設され、該ガイド体9,9と平面部8,8との間に前後方向に
延びるガイド溝10,10が形成している。
各支承プレート6は、ガイド溝10,10に嵌挿可能に一
定の厚さを有する略コの字形状に形成されており、その
二股に分岐した先端部を対面側の支柱体5に向けた状態
でその両側部が該ガイド溝10,10に挿脱自在に嵌挿さ
れ、該支柱体5の平面部8,8上に水平に支持されてい
る。この場合、各支承プレート6は、その後端面の両側
部に横方向に張り出すように固設された平板状のストッ
パ11,11が前記ガイド体9,9の後端面に当接する位置まで
ガイド溝10,10に嵌挿され、この時、その先端部両支柱
体5間に該ガイド溝10,10内から突出されている。
各支柱体5のガイド溝10,10内に嵌挿された各支承プ
レート6の両端部には、第3図仮装線示のように係止穴
12,12が穿設されており、これらの係止穴12,12はそれぞ
れ、上記のように前記ストッパ11,11がガイド体9,9に当
接する位置まで各支承プレート6がガイド溝10,10に嵌
挿された時に、各ガイド体9にその上面からガイド溝10
に向かって貫設されている貫通孔13(第4図示)に連通
する。そして、この状態で係止ピン14が該貫通孔13から
各係止穴12に向かって挿入され、これによって、各支承
プレート6が各支柱体5に固定的に装着され、前記搬送
治具1の基部7に対して位置決めされている。
この場合、係止ピン14は、第4図示のように、その先
端部に、各ガイド体9の側面部から前記貫通孔13に向か
って螺着されたストッパネジ15の先端部に係合可能なリ
ング溝16と、その頭部からリング溝16にかけて側面部に
形成された平坦部17とを備え、各支承プレート6を前記
ガイド溝10,10に嵌挿する際には、各係止ピン14を持ち
上げてその先端部のリング溝16をストッパネジ15の先端
部に係合させることにより該係止ピン14の先端部を前記
貫通孔13内で係止して各支承プレート6をガイド溝10,1
0に嵌挿可能な状態とし、該ガイド溝10,10に嵌挿された
各支承プレート6を各支柱体5に固定する際には、上記
の状態から各係止ピン14を回動させてその平坦部17をス
トッパネジ15側に向けることにより、各係止ピン14を各
支承プレート6の係止穴12に挿入可能としている。
従って、各支承プレート6は、各係止ピン14を持ち上
げてそのリング溝16を前記ストッパネジ15に係合させる
ことにより、前記ガイド溝10,10な挿脱自在とされる。
また、各支承プレート6の先端部は、前記エンジンA
を両支柱体5,5間に位置させた状態で前記支持部hをそ
の平坦面gを介して載架可能な形状に形成されており、
該先端部の上面には、エンジンAを位置決めすべく、そ
の支持部hの平坦面gに穿設されている図示しない位置
決め穴に嵌挿可能な位置決め手段である位置決めピン18
が突設されている。
かかる搬送治具1では、一対の支承プレート6,6は、
前記組立ラインで組立を行うエンジンAの種類毎に製造
されており、該エンジンAの種類毎に変換され、この場
合、基部7は共用される。
次に、かかる搬送治具1を備えたエンジンAの組立ラ
インの作動を第1図及び第2図に従って説明する。
この組立ラインでは、第1図及び第2図示のように、
エンジンAが、両支柱体5,5間に位置され、その支持部
hを平坦面gを介して前記支承プレート6,6の先端部上
に載架することにより搬送治具1に支承され、この時、
該エンジンAの支持部hを前記位置決めピン18に嵌挿す
ることにより該エンジンAが搬送治具1の基部7に対し
て所定の位置位置決めされ、この状態で組立ラインを搬
送治具1と共に搬送される。
さらに詳細には、この場合、搬送治具1の基部7に対
して第1図及び第2図示のように仮想的に直交座標軸X,
Y,Zがあらかじめ所定の位置に設定されており、前記両
支承プレート6,6の形状及び位置決めピン18の位置をエ
ンジンAの種類に応じて適切に設定しておくことによ
り、該エンジンAを支承した時に、その種類にかかわら
ず、前記クランク軸eの軸心oが組立ラインの幅方向に
延びるY軸上に位置し、且つエンジンAの幅方向の中心
線が組立ラインの搬送方向に延びるX軸上に位置するよ
うにしている。そして、この場合、エンジンAは、前記
支持部hの平坦面gを介して搬送治具1の水平な支承プ
レート6,6上に支承されるので、該クランク軸eは確実
に上記の位置に位置決めされる。
従って、搬送治具1に上記のようにエンジンAを支承
すると、該エンジンAのクランク軸eは、該エンジンA
の種類にかかわらず、常に組立ラインにおける所定の位
置に決めされ、該クランク軸eの軸心oを基準にしてエ
ンジンAの各構成部品の位置及び姿勢を設計しておけ
ば、組立ラインにおける各構成部品の組付位置及び姿勢
がエンジンAの設計図から即座に求められる。
従って、例えば上記のエンジンAに図示しないシリン
ダヘッド及びカムシャフトを取付け、さらに該カムシャ
フトをカムホルダーを介してシリンダヘッドに保持させ
る際に、該カムホルダーを組立ラインにおいてシリンダ
ヘッドに組付ける位置及び姿勢が設計的に即座に求めら
れるので、かかる組付け作業を第2図仮想線示の組立ロ
ボット19を用いて行う場合には、該エンジンAの各構成
部品の製造された現物がなくとも該エンジンA及び搬送
治具1の設計図を用いて、該組立ロボット19へのティー
チング作業をあらかじめ行っておくことが容易にでき
る。
また、前記搬送治具1では、上記のように、支承プレ
ート6,6をエンジンAの種類に応じて交換することによ
り、該エンジンAのクランク軸eを、該エンジンAの種
類にかかわらず確実に組立ラインにおける上記の所定の
位置に位置決めすることができ、従って、複数種のエン
ジンAにおいて、そのクランク軸eの軸心oを組立ライ
ンにおける各構成部品の組付け位置及び姿勢の共通の基
準とすることができる。
そして、このように、複数種のエンジンAにおいて、
そのクランク軸eの軸心oを共通の基準とすることによ
って、該エンジンAの設計を容易に組立ラインに関連付
けて行い得ると共に、通常、基本的構成が同一である複
数種のエンジンAにおいては、その各構成部品のクラン
ク軸eに対する位置や姿勢等が大幅に異なることはない
ので、前記組立ロボット19の作動が各種類のエンジンA
に対して煩雑化するのを防止することができ、また、該
組立ロボット19に対するティーチング作業を比較的容易
なものとすることができる。
(効果) 上記の説明から明らかなように、本発明のワークの搬
送組立方法によれば、ワークの特定部品の周辺に組付け
る他部品の位置及び姿勢をワークの設計時に該特定部品
の中心点または軸心を基準として設計しておくと共に、
組立ラインにおいてはワークの特定部品の中心点または
軸心を該組立ラインの所定の位置に位置させてワークを
支承して搬送することによって、すなわち、ワークの設
計上の前記他部品の位置及び姿勢の基準とした特定部品
の中心点または軸心を組立ラインにおける前記他部品の
組付位置及び姿勢の基準となる前記所定の位置に合致さ
せることによって、該特定部品の周辺の他部品の組立ラ
インにおける組付位置及び姿勢を該ワークの現物を使用
せずとも、該ワークの設計段階で容易に求めることがで
きる。これにより、該他部品の組付作業を組立ロボット
を用いて行う場合に、該ワークの設計段階で該組立ロボ
ットに対してその作動を制御するためのティーチング作
業を行うことができることとなり、該ワークの構成部品
が製造された段階で迅速に組立ラインを稼働させること
ができる。
そして、前記ワークが自動二輪車や自動車のエンジン
であるときには、該エンジンが通常、その種類によらず
に備えるクランク軸を前記組立ラインの所定の位置に位
置決めする前記特定部品とすることによって、該クラン
ク軸を、複数種のエンジンにおいて、その各種類のエン
ジンの構成部品の設計上及び組立ライン上の共通の基準
とすることができ、各種類のエンジンの設計を容易に組
立ラインと関連付けて行うことができると共に、前記組
立ロボットによる組付け作業を行う場合に、該組立ロボ
ットの各種類のエンジンに対する作動を比較的簡略なも
のとし、該組立ロボットに対する各種類のエンジン毎の
ティーチング作業を比較的容易なものとすることができ
る。
さらに、前記エンジンのアッパーケース及びロアーケ
ースの割り面が前記クランク軸の軸心の含む平面上に設
けられると共に、該割り面の位置で平坦面を有するワー
クの支持部が該アッパーケースまたはロアーケースの外
面に設けられているときには、組立ラインにおいて該エ
ンジンをその支持部の平坦面を介して水平に支承するこ
とで、クランク軸の軸心を容易に確実に組立ラインの所
定の位置に配置することができる。また、通常、アッパ
ーケースまたはロアーケースの外面にこれらの割り面の
位置で該ケースの加工製造や車体等への取付けのために
突設されている突出部を前記支持部として有効に活用す
ることができる。
また、本発明のワークの搬送治具によれば、中心点ま
たは中心軸を有する特定部品の周辺の他部品の位置及び
姿勢が該特定部品の中心点または中心軸を基準として設
計されたワークの組立ラインで搬送される基部に、上面
に水平な平坦面を有する支承部を装着し、該支承部上に
前記ワークの外面部に設けた支持部を支承して位置決め
手段により位置決めするようにしたことによって、前記
他部品の位置及び姿勢の設計上の基準とした前記ワーク
の特定部品を確実に組立ラインにおける所定の位置に配
置させることができ、これにより本発明のワークの組立
方法を効果的に適用することができる。
さらに、前記支承部を前記ワークの種類に応じて交換
可能に前記基部に装着したことによって、複数種のワー
クに対して、組立ラインにおける所定の位置にその特定
部品を確実に位置させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明のワークの搬送組立方法の一
例を適用したエンジンの組立ラインの要部の説明的平面
図及び側面図、第3図は該エンジンの搬送治具の斜視
図、第4図は第3図のIV−IV線断面図である。 1……搬送治具、6……支承部 7……基部、18……位置決め手段 A……ワーク(エンジン)、b……アッパーケース d……ロアーケース e……特定部品(クランク軸) h……支持部、g……支持部の平坦面 o……クランク軸の軸心

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心点または軸心を有する特定部品を備え
    たワークを組立ラインで搬送しながら該特定部品の周辺
    に他部品を組付けて該ワークを組立てる方法であって、
    あらかじめ前記ワークの設計時に前記特定部品の中心点
    又は軸心を基準として前記他部品の位置及び姿勢を設計
    しておく工程と、前記組立ラインにおいてその所定の位
    置に前記特定部品の中心点または軸心を位置させて該ワ
    ークを支承する工程と、該支承状態で該ワークを搬送し
    ながら前記特定部品の周辺に他部品を組付ける工程とか
    ら成ることを特徴とするワークの搬送組立方法。
  2. 【請求項2】前記ワークが自動二輪車や自動車のエンジ
    ンであって、前記特定部品が該エンジンのクランク軸で
    あることを特徴とする請求項1記載のワークの搬送組立
    方法。
  3. 【請求項3】前記エンジンのアッパーケース及びロアー
    ケースの割り面が前記クランク軸の軸心を含む平面上に
    設けられると共に、該割り面の位置で平坦面を有するワ
    ークの支持部が該アッパーケースまたはロアーケースの
    外面に設けられ、前記組立ラインにおいて前記クランク
    軸の軸心が前記所定の位置に位置するように前記ワーク
    を前記支持部の平坦面を介して略水平に支承したことを
    特徴とする請求項2記載のワークの組立搬送方法。
  4. 【請求項4】中心点または軸心を有する特定部品と、該
    特定部品の周辺に組付けられ、その組付位置及び姿勢が
    該特定部品の中心点または軸心を基準としてあらかじめ
    設計された他部品とを備え、該特定部品の中心点または
    軸心と所定の間隔を存する平面上に平坦面を有する支持
    部が外面部に設けられたワークを、前記特定部品の周辺
    に前記他部品を組付けて組立てる組立ラインにおいて該
    ワークを搬送するための治具であって、該組立ラインで
    搬送される基部と、該基部に装着され、該組立ラインに
    おける所定の位置に前記特定部品が位置するように該ワ
    ークを前記支持部の平坦面を介して支承可能な略水平の
    平坦面を上面に有する支承部と、該支承部に前記支持部
    を介して支承された該ワークを位置決めする位置決め手
    段とから成ることを特徴とするワークの搬送治具。
  5. 【請求項5】前記支承部が前記ワークの種類に応じて交
    換可能に前記基部に装着されていることを特徴とする請
    求項4記載のワークの搬送治具。
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