JP2557493B2 - ジーnープロピルアセトニトリルの製法 - Google Patents
ジーnープロピルアセトニトリルの製法Info
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Description
に関する。
ルアセトニトリルの新規な製法に関するものである。
的性質を有する化合物の製造に用いられる既知物質であ
る。例えば、ジ−n−プロピルアセトニトリルはジ−n
−プロピルアセトアミドすなわち「バルプロミド」、ま
たは他にもジ−n−プロピル酢酸すなわち、「バルプロ
酸」の製造に用いることができ、これはフランス特許A
第2,383,918およびフランスA第2,383,907に記載されて
いる。
かん作用性により広く用いられている。
総体的に複雑であり、製造者は危険な試薬を使用しなけ
ればならない。例えば、ジ−n−プロピルケトンからジ
−n−プロピルアセトニトリルの製造はシアン化ナトリ
ウムという非常に有毒な物質を使用しなければならな
い。さらに製造工程の中には水素添加反応が含まれる
が、これは大量に処理するのは常に困難である。
ジ−n−プロピルアセトニトリルの工業的製法の研究に
は、常に関心がもたれている。
て既知の方法は、フォルムアミド誘導体を気相で、主と
して吸着などしたシリカを基剤にした触媒に接触させる
ものである。ところで、本法に関する従来の報告の多く
が、C−N結合の切断によるオレフィンの生成がなく、
あるいはその異性体の生成がないホルムアミド誘導体の
脱水法についてのみ具体的に記載している。
を挙げることができる。これは温度460℃‐560℃間に
て、場合により元素周期律表の第3−6族の金属酸化
物、例えば酸化チタンによって活性化した活性ケイ酸ま
たはシリカートと接触させることによるホルムアミドか
ら脂肪族ニトリルの製造について記載している。活性ケ
イ酸はさらに所望により、酸化カルシウム、酸化マグネ
シウムまたは酸化アルミニウムのような塩基性酸化物と
組合わせることができる。しかしこの組合わせは重要で
はない。N−メチルホルムアミドからアセトニトリルの
製造が具体的に記載されているが、この化合物は異性体
タイプまたはエチレンタイプの副産物を生成しない。
ムアミドから、400-650℃にて、燐モリブテン酸ビスマ
スベース触媒と少量の酸素の存在下、脱水/転位反応に
よるものが報告されている。この種の反応はフランス特
許A第2,341,562およびその追加フランス特許A2,418,22
3に記載されている。
からプロピオニトリルへの脱水を報告するものである
が、エチレンなどの副産物の生成については全く触れて
いない。
結果は選択性に関して良い結果を与えないことが注目さ
れる。
無吸着シリカ、塩化チタンあるいは燐モリブテン酸ビス
マスの吸着シリカからなる触媒を用いる先行方法によっ
て、N−(1−プロピル−n−ブチル)ホルムアミドの
脱水によるジ−n−プロピルアセトニトリルを製造する
試みがなされた。
%以上、時には20%以上に達する量のエチレン性副産物
および2%以上のジ−n−プロピルアセトニトリルの異
性体、すなわち2−エチルヘキサンニトリルと2−メチ
ルヘプタンニトリルが得られた。
ミドの脱水は触媒として無吸着シリカを用い、下記の方
法によるものである: 13.5cm3の下記の組成を有する粒状(2×3mm)のシリ
カゲル: 比表面積 :320m2/g 細孔容積 :1.75ml/g 5%懸濁液のpH :6.0 SiO2含量 :99.6% Al2O3含量 :0.15% Na2O含量 :0.04% を200cm3のパイレックスガラス管反応容器(直径2c
m、長さ32cm)の中ほどに詰める。
窒素気流中(10L/h)、350℃で行う。その後、12gのN
−(1−プロピル−n−ブチル)ホルムアミド(13.5ml
/h)と10L/hの窒素を反応容器の上から導入する。生成
した反応物は反応容器の底から、1つは50℃であり他は
−10℃に設定した2つの二重壁容器によって回収する。
得られた生成物の粗混合物のガスクロマトグラフ分析を
定期的に行う。7時間反応後、N−(1−プロピル−n
−ブチル)ホルムアミドの転換率と生成物に関する選択
率(転換ホルムアミドに対し%で示す)には変化はなか
った。
ド : 5.6% 従って、N−(1−プロピル−n−ブチル)ホルムア
ミドの変換率は66.5%のジ−n−プロピルアセトニトリ
ルの収率の場合は94.4%である。さらに、20%以上のヘ
プテン(1または2位の二重結合のものが少量で、3位
のものが優勢であった)およびジ−n−プロピルアセト
ニトリル異性体およそ2.5%の生成が見られた。
トニトリルに極端に多量の副産物がまじっているので、
ジ−n−プロピルアセトアミドまたはジ−nプロピル酢
酸の製造に使うことができない。事実、現行の薬学的基
準によれば、ジ−n−プロピルアセトアミドまたはジ−
n−プロピル酢酸は0.4%以上の不純物を含んではなら
ない。
にした触媒の存在下、n−(1−プロピル−n−ブチ
ル)ホルムアミドの高温脱水反応により、副産物の生成
を大きく減少させながら、ジ−n−プロピルアセトニト
リルの製造が可能であることが意外にも判明した。
ニトリルは、次の式で示されるN−(1−プロピル−n
−ブチル)ホルムアミド: を350℃−550℃間、好ましくは400℃−550℃間の温度
で、酸素不存在下、0.1-10重量%、好ましくは0.25-2重
量%の、例えば、Na+またはK+のようなアルカリ金属カ
チオンを含浸させたシリカからなる触媒の存在下に、加
熱することにより、目的化合物を生成させることにより
製造することができる。
0-500cm2/gの比面積および好ましくは0.8-2.0ml/gの細
孔容積を有するシリカゲルから調製する。
トリウム水溶液をアンモニア液で沈澱させて製造するこ
とができる。
すなわち、室温にて、アルカリ金属水酸化物またはアル
カリ金属塩、例えばアルカリ金属炭酸塩などの水溶液に
接触させる。このように含浸したシリカゲルは、10-24
時間、150-200℃で乾燥後、通常の方法により押出しま
たは粒状化によって成型する。
媒の再生はコークスの燃焼が可能な温度下、希酸素気流
中処理することによって行う。この種の処理は十分活性
度および触媒の選択性を再生させる。
触脱水反応は好ましくは気相中、一般に400-500℃の高
温にて、触媒の吸着固定床上で行う。この反応は上述の
温度で、存在する有機化合物分子の連続的な分解反応を
起こす酸素の不存在下で実施することが必要である。従
って、本発明の工程は窒素またはアルゴンなどの不活性
気体下で行う必要がある。
た触媒は、ジ−n−プロピルアセトニトリルを80-85%
のオーダーの収率で生成させる一方、ヘプテン類の生成
を避け、ジ−n−プロピルアセトニトリルの異性体の含
有量を0.1%以下の値にするという事実から、大きな価
値がある。
法を実施するための、上述の0.1-10重量%のアルカリ金
属カチオンを含浸させたシリカからなる触媒に関する。
知物質であり、シミー・テラプチク(Chimie Therapeut
uque)、第5巻第388-391頁(1972年)に、経時的に変
化するために、製造が困難かつ非常に不安定な化合物と
して記載されている。
ル)ホルムアミドは、例えば温度130-150℃の加熱状態
で、過剰の蟻酸エチルなどの蟻酸アルキルをジ−n−プ
ロピルメチルアミンに作用させて容易に製造することが
できる。この方法で、完全に規格に合い純粋な化合物が
95%以上の収率でえられ、これは室温にて安定であっ
た。
記の「シミー・テラプチク(Chimie Therapeutique)」
による既知物質である。このアミンは、ジ−n−プロピ
ルメタノールまたはジ−n−プロピルアセトンをアンモ
ニアおよび水素と、ニッケルベースの触媒、例えばラネ
ーニッケルの存在下、150-180℃の温度で行われる反応
により特に有利に得られる。
95%以上の収率が得られる。
り本発明を説明する: 実施例1 ジ−n−プロピルアセトニトリルの製造 A)ジ−n−プロピルメチルアミン ジ−n−プロピルケトン/アンモニア/水素のモル比
が1:5:5である混合物を、けいそう土を担体とした50cm3
のニッケル触媒(55%)を含む反応管(直径:2.5cm、長
さ:60cm)に、4.5×105Paで通過させる。ジ−n−プロ
ピルケトンの単位時間当りの流量は25cm3/hであり、炉
の設定温度は175℃である。
収する。
ピルメチルアミン、1%のトリ(ジ−n−プロピルアミ
ノ)ヘプタンおよび1%のジ−n−プロピルケトンであ
ることを示している。
の蟻酸メチルをガラスビーズを充填した反応管(直径:
2.5cm、長さ:60cm)に、50cm3/hの流量で通過させる。
反応管の加熱帯は100cm3である。
反応管の出口でカスケード状の2つの容器(1つは35℃
で、他は0℃に維持)中に回収する。
ル−n−ブチル)ホルムアミド2%のジ−n−プロピル
メチルアミンが得られている。
回収されている。
なる溶液中に、常法により浸漬する。溶液は減圧下70℃
にて溜去し、かくして得られた0.54%のNa+を含む浸漬
シリカを200cm3のパイレックス反応管(直径2cm、長さ3
2cm)の中間の位置に充填する。反応管を電気炉中に入
れ、触媒を窒素気流中(10L/h)、350℃で20時間処理す
る。
ド(13.5ml/h)と窒素(10L/h)を反応管の上部から拡
散器を通して注入し、温度を500℃に上げる。7時間反
応後、得られた粗生成物を反応器の下部で、1つは50℃
で、他は−10℃に保った2個の二重壁凝縮器によって回
収する。その間、得られた粗生成物の混合物のガスクロ
マトグラフィー分析を定期的に行う。
は次の組成を含む。
後、ジ−n−プロピルアセトニトリルを溜去し、ジ−n
−プロピルメチルアミンを出発物質として用いるために
回収し、未反応−N−(1−プロピル−n−ブチル)ホ
ルムアミドを脱水反応のサイクルにあてるために回収し
た。
520g(7.01モル)の蟻酸エチルを、加熱装置、攪拌器、
温度計および還流冷却器を具備する1.5l反応器中に、窒
素ガスを通じつつ入れる。混合物を50℃、13時間加熱
し、粗反応生成物を、過剰の蟻酸エチルおよび未反応ジ
−n−プロピルメチルアミンを除去するためにロータリ
ーエバポレーター中で濃縮する。
し、エーテル層を200mlの10%濃度の塩酸水溶液で3回
および200mlの水で連続洗滌する。有機層を硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮する。
ホルムアミド、純度98.6%、を得る。
ることができる。
使用したが、今回は実施例1と同じ条件で製造し、水酸
化カリウムを用いて、0.8%K+を含浸させる。
得た。組成は次のようである。
ら得たシリカゲルをベースとする触媒を用いた。このシ
リカゲルは、260m2/gの比表面積、108ml/gの細孔容積を
有しており、続いて2.14%のNa+を含浸させる。
ピルアセトニトリルを得る: ヘプテン : 2.1% ジ−n−プロピルメチルアミン : 4.8% ジ−n−プロピルアセトニトリル : 64.2% ジ−n−プロピルアセトニトリル異性体 :<0.1% 未反応N−(1−プロピル−n− ブチル)ホルムアミド : 28.8% 触媒は、99.5%の窒素および0.5%の酸素の混合ガス
を13.5l/hの流量で、450℃、4時間、その後、酸素:窒
素が1.5%:98.5%の混合ガスを16時間通じて再生させ
る。この処理後、N−(1−プロピル−n−ブチル)ホ
ルムアミドの注入を窒素気流中で再開し、下記の組成の
ジ−n−プロピルアセトニトリルを得る: ヘプテン : 0% ジ−n−プロピルメチルアミン : 4.5% ジ−n−プロピルアセトニトリル : 71.6% ジ−n−プロピルアセトニトリル異性体 :<0.1% 未反応N−(1−プロピル−n− ブチル)ホルムアミド : 23.9% その後触媒の再生は上記の方法と同様に行う。上記と
同様(温度450℃)の条件で反応物の注入を再開後、7
時間反応後、上記の組成の粗ジ−n−プロピル−アセト
ニトリルを得る: ヘプテン : 0% ジ−n−プロピルメチルアミン : 8.2% ジ−n−プロピルアセトニトリル : 85.5% ジ−n−プロピルアセトニトリル異性体 :<0.1% 未反応N−(1−プロピル−n− ブチル)ホルムアミド : 6.2%
Claims (10)
- 【請求項1】式: で示されるN−(1−プロピル−n−ブチル)ホルムア
ミドを、350℃‐550℃の温度で、酸素の不存在下、アル
カリ金属カチオン0.1-10重量%を含浸させたシリカから
なる触媒の存在下、加熱することを特徴とする、式: で示されるジ−n−プロピルアセトニトリルの製法。 - 【請求項2】温度が400-500℃の間である、請求項1記
載の製法。 - 【請求項3】触媒が、比表面積が200-500m2/gの間であ
り、細孔容積が0.8-2.0ml/g間であるシリカゲルの含浸
によって得られるものである、請求項1記載の製法。 - 【請求項4】触媒が、アルカリ金属水酸化物またはアル
カリ金属塩の水溶液でシリカゲルを含浸して得られるも
のである、請求項1または3記載の製法。 - 【請求項5】シリカが0.25-2重量%のアルカリ金属カチ
オンを含浸したものである、請求項1、3または4のい
ずれか1項記載の製法。 - 【請求項6】アルカリ金属がナトリウムまたはカリウム
である、請求項1、3、4または5のいずれか1項記載
の製法。 - 【請求項7】0.1-10重量%のアルカリ金属カチオンで含
浸されたシリカからなる、請求項1−6のいずれか1項
記載の製法を実施するための触媒。 - 【請求項8】シリカが0.25-2重量%のアルカリ金属カチ
オンで含浸されたものである、請求項7記載の触媒。 - 【請求項9】触媒が、比表面積200-500m2/g間であり、
細孔容積0.8-2.0ml/g間である、請求項7または8記載
の触媒。 - 【請求項10】アルカリ金属カチオンがNa+またはK+で
ある、請求項7−9のいずれか1項記載の触媒。
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