JP2555705B2 - 多層フィルム状薬剤ディスペンサー - Google Patents

多層フィルム状薬剤ディスペンサー

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は殺虫剤として知られている気化性の薬剤であ
る1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル−クリサ
ンスメイト(以下「該薬剤」ともいう)を長期間徐放す
る多層フィルム状薬剤ディスペンサーに関する。
<従来の技術> 従来から1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル
−クリサンスメイトを紙などに含浸した防虫シートは知
られている。
また、気化性の薬剤を徐放するタイプの薬剤ディスペ
ンサーとしては、薬剤を含有する層の両面に薬剤のバリ
ヤー層を有してなる積層シートの側面から薬剤を放出す
るもの(特開昭58−11145号公報)や、薬剤を含有する
フィルムを中間層とする積層フィルムの表面から薬剤を
放出するもの(特開昭59−25319号公報)などが知られ
ている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、前者の薬剤ディスペンサーは、薬剤の
効力持続性(薬効持続性)が短期であるという欠点や、
金属銅そのものや金属銅を含んだインキなどで印刷した
包装紙等と接触した場合、変色を起こしたり防虫のため
に保存している衣類に変色やシミを発生させるという問
題があった。(以下、銅害という。) また、特開昭58−11145号公報に開示されている薬剤
ディスペンサーは、薬剤が積層シートの側面から放出さ
れるので、初期の放出速度が大きく極めて短期間のうち
に放出速度が小さくなり、放出速度が一定になりにく
く、且つ薬効が急激に低下するという問題点や、ある程
度の徐放効果は期待されるものの、通常、フィルム状で
は薬剤を含有するフィルムからなる中間層の体積に対し
て薬剤を放出する表面積が大きいため、長期間にわたる
薬効を持続し難いという問題点があった。
本発明の目的は長期間にわたって、且つ、できるだけ
一定の放出速度で気化性の薬剤を放出することにより薬
効を呈する多層フィルム状薬剤ディスペンサーを提供す
ることである。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは気化性の薬剤である1−エチニル−2−
メチル−2−ペンテニル−クリサンスメイトを長期間徐
放するフィルム状薬剤ディスペンサーについて鋭意研究
を続けてきた。その結果、該ディスペンサーを構成する
樹脂の該薬剤吸収量と該ディスペンサーの薬効との関係
について知見し、さらにそれによって前述した銅害が防
止できることを見い出し、本発明を完成させるに至っ
た。
すなわち、本発明は、下記(イ)の内層と、該内層の
両面に接する(ロ)の外層とからなる銅害防止効果およ
び長期徐放性を有する衣料用殺虫・防虫ディスペンサ
ー。
(イ)1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニルクリ
サンスメイト(以下「該薬剤」という)に対する20℃飽
和吸収量が10重量%以上であるエチレンと極性基を有す
る単量体との共重合体(以下「樹脂I」という)と、該
飽和吸収量の1〜90%に相当する量の該薬剤とを含む組
成物からなる内層。
(ロ)該薬剤に対する20℃の飽和吸収量が0.3重量%以
上2重量%未満である低密度、中密度、高密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重
合体または極性基を有する単量体2モル%以下を含むエ
チレンと極性基を有する単量体との共重合体(以下「樹
脂II」という)からなる外層。
本発明で用いられる1−エチニル−2−メチル−2−
ペンテニル−クリサンスメイトは殺虫効果のみならず防
虫効果をも有する臭気の低い薬剤である。該薬剤は樹脂
Iや樹脂IIの内部で速やかに均一に拡散し、且つ通常の
使用条件下において適度に気化しで薬効を示す。該薬剤
は例えば住友化学工業(株)製のベーパースリン とし
て市販されている。
樹脂Iや樹脂IIの該薬剤に対する飽和吸収量とは、こ
れらの樹脂を該薬剤に浸漬した時に該樹脂が吸収し得る
該薬剤の最大量のことである。
本発明で用いられる樹脂Iは20℃における該薬剤に対
する飽和吸収量が8.0重量%以上のもの、より好ましく
は10.0重量%以上のものである。飽和吸収量が8.0重量
%未満の樹脂を用いた場合は長期間の徐放に必要である
該薬剤の量が飽和吸収量を上回ることがあり徐放コント
ロールが不可能になったり、混合する該薬剤の量が該薬
剤の飽和吸収量に対して高くなるために安定状態を作り
にくくなり精度のよい徐放効果は期待できなくなる。
樹脂Iの具体例としては、飽和吸収量、該薬剤に対す
る安定性、該薬剤の拡散速度、成形性などの観点から、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチル(メ
タ)アクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メチル(メタ)
アクリレート共重合体等のエチレンと極性基を有する単
量体との共重合体が挙げられ、中でも極性基を有する単
量体3モル%以上を含む共重合体が好ましい。特に好ま
しいのは酢酸ビニルを3モル%以上共重合してなるエチ
レン−酢酸ビニル共重合体である。
樹脂Iと該薬剤とからなる組成物中の該薬剤の量は、
樹脂Iの該薬剤に対する飽和吸収量の1〜90%に相当す
る量、より好ましくは5〜80%に相当する量である。
該薬剤の量が飽和吸収量の1%未満の場合は該薬剤使
用量が少なすぎて初期からの薬効を呈さない。また、90
%を越える場合は組成物として安定な状態にならず激し
いブリードをおこしてしまい長期間の徐放効果は期待で
きない。
本発明で用いられる樹脂IIは20℃における該薬剤に対
する飽和吸収量が0.1重量%以上4.0重量%未満のもの、
より好ましくは0.5〜2.0重量%のものである。
飽和吸収量が0.1重量%未満の場合は放出量は薬効レ
ベルまで達せず、4.0重量%以上の場合は長期間の徐放
効果を示すディスペンサーが得られない。
かかる樹脂IIとしては低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンやエ
チレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合
体、エチレン−4−メチル−ペンテン−1共重合体のよ
うなエチレン−α−オレフィン共重合体などの他に、極
性基を有する単量体2モル%以下を含むエチレンと極性
基を有する単量体との共重合体等が挙げられ、該共重合
体としてエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メ
チル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−エチル
アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メチル
(メタ)アクリレート共重合体などを例示することがで
き、これらを単独で用いてもよいし、2種以上をブレン
ドして用いてもよい。樹脂IIとして特に好ましいものは
酢酸ビニル2モル%以下を含むエチレン−酢酸ビニル共
重合体である。なお、2つの外層に用いられる樹脂IIと
して、該薬剤に対する飽和吸収量の異なる2種類の樹脂
を用いることによって、各々の外層からの該薬剤の放出
量をコントロールすることもできる。
本発明の多層フィルム状薬剤ディスペンサーの厚み
は、長期間の徐放と一定速度での放出の点、また、経済
的な点から40μm〜200μmが好ましく、全体厚みに対
する内層のフィルム厚みを60〜90%とすることが好まし
い。
本発明においては、例えば樹脂Iや樹脂IIの該薬剤に
対する飽和吸収量を大幅に変化させるなどして本発明の
目的を損なうことのない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、帯電防止剤、防量剤、滑剤、坑ブロッキング剤、
顔料などを適宜併用することができる。
本発明の多層フィルム状薬剤ディスペンサーの製造法
を例示する。まず、樹脂Iと該薬剤と必要に応じて酸化
防止剤や坑ブロッキング剤などとをロール型またはバン
バリー型の混練機または押出機などを用いる通常の方法
で混練して組成物を得る。他方、樹脂IIと必要に応じて
酸化防止剤や坑ブロッキング剤などとをロール型または
バンバリー型の混練機または押出機などを用いる通常の
方法で混練して混練物を得る。次に、得られた組成物と
混練物とを同時に共押出してインフレーション加工また
はTダイ加工等により多層フィルム状薬剤ディスペンサ
ーを得る。別の製造法として、まず組成物からインフレ
ーション加工、Tダイ加工またはカレンダー加工等によ
ってフィルムを製造し、次に、該フィルム上に樹脂IIを
含む混練物をラミネートして多層フィルム状薬剤ディス
ペンサーを得る方法も挙げられる。
<発明の効果> 本発明によれば、多層フィルム状薬剤ディスペンサー
としてベーパースリン の蒸散量を長期にわたってコン
トロールすることが可能であり、蒸散しやすいベーパー
スリン の蒸散量の定量的な長期持続の効果は驚くべく
良好であり、ベーパースリン そのものの薬効を生かし
て衣料包装や衣料保存用の防虫フィルムとして極めて有
用である。
また、本発明によって得られるベーパースリン含有多
層フィルム状薬剤ディスペンサーは、金属銅や金属銅を
含んだインキなどで印刷した包装紙等と接触しても変色
を起こすことがなく、上記包装紙で包んだ衣類などにシ
ミを発生させるという問題が全く解消されるとともに、
イガやカツオブシムシなどの害虫に対する薬効が長期に
わたって優れるという驚くべき効果がある。
<実施例> 次に実施例をあげて本発明を説明するが、これら実施
例は単に例示的なものであって、これらに限定されるも
のではない。
実施例および比較例に示したベーパースリン の蒸散
量は一定期間後のディスペンサー内部のベーパースリン
濃度をアセトンを溶剤としたソックスレー抽出器によ
り抽出した後、ガスクロマトグラフィー(島津製作所社
製、GC−7A型、液相DEGS2% 担体Chromosorbw AW DMCS
処理100−120メッシュの1m長のカラムを用いる)により
定量し、算出されたものである。
実施例および比較例に示したベーパースリン に対す
る樹脂の飽和吸収量は、樹脂を40×10×0.5mmに成形し
たシートを20℃のベーパースリン に浸漬し、ある一定
時間後に樹脂の吸収が飽和に達した時点での吸収量のそ
の時の重量に対する割合を飽和吸収量としたものであ
る。
また、実施例および比較例に示した薬効テストならび
に銅接触による変色を調べる銅害テストはそれぞれ次の
方法で行なった。
薬効テスト:直径90mmφのガラス製シャーレの底面全体
にフィルムあるいはシート状試験片を設置し、そこから
25mmの高さのところに金網(60メッシュ)を設け、該金
網上に対象害虫を放飼し、これら全体を幅300mm、奥行3
00mm、高さ150mmの木製フタ付ボックス中に入れて、対
象害虫の殺虫効果を調べ、100%致死にいたる時間を示
した。
銅害テスト:100mm角の大きさのフィルムあるいはシート
状試験片と毛織布を重ねた間に金属銅を粉末を数グラム
散布、介在させたのちそれらを約100グラムの2枚の鉄
板の間にはさみ、温度50℃のエアーオーブン中に放置
し、毛織布に対する変色、シミの有無を調べ、その程度
を次の5段階評点で示した。
:変色著しく大、シミ大 :変色大、シミ大 :変色あり、シミあり +:変色わずかに認められる −:変色、シミ認められない 実施例1 酢酸ビニル含有量が5.4モル%のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(住友化学工業(株)製エバテート H202
0、ベーパースリン 飽和吸収量10.9重量%)100重量部
とベーパースリン (住友化学工業(株)製、純度93
%)3重量部とを5のバンバリーミキサーで樹脂温度
120〜130℃で10分間混練後、造粒機でペレットを製造し
た。二種三層インフレダイス(口径100mm)を装備した
多層インフレ装置を使用し、該ダイスの内層には口径40
mmの押出機を通して上記ペレットを溶融ゾーン170℃、
ダイス温度150℃の条件で9kg/hrの吐出量で供給した。
外層には酢酸ビニル含有量が1.7モル%のエチレン−酢
酸ビニル共重合体(住友化学工業(株)製 エバテート
D2011、ベーパースリン 飽和吸収量1.9重量%)を溶
融ゾーン170℃、ダイス温度150℃の条件で4.6kg/hrの吐
出量で供給し、各層に供給した樹脂は該ダイスの内部で
貼合し三層サンドイッチ構造の管状体をブローアップレ
シオ2.4、フロストライン距離200mm、引取速度4.2m/分
の条件で引取り、折径365mm、各層の厚みが1つの外層
0.02mm、内層0.06mm、もうひとつの外層0.02mmで構成さ
れる三層サンドイッチ構造の多層フィルム状ディスペン
サーを得た。得られたディスペンサーを温度23℃、湿度
50%RHに調節した恒温恒湿室に放置して、ベーパースリ
の経時的な蒸散量の変化を測定し、その結果を表1
に示した。また対象害虫に対する薬効テストおよび銅害
テストの結果を表2に示した。
実施例2 実施例1において外層に用いたエチレン−酢酸ビニル
共重合体に代えて低密度ポリエチレン(住友化学工業
(株)製 スミカセン F208−1、ベーパースリン
和吸収量0.4重量%)を用いて、押出条件を溶融ゾーン1
80℃、ダイス160℃に変更した以外は実施例1をくり返
し三層サンドイッチ構造の多層フィルム状薬剤ディスペ
ンサーを得た。得られたディスペンサーの性能を表1、
表2にまとめて示す。
実施例8 実施例1における内層用ペレットを酢酸ビニル含有4.
4モル%、メチルメタアクリレート含有量0.9モル%のエ
チレン−酢酸ビニル−メチルメタアクリレート三元共重
合体(ベーパースリン 飽和吸収量10.5重量%)100重
量部とベーパースリン (住友化学工業(株)製、純度
93%)3重量部とからなるものに代えたほかは実施例1
をくり返して、ディスペンサーを得た。得られたディス
ペンサーの性能を表1、表2にまとめて示す。
実施例4 実施例1における内層用ペレットをメチルメタアクリ
レート含有量6.5モル%のエチレン−メチルメタアクリ
レート共重合体(ベーパースリン 飽和吸収量12.6重量
%)100重量部とベーパースリン (住友化学工業
(株)製、純度93%)3重量部とからなるものに代えた
ほかは実施例1をくり返して、ディスペンサーを得た。
得られたディスペンサーの性能を表1、表2にまとめて
示す。
実施例5 酢酸ビニル含有量が4.4モル%、メチルメタアクリレ
ート含有量が0.9モル%のエチレン−酢酸ビニル−メチ
ルメタアクリレート三元共重合体(ベーパースリン
和吸収量10.5重量%)100重量%とベーパースリン
(住友化学工業(株)製、純度93%)2重量部とを、
5バンバリーミキサーで樹脂温度120〜130℃で10分間
混練後、造粒機でペレットを製造した。三種三層インフ
レダイス(口径100mm)を装備した多層インフレ装置を
使用し、該ダイスの内層には口径40mmの押出機を通して
上記ペレットを溶融ゾーン170℃、ダイス温度160℃の条
件9kg/hrの吐出量で供給し、一つの外層にはメチルメタ
アクリレート含有量が1.7モル%のエチレン−メチルメ
タアクリレート共重合体(ベーパースリン 飽和吸収量
1.5重量%)を溶融ゾーン170℃、ダイス温度160℃の条
件で4.6kg/hrの吐出量で供給し、もう一つの外層には低
密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製、スミカセン
F208−1、ベーパースリン 飽和吸収量0.4重量%)
を溶融ゾーン180℃、ダイス温度160℃の条件で4.6kg/hr
の吐出量で供給し、各層に供給した樹脂は該ダイスの内
部で貼合し三種三層構造の管状体をブローアップレシオ
2.4、フロストライン距離200mm、引取速度4.2m/分の条
件で引取り、折径365mm、各層の厚みが1つの外層0.02m
m、内層0.06mm、もうひとつの外層0.02mmで構成される
三種三層構造の多層フィルム状ディスペンサーを得た。
得られたディスペンサーを温度28℃、湿度50%RHに調節
した恒温恒湿室に放置して、ペーパースリン の経済的
な蒸散量の変化を測定し、その結果を表1に示した。ま
た対象害虫に対する薬効テストおよび銅害テストの結果
を表2に示した。
実施例6 実施例4において外層に用いたエチレン−酢酸ビニル
共重合体に代えて高密度ポリエチレン(昭和電工製ショ
ーレックス S5008)20重量%と低密度ポリエチレン
(住友化学工業(株)製スミカセン F208−1)80重量
%のブレンド組成物(ベーパースリン 飽和吸収量0.3
重量%)を用いて、押出条件を溶融ゾーン210℃、ダイ
ス温度160℃に変更した以外は実施例4をくり返し三層
サンドイッチ構造の多層フィルム状薬剤ディスペンサー
を得た。
得られたディスペンサーの性能を表1、表2にまとめ
て示す。
比較例1 実施例1において使用したペレットを用いて口径100m
mのスパイラルダイスを装備した口径50mm押出機を用い
て溶融ゾーン180℃、ダイス温度177℃の条件で管状体を
ブローアップレシオ2.4、フロストライン距離200mm、引
取速度5m/分の条件で引取り、厚さ0.1mmの単層フィルム
を得た。得られたフィルムを温度23℃、温度50%RHに調
節した恒温恒湿室に放置して、ベーパースリン の経時
的な蒸散量の変化を測定し、その結果を表1に示した。
また対象害虫に対する薬効テストおよび銅害テストの結
果を表2に示した。
比較例2 実施例1の外層に用いたのと同様の酢酸ビニル含有量
が1.7モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(住友化
学工業(株)製 エバテート D2011、ベーパースリン
飽和吸収量1.9重量%)100重量部とベーパースリン
2重量部とから実施例1と同様にしてペレットを得て、
それを用いて比較例1と同様の方法で0.1mm厚みの単層
フィルムを得た。得られたフィルムの性能を表1、表2
に示した。
比較例3 実施例1においてペレットに用いた樹脂と外層に用い
た樹脂を全く逆に使用(すなわち外層に用いたエチレン
−酢酸ビニル共重合体100重量部とベーパースリン
重量部とを混合してペレットとし)した以外は実施例1
と同様の方法で多層フィルムを得た。得られたフィルム
の性能を表1、表2に示した。
比較例4 化学パルプ70%以上からなる中質紙(厚み70ミクロ
ン、坪量62グラム)を用いて、グラビア印刷機によって
ベーパースリン を該中質紙に印刷して、ベーパースリ
が約600mg/m2含浸された紙を得た。得られたベーパ
ースリン 含浸紙の性能を表1、表2に示した。
なお、実施例、比較例に用いた樹脂とフィルムの厚み
は表3に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−42953(JP,A) 実開 昭62−44001(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(イ)の内層と、該内層の両面に接す
    る(ロ)の外層とからなる銅害防止効果および長期徐放
    性を有する衣料用殺虫・防虫ディスペンサー。 (イ)1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニルクリ
    サンスメイト(以下「該薬剤」という)に対する20℃の
    飽和吸収量が10重量%以上であるエチレンと極性基を有
    する単量体との共重合体(以下「樹脂I」という)と、
    該飽和吸収量の1〜90%に相当する量の該薬剤とを含む
    組成物からなる内層。 (ロ)該薬剤に対する20℃の飽和吸収量が0.3重量%以
    上2重量%未満である低密度、中密度、高密度ポリエチ
    レン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重
    合体または極性基を有する単量体2モル%以下を含むエ
    チレンと極性基を有する単量体との共重合体(以下「樹
    脂II」という)からなる外層。
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