JP2561728Y2

JP2561728Y2 - 自動車用アウトサイドドアハンドル装置

Info

Publication number: JP2561728Y2
Application number: JP7934691U
Authority: JP
Inventors: 正弘浦上
Original assignee: Alpha Corp
Current assignee: Alpha Corp
Priority date: 1991-09-30
Filing date: 1991-09-30
Publication date: 1998-02-04
Anticipated expiration: 2006-09-30
Also published as: JPH0532630U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、自動車等の車両用アウ
トサイドドアハンドル装置に関し、更に詳しくは、ドア
の解錠用キーレスエントリ装置を備えた自動車用アウト
ドアハンドル装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、自動車ドアを解錠する従来の機械
式キー構造による防盗性等の問題点を解消するため、複
数のスイッチを操作して暗証コードにより解錠するキー
レスエントリシステム又は赤外線による電子錠が普及し
てきている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところで、従前のキー
レスエントリ装置では、複数のスイッチの操作部がアウ
トサイドドアハンドルのエスカッション又はドアパネル
に取り付けられている。複数のスイッチの操作面を車体
外側に露呈させて取り付けるため、汚れ又は傷痕が付き
易く、車体外部でいたずらを受け易い不具合がある。従
って、本考案の目的は、車体の外側に配置されるキーレ
スエントリ用の複数のスイッチに対する汚れ、損傷又は
いたずらの発生を有効に防止できる自動車用アウトサイ
ドドアハンドル装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案による自動車用の
アウトサイドドアハンドル装置は、エスカッションを介
してドアパネルに回動可能に支持されたドアハンドル
と、ドアハンドルの回動操作に連動して電気信号を発生
するスイッチ装置と、スイッチ装置からの電気信号に基
づいて駆動されるアクチュエータと、アクチュエータの
駆動によりドアパネルから出現又は格納されるキーレス
エントリ用の複数のキースイッチとにより構成される。
アクチュエータは、スイッチ装置からの電気信号に基づ
いて駆動されるモータと、モータの回転により往復運動
するロッドとを含み、ロッドの一端にキーレスエントリ
用の複数のキースイッチが連結されている。アウトサイ
ドドアハンドル装置はドアパネルに回転可能に支持され
たベースを有し、ベースにはキースイッチが取り付けら
れ、ベースはロッドを介してアクチュエータに連結され
る。キーレスエントリ用の複数のスイッチ及びドアハン
ドルはエスカッションに設けられたヒンジピンに回動自
在に支持される。

【０００５】

【作用】ドアのロック状態では、キーレスエントリ用の
複数のスイッチがドアパネルに格納されている。ハンド
ルを引くと、これに連動してスイッチ装置が作動され、
電気信号がアクチュエータへ送出される。アクチュエー
タの作動を受けてキーレスエントリ用の複数のスイッチ
は、車体の外側に向けて揺動され、車体外部に出現す
る。出現後、アクチュエータの作動が停止される。この
状態で、キースイッチが所定の順序で操作されると、解
錠信号がドアロック装置に送られる。

【０００６】

【実施例】以下、本考案による自動車用アウトサイドド
アハンドル装置の実施例を図１〜図１３に基づいて説明
する。図１の組立側面図、図２の分解斜視図、図３の正
面図および図４の背面図に示すように、本考案による自
動車用アウトサイドドアハンドル装置は、ドアパネル１
の外側に固定されたエスカッション２（ブラケット）を
有する。エスカッション２には引き手操作されるドアハ
ンドル３が回動自在に支持されている。図５〜図７に示
すように、ドアパネル１に取り付けられたエスカッショ
ン２は凹部２ａを有し、凹部２ａによりドアハンドル３
は延出したアーム３ａに設けられたヒンジピン４を支点
にして回動が可能である。

【０００７】また、図７に示すように、エスカッション
２の背後でドアパネル１の内部には、スイッチ装置１０
と、スイッチ装置１０の作動時に駆動されるアクチュエ
ータ２０が配置されている。スイッチ装置１０は板ばね
１２、１３を有し、一方の板ばね１２は可動側としてド
アハンドル３のアーム３ａに設けられてドアハンドル３
の回動に連動する。他方の板ばね１３は固定側としてス
イッチ本体１１に設けられ、ドアハンドル３側の板ばね
１２が板ばね１３に接離することによって、スイッチ装
置１０がオン又はオフとなる。

【０００８】アクチュエータ２０は、ドアパネル１内部
に格納されてベース２１に支持されたモータ２２を有
し、モータ２２の回転出力軸２３にはカムピン２５を有
する円板２４が回転可能に結合されている。円板２４の
外周端近傍に固定されたカムピン２５には揺動リンク２
６が連接されている。揺動リンク２６は、図３で明らか
なように、長手方向の一端で支軸ピン２６ａを介してベ
ース２１に軸支され、長手方向に穿設された長溝２６b
にカムピン２５が係合している。また、揺動リンク２６
には、カムピン２５と支軸ピン２６ｂとを結ぶ線から偏
心した位置で連結ピン２６ｃを介してロッド２７が連結
されている。ロッド２７はほぼ垂直方向に往復運動し、
その下端は連結ピン２６ｃで揺動リンク２６に、上端は
キーレスエントリ用のスイッチ組立体３０に連結されて
いる。

【０００９】図２及び図５に示されるキーレスエントリ
用の複数のスイッチ３５ａを有するスイッチ組立体３０
は、ベース３１を有し、ベース３１は両端のブラケット
３２ａ、３２ｂを介してドアパネル側に回動自在に支持
されている。実施例では、図２のように、エスカッショ
ン２にドアハンドル３を回動支持するヒンジピン４によ
り両側のブラケット３２ａ、３２ｂの後端部が支持され
ている。また、例えば一方のブラケット３２ａではヒン
ジピン４からずれた距離で、ロッド２７の上端に連結ピ
ン３３を介して連結されている。従って、ロッド２７の
往復運動に連動してブラケット３２ａがヒンジピン４を
支点にして他方のブラケット３２ｂ及びベース３１と一
体に揺動が可能である。

【００１０】両側のブラケット３２ａ、３２ｂによりロ
ッド２７の往復運動で揺動するベース３１上には、図２
及び図５に示すように、キーボード３４が取り付けら
れ、キーボード３４には多数のキー３５ａが配置されて
いる。キーボード３４全体は保護カバー３８で上から覆
われ、手動操作のためキー３５ａの数に対応した数の窓
３９ａ内にキー３５ａが配置されている。また、各キー
３５ａはハーネス３６、３７により車載のロック制御回
路（図示せず）に接続されている。キー３５ａを所定の
順序で手動操作することにより、ロック制御回路らの電
気信号でドアロック装置の解錠又は施錠が行われるが、
キーレスエントリ装置については公知であるから詳細な
説明を省略する。

【００１１】図１１〜図１３は、それぞれ図３のＢ−Ｂ
線、Ｃ−Ｃ線、Ｄ−Ｄ線に沿う断面図を示す。

【００１２】次に、実施例の装置の動作態様及び作用を
説明する。図６に示す格納位置では、ベース３１のカバ
ー面部３１ａがドアパネル１にほぼ面一となり、キーボ
ード３４及びキー３５ａが車体内方に向く姿勢でスイッ
チ組立体３０はドアパネル１内に格納されている。ドア
ハンドル３の引き手操作によって、図７〜図１０に示す
ようにキーレスエントリ用の複数のスイッチ１０の出現
又は格納が行われる。図７の状態から図８のようにドア
ハンドル３を回動操作すると、これに連動して可動板ば
ね１２が固定板ばね１３に当接してスイッチ装置１０が
オンになる。スイッチ装置１０の電気信号はアクチュエ
ータ２０のモータ２２へ送出される。モータ２２が駆動
して図示しない減速装置を介して円板２４に回転が伝達
され、円板２４の回転がカムピン２５を介して揺動リン
ク２６の揺動運動に変換される。揺動リンク２６の回動
は偏心位置の連結ピン２６ｃを介してロッド２７に伝達
される。

【００１３】図９のように、揺動リンク２６の駆動によ
りロッド２７が図の上方に直線移動すると、スイッチ組
立体３０を構成するベース３１、ブラケット３２ａ、３
２ｂ及びベース３１上のキーボード３４が一体に車体の
外側に向けてヒンジピン４を支点にして時計方向に揺動
して、キーボード３４及びキー３５ａが車体外部に出現
する。出現後、所定の時間が制御されてアクチュエータ
２０のモータ２２は駆動を停止する。この状態で、キー
ボード３４上のキー３５ａが所定の順序で操作される
と、このコード信号がロック制御装置に送出され、ロッ
ク制御装置からの解錠信号がドアロック装置（図示せ
ず）に送られる。

【００１４】図１０は、キーボード操作終了後に、再び
スイッチ組立体３０全体をドアパネル１内部に格納する
態様を示す。ドアハンドル３を再び引き手操作すると、
可動板ばね１２は固定板ばね１３を押圧してスイッチ装
置１０がオンとなる。この時、上方位置にあるロッド２
７をセンサで検出するか又はモータ２２の回転方向の検
出など種々の検出手段による電気信号で、出現時（図
８）の可動板ばね１２と固定板ばね１３との接触による
スイッチ装置１０のオン信号とは異なる切換信号がロッ
ク制御装置からアクチュエータ２０に送られる。一方向
に回転するモータ２２は更に回転され、揺動リンク２６
を介してロッド２７を下方へ押し下げる。これによりキ
ーレスエントリ用の複数のスイッチ３５ａを有するスイ
ッチ組立体３０は逆動作し、ドアパネル１内部に格納さ
れる。

【００１５】本考案の実施態様は前記の実施例に限定さ
れず変更が可能である。例えば、キーレスエントリ用の
複数のスイッチ３５ａを有するスイッチ組立体３０の格
納形態は、実施例ではドアハンドル３の操作で行われた
が、車両発進時のイグニッションキー操作等に連動させ
て格納するシステムも可能である。とりもなおさず、キ
ーボード３４を含むキーレスエントリ用の複数のスイッ
チ３５ａを有するスイッチ組立体３０の格納忘れを防止
することができる。

【００１６】また、実施例のアクチュエータ２０は、モ
ータ２２及びロッド２７を含む構造が示されたが、この
機構に代えて、例えば油圧又は空圧によるシリンダ装置
のロッド往復動作を利用することもできる。更に、図示
のプルアップ形アウトサイドドアハンドルに限定され
ず、グリップ形アウトサイドドアハンドル等他の形式の
アウトサイドドアハンドルにも本考案を実施することが
できる。

【００１７】

【考案の効果】以上説明したように、本考案による自動
車用のアウトサイドドアハンドル装置は、キーレスエン
トリ用の複数のスイッチを車体又はドアパネルに格納で
き、従前の構造のように車体外側配置で汚れや傷痕が付
く不具合が解消され、いたずら防止にも有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による自動車用アウトサイドドアハン
ドル装置の組立側面断面図

【図２】実施例装置の分解斜視図

【図３】実施例装置の正面図

【図４】実施例装置の背面図

【図５】キーレスエントリ装置の組立図

【図６】実施例装置の作動前状態の部分断面図

【図７】実施例装置の同じく作動前状態の部分組立図

【図８】ドアハンドル回動による作動時の部分断面図

【図９】キーレスエントリ装置の動作態様の部分組立
図

【図１０】キーレスエントリ装置を格納する際の動作
態様の部分組立図

【図１１】図３のＢ−Ｂ線による側面断面図

【図１２】図３のＣ−Ｃ線による側面断面図

【図１３】図３のＤ−Ｄ線による側面断面図

【符号の説明】

１．．ドアパネル、３．．ドアハンドル、１０．．スイ
ッチ装置、１２、１３．．板ばね、２０．．アクチュエ
ータ、２２．．モータ、２６．．揺動リンク、２７．．
ロッド、３０．．スイッチ組立体、３１．．ベース、３
２ａ、３２ｂ．．ブラケット、３４．．キーボード、３
５ａ．．キースイッチ

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】エスカッションを介してドアパネルに回
動可能に支持されたドアハンドルと、ドアハンドルの回
動操作に連動して電気信号を発生するスイッチ装置と、
スイッチ装置からの電気信号に基づいて駆動されるアク
チュエータと、アクチュエータの駆動によりドアパネル
から出現又は格納されるキーレスエントリ用の複数のキ
ースイッチとにより構成されることを特徴とする自動車
用アウトサイドドアハンドル装置。
【請求項２】アクチュエータは、スイッチ装置からの
電気信号に基づいて駆動されるモータと、モータの回転
により往復運動するロッドとを含み、ロッドの一端にキ
ーレスエントリ用の複数のキースイッチが連結された
「請求項１」に記載の自動車用アウトサイドドアハンド
ル装置。
【請求項３】ドアパネルに回転可能に支持されたベー
スを有し、ベースにはキースイッチが取り付けられ、ベ
ースはロッドを介してアクチュエータに連結される「請
求項１」又は「請求項２」に記載の自動車用アウトサイ
ドドアハンドル装置。
【請求項４】キーレスエントリ用の複数のスイッチ及
びドアハンドルはエスカッションに設けられたヒンジピ
ンに回動自在に支持される「請求項１」に記載の自動車
用アウトサイドドアハンドル装置。