JP2560444B2 - 配電機器制御監視装置 - Google Patents

配電機器制御監視装置

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JP2560444B2 JP63224210A JP22421088A JP2560444B2 JP 2560444 B2 JP2560444 B2 JP 2560444B2 JP 63224210 A JP63224210 A JP 63224210A JP 22421088 A JP22421088 A JP 22421088A JP 2560444 B2 JP2560444 B2 JP 2560444B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器などの保
護機器をはじめON/OFF制御する電磁開閉器・リモコン制
御機器や、あるいはトランスジューサ・電力量計の如き
計装機器など広範囲にわたる各種配電機器の個々の監視
制御情報をネットワークした配電機器監視制御システム
を容易に構成し得る配電機器制御監視装置に関するもの
である。
〔従来の技術〕
この種の制御装置を用いたシステムは、一般に第18図
に示すようにマイクロコンピュータを内蔵した中央制御
監視装置(親器)1と多数の負荷を制御、保護、監視す
る為の配電機器7を直接接点出力、入力により制御,監
視する端末制御監視装置(端末器)3とを信号を伝送す
る為の信号伝送線2で接続し、各端末器3は親器1から
伝送される制御信号を出力し、又、端末器3への入力信
号を親器1へ返送する機能を有するように構成されるの
が一般的である。
第19図は、例えば特公昭59−29998号公報第1図に示
された専用線多重伝送を応用した配電系統の負荷制御装
置の例である。
図において、1は中央制御監視装置(親器)2は親器
1からの制御信号を伝送する為の信号伝送線、3は親器
1からの制御信号を受信して動作する端末器、4は制御
される負荷であって、5は商用電源、6は商用電源5よ
りの電力を各負荷4に供給する電源線、7は上記端末器
3の制御出力により負荷4への電力供給をON−OFFし、
負荷4の動作を制御する制御接点である。
上記装置におけるこの種の制御は、専用線多重伝送を
応用した装置などに一般に行われている方式であって伝
送線2を介して、親器1から、第20図(a)のような伝
送信号を端末器3に伝送している。第20図(a)におい
てP1は伝送の開始を示す開始パルス、P2は端末器3のア
ドレスを示す端末器アドレスパルス、P3は端末器3のへ
の制御信号を示す制御パルスである。
端末器3において、自己の端末器アドレスと上記の端
末器アドレスパルスP2を比較し、両者が一致した時に第
20図(b)のようなアドレス一致信号を生じると共に、
第20図(c)のようなラッチ出力を出して制御接点7を
負荷4に通電するように動作するものである。
上記の制御手順は、親器1が監視を行うことを目的と
する場合は、端末器3に入力される接点信号の状態を収
集する機能も実現出来ることは容易に考えられる。
次に、もう少し具体的に、この種の制御監視装置を遠
隔操作可能にした電気操作装置付漏電遮断器の制御監視
に適用した場合を考える。第21図はその一例を示すもの
である。同図において、1は親器である中央制御監視装
置、2は親器1から制御監視信号を伝送する為の信号伝
送線、3は親器1よりの制御監視信号を受けて動作する
端末器、4は制御される負荷、5は主回路電源、6は主
回路電源5より負荷4に電力を供給する為の配電線、7
は主回路電源5と負荷4の間に接続された漏電遮断器で
あって、7aは電源端子、7bは開閉装置、7cは負荷端子、
7dは過電流引外し装置、7eはZCT、7fは漏電引外し装置
である。30は他の端末器であって、30−1,30−2及び30
−3は端末器30の制御出力に応動して表示するLED、
(例えば、ON/OFF表示、過電流・短絡トリップ表示及び
漏電トリップ表示など)、30−4及び30−5はON及びOF
F操作を行う為のスイッチであり端末器30の監視入力と
して入力操作するものである。
8は漏電遮断器7の開閉装置7bを外部から開閉するよ
う係合している電気操作装置、9は開閉装置7bの動作に
係合して動作する補助接点、10は過電流引外し装置7dの
動作に基づき出力する警報接点、11は漏電引外し装置7f
の動作に基づき出力する漏電警報接点である。
また上記電気操作装置8は第23図に示すように構成さ
れて漏電遮断器や配線用遮断器を外部から操作スイッチ
により操作するもので、一般に漏電遮断器や配線用遮断
器の操作とってを外部より駆動するよう構成される。同
図において、8a及び8cはサージ吸収用バリスタを含むダ
イオードブリッジ回路、8bは直流で操作されるON用操作
コイル、8dは直流で操作されるOFF用操作コイル、8eは
アース端子を含む操作用接続端子である。12は外部より
ON操作する為のON操作スイッチ、13は外部よりOFF操作
する為のOFF操作用スイッチ、14は電気操作装置を駆動
する為の操作用電源である。
次に、第21図に基づいて従来の方式により、当該漏電
遮断器7のON−OFF制御、状態監視を端末器30より行お
うとする場合について動作を説明する。まず、親器1が
ポーリングなどの手段により端末器30の監視入力からデ
ータを読み込み、ONボタン入力30−4が押されたかどう
かをチェックする。押されなければそのまま何も実行せ
ず他のプログラムの実行に移行する。
さて、ここでONボタン30−4が押されている場合を考
える。親器1は端末器30よりの監視データの応答により
ONボタン30−4が押されていると認識すると、次に端末
器3を介して漏電遮断器7をONに制御すべくプログラム
を実行する。ここで、親器1が当該漏電遮断器7をON操
作する場合を、もう少し詳しく第22図の制御手順流れ図
に従って説明する。
まず、親器1は端末器3に対し、例えば制御出力接点
3−1を第23図のON操作用スイッチ(12)として、これ
を閉じるべく「ON信号出力」の制御指令を送信する。こ
れを受信した端末器3は、その指令をそのまま「ON駆動
出力」として出力し、第21図の制御出力接点3−1を閉
じるよう動作し、動作完了後、その旨親器1に応答す
る。次に、親器1は端末機3の「ON駆動出力」により漏
電遮断器7が正常に動作したかどうかを知る為に、端末
器3に対し漏電遮断器7の監視データを読み込むべく
「監視データ読み込み」の監視指令を送信する。これを
受信した端末器3は、第21図3−3,3−4,3−5に示すA
L,EAL,AXの接点入力監視データを読み込み、親器1に応
答する。
次に親器1は、上記監視データに基づき漏電遮断器7
が正常にON動作をしているかをチェック(監視データの
うちAXの接点信号をチェックする)して正常に動作して
おれば、上記制御出力接点3−1の「ON駆動出力」を停
止する為の「ON信号解除」を送信する。端末器3はこれ
を受信して、上記「ON駆動出力」を停止させる(第23図
のON操作用スイッチ12を開く)ように動作し、停止動作
を完了した後、その旨を親器1に応答する。親器1は、
上記応答を確認し、漏電遮断器7のON操作を完了する。
次に、親器1はON操作完了に伴い、端末器30のON表示
用LED30−1を点灯すべく、上記同様な手順に従い、端
末器30にLED30−1を点灯させるよう動作する。
上記において、親器1は、万一漏電遮断器7が正常に
ON動作していなければ、所定の手順に従ったエラー処理
を行った後、上記「ON信号出力」を解除する為「ON信号
解除」を端末器3には送信し、端末器3は「ON駆動出
力」を停止させるように動作し、停止動作を完了した
後、その旨を親器1に応答し動作を終了する。
次に、親器は、異常動作の旨を端末器30に送信し、端
末器30は端末器としてのエラー処理(例えば表示LEDを
点滅させ、監視入力を禁止するなど)を行い動作を完了
する。
以上のように、従来の方式に従った制御監視装置で
は、具体的には親器1がその制御に必要な制御手順を端
末器3に送信し、漏電遮断器7などの配電機器を端末器
3を介して直接制御する必要があり、その手順全てを親
器1で準備し記憶しておく必要があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように、多種多様な配電機器群を1つのネット
ワークにする従来の配電機器制御監視装置では、制御,
監視の最小単位が出力リレー接点や接点入力よりなる
為、必然的に親器がネットワークされた各々の配電機器
固有の制御監視手順に従ったアルゴリズムにより制御監
視指令を出力する必要があり、親器内の制御監視手順が
膨大となり、かつ、1つの制御監視指令を完了するまで
の処理時間も長くなり、伝送路の使用効率が非常に悪い
ものとなる。
また従来の方式では少なくともそのシステムをとりま
とめる親器が存在し、小さいシステムを構築する場合で
も親器を必要とする為、システム全体として経済的では
なく、高価で取付スペースの大きいものとなる。
また、従来の方式の場合親器の制御監視手順を準備す
る際、接続される全ての配電機器の動作に関する手順や
禁止事項を熟知しなければならず、準備すべきアルゴリ
ズムも膨大かつ煩雑となるなど多くの問題がある。
本発明は上記の様な多くの問題点を解決する為なされ
たもので、親器を不要とし、各種配電機器の制御や監視
の動作手順や禁止事項を熟知することなく、またその制
御及び、監視のプログラムを機器ごとに準備する煩わし
さがなく、簡潔でより高速な制御,監視が行える配電機
器制御監視装置を実現することを目的とするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係わる配電機器制御監視装置は、中央の親器
を必要とせず、ある端末器から他の端末器に接続された
各種配電機器に対応したONあるいはOFFやRESETなどの制
御や、状態モニタ、アナログモニタ、パルスなどの監視
に係わる各種配電機器の概念図に共通なマクロ的な制御
監視指令を送り、これを受けた端末器側でこれに対応す
る配電機器の制御監視に最適な信号を生成し、各種配電
機器を制御監視するようにしたものである。また発信し
た端末器も他の端末器からの制御監視指令に対して端末
器としての機能を達成し接続された機器の最適な制御又
は監視を行うようにしたものである。
即ち、各端末器は、自局の異常を含む状態変化などの
情報を基に、自局自身で所定の他の端末器に対し制御監
視指令又は通報指令を送信して、その送信中(またはそ
の指令が完了するまで)は自高速な制御,監視が行える
配電機器制御監視装置を実現することを目的とするもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係わる配電機器制御監視装置は、中央の親器
を必要とせず、ある端末器から他の端末器に接続された
各種配電機器に対応したONあるいはOFFやRESETなどの制
御や、状態モニタ、アナログモニタ、パルスなどの監視
に係わる各種配電機器の概念的に共通なマクロ的な制御
監視指令を送り、これを受けた端末器側でこれに対応す
る配電機器の制御監視に最適な信号を生成し、各種配電
機器を制御監視するようにしたものである。また発信し
た端末器も他の端末器からの制御監視指令に対して端末
器としての機能を達成し接続された機器の最適な制御又
は監視を行うようにしたものである。
即ち、各端末器は、自局の異常を含む状態変化などの
情報を基に、自局自身で所定の他の端末器に対し制御監
視指令又は通報指令を送信して、その送信中(またはそ
の指令が完了するまで)は監視する必要がある場合は、
その情報に基づき制御指令生成部又は監視情報生成部を
動作させ、上記送・受信部を介して他の端末器へ制御監
視指令を送信する。
また、上記入力部に得られた情報や他の情報から、あ
る端末器から他の端末器にその旨の情報を知らせる必要
のある場合は、その情報に基づき通報指令生成部を動作
させ、これを符号化し、上記送・受信部を介して、親器
又は他の端末器へ通報指令を送信する。
次に、上記通報指令を受信した他の端末器は、この通
報指令が自局にとって必要な情報であるかどうかをそれ
ぞれの解読部で判断し、必要であれば、上記制御信号生
成部及び駆動出力部を介して接続された配電機器を動作
させる。
〔実施例〕
本発明の配電機器制御監視装置によるネットワーク
は、第1図(A)及び(B)に示すように、いわゆる親
器(中央制御監視装置)をもたず制御監視指令を出力す
る端末制御監視指令装置である多数の端末器を接続して
成り、個々の端末器は少なくとも1台の配電機器及びこ
れを制御監視する為の電気機械器具に接続され、上記配
電機器を制御監視するよう接続して構成されている。
次に、本発明に基づく配電機器制御監視装置の具体的
接続例として、比較を容易にする為、従来例で引用した
第21図に対応する漏電遮断器を制御監視する場合につい
て第2図及び第3図を用いて説明する。
第2図において、2は信号伝送路、30は端末制御監視
装置(端末器と言う)40は端末器30に接続された制御監
視用電気機械器具であって、40−1はON操作用スイッ
チ、40−2はOFF操作用スイッチ、40−3,40−4,40−5,
及び40−6はON/OFF表示、過電流・短絡トリップ表示,
漏電トリップ及び異常表示を行う為の表示器である。
次に第3図において、3及び30はそれぞれ他の端末器
からの制御監視指令を受信し、接続された配電機器の具
体的な制御監視動作を実行する端末器であって、3a及び
30aは他の端末器からの制御監視指令を受信する送・受
信部、3b及び30bは受信した制御又は監視のコマンドの
符号を解読する符号解読部、3c及び30cは上記解読され
た制御コマンドから端末器が接続された配電機器の制御
方式に最適な制御手順を生成する制御信号生成部、3d及
び30dは上記生成された制御信号に基づき接続された配
電機器を駆動させる駆動出力部、3e及び30eは上記配電
機器の監視に必要なデータを入力する入力部、3f及び30
fは上記入力された監視データに基づき他の端末器に必
要な具体的な監視情報を生成する監視情報生成部、3g及
び30gは上記生成された監視情報に基づき他の端末器に
通報が必要な場合、通報の為のコマンドを生成する通報
指令生成部、3h及び30hは他の端末器に指令の送信が必
要な場合、制御又は監視の為の具体的なコマンドを生成
する制御監視指令生成部、3i及び30iは上記監視情報生
成部、通報指令生成部及び制御監視指令生成部からの情
報及びコマンドを送信に必要な符号化を行う符号生成部
である。4は負荷、5は主回路電源、6は主回路であっ
て、7は配電保護機器である漏電遮断器、7eは漏電検出
部、7bは過負荷・短絡及び漏電事故発生時に主回路を切
離す開閉遮断部である。8は上記漏電遮断器7を開閉操
作する為の配電機器操作部である電気操作装置であっ
て、端末器3の駆動出力部と接続されている。9は上記
漏電遮断器7の開閉遮断器部7aの開/閉モードを検出す
る為の補助接点(AX)である。10は上記漏電遮断器7の
過電流遮断動作、短絡遮断動作又は漏電動作モード(ト
リップと言う。)を検出する為の警報接点(AL)であ
る。11は上記漏電遮断器7の漏電動作モード(漏電トリ
ップと言う。)を検出する為の漏電警報接点(EAL)で
ある。
上記、補助接点(AX),警報接点(AL)及び漏電警報
接点(EAL)は上記端末器3の入力部3eに接続されてい
る。
又第2図のON及びOFF用操作スイッチ40−1及び40−
2は端末器30の入力部30eに、監視データ表示の為の表
示器40−3,40−4,40−5及び40−6は駆動出力部30dに
それぞれ接続されている。
本実施例では端末器3と端末器30の信号の伝送をマイ
クロコンピュータにより実現しており、その伝送に必要
なフレーム構成を第4図に示す。同図において、SAは自
己アドレス、DAは相手アドレス、CWは本発明に係わる指
令・通報用のコマンド、BCは後につづくデータ数を格納
する領域であり、DTは上記指令・通報用のデータ(必要
時のみ使用)FCCはフレームチェックコードである。異
常のフレームを1単位として、端末器間の伝送情報を送
受する。
以上のように構成された実施例第2図及び第3図の装
置において、各種配電機器の概念的に共通の制御コマン
ドによる制御指令の動作を例えば漏電遮断器をONさせる
制御について第5図に基づき説明する。まずON用操作ス
イッチ40−1が押され、端末器30がこれを入力部30eを
介し検知して監視情報生成部30fに入力される。所定の
プログラムを基に漏電遮断器7をONさせるという信号が
監視情報発生部30fにより発生し、制御監視指令生成部3
0hがこれを受けて、あらかじめ決められた配電機器に共
通指令コマンド(この場合は「ONコマンド」)を生成
し、これを符号生成部30iに渡し、第4図のCW,BC及びDT
を整理する。これを送受信部30aに渡し第4図のフレー
ムを構成し、端末器3に制御指令として送信する。即ち
第5図に示すように端末器30は端末器3に対し「ONコマ
ンド」を送信するだけである。ここで「ONコマンド」と
は各種配電機器を制御しようとする場合の「開路する」
や「運転を開始する」などを意味する概念的に共通な制
御コマンドである。本例では漏電遮断器7を遮断器とし
て主回路を閉路する為の制御コマンドとして用いられて
いる。
端末器3はこれを送受信3aで受信し、第4図に示す伝
送フレームを確認し、DAが自局のアドレスであればCW,B
C及びDTを符号解読部3bに渡す。符号解読部3bはCWが制
御指令のコマンドか監視指令のコマンドかを判別し、こ
の例の場合「ONコマンド」を制御指令と判断し、制御信
号生成部3cを動作させる。制御信号生成部3cでは、CW及
びDTに基づいて接続された配電機器に最適なON操作手順
を生成し、駆動出力3dを介して制御する。この場合の
「ONコマンド」の実行手順例を第6図に示す。
まず、端末器3の入力部3eに入力されている監視デー
タのうち接続された漏電遮断器7が過電流・短絡又は、
漏電にてトリップしているのか否かを警報接点(AL)10
の状態をチェックして、トリップしていなければ駆動出
力部3dを介して電気操作装置8のON操作を実行する。即
ち第23図において操作スイッチ12を所定時間閉じるよう
実行される。その後監視データのうち漏電遮断器7のON
−OFF状態を補助接点(AX)9の状態でチェックしてON
動作を完了しておればON動作の実行を完了する。また、
漏電遮断器(7)がトリップしている場合は、上記ON操
作を実行する前に、トリップ状態を解除する為に、リセ
ット操作を実行する。(一般に漏電遮断器や配電用遮断
器のリセット処理はOFF操作と同じ処理にてリセットさ
れるものが大半であるが、リセット処理が独立している
場合はその旨のリセット処理を実行すれば良い。)その
後、警報接点、(AL)10を再度チェックしてリセットが
完了していれば、上記と同様のON操作を実行し動作を完
了する。またリセットが完了しなければ、所定のエラー
処理を実行してON動作の実行を完了する。
次に第5図にもどり、ON動作の実行完了後、正常動作
か異常動作かの判断をしてその結果を端末器30に応答し
て、端末器3の「ONコマンド」実行を完了する。端末器
30は送・受信部30aで上記応答を受け、符号解読30bで解
読した後、制御信号生成部30cに渡し、ON−OFF表示器40
−3を点灯させるよう駆動出力部30dを制御する。
また、ON操作とは、逆の概念であるOFF操作も同様に
第10図に示すごとき処理を行うように実行される。(同
図で前述のごとくリセット操作がOFF操作と同じ手順で
実現できる場合はこれを省略できることは明白であ
る。)次に、監視指令の動作について「監視コマンド」
の実行手順例を第7図に示す。
まず、端末器30は「ONコマンド」送信と同一手順にて
「監視コマンド」を生成し、送・受信部30aより送信
し、端末器3は送受信部3aにてこれを受信する。
次にこれを符号解読部3bにて解読し、CWが「監視コマ
ンド」の場合は監視情報生成部3fを動作させて、接続さ
れた配電機器7の監視データを入力部31より入力し、こ
れを基に例えば、第8図に示すような情報を生成する。
即ち、補助接点(AX),警報接点(AL)及び漏電警報
接点(EAL)の3つの入力情報を基に「遮断器のON状
態」,「遮断器のOFF状態」,「過電流・短絡引外し動
作の状態」及び「漏電引外し動作の状態」の正常動作モ
ード,及び「過電流・短絡引外し動作異常」「漏電引外
し動作異常」及び「その他の異常」の異常動作モードの
7種類の監視情報を生成する。これを符号生成部3iに渡
し、符号生成(例えば第4図のフレームでDTの生成)を
行いこれを伝送フレームに変換し、端末器30に返送(応
答)し「監視コマンド」の実行を完了する。
次に、これを受信した端末器30は、符号解読部30bで
解読し、制御信号生成部30cにCW及びDTを渡し、監視コ
マンドに適合した所定の制御信号を発生し、駆動出力部
30dを制御して、表示器40−3,40−4,40−5及び40−6
を点灯制御する。例えば第8図のうち過電流・短絡トリ
ップ動作状態が応答された場合は表示器40−4を点滅さ
せる。これにより、端末器30にて漏電遮断器7の動作状
態が容易に認識出来る。
次に、端末器3単独で、接続された配電機器7の異常
及び状態変化に応じた通報処理及び他の端末器への制御
監視指令の動作について第9図を基に説明する。
まず、端末器3は入力部3eに入力されている監視デー
タを読み込み、監視情報生成部3fは監視データに変化が
あるかどうかを判定し、何らかの変化がある場合第8図
に示す監視情報を生成し、これを通報指令生成部3gに渡
す。ここで、通報指令生成部3gは生成された監視情報を
通報するかどうかの判定を行い、通報する場合は通報用
のCWを生成し、符号生成部3iに渡す。符号生成部3iは第
4図に基づく通報用のフレーム構成(CW・BC及びDT)を
生成しこれを送受信部2aに渡し、SA,DA及びFCCを追加し
て端末器30に送信する。
端末器30はこれを送受信部30aで受信し、DAを照合し
た後自局と一致している場合はこれを符号解読部30bに
渡し、通報指令である場合は、これを監視情報生成部30
fを介して通報情報生成部30gに渡し通報された情報に基
づき、必要に応じて所定の手順により他の端末器に対し
新たな通報情報を生成し、これを符号生成部30cに送
り、符号生成した後、送受信部30aを介して他の端末器
に通報指令を出力する。また、上記手順のうち、符号解
読部30bで所定の手順の基に、制御監視指令を新たに生
成する必要がある場合は監視情報生成部30fを介して制
御監視指令生成部30hに通報情報を送り、新たに制御監
視指令を生成し、これに符号生成を行い、他の端末器に
制御又は監視指令を出力する。第9図にもどり、生成さ
れた監視情報を基に端末器3より直接他の端末器に制御
監視指令を出力する場合は監視情報生成部3fより制御監
視指令生成部3hに送り、ここで新たな制御監視指令を生
成して、CWを符号生成部3iに渡し、ここでCW,BC及びDT
を生成し、送,受信部3aにてSA,DT,FCCを追加して、他
の端末器に送信する。以上、本発明に係わる伝送方式
は、特に方式にこだわる必要はなく、各制御監視コマン
ドに対応する接点信号を端末に伝えてもよく、マイクロ
コンピュータなどを応用したものとして、専用信号線を
用いるものや電力線搬送を用いるものなど各種多重伝送
技術を応用した方式でも実現出来ることは明白である。
即ち、各端末器は、自局の異常を含む状態変化などの情
報を基に、自局自身で所定の他の端末器に対し制御監視
指令又は通報指令を送信してその送信中又はその指令が
完了するまでは自局が親器の役目ははたし、又他の端末
器からの制御監視指令又は通報指令を受信した場合は送
り手の端末器を親器とみなし、自局はその端末器として
ふるまうよう構成される。
上記実施例第3図は基本的な制御又は監視の指令応答
及び通報の処理の流れを示したが以下他の実施例につい
て説明する。
第11図は、実施例第2図および第3図に示す端末器に
自己アドレス設定部3j、相手アドレス設定部3k、接続さ
れる配電機器の種類ごとに機器のID No.を設定(例え
ば、配線用遮断器は01.漏電遮断器は02.電磁開閉器は0
3...など)可能とした機器ID No.設定部31を設け、端
末器自身の表面に制御信号生成の情報、接続された配電
機器の監視情報に基づく情報(ON,OFF,トリップ,動作
異常など)や送受信の状態などを処理し表示する為の情
報処理部3m,及び表示部3nを設置したものである。
この場合、自己アドレス設定部を3i及び相手アドレス
設定部3kを設けることにより、制御監視システムの増設
などの拡張性、システムの変更などに柔軟に対応するこ
とが出来る。また相手アドレス設定部は複数(1〜n
個)もたせることにより、複数の端末器に制御監視指令
又は通報を送ることが可能となる。また機器ID No.設
定部31をもうけることにより、設定可能な配電機器の制
御信号生成手順及び監視情報生成手順を制御信号生成部
3c及び監視情報生成部3fにもたせることで、1種類の端
末器で多種の配電器を制御監視できる。また表示部3nを
設けることで、接続された配電機器の状態、伝送の状態
などが目視出来るなどの効果を奏する。
第12図は、上記第11図の自己アドレス設定部3j,相手
アドレス設定部3k,及び機器ID No.設定部31のそれぞれ
の設定値を所定の他の端末器よりの指令によりダウンロ
ードして記憶出来るようにしたもので、システムの立ち
上げ時又はシステム稼動時いずれの場合も書き込むこと
が出来る。
本実施例ではそれぞれの設定値を所定の他の端末器側
から変更出来るようにしているので、接続される配電機
器の種類や配置が変更された場合も所定の他の端末側か
らの指令の変更のみで簡単にシステムの構成を変更出来
るなどの効果を奏する。
第13図は、第11図の実施例にリモート/ローカル設定
部3p及び外部操作信号を入力するローカル操作入力部3q
を追加した端末器であって、リモート設定時は、ローカ
ル操作入力部3qからの操作入力を無効にして符号解読部
3bの動作を許可し、ローカル設定時は、逆に、ローカル
操作入力3qの入力を許可し、符号解読部3bの動作を無効
にするよう動作する。この例では、通報情報生成部3g及
び他の端末器への制御監視指令生成部3hには許可及び無
効の信号を送っていないが、それも可能であることは明
白である。
本実施例では、リモート/ローカルの設定部を端末器
に設けることにより、接続された配電機器を制御監視シ
ステムのネットワークから外し、単独で操作出来るよう
したので保守点検時などの手元操作が可能となり、ま
た、他の端末器からの誤った制御指令により動作するこ
とがなく、かつ、ネットワークはそのまま生かせる為、
停止箇所が最小限で済むなど多くの利点がある。また、
ローカル設定時の手元からの外部操作信号は、端末器に
ある制御信号生成部の所定の制御手順を使用できる為、
マクロ的な信号でよく、簡便で操作の容易な端末器を構
成できるなどの効果を奏する。
第14図は、第11図の実施例における機器ID No.設定
部31の代りに、端末器3に接続される各種配電機器7の
制御信号生成手順や監視情報生成手順を外部からプログ
ラム出来るようにしたもので、新たに制御信号や監視情
報生成手順を入力出来る手順入力部3r、入力された各種
手順を記憶する手順記憶部3sを設け、それぞれの手順は
制御信号生成部3c及び監視情報生成部3fに必要な時渡さ
れ、他の端末器より送られて来た制御コマンド又は監視
コマンドにより選択されて実行されるように構成されて
いる。また手順記憶部3sに記憶された手順は表示部3nに
渡され端末側でその手順を確認することが出来るように
構成されている。
以上のように、本実施例では端末器側で、接続された
配電機器の最適な制御信号生成手順や監視情報生成手順
を入力することが出来るので、端末器として自由度の高
いものとなり、かつ接続される配電機器が変更されても
システムの構成を変更することなく、変更された配電機
器に最適な制御監視が実施出来るシステムを提供出来る
効果を奏する。
第15図は、第14図の実施例における端末器例での制御
信号生成手順及び監視情報生成手順を所定の他の端末器
よりダウンロード出来るようにしたもので、送受信部3a
で受信した手順を制御監視手順記憶部3sに渡し、ここで
記憶しておき、各コマンドに応じて制御信号生成部3c及
び監視情報生成部3fに渡して、配電機器に最適な動作及
び情報生成を行うよう構成されている。これらの手順は
第14図と同様、端末器側で表示部3nを介して確認出来る
ように構成されている。上記制御監視手順のダウンロー
ドはシステムの立上げ時に行うのが一般的であるが、コ
マンド実行時に同時に端末器に送信し、その都度最適な
手順として送信する方法も可能である。本実施例では、
制御監視の手順を所定の他の端末器30より端末器3に対
しダウンロードすることで実現しており端末器3に接続
される機器の種類に応じ、最適な手順を他の端末器側よ
り送ることが出来る為、各端末側での個別のプログラム
の変更や入力が不要となるなどの効果がある。
第16図は第11図の実施例において、端末器3の符号解
読部3b,通報情報生成部3g,及び制御監視指令生成部3hの
動作を禁止する動作禁止処理部3tを設けたもので、本例
では、送・受信部3aを介して所定の他の端末器より禁止
指令で上記全て又は一部の動作を禁止するよう構成され
ている。また、禁止の状態の表示を行うように情報処理
部3mを介して表示部3nに接続されその旨の表示を行うこ
とが出来るよう構成されている。以上の様に構成されて
いるので、端末器にとって不都合な端末器3からの通報
制御監視指令の生成,発信,及び端末器3の動作をそれ
ぞれ禁止することが出来る為、伝送を行う上で不要な送
信がなくなり伝送路の使用効率が向上するなどの効果が
ある。
第17図は、本発明になる漏電遮断器用端末器の例であ
って、18aはボディー,18bは送・受信,駆動出力及び監
視入力用の接続端子、18cは伝送状態を示す表示LED、18
d、18e及び18fは接続された漏電遮断器のON/OFF状態、
過電流・短絡トリップ及び漏電トリップの各状態表示LE
D、18gは端末器の自己アドレス及び他の端末器の相手ア
ドレスを設定する設定スイッチである。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば配電機器の制御システ
ムを構成する上でいわゆる親器を必要とせず、端末器に
接続された配電機器の制御監視に適合した制御手順や監
視情報を生成する制御信号生成部と監視情報生成部を設
けることで、他の端末器側からのマクロ的な制御監視指
令により端末器を制御監視出来るよう構成したので、他
の端末器側の制御監視手順のプログラムが簡略化出来、
かつ各種配電機器を制御監視する上で、各種配電機器の
概念的な制御監視の為の共通なコマンドを使用すること
が出来るのでより一層簡便なプログラムが実現出来る。
これにより、各種配電機器の煩雑な制御監視の手順を
熟知することなく簡単に制御監視が出来る効果がある。
また、伝送信号の交信を行う上で、従来方式のように他
の端末器から手順を送信する必要がない為、伝送路の使
用効率が改善され制御監視指令を送信する側の端末器と
してのプログラム処理能力が向上し、かつ、プログラム
が簡単となり安価で小形・高性能の配電機器制御監視装
置を提供出来るなどの多くの効果がある。
更に、各配電機器の状態の変化や以上が発生した場合
端末器から直接その情報を通報という手段で他の端末器
に適時送信することが出来るようにしており同様に、端
末器側で必要に応じ制御監視コマンドを独自に生成して
他の端末器に制御監視指令を送ることが出来るよう構成
させているので所定の端末器側からの一方的なポーリン
グなどの手順を持つ必要がなく、時間遅れの少ない高速
で高機能な配電制御監視装置を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)及び(B)は本発明に係わる配電機器制御
監視システムの基本ブロック図、第2図は第1図の具体
的な例として漏電遮断器を接続した場合の接続図、第3
図は第2図の説明の為の基本機能ブロック図、第4図は
伝送路を伝達する制御監視指令及び通報の伝送フレーム
構成例を示す図、第5図は本発明に係わる制御コマンド
(「ONコマンド」)を用いた制御指令実行の動作フロー
チャート、第6図は本発明に係わる制御コマンド(「ON
コマンド」)に基づく端末器側の制御信号生成例を示す
動作フローチャート、第7図は本発明に係わる監視コマ
ンドによる監視指令の動作フローチャート、第8図は本
発明に係わる漏電遮断器の監視情報生成の例を示す図、
第9図は本発明に係わる端末器からの通報指令及び制御
監視指令の動作フローチャート、第10図は制御コマンド
(「OFFコマンド」)に基づく端末器側の制御信号生成
例を示す動作フローチャート、第11図,第12図,第13
図,第14図,第15図及び第16図は本発明に基づく他の実
施例を示す機能ブロック図、第17図は本発明に係わる端
末制御監視装置の具体的な外観図である。第18図は従来
配電機器制御監視システムのブロック図、第19図は従来
の方式による制御装置の例を示す図,第20図は第19図の
動作を示すタイムチャート、第21図は従来の方式に基づ
く、漏電遮断器を例にした制御システムの接続例を示す
図、第22図は従来例による親器,端末器間の信号送受信
に係わるフローチャート、第23図は漏電遮断器,配線用
遮断器に使用される電気操作装置の回路構成例を示す図
である。 図において、3および30は端末制御監視装置、4は負
荷、5は主回路電源、7は漏電遮断器、8は電気操作装
置である。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
フロントページの続き (72)発明者 酒井 勝也 広島県福山市緑町1番8号 三菱電機株 式会社福山製作所内 (72)発明者 高橋 広光 広島県福山市緑町1番8号 三菱電機株 式会社福山製作所内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通信網に接続され配電機器の制御監視を行
    なう配電機器制御監視装置において、 他の配電機器制御監視装置と通信を行なう送受信手段
    と、制御用通信コマンドから配電機器に適合する制御手
    順に変換した制御指令を生成する制御指令部と、制御指
    令を受けて配電機器制御用の駆動信号を出力する制御部
    と、配電機器の状状態データから監視情報を生成する監
    視処理部と、配電機器の状態変化を検出して通報指令を
    生成し、他の配電機器制御監視装置へ通報指令を出力す
    る通報部とを備え、 上記制御用通信コマンドは、ON制御、OFF制御、アナロ
    グ出力等、配電機器の種類に依存しない配電機器に共通
    な制御コマンドより成ることを特徴とする配電機器制御
    監視装置。
  2. 【請求項2】通信網に接続され配電機器の制御監視を行
    なう配電機器制御監視装置において、 他の配電機器制御監視装置と通信を行なう送受信手段
    と、制御用通信コマンドから配電機器に適合する制御手
    順に変換した制御指令を生成する制御指令部と、制御指
    令を受けて配電機器制御用の駆動信号を出力する制御部
    と、配電機器の状態を常時監視して状態データを出力す
    る監視部と、監視用通信コマンドを受けて状態データか
    ら監視情報を生成する監視処理部と、配電機器の状態変
    化を検出して通報指令を生成し、他の配電機器制御監視
    装置へ通報指令を出力する通報部とを備え、 上記監視用通信コマンドは、ON/OFF状態監視、異常状態
    監視、アナログ信号入力監視等、配電機器の種類に依存
    しない配電機器に共通な監視コマンドより成ることを特
    徴とする配電機器制御監視装置。
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