JP2555586Y2 - 車両用ウインドモールディング - Google Patents

車両用ウインドモールディング

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JP2555586Y2
JP2555586Y2 JP1990079986U JP7998690U JP2555586Y2 JP 2555586 Y2 JP2555586 Y2 JP 2555586Y2 JP 1990079986 U JP1990079986 U JP 1990079986U JP 7998690 U JP7998690 U JP 7998690U JP 2555586 Y2 JP2555586 Y2 JP 2555586Y2
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幸彦 矢田
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Tokai Kogyo Co Ltd
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Tokai Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は,自動車の走行時に打音の発生がなく,シー
ル性,耐久性に優れたウインドモールディングに関す
る。
〔従来技術〕
第4図に示すごとく,ウインドモールディング9は,
自動車8のウインドガラス7の装飾用取付け部材として
使用されている。
即ち,上記ウインドモールディング9は,第4図及び
第5図に示すごとく,車体パネル60の上面に向けて延在
形成したシール部91,内部へ突出するリップ状のシール
部92と,ウインドガラス7に嵌合する嵌合部93とを有す
る。そして,上記ウインドモールディング9をガラス周
縁部71に取り付けるに当たっては,まず車体パネル60
(ルーフパネル又はピラーパネル)の窓開口端部6にウ
インドガラス7を接着剤5を介して取り付ける。このと
き,該窓開口端部6とウインドガラス7との間には,接
着剤5の流出防止用のダムラバー94を取り付ける。
次いで,上記ウインドモールディング9は,上記窓開
口端部6とウインドガラス7との間に生じた隙間Xに,
上記嵌合部93をガラス周縁部71に嵌合して装着される。
そして,上記シール91は,その裏面911の略半分位を車
体パネル60は表面に当接させている。これにより,該シ
ール部91は,上記窓開口端部6とウインドガラス7との
間隙をシールしつつ,モールとしての装飾の役割を果た
している。
〔解決しようとする課題〕
しかしながら,上記従来技術には,次の問題点があ
る。
即ち,上記従来のウインドモールディング9におい
て,上記シール91は,その裏面911が車体パネル60の表
面に当接しているに過ぎないため,走行時において車体
の振動により外部Z側に離脱することがある。このと
き,シール部91が微振動し上記車体パネル60の表面を激
しく叩くことにより,打音が発生する。
上記打音は,特に低温環境下(例えば−10°〜−30℃
位)において,上記シール部91が硬化することにより顕
著に発生する。これは,上記シール部91が低温環境下で
硬化し,走行時における車体の振動が該シール部91に伝
わり,該シール部91の微振動が発生するからである。
そして,上記シール部91の微振動は,車体パネル60の
表面を激しく叩くことになるため,該車体パネル60の表
面の塗膜を破壊するおそれがある。それ故,該車体パネ
ル60には,錆が発生するおそれがある。これらのこと
は,シール部92についても同様である。
本考案は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもの
で,走行時に打音が発生することなく,シール性,耐久
性に優れたウインドモールディングを提供しようとする
ものである。
〔課題の解決手段〕
本考案は,車体パネルの窓開口端部と該窓開口端部に
組付けられるウインドガラスの周縁との間隙に嵌挿され
てその間隙を覆うウインドモールディングであって,該
ウインドモールディングは,上記間隙に嵌挿されてガラ
ス周縁部に嵌合する支柱部と,上記車体パネルに向けて
延在形成したシール部とよりなり,かつ上記ウインドモ
ールディングは,少なくとも上記シール部が−10℃〜−
30℃における捩り剛性率が5〜40MPaである塩素化エチ
レンコポリマー架橋体アロイにより形成されていること
を特徴とする車両用ウインドモールディングである。
本考案において最も注目すべきことは,ウインドモー
ルディングの上記シール部が−10℃〜−30℃における捩
り剛性率が5〜40MPaである塩素化エチレンコポリマー
架橋体アロイにより形成されていることである。
上記シール部は,上記支柱部より車体パネルに向けて
延在形成した装飾用のモール部分である。
上記シール部は,支柱部の上端部と下端部の2ケ所に
設けることが好ましい(第2実施例)。これにより,シ
ール性が一層向上する。
また,上記塩素化エチレンコポリマー架橋体アロイ
は,塩化ビニル樹脂との親和性に優れているので,これ
ら両者の共押出成形が可能である。
上記塩素化エチレンコポリマー架橋体アロイは,低温
環境下(例えば−10°〜−30℃)において,塩化ビニル
樹脂に比較して捩り剛性率に優れている(第2図参
照)。具体的には,−10℃〜−30℃における捩り剛性率
が5〜40MPaである。
また,塩素化エチレンコポリマー架橋体アロイは,ソ
フトな感触,フレキシビルで,ゴムと同様の弾性,クリ
ープ特性,優れた耐候性を有する。
また,上記塩素化エチレンコポリマー架橋体アロイ
は,例えば,第1実施例及び第2実施例に示すごとく,
シール部のみに用い,支柱部は塩化ビニル樹脂により構
成する。また,シール部及び支柱部の全体を塩素化エチ
レンコポリマー架橋体アロイにより構成することもでき
る。
〔作用及び効果〕
本考案においては,上記ウインドモールディングは,
少なくとも上記シール部が塩素化エチレンコポリマー架
橋体アロイにより形成されており、−10℃〜−30℃とい
う低温環境下において,捩り剛性率が5〜40MPaであり
非常に優れている。
そのため,上記シール部は,低温環境下において,柔
軟性を保つことができ,硬化することがない。
したがって,低温環境下における自動車の走行時にお
いて,振動が上記シール部に伝わってきても,その振動
を吸収して該シール部が微振動することがない。そのた
め,該シール部が走行時に車体パネルの表面を強く叩い
て打音を発生するということがない。
また,上記シール部は上述のごとく車体パネルの表面
を叩くことがないため,車体パネルの上面の塗膜を破壊
することがない。
以上のごとく,本考案によれば,走行時に打音を発生
することがなく,装飾性,シール性,耐久性に優れた車
両用ウインドモールディングを提供することができる。
〔実施例〕
第1実施例 本考案の実施例にかかる車両用ウインドモールディン
グにつき,第1図及び第2図を用いて説明する。
即ち,本例の車両用ウインドモールディングは,第1
図に示すごとく,車体パネル60の窓開口端部6と,該窓
開口端部6に組付けられるウインドガラス7の周縁との
間隙に嵌挿されてその間隙を覆うものである。該ウイン
ドモールディング1は,上記間隙に嵌挿されてウインド
ガラス7の周縁部71に嵌合する支柱部12と,上記窓開口
端部6の上面である車体パネル60に向けて延在形成した
シール部11とよりなり,かつ該シール部11が塩素化エチ
レンコポリマー架橋体アロイにより形成されている。
また,上記ウインドモールディング1を窓開口端部6
に取り付けるに当たっては,従来のウインドモールディ
ング1の取り付け方法と同様に,接着剤5及びダムラバ
ー94を用いて,まずウインドガラス7を窓開口端部6に
取り付ける。そして,その後該窓開口端部6とウインド
ガラス7との間に,ウインドモールディング1を嵌挿す
る。
上記ウインドモールディング1は,シール部11のみを
上記塩素化エチレンコポリマー架橋体アロイにより構成
する。
また,上記支柱部12は,一般の塩化ビニル樹脂により
構成する。そして,上記両樹脂は,押出成形機により共
押出成形して,第1図に示すごとく,支柱部12と,シー
ル部11と,両者間に形成された凹部13とを有するウイン
ドモールディング1を得る。
本例においては,上記シール部11が,塩素化エチレン
コポリマー架橋体アロイにより構成されているため,第
2図に曲線Aで示すごとく,低温環境下(例えば,−10
℃〜−30℃)において,捩り剛性率が5〜40PMa(メガ
パスカル)の値である。
これに対し,塩化ビニル樹脂は同図に曲線Cで示すご
とく,捩り剛性率が20〜200MPaの値を示し,また温度に
対するその変化率が大きい。
なお,上記捩り剛性率は,JIS−K−6745の方法により
測定した値である。
それ故,上記シール部11は,低温環境下においても柔
軟性を保ち,硬化することがない。そのため,上記シー
ル部11は,走行時において車両の振動を吸収し,該シー
ル部11自体には微振動を生じない。
したがって,上記シール部11は,車体パネル60の表面
を叩き,打音を発生するということがなく,該車体パネ
ル60の表面塗膜を破壊することがない。そのため,該シ
ール部11は,装飾性,シール性,耐久性に優れ,車体パ
ネル60の上面に錆を生じさせることがない。
なお,支柱部12は,従来と同様に塩化ビニル樹脂で構
成されているが,低温環境下で硬化してもウインドガラ
ス7を嵌合する上で何ら支障を生じない。
以上のごとく,本例の車両用ウインドモールディング
は,走行時に打音を発生することがなく,装飾性,シー
ル性,耐久性に優れている。
第2実施例 本考案の実施例にかかる車両用ウインドモールディン
グにつき,第3図を用いて説明する。
即ち,本例のウインドモールディング2は,上記第1
実施例のウインドモールディング1に代えて,支柱部22
の上端部及び下端部に,シール部21及びリップ状のシー
ル部25を設けると共に,ウインドガラス7に面してガラ
ス当接部24を設けたものである。そして,シール部21と
シール部25とガラス当接部24とを,第1実施例と同様の
塩素化エチレンコポリマー架橋体アロイにより構成した
ものである。
また,支柱部22は,塩化ビニル樹脂で構成し,上記シ
ール部21とリップ部25との間には湾曲突出部221を有す
る。また,シール部21と湾曲突出部221との間には凹部2
3を有する。その他の構成は,上記第1実施例と同様で
ある。
本例においては,シール部21,リップ状のシール部25,
ガラス当接部24が上記塩素化エチレンコポリマー架橋体
アロイにより形成されている。
そのため,これらは,いずれも低温環境下において柔
軟性を保つことができる。
したがって,本例によれば,上記第1実施例と同様の
効果を得ることができる。また,上記材料よりなるシー
ル部21,25を上下2段に設けたので,優れたシール機能
を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は第1実施例を示し,第1図は車両用
ウインドモールディングの取り付け状態を示す断面図,
第2図は捩り剛性率と環境温度との関係を示すグラフ,
第3図は第2実施例にかかる車両用ウインドモールディ
ングの取り付け状態を示す断面図,第4図及び第5図は
従来例を示し,第4図は自動車の一部切欠斜視図,第5
図は第4図のY−Y矢視断面図である。 1,2……ウインドモールディング,11,21,25……シール
部,12,22……支柱部,13,23……凹部,6……窓開口端部,6
0……車体パネル,7……ウインドガラス,71……ガラス周
縁部,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−182340(JP,A) 特開 平1−203445(JP,A) 特開 平1−185344(JP,A) 特開 昭63−258212(JP,A) 実開 平1−161812(JP,U) 実開 平1−69016(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体パネルの窓開口端部と該窓開口端部に
    組付けられるウインドガラスの周縁との間隙に嵌挿され
    てその間隙を覆うウインドモールディングであって, 該ウインドモールディングは,上記間隙に嵌挿されてガ
    ラス周縁部に嵌合する支柱部と,上記車体パネルに向け
    て延在形成したシール部とよりなり, かつ上記ウインドモールディングは,少なくとも上記シ
    ール部が−10℃〜−30℃における捩り剛性率が5〜40MP
    aである塩素化エチレンコポリマー架橋体アロイにより
    形成されていることを特徴とする車両用ウインドモール
    ディング。
  2. 【請求項2】第1請求項において,上記シール部は支柱
    部の上端部と下端部の2ヶ所に配設されていることを特
    徴とする車両用ウインドモールディング。
  3. 【請求項3】第1又は第2請求項において,上記支柱部
    は塩化ビニル樹脂により形成されていることを特徴とす
    る車両用ウインドモールディング。
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