JP2559513B2 - 有機性廃水の処理設備 - Google Patents

有機性廃水の処理設備

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JP2559513B2
JP2559513B2 JP2013971A JP1397190A JP2559513B2 JP 2559513 B2 JP2559513 B2 JP 2559513B2 JP 2013971 A JP2013971 A JP 2013971A JP 1397190 A JP1397190 A JP 1397190A JP 2559513 B2 JP2559513 B2 JP 2559513B2
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nitrification tank
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山田  豊
将 上野
清司 和泉
勇 石丸
正史 師
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は浄化槽汚泥、生活系排水汚泥、し尿等の有機
性廃水の処理設備に関する。
従来の技術 従来、浄化槽汚泥、生活系排水汚泥、し尿等の有機性
廃水を処理する設備としては第3図に示すような循環方
式がある。第3図において、有機性廃水1は脱窒素槽2
に流入して混合液となり、有機性廃水1に含まれた有機
物が脱窒素菌の硝酸呼吸および亜硝酸呼吸により酸化分
解される。そして、混合液は脱窒素槽2から硝化槽3に
流入し、混合液中の窒素化合物が硝酸菌により硝酸化合
物,亜硝酸化合物まで酸化分解される。さらに、硝酸化
合物,亜硝酸化合物の一部は硝化循環液として脱窒素槽
2に循環され、脱窒素菌の硝酸呼吸および亜硝酸呼吸に
よって窒素ガス,酸化窒素ガスに還元される。また、硝
化槽3の混合液は硝酸化合物および亜硝酸化合物ととも
に2次脱窒素槽4に流入し、水素供与体としてのメタノ
ールを添加され、脱窒素菌の硝酸呼吸および亜硝酸呼吸
によって窒素ガス,酸化窒素ガスに還元される。
そして、混合液は2次脱窒素槽4から再曝気槽5に流
入し、窒素ガスを脱気されるとともに、添加アルコール
などの残留有機物を除去される。さらに、混合液は再曝
気槽5から沈殿槽6に流入し、沈殿槽6において沈殿し
た混合液中の活性汚泥は返送汚泥として脱窒素槽2に循
環され、一部の活性汚泥は引抜汚泥として濃縮槽7に送
られる。また、沈殿槽6における上澄水が処理水として
抽出される。
発明が解決しようとする課題 しかし、上記した構成において、沈殿槽6における重
力沈降では処理水とともに流出する微生物量が多いため
に、活性汚泥を返送汚泥として循環させても脱窒素槽2
におけるMLSSを高く維持することができず、脱窒素槽2
における脱窒素効率が低く2次脱窒素槽4を必要とし、
また、微細気泡および脱窒ガス(N2)が活性汚泥に含ま
れていると沈殿槽6において重力沈降しないので、再曝
気槽5を必要とするなど設備が大型化する問題があっ
た。
本発明は上記課題を解決するもので、簡略な設備にお
いて効率良く脱窒素および硝化を行うことができる有機
性廃水の処理設備を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明は、有機性窒素含有
廃水が流入する脱窒素槽と、脱窒素槽の下流側に連通し
て設けられた硝化槽と、硝化槽の内部に浸漬された膜面
を垂直方向に配置した平膜型の限外濾過膜装置と、限外
濾過膜装置に連通する吸引ポンプと、限外濾過膜装置の
下方に配置されて限外濾過膜装置の膜面1m2当たり0.2N
m3/h以上の曝気強度で空気を散気する散気管と、硝化槽
から脱窒素槽へ硝空槽混合液を循環させる循環手段とを
備えた構成としたものである。
作用 上記した構成により、有機性廃水に含まれた有機物は
脱窒素菌の硝酸呼吸および亜硝酸呼吸により酸化分解さ
れ、また硝化槽において散気管から供給される空気を受
けて窒素化合物が硝酸菌により硝酸化合物,亜硝酸化合
物まで酸化分解される。さらに、硝化槽の硝酸化物,亜
硝酸化合物の一部は硝化槽混合液として循環手段により
脱窒素槽に循環され、脱窒素菌の硝酸呼吸および亜硝酸
呼吸によって窒素ガス,酸化窒素ガスに還元される。
そして、硝化槽内の混合液を吸引ポンプにより限外濾
過膜装置を通して吸引し、混合液中の活性汚泥などの固
形分を限外濾過膜の膜面に捕捉して固液を分離する。さ
らに、散気管から限外濾過膜装置の膜面1m2当たり0.2N
m3/h以上の曝気強度で散気される空気のエアリフト作用
により生じる膜面に平行な上昇攪拌流によって膜面に付
着するゲル層を効果的に剥離させるとともに、硝化槽内
の活性汚泥を含む硝化槽混合液を循環手段により脱窒素
槽に戻す。また、限界濾過膜を透過した透過水を処理水
として抽出する。したがって、硝化槽における固液分離
を限外濾過膜装置によって行うことにより、脱窒素槽お
よび硝化槽における活性汚泥が系外に流出せず、返送汚
泥によって脱窒素槽のMLSSを高く維持することができ、
脱窒素効率が向上する。このため、従来のような2次脱
窒素槽や再曝気槽を必要とせず、設備が簡略化される。
実施例 以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。第
1図〜第2図において、有機性廃水11が流入する脱窒素
槽12の下流側には送水管13を介して硝化槽14が連通して
おり、硝化槽14には限外濾過膜装置15が浸漬されてい
る。この限界濾過装置15は膜面を垂直方向に配置する平
膜型に形成されている。つまり、一つの膜エレメント16
は濾板17の表裏を覆って網材18を設け、さらに網材18を
覆って限外濾過膜19を設けることにより形成されてお
り、複数の膜エレメント16を適当間隔をおいて一体化す
るとともに、網材18にて形成される濾板17と限外濾過膜
19との間隙に連通して吸引管20を設けることによって限
外濾過膜装置15が構成されており、吸引管20に連通して
吸引ポンプ21が設けられている。
そして、限外濾過膜装置15の下方には散気管22が配置
れており、散気管22はブロワー23に連通している。ま
た、硝化槽14と脱酵素槽12を連通して循環管24が設けら
れており、循環管24の途中には循環ポンプ25が介装され
ている。さらに、硝化槽14には吸泥管26が連通してお
り、吸泥管26には吸泥ポンプ27が介装されている。
以下、上記構成における作用について説明する。誘起
性廃水11は脱窒素槽12に流入して既存の混合液に混入さ
れる。そして、脱窒素槽12において有機性廃水12に含ま
れた有機物が脱窒素菌の硝酸呼吸および亜硝酸呼吸によ
り酸化分解される。また、混合液は送水管13を通って硝
化槽14に流入し、硝化槽14においてブロワー23により散
気管22から供給される空気で曝気され、混合液中の窒素
化合物が硝酸菌により硝酸化合物,亜硝酸化合物まで酸
化分解される。このとき、散気管22から噴射する空気の
曝気強度は膜面1m2当たり0.2Nm3/h以上とする。これ以
下の曝気強度で曝気した場合には適当時間ごとに限外濾
過膜装置15を引き上げて限外濾過膜19を洗浄する必要が
あり、その頻度は曝気強度に反比例して直線的に増加す
る。このため、散気を行うに際して、流入する有機性窒
素含有廃水の汚濁度が高い場合は曝気強度を0.2Nm3/h以
上として十分量の空気を活性汚泥混合液に供給し、汚濁
度が低い場合は曝気強度を0.2Nm3/h以下にすることなく
ポンプを間欠運転して吹き込み時間により空気量を調整
すればよい。
そして、硝化槽14の硝酸化合物,亜硝酸化合物の一部
は硝化循環液として循環ポンプ25により循環管24を通っ
て脱窒素槽12に循環され、脱窒素菌の硝酸呼吸および亜
硝酸呼吸によって窒素ガス,酸化窒素ガスに還元され
る。さらに、硝化槽14の混合液は吸引ポンプ21により限
外濾過膜装置15を通して吸引され、混合液中の活性汚泥
などの固形分が限外濾過膜19の膜面に捕捉されて固液分
離される。さらに、散気管22から散気される空気のエア
リフト作用により上昇攪拌流が生じて各膜エレメント16
の間に流入し、上昇攪拌流が垂直方向に配置された限外
濾過膜19の膜面に対して剪断方向に作用し、膜面に付着
するゲル層が剥離されるとともに、硝化槽14に滞留する
活性汚泥が返送汚泥として硝化循環液とともに循環管24
を通して脱窒素槽12に戻される。また、限外濾過膜19を
透過した透過水は網材18にて形成される濾板17と限外濾
過膜19の間隙を通って吸引管20から処理水として抽出さ
れる。
したがって、硝化槽14における固液分離を限外濾過膜
装置15によって行うことにより、第1窒素槽12および硝
化槽14における活性汚泥が系外に流出せず、返送汚泥に
よって脱窒素槽12のMLSSを高く維持することができ、脱
窒素効率が向上する。このため、従来のような2次脱窒
素槽や再曝気槽を必要とせず、設備が簡略化される。ま
た、散気管より一定強度の曝気空気を供給することによ
って、活性汚泥に酸素供給できるだけでなく平型限外濾
過膜装置の膜面を効果的に洗浄できるので、それぞれに
別個のポンプを用いる従来の方法に比べて電気代を低減
できる。
発明の効果 以上述べたように本発明によれば、硝化槽における固
液分離を限外濾過膜装置によって行うことにより、脱窒
素槽および硝化槽における活性汚泥の系外への流出を防
止して脱窒素槽のMLSSを高く維持することができる。ま
た、硝化槽内に配置した散気管によって槽内の活性汚泥
混合液に空気を供給できるだけでなく、この空気により
生起される上昇攪拌流によって平膜型限外濾過膜装置の
膜面付着物を効果的に剥離し、膜装置の目づまりを防止
することができる。これらにより、設備の簡略化を図り
ながら脱窒素効率の向上を図ることができる。また、散
気管より供給する一定強度の曝気空気によって、活性汚
泥への酸素供給と平型濾過膜表面の洗浄の両者を行うこ
とができるので、省エネルギーをも達成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す全体構成図、第2図は
同実施例における限外濾過膜装置の全体斜視図、第3図
は従来の処理設備の全体構成図である。 11……有機性廃水、12……脱窒素槽、14……硝化槽、15
……限外濾過膜装置、16……膜エレメント、19……限外
濾過膜、22……散気管。
フロントページの続き (72)発明者 和泉 清司 大阪府大阪市浪速区敷津東1丁目2番47 号 久保田鉄工株式会社内 (72)発明者 石丸 勇 大阪府大阪市浪速区敷津東1丁目2番47 号 久保田鉄工株式会社内 (72)発明者 師 正史 大阪府大阪市浪速区敷津東1丁目2番47 号 久保田鉄工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−287499(JP,A) 特開 昭62−65795(JP,A) 特開 平1−119397(JP,A) 特開 昭62−221493(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機性窒素含有廃水が流入する脱窒素槽
    と、脱窒素槽の下流側に連通して設けられた硝化槽と、
    硝化槽の内部に浸漬された膜面を垂直方向に配置した平
    膜型の限外濾過膜装置と、限外濾過膜装置に連通する吸
    引ポンプと、限外濾過膜装置の下方に配置されて限外濾
    過膜装置の膜面1m2当たり0.2Nm3/h以上の曝気強度で空
    気を散気する散気管と、硝化槽から脱窒素槽へ硝化槽混
    合液を循環させる循環手段とを備えたことを特徴とする
    有機性廃水の処理設備。
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