JP2560473B2 - 帯電防止用床材 - Google Patents
帯電防止用床材Info
- Publication number
- JP2560473B2 JP2560473B2 JP1119270A JP11927089A JP2560473B2 JP 2560473 B2 JP2560473 B2 JP 2560473B2 JP 1119270 A JP1119270 A JP 1119270A JP 11927089 A JP11927089 A JP 11927089A JP 2560473 B2 JP2560473 B2 JP 2560473B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- parts
- antistatic
- amount
- floor material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Floor Finish (AREA)
- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、帯電防止性を有すると同時に難燃性を併せ
有し、万が一火災が発生しても有毒ガスを発生するおそ
れのない新規な帯電防止用床材に関するものである。
有し、万が一火災が発生しても有毒ガスを発生するおそ
れのない新規な帯電防止用床材に関するものである。
[従来の技術] 半導体や電子機器工場などのクリーンルームでは埃の
吸着を極度に嫌うものであり、またOAルームなどにおい
ても静電気によるコンピューターの誤動作や回路破壊と
いった問題があり、床材に帯電防止機能を持たせて上記
静電気に起因する事故を未然に防止する技術が実用化さ
れている。
吸着を極度に嫌うものであり、またOAルームなどにおい
ても静電気によるコンピューターの誤動作や回路破壊と
いった問題があり、床材に帯電防止機能を持たせて上記
静電気に起因する事故を未然に防止する技術が実用化さ
れている。
このような帯電防止用床材は、基本的には床材に導電
性を持たせ、発生した静電気を接地して逃がし得る構成
とするものであるが、床材の設置される上記室内は多数
の作業者が出入りしている場所でもあり、万一の火災発
生の場合には相応の難燃性を有していることも必要条件
としてあげられる。
性を持たせ、発生した静電気を接地して逃がし得る構成
とするものであるが、床材の設置される上記室内は多数
の作業者が出入りしている場所でもあり、万一の火災発
生の場合には相応の難燃性を有していることも必要条件
としてあげられる。
このため、従来の帯電防止用床材は、高分子樹脂に金
属微粒子や金属酸化物、界面活性剤等を混和して導電性
を付与する一方、難燃性を付与するために、ハロゲン系
高分子樹脂に難燃助剤としての酸化アンチモンを添加し
たもの、あるいは非ハロゲン系高分子樹脂にハロゲン系
難燃剤(例えば塩素系や臭素系)を添加したものが一般
に使用されてきた。
属微粒子や金属酸化物、界面活性剤等を混和して導電性
を付与する一方、難燃性を付与するために、ハロゲン系
高分子樹脂に難燃助剤としての酸化アンチモンを添加し
たもの、あるいは非ハロゲン系高分子樹脂にハロゲン系
難燃剤(例えば塩素系や臭素系)を添加したものが一般
に使用されてきた。
[発明が解決しようとする課題] 上記導電性付与剤としての金属酸化物や金属微粒子、
さらには難燃剤としての無機含水化合物は、一般に高分
子樹脂中へ分散させる場合の親和性が悪く、特にそのよ
うな組成物を床材として使用した場合、耐摩耗性に劣る
という問題点がある。高分子樹脂中に混和される場合に
分散性の良好な導電性付与剤として、カーボンブラック
がよく知られているが、材料の性質上得られる色調が黒
色化することは避けられず、美感や人間工学上での心理
面から用途が制限されることになる。一方、高分子樹脂
そのものを難燃化する方法としてハロゲン系高分子樹脂
そのものを使用する方法もあるが、この場合、燃焼時に
多量の有毒ガスが放出され、作業者にとって有害である
ばかりでなく、2次災害の危険性すら考えられる。
さらには難燃剤としての無機含水化合物は、一般に高分
子樹脂中へ分散させる場合の親和性が悪く、特にそのよ
うな組成物を床材として使用した場合、耐摩耗性に劣る
という問題点がある。高分子樹脂中に混和される場合に
分散性の良好な導電性付与剤として、カーボンブラック
がよく知られているが、材料の性質上得られる色調が黒
色化することは避けられず、美感や人間工学上での心理
面から用途が制限されることになる。一方、高分子樹脂
そのものを難燃化する方法としてハロゲン系高分子樹脂
そのものを使用する方法もあるが、この場合、燃焼時に
多量の有毒ガスが放出され、作業者にとって有害である
ばかりでなく、2次災害の危険性すら考えられる。
こうしてみると、作業環境を明るくできるような色彩
に着色することができ、有毒ガスを発生するおそれがな
い上、耐摩耗性の上からみても満足し得るような帯電防
止用床材は未だ見出されていないのが実情である。
に着色することができ、有毒ガスを発生するおそれがな
い上、耐摩耗性の上からみても満足し得るような帯電防
止用床材は未だ見出されていないのが実情である。
本発明の目的は、上記したような従来技術の問題点を
解消し、好みの色に着色することが可能であり、有毒ガ
スを発生するおそれもなく、耐摩耗性の点においても良
好な、あらゆる面からみて好ましい諸物質を具有する帯
電防止用床材を提供しようとするものである。
解消し、好みの色に着色することが可能であり、有毒ガ
スを発生するおそれもなく、耐摩耗性の点においても良
好な、あらゆる面からみて好ましい諸物質を具有する帯
電防止用床材を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の帯電防止用床材は、エチレン−酢酸ビニル共
重合体100重量部に対し、導電性金属酸化物を50〜300重
量部、無機含水化合物を20〜300重量部及びエチレン−
エチルアクリレート共重合体を5〜100重量部含有する
組成物をシート成形してなるものである。
重合体100重量部に対し、導電性金属酸化物を50〜300重
量部、無機含水化合物を20〜300重量部及びエチレン−
エチルアクリレート共重合体を5〜100重量部含有する
組成物をシート成形してなるものである。
ここにいう導電性付与剤となる金属酸化物としては、
導電性酸化亜鉛、酸化錫等を挙げることができる。そし
て、これらの配合量は50〜300重量部とすることが好ま
しい。50重量部未満では、十分な導電性が得られず、30
0重量部を越えると物理特性や成形加工性などが低下す
るため好ましくない。
導電性酸化亜鉛、酸化錫等を挙げることができる。そし
て、これらの配合量は50〜300重量部とすることが好ま
しい。50重量部未満では、十分な導電性が得られず、30
0重量部を越えると物理特性や成形加工性などが低下す
るため好ましくない。
一方、添加する無機含水化合物としては、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ほ
う酸亜鉛、ほう砂、炭酸カルシウム、酸化アンチモン等
を挙げることができる。これらは火災の際に結晶水を放
出する際の吸熱作用を難燃性に利用するものであり、そ
の配合量は20〜300重量部が好ましい。20重量部未満で
は、十分な難燃効果が得られず、300重量部を越える
と、物理特性や成形加工法が低下するため好ましくな
い。
ミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ほ
う酸亜鉛、ほう砂、炭酸カルシウム、酸化アンチモン等
を挙げることができる。これらは火災の際に結晶水を放
出する際の吸熱作用を難燃性に利用するものであり、そ
の配合量は20〜300重量部が好ましい。20重量部未満で
は、十分な難燃効果が得られず、300重量部を越える
と、物理特性や成形加工法が低下するため好ましくな
い。
本発明において母材となる樹脂は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)であるが、EVA単独での使用は十分
な耐摩耗性が得られないため、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体(EEA)を併用する必要がある。EEAはEV
A100重量部に対し5〜100重量部配合する必要があり、
5重量部未満では十分な耐摩耗性改良の効果がみられ
ず、100重量部を越えると成形加工性が低下する。
ニル共重合体(EVA)であるが、EVA単独での使用は十分
な耐摩耗性が得られないため、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体(EEA)を併用する必要がある。EEAはEV
A100重量部に対し5〜100重量部配合する必要があり、
5重量部未満では十分な耐摩耗性改良の効果がみられ
ず、100重量部を越えると成形加工性が低下する。
[実施例] 以下に、本発明について実施例を参照し説明する。
第1および2表における実施例および比較例に示す組
成よりなるシートを作成し、それぞれの表の下欄に示す
諸特性についての評価試験を行なった。
成よりなるシートを作成し、それぞれの表の下欄に示す
諸特性についての評価試験を行なった。
各表中の成分を6インチテストロールによって混練
し、150℃×5minプレス成形することにより150mm×200m
m×2mmのシートを得た。
し、150℃×5minプレス成形することにより150mm×200m
m×2mmのシートを得た。
摩耗性については、テーバー摩耗試験機により測定
し、摩耗輪H−22、荷重片腕750gとし、1,000回転後の
シートの減厚を測定した。
し、摩耗輪H−22、荷重片腕750gとし、1,000回転後の
シートの減厚を測定した。
自己消火性はJISK6745による燃焼試験結果によるもの
であり、自己消火したものについては○印を延焼性を示
したものについては×印を付した。
であり、自己消火したものについては○印を延焼性を示
したものについては×印を付した。
また、ハロゲンガス発生試験は、燃焼ガスを2N−水酸
化ナトリウム水溶液で捕集し、硝酸銀溶液を加えてAgcl
の生成による白濁の有無により検出した。
化ナトリウム水溶液で捕集し、硝酸銀溶液を加えてAgcl
の生成による白濁の有無により検出した。
第1および2表に示す評価結果から、つぎのことがい
える。
える。
(1) EEAの添加量が本発明に規定する5重量部より
少ない比較例1〜4ではいずれも摩耗減厚が0.2mm以上
であり、耐摩耗性に劣ることがわかる。
少ない比較例1〜4ではいずれも摩耗減厚が0.2mm以上
であり、耐摩耗性に劣ることがわかる。
(2) 難燃剤(水酸化アルミニウム)の添加量が本発
明の規定する20重量部以下である比較例1および2は自
己消火しない。
明の規定する20重量部以下である比較例1および2は自
己消火しない。
(3) 帯電防止剤(導電性亜鉛華)の添加量が本発明
の規定する50重量部以下である比較例1〜4は、体積抵
抗率が1012Ω−cm以上であり、絶縁体としての性質が強
く帯電した電気を接地させるには不十分であることがわ
かる。
の規定する50重量部以下である比較例1〜4は、体積抵
抗率が1012Ω−cm以上であり、絶縁体としての性質が強
く帯電した電気を接地させるには不十分であることがわ
かる。
(4) 高分子樹脂として塩素化ポリエチレンを使用し
た比較例7〜9では燃焼時に有毒なハロゲンガスを多量
に発生することがわかる。
た比較例7〜9では燃焼時に有毒なハロゲンガスを多量
に発生することがわかる。
(5) 難燃剤、帯電防止剤の添加量が本発明が規定す
る300重量部以上添加されてい比較例5および6では摩
耗減厚が0.20mm以上と非常に大きく、必要以上に多量に
添加しても好ましい結果が得られないことがわかる。
る300重量部以上添加されてい比較例5および6では摩
耗減厚が0.20mm以上と非常に大きく、必要以上に多量に
添加しても好ましい結果が得られないことがわかる。
(6) 以上に示したそれぞれの比較例に対し、EEA、
難燃剤、帯電防止剤等の添加量が本発明の規定範囲内で
ある実施例1〜6は、いずれも摩耗減厚は0.20mm以下、
体積抵抗率は109Ω−cm以下である上、すべて良好な自
己消火性を示し、帯電防止用床材として好ましい性質を
示すことがよくわかる。
難燃剤、帯電防止剤等の添加量が本発明の規定範囲内で
ある実施例1〜6は、いずれも摩耗減厚は0.20mm以下、
体積抵抗率は109Ω−cm以下である上、すべて良好な自
己消火性を示し、帯電防止用床材として好ましい性質を
示すことがよくわかる。
[発明の効果] 以上の通り、本発明によれば、帯電防止用床材として
十分に機能し、しかも耐摩耗性に優れているばかりでな
く、万が一の火災発生時においても有毒ガスの発生がな
く作業環境における人間工学上安定した心理状態を実現
し得るような着色をも自由に行ない得るなど、その産業
上に及ぼす効用は非常に大きなものがある。
十分に機能し、しかも耐摩耗性に優れているばかりでな
く、万が一の火災発生時においても有毒ガスの発生がな
く作業環境における人間工学上安定した心理状態を実現
し得るような着色をも自由に行ない得るなど、その産業
上に及ぼす効用は非常に大きなものがある。
フロントページの続き (72)発明者 大窪 裕寿 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社電線研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−195140(JP,A) 特開 昭61−296045(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部
に対し、導電性金属酸化物を50〜300重量部、無機含水
化合物を20〜300重量部及びエチレン−エチルアクリレ
ート共重合体を5〜100重量部含有する組成物をシート
成形してなる帯電防止用床材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1119270A JP2560473B2 (ja) | 1989-05-12 | 1989-05-12 | 帯電防止用床材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1119270A JP2560473B2 (ja) | 1989-05-12 | 1989-05-12 | 帯電防止用床材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02298535A JPH02298535A (ja) | 1990-12-10 |
JP2560473B2 true JP2560473B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=14757203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1119270A Expired - Fee Related JP2560473B2 (ja) | 1989-05-12 | 1989-05-12 | 帯電防止用床材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560473B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160047203A (ko) * | 2014-10-22 | 2016-05-02 | 현대자동차주식회사 | 노브 어셈블리 및 이를 포함하는 차량용 제어장치 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2509892B2 (ja) * | 1991-07-03 | 1996-06-26 | ロンシール工業株式会社 | 床 材 |
US6004889A (en) * | 1998-04-28 | 1999-12-21 | Kabushiki Kaisya Nippankenkyusyo | Composition for antistatic finish |
KR20000072510A (ko) * | 2000-09-07 | 2000-12-05 | 성재갑 | 금 또는 은을 사용한 적층 바닥재 및 그 제조방법 |
CN102617090A (zh) * | 2012-03-29 | 2012-08-01 | 江苏田娘农业科技有限公司 | 一种专用于防静电地板的填充料 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61195140A (ja) * | 1985-02-26 | 1986-08-29 | Kishimoto Akira | 金属繊維充填オレフイン系樹脂組成物 |
JPS61296045A (ja) * | 1985-06-25 | 1986-12-26 | Nippon Petrochem Co Ltd | 難燃性オレフイン重合体組成物 |
-
1989
- 1989-05-12 JP JP1119270A patent/JP2560473B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160047203A (ko) * | 2014-10-22 | 2016-05-02 | 현대자동차주식회사 | 노브 어셈블리 및 이를 포함하는 차량용 제어장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02298535A (ja) | 1990-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2560473B2 (ja) | 帯電防止用床材 | |
JP2001160316A (ja) | ノンハロゲン難燃電線 | |
JPS62133189A (ja) | ゴム製床カバ−材 | |
US4407992A (en) | Flame retardant compositions based on alkylene-alkyl acrylate copolymers | |
JP2000204213A (ja) | Pvc系テ―プ | |
JP2000191844A (ja) | ノンハロゲン難燃性樹脂組成物 | |
JPH02301434A (ja) | 難燃性床材 | |
JP2991696B1 (ja) | ノンハロゲン難燃性樹脂組成物およびこれを用いた難燃性電線・ケーブル | |
JP2639821B2 (ja) | 難燃繊維布の製造方法及び難燃繊維布 | |
JPH0873649A (ja) | 難燃性熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2006028305A (ja) | 難燃性樹脂塗料組成物及び該樹脂塗料組成物の製造方法 | |
JPH0134524B2 (ja) | ||
JP2833706B2 (ja) | 焼結性樹脂組成物 | |
JPH06234889A (ja) | 耐摩耗性組成物及びそれを用いた電線 | |
US3846372A (en) | Smoke retardant vinyl chloride polymer compositions | |
JPH02122928A (ja) | 帯電防止床材 | |
JP2005239795A (ja) | 環境対応型塩素含有樹脂配合物 | |
EP0035278B1 (en) | Compositions of alkylene-alkyl acrylate copolymers having improved flame retardant properties | |
CN101724412A (zh) | 硅锌阻燃剂 | |
JP2527103B2 (ja) | 難燃性電気絶縁組成物 | |
JPS6187747A (ja) | 塩化ビニル樹脂組成物 | |
JPS62156174A (ja) | 防火塗料並びにこれを被覆した電線・ケ−ブル | |
JPH028583A (ja) | 軟質ホース | |
JPH01292177A (ja) | 難燃繊維布 | |
JPH01299389A (ja) | 軟質ホース |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |