JP2561204B2 - 浮桟橋の外面被覆鋼管杭による支持構造 - Google Patents

浮桟橋の外面被覆鋼管杭による支持構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮桟橋の外面被覆鋼管
杭による支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、海洋、港湾等の杭として使用され
る鋼材は、厳しい使用環境にさらされ、その中でも干満
帯の腐食は深刻な問題である。そのために、ポリオレフ
イン樹脂や熱硬化性樹脂の重防食被覆鋼材が広く市販さ
れるようになった。これらの重防食被覆鋼材は防食性の
みならず流木等の衝撃にも充分耐えられるような機械的
性質を保持する必要がある。ところで近年有脚浮体式係
船岸用支持杭として、この重防食被覆鋼材が使用される
ようになり、浮体式係船岸の支持ローラーが接触する部
分は局部的に大荷重がかかり、塗膜が剥離するという問
題がある。
【0003】そこで、支持杭の外観を保持し、かつ被覆
の耐久性を向上させるために、特開平4−71842号
公報のように、ポリオレフイン樹脂もしくは熱硬化性樹
脂を防食被覆層とし、この防食被覆層の表面に強度プラ
スチックを被覆してなる強化プラスチック複合被覆鋼材
において、防食被覆層と強度プラスチックとの界面に介
在させる植毛材として無機系繊維若しくは有機系繊維を
散布量に用いることによって、衝撃、磨耗等の機械的作
用に起因する防食被覆層の損傷を防止した複合被覆鋼材
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような複合被覆鋼材においては、確かに衝撃、磨耗等
の機械的作用による損傷は防止することが出来るが、浮
体式係船岸の支持ローラーにて保持する構造においては
接触する部分は局部的に大荷重がかかり、そのために支
持ローラーの硬度が高いと支持杭を前述複合被覆して
も、一方が硬いために被覆が損傷を起こすという問題が
あった。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消せ
るべく、本発明者らは鋭意開発を重ねた結果、鋼管杭と
樹脂ローラーとの硬度の調和により、両者の関係を明確
にすることで、耐久性の向上を図ることを提供するもの
である。その発明の要旨とするところは、下地処理層、
防食被覆層及び塗膜硬度ショアーD硬度55以上の高強
度保護層を順次積層した外面被覆鋼管杭を支持杭とし、
ショアーD硬度35〜50の樹脂ロールを浮桟橋に取付
け、該支持杭と接触させて保持させたことを特徴とする
浮桟橋の外面被覆鋼管杭による支持構造にある。
【0006】以下本発明について図面に従って実施例に
て詳細に説明する。図1は浮桟橋の概略図である。図1
に示すように浮桟橋7を海岸2中に鋼管杭1によって保
持させて浮体式係船岸として浮上させ、船3の停泊する
場所を構成するものである。図2は本発明に係る浮桟橋
用高強度鋼管杭の説明図である。図において、1は鋼管
杭、4は高強度被覆層、8は樹脂ローラー、7は浮桟橋
である。このように浮桟橋用高強度鋼管杭は鋼管杭の表
面の樹脂ローラーが接触して、波や海水の満潮、干潮に
よって、水位が上下する関係から常に上下動するもので
ある。
【0007】図3は浮桟橋の支持構造を示す詳細断面図
である。図に示すように鋼管杭1を囲んで4箇所の樹脂
ローラー8によって支持され、浮桟橋7を横方向に固定
されると共に上下に移動するように構成されている。符
号6は浮桟橋7に流木等の衝撃を防ぐための保護材であ
り、また5は樹脂ローラー8の波等による鋼管杭1への
衝撃を防ぎ、しかも鋼管杭1と樹脂ローラー8とが柔ら
かく接触保持するためのクッション材である。
【0008】図4は鋼管杭の重防食被覆材の一部断面図
である。図4に示すように鋼管杭1の表面上にプライマ
ー層である下地処理層9を設け、その上にウレタンエラ
ストマー樹脂層から成る防食被覆層10、高強度保護層
11を設けた浮桟橋用高強度鋼管杭である。このように
4層タイプとした理由は下地処理層9とウレタンエラス
トマー樹脂層から成る防食被覆層10で付着性、耐水
性、耐衝撃性、絶縁抵抗性を保有し、高強度保護層11
で耐荷重衝撃性を特に重要視し、それぞれ優れた性質を
付与させたものである。各々4層の好適な被覆厚さとし
ては、下地処理層9が15〜60μm、防食被覆層10
が2〜6mm、高強度保護層11は1〜10mmであ
る。
【0009】被覆の方法は、鋼管杭の防食面をグリット
ブラスト、サンドブラスト等のブラスト処理を行い、清
浄にした後、下地処理層9を被覆する。下地処理層9は
鋼管杭表面と防食被覆層10、例えばウレタンエラスト
マー樹脂層との間の接着剤である。被覆材料はエポキシ
樹脂プライマーまたはウレタン樹脂プライマー等の有機
樹脂プライマーで、ウレタンエラストマー樹脂層との密
樹脂プライマーで、ウレタンエラストマー樹脂層との密
着性に優れたものが用いられる。ウレタンエラストマー
樹脂層は長期防食層である。高強度保護層11は耐荷重
衝撃保護層である。この高強度保護層11は浮桟橋を支
える樹脂ローラーが接触する鋼管杭の被覆部にのみ用い
るものである。
【0010】高強度保護層11は塗膜硬度がショアーD
55以上の高強度ウレタンエラストマー樹脂または、繊
維強化ウレタンエラストマー樹脂等の外荷重及び衝撃力
に耐える高強度材料を用いる。高強度保護層11は、本
発明の性能を損なわなければ美観を保つ意味で、着色を
施す等を行っても、全く差しつかえない。また、仮に防
食被覆層10が、ショアーD55以上の高強度であれ
ば、高強度保護層11の要求性能も持ち合わせているの
で、防食被覆層10のみでも充分な耐久性を有する。
【0011】一方、樹脂ロールも同様の樹脂を用い、し
かも前記した鋼管杭の被覆より、少し柔らかい程度の被
覆材を用いるのが望ましい。すなわち、樹脂ローラーの
塗膜硬度はショアー硬度Dが35〜50の樹脂ロールを
使用する必要がある。この理由は樹脂ローラーの塗膜硬
度はショアー硬度Dが50を超え、しかも鋼管杭の被覆
層の塗膜硬度が55を超えると両者の関係から鋼管杭の
被覆層も損傷することになる。また、逆に樹脂ロールの
間で損傷し、従ってロール交換を頻繁に行なわなければ
コスト高となる。
【0012】更に樹脂ロールと鋼管杭被覆層共に塗膜硬
度を35未満、55未満のより柔らくすると、変形が大
きく損傷が頻繁に行われるし、逆に共に硬い状態にする
と、変形は少ないが共に損傷は行われ、大波波浪時の衝
撃にて、割れを生ずることになる。従って、本発明にお
いては、鋼管杭被覆層の塗膜硬度をショアー硬度D55
以上の高強度保護層を用い、かつ、鋼管杭を支持する樹
脂ロールのショアー硬度Dが35〜50の範囲のものを
使用することによって耐久性を向上させるものである。
【0013】
【実施例】表1に実施例1〜3及び比較例1〜3の保護
層、ロール強度及び性能試験結果を示す。鋼板(500
×150×9mm)をグリットブラスト処理し、有機系
プライマーを塗布後、ポリウレタン樹脂を膜厚2.5m
mにスプレー塗装し、防食被覆層とした。防食被覆層が
完全に硬化後、被覆層としてガラスフレーク入りビニル
エステルを膜厚2.2mmに塗装したもの(実施例1)
または、グリットブラスト処理し、クロメート、有機系
プライマー及び接着剤を塗布後、ポリウレタン樹脂をT
ダイにより膜厚2.5mmに押し出し被覆し、被覆後1
〜3分のまだ未硬化時に植毛材として径2〜25μm、
長さ2〜10mmの無機系繊維を散布し、防食被覆層が
完全に硬化後、被覆層としてガラスフレーク入りビニル
エステルを膜厚2.2mmに塗装したもの(実施例2)
更には実施例1と同様の防食被覆層に接着剤を塗布後、
ポリウレタン保護層を形成したもの(実施例3)。ロー
ルはストローク長さ300mm、ロール100Φ×10
0mm厚さに樹脂被覆したもので、これを試験用評価装
置を用いて30tの荷重を付加したときのストローク回
数及び皮膜状態等の評価結果を表1に示す。この結果よ
りわかるように本発明においては比較例に比べてストロ
ーク回数も極めて多く、かつ被覆状態及びロール状態も
健全な状態を保持している。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による鋼管杭
と樹脂ローラーとの硬度の調和により、両者の関係を明
確にすることで、耐久性を向上させることが出来る極め
て優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】浮桟橋の概略図
【図2】本発明に係る浮桟橋用高強度鋼管杭の説明図
【図3】浮桟橋の支持構造を示す詳細断面図
【図4】鋼管杭の重防食被覆材の一部断面図である。
【符号の説明】 1 鋼管杭 2 海岸 3 船 4 高強度被覆層 5 クッション材 6 保護材 7 浮桟橋 8 樹脂ローラー 9 下地処理層 10 防食被覆層 11 高強度保護層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地処理層、防食被覆層及び塗膜硬度シ
    ョアーD硬度55以上の高強度保護層を順次積層した外
    面被覆鋼管杭を支持杭とし、ショアーD硬度35〜50
    の樹脂ロールを浮桟橋に取付け、該支持杭と接触させて
    保持させたことを特徴とする浮桟橋の外面被覆鋼管杭に
    よる支持構造。
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