JP2556536B2 - 磁性流体を使用する軸封装置 - Google Patents
磁性流体を使用する軸封装置Info
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- JP2556536B2 JP2556536B2 JP62314236A JP31423687A JP2556536B2 JP 2556536 B2 JP2556536 B2 JP 2556536B2 JP 62314236 A JP62314236 A JP 62314236A JP 31423687 A JP31423687 A JP 31423687A JP 2556536 B2 JP2556536 B2 JP 2556536B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic fluid
- ring
- shaft
- peripheral surface
- magnetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
- Sealing Of Bearings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、マグネットリングと磁性流体を使用する軸
封装置に関するものである。
封装置に関するものである。
(従来の技術) コンピューター用の小型電動モータや、オフイスオー
トメーション用機器の回転部分に使用されている小径ベ
アリング等の防塵シールとして磁性流体を使用する軸封
装置が使用されはじめている。
トメーション用機器の回転部分に使用されている小径ベ
アリング等の防塵シールとして磁性流体を使用する軸封
装置が使用されはじめている。
第4図および第5図は従来の磁性流体を使用する軸封
装置の一例を示すもので、図中1は回転軸、2は回転軸
1を取り巻く固定部材、3は回転軸1と固定部材2との
間に介装したボールベアリング等の軸受、4は回転軸1
との間にわずかな間隙Cを有するマグネットリングで、
固定部材2に嵌めこんで固定したものであり、N,Sはそ
の磁極を示すものである。
装置の一例を示すもので、図中1は回転軸、2は回転軸
1を取り巻く固定部材、3は回転軸1と固定部材2との
間に介装したボールベアリング等の軸受、4は回転軸1
との間にわずかな間隙Cを有するマグネットリングで、
固定部材2に嵌めこんで固定したものであり、N,Sはそ
の磁極を示すものである。
そして5(第5図参照)は前記隙間C内に注入した磁
性流体で、この磁性流体は例えば、ベースになるオイル
にFe2O3(ヘマタイト)、またはFe3O4(マグネタイト)
等の強磁性体の微粒子を混入し、沈澱しないように界面
活性剤を用いて化学的に処理された粘性のある流体であ
る。そして弱い磁場にも敏感に反応して磁石に吸着する
と共に、残磁性が存在しないという特徴がある。
性流体で、この磁性流体は例えば、ベースになるオイル
にFe2O3(ヘマタイト)、またはFe3O4(マグネタイト)
等の強磁性体の微粒子を混入し、沈澱しないように界面
活性剤を用いて化学的に処理された粘性のある流体であ
る。そして弱い磁場にも敏感に反応して磁石に吸着する
と共に、残磁性が存在しないという特徴がある。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら上述した従来の磁性流体を使用する軸封
装置は、内外の圧力差に対する耐圧性が低い上に、軸が
高速回転した場合にも、その遠心力によって磁性流体が
飛散してしまうという問題点があった。
装置は、内外の圧力差に対する耐圧性が低い上に、軸が
高速回転した場合にも、その遠心力によって磁性流体が
飛散してしまうという問題点があった。
(問題点を解決するための手段) 上述の問題点を解決するため本発明においては、回転
軸とそれを取り巻く固定部材との間に介挿し得るマグネ
ットリングを回転軸に嵌着し得る内輪と、固定部材側に
嵌着し得る外輪とに二分し、これら内外のマグネットリ
ングをわずかな間隙をおいて対向させ、この対向面に凹
部または凹凸部を設けると共に、この対向端縁をそれぞ
れ異磁極とし、この間隙内に磁性流体を介在させて磁性
流体を使用する軸封装置を構成する。
軸とそれを取り巻く固定部材との間に介挿し得るマグネ
ットリングを回転軸に嵌着し得る内輪と、固定部材側に
嵌着し得る外輪とに二分し、これら内外のマグネットリ
ングをわずかな間隙をおいて対向させ、この対向面に凹
部または凹凸部を設けると共に、この対向端縁をそれぞ
れ異磁極とし、この間隙内に磁性流体を介在させて磁性
流体を使用する軸封装置を構成する。
(作 用) 上述のように本発明においては、回転軸とそれを取り
巻く固定部材との間に介挿し得るマグネットリングを回
転軸に嵌着し得る内輪と、固定部材側に嵌着し得る外輪
とに二分し、これら内外のマグネットリングをわずかな
間隙において対向させ、この対向面に凹部または凹凸部
を設けると共に、この対向端縁をそれぞれ異磁極とし
た。すなわち内外のマグネットリングの対向部に凹部ま
たは凹凸部を設けると共に、この対向端縁をそれぞれN,
S極が対向するようにした。したがって同じ磁力の磁石
を想定した場合、このN,S極の対向部である間隙内の磁
束密度は、従来の1個のマグネットリングの内周面と回
転軸間の間隙内の磁束密度よりはるかに高くなると共
に、対向面に設けた凹部または凹凸部のラビリンス効果
によって間隙内に介在させる磁性流体を保持する力がは
るかに強くなる。
巻く固定部材との間に介挿し得るマグネットリングを回
転軸に嵌着し得る内輪と、固定部材側に嵌着し得る外輪
とに二分し、これら内外のマグネットリングをわずかな
間隙において対向させ、この対向面に凹部または凹凸部
を設けると共に、この対向端縁をそれぞれ異磁極とし
た。すなわち内外のマグネットリングの対向部に凹部ま
たは凹凸部を設けると共に、この対向端縁をそれぞれN,
S極が対向するようにした。したがって同じ磁力の磁石
を想定した場合、このN,S極の対向部である間隙内の磁
束密度は、従来の1個のマグネットリングの内周面と回
転軸間の間隙内の磁束密度よりはるかに高くなると共
に、対向面に設けた凹部または凹凸部のラビリンス効果
によって間隙内に介在させる磁性流体を保持する力がは
るかに強くなる。
このため本発明によれば、磁性流体を使用する軸封装
置の耐圧性を従来のものより著しく高める上に、遠心力
に基づく、耐高速回転の許容限度も大幅に高めることが
できる。
置の耐圧性を従来のものより著しく高める上に、遠心力
に基づく、耐高速回転の許容限度も大幅に高めることが
できる。
(実施例) 以下、第1図〜第3図について本発明の実施例を説明
する。図中前記符号と同一の符号は同等のものを示して
いる。すなわち1は回転軸、2は回転軸1を取り巻く固
定部材、3は回転軸1と固定部材2との間に介装したボ
ールベアリング等の軸受である。
する。図中前記符号と同一の符号は同等のものを示して
いる。すなわち1は回転軸、2は回転軸1を取り巻く固
定部材、3は回転軸1と固定部材2との間に介装したボ
ールベアリング等の軸受である。
第1図は本発明の第1実施例を示すもので、この場合
は、回転軸1とそれを取り巻く固定部材2との間に介挿
し得るマグネットリングを回転軸1に嵌着し得る内輪6
と、固定部材2側に嵌着し得る外輪7とに二分し、これ
ら内外のマグネットリング6,7をわずかな間隙Cをおい
て対向させ、外輪7の内周面に凹部として環状溝7aを形
成すると共に、この対向端縁をそれぞれ異磁極N,Sと
し、この間隙C内に磁性流体5(第1図には図示してい
ない。第5図参照)を介在させて磁性流体を使用する軸
封装置を構成してある。
は、回転軸1とそれを取り巻く固定部材2との間に介挿
し得るマグネットリングを回転軸1に嵌着し得る内輪6
と、固定部材2側に嵌着し得る外輪7とに二分し、これ
ら内外のマグネットリング6,7をわずかな間隙Cをおい
て対向させ、外輪7の内周面に凹部として環状溝7aを形
成すると共に、この対向端縁をそれぞれ異磁極N,Sと
し、この間隙C内に磁性流体5(第1図には図示してい
ない。第5図参照)を介在させて磁性流体を使用する軸
封装置を構成してある。
また第2図は第2実施例を示すもので、これは前記外
輪7の内周面に凹部として環状溝7aを形成すると共に、
内輪6の外周面にも凹部として環状溝6aを形成したもの
である。
輪7の内周面に凹部として環状溝7aを形成すると共に、
内輪6の外周面にも凹部として環状溝6aを形成したもの
である。
また第3図は第3実施例を示すもので、これは前記内
輪6の外周面に凸部として環状突条6bを形成し、外輪を
軸方向に二分割して二部材7A,7Bとし、この二部材7A,7B
を重合したものの内周の接合部に前記環状突条6bと対応
する凹部として環状溝7bを形成したものである。
輪6の外周面に凸部として環状突条6bを形成し、外輪を
軸方向に二分割して二部材7A,7Bとし、この二部材7A,7B
を重合したものの内周の接合部に前記環状突条6bと対応
する凹部として環状溝7bを形成したものである。
なお上述のわずかな間隙Cは通常0.05〜0.12mmであ
り、またマグネットリングの磁力は150ガウス程度が適
当である。封塞性能を高めるには磁力を強くすればよい
が、磁力が強すぎると機器に悪影響を与えるおそれがあ
る。
り、またマグネットリングの磁力は150ガウス程度が適
当である。封塞性能を高めるには磁力を強くすればよい
が、磁力が強すぎると機器に悪影響を与えるおそれがあ
る。
(発明の効果) 上述のように本発明においては、回転軸1とそれを取
り巻く固定部材2との間に介挿し得るマグネットリング
を回転軸1に嵌着し得る内輪6と、固定部材2側に嵌着
し得る外輪7とに二分し、これら内外のマグネットリン
グ6,7をわずかな間隙Cをおいて対向させ、この対向面
に凹部または凸部を設けると共に、この対向端縁をそれ
ぞれ異磁極N,Sとした。すなわち内外のマグネットリン
グ6,7の対向部を凹部または凸部によってラビリンス状
に形成すると共に、それぞれN,S極が対向するようにし
た。したがって同じ磁力の磁石を想定した場合、このN,
S極の対向部である間隙C内の磁束密度は、従来の1個
のマグネットリング4の内周面と回転軸1間の間隙C内
の磁束密度よりはるかに高くなる。すなわち間隙C内に
介在させる磁性流体5を保持する磁力がはるかに強くな
る上に、ラビリンス効果によって磁性流体5の保持力が
向上する。
り巻く固定部材2との間に介挿し得るマグネットリング
を回転軸1に嵌着し得る内輪6と、固定部材2側に嵌着
し得る外輪7とに二分し、これら内外のマグネットリン
グ6,7をわずかな間隙Cをおいて対向させ、この対向面
に凹部または凸部を設けると共に、この対向端縁をそれ
ぞれ異磁極N,Sとした。すなわち内外のマグネットリン
グ6,7の対向部を凹部または凸部によってラビリンス状
に形成すると共に、それぞれN,S極が対向するようにし
た。したがって同じ磁力の磁石を想定した場合、このN,
S極の対向部である間隙C内の磁束密度は、従来の1個
のマグネットリング4の内周面と回転軸1間の間隙C内
の磁束密度よりはるかに高くなる。すなわち間隙C内に
介在させる磁性流体5を保持する磁力がはるかに強くな
る上に、ラビリンス効果によって磁性流体5の保持力が
向上する。
このため本発明によれば、磁性流体を使用する軸封装
置の耐圧性を従来のものより著しく高める上に、遠心力
に基づく、耐高速回転の許容限度も大幅に高めることが
できるという効果が得られる。
置の耐圧性を従来のものより著しく高める上に、遠心力
に基づく、耐高速回転の許容限度も大幅に高めることが
できるという効果が得られる。
すなわち、第1図〜第3図の各実施例は間隙C内に、
凹部または凸部からなる種々の形状をあたえることによ
りN,S極の対峙する部分を延長し、かつ磁性流体の物理
的凝集性を利用して耐圧性能を向上すると共に、高速回
転による磁性流体の飛散を防止することができる。
凹部または凸部からなる種々の形状をあたえることによ
りN,S極の対峙する部分を延長し、かつ磁性流体の物理
的凝集性を利用して耐圧性能を向上すると共に、高速回
転による磁性流体の飛散を防止することができる。
特に第3図の実施例は、組立を容易にするために外輪
マグネットリングを二部材7A,7Bに分割して組立時に重
合するようにしたものである。
マグネットリングを二部材7A,7Bに分割して組立時に重
合するようにしたものである。
第1図〜第3図は本発明の各種実施例を示す軸封装置の
断面図、 第4図および第5図は従来の軸封装置を示す断面図であ
る。 1……回転軸、2……固定部材 3……軸受、4……マグネットリング 5……磁性流体、6……内輪 7……外輪、C……間隙
断面図、 第4図および第5図は従来の軸封装置を示す断面図であ
る。 1……回転軸、2……固定部材 3……軸受、4……マグネットリング 5……磁性流体、6……内輪 7……外輪、C……間隙
Claims (4)
- 【請求項1】回転軸とそれを取り巻く固定部材との間に
介挿し得るマグネットリングを回転軸に嵌着し得る内輪
と、固定部材側に嵌着し得る外輪とに二分し、これら内
外のマグネットリングをわずかな間隙をおいて対向さ
せ、この対向面に凹部または凹凸部を設けると共に、こ
の対向端縁をそれぞれ異磁極とし、この間隙内に磁性流
体を介在させたことを特徴とする磁性流体を使用する軸
封装置。 - 【請求項2】前記外輪の内周面に環状溝を形成した特許
請求の範囲第1項記載の磁性流体を使用する軸封装置。 - 【請求項3】前記外輪の内周面および内輪の外周面にそ
れぞれ環状溝を形成した特許請求の範囲第1項記載の磁
性流体を使用する軸封装置。 - 【請求項4】前記内輪の外周面に環状突条を形成し、外
輪を軸方向に二分割すると共に、その内周の接合部に前
記環状突条と対応する環状溝を形成した特許請求の範囲
第1項記載の磁性流体を使用する軸封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62314236A JP2556536B2 (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | 磁性流体を使用する軸封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62314236A JP2556536B2 (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | 磁性流体を使用する軸封装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01158271A JPH01158271A (ja) | 1989-06-21 |
JP2556536B2 true JP2556536B2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=18050924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62314236A Expired - Lifetime JP2556536B2 (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | 磁性流体を使用する軸封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2556536B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0721971Y2 (ja) * | 1988-11-30 | 1995-05-17 | エヌオーケー株式会社 | 磁性流体シール装置 |
JP2015081520A (ja) * | 2013-10-21 | 2015-04-27 | 株式会社デンソー | 遠心送風機 |
CN110888438B (zh) * | 2019-11-26 | 2021-06-15 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种机器人及其控制方法以及存储介质 |
-
1987
- 1987-12-14 JP JP62314236A patent/JP2556536B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01158271A (ja) | 1989-06-21 |
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