JPH10272729A - 重防食被覆を有する鋼管および鋼管杭とその製造方法 - Google Patents

重防食被覆を有する鋼管および鋼管杭とその製造方法

Info

Publication number
JPH10272729A
JPH10272729A JP8042297A JP8042297A JPH10272729A JP H10272729 A JPH10272729 A JP H10272729A JP 8042297 A JP8042297 A JP 8042297A JP 8042297 A JP8042297 A JP 8042297A JP H10272729 A JPH10272729 A JP H10272729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel pipe
coated steel
polyester
polyethylene
heavy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8042297A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Kayazono
義久 仮屋園
Yoshihiro Miyajima
義洋 宮嶋
Hiroyuki Mimura
博幸 三村
Yasuhiro Sueuchi
康博 末内
Hirotaka Sato
弘隆 佐藤
Shinichi Funatsu
真一 船津
Hiroshi Okada
弘 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP8042297A priority Critical patent/JPH10272729A/ja
Publication of JPH10272729A publication Critical patent/JPH10272729A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭の施
工や使用時の砕石類の衝撃に対する耐衝撃性が優れ、か
つ被覆の効率が優れた製品とその製造方法を提供する。 【解決手段】 下地処理した鋼管または鋼管杭の外面
に、エポキシ系プライマー層、ポリエチレン接着剤層、
スパイラル状の隆起があるポリエチレン層と、ガラス繊
維マット、ポリエステル不織布またはポリエステルクロ
スのいずれか一方とポリエステルまたはウレタンエラス
トマーのいずれか一方で構成された保護層が順次積層さ
れた重防食被覆鋼管と重防食被覆鋼管杭およびその製造
方法。 【効果】 本発明の重防食被覆鋼管杭と重防食被覆鋼管
杭は従来の製品に比較して保護層の耐衝撃性が格段に優
れるので、砕石類の衝撃による被覆の損傷が防止でき、
しかも本発明の製造方法によれば従来の方法に比較して
迅速に保護層の被覆ができ、被覆の効率が飛躍的に向上
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は道路下、軌道下、河
川底や海底に推進工法で配管施工する場合に使用する外
面に防食被覆が施された鋼管で配管施工後の埋戻し時の
砕石類による衝撃に対する被覆の耐衝撃性が優れた重防
食被覆鋼管と、港湾・河川で桟橋や護岸などの構造物を
建設する工法で使用する外面に防食被覆が施された鋼管
杭で鋼管杭で打設後に施す捨石類による衝撃に対する被
覆の耐衝撃性が優れた重防食被覆鋼管杭およびこれらの
製造方法と製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】天然ガスや都市ガスの埋設パイプライン
には、土壌中、河川水中や海水中での腐食を防止するた
めに、外面にポリエチレンの防食を施したポリエチレン
被覆鋼管が多用される。しかし、埋設パイプラインの建
設では、道路、軌道、河川や海などを横断しなければな
らない場合がある。特に都市では、道路や軌道などを交
通を遮断して掘削し配管したのち埋戻していたのでは、
長期間の交通渋滞を招くなど市民生活への影響が大き
い。河川底や海峡底を横断するパイプラインの建設で
は、例えば一方の岸で河川や湾を横断するに必要な長さ
分のポリエチレン被覆鋼管を溶接接合したのちその一端
をタグボートなどで他方の岸まで曳航して接続する方法
などが使われるが、流速が速い場合にはパイプラインを
河川底に固定するために、ポリエチレン被覆鋼管の外面
にコンクリートのウエイトコーテイングを施したり、予
め河川底や湾の海底にパイプラインを収容する溝を掘削
するなど工事が大掛かりになる。
【0003】このような場合には、特開昭59−210
191号公報や特開昭59−170399号公報に示さ
れるような推進工法を採用することが一般的になってき
た。この工法は横断しようとする道路、線路、河川や湾
の少し離れた両側に竪穴を堀り、敷設する鋼管を一方の
竪穴から他方の竪穴に向かって水平や円弧状にジャッキ
などで土中を推進させる敷設する方法で、直押推進工法
や円弧推進工法などと呼ばれ多用される。このような推
進工法ではポリエチレン被覆鋼管が土中を推進する間
に、土中の岩石や礫等により被覆が削られ、引っかかれ
て被覆の一部が剥離し防食性が低下する。特公平7−6
595号公報では図7に示す如く、外面にポリエチレン
層4の被覆を有する重防食被覆鋼管の外面に、ガラス繊
維や金属繊維を入れたポリエステルやエポキシアクリレ
ートの保護層23を被覆してポリエチレン被覆が土中の
岩石や礫等により被覆が削られのを防止するとともにポ
リエチレン被覆の表面の深さ0.2〜0.3mmのエンボ
ス加工22を施すことによって該保護層の剥離を防止し
ている。中でもガラス繊維マットやガラスクロスにポリ
エステルを含浸させて形成したガラス繊維強化ポリエス
テルの保護層23は、特公平7−6595号公報の実施
例に記載されているように、その岩石に対する耐摩耗性
が優れ、推進時の被覆の剥離防止に対してはポリエチレ
ン被覆表面のエンボス加工が有効に作用する。
【0004】港湾や河川で岸壁、桟橋などの構造物の建
設に用いられる鋼管杭では、腐食の激しい干満帯や飛沫
帯のみならず海中や水中の部分まで鋼管杭の外面をポリ
エチレンで被覆し防食したポリエチレン被覆鋼管杭が多
用される。波による浸食が激しい環境では、ポリエチレ
ン被覆鋼管杭を打設したあとに、杭の回りに砕石類を落
下して浸食を防止する捨石施工が施される。捨石施工に
対しては、ポリエチレン被覆鋼管では被覆の耐衝撃性が
小さすぎて被覆が損傷し、防食性が低下する。特開平6
−146271号公報ではやはり図7に示す如く、外面
にポリエチレン層4を有する重防食被覆鋼管杭の表面に
エンボス加工23を施し、その外面にガラス繊維マット
やガラスクロスで強化したポリエステルの保護層23を
被覆し、耐衝撃性が向上した重防食被覆鋼管杭が使用さ
れる。この重防食被覆鋼管杭は、比較的小さな砕石類の
捨石施工に対しては防食層の貫通疵の発生を防止する効
果がある。
【0005】特公平7−6595号公報の重防食被覆鋼
管や特開平6−146271号公報の重防食被覆鋼管杭
のガラス繊維強化ポリエステルの保護層23の被覆方法
としては、例えば特公平4−55852号公報に提案さ
れているように、ポリエステルの樹脂液をノズルから噴
射して含浸させたガラス繊維マットと、同じ樹脂液を充
填した槽を通過させて含浸させたガラスクロスとを重ね
送り出し、ガラス繊維マットが内側にガラスクロスが外
側になるようにしてポリエチレン被覆鋼管の外面に巻き
付ける方法や、特開平2−266916号公報に提案さ
れているように、ガラス繊維マットとガラスクロスを重
ね合わせて鋼管外面に巻き付ける直前に、ガラス繊維マ
ットとガラスクロスにポリエステルの樹脂液をスプレー
塗装する方法がある。これらの方法ならばガラス繊維強
化ポリエステルの保護層を被覆することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】推進工法では堀削した
竪穴は工事が終わる段階で埋戻すことが通常であるが、
竪穴の深さが深い場合、埋戻す土砂に大きな砕石類が混
入していると被覆表面に大きな衝撃力が加わる場合があ
る。このような特殊な場合には、特公平7−6595号
公報の重防食被覆鋼管でも砕石の衝撃に対する耐衝撃性
が不足する場合がある。
【0007】また、最近は捨石施工の効率化のために、
捨石に使用される砕石の大型化や1回に落下する砕石の
投入量が増加する傾向にあり、特開平6−146271
号公報の重防食被覆鋼管杭でも砕石の衝撃に対する耐衝
撃性が不足する場合がある。また、特公平7−6595
号公報や特開平6−146271号公報に提案されたポ
リエチレン被覆表面のエンボス加工は、表面を凹凸加工
した加熱ロールをポリエチレン被覆の表面に押当て形成
できるが、該ロールを押当てた瞬間には表面に確実な凹
凸が形成されても時間が経過すると樹脂の復元作用によ
り凹凸の深さが浅くなる現象が発生する。樹脂の復元作
用の影響を少なくするには、所定の深さの約2倍の深さ
の凹凸のある加熱ロールを使用して、かつゆっくりと押
し当ててエンボス加工する必要があり、生産効率が悪
い。
【0008】さらに、特公平4−55852号公報や特
開平2−266916号公報に提案されているガラス繊
維強化ポリエステルの保護層の被覆方法に関しても、ガ
ラス繊維マットにポリエステルの樹脂液を含浸させたあ
とで鋼管に被覆するこれらの方法では、ガラス繊維マッ
トにポリエステルの樹脂液を含浸させるのに時間がかか
りすぎ生産が効率的でないうえに、その含浸過程ではガ
ラス繊維の収束剤が溶解して型くずれし易いので被覆途
中でガラス繊維マットの型くずれを防止しながら被覆す
るとゆっくりとしか被覆できず作業性が悪い。しかも、
耐衝撃性を向上させるには保護層厚みを厚くするために
何回も被覆しなければならず経済的でない。
【0009】このように、ガラス繊維強化ポリエステル
の保護層を有する重防食被覆鋼管および鋼管杭では、砕
石類の衝撃に対する耐衝撃性の一層向上と、生産効率の
良い保護層の被覆方法の開発が望まれていた。
【0010】本発明は、従来のガラス繊維強化ポリエス
テルの保護層を有する重防食被覆鋼管および重防食被覆
鋼管杭に比較して、砕石類の衝撃に対する被覆の耐衝撃
性が一層向上し、かつ生産効率の良い保護層を有する重
防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭と保護層の被覆方
法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問
題点を解決すべく鋭意検討した。その結果図1に示す如
く、下地処理した鋼管1または鋼管杭1の外面に、エポ
キシ系プライマー層2、ポリエチレン接着剤層3、スパ
イラル状の隆起5があるポリエチレン層4と、ガラス繊
維マット、ポリエステル不織布またはポリエステルクロ
スのいずれか一方とポリエステルまたはウレタンエラス
トマーのいずれか一方で構成された保護層6が順次積層
された重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭を用いる
ことによって、砕石類の衝撃に対する被覆の耐衝撃性が
飛躍的に向上すること、および図4に示す如く、表面に
スパイラル状の隆起があるポリエチレン被覆鋼管11ま
たはポリエチレン被覆鋼管杭11を旋回走行させなが
ら、その表面にポリエステルまたはウレタンエラストマ
ーの樹脂液をスプレーノズル17により塗装した直後
に、内側がガラス繊維マット14で外側がポリエステル
不織布15またはポリエステルクロス15になるように
繰り出す二層シートをスパイラル状に巻き付け内部に樹
脂液を含浸させる保護層の形成方法によって保護層の被
覆効率が飛躍的に向上することを見出し、本発明に至っ
た。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の鋼管および鋼管杭には炭
素鋼やステンレス鋼でできたものを使用するが、炭素鋼
でできた鋼管や鋼管杭の内面や外面にステンレス鋼やチ
タン、アルミニウムなどの金属あるいはニッケル−クロ
ム−モリブデンなどの合金を積層したクラッド鋼管やク
ラッド鋼管杭、炭素鋼でできた鋼管や鋼管杭の内面や外
面に亜鉛、アルミニウム、クロムなどのめっき、亜鉛−
鉄、亜鉛−ニッケル、亜鉛−アルミニウムなどの合金め
っきを施しためっきものも使用できる。さらに、鋼管杭
をディーゼルハンマー、ドロップハンマーやバイブロハ
ンマーなどの杭打ち機にセットし易いように杭管端の外
面の少なくとも1箇所以上にパッドを取り付けた鋼管杭
や管端外面に鋼製リング状の補強バンドを溶接した鋼管
杭など杭打ち施工に必要なアクセサリー類を取り付けた
ものおよび、鋼管杭上部にコンクリートフーチングなど
のコンクリート構造を接続するために鋼管杭頭の管端外
面に鋼製リングを溶接した鋼管杭や上部構造の建設を容
易にするために予め鋼管杭頭の管端外面にブラケット類
などを取り付けた鋼管杭なども使用できる。これらの鋼
管および鋼管杭は、使用に先立ってブラスト処理などに
よってスケールを除去する必要がある。
【0013】本発明の鋼管および鋼管杭は被覆に先立
ち、外面を下地処理することが望ましい。下地処理とし
ては、例えばクロメート処理やりん酸塩処理などが利用
できるが、砕石類の衝撃に対する耐衝撃性を向上させる
には、クロメート処理が望ましい。クロメート処理とし
ては、一般市販のシリカ系クロメート処理剤やりん酸系
クロメート処理剤などが使用できるが、砕石類の衝撃に
対する耐衝撃性を向上させるにはクロメート処理剤を鋼
管または鋼管杭の外面に被膜の全クロム付着量が50〜
800mg/m2 の範囲になるように塗布し、かつ鋼管また
は鋼管杭の表面が120〜210℃の範囲に加熱して焼
き付ける。クロメート処理剤の塗布方法としては、ロー
ルで塗布する方法、ブラシでしごいて塗布する方法や刷
毛で塗布する方法などが使用できる。
【0014】下地処理した鋼管および鋼管杭の外面に
は、エポキシ系プライマーを塗布して硬化させエポキシ
系プライマー層を形成する。エポキシ系プライマーとし
ては一般市販のエポキシ樹脂とアミン系硬化剤などから
なるプライマーが利用できるが、砕石類の衝撃に対する
耐衝撃性を向上させるにはエポキシ系プライマー層の厚
みが30〜200μmの範囲になるように塗布し、かつ
鋼管または鋼管杭の表面が120〜210℃の範囲に加
熱して硬化させる。エポキシ系プライマーの塗布方法と
しては、スプレー塗装する方法、ロールで塗布する方
法、ブラシでしごいて塗布する方法や刷毛で塗布する方
法などが使用できる。
【0015】エポキシ系プライマー層を被覆した鋼管ま
たは鋼管杭の外面には、ポリエチレン接着剤層を介して
スパイラル状の隆起があるポリエチレン層を積層する。
ポリエチレン接着剤としてはポリエチレンやエチレンと
α−オレフィンの共重合体などを無水マレイン酸で変性
した一般市販の無水マレイン酸変性ポリエチレンが利用
できるが、砕石類の衝撃に対する耐衝撃性を向上させる
にはポリエチレン接着剤層の厚みが50〜500μmの
範囲になるように被覆し、かつ鋼管または鋼管杭の表面
が120〜210℃の範囲に加熱して硬化させる。
【0016】ポリエチレンとしては、低密度や高密度の
一般市販のポリエチレンが使用できるが、砕石類の衝撃
に対する耐衝撃性を向上させるにはポリエチレン層の表
面に高さが0.1〜5mmの範囲のスパイラル状の隆起を
形成する。スパイラル状の隆起の幅は2mm以上であれば
砕石類の衝撃に対する耐衝撃性を向上させる効果があ
り、幅の上限は隆起の形成方法や経済性から設定すれば
良い。また、スパイラル状の隆起のピッチ間隔は、被覆
を施す鋼管または鋼管杭の外形以下であれば砕石類の衝
撃に対する耐衝撃性を向上させる効果があり、ピッチ間
隔の下限は隆起の形成方法や経済性から設定すれば良
い。隆起を除くポリエチレン層の膜厚は1〜10mmであ
れば良好な結果が得られる。
【0017】ポリエチレン接着剤層とポリエチレン層の
被覆方法としては、例えばエポキシ系プライマー層を被
覆した鋼管または鋼管杭の外面に、両者を二層一体でT
ダイから押出して被覆する方法や、ポリエチレン接着剤
をTダイから押出して被覆したあと別のTダイからポリ
エチレンを押出して被覆する方法などが利用できる。ポ
リエチレン層表面の隆起は、Tダイでポリエチレンを押
出して被覆する工程で形成する。その方法としては、例
えばTダイの開口部の一部を金属線や仕切板で左右に分
割して押出せば左右から幅の異なるポリエチレンシート
が押出されることを活用して、エポキシ系プライマー層
を被覆した鋼管をスキューターニングロールでスパイラ
ル状に旋回走行させながら、その側面に配置したこのT
ダイで分割して押出す各々の溶融状態のポリエチレンシ
ートをスパイラル状に巻き付ける方法によって所定の高
さ、幅とピッチ間隔の隆起が形成できる。また、予め隆
起部分に相当する厚みと幅のポリエチレンシートを用意
しておき、エポキシ系プライマー層を被覆した鋼管また
は鋼管杭をスキューターニングロールでスパイラル状に
旋回走行させながら、その側面に配置したこのTダイで
溶融状態のポリエチレンシートをスパイラル状に巻き付
けた直後に、隆起部分の寸法のポリエチレンシートをス
パイラル状に巻き付けて溶着する方法によっても所定の
高さ、幅とピッチ間隔の隆起が形成できる。
【0018】表面にスパイラル状の隆起のあるポリエチ
レン層を被覆した鋼管または鋼管杭の外面には、ガラス
繊維マット、ポリエステル不織布またはポリエステルク
ロスのいずれか一方とポリエステルまたはウレタンエラ
ストマーのいずれか一方からなる保護層を被覆する。保
護層の構成用件のうち、ガラス繊維マットとポリエステ
ル不織布またはポリエステルクロスおよびポリエステル
またはウレタンエラストマーのうちのいずれか一つが欠
けると、砕石類の衝撃に対する耐衝撃性が向上しない。
そして、保護層中のガラス繊維マットとポリエステルま
たはウレタンエラストマーの合計重量に対するガラス繊
維の混入重量が5〜50重量%で、ポリエステル不織布
またはポリエステルクロスの巻き付け回数が1回以上で
あって、かつ保護層の膜厚が1mm以上あると砕石類の衝
撃に対する耐衝撃性が飛躍的に向上する。保護層の膜厚
の上限は、落下する砕石の重量と落下高さに応じて必要
な値で設定する。ガラス繊維マットとしては、一般市販
のガラスストランドを切断してポリエステル樹脂などの
バインダーでマット状に成形したものであれば利用でき
る。ポリエステル不織布やポリエステルクロスとして
は、一般市販のポリエステル繊維で製造された不織布や
クロスが利用できる。ポリエステルとしては、一般市販
の不飽和ポリエステル樹脂やエポキシアクリレート樹脂
とも呼ばれるビニールエステル樹脂などで液状のものが
利用できる。また、ウレタンエラストマーとしては、例
えば一般市販のポリオールをイソシアネート系硬化剤で
硬化させるタイプのポリウレタン樹脂塗料などで液状の
ものであれば利用できる。
【0019】本発明の重防食被覆鋼管や重防食鋼管杭を
周囲の環境と調和させるために、被覆を各種の色彩に着
色する必要がある場合には、図1のガラス繊維マット、
ポリエステル不織布またはポリエステルクロスのいずれ
か一方とポリエステルまたはウレタンエラストマーのい
ずれか一方からなる保護層6を着色することによって達
成できる。その方法としては、保護層6の構成用件であ
るポリエステルまたはウレタンエラストマーに予め有機
や無機の顔料を配合して調色し、図4の方法でスプレー
塗装すれば良い。さらに外観の平滑性や光沢を向上させ
るには、例えば図2に示す如く、任意の色彩に着色され
たガラス繊維マット、ポリエステル不織布またはポリエ
ステルクロスのいずれか一方とポリエステルまたはウレ
タンエラストマーのいずれか一方からなる保護層7の外
面に、該保護層7と同じ色彩に調色されたアクリル樹脂
またはフッ素樹脂からなる着色層8を積層する。この場
合、着色層8の膜厚は10〜200μ程度あれば良い。
また保護層に長期間の耐候性が必要な場合には図3に示
す如く、任意の色彩に着色されたガラス繊維マット、ポ
リエステル不織布またはポリエステルクロスのいずれか
一方とポリエステルまたはウレタンエラストマーのいず
れか一方からなる保護層7の外面に、白色に調色された
アクリル樹脂層9を介して該保護層7と同じ色彩に調色
されたフッ素樹脂からなる着色層10を積層する。この
場合、白色のアクリル樹脂層9と保護層7と同じ色彩に
調色されたフッ素樹脂からなる着色層10の膜厚は10
〜200μ程度あれば良好な結果が得られる。
【0020】本発明の重防食被覆鋼管杭の使用例として
は、例えば港湾建設などで実用される直杭で海上大気
部、飛沫帯、干満帯と海中部の全体を防食する場合に
は、図5に示す如く、ポリエチレン被覆をこれらの部分
と海底20の一部に渡って表面にスパイラル状の隆起の
あるポリエチレン被覆を施すが、該ポリエチレン被覆を
施した全域を覆うようにしてガラス繊維マット、ポリエ
ステル不織布またはポリエステルクロスのいずれか一方
とポリエステルまたはウレタンエラストマーのいずれか
一方からなる保護層6を積層して杭打ちし、図5の18
のような直杭とする。杭打ち完了後、海上からバケット
などで砕石を落下して捨石21を施工すれば本発明の効
果が発揮されて防食層の砕石の落下衝撃による損傷が避
けられる。また、桟橋や、船舶などの係船柱としての組
杭として利用するドルフィン構造などの建設では斜杭が
多用されるが、斜杭で海上大気部、飛沫帯、干満帯と海
中部の全体を防食する場合には、例えば図6に示す如
く、ポリエチレン被覆をこれらの部分と海底20の一部
に渡って表面にスパイラル状の隆起のあるポリエチレン
被覆するが、該ポリエチレン被覆を施した全域を覆うよ
うにしてガラス繊維マット、ポリエステル不織布または
ポリエステルクロスのいずれか一方とポリエステルまた
はウレタンエラストマーのいずれか一方からなる保護層
6を積層して所定の角度で傾斜させて杭打ちし、図6の
18′のような斜杭とする。杭打ち完了後、海上からバ
ケットなどで砕石を落下して捨石21を施工すれば本発
明の効果が発揮されてポリエチレン層の砕石の落下衝撃
による損傷が避けられ、防食機能が維持できる。
【0021】保護層の被覆方法としては図4に示す如
く、表面にスパイラル状の隆起があるポリエチレン被覆
鋼管11またはポリエチレン被覆鋼管杭11を旋回走行
させながら、その表面にポリエステルまたはウレタンエ
ラストマーの樹脂液をスプレーノズル17により塗装し
た直後に、内側がガラス繊維マット14で外側がポリエ
ステル不織布15またはポリエステルクロス15になる
ように繰り出す二層シートをスパイラル状に巻き付ける
方法で行う。この方法であれば、鋼管のポリエチレン被
覆面にポリエステルまたはウレタンエラストマーの樹脂
液がスプレーされ、直ちにその面にポリエステル不織布
やポリエステルクロスで裏打ちされたガス繊維マットが
圧着されるので、ガラス繊維マット内へのポリエステル
またはウレタンエラストマーの樹脂液の含浸が迅速に行
われて一体化し、砕石類の衝撃に対する耐衝撃性が飛躍
的に向上するとともに、ガラス繊維マットの収束剤が溶
解してもポリエステル不織布やポリエステルクロスで裏
打ちされているので型くずれが防止でき、保護層の被覆
の効率が飛躍的に向上する。そして、樹脂液にポリエス
テルを使用すると、特にポリエステル不織布やポリエス
テルクロスとの溶着が非常に速いので高速で被覆でき
る。
【0022】保護層の被覆装置としては図4に示す如
く、表面にスパイラル状の隆起のあるポリエチレン被覆
鋼管11の両管端の下部を支えて該被覆鋼管を回転させ
る2個1組の駆動ロール12を2組有して全体が管軸方
向に走行する回転走行台車13、該回転走行台車13の
側面に配置されて上側にガラス繊維マットのコイル14
の芯に通して回転する軸を有し、かつ下側にポリエステ
ル不織布またはポリエステルクロスのコイル14の芯に
通して回転する軸を有して、両コイルからガラス繊維マ
ットとポリエステル不織布またはポリエステルクロスを
重ねて該被覆鋼管の下面に繰り出す二層シートの繰り出
し装置16および、該二層シートの繰り出し装置の横に
配置されて繰り出された二層シートの直上の該被覆鋼管
面にポリエステルまたはウレタンエラストマーを霧状で
塗布する塗装ノズル17からなる保護層の被覆装置が利
用できる。
【0023】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。図1は本発明の重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼
管杭の一部断面を示す図面、図2は本発明の重防食被覆
鋼管および重防食被覆鋼管杭の一部断面を示す図面、図
3は本発明の重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭の
一部断面を示す図面、図4は本発明の重防食被覆鋼管お
よび重防食被覆鋼管杭の保護層の被覆方法と被覆装置を
示す図面、図5は海上大気部、飛沫帯部、干満帯部と海
中部を防食する場合の本発明の重防食被覆鋼管杭の直杭
としての利用の一例を示す図面、図6は海上大気部、飛
沫帯部、干満帯部と海中部を防食する場合の本発明の重
防食被覆鋼管杭の斜杭としての利用の一例を示す図面、
図7は従来の重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭の
一部断面を示す図面である。
【0024】〔実施例1〕鋼管(外径200A×550
0mm長さ×5.8mm厚み)の外面をグリットブラスト処
理してスケールを除去した。その外面に、シリカ系クロ
メート処理剤を全クロム付着量が500mg/m2 になるよ
うにブラシでしごいて塗布し、180℃に加熱して焼き
付け下地処理した。次いで直ちに、その外面にエポキシ
系プライマーを膜厚が50μmになるようにスプレー塗
装して硬化させ、エポキシ系プライマー層を形成した。
次いで、その表面にTダイからポリエチレン接着剤とポ
リエチレンを二層一体で押出被覆し、ポリエチレン接着
剤層とポリエチレン層を積層した。その際、ポリエチレ
ン接着剤は無水マレイン酸で変性したエチレン−ブテン
1共重合体を、ポリエチレンには低密度ポリエチレンを
各々用いたが、Tダイのポリエチレン層を押出す開口部
を金属線で仕切って押出し、ポリエチレン被覆の表面に
図1の5の形状のスパイラル状の隆起部分をつくった。
スパイラル状の隆起部分の高さは0.3mm、幅は10mm
でピッチ間隔は108mm(外径の半分)とした。また、
ポリエチレン接着剤層の厚みは200μm、スパイラル
状の隆起部分を含むポリエチレン層の厚みは2.5mmと
した。このポリエチレン被覆鋼管の外面に、図4の製造
方法と製造装置で本発明の保護層を被覆した。すなわ
ち、表面にスパイラル状の隆起があるポリエチレン被覆
鋼管11またはポリエチレン被覆鋼管杭11を旋回走行
させながら、その表面にポリエステルの樹脂液をスプレ
ーノズル17により塗装した直後に、内側がガラス繊維
マット14で外側がポリエステル不織布15になるよう
に繰り出す二層シートをスパイラル状に巻き付ける方法
で保護層を被覆した。その際、保護層中のガラス繊維マ
ットとポリエステルの合計重量に対するガラス繊維の混
入量を20重量%、ポリエステル不織布を1回巻き(但
し、ラップの重なり部分15mmは2回巻き)としたが、
保護層の膜厚を変えて被覆した。
【0025】比較例として、表面が平滑なポリエチレン
被覆鋼管の表面に、表面を凹凸加工した加熱ロールを押
当て、特公平7−6595号公報や特開平6−1462
71号公報に示された図7の22の形状のエンボス加工
を施した。エンボス加工部の寸法は5mm角で、深さは
0.3mmとした。このポリエチレン被覆鋼管に外面に特
公平4−55852号公報に示された方法で、ポリエス
テルの樹脂液をノズルから噴射して含浸させたガラス繊
維マットと、同じ樹脂液を充填した槽を通過させて含浸
させたガスクロスを重ねて送り出し、ガラス繊維マット
が内側に、ガラス繊維マットが外側になるようにして該
被覆鋼管に巻き付け、特公平7−6595号公報や特開
平6−146271号公報に相当する従来の重防食被覆
鋼管を製造した。その際、保護層中のガラス繊維マット
とポリエステルの合計重量に対するガラス繊維の混入量
を20重量%、ガラスクロスを1回巻き(但し、ラップ
の重なり部分15mmは2回巻き)としたが、保護層の膜
厚を変えて被覆した。
【0026】これらの重防食被覆鋼管を切断加工し、A
STM G14に規定された落錘衝撃試験により被覆の
貫通エネルギーを測定した。保護層の膜厚と衝撃エネル
ギーの関係を図8に示す。図8から、本発明の重防食被
覆鋼管はポリエチレン被覆面にポリエステルまたはウレ
タンエラストマーの樹脂液がスプレーされ、直ちにその
面にポリエステル不織布やポリエステルクロスで裏打ち
されたガス繊維マットが強く圧着されるので、ガラス繊
維マット内へのポリエステルまたはウレタンエラストマ
ーの樹脂液の含浸が迅速に行われて一体化し、従来の重
防食被覆鋼管に比較して、衝撃エネルギーが飛躍的に向
上する。ちなみに、本発明の重防食被覆鋼管の保護層は
厚みが1mm以上であれば効果が発揮する。また、保護層
の厚みが2.5mmの場合、本発明の重防食被覆鋼管の保
護層の全長被覆は約30分で完了したが、従来の重防食
被覆鋼管のそれには約4時間30分の長い時間がかか
り、加えて、ポリエチレン被覆表面へのエンボス加工に
は約2時間の加工時間がかかった。すなわち、本発明の
保護層の被覆方法によれば、従来のそれに比較して、飛
躍的に被覆の効率が向上する。
【0027】〔実施例2〕実施例1の保護層の形成に用
いるポリエステルをウレタンエラストマーに変えて、本
発明の重防食被覆鋼管を製造した。これらの重防食被覆
鋼管を切断加工し、ASTM G14に規定された落錘
衝撃試験により被覆の貫通エネルギーを測定した。保護
層の膜厚と衝撃エネルギーの関係を図9に示す。図9か
ら、本発明の重防食被覆鋼管の保護層の形成にウレタン
エラストマーを用いても、ポリエステルを用いる場合と
同様に、大きな衝撃エネルギーが得られ良好である。
【0028】〔実施例3〕実施例1と実施例2の保護層
の形成に用いるガラス繊維の混入量を変えて、本発明の
重防食被覆鋼管を製造した。その際、保護層の膜厚は
2.5mmとした。これらの重防食被覆鋼管を切断加工
し、ASTM G14に規定された落錘衝撃試験により
被覆の貫通エネルギーを測定した。保護層のガラス繊維
の混入量と衝撃エネルギーの関係を図10に示す。図1
0から、本発明の重防食被覆鋼管の保護層の形成には、
保護層中のガラス繊維マットとポリエステルまたはウレ
タンエラストマーの合計重量に対するガラス繊維の混入
量が5〜50重量%であれば、大きな衝撃エネルギーが
得られ良好である。
【0029】〔実施例4〕実施例1と実施例2の保護層
の形成に用いるポリエステル不織布の巻き付け回数を変
えて、本発明の重防食被覆鋼管を製造した。その際、保
護層の膜厚は2.5mmとした。これらの重防食被覆鋼管
を切断加工し、ASTM G14に規定された落錘衝撃
試験により被覆の貫通エネルギーを測定した。保護層の
ポリエステル不織布の巻き付け回数と衝撃エネルギーの
関係を図11に示す。図11から、本発明の重防食被覆
鋼管の保護層の形成には、保護層中にポリエステル不織
布を1回以上巻き付けると大きな衝撃エネルギーが得ら
れ良好である。
【0030】〔実施例5〕実施例4のポリエステル不織
布をポリエステルクロスに変更し、その巻き付け回数を
変えて、本発明の重防食被覆鋼管を製造した。その際、
保護層の膜厚は2.5mmとした。これらの重防食被覆鋼
管を切断加工し、ASTM G14に規定された落錘衝
撃試験により被覆の貫通エネルギーを測定した。保護層
のポリエステル不織布の巻き付け回数と衝撃エネルギー
の関係を図12に示す。図12から、本発明の重防食被
覆鋼管の保護層の形成にポリエステル不織布の代わりに
ポリエステルクロスを用いても、保護層中にポリエステ
ルクロスを1回以上巻き付けると大きな衝撃エネルギー
が得られ良好である。
【0031】〔実施例6〕実施例1と実施例2のポリエ
チレン層表面のスパイラル状の隆起の高さを変化させ
て、本発明の重防食被覆鋼管を製造した。その際、保護
層の膜厚は2.5mmとした。これらの重防食被覆鋼管を
切断加工し、ASTM G14に規定された落錘衝撃試
験により被覆の貫通エネルギーを測定した。ポリエチレ
ン層表面のスパイラル状の隆起の高さと衝撃エネルギー
の関係を図13に示す。図13から、本発明の重防食被
覆鋼管のポリエチレン層表面のスパイラル状の隆起の高
さが高くなると衝撃エネルギーが大きくなり、少なくと
も該隆起高さが0.1mm以上あれば効果が発揮し良好で
ある。
【0032】〔実施例7〕実施例1と実施例2のポリエ
チレン層表面のスパイラル状の隆起のピッチ間隔を変化
させて、本発明の重防食被覆鋼管を製造した。その際、
保護層の膜厚は2.5mmとした。これらの重防食被覆鋼
管を切断加工し、ASTM G14に規定された落錘衝
撃試験により被覆の貫通エネルギーを測定した。ポリエ
チレン層表面のスパイラル状の隆起のピッチ間隔と衝撃
エネルギーの関係を図14に示す。図14から、本発明
の重防食被覆鋼管のポリエチレン層表面のスパイラル状
の隆起のピッチ間隔が54mm〜216mm(外径と同じ)
であれば、大きな衝撃エネルギーが得られ良好である。
この結果から、本発明のポリエチレン層表面のスパイラ
ル状の隆起のピッチ間隔は、外径以下の間隔であれば良
いと考えられる。
【0033】〔実施例8〕実施例1と実施例2の本発明
の重防食被覆鋼管で保護層の膜厚が2.5mmのものを製
造し、重防食被覆鋼管杭の直杭として、図5のように、
海底地盤の打設した。打設後、4m3 のバケットでJI
S A 5006に規定された割りぐり石1号相当の硬
石を中心とする砕石をつかみ取り、重防食鋼管杭の保護
被覆に合計120m3 投石し、図5の21のように捨石
施工した。捨石施工後、被覆表面を調査した結果、保護
層の表面に小さな疵が発生したが、ポリエチレン層の疵
付きは皆無で、その損傷が防止できた。
【0034】
【発明の効果】本発明の重防食被覆鋼管および重防食被
覆鋼管杭は、ガラス繊維マット、ポリエステル不織布ま
たはポリエステルクロスのいずれか一方と、ポリエステ
ルまたはウレタンエラストマーのいずれか一方からなる
強固に一体化した保護層を有し、かつ該保護層がポリエ
チレン層の表面のスパイラル状の隆起部分で固定される
ので、従来の重防食被覆鋼管や重防食被覆鋼管杭に比較
して、耐衝撃性が大幅に向上して砕石類の衝撃によるポ
リエチレン被覆の損傷が防止できる。しかも、本発明の
保護層の形成方法によれば、ポリエステルまたはウレタ
ンエラストマーのいずれか一方をポリエチレン層の表面
にスプレー塗装した直後に、その表面からポリエステル
不織布またはポリエステルクロスで裏打ちされたガラス
繊維マットが強く圧着されるので、ガラス繊維マット中
へのポリエステルまたはウレタンエラストマーの含浸が
迅速に進み、被覆の効率を飛躍的に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管
杭の一部断面を示す図面である。
【図2】本発明の重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管
杭の一部断面を示す図面である。
【図3】本発明の重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管
杭の一部断面を示す図面である。
【図4】本発明の重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管
杭の保護層の被覆方法と被覆装置を示す図面である。
【図5】海上大気部、飛沫帯部、干満帯部と海中部を防
食する場合の本発明の重防食被覆鋼管杭の直杭としての
利用の一例を示す図面である。
【図6】海上大気部、飛沫帯部、干満帯部と海中部を防
食する場合の本発明の重防食被覆鋼管杭の斜杭としての
利用の一例を示す図面である。
【図7】従来の重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭
の一部断面を示す図面である。
【図8】本発明の重防食被覆鋼管と従来の重防食被覆鋼
管の保護層の膜厚と衝撃エネルギーの関係を示す図であ
る。
【図9】本発明の重防食被覆鋼管の保護層の膜厚と衝撃
エネルギーの関係を、保護層の形成にポリエステルを使
用した場合とウレタンエラストマーを使用した場合の比
較を示す図である。
【図10】本発明の重防食被覆鋼管の保護層のガラス繊
維の混入量と衝撃エネルギーの関係を示す図である。
【図11】本発明の重防食被覆鋼管の保護層のポリエス
テル不織布の巻き付け回数と衝撃エネルギーの関係を示
す図である。
【図12】本発明の重防食被覆鋼管の保護層のポリエス
テルクロスの巻き付け回数と衝撃エネルギーの関係を示
す図である。
【図13】本発明の重防食被覆鋼管のポリエチレン層の
スパイラル状の隆起の高さと衝撃エネルギーの関係を示
す図である。
【図14】本発明の重防食被覆鋼管のポリエチレン層の
スパイラル状の隆起のピッチ間隔と衝撃エネルギーの関
係を示す図である。
【符号の説明】
1 下地処理した鋼管または鋼管杭 2 エポキシ系プライマー層 3 ポリエチレン接着剤層 4 ポリエチレン層 5 ポリエチレン層の表面のスパイラル状の隆起部分 6 ガラス繊維マット、ポリエステル不織布またはポリ
エステルクロスのいずれか一方と、ポリエステルまたは
ウレタンエラストマーのいずれか一方からなる本発明の
保護層 7 ガラス繊維マット、ポリエステル不織布またはポリ
エステルクロスのいずれか一方と、任意の色彩に着色さ
れたポリエステルまたはウレタンエラストマーのいずれ
か一方からなる本発明の保護層 8 7と同じ色彩に着色されたアクリル樹脂またはフッ
素樹脂からなる着色層 9 白色のアクリル樹脂層 10 7と同じ色彩に着色されたフッ素樹脂からなる着
色層 11 表面にスパイラル状の隆起があるポリエチレン被
覆鋼管またはポリエチレン被覆鋼管杭 12 表面にスパイラル状の隆起があるポリエチレン被
覆鋼管またはポリエチレン被覆鋼管杭の両管端の下部を
支えて回転させる2個1組の駆動ロール 13 12の駆動ロールを乗せて走行する回転走行台車 14 ガラス繊維マットのコイル 15 ポリエステル不織布またはポリエステルクロスの
コイル 16 上側にガラス繊維マットのコイルの芯に通して回
転する軸を有し、かつ下側にポリエステル不織布または
ポリエステルクロスのコイルの芯に通して回転する軸を
有して、両コイルからガラス繊維マットとポリエステル
不織布またはポリエステルクロスを重ねて11の被覆鋼
管の下面に繰り出す二層シートの繰り出し装置 17 ポリエステルまたはウレタンエラストマーを霧状
で塗布する塗装ノズル 18 本発明の重防食被覆鋼管杭 19 海面 20 海底面 21 捨石 22 従来の重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭の
ポリエチレン被覆のエンボス加工部分 23 従来の重防食被覆鋼管または重防食被覆鋼管杭の
保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 末内 康博 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 (72)発明者 佐藤 弘隆 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 (72)発明者 船津 真一 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 (72)発明者 岡田 弘 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地処理した鋼管または鋼管杭の外面
    に、エポキシ系プライマー層、ポリエチレン接着剤層、
    スパイラル状の隆起があるポリエチレン層と、ガラス繊
    維マット、ポリエステル不織布またはポリエステルクロ
    スのいずれか一方とポリエステルまたはウレタンエラス
    トマーのいずれか一方で構成された保護層が順次積層さ
    れたことを特徴とする重防食被覆鋼管および重防食被覆
    鋼管杭。
  2. 【請求項2】 保護層が着色されて、かつその外面に同
    じ色彩に着色されたアクリル樹脂またはフッ素樹脂の着
    色層が積層されたことを特徴とする請求項1記載の重防
    食被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭。
  3. 【請求項3】 保護層が着色されて、かつその外面に白
    色に着色されたアクリル樹脂層を介して保護層と同じ色
    彩に着色されたフッ素樹脂からなる着色層が積層された
    ことを特徴とする請求項1記載の重防食被覆鋼管および
    重防食被覆鋼管杭。
  4. 【請求項4】 表面にスパイラル状の隆起があるポリエ
    チレン被覆鋼管またはポリエチレン被覆鋼管杭を旋回走
    行させながら、その表面にポリエステルまたはウレタン
    エラストマーの樹脂液をスプレー塗装した直後に、内側
    がガラス繊維マットで外側がポリエステル不織布または
    ポリエステルクロスになるように繰り出す二層シートを
    スパイラル状に巻き付け内部に樹脂液を含浸させて重防
    食被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭の保護層を形成する
    ことを特徴とする重防食被覆鋼管および重防食被覆鋼管
    杭の製造方法。
  5. 【請求項5】 表面にスパイラル状の隆起があるポリエ
    チレン被覆鋼管またはポリエチレン被覆鋼管杭の両管端
    の下部を支えて該被覆鋼管を回転させる2個1組の駆動
    ロールを2組有して全体が管軸方向に走行する回転走行
    台車、該回転走行台車の側面に配置されて上側にガラス
    繊維マットのコイルの芯に通して回転する軸を有し、か
    つ下側にポリエステル不織布またはポリエステルクロス
    のコイルの芯に通して回転する軸を有して両コイルから
    ガラス繊維マットとポリエステルクロスを重ねてポリエ
    チレン被覆鋼管またはポリエチレン被覆鋼管杭の下面に
    繰り出す二層シートの繰り出し装置および、該二層シー
    トの繰り出し装置の横に配置され繰り出された二層シー
    トの直上の被覆鋼管面にポリエステルまたはウレタンエ
    ラストマーを霧状で塗布する塗装ノズルからなる重防食
    被覆鋼管および重防食被覆鋼管杭の保護層の被覆装置。
JP8042297A 1997-03-31 1997-03-31 重防食被覆を有する鋼管および鋼管杭とその製造方法 Pending JPH10272729A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8042297A JPH10272729A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 重防食被覆を有する鋼管および鋼管杭とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8042297A JPH10272729A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 重防食被覆を有する鋼管および鋼管杭とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10272729A true JPH10272729A (ja) 1998-10-13

Family

ID=13717860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8042297A Pending JPH10272729A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 重防食被覆を有する鋼管および鋼管杭とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10272729A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002273825A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Nippon Steel Corp 捨石に対する耐衝撃性に優れた重防食被覆鋼材
KR101502843B1 (ko) * 2014-08-04 2015-03-16 (주)드림이앤지 친환경 중방식 도료를 이용한 강재도장 시공공법
DE102015204926A1 (de) * 2015-03-18 2016-09-22 TDC TECHNICAL DUROPLASTIC CONSTRUCTIONS GmbH Umhüllung einer Mantelfläche eines Rohrs
CN108110168A (zh) * 2017-11-24 2018-06-01 山东联星能源集团有限公司 新颖的防腐储能箱
CN115029882A (zh) * 2022-05-17 2022-09-09 中铁三局集团有限公司 钢管防腐层施工工具

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002273825A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Nippon Steel Corp 捨石に対する耐衝撃性に優れた重防食被覆鋼材
KR101502843B1 (ko) * 2014-08-04 2015-03-16 (주)드림이앤지 친환경 중방식 도료를 이용한 강재도장 시공공법
DE102015204926A1 (de) * 2015-03-18 2016-09-22 TDC TECHNICAL DUROPLASTIC CONSTRUCTIONS GmbH Umhüllung einer Mantelfläche eines Rohrs
CN108110168A (zh) * 2017-11-24 2018-06-01 山东联星能源集团有限公司 新颖的防腐储能箱
CN115029882A (zh) * 2022-05-17 2022-09-09 中铁三局集团有限公司 钢管防腐层施工工具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109506044A (zh) 一种海底输油管道施工工艺
US4659255A (en) Marine structure of precoated corrosion resistant steel pipe piles
JPH10272729A (ja) 重防食被覆を有する鋼管および鋼管杭とその製造方法
JP3629118B2 (ja) 重防食被覆を有する鋼管とその製造方法ならびに製造装置
JP4614511B2 (ja) 高耐食性金属被覆鋼管の製造方法
JP2874820B2 (ja) 高強度重防食被覆鋼管杭
JP3314178B2 (ja) 重防食鋼管杭とその製造方法及びその使用方法
JPH10272726A (ja) 重防食被覆鋼管杭とその製造方法
JP7228835B2 (ja) 陸上構造物を支持するための鋼杭及び陸上構造物
JPH10272730A (ja) 重防食被覆鋼材とその製造方法
JPH10281388A (ja) 重防食被覆鋼管矢板とその施工方法
JP2000169975A (ja) 端部カバー付き高強度重防食被覆鋼材
JP2000015744A (ja) 重防食被覆を有する鋼製杭
JPH0240106Y2 (ja)
CN110130407B (zh) 一种海上钢结构基础新型防腐蚀方法
JP4068756B2 (ja) 海洋構造物用重防食被覆鋼矢板
JPH0324355Y2 (ja)
JPH0419072Y2 (ja)
JP4236781B2 (ja) ポリエチレン被覆防食鋼矢板護岸壁の防食方法
JPH073075B2 (ja) 港湾構造物の防食施工法及び防食パネル
JP2922021B2 (ja) 浮体式係船岸用支持杭
JPS59224719A (ja) 重防食被覆鋼矢板
JPS60258314A (ja) 防水シ−トの水中接合工法
GB2161721A (en) Precoated corrosion-resistant steel pipe piles for marine use, and structure thereof
JPS63176534A (ja) 重防蝕鋼矢板

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070313

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02