JP2556384B2 - 芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、低光沢でしかも衝撃強度が高い芳
香族ポリカーボネート系樹脂組成物に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題) 芳香族ポリカーボネートは、機械的強度が優れた樹脂
であるのでエンジニヤリングプラスチックとして広く使
用されており、その性質を利用して種々の樹脂とのブレ
ンドが知られている。
芳香族ポリカーボネート樹脂の成形加工性等の改質技
術として、ABS樹脂とのブレンド(特公昭第38-15225号
公報および特公昭第51-11142号公報)またはポリスチレ
ンとのブレンド(特公昭第43-6295号公報および特公昭
第44-11551号公報)が知られている。このようなABS樹
脂またはポリスチレンとのブレンドは、芳香族ポリカー
ボネート樹脂の成形加工性を良好にし、また衝撃強度が
改善された成形品を得ることができる。これらの成形品
においては、衝撃強度が高いものはいずれも光沢があ
る。
一方、低光沢で衝撃強度が高いことは、自動車内装部
品等をはじめとして多くの用途に要求される特性であ
る。しかしながら、低光沢でしかも衝撃強度が高い芳香
族ポリカーボネート系の成形材料は未だ得られていな
い。
そこで本発明は、低光沢でしかも衝撃強度が高い芳香
族ポリカーボネート系樹脂組成物を提供することを目的
とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、芳香族ポリカーボネート系樹脂とABS
樹脂またはポリスチレン系樹脂とのブレンドにおいて、
芳香族ポリカーボネート系樹脂のフェノール性末端基と
非フェノール性末端基との比率を調節し、かつ、エポキ
シ基またはオキサゾリニル基を有する共重合体を添加す
ることにより、成形品に低光沢で衝撃強度が高い特性を
与えることができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、 (A)次式: で示されるフェノール性末端基、および次式: で示される非フェノール性末端基 (上記式中、R1およびR2は互に同じまたは異ることがで
き、それぞれ、水素原子または20個以下の炭素原子を有
するアルキル基であり、ハロゲン置換されていてもよ
い) の比(I):(II)が5:95〜100:0の範囲にある芳香族
ポリカーボネート系樹脂 3〜97重量部、 (B)ABS系樹脂および/またはポリスチレン系樹脂 9
7〜3重量部、 ならびに、 (C)エポキシ基および/またはオキサゾリニル基を有
する不飽和モノマーと、これと共重合可能な不飽和モノ
マーとの共重合体を、(A)および(B)の合計100重
量部に対して0.5〜100重量部 を含む芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を提供する
ものである。
本発明において使用する成分(A)の芳香族ポリカー
ボネート系樹脂は通常、式 (各Rはフェニレン、ハロゲン置換フェニレンまたはC
1〜20アルキル置換フェニレンを示し、AおよびBは水
素原子、脂肪族不飽和を含まないC1〜12炭化水素基ま
たは隣接炭素原子と共にシクロアルカン基を形成する基
を示す)で示される繰返し単位を主に有する。本発明に
おいては、このような芳香族ポリカーボネートのフェノ
ール性末端基(I)および非フェノール性末端基(II)
の比(末端基比)を調節したものを使用することを特徴
とする。
芳香族ポリカーボネートの末端基比の調節は、エステ
ル交換法によって芳香族ポリカーボネートを作り、その
際に原料のジフェニルカーボネートとジフェノール(た
とえばビスフェノールA)のモル比を変えることによっ
て容易に行うことができる。例えばビスフェノールAと
ジフェニルカーボネートをエステル交換させた場合に
は、ポリカーボネートの末端は、ビスフェノールAに由
来するフェノール性残基またはジフェニルカーボネート
に由来するフェニル基である。従って、エステル交換反
応の際に、ビスフェノールAのモル比を高くすると、生
成ポリカーボネートにおいてフェノール性末端基の割合
が高くなる。なお、芳香族ポリカーボネートは分枝して
いてもよい。そのような分枝ポリカーボネートは、多官
能性芳香族化合物をジフェノールおよび/またはカーボ
ネート先駆体と反応させることにより、分枝した熱可塑
性ランダム分枝ポリカーボネートとして得られる。
従来一般に使用されている芳香族ポリカーボネート、
特にホスゲン法により作られた芳香族ポリカーボネート
においては、フェノール性末端基の比率は非フェノール
性末端基に対して1/20以下である。すなわち、ビスフェ
ノールAとホスゲンを反応させてポリカーボネートを作
るのであるが、原料中にまたは反応途中に少量のフェノ
ールを加えることによりポリマー末端をフェノールで封
止(ヒドロキシル基が反応)している。
本発明においては、芳香族ポリカーボネートのフェノ
ール性末端基と非フェノール性末端基との比、すなわち
(I):(II)は5:95〜100:0の範囲、好ましくは1:10
〜100:0の範囲、特に1:5〜100:0の範囲である。(I)
の比率が上記より小さいときは、低光沢でしかも耐衝撃
性が優れた成形品が得られない。
フェノール性末端基のOH基濃度は、FTIRの3600cm-1
の吸収強度を測定することにより決定される。全末端基
濃度は、塩化メチレン溶液で測定したIV(固有粘度)値
をもとに平均分子量を求めることにより、計算される。
IV値を平均分子量に換算する際にはSchnellの式を用い
た。
IV=1.23×10-4M0.83(M=粘度平均分子量) 次に、本発明において使用される成分(B)について
述べる。成分(B)はABS系樹脂および/またはポリス
チレン系樹脂である。
本発明に使用されるABS系樹脂とは、(a)ゴム質重
合体、(b)芳香族ビニル単量体成分および(c)シア
ン化ビニル単量体成分を含む共重合体である。
本発明で使用される(a)ゴム質重合体としては、ポ
リブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン
のランダム共重合体およびブロック共重合体、該ブロッ
ク共重合体の水素添加物、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合体などのジ
エン系ゴム、エチレン−プロピレンのランダム共重合体
およびブロック共重合体、エチレン−ブテンのランダム
共重合体およびブロック共重合体、エチレンとα−オレ
フィンとの共重合体、エチレン−メタクリレート、エチ
レン−ブチルアクリレートなどとエチレン−不飽和カル
ボン酸エステルとの共重合体、エチレン−酢酸ビニルな
どのエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合体、エチレン−
プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体、エチレ
ン−プロピレン−ヘキサジエン共重合体などのエチレン
−プロピレン非共役ジエンターポリマー、ブチレン−イ
ソプレン共重合体などが挙げられ、これらを1種または
2種以上で使用する。好ましいゴム質重合体としてはエ
チレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン非共役
ジエンターポリマーおよびジエン系ゴムであり、特に好
ましくはポリブタジエンおよびスチレン−ブタジエン共
重合体であり、このスチレン−ブタジエン共重合体中の
スチレン含有率は50重量%以下であることが好ましい。
(b)シアン化ビニル単量体成分としては、例えばアク
リロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることがで
き、これらを1種または2種以上使用する。
(c)芳香族ビニル単量体成分としては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、o−,m−もしくはp−メチル
スチレン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジク
ロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレ
ン、フルオロスチレン、p-tert−ブチルスチレン、エチ
ルスチレン、ビニルナフタレン等を挙げることができ、
これらを1種または2種以上使用する。好ましくはスチ
レン、α−メチルスチレンである。
本発明における成分(B)のABS系樹脂には、上記の
成分(a),(b)および(c)の他に、(d)これら
の成分と共重合可能な単量体を本発明の目的を損なわな
い範囲で使用することができる。そのような共重合可能
な単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸等のα,
β−不飽和カルボン酸、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート
等のα,β−不飽和カルボン酸エステル類;無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸
無水物類;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エ
チルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−o−ク
ロロフェニルマレイミド等のα,β−不飽和ジカルボン
酸のイミド化合物類;等を挙げることができ、これらの
単量体は1種または2種以上で使用される。
成分(B)のABS系樹脂において、各成分(a),
(b)および(c)の組成比は特に制限はなく、用途に
応じて各成分が配合される。
またABS系樹脂としては、(a)ゴム質重合体の存在
下にその他の成分がグラフト共重合したグラフト共重合
体、またはこのグラフト共重合体と(b)シアン化ビニ
ル単量体および(c)芳香族ビニル単量体の共重合生成
物とのブレンド等が好ましく、さらに好ましくはABS樹
脂、AES樹脂である。
成分(B)のABS系樹脂の製造法に関しては特に制限
はなく、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重合、懸濁重
合、乳化重合など通常公知の方法が用いられる。また、
別々に共重合した樹脂をブレンドすることによって成分
(B)のABS系樹脂を得ることも可能である。
次に、本発明において使用できるポリスチレン系樹脂
は、それ自体公知であり、一般式 (式中R*は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル
基であり、Xはハロゲン原子または炭素原子数1〜4の
アルキル基である置換基を表し、pは0〜5の整数であ
る)で示されるビニル芳香族化合物から誘導された繰返
し構造単位を、その重合体中に少くとも25重量%以上有
するものでなければならない。かかるポリスチレン系樹
脂としては例えばスチレンもしくはその誘導体の単独重
合体並びに例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブ
チルゴム、EPDM、エチレン−プロピレン共重合体、天然
ゴム、エピクロロヒドリンの如き天然または合成エラス
トマー物質の混合あるいはこれらで変性したスチレン系
重合体、更には、スチレン含有共重合体、例えば、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体(SAN)、スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
(ABS)を挙げることができる。本発明のために好まし
いスチレン系重合体はホモポリスチレンおよびゴム強化
ポリスチレンである。
このようなABS系樹脂またはポリスチレン系樹脂、す
なわち成分(B)は、成分(A)3〜97重量部に対して
97〜3重量部、好ましくは成分(A)10〜90重量部に対
して90〜10重量部配合する。
また、成分(B)としては、ABS系樹脂およびポリス
チレン系樹脂の両方を使用することもできる。
次に、本発明において使用する成分(C)について述
べる。成分(C)は、エポキシ基および/またはオキサ
ゾリニル基を有する不飽和モノマーと、これと共重合可
能な不飽和モノマーとの共重合体である。
エポキシ基もしくはオキサゾリニル基を有する不飽和
モノマーとして次の様なものが挙げられる。好ましいエ
ポキシ基含有不飽和モノマーとしては、グリシジルメタ
クリレート、グリシジルアクリレート、ビニルグリシジ
ルエーテル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
のグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコール(メ
タ)アクリレートのグリシジルエーテル、グリシジルイ
タコネートが挙げられる。好ましいオキサゾリニル基含
有不飽和モノマーとしては、一般式 で表わされ、Zは重合可能な二重結合を含有するものが
挙げられる。好ましい置換基Zは次のものである。
CH2=CR′−、 これらの式中R′は水素原子又は1〜6個の炭素原子
を有するアルキル基又はアルコシキ基、例えばメチル
基、i−及びn−プロピル基又はブチル基である。
特に好ましい化合物は、一般式 で表わされるビニルオキサゾリンであって、R′は前記
の意味を有し、好ましくは水素原子又はメチル基であ
る。
これらのエポキシ基もしくはオキサゾリニル基含有不
飽和モノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、例
えば以下のものが挙げられる:スチレン系モノマー、例
えばスチレン、α−メチルスチレンおよびα−エチルス
チレンのような側鎖アルキル置換スチレン、ビニルトル
エン、p−メチルスチレンのような核アルキル置換スチ
レンおよびモノクロロスチレン、ジクロロスチレン、ト
リブロモスチレン、テトラブロモスチレン等のハロゲン
化スチレン、特に好ましくはスチレン;エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、
1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセ
ン、1−エイコセンなどのα−オレフィン;ブタジエ
ン、イソプレン、1,4−ヘキサジエン、4−エチリデン
−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネンな
どのジエン;酢酸ビニル、アクリル酸(塩)、メタアク
リル酸(塩)、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エ
ステル、(無水)マレイン酸、マレイン酸エステル、2
−ノルボルネン−5,6−ジカルボン酸(無水物)などの
不飽和カルボン酸またはその誘導体;アクリロニトリル
などのシアン化ビニル系モノマー;等である。
また、成分(C)の共重合体はエポキシ基とオキサゾ
リニル基の両者を有することもできる。
特に好ましい成分(C)の共重合体の例としては、グ
リシジルメタアクリレート(GMA)/スチレン共重合
体、ビニルオキサゾリン/スチレン共重合体、GMA/スチ
レン/アクリロニトリル(AN)共重合体およびビニルオ
キサゾリン/スチレン/AN共重合体である。
上記の成分(C)は、前記した成分(A)および
(B)の合計100重量部に対して0.5〜100重量部、好ま
しくは1〜40重量部添加される。添加量が少なすぎると
発明の十分な効果が発現されず、また多すぎると流動
性、耐熱性等が低下する。
さらに本発明の樹脂組成物は、その物性を損なわない
限りにおいて樹脂の混合時、成形時に他の樹脂、特にゴ
ム状物質、慣用の添加剤、たとえば顔料、染料、強化
剤、充填剤、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、
離型剤、結晶核剤、可塑剤、流動性改良剤、帯電防止剤
などを添加することができる。
強化充填剤は、微粉砕のアルミニウム、鉄またはニッ
ケルなど、金属酸化物および非金属、例えば炭素フィラ
メント、珪酸塩、例えば雲母、珪酸アルミニウム(粘
土)、タルク、石綿、二酸化チタン、珪灰石、ノバキュ
ライト、チタン酸カリウムおよびチタン酸塩ウイスカ
ー、ガラスフレーク、ガラスビーズおよびガラス繊維な
らびにポリマー繊維のなかから選択するか、またはこれ
らの組合せとすることができる。
強化充填剤は強化作用を呈し得る量使用すればよいの
であるが、普通組成物の総重量の1〜60重量%とする。
好適な範囲は5〜50重量%である。好適な強化剤はガラ
スである。
本発明の組成物が臭素化ビスフェノールからなるポリ
カーボネートを含む場合、これにより達成される難燃性
を相乗的に高めるために、本発明の組成物中にさらに無
機または有機アンチモン化合物を配合し得る。
安定剤、酸化防止剤として、ヒンダードフェノール、
ホスファイト、リン酸金属塩、亜リン酸金属塩等を混入
することができる。
本発明の樹脂組成物を製造するに際しては、従来から
公知の方法で各成分を混合することができる。例えば、
各成分をターンブルミキサーやヘンシェルミキサー、リ
ボンブレンダー、スーパーミキサーで代表される高速ミ
キサーで分散混合した後、押出機、バンバリーミキサ
ー、ロール等で溶融混練する方法が適宜選択される。
(実施例) 以下の実施例において使用した、本発明に従う芳香族
ポリカーボネート(成分(A))は、ジフェニルカーボ
ネートとビスフェノールAとをエステル交換させて得た
ものであり、塩化メチレン中、25℃で測定した固有粘度
は0.50dl/gであった。ジフェニルカーボネートとビスフ
ェノールAのモル比を調整して、フェノール性末端基と
非フェノール性末端基の比を、約3:7および1:1となるよ
うにし、これをPC(30)およびPC(50)と表す。
比較のためには、ビスフェノールAをホスゲン法によ
り重合し、フェニル基で末端封止してフェノール性末端
基と非フェノール性末端基の比を約1:99とした芳香族ポ
リカーボネート(Lexan 141、商標、ゼネラルエレクト
リック社、塩化メチレン中25℃での固有粘度0.51dl/g)
を用いた。これをPC(1)と表す。
成分(B)としては、以下のものを使用した; ABS系樹脂:HRG370(商標;ゼネラルエレクトリックス社
製) SAN 580(商標;ゼネラルエレクトリックス社製)、 ポリスチレン系樹脂: HIPS(商標;HT644、ハイインパクトポリスチレン、三菱
モンサント化学(株)製) 成分(C)としては、以下のものを使用した; c−1:CP-1005SA(商標;日本油脂(株)製、5重量%
エポキシ化合物含有スチレン−アクリロニトリル系共重
合体) c−2:RAS-1005(日本触媒化学工業(株)製、5重量%
オキサゾリン化合物含有スチレン−アクリロニトリル系
共重合体) c−3:CP-1005S(商標;日本油脂(株)製、5重量%グ
リシジルメタクリレート含有スチレン系共重合体) c−4:CX-RPS-1005(商標;日本触媒化学工業(株)
製、5重量%オキサゾリン化合物含有スチレン系共重合
体) 実施例1〜5および比較例1〜9 表に示す割合(重量比)の成分を、50mm2軸押出機で
混練設定温度260℃、回転数290rpmで溶融混練し、ペレ
ットを作った。このペレットを用いて、設定温度260
℃、金型温度60℃の条件にて成形品を作成し、ノッチ付
アイゾット衝撃強度および光沢度を測定した。なお、ア
イゾット衝撃強度(1/8″ノッチ付)はASTM D256に準じ
た。
また、成形品(50×50×3mm角板)の表面の光沢度
を、デジタル変角光沢計(UGV-40、スガ試験機(株)
製)を用いて測定した。結果を表に示した。
(発明の効果) 本発明の樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート系樹
脂、ABS系樹脂またはポリスチレン系樹脂の優れた特性
を有し、耐衝撃性と低光沢性を兼ね備えた樹脂組成物で
ある。よって、その用途は広く、工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 39/04 LJY C08L 39/04 LJY 55/02 LME 55/02 LME LMF LMF 63/00 NJX 63/00 NJX (72)発明者 井上 一成 栃木県真岡市鬼怒ケ丘2―2 日本ジー イープラスチックス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−157848(JP,A) 特開 昭60−229946(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)次式: で示されるフェノール性末端基、および次式: で示される非フェノール性末端基 (上記式中、R1およびR2は互に同じまたは異ることがで
    き、それぞれ、水素原子または20個以下の炭素原子を有
    するアルキル基であり、ハロゲン置換されていてもよ
    い) の比(I):(II)が5:95〜100:0の範囲にある芳香族
    ポリカーボネート系樹脂3〜97重量部、 (B)ABS系樹脂および/またはポリスチレン系樹脂97
    〜3重量部、 ならびに、 (C)エポキシ基および/またはオキサゾリニル基を有
    する不飽和モノマーと、これと共重合可能な不飽和モノ
    マーとの共重合体を、(A)および(B)の合計100重
    量部に対して0.5〜100重量部 を含む芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物。
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