JP2552437Y2 - 回動子およびそれを用いた車両用灰皿装置 - Google Patents

回動子およびそれを用いた車両用灰皿装置

Info

Publication number
JP2552437Y2
JP2552437Y2 JP10791791U JP10791791U JP2552437Y2 JP 2552437 Y2 JP2552437 Y2 JP 2552437Y2 JP 10791791 U JP10791791 U JP 10791791U JP 10791791 U JP10791791 U JP 10791791U JP 2552437 Y2 JP2552437 Y2 JP 2552437Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotator
case
locking
inner case
lighter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10791791U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0556600U (ja
Inventor
裕二 松野
一博 山手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Delta Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Delta Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Delta Kogyo Co Ltd filed Critical Delta Kogyo Co Ltd
Priority to JP10791791U priority Critical patent/JP2552437Y2/ja
Publication of JPH0556600U publication Critical patent/JPH0556600U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2552437Y2 publication Critical patent/JP2552437Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Passenger Equipment (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、種々の用途に使用され
る回動子およびそれを用いた車両用の灰皿装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図7に示されるような車両
用の灰皿装置1が知られている。この灰皿装置1は、第
一部材に相当するアウターケース2と、このアウターケ
ース2内に嵌装される第二部材に相当するインナーケー
ス3とから構成されており、インナーケース3の中には
アッシュトレイ4と、シガーライター51とが納めら
れ、シガーライター51はインナーケース3内の第三部
材に相当するライターケース5に支持されている。アウ
ターケース2は、車両のインスツルメントパネルなどに
嵌め込まれ、インナーケース3を引出式に出し入れして
アッシュトレイ4およびシガーライター51を使用した
り収納したりする。このように、アッシュトレイ4とシ
ガーライター51とがインナーケース3内に1セットで
配置されているため便利であり、またインナーケース3
をアウターケース2内に収納したときは、インスツルメ
ントパネルの表面にシガーライター51による突起が現
われないため、外観は簡素で好ましいものになる。
【0003】このような灰皿装置1のほか、その改良型
として、実開昭63−44840号公報によって開示さ
れている灰皿装置がある。この灰皿装置は、リテーナ
(アウターケース2に相当)に対し灰皿ボックス(イン
ナーケース3に相当)が上向きに凸の円弧を画いて出没
するように構成され、一方リテーナに納められているラ
イターケースは水平に出没するように構成されている。
従って、上記灰皿ボックスが上記リテーナから引き出さ
れた状態では、灰皿ボックスは引き出された先端部が下
方に下がるのに対して、ライターケースはその先端部は
下がらない状態になっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、通常車両用
の灰皿装置は、狭い車内の、しかも各種の計器や装置が
設置されたインスツルメントパネルに配設されることか
ら、あまり長い奥行をとることができず、このことは上
記の図7に示す従来の灰皿装置1においても同様であ
り、その奥行Lはかなり制限された長さになる。従っ
て、それに嵌装されるインナーケース3の奥行もL以上
にすることはできず、インナーケース3をアウターケー
ス2から引き出した状態では、シガーライター51の前
方には狭いスペースしか確保することができないため、
シガーライター51は非常に使用しにくいという不都合
があった。
【0005】また、シガーライター51を使用すると
き、その先端部を発熱状態にするために、その頭部を斜
め下方向に押して図示していない発熱体を通電状態にす
るが、このときの押圧によって引き出されているインナ
ーケース3はアウターケース2内に押し戻されるため、
これを防止するにはインナーケース3を手前に引いた状
態でシガーライター51の頭部を押さなければならず、
両手で操作しなければならないなど操作性が悪いという
不都合もあった。
【0006】そこで、前記実開昭63−44840号公
報によって開示されている灰皿装置のようにインナーケ
ースを引き出したときはライターケースをポップアップ
させてシガーライタを操作しやすい状態に設定すること
が行われるが、このようにするためには、各種の機構が
採用され、例えば所定部分の係止のために一方向に付勢
された回動子6が使用されることが多いが、従来の回動
子6は、上記のように別途付勢手段を用意しなければな
らず、部品点数が増加すると共に、組み付け作業も煩雑
になるという不都合があった。
【0007】本考案は、従来の上記問題点のうち、シガ
ーライター51の頭部を押圧したときライターケース5
がアウターケース2内に没入するという欠点を解消する
と共に、その結果組み付け作業の簡素化を図ることがで
きる、自身が付勢手段を有する回動子を用い、部品点数
の少ない簡潔な構造とした車両用灰皿装置を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案の請求項1記載の
回動子は、第一部材と、この第一部材内に出入可能に嵌
合される第二部材と、この第二部材の移動に同伴して移
動するように上記第二部材内に係持された第三部材とか
らなる複合部材において、第三部材に回動軸周りに回動
自在に付設される回動子であって、この回動子本体の一
端には第一部材と係合して第二部材が第一部材に対して
移動するのを阻止するための係止端が形成され、他端部
には上記係止部の係止を外すための作動子が形成され、
この回動子本体には上記第一部材と係止部に係止端を押
し付ける回動力を付勢する付勢用リブが上記回動子本体
に一体にかつ弾性力を発揮するように設けられているこ
とを特徴とするものである。
【0009】本考案の請求項2記載の回動子を用いた車
両用灰皿装置は、灰皿とシガーライターが装着されたラ
イターケースとが一つのインナーケースに収納され、こ
のインナーケースは車体に設けられたアウターケースに
出没自在に嵌め込まれてなる車両用灰皿において、上記
ライターケースはインナーケース内にその後部で前後方
向に移動可能に嵌装され、上記ライターケースの内側部
には回動子がその中央部で回動軸周りに回動自在に軸支
され、回動子には回動軸の嵌挿される嵌挿孔が設けら
れ、上記回動子の一端部には付勢用リブが設けられ、こ
の付勢用リブは、上記回動軸が上記回動子の嵌挿孔に嵌
挿された状態で上記ライターケースの内壁に当止して弾
性変形するように設定され、上記回動子の上側部先端に
はガイドピンが外方に向かって突出して設けられ、上記
インナーケースの上記ガイドピンに対応する位置にはこ
のガイドピンを案内する横長のガイド溝が設けられ、こ
の横長のガイド溝の後部には後方先下がりの傾斜面が形
成された係止溝が設けられ、アウターケースの前方底部
には上記回動子の下部先端を係止する係止堰が設けら
れ、上記回動子のガイドピンが上記インナーケースの係
止溝に嵌合している状態で上記回動子の下部先端は上記
アウターケースの係止堰に当止するように構成されてい
ることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本考案の請求項1記載の回動子によれば、回動
子本体にはそれと一体に付勢用リブが設けられているた
め、この付勢用リブの弾性変形の復元力によって、別途
付勢手段を付与することなく、回動子を所定の回動軸周
りの方向に付勢された状態にすることができる。
【0011】本考案の請求項2記載の回動子を用いた車
両用灰皿装置によれば、インナーケースに前後動可能に
設けられたライターケースの側部には回動子が回動軸周
りに回動自在に軸支され、この回動子の上部にはガイド
ピンが設けられている。そして、インナーケースのガイ
ドピンに対応した位置にはこのガイドピンを案内する横
長のガイド溝が設けられ、この横長のガイド溝の後部に
は後方に向かって傾斜辺が形成された係止溝が設けられ
ている。一方、アウターケースの前方底部には上記回動
子の下部先端を係止する係止堰が設けられ、上記回動子
のガイドピンが上記インナーケースの係止溝に嵌合して
いる状態で上記回動子の下部先端は上記アウターケース
の係止堰に当止するように構成されているため、インナ
ーケースをアウターケースから引き出した状態ではイン
ナーケースに設けられたシガーライターをアウターケー
ス方向に押圧しても、回動子の下部先端が係止堰に当止
してライターケースがインナーケースを同伴してアウタ
ーケース内に没入することはない。
【0012】上記のような灰皿装置の回動子を主体とし
た作用において、上記回動子の嵌挿孔が延びる方向に平
行な面には付勢用リブが設けられ、この付勢用リブは、
上記回動軸が上記回動子の嵌挿孔に嵌挿された状態で上
記ライターケースの内壁に当止して弾性変形するように
設定されているため、この弾性変形の復元力によって回
動子は別途付勢手段を用いることなく回動軸周りの方向
に付勢された状態になっている。
【0013】
【実施例】図1は、本考案に係る回動子の一例を示す斜
視図である。この図に示されるように、回動子6は平板
からなるL字状の回動子本体6aから構成され、回動子
本体6aのほぼ中央部の曲折部分には回動子本体6aと
一体のボス68が設けられ、このボス68に嵌挿孔6b
が設けられている。このボス68の回りの回動子本体6
aの表面には、嵌挿孔6bを中心とする円周上に、等間
隔に4本のがたつき防止用リブ67が、回動子本体6a
と一体に設けられている。回動子本体6aの側方先端部
には、作動子に相当するガイドピン62が回動子本体6
aの面に直角に設けられている。
【0014】そして、回動子本体6aの側方先端部に
は、付勢用リブ66が、回動子本体6aの上縁部に対し
て鋭角で上向きに延びるように設けられ、矢印に示すよ
うに、上方から力が加えられた際に弾性変形するように
設定されている。
【0015】回動子本体6aの材質については、特に限
定はないが、合成樹脂製の場合は付勢用リブ66と一体
に射出成形によって製造される。回動子本体6aが金属
製である場合は、付勢用リブ66は弾性を有するバネ材
が好適に使用される。
【0016】図2は、本考案の回動子6を装着した状態
を例示する断面図である。この図に示すように、回動子
6は、ライターケース5の内部に回動軸に相当するビス
61に軸支され、このビス61周りに回動可能に設定さ
れている。そして、付勢用リブ66の先端は、回動子本
体6aの近傍に設けられた係止物に相当するライターケ
ース5の傾斜した左内壁面に弾性変形して当止してい
る。従って、回動子本体6aは付勢用リブ66の弾性力
によって時計方向に付勢され、回動子本体6aの下端部
(係止端65)は後述するアウターケース2の底面に当
止した状態になっている。
【0017】以上のように、回動子6にコイルスプリン
グ6cなどの付勢手段を別途付設することなく回動子本
体6aに一体に設けられた付勢用リブ66によって、回
動子6は回動軸であるビス61周りの付勢力を付与され
ている。
【0018】図3は、本考案に係る回動子を用いた車両
用灰皿の一部切欠き斜視図である。この図に示すよう
に、灰皿装置1は外枠の第一部材に相当するアウターケ
ース2とそれに嵌装される内箱の第二部材に相当するイ
ンナーケース3とから構成されている。アウターケース
2およびインナーケース3ともその側面は上に凸の円弧
を形成している。インナーケース3の内部は仕切り壁3
1によって左右に仕切られ、それを挾んで左右にアッシ
ュトレイ4と第三部材に相当するライターケース5とが
装着されている。ライターケース5の前面は先下がりの
傾斜面に形成されており、この傾斜面に穿孔された装着
孔にシガーライター51が嵌挿されている。インナーケ
ース3の前面には装飾パネル32が設けられている。
【0019】アウターケース2の内部両側面には、上記
円弧に沿った案内溝21が設けられ、一方インナーケー
ス3の外部両側面には上記案内溝21に対応した位置に
外側案内突起33が設けられている。そして、この案内
突起33が上記案内溝21に嵌合した状態でインナーケ
ース3はアウターケース2に対し出没自在に取り付けら
れている。
【0020】また、インナーケース3の右壁と仕切り壁
31との相対向する面には、一対の横長の内側案内突起
34が設けられており、ライターケース5の両外側部に
は上記内側案内突起34に対応した位置に左右一対の案
内溝53が設けられている。従って、ライターケース5
はインナーケース3内の仕切り壁31と右側壁とに挾持
された状態で内側案内突起34に案内されて前後動可能
に支持されている。
【0021】そして、図4および図5にも示されるよう
に、ライターケース5の側部にはL字状の回動子6が、
折れ曲がり方向を右に向け、その中央部の曲折部分でラ
イターケース5と一体の回動軸であるビス61周りに回
動自在に軸支されている。この回動子6は図1を基に前
述した回動子6が用いられている。すなわちこの回動子
6の上側部先端にはガイドピン62が外方に向かって突
出して設けられ、回動子6の下部は長手方向にほぼ直角
に切断された係止端65を形成している。そして、この
回動子6の上部先端には長板状の付勢用リブ66が回動
子6に一体に設けられており、この付勢用リブ66の先
端はライターケース5の内壁に押し付けられて弾性変形
している。従って、この弾性変形による付勢用リブ66
の付勢力によって、回動子6はビス61周りに時計方向
に回動する力を受け、その係止端65はアウターケース
2の内部底縁を押圧した状態となっている。
【0022】また、回動子6のボス68を中心とした同
一円周上には当間隔でがたつき防止用リブ67が立設さ
れている。このがたつき防止用リブ67も、先に図2を
基に説明したように、弾性変形して回動子6を挟持板5
7に押圧している。
【0023】インナーケース3の上記ガイドピン62に
対応する位置には、このガイドピン62を案内する横長
のガイド溝63が設けられている。従って、インナーケ
ース3内でライターケース5が前後動すると、それに伴
ってガイドピン62はガイド溝63内を前後動する。こ
の横長のガイド溝63の後部には後方に向かって先下が
りの係止溝64が設けられている。
【0024】アウターケース2の前方底部には、上記回
動子6の下部先端の係止端65を係止するための係止堰
22が設けられており、ライターケース5を前方に引き
出した状態でこの係止端65は係止堰22に当止するよ
うに設定されている。そして、この状態で回動子6のガ
イドピン62が上記インナーケース3の係止溝64に嵌
合するように構成されている。
【0025】ライターケース5の後方底部には下方に向
かって突出した係止爪55が設けられており、アウター
ケース2の内部底縁には、ライターケース5を引き出し
た状態でこの係止爪55に対応する部分に上方に突出し
たストッパー23が設けられている。
【0026】また、ライターケース5の前方底部からは
板状体54が前方に突出して設けられ、この先端部には
上方に突出したストッパー56が設けられている。そし
て、インナーケース3の前壁32aには、インナーケー
ス3の内部に向かってほぼ水平に係止板35が突出して
設けられ、その先端は下方に折れ曲がって係止爪35a
を形成している。
【0027】アウターケース2の後方内面底部には上方
に向けて突出するようにストッパー24が設けられてお
り、ライターケース5がインナーケース3と共にアウタ
ーケース2内に収納された状態で、ライターケース5の
後部がこのストッパー24に当止し、それ以上の移動を
抑止している。
【0028】以下図4乃至図6を基に本考案の回動子を
用いた車両用灰皿の作用について説明する。図4は、ア
ウターケース2の中にインナーケース3が収納された状
態を示す断面図である。この図に示すように、アウター
ケース2の中にインナーケース3が収納された状態で
は、ライターケース5は、その台板52の左端が係止板
35の先端の係止爪35aに押しやられてアウターケー
ス2の右方に位置し、ライターケース5に設けられた回
動子6のガイドピン62はインナーケース3の側壁に穿
孔されたガイド溝63の水平部分に位置した状態になっ
ている。そして、インナーケース3の右端下部はアウタ
ーケース2のストッパー24に当止してインナーケース
3がそれ以上進むのを抑止している。
【0029】図5は、アウターケース2からインナーケ
ース3が引き出された状態を示す断面図である。この図
に示すように、アウターケース2からインナーケース3
が引き出された状態では、インナーケース3に設けられ
た係止板35の係止爪35aがライターケース5の下部
に設けられた板状体54の先端のストッパー56に当止
し、ライターケース5の係止爪55はアウターケース2
のストッパー23に当止している。従って、インナーケ
ース3およびライターケース5はアウターケース2から
外れることはない。
【0030】この場合、回動子6のガイドピン62はガ
イド溝63の右端の係止溝64に嵌り込んでいると共
に、係止端65はアウターケース2の係止堰22に当止
した状態になっている。そして、シガーライター51の
台板52の左端とインナーケース3の前壁32aとの距
離Sは、図4に示すインナーケース3が収納された状態
のシガーライター51の台板52の左端とインナーケー
ス3の前壁32aとの距離S1に、図5に示す係止板3
5の係止爪35aが台板52の左端からストッパー56
まで移動した距離S2を加えた長さ(S=S1+S2)
になっている。
【0031】以下、図4に示すインナーケース3がアウ
ターケース2内に収納された状態と、図5に示すインナ
ーケース3がアウターケース2から引き出された状態と
の間のインナーケース3の移動の過程を図6を基に説明
する。図6は、本考案の車両用灰皿装置の作用を説明す
るために模式的に画いた側面視の説明図であり、同図の
(イ)はインナーケース3をアウターケース2内に収納
した状態を示し、同図の(ロ)はインナーケース3をア
ウターケース2から引き出す過程を示し、同図の(ハ)
はインナーケース3をアウターケース2から引き出した
状態を示し、同図の(ニ)は引き出されたインナーケー
ス3をアウターケース2に収納する過程を示す。
【0032】まず、同図の(イ)においては、先に図4
を基に説明した通りの状態でインナーケース3はアウタ
ーケース2の中に収納されている。
【0033】上記(イ)の状態からインナーケース3を
左方に引き出せば、インナーケース3の係止爪35aが
ライターケース5のストッパー56に当止した同図の
(ロ)の状態になる。また、回動子6のガイドピン62
はインナーケース3の左方への移動によってガイド溝6
3の右端に位置している。
【0034】インナーケース3を更に引き出すと、回動
子6の係止端65はストッパー23の山に当接し、回動
子6がビス61周りに反時計方向に回動することによっ
てストッパー23を乗り越え、次に付勢用リブ66の付
勢力を得てビス61周りに時計方向に回動し、その上部
のガイドピン62は係止溝64に嵌まり込むと共に、そ
の下部先端の係止端65は係止堰22に当止して、イン
ナーケース3が完全に引き出された同図の(ハ)の状態
になる。そしてこの状態においては、ライターケース5
の係止爪55はアウターケース2のストッパー23に当
止し、しかもインナーケース3の係止爪35aはライタ
ーケース5のストッパー56に当止しているため、これ
以上インナーケース3をアウターケース2から引き出す
ことはできない状態になっている。なお、このときに
は、回動子6は付勢用リブ66の弾性力によりビス61
周りの時計方向の付勢力を受けているため、係止端65
はアウターケース2の底面を押圧して安定した状態にな
っている。
【0035】従って、着火のためにシガーライター51
を矢印で示す右斜め下方に押圧しても、回動子6の係止
端65がアウターケース2の係止堰22に当止している
ため、ビス61を介して回動子6に結合しているライタ
ーケース5がアウターケース2内に没入することはな
い。
【0036】しかし、同図の(ハ)の状態で、装飾パネ
ル32を右向きに押せば、回動子6のガイドピン62は
係止溝64の左方に形成した傾斜に沿って上昇し、この
上昇に伴って回動子6はビス61周りに反時計方向に回
動して係止端65と係止堰22との当止を解除するた
め、インナーケース3はアウターケース2の中に没入し
て(ニ)の状態になる。
【0037】更に、装飾パネル32を右向きに押すと、
ライターケース5は係止爪35aに押されてインナーケ
ース3とライターケース5とは同時に移動し、上記同図
の(イ)に示すアウターケース2内にインナーケース3
が収納された状態になる。
【0038】上記のような灰皿装置1の回動子6には付
勢用リブ66が設けられ、回動子6がビス61に軸支さ
れた状態で付勢用リブ66の先端部はライターケース5
の内壁に当止して弾性変形し、回動子6にビス61周り
の付勢力を付与している。従って、回動子6にビス61
周りの付勢力を付与するために、従来のように、回動子
6に別途コイルスプリング6cなどの付勢手段を付設す
る必要はなく、その分部品点数を少なくすることができ
ると共に、組み付け作業の簡素化も実現する。
【0039】本考案の回動子6は、上記のような車両用
の灰皿装置1のライターケース5(第三部材)に適用さ
れ、アウターケース2(第一部材)から引き出されたラ
イターケース5を、シガーライタ51が下方に延びる方
向に押圧してもライターケース5はアウターケース2内
に没入しないが、インナーケース3(第二部材)を水平
にアウターケース2方向に押圧すると、インナーケース
3はライターケース5を同伴してアウターケース2内に
没入ような構成において、ライターケース5を係止する
係止手段として用いられているが、灰皿装置1に限ら
ず、上記と同様の用途に本考案の回動子6は適用するこ
とができるものである。
【0040】
【考案の効果】以上説明したように本考案の回動子は、
回動子本体にはそれと一体に付勢用リブが設けられてい
るため、この付勢用リブの弾性変形の復元力によって、
別途付勢手段を付与することなく回動子は回動軸周りの
方向に付勢された状態にすることができる。従って、回
転子の組み付けが必要な製品の部品点数を減少させるこ
とができると共に、組み付け作業も簡素化することがで
きる。
【0041】また、本考案の回動子を用いた車両用灰皿
装置によれば、インナーケースに前後動可能に設けられ
たライターケースの側部には回動子が回動軸周りに回動
自在に軸支され、この回動子の上部にはガイドピンが設
けられている。そして、インナーケースのガイドピンに
対応した位置にはこのガイドピンを案内する横長のガイ
ド溝が設けられ、この横長のガイド溝の後部には後方に
向かって傾斜辺が形成された係止溝が設けられている。
一方、アウターケースの前方底部には上記回動子の下部
先端を係止する係止堰が設けられ、上記回動子のガイド
ピンが上記インナーケースの係止溝に嵌合している状態
で上記回動子の下部先端は上記アウターケースの係止堰
に当止するように構成されているため、インナーケース
をアウターケースから引き出した状態ではインナーケー
スに設けられたシガーライターをアウターケース方向に
押圧しても、回動子の下部先端が係止堰に当止してライ
ターケースがインナーケースを同伴してアウターケース
内に没入することはない。
【0042】上記のような灰皿装置においては、上記回
動子の嵌挿孔が延びる方向に平行な面には付勢用リブが
設けられ、この付勢用リブは、上記回動軸が上記回動子
の嵌挿孔に嵌挿された状態で上記ライターケースの内壁
に当止して弾性変形するように設定されているため、こ
の弾性変形の復元力によって回動子は別途付勢手段を用
いることなく回動軸周りの方向に付勢された状態にする
ことができる。
【0043】更に、本考案の上記車両用灰皿装置はリン
ク運動を行うものではないため、そのための部材が用い
られておらず、その分部品点数は少なく済ませることが
でき、また組み付けも簡単であり、製造原価低減に寄与
することができると共に、車両にこの灰皿装置を設置し
た状態では、リンク部材によるがたつきも発生しないた
め、使用感は良好なものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る回動子の一例を示す斜視図であ
る。
【図2】本考案に係る回動子を装着した状態を例示する
側面視の一部断面図である。
【図3】本考案に係る車両用灰皿の一例を示す一部切欠
き斜視図である。
【図4】アウターケースの中にインナーケースが収納さ
れた状態を示す断面図である。
【図5】アウターケースからインナーケースが引き出さ
れた状態を示す断面図である。
【図6】本考案の車両用灰皿装置の作用を説明するため
に模式的に画いた側面視の説明図であり、(イ)はイン
ナーケースをアウターケース内に収納した状態を示し、
(ロ)はインナーケースをアウターケースから引き出す
過程を示し、(ハ)はインナーケースをアウターケース
から引き出した状態を示し、(ニ)は引き出されたイン
ナーケースをアウターケースに収納する過程を示す。
【図7】従来の車両用灰皿の一例を示す一部切欠き斜視
図である。
【符号の説明】
1 灰皿装置 2 アウターケース 21、53 案内溝 22 係止堰 23、24、56 ストッパー 3 インナーケース 31 仕切り壁 32 装飾パネル 33 外側案内突起 34 内側案内突起 35 係止板 35a、55 係止爪 4 アッシュトレイ 5 ライターケース 51 シガーライター 52 台板 54 板状体 57 台板 6 回動子 61 回動軸(ビス) 62 ガイドピン 63 ガイド溝 64 係止溝 65 係止端 66 付勢用リブ 67 がたつき防止用リブ 68 ボス

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一部材と、この第一部材内に出入可能
    に嵌合される第二部材と、この第二部材の移動に同伴し
    て移動するように上記第二部材内に係持された第三部材
    とからなる複合部材において、第三部材に回動軸周りに
    回動自在に付設される回動子であって、この回動子本体
    の一端には第一部材と係合して第二部材が第一部材に対
    して移動するのを阻止するための係止端が形成され、他
    端部には上記係止部の係止を外すための作動子が形成さ
    れ、この回動子本体には上記第一部材と係止部に係止端
    を押し付ける回動力を付勢する付勢用リブが上記回動子
    本体に一体にかつ弾性力を発揮するように設けられてい
    ることを特徴とする回動子。
  2. 【請求項2】 灰皿とシガーライターが装着されたライ
    ターケースとが一つのインナーケースに収納され、この
    インナーケースは車体に設けられたアウターケースに出
    没自在に嵌め込まれてなる車両用灰皿において、上記ラ
    イターケースはインナーケース内にその後部で前後方向
    に移動可能に嵌装され、上記ライターケースの内側部に
    は回動子がその中央部で回動軸周りに回動自在に軸支さ
    れ、回動子には回動軸の嵌挿される嵌挿孔が設けられ、
    上記回動子の一端部には付勢用リブが設けられ、この付
    勢用リブは、上記回動軸が上記回動子の嵌挿孔に嵌挿さ
    れた状態で上記ライターケースの内壁に当止して弾性変
    形するように設定され、上記回動子の上側部先端にはガ
    イドピンが外方に向かって突出して設けられ、上記イン
    ナーケースの上記ガイドピンに対応する位置にはこのガ
    イドピンを案内する横長のガイド溝が設けられ、この横
    長のガイド溝の後部には後方先下がりの傾斜面が形成さ
    れた係止溝が設けられ、アウターケースの前方底部には
    上記回動子の下部先端を係止する係止堰が設けられ、上
    記回動子のガイドピンが上記インナーケースの係止溝に
    嵌合している状態で上記回動子の下部先端は上記アウタ
    ーケースの係止堰に当止するように構成されていること
    を特徴とする車両用灰皿装置。
JP10791791U 1991-12-27 1991-12-27 回動子およびそれを用いた車両用灰皿装置 Expired - Lifetime JP2552437Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10791791U JP2552437Y2 (ja) 1991-12-27 1991-12-27 回動子およびそれを用いた車両用灰皿装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10791791U JP2552437Y2 (ja) 1991-12-27 1991-12-27 回動子およびそれを用いた車両用灰皿装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0556600U JPH0556600U (ja) 1993-07-27
JP2552437Y2 true JP2552437Y2 (ja) 1997-10-29

Family

ID=14471330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10791791U Expired - Lifetime JP2552437Y2 (ja) 1991-12-27 1991-12-27 回動子およびそれを用いた車両用灰皿装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2552437Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0556600U (ja) 1993-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001262907A (ja) 開閉ロック装置
JP3737691B2 (ja) 小物収納装置
JP2552437Y2 (ja) 回動子およびそれを用いた車両用灰皿装置
JP2552436Y2 (ja) 回動子およびそれを用いた車両用灰皿装置
JP3353170B2 (ja) 自動車用引出装置
JP2551189Y2 (ja) 車両用灰皿装置
JP2551190Y2 (ja) 車両用灰皿装置
JP4357683B2 (ja) 自動車のインサイドハンドル装置
JP2004196090A (ja) 引出し装置
JP2001311330A (ja) 磁石利用のロック装置
JP2565196Y2 (ja) グローブボックス用ロック装置
JPH0649478Y2 (ja) 自動車用カップホルダー
JP2555373Y2 (ja) 車両用灰皿装置
JPH022839Y2 (ja)
JP2681879B2 (ja) 車両用引き出し装置
JP2003205790A (ja) ロック装置及びそれを用いた車両用収納装置
JP3531126B2 (ja) 車両用引き出し装置
JP3794466B2 (ja) 開閉ロック装置
JPH08207668A (ja) グローブボックスロック装置
JPH0751578Y2 (ja) 家具における錠前の取り付け装置
JP3184452B2 (ja) シフトロック解除ボタン操作用の開口の開閉蓋構造
JP4332381B2 (ja) 車両における収容装置
JP2535124Y2 (ja) 引き出し式ミラー付きサンバイザー
JPH0545732Y2 (ja)
JP2001032607A (ja) グローブボックス用リッドロック装置