JPH10281388A - 重防食被覆鋼管矢板とその施工方法 - Google Patents

重防食被覆鋼管矢板とその施工方法

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JPH10281388A
JPH10281388A JP9218197A JP9218197A JPH10281388A JP H10281388 A JPH10281388 A JP H10281388A JP 9218197 A JP9218197 A JP 9218197A JP 9218197 A JP9218197 A JP 9218197A JP H10281388 A JPH10281388 A JP H10281388A
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sheet pile
pipe sheet
corrosion
heavy
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JP9218197A
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Hiroshi Okada
弘 岡田
Yoshihisa Kayazono
義久 仮屋園
Yoshihiro Miyajima
義洋 宮嶋
Hiroyuki Mimura
博幸 三村
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Nippon Steel Corp
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L58/00Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation
    • F16L58/02Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation by means of internal or external coatings

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重防食被覆鋼管矢板の継手嵌合部の防食が確
実かつ容易に行え、捨石施工時の砕石による防食被覆の
損傷が防止できる製品とその施工方法を提供する。 【解決手段】 継手部近傍の管軸方向にL字形ポケット
が装着され、L字形ポケットの表面とL字形ポケット間
の鋼管矢板の表面に防食被覆が施されるので、継手を嵌
合して打ち込んだあとL字形ポケットと継手嵌合部の隙
間にL字形の繊維強化プラスチックシートを装入してそ
の間隙および、継手嵌合部内部にモルタルを注入して防
食する。そして、防食被覆の表面にガラス繊維強化ポリ
エステルまたはガラス繊維強化ウレタンエラストマーの
保護層を積層する。 【効果】 本発明の重防食被覆鋼管矢板は、打ち込みし
たのちに継手嵌合部の内外面をモルタルで充填して固め
防食するので、継手の防食被覆に頼る従来の製品に比較
して、確実かつ容易に防食できる。そして、保護層の耐
衝撃性が優れるので、砕石類の衝撃による被覆の損傷が
防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は港湾や河川などで構
造物を建設する工法で使用する外面に防食被覆が施され
た鋼管矢板であって、打設後の嵌合した継手部分の防食
が容易で、捨石や船舶などによる衝撃に対する被覆の耐
衝撃性が優れた重防食被覆鋼管矢板およびその施工方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管矢板は鋼管杭に継手金物を取り付け
た部材であるために特に、複数の鋼管矢板の継手同士を
嵌合させて連結して地盤に打ち込み、円形、楕円形や長
方形などの任意の形状の井筒をつくり、地盤の地表面か
ら支持層までの合成の大きな土留壁体を形成したあと、
継手嵌合部にモルタルを充填し、さらに上部を剛性コン
クリートで剛結することによって基礎構造の一体化が図
れ、大型ケーソンに匹敵する剛性の増強が可能である。
しかも鋼管矢板は、大型ケーソンに比較して、施工が容
易で安全であり、鋼管杭と同じように機械化施工が行え
るので、広く普及している。港湾や河川で岸壁、桟橋な
どの構造物の基礎の建設に、鋼管矢板が使用されること
がある。そのため、腐食の激しい飛沫帯や干満帯などを
中心に防食が必要な部分に、鋼管矢板の表面をウレタン
エラストマーで被覆し防食したウレタンエラストマー被
覆鋼管矢板が実用される。
【0003】実用されるウレタンエラストマー被覆鋼管
矢板は、例えば「重防食鋼管杭・鋼管矢板製品仕様書」
(鋼管杭協会発行、昭和63年2月1日)によれば、鋼
管矢板の表面にプライマー層を介してウレタンエラスト
マー層を積層した防食被覆が施されている。例えば、鋼
管矢板の半周の表面が海側で残りの半周の背面が土砂側
の場合、海側の部分に防食被覆を施すが、継手の防食被
覆としては、鋼管矢板の左右の継手のうち、いずれか一
方がT型継手で、かつ他方がL型継手である場合は図1
4のように、T型継手2の表面と、L型継手3の外面の
海側部分に防食被覆5が施される。鋼管矢板の左右の継
手がパイプ型である場合には図15のように、両継手9
の外面の海側に防食被覆5が施される。また、鋼管矢板
の左右の継手のうち、いずれか一方がパイプ型で、かつ
他方がT型である場合には図16のように、T型継手の
表面とパイプ型継手の外面の海側に防食被覆5が施され
る。
【0004】波による洗掘が激しい環境では、ウレタン
エラストマー被覆鋼管矢板を打設したあとに、その回り
に砕石類を落下して洗掘を防止する捨石施工が施され
る。捨石施工に対しては、ウレタンエラストマー被覆鋼
材では被覆の耐衝撃性が小さすぎて被覆が損傷し、防食
性が低下する。そのため、例えば鋼管杭では、特開平6
−146271号公報で提案されているように、ウレタ
ンエラストマー層の表面にガラス繊維マットやガラスク
ロスで強化したポリエステルの保護層を被覆し、耐衝撃
性が向上した重防食被覆鋼管杭が使用される。この重防
食被覆鋼管杭は、比較的小さな砕石類の捨石施工に対し
ては防食層の貫通疵の発生を防止する効果がある。
【0005】特開平6−146271号公報の重防食被
覆鋼管杭のガラス繊維強化ポリエステルの保護層の被覆
方法としては、例えば特公平4−55852号公報に提
案されているように、ポリエステルの樹脂液をノズルか
ら噴射して含浸させたガラス繊維マットと、同じ樹脂液
を充填した槽を通過させて含浸させたガラスクロスとを
重ね送り出し、ガラス繊維マットが内側にガラスクロス
が外側になるようにしてウレタンエラストマー被覆鋼管
の外面に巻き付ける方法や、特開平2−266916号
公報に提案されているように、ガラス繊維マットとガラ
スクロスを重ね合わせて鋼管外面に巻き付ける直前に、
ガラス繊維マットとガラスクロスにポリエステルの樹脂
液をスプレー塗装する方法がある。これらの方法ならば
ガラス繊維強化ポリエステルの保護層を被覆することが
できる。
【0006】また、特に船舶の出入りに多い岸壁では、
船舶が岸壁にぶつかる衝撃で船舶や岸壁の損傷を防ぐた
めに、ゴム板やゴム製の防舷材などが取り付けられる場
合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】継手に図14、図15
や図16のような防食被覆を施した鋼管矢板では、「重
防食鋼管杭・鋼管矢板製品仕様書」に記載されているよ
うに、実際の嵌合・打込み施工の際には継手同士が強く
接触し、接触する部分の防食被覆が剥離する。その上、
継手があまりに複雑な形状なため、継手部分の図14、
図15や図16のような防食被覆5は、塗装しにくいの
が実情である。
【0008】最近は捨石施工の効率化のために、捨石に
使用される砕石の大型化や1回に落下する砕石の投入量
が増加する傾向にあり、特開平6−146271号公報
の重防食被覆鋼管杭でも砕石の衝撃に対する耐衝撃性が
不足する場合がある。さらに、特公平4−55852号
公報や特開平2−266916号公報に提案されている
ガラス繊維強化ポリエステルの保護層の被覆方法に関し
ても、ガラス繊維マットにポリエステルの樹脂液を含浸
させたあとで鋼管に被覆するこれらの方法では、ガラス
繊維マットにポリエステルの樹脂液を含浸させるのに時
間がかかりすぎ生産が効率的でないうえに、その含浸過
程ではガラス繊維の収束剤が溶解して型くずれし易いの
で被覆途中でガラス繊維マットの型くずれを防止しなが
ら被覆するとゆっくりとしか被覆できず作業性が悪い。
しかも、耐衝撃性を向上させるには保護層厚みを厚くす
るために何回も被覆しなければならず経済的でない。こ
のように、ガラス繊維強化ポリエステルの保護層を有す
る重防食被覆鋼管杭では、砕石類の衝撃に対する耐衝撃
性の一層向上と、生産効率の良い保護層の被覆方法の開
発が望まれていた。さらに、困ったことに鋼管杭につい
ては特開平6−146271号公報、特公平4−558
52号公報や特開平2−266916号公報の提案で保
護被覆の提案があるが、これらの方法ではガラス繊維マ
ットやガラスクロスなどをスパイラル状に巻き付け被覆
する方法であるために、爪などの嵌合部のついた鋼管矢
板では嵌合部が被覆の妨げになり、うまく被覆ができな
い。例え鋼管矢板の継手に保護層を何とか積層したとし
ても、嵌合の妨げになるなど課題が多い。
【0009】従来の重防食鋼管矢板にゴム板やゴム製の
防舷材などを取り付ける必要のある場合には、鋼管矢板
の防食被覆を剥離して本体にサポート治具などを溶接
し、そのあと剥離した防食被覆部分を補修する必要があ
るなど作業が煩雑になり過ぎる。
【0010】本発明は、従来の重防食鋼管矢板に比較し
て、打設後の嵌合した継手部分の防食が確実かつ容易
で、捨石や船舶などによる衝撃に対する被覆の耐衝撃性
が優れた重防食被覆鋼管矢板およびその施工方法を提供
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問
題点を解決すべく鋭意検討した。その結果、図1に示す
如く、鋼管矢板1の左右の継手2および3の近傍の管軸
方向に、両継手の上端から下に向かって、帯鋼板をL字
形に折り曲げ加工したポケット4を取り付け、該ポケッ
ト4の表面と該ポケット4の間に挟まれた鋼管矢板の表
面の一部または全部および該ポケットより上の鋼管矢板
の表面に防食被覆5を施した重防食被覆鋼管矢板を用
い、図3に示す如く、重防食被覆鋼管矢板の継手2と3
を嵌合させて打込み、図4に示す如く、隣合う該重防食
被覆鋼管矢板の2個のL字形ポケット4および継手の嵌
合部分6とで形成される隙間に、上部からL字形の強化
プラスチック板7を装入し、図5に示す如く、その内部
および継手の嵌合部分にモルタル8を充填することによ
って、継手部分の防食が確実かつ容易に行えること、該
重防食鋼管矢板の防食被覆として図8に示す如く、プラ
イマー層10とウレタンエラストマー層11の積層構造
からなる防食被覆を用いて、かつ該重防食鋼管矢板のポ
ケットの表面と該ポケット間に挟まれた鋼管矢板の表面
の一部または全部に施された該防食被覆の表面に、図1
1に示す如く、長さ4〜100mmに切断したガラスロー
ビングと任意の色彩に着色されたポリエステルまたはウ
レタンエラストマーのいずれか一方で構成されたガラス
繊維強化ポリエステルまたはガラス繊維強化ウレタンエ
ストマーからなる保護層15を吹きつけ塗装することに
よって捨石施工による防食被覆の損傷が容易に防止でき
ること、該重防食鋼管矢板のポケットの表面と該ポケッ
ト間に挟まれた鋼管矢板の表面の一部または全部に施さ
れた該防食被覆や保護層の表面に、ゴム板または防舷材
を取り付けることによって船舶の衝突による船舶や岸壁
の損傷が容易に防止できることを見出し本発明に至っ
た。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の鋼管矢板には炭素鋼やス
テンレス鋼でできた製品を使用するが、炭素鋼でできた
鋼管矢板の内面や外面にステンレス鋼やチタン、アルミ
ニウムなどの金属あるいはニッケル−クロム−モリブデ
ンなどの合金を積層したクラッド鋼管矢板、炭素鋼でで
きた鋼管矢板の内面や外面に亜鉛、アルミニウム、クロ
ムなどのめっき、亜鉛−鉄、亜鉛−ニッケル、亜鉛−ア
ルミニウムなどの合金めっきを施しためっき鋼管矢板な
ども使用できる。さらに、鋼管矢板をディーゼルハンマ
ー、ドロップハンマーやバイブロハンマーなどの杭打ち
機にセットし易いように杭管端の外面の少なくとも1箇
所以上にパッドを取り付けた鋼管矢板、管端外面に鋼製
リング状の補強バンドを溶接した鋼管矢板など杭打ち施
工に必要なアクセサリー類を取り付けたものおよび、鋼
管矢板の上部にコンクリートフーチングなどのコンクリ
ート構造を接続するために杭頭の管端外面に鋼製リング
を溶接した鋼管矢板、上部構造の建設を容易にするため
に予め鋼管矢板の杭頭の管端外面にブラケット類などを
取り付けたものなども使用できる。
【0013】ここで、本発明の最も重要な点は、鋼管矢
板の左右の継手近傍の管軸方向に、両継手の上端から下
に向かって、帯鋼板をL字形に折り曲げ加工したポケッ
トを取り付けることである。すなわち、図2に示す如
く、帯鋼板をL字形に折り曲げ加工したポケット4を鋼
管矢板1のT型継手2とL型継手3の近傍の管軸方向
に、両継手の上端から下に向かって取り付ける。図2
は、鋼管矢板の左右にT型継手とL型継手を有して、か
つ半周塗装する場合を示したものであるから、鋼管矢板
の表面側に2個のL字形ポケットを取り付けるが、全周
塗装の場合には鋼管矢板の背面側にも同じように2個の
L字形ポケットを取り付ける。継手の形状がパイプ型継
手の場合にも同じ要領でL字形ポケットを取り付ける。
【0014】該ポケットの表面と該ポケット間に挟まれ
た鋼管矢板の表面の一部または全部および、該ポケット
より上の鋼管矢板の表面の防食被覆が必要な部分には、
ブラスト処理などによって事前にスケールを除去する必
要がある。
【0015】本発明のブラスト処理した図2のL字型ポ
ケットを取り付けた鋼管矢板は被覆に先立ち、被覆する
表面を下地処理することが望ましい。下地処理として
は、例えばクロメート処理やりん酸塩処理などが利用で
きるが、砕石類の衝撃に対する耐衝撃性を向上させるに
は、クロメート処理が望ましい。クロメート処理として
は、一般市販のシリカ系クロメート処理剤やりん酸系ク
ロメート処理剤などが使用できるが、砕石類の衝撃に対
する耐衝撃性を向上させるにはクロメート処理剤を鋼管
矢板の表面に被膜の全クロム付着量が50〜600mg/m
2 の範囲になるように塗布し、かつ鋼材の表面が40〜
100℃の範囲に加熱して焼き付ける。クロメート処理
剤の塗布方法としては、ロールで塗布する方法、ブラシ
でしごいて塗布する方法や刷毛で塗布する方法などが使
用できる。
【0016】下地処理した鋼管矢板の表面には、プライ
マーを塗布して硬化させプライマー層を形成する。プラ
イマーとしては一般市販のウレタン系プライマーやエポ
キシ系プライマーなどが利用できるが、砕石類の衝撃に
対する耐衝撃性を向上させるにはプライマー層の厚みが
30〜200μmの範囲になるように塗布し、硬化させ
る。プライマーの塗布方法としては、スプレー塗装する
方法、ロールで塗布する方法、ブラシでしごいて塗布す
る方法や刷毛で塗布する方法などが使用できる。
【0017】プライマー層を被覆した鋼管矢板の表面に
は、ウレタンエラストマー層を積層する。ウレタンエラ
ストマーとしては、例えば一般市販のポリオールをイソ
シアネート系硬化剤で硬化させる2液硬化型ウレタンエ
ラストマーなどのポリウレタン樹脂塗料などで液状のも
のであれば利用できる。ウレタンエラストマー層の膜厚
は1〜10mmであれば良好な結果が得られる。ウレタン
エラストマーの被覆方法としてはスプレー塗装の他に、
へらやブラシなどでしごいて塗布する方法も利用でき
る。このようにして、本発明の重防食被覆鋼管矢板が製
造でき、その被覆構成は図8に示す通りのものとなる。
【0018】本発明の重防食被覆鋼管矢板を周囲の環境
と調和させるために、被覆を各種の色彩に着色する必要
がある場合には、図9に示す如く、ウレタンエラストマ
ー層11の表面に任意の色彩に着色したアクリル樹脂ま
たはフッ素樹脂からなる着色層12を積層することによ
って達成できる。この場合、着色層5の膜厚は10〜2
00μ程度あれば良い。また、保護層に長期間の耐候性
が必要な場合には図10に示す如く、ウレタンエラスト
マー層11の表面に、白色に調色されたアクリル樹脂層
13を介して任意の色彩に調色されたフッ素樹脂からな
る着色層14を積層する。この場合、白色のアクリル樹
脂層13および着色層14の膜厚は10〜200μ程度
あれば良好な結果が得られる。
【0019】本発明の重防食被覆鋼管矢板を打ち込んだ
あと、砕石類を落下させて捨石施工する場合には、該重
防食鋼管矢板のポケットの表面と該ポケット間に挟まれ
た鋼管矢板の表面の一部または全部に施された該防食被
覆の表面に、図11に示す如く、長さ4〜100mmに切
断したガラスロービングと任意の色彩に着色されたポリ
エステルまたはウレタンエラストマーのいずれか一方で
構成された混合物からなるガラス繊維強化ポリエステル
またはガラス繊維強化ウレタンエストマーを吹きつけ塗
装して保護層15する。ガラス繊維強化ポリエステルま
たはガラス繊維強化ウレタンエストマーのスプレー塗装
は、ガラスロービングを回転刃で連続的に長さ4〜10
0mmに切断して、ポリエステルまたはウレタンエラスト
マーの樹脂液をスプレー塗装するノズルの霧化流れに合
流させて行う。保護層の構成用件のうち、ガラスロービ
ングおよびポリエステルまたはウレタンエラストマーの
うちのいずれか一つが欠けると、砕石類の衝撃に対する
耐衝撃性が向上しない。そして、保護層中のガラスロー
ビングとポリエステルまたはウレタンエラストマーの合
計重量に対するガラス繊維の混入重量が5〜50重量%
であって、かつ保護層の膜厚が1mm以上あると砕石類の
衝撃に対する耐衝撃性が飛躍的に向上する。保護層の膜
厚の上限は、落下する砕石の重量と落下高さに応じて必
要な値で設定する。
【0020】ガラスロービングとしては、一般市販のも
のでガラス繊維の糸状になったものや該糸状の繊維の束
などであれば利用できるが、回転刃で切断したあとの繊
維の長さは4mm以上とする。ガラスロービングを4mm未
満で切断して塗装すると、砕石類の衝撃に対する耐衝撃
性が不足する。また、ガラスロービングの切断長さの上
限は、経済性の面から100mm程度と考えられる。ポリ
エステルとしては、一般市販の不飽和ポリエステル樹脂
やエポキシアクリレート樹脂とも呼ばれるビニールエス
テル樹脂などで液状のものが利用できる。また、ウレタ
ンエラストマーとしては、例えば一般市販のポリオール
をイソシアネート系硬化剤で硬化させる2液硬化型ウレ
タンエラストマーなどのポリウレタン樹脂塗料などで液
状のものであれば利用できる。
【0021】本発明の重防食被覆鋼管矢板を周囲の環境
と調和させるために、被覆を各種の色彩に着色する必要
がある場合には、図11に示す長さ4〜100mmに切断
したガラスロービングとポリエステルまたはウレタンエ
ラストマーのいずれか一方で構成された保護層15を着
色することによって達成できる。その方法としては、保
護層15の構成用件であるポリエステルまたはウレタン
エラストマーに予め有機や無機の顔料を配合して調色し
てスプレー塗装すれば良い。さらに外観の平滑性や光沢
を向上させるには、例えば図12に示す如く、任意の色
彩に着色された長さ4〜100mmに切断したガラスロー
ビングとポリエステルまたはウレタンエラストマーのい
ずれか一方で構成された保護層15の外面に、該保護層
15と同じ色彩に調色されたアクリル樹脂またはフッ素
樹脂からなる着色層16を積層する。この場合、着色層
16の膜厚は10〜200μ程度あれば良い。また着色
層に長期間の耐候性が必要な場合には図13に示す如
く、任意の色彩に着色された長さ4〜100mmに切断し
たガラスロービングとポリエステルまたはウレタンエラ
ストマーのいずれか一方で構成された保護層15の表面
に、白色に調色されたアクリル樹脂層17を介して該保
護層15と同じ色彩に調色されたフッ素樹脂からなる着
色層18を積層する。この場合、白色のアクリル樹脂層
17および保護層15と同じ色彩に調色されたフッ素樹
脂からなる着色層18の膜厚は10〜200μ程度あれ
ば良好な結果が得られる。
【0022】船舶の出入りが多い岸壁などで、船舶が岸
壁にぶつかる衝撃で船舶や岸壁の損傷を防ぐためにゴム
板やゴム製の防舷材などが取り付けられる場合には、重
防食鋼管矢板のL字形のポケットの表面と該ポケット間
に挟まれた鋼管矢板の表面の一部または全部に施された
防食被覆、着色層または保護層の表面に、ゴム板や防舷
材を取り付ける。取り付けの方法は、L字形のポケット
の表面の防食被覆、着色層または保護層の表面からドリ
ルなどで孔を開けてボルトや鋲で固定すれば良く、鋼管
矢板本体の防食被覆、着色層や保護層を剥離したり、補
修する必要もない。ゴム板や防舷材の取り付けは、重防
食被覆鋼管矢板の製造工程で行っても良いし、重防食被
覆鋼管矢板を打ち込んだあと現地で行っても良い。
【0023】本発明の重防食被覆鋼管矢板の施工方法
は、例えば図1に示す如く、鋼管矢板の左右にT型継手
2とL型継手3を有する場合には、まず通常の施工方法
で図3に示す如く、T型継手2とL型継手3を嵌合させ
て水底地盤に打ち込む。次に、図4に示す如く、隣合う
該重防食被覆鋼管矢板の2個のL字形ポケット4および
継手の嵌合部分6とで形成される隙間に、上部からL字
形の強化プラスチック板7を装入する。次いで、図5に
示す如く、その内部および継手の嵌合部分にモルタル8
を充填する。該モルタルの充填は鋼管矢板の継手の形状
で若干異なるが、図6は鋼管矢板の左右にパイプ型継手
9を有する場合で、図7は鋼管矢板の左右にパイプ型継
手9とT型継手2を有する場合を各々示している。本発
明の継手嵌合部の防食方法では、従来の継手嵌合部内部
だけのモルタル充填に比較して、L字形ポケット4とL
字形の強化プラスチック板7によって継手嵌合部の外側
からもモルタルが充填されて一体化するので、継手嵌合
部の剛性が増強されるとともに、従来の継手部分の防食
被覆のように打ち込み時の被覆の剥離も考える必要がな
く、確実に防食できる利点がある。
【0024】また、建設する構造物の景観調和のため
に、本発明の重防食被覆鋼管矢板の継手嵌合部にも着色
が必要な場合には、鋼管矢板の防食被覆の着色層、保護
層あるいは保護層の表面の着色層の色彩と、L字形の強
化プラスチック板7の色彩を合わせることによって容易
に達成できる。
【0025】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。図1は本発明の重防食被覆鋼管矢板の一例を示す図
面、図2は鋼管矢板の左右の継手近傍の管軸方向に、両
継手の上端から下に向かって、帯鋼板をL字形に折り曲
げ加工したポケットを取り付けた本発明の鋼管矢板の一
例を示す図面、図3は本発明の重防食被覆鋼管矢板の継
手を嵌合させて水底地盤に打ち込んだ状態の一例を示す
図面、図4は本発明の重防食被覆鋼管矢板の継手嵌合部
分とL字形のポケットの隙間部分にL字形の強化プラス
チック板を装入する状況の一例を示す図面、図5は本発
明のT型継手とL型継手を有する重防食鋼管矢板の継手
嵌合部分近傍のモルタルの充填状況を示す一部断面図、
図6は本発明のパイプ型継手を有する重防食被覆鋼管矢
板の継手嵌合部分近傍のモルタルの充填状況を示す一部
断面図、図7は本発明のパイプ型継手とT型継手を有す
る重防食被覆鋼管矢板の継手嵌合部分近傍のモルタルの
充填状況を示す一部断面図、図8は本発明の重防食被覆
鋼管矢板の被覆構成の一例を示す図面、図9は本発明の
重防食被覆鋼管矢板の被覆構成の一例を示す図面、図1
0は本発明の重防食被覆鋼管矢板の被覆構成の一例を示
す図面、図11は本発明の重防食被覆鋼管矢板の被覆構
成の一例を示す図面、図12は本発明の重防食被覆鋼管
矢板の被覆構成の一例を示す図面、図13は本発明の重
防食被覆鋼管矢板の被覆構成の一例を示す図面、図14
は従来のT型継手とL型継手を有する重防食鋼管矢板の
継手嵌合部分近傍の防食被覆の状況を示す一部断面図、
図15は従来のパイプ型継手を有する重防食被覆鋼管矢
板の継手嵌合部分近傍の防食被覆の状況を示す一部断面
図、図16は従来のパイプ型継手とT型継手を有する重
防食被覆鋼管矢板の継手嵌合部分近傍の防食被覆の状況
を示す一部断面図である。
【0026】〔実施例1〕図2に示す形状のT型継手と
L型継手を有する鋼管矢板(継手部分を除く本体の寸法
は外径200A×5500mm長さ×5.8mm厚み、L字
形ポケットは50mm幅×3000mm長さ×奥行き50mm
で、鋼管矢板の本体の上端から500mm長さの位置から
下に取り付け)で、L字形ポケットの上端から2500
mm下の部分までのL字形ポケットの表面および該L字形
ポケット間の鋼管矢板の表面と、L字形ポケットの上端
から250mm上までの鋼管矢板本体の円周部分を防食被
覆の範囲とした。まず、防食被覆の範囲の表面をグリッ
トブラスト処理してスケールを除去した。その表面に、
シリカ系クロメート処理剤を全クロム付着量が300mg
/m2 になるようにブラシでしごいて塗布し、40℃に加
熱して乾燥し下地処理した。次いで、その外面にウレタ
ン系プライマーを膜厚が30μmになるようにスプレー
塗装して硬化させ、プライマー層を形成した。次いで、
2液硬化型ウレタンエラストマーを膜厚が2.5mmにな
るようにスプレー塗装して、ウレタンエラストマー層を
積層し、図1の本発明のウレタンエラストマー被覆鋼管
矢板を製造した。このようにして製造した2本の本発明
の重防食被覆鋼管矢板を、図3のように継手を嵌合させ
て、防食被覆の長さ方向の半分が海面下になるように海
岸に打ち込んだ。次いで、図4のようにガラス繊維強化
ポリプロピレンのL字形シートを差し込み、図5のよう
に嵌合した継手の内部および、L字形ポケット、ガラス
繊維強化ポリプロピレンのL字形シートと継手嵌合部で
囲まれた間隙にモルタルを注入して固めた。そのまゝ3
年程、放置した後、継手嵌合部分の腐食状況を調査した
結果、腐食の発生は見られず良好であった。
【0027】比較例として、同じ鋼管矢板でL字形のポ
ケットを取り付けず防食被覆範囲は同じにして、図14
のように継手部分にもウレタンエラストマーの被覆を行
った従来の重防食被覆鋼管矢板を製造した。このように
して製造した2本の従来の重防食被覆鋼管矢板を、図1
4のように継手を嵌合させて、防食被覆の長さ方向の半
分が海面下になるように海岸に打ち込んだ。次いで、継
手嵌合部の内部に図14のようにしてモルタルを充填
し、そのまゝ3年程、放置した後、継手嵌合部分の腐食
状況を調査した結果、打設時の機材との接触などによる
継手部分の外面の防食被覆の貫通疵部で赤錆の発生が観
察された。
【0028】〔実施例2〕実施例1と同じ本発明の重防
食被覆鋼管矢板の製造工程で、ウレタンエラストマー層
が硬化する前に、L字形ポケットの表面および該L字形
ポケット間のウレタンエラストマー層の表面に、ポリエ
ステルの樹脂液をスプレー塗装するスプレーノズルの霧
化流れに、ガラスロービング回転刃で連続的に切断して
合流させ、吹き付け塗装する方法で保護層を被覆した。
その際、保護層中のガラスロービングとポリエステルの
合計重量に対するガラス繊維の混入量を5重量%、カッ
トしたガラスロービングの長さを20mmとしたが、保護
層の膜厚を1mm、2.5mm、5mmと10mmに変えて被覆
した。これらの重防食被覆鋼管矢板の継手を互いに嵌合
させて実施例1と同じように打設後、4m3 のバケット
でJIS A 5006に規定された割りぐり石1号相
当の硬石を中心とする砕石をつかみ取り、保護層面に合
計120m3 投石して捨石施工した。捨石施工後、被覆
表面を調査した結果、保護層の表面に小さな疵が発生し
たが、ウレタンエラストマー層の疵付きは皆無で、その
損傷が防止できた。本発明の重防食被覆鋼管矢板の保護
層の形成にポリエステルを使用する場合には、その膜厚
は1mm以上あれば、捨石施工時のウレタンエラストマー
層の損傷が防止できる。
【0029】〔実施例3〕実施例2の保護層の形成に用
いるポリエステルをウレタンエラストマーに変えて、本
発明の重防食被覆鋼管矢板を製造した。これらの重防食
被覆鋼管矢板を実施例1と同じように打設後、4m3
バケットでJIS A 5006に規定された割りぐり
石1号相当の硬石を中心とする砕石をつかみ取り、保護
層面に合計120m3 投石して捨石施工した。捨石施工
後、被覆表面を調査した結果、保護層の表面に小さな疵
が発生したが、ウレタンエラストマー層の疵付きは皆無
で、その損傷が防止できた。本発明の重防食被覆鋼管矢
板の保護層の形成にウレタンエラストマーを用いる場合
でも、その膜厚は1mm以上あれば、捨石施工時のウレタ
ンエラストマー層の損傷が防止できる。
【0030】〔実施例4〕実施例2の保護層の形成に用
いるガラス繊維の混入量を5重量%、20重量%と50
重量%に変えて、本発明の重防食被覆鋼管矢板を製造し
た。その際、保護層の膜厚は2.5mmとした。これらの
重防食被覆鋼管矢板を実施例2と同じように打設後、4
3 のバケットでJIS A 5006に規定された割
りぐり石1号相当の硬石を中心とする砕石をつかみ取
り、保護層面に合計120m3 投石して捨石施工した。
捨石施工後、被覆表面を調査した結果、保護層の表面に
小さな疵が発生したが、ウレタンエラストマー層の疵付
きは皆無で、その損傷が防止できた。本発明の重防食被
覆鋼管矢板の保護層の形成には、ガラス繊維の混入量を
5〜50重量%の範囲で加えれば、捨石施工時のウレタ
ンエラストマー層の損傷が防止できる。
【0031】〔実施例5〕実施例2の保護層の形成に用
いるガラスロービングのカット長さをを4mm、20mmと
100mmに変えて、本発明の重防食被覆鋼管矢板を製造
した。その際、保護層の膜厚は2.5mmとした。これら
の重防食被覆鋼管矢板を実施例2と同じように打設後、
4m3 のバケットでJIS A 5006に規定された
割りぐり石1号相当の硬石を中心とする砕石をつかみ取
り、保護層面に合計120m3 投石して捨石施工した。
捨石施工後、被覆表面を調査した結果、保護層の表面に
小さな疵が発生したが、ウレタンエラストマー層の疵付
きは皆無で、その損傷が防止できた。本発明の重防食被
覆鋼管矢板の保護層の形成には、ガラスロービングのカ
ット長さをを4〜100mmの範囲にすれば、捨石施工時
のウレタンエラストマー層の損傷が防止できる。
【0032】
【発明の効果】本発明の重防食被覆鋼管矢板は、継手近
傍の管軸方向のL字形ポケットが装着され、該L字形ポ
ケットの表面とポケット間に挟まれた鋼管矢板の表面に
防食被覆が施されるので、継手部を嵌合させて打ち込ん
だあと該L字形ポケットと継手嵌合部の隙間にL字形の
強化プラスチックシートを装入して、継手嵌合部との隙
間および継手嵌合部内部にモルタルを注入すれば、確実
かつ容易に継手の防食が行える。また、防食被覆の表面
にガラス繊維強化ポリエステルまたはガラス繊維強化ウ
レタンエラストマーの保護層を積層すれば、捨石施工に
対しても防食被覆の損傷を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重防食被覆鋼管矢板の一例を示す図面
である。
【図2】本発明の鋼管矢板の左右の継手近傍の管軸方向
に、両継手の上端から下に向かって、帯鋼板をL字形に
折り曲げ加工したポケットを取り付けた鋼管矢板の一例
を示す図面である。
【図3】本発明の重防食被覆鋼管矢板の継手を嵌合させ
て水底地盤に打ち込んだ状態の一例を示す図面である。
【図4】本発明の重防食被覆鋼管矢板の継手嵌合部分と
L字形のポケットの隙間部分にL字形の強化プラスチッ
ク板を装入する状況の一例を示す図面である。
【図5】本発明のT型継手とL型継手を有する重防食鋼
管矢板の継手嵌合部分近傍のモルタルの充填状況を示す
一部断面図である。
【図6】本発明のパイプ型継手を有する重防食被覆鋼管
矢板の継手嵌合部分近傍のモルタルの充填状況を示す一
部断面図である。
【図7】本発明のパイプ型継手とT型継手を有する重防
食被覆鋼管矢板の継手嵌合部分近傍のモルタルの充填状
況を示す一部断面図である。
【図8】本発明の重防食被覆鋼管矢板の被覆構成の一例
を示す図面である。
【図9】本発明の重防食被覆鋼管矢板の被覆構成の一例
を示す図面である。
【図10】本発明の重防食被覆鋼管矢板の被覆構成の一
例を示す図面である。
【図11】本発明の重防食被覆鋼管矢板の被覆構成の一
例を示す図面である。
【図12】本発明の重防食被覆鋼管矢板の被覆構成の一
例を示す図面である。
【図13】本発明の重防食被覆鋼管矢板の被覆構成の一
例を示す図面である。
【図14】従来のT型継手とL型継手を有する重防食鋼
管矢板の継手嵌合部分近傍の防食被覆の状況を示す一部
断面図である。
【図15】従来のパイプ型継手を有する重防食被覆鋼管
矢板の継手嵌合部分近傍の防食被覆の状況を示す一部断
面図である。
【図16】従来のパイプ型継手とT型継手を有する重防
食被覆鋼管矢板の継手嵌合部分近傍の防食被覆の状況を
示す一部断面図である。
【符号の説明】
1 鋼管矢板 2 T型継手 3 L型継手 4 L字形の帯鋼板のポケット 5 防食被覆 6 T型継手とL型継手の嵌合部分 7 L字形の強化プラスチックシート 8 モルタル 9 パイプ形継手 10 プライマー層 11 ウレタンエラストマー層 12 任意の色彩に着色されたアクリル樹脂またはフッ
素樹脂からなる着色層 13 白色のアクリル樹脂層 14 任意の色彩に着色されたフッ素樹脂からなる着色
層 15 任意の色彩に着色された、長さ4〜100mmに切
断したガラスロービングとポリエステルまたはウレタン
エラストマーのいずれか一方で構成された保護層 16 15と同じ色彩に着色されたアクリル樹脂または
フッ素樹脂からなる着色層 17 白色のアクリル樹脂層 18 15と同じ色彩に着色されたフッ素樹脂からなる
着色層
フロントページの続き (72)発明者 三村 博幸 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管矢板の左右の継手近傍の管軸方向
    に、両継手の上端から下に向かって、帯鋼板をL字形に
    折り曲げ加工したポケットを取り付け、該ポケットの表
    面と該ポケット間に挟まれた鋼管矢板の表面の一部また
    は全部および該ポケットより上の鋼管矢板の表面に防食
    被覆を有することを特徴とする重防食被覆鋼管矢板。
  2. 【請求項2】 鋼管矢板の左右の継手のうち、いずれか
    一方がT型で、かつ他方がL型であることを特徴とする
    請求項1記載の重防食被覆鋼管矢板。
  3. 【請求項3】 鋼管矢板の左右の継手がパイプ型である
    ことを特徴とする請求項1記載の重防食被覆鋼管矢板。
  4. 【請求項4】 鋼管矢板の左右の継手のうち、いずれか
    一方がパイプ型で、かつ他方がT型であることを特徴と
    する請求項1記載の重防食被覆鋼管矢板。
  5. 【請求項5】 重防食鋼管矢板の防食被覆が、プライマ
    ー層とウレタンエラストマー層であることを特徴とする
    請求項1、2、3または4記載の重防食鋼管矢板。
  6. 【請求項6】 重防食鋼管矢板のポケットの表面と該ポ
    ケット間に挟まれた鋼管矢板の表面の一部または全部に
    施された防食被覆の表面に、任意の色彩に着色されたア
    クリル樹脂またはフッ素樹脂の着色層が積層されたこと
    を特徴とする請求項5記載の重防食被覆鋼管矢板。
  7. 【請求項7】 重防食鋼管矢板のポケットの表面と該ポ
    ケット間に挟まれた鋼管矢板の表面の一部または全部に
    施された防食被覆の表面に、白色に着色されたアクリル
    樹脂層を介して任意の色彩に着色されたフッ素樹脂から
    なる着色層が積層されたことを特徴とする請求項5記載
    の重防食被覆鋼管矢板。
  8. 【請求項8】 重防食鋼管矢板のポケットの表面と該ポ
    ケット間に挟まれた鋼管矢板の表面の一部または全部に
    施された防食被覆の表面に、長さ4〜100mmに切断し
    たガラスロービングと任意の色彩に着色されたポリエス
    テルまたはウレタンエラストマーのいずれか一方で構成
    された保護層が積層されたことを特徴とする請求項5記
    載の重防食被覆鋼管矢板。
  9. 【請求項9】 重防食鋼管矢板の保護層の表面に、該保
    護層と同じ色彩に着色されたアクリル樹脂またはフッ素
    樹脂からなる着色層が積層されたことを特徴とする請求
    項8記載の重防食被覆鋼管矢板。
  10. 【請求項10】 重防食鋼管矢板の保護層の表面に、白
    色に着色されたアクリル樹脂層を介して該保護層と同じ
    色彩に着色されたフッ素樹脂からなる着色層が積層され
    たことを特徴とする請求項8記載の重防食被覆鋼管矢
    板。
  11. 【請求項11】 重防食鋼管矢板のポケットの表面と該
    ポケット間に挟まれた鋼管矢板の表面の一部または全部
    に施された防食被覆、着色層または保護層の表面に、ゴ
    ム板またはゴム製の防舷材を取り付けたことを特徴とす
    る請求項5、6、7、8、9または10記載の重防食被
    覆鋼管矢板。
  12. 【請求項12】 海底や河川底などの水底地盤に請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11
    記載の重防食被覆鋼管矢板の継手同士を嵌合させて打込
    み、隣合う該重防食被覆鋼管矢板の2個のL字形ポケッ
    トおよび嵌合した継手とで形成される隙間に、上部から
    L字形の強化プラスチック板を装入し、その内部および
    継手の嵌合部分にモルタルを充填することを特徴とする
    重防食鋼管矢板の施工方法。
JP9218197A 1997-04-10 1997-04-10 重防食被覆鋼管矢板とその施工方法 Withdrawn JPH10281388A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014029108A (ja) * 2012-07-03 2014-02-13 Toyohashi Univ Of Technology 鋼材の補修構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014029108A (ja) * 2012-07-03 2014-02-13 Toyohashi Univ Of Technology 鋼材の補修構造

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