JP2597618Y2 - 磁性流体シール装置 - Google Patents

磁性流体シール装置

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JP2597618Y2
JP2597618Y2 JP1993056486U JP5648693U JP2597618Y2 JP 2597618 Y2 JP2597618 Y2 JP 2597618Y2 JP 1993056486 U JP1993056486 U JP 1993056486U JP 5648693 U JP5648693 U JP 5648693U JP 2597618 Y2 JP2597618 Y2 JP 2597618Y2
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magnetic
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sealing device
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博之 二家本
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば各種装置の軸受
部等に適用される磁性流体シール装置、特に互いに同心
的で相対回転自在に径方向に組み付けられる3部材の各
部材間の環状の隙間をシールするものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の磁性流体シール装置とし
ては、たとえば図4に示すようなものがある。すなわ
ち、この磁性流体シール装置100は、互いに同心的に
相対回転自在に径方向に組み付けられる径方向外側の部
材としてのハウジング101と、径方向内側の部材とし
ての内軸102と、該内軸102とハウジング101間
に配置される中間部材としての外軸103とから成る3
部材の各部材間の環状の隙間をシールするものである。
【0003】ハウジング101の内周には、軸方向に着
磁(図中左側をN極、右側をS極)した外側磁力源とし
ての外側磁石104と、該外側磁石104の両側に外軸
103と微小間隙105を介して配置した一対の外側磁
性体部材としての外側ヨーク106,106とから成る
外側磁気ユニット107を取付けている。
【0004】また外軸103の内周には、外側磁石10
4と同一方向に着磁した内側磁力源としての内側磁石1
08と、該内側磁石108の両側に内軸102と微小間
隙105’を介して配置した一対の内側磁性体部材とし
ての内側ヨーク109,109とから成る内側磁気ユニ
ット110を取付けている。
【0005】そして、外軸103は、磁性体部分と非磁
性体部分を設けている。すなわち、外軸103自体は非
磁性体部分で、該外軸103の径方向外側を磁性体部分
として磁性体リング103Aを設けているのである。し
たがって、磁性体リング103Aと上記外側磁気ユニッ
ト107とから図中矢印で示されているように外側磁気
回路111が形成される。この外側磁気回路111によ
る磁気吸着力によって微小間隙105に磁性流体112
が保持されて外軸103とハウジング101間をシール
しているのである。
【0006】また、内軸102は磁性体であることか
ら、該内軸102と上記内側磁気ユニット110とから
図中矢印で示されているように内側磁気回路113が形
成される。この内側磁気回路113による磁気吸着力に
よって微小間隙105’に磁性流体112が保持されて
内軸102と外軸103間をシールしているのである。
【0007】以上から、3部材の各部材間の環状の隙間
をシールしているのである。
【0008】なお、一対の外側ヨーク106,106と
ハウジング102,外軸103と磁性体リング103
A,一対の内側ヨーク109,109と外軸103は,
それぞれシール部材としてのOリング114によって流
体密となっている。
【0009】ところが、上記した磁性流体シール装置1
00は、ハウジング101側,外軸103側において、
外側磁気回路111,内側磁気回路113を別々に構成
しているので、非磁性体から成る外軸103に磁性体リ
ング103Aを必要とし、形状・構造が複雑であるとい
う問題点があった。
【0010】そこで、上記問題点を解消するために、図
5に示す磁性流体シール装置200が提案されている
(特開昭61−165072号公報参照)。
【0011】この磁性流体シール装置200は、互いに
同心的に相対回転自在に径方向に組み付けられる径方向
外側の部材としての非磁性体のハウジング201と、径
方向内側の部材としての磁性体の中央シャフト202
と、該中央シャフト202とハウジング201間に配置
される複数の中間部材としての共軸シャフト203,2
04とから成る多段部材の各部材間の環状の隙間をシー
ルするものである。
【0012】ハウジング201の内周には軸方向に着磁
(図中左側をN極、右側をS極)した磁力源としての磁
石205と、該磁石205の両側に共軸シャフト203
と微小間隙206を介して配置した一対の磁性体部材と
しての(透)磁性磁極片207,207とから成る磁気
ユニット208を取付けている。
【0013】そして、共軸シャフト203,204は、
磁性体部分と非磁性体部分を設けている。すなわち、非
(透)磁性の絶縁シャフト209とその両側の一対の
(透)磁性部分210で構成されている。また、共軸シ
ャフト203と共軸シャフト204間は微小間隙20
6’を有している。さらに、共軸シャフト204と中央
シャフト202間は微小間隙206”を有している。そ
して、中央シャフト202は(透)磁性であることか
ら、図中点線の矢印で示されているように磁気ユニット
208,共軸シャフト203,204のそれぞれの
(透)磁性部分210及び中央シャフト202により1
つの磁気回路211が形成される。この磁気回路211
による磁気吸着力によって各微小間隙206,20
6’,206”に磁性流体212が保持されて各部材間
をシールしているのである。
【0014】このように構成されていることから、磁石
205が1個で2個以上の共軸シャフト間の微小間隙を
シールすることが可能である。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、共軸シ
ャフト203,204は磁性部分210と非磁性部分2
11とから構成されているため、磁性部分210と非磁
性部分211を、流体密洩れのない状態で接合する必要
があり実際の製作においてはコストアップの要因となっ
ている。
【0016】本考案は上記した従来技術の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、製
作の容易化によるコストダウンを図り得る磁性流体シー
ル装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案にあっては、互いに同心的で相対回転自在に
径方向に組み付けられる非磁性体の径方向外側および内
側の部材と該2部材間に配置される磁性体の中間部材と
から成る3部材の各部材間の環状の隙間をシールするも
ので、前記外側部材の内周に取付けられる軸方向に着磁
した外側磁力源と、該外側磁力源の軸方向両側に前記中
間部材の外周面と微小間隙を有して配置した一対の外側
磁性体部材とから成る外側磁気ユニットと、前記内側部
材の外周に軸方向に着磁された内側磁力源と、該内側磁
力源の軸方向両側に前記中間部材の内周面と微小間隙を
有して配置した一対の内側磁性体部材とから成る内側磁
気ユニットと、を備え、前記外側磁気ユニット,前記磁
性体の中間部材および内側磁気ユニットとから形成され
る磁気回路による磁気的吸着力によって前記微小間隙に
磁性流体を保持する構成する。
【0018】
【作用】上記構成の磁性流体シール装置にあっては、中
間部材を磁性体として径方向外側の部材と内側の部材間
に、1つの磁気回路を形成して各部材間の微小間隙に磁
性流体を保持して各部材間をシールしていることから、
中間部材を従来技術のように磁性体部分と非磁性体部分
とから構成することがなくなるので、製作が容易とな
り、それに伴いコストダウンが図れる。
【0019】
【実施例】以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明
する。本考案の一実施例に係る磁性流体シール装置を示
す図1において、1は磁性流体シール装置本体を示して
おり、この磁性流体シール装置1は、非磁性体の径方向
外側の部材としてのハウジング2と、非磁性体の径方向
内側の部材としての内軸3と、該2部材間に配置される
中間部材としての外軸4が互いに同心的で径方向に組み
付けられ、各部材間に設けられるベアリング5によって
各部材が相対回転自在に支持されている3部材の各部材
間の環状の隙間をシールするものである。
【0020】そして、ハウジング2の内周には、軸方向
に着磁(本実施例では図中左側をN極、右側をS極)し
た外側磁力源としての外側磁石6と、該外側磁石6の両
側に外軸4と微小間隙7を介して配置した一対の外側磁
性体部材としての外側ヨーク8,8とから成る外側磁気
ユニット9を取付けている。
【0021】外側ヨーク8は環状部材で、その外周には
それぞれ凹溝81が設けられており、この凹溝81内に
シール部材としてのOリング10が挿入されて、一対の
外側ヨーク8,8とハウジング2とが流体密となってい
る。
【0022】また内軸3の外周には、外側磁石6と軸方
向逆方向に着磁(本実施例では図中左側をS極、右側を
N極)した内側磁力源としての内側磁石11と、該内側
磁石11の両側に外軸4と微小間隙7’を介して配置し
た一対の内側磁性体部材としての内側ヨーク12,12
とから成る内側磁気ユニット13を取付けている。
【0023】内側ヨーク12も外側ヨーク8同様環状部
材で、その内周にはそれぞれ凹溝12Aが設けられてお
り、この凹溝12A内にシール部材としてのOリング1
4が挿入されて、内側ヨーク12と内軸3とが流体密と
なっている。
【0024】そして、外軸4は、磁性体であることか
ら、外側磁気ユニット9の外側磁石6のN極→外側磁石
6のN極側の外側ヨーク8→外軸4→外軸4を介して上
記N極側の外側ヨーク8と対向する内側ヨーク12→内
側磁石11→内側磁石11のN極側の内側ヨーク12→
外軸4→外軸4を介して上記N極側の内側ヨーク12と
対向する外側ヨーク8→外側磁石6のS極というように
磁束が流れ1つの閉ループの磁気回路15が形成され
る。この磁気回路15による磁気吸着力によって外軸4
の外側ヨーク8側の微小間隙7と内側ヨーク12側の微
小間隙7’に磁性流体16が保持されることにより3部
材の各部材間の環状の隙間をシールすることになる。
【0025】上記のように磁気回路15を形成する場
合、内側磁石11は外側磁石6に比べて弱くても良い
し、外軸4を薄く作ることができる。
【0026】しかし、図2に示すように、内側磁石11
がない場合、すなわち内側磁石11でなく磁力を有しな
いダミー11Aとした場合、外側磁石6の磁束は外軸4
にしか流れず(図中矢印参照)、内軸3側のシールはで
きない。
【0027】また、図3のように内側磁石11の着磁方
向を外側磁石6と同じとした着磁方向同一内側磁石11
Bとしても、上記磁性流体シール装置1と同様の効果は
得られるが、磁束は外軸4部でしか流れない(図中矢印
参照)ので外軸4の肉厚は大きくする必要があり、かつ
外側磁石6も強力なものが必要である。
【0028】上記構成の磁性流体シール装置にあって
は、外軸4を磁性体として径方向外側のハウジング2と
内軸3間に、1つの磁気回路15を形成して各部材間の
微小間隙7,7に磁性流体16を保持して各部材間をシ
ールしていることから、外軸4を従来技術のように磁性
体部分と非磁性体部分とから構成することがなくなるの
で、製作が容易となり、それに伴いコストダウンが図れ
る。
【0029】なお、上記実施例では磁力源として磁石
6,11を用いるものを例にとって説明したが、電磁石
を用いても良く、また永久磁石と電磁石を併用したもの
でも良い。また補足的な説明となるが、図1から図3
(従来技術の図4および図5も同様)は、慣例に従い中
心軸の片側のみの断面構成を示した図となっている。図
においては、内軸3に一点鎖線で示された中心軸が現れ
ている。
【0030】
【考案の効果】本考案は、以上の構成および作用を有す
るもので、中間部材を磁性体として径方向外側の部材と
内側の部材間に、1つの磁気回路を形成して各部材間の
微小間隙に磁性流体を保持して各部材間をシールしてい
ることから、中間部材を従来技術のように磁性体部分と
非磁性体部分とから構成することがなくなるので、製作
が容易となり、それに伴いコストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の一実施例に係る磁性流体シール
装置の縦断面図である。
【図2】図2は図1の磁性流体シール装置において、内
側磁石を磁力を有しないダミーとした縦断面図である。
【図3】図3は図1の磁性流体シール装置において、内
側磁石の着磁方向を外側磁石の着磁方向と同一方向とし
た縦断面図である。
【図4】図4は従来の磁性流体シール装置の縦断面図で
ある。
【図5】図5は従来の他の磁性流体シール装置の縦断面
図である。
【符号の説明】
1 磁性流体シール装置 2 ハウジング(外側部材) 3 内軸(内側部材) 4 外軸(中間部材) 5 ベアリング 6 外側磁石(外側磁力源) 7,7’ 微小間隙 8 外側ヨーク(外側磁性体部材) 81 凹溝 9 外側磁気ユニット 10 Oリング 11 内側磁石(内側磁石) 11A ダミー 11B 着磁方向同一内側磁石 12 内側ヨーク(内側磁性体部材) 12A 凹溝 13 内側磁気ユニット 14 Oリング 15 磁気回路 16 磁性流体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに同心的で相対回転自在に径方向に
    組み付けられる非磁性体の径方向外側および内側の部材
    と該2部材間に配置される磁性体の中間部材とから成る
    3部材の各部材間の環状の隙間をシールするもので、 前記外側部材の内周に取付けられる軸方向に着磁した外
    側磁力源と、該外側磁力源の軸方向両側に前記中間部材
    の外周面と微小間隙を有して配置した一対の外側磁性体
    部材とから成る外側磁気ユニットと、 前記内側部材の外周に軸方向に着磁された内側磁力源
    と、該内側磁力源の軸方向両側に前記中間部材の内周面
    と微小間隙を有して配置した一対の内側磁性体部材とか
    ら成る内側磁気ユニットと、を備え、 前記外側磁気ユニット,前記磁性体の中間部材および内
    側磁気ユニットとから形成される磁気回路による磁気的
    吸着力によって前記微小間隙に磁性流体を保持する磁性
    流体シール装置。
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CN107956880A (zh) * 2017-12-13 2018-04-24 广西科技大学 一种磁流体密封结构
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