JP2559643Y2 - 車軸駆動装置 - Google Patents

車軸駆動装置

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JP2559643Y2
JP2559643Y2 JP1991061527U JP6152791U JP2559643Y2 JP 2559643 Y2 JP2559643 Y2 JP 2559643Y2 JP 1991061527 U JP1991061527 U JP 1991061527U JP 6152791 U JP6152791 U JP 6152791U JP 2559643 Y2 JP2559643 Y2 JP 2559643Y2
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hydraulic
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瑞哉 松藤
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は油圧式変速装置を内装し
た車軸駆動装置において、油圧式変速装置への作動油補
給時に車軸ケース内の作動油を浄化するオイルフィルタ
ーの配置構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から車軸ケース内の上下方向で略中
央にセンタセクションを固定して油圧式変速装置を内装
した車軸駆動装置であって、油圧式変速装置の閉回路へ
作動油を補給するチェック弁をセンタセクション内で横
向きに配置して、その補給ポートをセンタセクションの
裏面に開口させると共に、オイルフィルターを該補給ポ
ートを囲むようにしてセンタセクションの裏面に配置し
た技術は公知となっているのである。例えば、特開平1
−309821号公報の技術である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】この車軸駆動装置では
車軸ケース内に油圧式変速装置の作動油を充填する必要
があるが、ケース内を作動油で完全に満杯にするのは困
難で、必ずエアが混入してしまうのである。このような
状態で車軸駆動装置を稼動すると作動油に気泡が混ざり
センタセクションの裏面や補給ポート内にエア溜まりが
できてしまい、発進時、油圧式変速装置の閉回路へ作動
油を補給すべくチェック弁が開くと作動油と一緒にエア
が吸い込まれ、キャビテーションによる騒音や発進タイ
ムラグが起きていたのである。また、オイルフィルター
は車軸ケース底部に配置されていたので、底に溜まった
鉄粉等の異物を直接吸い込んでしまい、すぐに目詰まり
し、短期間で交換しなければならなかったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案はこのような問題
点を解消するために、次のように構成したものである。
車軸ケース内の上下方向の中央部にセンタセクションを
固定し、該センタセクション上に油圧ポンプと油圧モー
ターを装着して構成した油圧式変速装置を車軸ケースに
内装した車軸駆動装置において、油圧式変速装置の油圧
ポンプと油圧モーターの間に構成した閉回路が負圧とな
ると、該閉回路内の負圧により開放されて、作動油を吸
引するチェックバルブを、前記センタセクションの内部
に上向きに配置し、該チェックバルブの補給ポートをセ
ンタセクションの上面に開口させると共に、前記チェッ
クバルブの補給ポートの周囲をオイルフィルタにて覆っ
ものである。
【0005】
【実施例】本考案が解決しようとする課題及び解決する
ための手段は以上の如くであり、次に添付の図面に示し
た実施例の構成を説明すると。図1は車軸ケースの半割
上部ケースを外した状態の平面断面図、図2は車軸ケー
ス正面断面図、図3は図1におけるA−A矢視断面図で
ある。
【0006】図1、図2において全体構成から説明する
と、車軸ケース内に油圧式変速装置Eと車軸4及び両者
を連動連結する動力伝達手段が内装されている。車軸ケ
ースは、半割上部ケース1と半割下部ケース2から成
り、その分割線は、前記油圧式変速装置の出力軸即ちモ
ータ軸の軸芯と動力伝達軸の軸芯及び車軸4の軸芯を一
直線に結ぶ仮想線と略一致するように構成している。半
割上部ケース1上にリザーブタンク35が配置され、車
軸ケース内に作動油が充填されている。油圧式変速装置
Eはセンタセクション10上に油圧ポンプPと油圧モー
ターMを装着したものであり、センタセクション10は
断面視L字状に構成し、下側から半割上部ケース1にボ
ルトにて固定され車軸ケースの上下方向の略中央に位置
するようにし、該センタセクション10の水平部10a
上に油圧ポンプPが装着され、垂直部10bに油圧モー
ターMが装着されている。
【0007】前記該油圧ポンプPはポンプ軸11を水平
部10a中央に回転自在に立設し、該ポンプ軸11上に
シリンダー21が外嵌され、該シリンダー21にピスト
ン22・22・・・がポンプ軸11回りに数個配設さ
れ、該ピストン22・22・・・はバネに付勢されて頭
部が可変斜板13に当接され、該可変斜板13は変速軸
14に固設したアーム15を回動することにより角度を
変更可能とし、油圧ポンプPの圧油の吐出方向及び吐出
量を調節してモーター軸16の回転方向、回転数を変更
可能としている。
【0008】油圧モーターMはセンタセクション10の
垂直部10bの外側面の中央にモーター軸16の一側が
軸支され、中央部分は車軸ケースの割面に支持され、車
軸ケース外側に突出したモーター軸16上にブレーキド
ラム17が固定されている。また、モーター軸16には
シリンダー25が外嵌され、該シリンダー25にピスト
ン26・26・・・がモーター軸16回りに数個配設さ
れ、該ピストン26・26・・・はバネに付勢されて頭
部を固定斜板27に当接されている。
【0009】また、前記モーター軸16上には刻設歯車
16aが刻設され、該刻設歯車16aにカウンター軸3
0上の歯車31が噛合され、該カウンター軸30に刻設
した刻設歯車30aにデフ装置Dのリングギア32が噛
合されて、車軸4が駆動されるのである。
【0010】そして、前記シリンダー21とシリンダー
25の間のセンタセクション10には吐出用と戻り油用
の油路10c・10dが水平方向に穿設されて油路端は
ネジ9・9にて閉じられ、油圧ポンプPと油圧モーター
Mの間で閉回路を形成し、該油路10c・10dの端部
には図2、図3に示すように、前記水平部10aの上面
からチェックバルブ19a・19bの挿入孔を穿設して
油路10c・10dと連通し、チェックバルブ19a・
19bを上向きに配置している。チェックバルブ19a
・19bが開くことにより車軸ケース内の作動油を油路
10c・10d側へ送油可能に介装して、該チェックバ
ルブ19a・19b上方を補給ポートC・Cとして開口
し、逆Y字状に構成した解除杆5の夫々の下端が補給ポ
ートC・Cに対向されている。
【0011】該解除杆5の軸部はバネ6にて下方へ付勢
され、解除杆5の軸部の上部は半割上部ケース1に枢支
されて、上端は解除レバー7基部に回動及び摺動自在に
外嵌され、その上部にピン8を挿入して係止し、前記解
除レバー7基部上面にはカム部7aを形成している。前
記補給ポートC・C周囲及び解除杆5はオイルフィルタ
ー24にて囲まれて、半割上部ケース1とセンタセクシ
ョン10の水平部10aとの間に該オイルフィルター2
4が介装されているのである。
【0012】このように補給ポートC、解除杆5及びオ
イルフィルター24を配設することにより、解除レバー
7を回動してピン8がカム部7aの深部分に落ち込む
と、バネ6の付勢により解除杆5の下端がチェックバル
ブ19a・19bを押し開き、車軸ケース内と油路10
c・10d間を流通可能とし、牽引等でモーター軸16
をフリーに回転できるようにしている。また、車軸駆動
装置を停止した際や、組立初期あるいは作動油交換時に
おいて、油路10b・10c内に侵入した気泡は集合し
てエア溜まりを形成するが、解除レバー7を同様に操作
することによって、補給ポートよりエア溜まりを容易に
センタセクション10外に排出することができる。
【0013】
【作用】閉回路内の作動油が各シリンダー21・25の
回転摺動部分よりリークして負圧となると、車軸ケース
内の作動油がセンタセクション10の水平部10a上に
配置したオイルフィルター24、補給ポートC・Cより
チェックバルブ19a・19bが開いて、油路10b・
10c内へ浄化された作動油が補給されるのである。
【0014】
【考案の効果】以上のように構成したので次のような効
果を奏するものである。第1に、車軸駆動装置を稼動し
ている際は、車軸ケース内の作動油は気泡を撹拌した状
態にあって、稼動を停止するとそれらが集合してケース
内壁にエア溜まりができるが、オイルフィルターは車軸
ケースの上下方向で略中央部に固定されたセンタセクシ
ョン上面に配置されるので、オイルフィルターの周囲は
車軸ケース内に開放されることになり、オイルフィルタ
ーの周辺の気泡は、オイルフィルター内に溜まることな
く、車軸ケースの上部に移動させ易く、発進時、油圧式
変速装置の閉回路へ補給作動油と一緒にエアを吸い込ま
なくなって、キャビテーションによる騒音や発進タイム
ラグをなくすことができたのである。
【0015】第2に、オイルフィルターは車軸ケース底
部に溜まった鉄粉等の異物を吸い込み難くなり、目詰ま
りし難く、長時間にわたり使用することができるように
なったのである。
【0016】第3に、チェックバルブを上向きに配置し
てその補給ポートをセンタセクションの上面に開口させ
たので、該ポート内に溜まるエアを自然に抜くことがで
きるのである。そして、チェックバルブの弁体がシート
面の全面に当接するようになるので、応答性が向上する
とともに作動が安定するようになったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】車軸ケースの半割上部ケースを外した状態の平
面断面図である。
【図2】車軸ケース正面断面図である。
【図3】図1におけるA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
C 補給ポート E 油圧式変速装置 1 半割上部ケース 2 半割下部ケース 10 センタセクション 10c・10d 油路 19a・19b チェックバルブ 24 オイルフィルター

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸ケース内の上下方向の中央部にセン
    タセクションを固定し、該センタセクション上に油圧ポ
    ンプと油圧モーターを装着して構成した油圧式変速装置
    を車軸ケースに内装した車軸駆動装置において、油圧式
    変速装置の油圧ポンプと油圧モーターの間に構成した閉
    回路が負圧となると、該閉回路内の負圧により開放され
    て、作動油を吸引するチェックバルブを、前記センタセ
    クションの内部に上向きに配置し、該チェックバルブの
    補給ポートをセンタセクションの上面に開口させると共
    に、前記チェックバルブの補給ポートの周囲をオイルフ
    ィルタにて覆ったことを特徴とする車軸駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60182557U (ja) * 1984-05-15 1985-12-04 ダイキン工業株式会社 流体トランスミツシヨン装置
JPS649820U (ja) * 1987-07-07 1989-01-19
JP2672962B2 (ja) * 1988-02-03 1997-11-05 株式会社神崎高級工機製作所 車軸駆動装置

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